JPH11197497A - 硫酸溶液、硫酸ミスト接触部材の浸食防止方法 - Google Patents

硫酸溶液、硫酸ミスト接触部材の浸食防止方法

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JPH11197497A
JPH11197497A JP10007766A JP776698A JPH11197497A JP H11197497 A JPH11197497 A JP H11197497A JP 10007766 A JP10007766 A JP 10007766A JP 776698 A JP776698 A JP 776698A JP H11197497 A JPH11197497 A JP H11197497A
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sulfuric acid
acid solution
carbon
contact
ceramic
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JP10007766A
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Kouji Noda
晃次 乃田
Noboru Nakamura
登 中村
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Mitsui Kinzoku Co Ltd
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硫酸濃度および液温が高い硫酸溶液と接触す
る条件下、温度の高い硫酸ミストと接触する条件下、さ
らには、懸濁物質を含有し流動する硫酸溶液と接触する
条件下においても、耐用期間を大幅に延長することが可
能な硫酸溶液、硫酸ミスト接触部材の浸食防止方法の提
供。 【解決手段】 硫酸溶液および/または硫酸ミストと接
触する部材として、好ましくは黒鉛マトリックス中にSi
C 、B4C 、TiC 、Mo2C、VC、NbC およびWCから選ばれる
1種以上であるC系セラミックスが分散したカーボン−
セラミックを用いる硫酸溶液、硫酸ミスト接触部材の浸
食防止方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硫酸溶液または硫
酸ミストまたはそれらの両者に接触する部材の浸食防止
方法に関し、特に、硫酸濃度および液温が高い硫酸溶液
と接触する条件下、温度の高い硫酸ミストと接触する条
件下、さらには、懸濁物質を含有し流動する硫酸溶液と
接触する条件下においても耐用期間を延長することが可
能な硫酸溶液、硫酸ミスト接触部材の浸食防止方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】銅製錬、亜鉛製錬などの非鉄製錬におい
ては、鉱石など原料の溶解工程または電解精製工程にお
いて、溶解液または電解液として硫酸溶液が用いられ
る。また、一般の電気めっきにおいても、電解液とし
て、硫酸溶液が用いられる。この場合、特に、硫酸濃度
および液温が高い硫酸溶液もしくは温度の高い硫酸ミス
トと接触する部材の浸食、さらには、析出する硫酸ニッ
ケルなど懸濁物質を含有し、流動する硫酸溶液と接触す
る部材の摩耗が問題となっていた。
【0003】図2に、銅の電解精製工程をフローシート
で示す。図2において、1は液中燃焼缶、2は燃焼生成
ガスを液中に噴出させるバーナ(以下液中燃焼バーナと
記す)、3は硫酸ニッケル含有スラリーである濃縮液
(以下濃縮液とも記す)、4は液中燃焼缶1の濃縮液抜
き出し口、20は一般電解槽、21は銅板(:陽極)、22は
種板(:陰極)、23は硫酸溶液、24は陰極銅、25は製品
整理機、26は循環槽、27は浄液電解槽、28は熱交換器を
示す。
【0004】図2に示す銅の電解精製工程においては、
一般電解槽20において、熔錬工場の転炉、精製炉、鋳銅
機によって製造された純度が約99%の銅板21を陽極と
し、種板電解槽、種板自動剥ぎ取り装置で製造された種
板22を陰極として電解精製を行う。表面に精製銅が電解
析出した陰極銅24は、製品整理機25によって製品電気銅
となる。
【0005】一方、一般電解槽20の電解液である硫酸溶
液中には不純物が蓄積するため、該電解液の一部を抜き
出し、浄液電解槽27に送液し不純物除去を行う。浄液電
解槽27においてSbなどの不純物が除去された電解液は、
熱交換器28で所定温度に加温された後、一般電解槽20に
再循環すると共に、その一部を液中燃焼缶1に送液す
る。
【0006】液中燃焼缶1においては、電解液が、液中
燃焼バーナ2から噴出する燃焼生成ガスによって、蒸発
濃縮され、硫酸ニッケルが析出し、該硫酸ニッケルはニ
ッケルめっき原料などとして利用される。上記した工程
においては、液中燃焼缶1の温度測定用熱電対保護管、
濃縮液抜き出し口4、循環量確認のための検流管それぞ
れの濃縮液スラリーとの接触部に施工されたPbライニン
グの寿命が、それぞれ、約4個月、3個月、2個月と短
く、補修に工数を要し、電解精製工程の生産性向上およ
び安全確保の阻害要因となっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の問題点を解決し、特に、硫酸濃度および液温が
高い硫酸溶液と接触する条件下、温度の高い硫酸ミスト
と接触する条件下、さらには、懸濁物質を含有し流動す
る硫酸溶液と接触する条件下においても、耐用期間を大
幅に延長することが可能な硫酸溶液、硫酸ミスト接触部
材の浸食防止方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記した従
来技術の問題点を解決するため、種々の材料について実
験、検討を行った。その結果、カーボン−セラミック部
材を、前記した図2の銅の電解精製工程における液中
燃焼缶1の温度測定用熱電対保護管の硫酸溶液、硫酸ミ
ストとの接触部の部材、濃縮液抜き出し口4の濃縮液
スラリーとの接触部の部材、検流管の濃縮液スラリー
との接触部の部材として用いることによって、これらの
部材の耐用期間を大幅に延長することが可能であること
を見出し、本発明に至った。
【0009】すなわち、本発明は、硫酸溶液および/ま
たは硫酸ミストと接触する部材としてカーボン−セラミ
ックを用いることを特徴とする硫酸溶液、硫酸ミスト接
触部材の浸食防止方法である。前記した本発明において
は、前記カーボン−セラミックが、黒鉛マトリックス中
にC系セラミックスが分散したカーボン−セラミックで
あることが好ましい。
【0010】また、本発明においては、上記したC系セ
ラミックスが、SiC 、B4C 、TiC 、Mo2C、VC、NbC およ
びWCから選ばれる1種以上であることが好ましい。さら
に、前記した本発明は、前記硫酸溶液が、濃度が300g-H
2SO4/l以上、液温が80℃以上の硫酸溶液である硫酸溶
液、硫酸ミスト接触部材の浸食防止方法として好適に用
いられる。
【0011】さらに、前記した本発明は、前記硫酸ミス
トが、温度が80℃以上である雰囲気ガス中の硫酸ミスト
である硫酸溶液、硫酸ミスト接触部材の浸食防止方法と
して好適に用いられる。さらに、前記した本発明は、50
g-固形分/l以上の濃度の固形分を含有する流動硫酸溶液
と接触する硫酸溶液、硫酸ミスト接触部材の浸食防止方
法として好ましく適用される。
【0012】なお、本発明における硫酸溶液、硫酸ミス
ト接触部材の浸食防止とは、硫酸溶液、硫酸ミストによ
る腐食の防止、高温、高濃度の硫酸溶液、高温の硫酸ミ
ストによる酸化の防止、懸濁物質を含有し流動する硫酸
溶液による摩耗の防止、あるいは、これらの複合作用に
よる浸食の防止を意味する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明で用いるカーボン−セラミック部材は、カ
ーボンとセミックスが互いに焼結して形成された材料か
ら成る部材である。上記したカーボン−セラミック部材
としては、カーボンをマトリックスとして該マトリッ
クス中にセラミックスが分散したカーボン−セラミッ
ク、または、セラミックスをマトリックスとして該マ
トリックス中にカーボンが分散したカーボン−セラミッ
クのいずれも用いることが可能であるが、前者のカー
ボンをマトリックスとして該マトリックス中にセラミッ
クスが分散したカーボン−セラミックを用いることが好
ましい。
【0014】また、本発明においては、前記カーボン−
セラミックが、黒鉛マトリックス中にC系セラミックス
が分散したカーボン−セラミックであることがより好ま
しい。また、上記したC系セラミックスは、SiC 、B4C
、TiC 、Mo2C、VC、NbC およびWCから選ばれる1種以
上であることが好ましい。
【0015】また、上記したC系セラミックスは、SiC
またはB4C またはSiC およびB4C の両者であることがよ
り好ましい。本発明における黒鉛マトリックス中にC系
セラミックスが分散したカーボン−セラミックとして
は、硫酸溶液、硫酸ミストに対する耐用期間の延長の観
点から、黒鉛100 重量部に対して、C系セラミックスが
5〜80重量部含有されていることが好ましい。
【0016】C系セラミックスが5重量部未満の場合
は、高濃度、高温の硫酸溶液、高温の硫酸ミストによる
部材の液相、気相酸化反応に基づく浸食および硫酸溶液
中の固形物によるエロージョンを十分には防げない。ま
た、逆に、80重量部を超える場合は、カーボン−セラミ
ックの切欠き性、耐衝撃性が低下し、ハンドリングおよ
び機械加工が難しくなる。
【0017】さらに、本発明における黒鉛マトリックス
中にC系セラミックスが分散したカーボン−セラミック
としては、硫酸溶液、硫酸ミストに対する耐用期間の延
長の観点から、黒鉛100 重量部に対して、SiC 、B4C 、
TiC 、Mo2C、VC、NbC およびWCから選ばれる1種以上
が、好ましくはその合計含有量として5〜80重量部、さ
らには、10〜80重量部含有されていることがより好まし
い。
【0018】上記した合計含有量が5重量部未満の場合
は、高濃度、高温の硫酸溶液、高温の硫酸ミストによる
部材の液相、気相酸化反応に基づく浸食および硫酸溶液
中の固形物によるエロージョンを十分には防げない。ま
た、逆に、上記した合計含有量が80重量部を超える場合
は、カーボン−セラミックの切欠き性、耐衝撃性が低下
し、ハンドリングおよび機械加工が難しくなる。
【0019】本発明者は、硫酸溶液、硫酸ミストと接触
する部材としてカーボン−セラミック部材を用いること
によって、硫酸溶液、硫酸ミスト接触部材の浸食を効果
的に防止し、さらには硫酸ニッケルなど懸濁物質を含有
し流動する硫酸溶液による硫酸溶液接触部材の摩耗を効
果的に防止することが可能な理由について考察した結
果、下記(1) 〜(3) の作用、効果によるものであると推
察した。
【0020】(1) :黒鉛などのカーボンを含有する部材
を用いることによって、耐酸性を確保できる。 (2) :黒鉛などのカーボンおよびSiC 、B4C などのC系
セラミックスの両者を含有する部材を用いることによっ
て、熱的要因、機械的要因によって亀裂を発生するスポ
ーリング現象を防止できる。
【0021】(3) :黒鉛をマトリックスとしてSiC 、B4
C などのC系セラミックスを分散せしめたカーボン−セ
ラミック部材を用いることによって、耐酸性を確保で
き、耐スポーリング性を確保でき、高濃度、高温度
の硫酸溶液、高温度の硫酸ミストによる液相、気相酸化
反応の防止が可能となるばかりでなく、硫酸溶液中に
析出した硫酸ニッケルなど、硫酸溶液中の固形物による
部材の摩耗が防止できる。
【0022】上記した、部材の摩耗の防止は、黒鉛中に
分散したSiC 、B4C などのC系セラミックスによる黒鉛
マトリックスに対する補強効果によるものと推定され
る。本発明に係わるカーボン−セラミック部材は、硫酸
溶液の濃度が、300g-H2SO4/l以上、液温が、80℃以上、
さらには、110 ℃以上である硫酸溶液接触部材の浸食防
止方法、雰囲気ガス温度が80℃以上、さらには、110 ℃
以上である硫酸ミストとの接触部材の浸食防止方法とし
て好ましく用いられる。
【0023】また、本発明に係わるカーボン−セラミッ
ク部材は、雰囲気ガス温度が80℃以上、さらには、110
℃以上で、濃度が20mg-H2SO4/(Nm3 −雰囲気ガス) 以上
である硫酸ミストとの接触部材の浸食防止方法としてよ
り好適に用いられる。これは、濃度が300g-H2SO4/l以
上、液温が80℃以上の硫酸溶液と接触する使用条件下、
雰囲気ガス温度が80℃以上、さらには濃度が20mg-H2SO4
/(Nm3−雰囲気ガス) 以上である硫酸ミストと接触する
使用条件下という浸食性の強い使用環境条件下におい
て、本発明に係わるカーボン−セラミック部材の高度の
耐用性が発揮されるためである。
【0024】また、本発明に係わるカーボン−セラミッ
ク部材が接触する硫酸溶液の液温、硫酸ミストに接触す
る雰囲気の温度の上限は、耐用性の面から、好ましく
は、100wt %硫酸の共沸混合物生成温度である317 ℃以
下、さらには、100wt %硫酸の三酸化イオウ発生温度で
ある290 ℃以下であることが、より好ましい。なお、本
発明に係わるカーボン−セラミック部材が接触する硫酸
溶液の濃度の上限は特に限定されるものではなく、該カ
ーボン−セラミック部材は、濃硫酸、試薬純度の濃硫酸
と接触する部材としても用いることができる。
【0025】また、本発明に係わるカーボン−セラミッ
ク部材が接触する硫酸ミストにおける雰囲気ガス中の硫
酸濃度の上限は特に限定されるものではない。さらに、
本発明は、50g-固形分/l以上の濃度の固形分を含有する
流動硫酸溶液と接触する硫酸溶液接触部材の浸食防止方
法に好ましく適用される。なお、上記した流動硫酸溶液
とは、ガスが吹き込まれる硫酸溶液、硫酸溶液流通
方式の硫酸溶液処理装置において、硫酸溶液の処理時ま
たは硫酸溶液を用いた被処理物の処理時に硫酸溶液が流
れを伴う硫酸溶液、攪拌装置によって攪拌される硫酸
溶液、または、〜の状態が2種または3種組み合わ
された状態の硫酸溶液として定義される。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきより具体的に
説明する。 (実施例1)前記した図2に示す銅の電解精製工程の液
中燃焼缶1の温度測定用熱電対保護管の硫酸溶液、硫酸
ミストとの接触部の部材として、カーボン−セラミック
部材を用いて耐用性試験を行った。
【0027】図1に、前記した図2に示す液中燃焼缶1
の断面図(a) およびA−A矢視図を示す。なお、図1に
おいて、1は液中燃焼缶、2は液中燃焼バーナ、3は硫
酸ニッケル含有スラリーである濃縮液(:硫酸水溶液)
(以下、濃縮液と記す)、4は液中燃焼缶1の濃縮液抜
き出し口、4aは濃縮液抜き出し口の部材、5は抜き出し
濃縮液、6は供給される硫酸ニッケル含有硫酸溶液(以
下、供給硫酸溶液と記す)、7はオーバーフロー液、8
は灯油、重油など燃料、9は燃焼用空気、10は排ガス、
11はディップチューブ、12はディップチューブ燃焼管、
13はサーキュレーティングチューブ、14、15は温度測定
用熱電対保護管、16は排ガス出口、17は液攪拌用空気の
液中ノズル、18は液攪拌用空気を示す。
【0028】図1に示す温度測定用熱電対保護管14の濃
縮液(:硫酸溶液)3との接触部の部材および温度測定
用熱電対保護管15の硫酸ミストとの接触部の部材とし
て、カーボン−セラミックを用いて耐用性試験を行っ
た。試験条件は下記条件とした。 〔カーボン−セラミック部材:〕黒鉛マトリックス中に
SiC 、B4C が分散したカーボン−セラミック〔商品名:
KCカーボンセラミックス、虹技(株)社製〕を用いた。 〔硫酸溶液:〕 液中燃焼缶の供給硫酸溶液6の硫酸濃度;180g-H2SO4/
l、液温;60℃ 液中燃焼缶の濃縮液3の硫酸濃度:1000g-H2SO4/l(:69
wt%-H2SO4) 、液温:145 ℃ 液中燃焼缶の濃縮液3の硫酸ニッケル濃度:50〜100g-N
iSO4/l 〔排ガス出口16の雰囲気:〕 雰囲気ガス温度が 110℃、濃度が120mg-H2SO4/(Nm3−雰
囲気ガス) の硫酸ミスト雰囲気 上記した耐用性試験の結果、液中燃焼缶1の温度測定用
熱電対保護管14の濃縮液(:硫酸溶液)3との接触部の
部材として用いたカーボン−セラミック部材は、使用後
2年以上経過後も浸食、亀裂、摩耗などの現象が見られ
ず、上記した過酷な使用条件下における硫酸溶液接触部
材としてカーボン−セラミック部材を用いることが好適
であることが分かった。
【0029】また、液中燃焼缶1の温度測定用熱電対保
護管15の硫酸ミストとの接触部の部材として用いたカー
ボン−セラミック部材は、使用後1年以上経過後も浸
食、亀裂などの現象が見られず、上記した過酷な使用条
件下における硫酸ミスト接触部材としてカーボン−セラ
ミック部材を用いることが好適であることが分かった。 (実施例2)前記した図1に示す液中燃焼缶1の濃縮液
(硫酸ニッケル含有スラリー)(:硫酸溶液)3抜き出
し口4の硫酸ニッケル含有スラリーとの接触部の部材4a
として、実施例1と同じ材質のカーボン−セラミック部
材を用いて耐用性試験を行った。
【0030】試験条件は下記条件とした。 〔硫酸溶液:〕 液中燃焼缶の供給硫酸溶液6の硫酸濃度;180g-H2SO4/
l、液温;60℃ 液中燃焼缶の濃縮液3の硫酸濃度:1000g-H2SO4/l(:69
wt%-H2SO4) 、液温:145 ℃ 液中燃焼缶の濃縮液3の硫酸ニッケル濃度:50〜100g-N
iSO4/l 上記した耐用性試験の結果、液中燃焼缶1の濃縮液(硫
酸ニッケル含有スラリー)(:硫酸溶液)抜き出し口4
の硫酸ニッケル含有スラリーとの接触部の部材4aとして
用いたカーボン−セラミック部材は、使用後1年以上経
過後も浸食、亀裂、摩耗などの現象が見られず、上記し
た過酷な使用条件下における硫酸溶液接触部材としてカ
ーボン−セラミック部材を用いることが好適であること
が分かった。
【0031】(比較例1)前記した実施例1において、
液中燃焼缶1の温度測定用熱電対保護管14の濃縮液(:
硫酸溶液)3との接触部の部材および温度測定用熱電対
保護管15の硫酸ミストとの接触部の部材として、Pbライ
ニングを施した部材を用いた以外は、実施例1と同様の
試験条件で耐用性試験を行った。
【0032】その結果、温度測定用熱電対保護管14の場
合、Pbライニング部材使用後4個月経過する過程で、Pb
ライニングに著しい摩耗および浸食が見られ、Pbライニ
ングの交換が必要となった。また、温度測定用熱電対保
護管15の場合、Pbライニング部材使用後4個月経過する
過程で、Pbライニングに著しい浸食が見られ、Pbライニ
ングの交換が必要となった。
【0033】(比較例2)前記した実施例2において、
濃縮液(硫酸ニッケル含有スラリー)(:硫酸溶液)3
抜き出し口4の硫酸ニッケル含有スラリーとの接触部の
部材4aとして、Pbライニングを施した部材を用いた以外
は、実施例2と同様の試験条件で耐用性試験を行った。
【0034】その結果、Pbライニング部材使用後3個月
経過する過程で、Pbライニングに著しい摩耗および浸食
が見られ、Pbライニングの交換が必要となった。前記し
た実施例1、実施例2において、硫酸溶液、硫酸ミスト
接触部材として、カーボン−セラミック部材を用いるこ
とが好適であることが分かったため、種々の組成のカー
ボン−セラミック部材を用いて下記の耐用性試験を行っ
た。
【0035】(実施例3)石油コークスとC系セラミッ
クスであるSiC 、B4C 、TiC 、Mo2C、VC、NbC およびWC
の1種または2種または3種とを混合、粉砕し成型した
後、2000℃で焼成・黒鉛化して得られた表1に示す組成
のカーボン−セラミックを用いた。上記した各種カーボ
ン−セラミックのテストピースを、図1に示す温度測定
用熱電対保護管14に近接した濃縮液(:硫酸溶液)3と
の接触箇所および温度測定用熱電対保護管15に近接した
硫酸ミストとの接触箇所に取り付けて耐用性試験を行っ
た。
【0036】試験条件は下記条件とした。 〔硫酸溶液:〕 液中燃焼缶の供給硫酸溶液6の硫酸濃度;300g-H2SO4/
l、液温;60℃ 液中燃焼缶の濃縮液3の硫酸濃度:1000g-H2SO4/l(:69
wt%-H2SO4) 、液温:140 ℃ 液中燃焼缶の濃縮液3の硫酸ニッケル濃度:200 〜400g
-NiSO4/l 〔排ガス出口16の雰囲気:〕 雰囲気ガス温度が 110℃、濃度が120mg-H2SO4/(Nm3−雰
囲気ガス) の硫酸ミスト雰囲気 上記した耐用性試験の結果、液中燃焼缶1の温度測定用
熱電対保護管14に近接した濃縮液(:硫酸溶液)3との
接触箇所に取り付けたカーボン−セラミックのテストピ
ース(A) 〜(L) のいずれにおいても、使用後2年以上経
過後も浸食、亀裂、摩耗などの現象が見られなかった。
【0037】また、液中燃焼缶1の温度測定用熱電対保
護管15に近接した硫酸ミストとの接触箇所に取り付けた
カーボン−セラミックのテストピース(A) 〜(L) のいず
れにおいても、使用後1年以上経過後も浸食、亀裂など
の現象が見られなかった。 (実施例4)前記した実施例3と同じ表1に示す組成の
各種カーボン−セラミックのテストピースを、図1に示
す液中燃焼缶1の濃縮液(硫酸ニッケル含有スラリー)
(:硫酸溶液)3抜き出し口4の硫酸ニッケル含有スラ
リーとの接触部に取付けて耐用性試験を行った。
【0038】試験条件は下記条件とした。 〔硫酸溶液:〕 液中燃焼缶の供給硫酸溶液6の硫酸濃度;300g-H2SO4/
l、液温;60℃ 液中燃焼缶の濃縮液3の硫酸濃度:1000g-H2SO4/l(:69
wt%-H2SO4) 、液温:140 ℃ 液中燃焼缶の濃縮液3の硫酸ニッケル濃度:200 〜400g
-NiSO4/l 上記した耐用性試験の結果、液中燃焼缶1の濃縮液(硫
酸ニッケル含有スラリー)(:硫酸溶液)3抜き出し口
4の硫酸ニッケル含有スラリーとの接触部に取り付けた
カーボン−セラミックのテストピース(A) 〜(L) のいず
れにおいても、使用後1年以上経過後も浸食、亀裂、摩
耗などの現象が見られなかった。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、硫酸濃度および液温が
高い硫酸溶液と接触する条件下、さらには当該条件下で
かつ懸濁物質を含有し流動する硫酸溶液と接触する条件
下、あるいは温度の高い硫酸ミストと接触する条件下で
ある極めて過酷な条件下において、硫酸溶液、硫酸ミス
トと接触する部材の耐用期間を、従来用いられてきたPb
もしくはPbライニング部材に対して大幅に延長すること
が可能となり、その工業的価値は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】液中燃焼缶を示す断面図(a) およびA−A矢視
図(b) である。
【図2】銅の電解精製工程を示すフローシートである。
【符号の説明】
1 液中燃焼缶 2 液中燃焼バーナ 3 濃縮液(:硫酸溶液) 4 液中燃焼缶の濃縮液抜き出し口 4a 濃縮液抜き出し口の部材 5 抜き出し濃縮液 6 供給硫酸溶液 7 オーバーフロー液 8 燃料 9 燃焼用空気 10 排ガス 11 ディップチューブ 12 ディップチューブ燃焼管 13 サーキュレーティングチューブ 14、15 温度測定用熱電対保護管 16 排ガス出口 17 液攪拌用空気の液中ノズル 18 液攪拌用空気 20 一般電解槽 21 銅板(:陽極) 22 種板(:陰極) 23 硫酸溶液 24 陰極銅 25 製品整理機 26 循環槽 27 浄液電解槽 28 熱交換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C25C 7/00 301 C04B 35/54 B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸溶液および/または硫酸ミストと接
    触する部材としてカーボン−セラミックを用いることを
    特徴とする硫酸溶液、硫酸ミスト接触部材の浸食防止方
    法。
  2. 【請求項2】 前記カーボン−セラミックが、黒鉛マト
    リックス中にC系セラミックスが分散したカーボン−セ
    ラミックであることを特徴とする請求項1記載の硫酸溶
    液、硫酸ミスト接触部材の浸食防止方法。
  3. 【請求項3】 前記C系セラミックスが、SiC 、B4C 、
    TiC 、Mo2C、VC、NbC およびWCから選ばれる1種以上で
    あることを特徴とする請求項2記載の硫酸溶液、硫酸ミ
    スト接触部材の浸食防止方法。
  4. 【請求項4】 前記硫酸溶液が、濃度が300g-H2SO4/l以
    上、液温が80℃以上の硫酸溶液であることを特徴とする
    請求項1〜3いずれかに記載の硫酸溶液、硫酸ミスト接
    触部材の浸食防止方法。
  5. 【請求項5】 前記硫酸ミストが、温度が80℃以上であ
    る雰囲気ガス中の硫酸ミストであることを特徴とする請
    求項1〜4いずれかに記載の硫酸溶液、硫酸ミスト接触
    部材の浸食防止方法。
  6. 【請求項6】 前記硫酸溶液が、50g-固形分/l以上の濃
    度の固形分を含有する流動硫酸溶液であることを特徴と
    する請求項1〜5いずれかに記載の硫酸溶液、硫酸ミス
    ト接触部材の浸食防止方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014101546A (ja) * 2012-11-20 2014-06-05 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 脱銅電解液からの脱ニッケル方法
CN115779795A (zh) * 2022-12-09 2023-03-14 江西省江铜铜箔科技股份有限公司 一种溶铜装置
JP2023550890A (ja) * 2020-12-01 2023-12-06 アンドレアス ヴィルク 腐食性液体を濃縮する装置及び方法

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