JPH11196758A - 中種発酵熟成パン類の連続製造方法とそのパン類 - Google Patents
中種発酵熟成パン類の連続製造方法とそのパン類Info
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Abstract
中種の温度履歴を制御することによって、工場規模の大
量生産においても中種の外側と中心部との温度差の発生
を抑えることにより、焼き上げたパン製品のボリュー
ム、風味や食感が良好となる中種製パン法を提供するこ
と。 【解決手段】 小麦粉、イースト、水、その他の製パン
材料を混合し、15乃至24℃で捏上げた中種を、0乃
至15℃の環境下で10〜20時間置き、次いで13乃
至28℃で5〜15時間置いて昇温させてから本捏を行
うことを特徴とする中種発酵熟成パン類の連続製造方
法。上記の連続製造方法で製造された中種発酵熟成パン
類。
Description
において、中種の捏上げ温度、中種を発酵環境に置くと
きの雰囲気温度と置く時間との特定条件を組み合わせて
履歴させることによって、風味と食感が良好なパン類を
製造する方法、さらに、従来は仕込み量の多い大量生産
には不向きとされた低温長時間発酵させる条件で行う中
種に適した連続製造方法および製造されたそれらのパン
類に関する。
も呼ばれる)と中種法とに大別される。ストレート法
は、小麦粉、水、砂糖、油脂、食塩、酵母などの全ての
製パン原材料を一度に混捏、発酵させる方法で、風味良
好なパンが得られるのが長所である。その反面、発酵の
温度、時間は厳密に管理する必要があり、生地は機械耐
性に劣るなどの欠点があり大量生産には適さない。
させた後、残りの原材料を加えて本捏ねする方法で、出
来上がったパンの内層のきめが細かく、ソフトで老化が
遅いパンができる。その反面、製パンに長時間が必要
で、通常行われる2〜4時間で発酵させる中種製パン法
では、風味がストレート法に比べて劣るなどの欠点があ
った。
長所を活かす製パン法が考案されている。 特開昭54−67053 中種を適当に発酵させた後、適度な熟成状態にするため
に−5℃乃至5℃で冷蔵して発酵を遅延させた状態を長
時間(6〜72時間)維持することによって、風味良好
なパンを製造する。 特公昭56−46731 中種の捏上げ温度を24〜30℃に設定し、これを直ち
に0〜10℃の冷蔵室で冷却しながら発酵させることに
よって、風味良好なパンを製造する。 特開昭61−195637 低温域(−5〜15℃)で発酵力が抑制される酵母を用
いて、中種を冷蔵することににより、過発酵による風味
の劣化のないパンを製造する。 特開平2−92231 中種を冷蔵状態(0〜10℃)で発酵させると共に、本
捏ねに乳酸発酵物の油脂エマルジョンを添加することに
より、ソフト感、色艶並びに風味が改善されたパンを製
造する。 特開平4−207148 中種を10〜18℃で捏上げた後、同温度帯で発酵させ
ることにより、大量仕込み、大量生産を可能にすると共
に、香味と食感の良いパンを製造する。
較的低温に長時間保持することにより風味を補うことで
ある。しかしながら、低温中種法では、酵母の発酵に伴
って発生する炭酸ガスによりパン生地が膨張することに
よって生地自体が断熱材となり、生地の外側と中心部と
で熱が伝導しにくくなる。すなわち、外側は雰囲気温度
に冷やされて温度が低下するが、中心部は発酵熱により
温度が上昇する。中種の量が増えるほど外側と中心部と
の温度差が拡大して、発酵状態が不均一となる。
案では、中種の中心部温度を短時間で雰囲気温度まで下
げるために、中種の大きさを制限して低温に保持する
(上記特公昭56−46731)、中種の捏ね上げ温
度を低めにして生地中心部の温度上昇を抑える(上記
特開平4−207148)などの工夫が検討されてい
る。
種の外側と中心部とに温度差が発生し、焼き上げたパン
製品のボリューム、風味や食感が必ずしも満足できるも
のとはならないなど、低温長時間発酵の中種製パン法は
工場規模の大量生産に適したものとは言えなかった。
法において、中種の捏上げ温度、中種の温度履歴を制御
することによって、工場規模の大量生産においても中種
の外側と中心部との温度差の発生を抑えることにより、
焼き上げたパン製品のボリューム、風味や食感が良好と
なる中種製パン法を提供することを目的とする。
スト、水、その他の製パン材料を混合し、15乃至24
℃で捏上げた中種を、0乃至15℃の環境下で10〜2
0時間置き、次いで13乃至28℃で5〜15時間置い
て昇温させてから本捏を行うことを特徴とする中種発酵
熟成パン類の連続製造方法を要旨としている。
中心部との温度差が10℃以内となる温度条件をとるこ
とが好ましい。ここで、外側の温度とは、中種の表面か
ら1cmの深さでの生地温度、中心部の温度とは、中種
の中央部の温度のことをいう。本発明の温度条件を履歴
することにより、工場規模の大量生産においても中種の
外側と中心部との温度差が抑えられて、中種低温長時間
発酵が可能となり、最終的に焼き上げたパン製品のボリ
ューム、風味および食感が良好となる。さらに、イース
トを中種と本捏に分割して加えることにより、中種の発
酵を制御し、本捏生地の熟成を保持することができる。
本発明は、上記の連続製造方法で製造された中種発酵熟
成パン類を要旨としている。
中種製パン法の対象となるパン類とは、フランスパン、
食パン、菓子パン、デニッシュペストリーの他、中華ま
んじゅう、イーストドーナッツなどのイーストを使用す
るパン製品全てを含む。
りイーストフード、油脂、砂糖、食塩等の製パン材料の
うち中種材料を混合し、15〜24℃の中種温度となる
ように捏上げて、中種とする。捏上げ温度が高すぎる
と、その後の発酵、熟成中に中種の外側と中心部の温度
差が大きくなり、また、低すぎると中種が熟成不足とな
ってしまう。
発酵、熟成させる。まず、0〜15℃の環境下で、10
〜20時間置き、発酵、熟成させる。このとき、中種の
外側と中心部の温度差が10℃以内となるような温度条
件を履歴させる。急激な低温環境に置くと、生地の外側
と中心部の温度差が大きくなり、発酵状態が不均一とな
る。
中種を、13℃〜28℃の環境下に5〜15時間置いて
昇温させ、その後本捏材料を加えて捏上げ、最終発酵工
程を経て焼成し、製品とすることができる。このとき、
中種を、低温のまま本捏すると、本捏終了時点の生地温
度が低くなり、イーストの活性が下がるため、本捏以後
の工程に必要な生地物性、ガス発生力が得られなくな
る。本捏の温度は、24℃以上が好ましい。
と本捏に分割添加することにより、中種の発酵を制御
し、本捏以後の工程に必要な生地物性、ガス発生力がさ
らに良好になる。
に特定の温度条件を履歴させることにより、大量生産に
おいても中種の外側と中心部との温度差が抑えられるた
め、工場規模の大量生産に適するばかりでなく、従来知
られていた中種製パン法に比べて最終的に焼き上げたパ
ン製品のボリューム、風味および食感が良好なパン製品
を提供することができる。
これら実施例によって何ら限定されるものではない。
た。なお、表1は小麦粉350kg仕込みでの割合を示
している。表2に示した試験例1(捏上げ温度19
℃)、比較例1(捏上げ温度13℃)、比較例2(捏上
げ温度26℃)に示した温度履歴を経た中種を製造し
た。捏上げ温度の数値は、外側は生地表層より1cmの
ところ3点、中心部2点の温度を測定し、これら5点の
平均温度で表した。中種の外側・中心部の温度差は、捏
上げ温度の測定と同様の外側3点、中心部2点で工程中
に温度を測定し、[外側温度−中心部温度]の最大値
(表中では「生地の外内温度差」)で示した。
食パンを製造した。得られた食パンを、官能検査で評価
した。官能検査は、専門のパネラー5名により、外観
(表面状態、ボリューム等)、内相(均一に発酵してい
るか)、やわらかさ、香り、食味、食感を5段階評価す
る方法で行った。 5段階評価−5:大変良い 4:良い 3:普通 2:
やや悪い 1:悪い 官能検査の評価結果は、表3に示した。
質の優れた食パンが得られた。比較例1は、熟成不足で
内相のキメが粗く、食味、食感も劣るものであった。比
較例2は、生地の外側と中心部の温度差が大きく、発酵
が不均一となり、得られた製品は品質の劣るものであっ
た。
造した。表4に示した試験例2、3、比較例3、4、5
に示した温度履歴を経た中種を製造した。次いで、表4
に示した本捏工程を経て食パンを製造した。得られた食
パンを、実施例1と同様の官能検査で評価し、その結果
を表5に示した。
得られた。比較例3は、生地の外側と中心部の温度差が
大きく、また、本捏工程の生地温度も低くなってしま
い、発酵、熟成が不十分であった。比較例3は、中種の
熟成は好ましいものであったが、本捏時に生地温度が上
がらず、最終的には発酵が不十分であった。比較例5
は、発酵時間が短く、熟成が十分でなく、品質の劣るも
のであった。
を製造した。その結果、試験例1と比較して、外観的に
若干のボリュームが低下し、やわらかさも劣るものの、
香り、食味、食感の点では遜色のない食パンが得られ
た。
ーロールを製造した。その結果、外観的にはボリューム
良好で、やわらかさ、香り、食味、食感の点でも良好
で、好ましい甘み・旨みのあるバターロールが得られ
た。
中種法の欠点を改良した、焼き上げたパン製品のボリュ
ーム、風味や食感が良好となる中種連続製パン法を提供
することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 小麦粉、イースト、水、その他の製パン
材料を混合し、15乃至24℃で捏上げた中種を、0乃
至15℃の環境下で10〜20時間置き、次いで13乃
至28℃で5〜15時間置いて昇温させてから本捏を行
うことを特徴とする中種発酵熟成パン類の連続製造方
法。 - 【請求項2】 製造工程中での、中種の外側と中心部の
温度差が、10℃以内である請求項1の中種発酵熟成パ
ン類の連続製造方法。 - 【請求項3】 イーストを、中種と本捏とに分割して加
えることを特徴とする請求項1または2の中種発酵熟成
パン類の連続製造方法。 - 【請求項4】 請求項1、2または3の方法で製造され
た中種発酵熟成パン類。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02257598A JP3695928B2 (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 中種発酵熟成パン類の連続製造方法とそのパン類 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02257598A JP3695928B2 (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 中種発酵熟成パン類の連続製造方法とそのパン類 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2005015944A Division JP3813161B2 (ja) | 2005-01-24 | 2005-01-24 | 低温長時間発酵の中種連続製パン法とそのパン類 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11196758A true JPH11196758A (ja) | 1999-07-27 |
| JP3695928B2 JP3695928B2 (ja) | 2005-09-14 |
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ID=12086681
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP02257598A Expired - Lifetime JP3695928B2 (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 中種発酵熟成パン類の連続製造方法とそのパン類 |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP3695928B2 (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1998
- 1998-01-20 JP JP02257598A patent/JP3695928B2/ja not_active Expired - Lifetime
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