JPH11199596A - セレクチン用新規リガンドとしての、GalNAc−Lewisx 及びNeu5Acα2−3Galβ1−3GalNAc配列を含む合成コア2様分岐構造物 - Google Patents

セレクチン用新規リガンドとしての、GalNAc−Lewisx 及びNeu5Acα2−3Galβ1−3GalNAc配列を含む合成コア2様分岐構造物

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JPH11199596A
JPH11199596A JP10312358A JP31235898A JPH11199596A JP H11199596 A JPH11199596 A JP H11199596A JP 10312358 A JP10312358 A JP 10312358A JP 31235898 A JP31235898 A JP 31235898A JP H11199596 A JPH11199596 A JP H11199596A
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Rakesh K Jain
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細胞接着依存性の疾患の治療に有用な化合物
を提供する。 【解決手段】 式1で示される構造を有する化合物。 【化1】 (式中、R1 は独立して、H、アルキル、アリール、ア
リールアルキル、アルケニル又は1以上の追加の糖残基
であり;R2 はH又はOHであり、R2 がHであるとき
3 は−OHであり;R3 はH又はOHであり、R3
HであるときR2 は−OHであり;XはH、SO3 -
はPO4 - であり;Yは独立して、H、OH、OR4
はNHCOR4 (式中、R4 はアルキルである)であ
り;Zは有機酸残基であり;環a中のヒドロキシル基
は、独立して、H又はOR5 (式中、R5 はメチル、エ
チル又はアルキル基である)で置換されていてもよ
い)。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、炎症、アレルギー
反応、自己免疫疾患、ガン及び細胞接着依存性であるそ
の他の類似の状態の治療に有用な化合物に関する。より
詳細には、本発明は、セレクチン受容体に結合すること
ができるムチンコア2分岐構造としてGalNAc−l
ewisx を含む化合物に関する。そのような構造物に
ついて、あらゆるO結合型糖タンパク質の一部であるこ
とは報告されていない。更に本発明は、前記化合物を含
む医薬組成物に関する。更に本発明は、前記化合物及び
それに由来する類似体の合成に有用な方法にも向けられ
る。 【0002】 【従来の技術及び問題点】細胞相互作用は、受容体/リ
ガンド相互作用により少なくとも部分的に仲介されてい
ることが十分に証明されている。受容体の重要なクラス
は、L−、P−及びE−セレクチンとして知られている
3種のカルシウム依存性哺乳動物レクチンのファミリー
である。これらは、種々の正常及び病的状態において、
血流からの白血球の動員(recruitment )の初期段階を
仲介することができる。これら3種のセレクチンは、炭
水化物を基礎としたリガンド、例えばシアリルlewi
x(SLex )、シアリルlewisa 、硫酸化le
wisx 及び硫酸化lewisa 型の構造を認識する。
セレクチンに対する数種の天然のリガンドが文献に記載
されており、その多数がシアロムチン(sialomucin)の
生化学特性を共有している。最近、シアリルlewis
x 構造を模倣した化合物を含む人工セレクチンリガンド
製造に対する努力がなされている。しかしながら、その
ような合成類似体に対するセレクチンの親和性は、天然
の糖タンパク質リガンド(例えば、GlyCAM−1、
CD34)、ムコサルアドレシン−細胞接着分子−1
(mucosaladdressin-cell adhesion molecule-1)(M
adCAM−1)、及び今のところ未同定の200kD
a糖タンパク質リガンド(Rosen, S.D. et al, Curr. O
pin.Cell Biology, 6:663-673(1994))に対するセレク
チンの親和性と比較したとき不十分である。Rosen ら
は、GlyCAM−1のO−グリカンは、シアリル化、
フコシル化及び硫酸化されており、これら3種の成分は
結合にとって重要であることを証明した。驚くべきこと
に、HL−60細胞由来のPSGL−1は、激しくフコ
シル化されておらず、大部分のO−グルカンはジシアリ
ル化(disialylate )されているか又は中性のコア2構
造形態である。Galβ1→3GalNAc内のGal
NAcのC−6部位にポリラクトサミンバックボーンを
有するモノシアリル化(monosialylated)かつトリフコ
シル化(trifucosylated)されたグリカンは、PSGL
−1の微量構成要素として報告されている。 【0003】最近の研究においては、GlyCAM−1
の一部である化合物NeuAcα2→3SE−6Gal
β1→4(Fucα1→3)GlcNAcOMeは、L
−セレクチンに対する優れたリガンドではないことが観
察された。この化合物及びScudder らの阻害に関する研
究において使用されたNeuAcα2→3Galβ1→
(Fucα1→3)SE−3GlcNAcβ1→3Ga
l(Scudder, P.R. etal., Glycobiol., 44:929-923(19
94))はともにL−セレクチンに対する高親和性を欠い
ている。前記のように、セレクチンに対する天然リガン
ドの多数は、シアロムチン型(又はO結合型グリカン)
である。しかしながら、GalNAcLex [GalN
Acβ1→4(Fucα1→3)GlcNAcβ1→M
anα1→3/6Manβ1→4GlcNAcβ1→4
GlcNAc]を含む延長したトリマンノシルオリゴ糖
(N結合型グルカン)が、ヒト細胞が産生したプロテイ
ンC単離され、E−セレクチンに対する強力な阻害剤で
あることが示された。天然リガンドに対するセレクチン
の高い親和性と、シアリル化/硫酸化フコシル化ラクト
サミンに対するかなり不十分な親和性との間の格差を説
明する幾つかの理論が推論されている。無傷細胞表面上
のオリゴ糖及びセレクチン両者の単純な多価性(multiv
alency)又は、ポリペプチドバックボーン上の提示(pr
esentation)により、結合活性を増強することができる
だろう。このことは、単量体、二量体及び三量体形態に
あるSLex のE−セレクチンに対するIC50の比較研
究より明らかであり、後者はL−セレクチン阻害におい
てかなりの改良を示した。それにもかかわらず、P−及
びL−セレクチンは、相当量のSLex を発現している
ある型の細胞には結合しない。細胞認識は、ムチン分解
酵素であるO−シアログリコプロテアーゼにより通常破
壊される。しかし、細胞表面のSLex の大多数は処理
後も無傷のままである。このことは、生物学的に関連し
たセレクチン結合を説明するためには、単純なリガンド
の多価性では不十分であることを示している。セレクチ
ンの多数の凝集をも呼び出すことができるだろう。しか
しながら、可溶性単量体のE−及びP−セレクチンの細
胞表面に対する高い親和性は、このことは本質的ではな
いことを示している。更に、天然におけるセレクチンの
多量体化について、これまでのところ公開された証拠は
存在しない。同様に、単一のセレクチンのレクチンドメ
イン内の多数の結合部位の可能性についても、炭水化物
に対する結合部位は極めて小さいことを示す研究に基づ
くと見込みがない。代わりに、天然のセレクチンリガン
ドは、高い親和性相互作用の原因となる共通してシアリ
ル化かつフコシル化したオリゴ糖の構造変異体をまれに
有することが仮定されている。疾患、特に規定の細胞型
上でのセレクチン−リガンド結合を通して起こる好まし
くない細胞−細胞接着に関連する疾患におけるセレクチ
ンの役割のため、この型のセレクチン−リガンド結合を
調節することができる新規なリガンドの同定及び獲得が
強く必要とされている。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、セレクチン受
容体に結合し、それゆえ、炎症、ガン及び細胞−細胞接
着現象の介在による関連作用の過程を調節する化合物を
提供する。更に、前記化合物は、前記受容体の同定及び
分析に使用することができる。この点において、本発明
は式1で示される化合物に向けられる。 【化2】 (式中、R1 は独立して、H、アルキル、アリール、ア
リールアルキル、アルケニル又は1以上の追加の糖残基
であり;R2 はH又はOHであり、R2 がHであるとき
3 は−OHであり;R3 はH又はOHであり、R3
HであるときR2 は−OHであり;XはH、SO3 -
はPO4 - であり;Yは独立して、H、OH、OR4
はNHCOR4 (式中、R4 はアルキルである)であ
り;Zは有機酸残基である)。 【0005】α−L−フコース残基(a)は、適切な生
物学的同等物(bioisoster)又は異なる糖残基、例えば
D−マンノースなどで修飾又は置換することができる。
L−フコースの修飾には、ヒドロキシル基の各々又はす
べてをH又はOR' (式中、R' はメチル、エチル又は
アリル基であることができる)で置換することを含んで
いるだろう。別の態様においては、本発明は、式1で示
される化合物及びその誘導体の合成方法に向けられる。
前記合成方法には、種々の標準かつ新規な中間体、例え
ば以下に示すもの(図1〜3参照)等を使用する工程を
含んでいる。前記中間体は、例示されたものに限定され
ず、所望の最終生成物の性質に依存して変化してもよ
い。前記中間体を集中的又は段階的な様式で使用して、
最終的には完全又は部分的に保護された化合物、例えば
化合物13及び15を得る。これらの化合物を、当業者
に周知の手順を用いて保護基を系統的な除去することに
より、所望のセレクチン阻害剤(14)又は(16)が
生成する。同様に、中間体(17)を選択的に脱O−ク
ロロアシル化し、化合物(18)を得ることができる。
この化合物を、部分的に保護された中間体を経て、所望
の硫酸化された阻害剤(19)に転換する。 【0006】 【発明の実施の形態】「アルケニル」には、置換された
又は置換されていないアルケニルが含まれる。本明細書
で使用する「アルキル」には、炭素数22までの置換さ
れた又は置換されていないアルキル基が含まれる。アル
キル基は、好ましくは炭素数1〜4の低級アルキル又は
炭素数5〜15の高級アルキルが含まれる。「アリー
ル」には、置換された又は置換されていないアリール基
が含まれる。「有機酸残基」は、カルボン酸及びカルボ
ン酸エステルを意味し、置換された又は置換されていな
いカルボン酸、例えばアミン酸(amine acid)、シアル
酸、N−アセチルノイラミン酸、酢酸及びプロピオン酸
並びに一般式(−CH2 )COOH(式中、rは1〜8
である)を共有するその他の有機酸基が含まれる。本明
細書で使用する「置換された」という用語は、1 以上の
ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、スルホ
基、塩素、エステル基、エーテル基又はチオエステル基
で置換されたことを意味する。前記置換基自身も置換さ
れていてもよいことが理解されるだろう。 【0007】本発明は、セレクチン受容体に結合するこ
とができることにより炎症治療に使用することができる
化合物を提供する(総説については引用文献8を参照の
こと)。例えば、組織が感染したとき、組織は防御的に
サイトカイン、例えばインターロイキン−1及び腫瘍壊
死因子などを分泌する。サイトカインは細静脈上の内皮
細胞を刺激し、その表面上にP−及びE−セレクチンを
発現する。血管内を循環している白血球は、これらのセ
レクチンに結合することができる炭水化物表面リガンド
を含んでいる。細静脈壁に結合すると、白血球は、隣接
する上皮細胞の圧迫(squeeze )により血流を離れ、周
辺組織に入ることができる。この過程は感染と戦う白血
球の役割において必須である。不適切に作用すると、こ
の過程は、白血球を組織中に集め、これにより組織の損
傷、腫脹及び痛みを引き起こす。例えば、関節リウマチ
の炎症は、白血球が関節に入り、タンパク質分解酵素、
活性酸素及びその他の有毒因子を放出したときに起こ
る。別の例としては、再灌流損傷(reperfusion injur
y)が挙げられる。これは組織への血流が一時的に絶た
れた後、例えば心臓発作の後に起こる障害である。血流
が再開したとき、白血球は酸素不足により損傷した組織
を破壊する。式1で示される化合物の更なる用途は、敗
血症性ショックの治療である。 【0008】体内における主腫瘍から他の部位へのガン
細胞の拡散は、転移として知られている過程により起こ
る。転移が起こるためには、ガン細胞は、発生部位から
コロニー形成用の新しい部位へ移動しなければならな
い。悪性細胞は接着分子を補充し、その移動を促進する
ことができるらしい。例えば、ヒト結腸腫瘍細胞の内皮
への接着は、E−セレクチンにより介在されることが示
されている。それゆえ、ヒト結腸腫瘍細胞上に存在する
シアリルlewisx 及びシアリルlewisa構造
は、E−セレクチンに対するリガンドであることが示唆
されている。更に、転移ガンでは二量体シアリルlew
isx 抗原の発現の増加が報告されている。二量体シア
リルLex 構造は、セレクチンリガンドであることが知
られている。それゆえ、転移と戦う1つの方法は、この
接着過程を妨害することであろう。本発明の化合物は、
接着防止剤として作用し、それゆえ式1で示される化合
物、例えば化合物14、16及び19に接着する受容体
を含むガン細胞の拡散を阻止することができる。 【0009】式1で示される化合物の非治療的用途 式1で示される化合物の有用性は、細胞接着に関連した
状態、例えば炎症の治療又は予防に限定されない。診断
及び精製手順にも使用することができる。式1で示され
る化合物を固体担体に結合し、アフィニティークロマト
グラフィーに使用して、生物学的サンプルからセレクチ
ン受容体タンパク質を精製してもよい。式1で示される
化合物は、その他の生物学的混入物に優先して前記受容
体に接着するため、アフィニティーカラムを洗浄しても
所望のタンパク質は残り、次いで吸着材からの放出を許
容する方法で溶離剤を調節、例えばpHを調節すること
により溶離する。最適条件は、アフィニティークロマト
グラフィーに精通する者により容易に達成することがで
きる。式1で示される化合物は、その受容体タンパク質
と複合体を形成する能力により、セレクチン又は関連す
る炭水化物結合受容体のリガンドが存在するか否かの検
出に使用することができる。複合体の量は、種々の技術
を使用して測定することができる。ある場合において
は、式1で示される化合物を標識した形態、例えば放射
性同位体又は蛍光で標識した形態で使用して、検出を可
能にすることは有用であろう。適切な担体に結合したと
き、式1で示される化合物は、それに対する抗体を産生
させる免疫原として使用することもできる。得られる抗
体は、関連する化合物の存在及び/又は量を測定するた
めのアッセイにおいて有用であろう。このようなアッセ
イを使用することにより、式1で示される化合物を治療
薬として使用するときに、そのレベルをモニターするこ
とができる。更に、シアル酸残基及び硫酸基を欠いてい
る式1で示される化合物(例えば化合物14)は、シア
リルトランスフェラーゼ及びスルホトランスフェラーゼ
酵素に対する受容体基質として作用することができる。
したがって、前記の化合物は、本発明の化合物の酵素的
合成用の中間体として利用することもできる。 【0010】製剤及び投与 本発明の化合物は、例えば炎症及び/又は炎症に関連し
た病状を予防又は軽減する必要のある患者に投与される
だろう。好ましくは、本発明の化合物を、薬学的に許容
しうる担体と共に投与する。担体の性質は、投与様式、
すなわち経口であるか、注射又は坐剤の使用であるか、
局所適用又は鼻内噴霧形態であるかにより異なる。剤形
の製造方法は当業者に既知である(例えば、Remington'
s Pharmaceutical Sciences, Latest edition を参照の
こと)。投与量は、状態及び患者にしがたい変化しても
よいが、特定の型のセレクチン受容体全てを完全にブロ
ックすることは望ましくないことに注目すべきである。
正常な治癒過程は、いくつかの白血球が、創傷、感染又
は疾患に苦しむ組織に到達することを要求する。式1で
示される化合物は、白血球を動員し、組織内へ集め、組
織の損傷、腫脹、炎症及び痛みを引き起こすことによ
る、身体に対して作用する免疫系の傾向を妨害すること
により、例えば関節リウマチ及び多発性硬化症等の自己
免疫疾患の範疇にある疾患の治療に有用であるだろう。
心臓発作の間、組織プラスミノーゲン活性化因子又はス
トレプトキナーゼ等の血栓溶解剤を使用して、多数の患
者の環状動脈の閉塞を軽減する。しかしながら、これら
の患者の多数は、再灌流損傷として知られるものに苦し
む。再灌流損傷は、血流が不十分な領域(虚血性域)に
おける血管内皮への白血球の接着に関連していると考え
られている(Romson et al., Circulation, 67:1016-10
23, 1983)。接着した白血球は、虚血性の心筋に移動
し、血流の制限及びそれに伴う酸素の欠乏の間に損傷を
受けた組織を攻撃する。したがって、虚血性の心筋にお
ける白血球の接着を妨げることにより、式1で示される
化合物は、血栓溶解剤の治療効果を大きく増強し、した
がって心臓発作患者の生存率の可能性を増強する。虚血
及び再灌流の結果としての臓器損傷は、その他の臨床状
態、例えば脳卒中、臓器移植等においても共通する。式
1で示される化合物の投与は、そのような臨床的障害に
おいても有用であろう。 【0011】式1で示される化合物の多価形態 本発明の化合物の受容体との結合に対する親和性は、推
定される結合部位の最適な空間的配置を有する前記化合
物の多価形態を提供することにより増強することができ
る。例えば、SLex の二量体及び三量体構造物を単量
体形態と比較したとき、E−及びL−セレクチンとの結
合がかなり増加した。式1で示される化合物の多価的構
造は、多官能性基を有する適切な足場(scaffold)に結
合することにより得ることができる。アグリコンの選択
により、このことが可能になる。還元末端の遊離のヒド
ロキシル基は、適切なペプチド又はタンパク質への結合
を伴う還元的アミノ化を許容するだろう。同様に、酸化
によりカルボキシル基を生じ、アミノ基又はヒドロキシ
ル基との反応は、それぞれアミド又はエステルを生じ
る。続く重合を許容する適切なアグリコンを利用するこ
ともできる。 【0012】式14、16及び19で示される化合物の
製造 適切に保護したグリコシル供与体及び受容体を、式1で
示される化合物の製造に使用することができる。各々の
選択は、製造する標的化合物に依存するだろう。例え
ば、グリコシル供与体及び受容体(図1〜3)を、スキ
ームI〜IVに図示したように、式(16)及び(1
9)で示される化合物の合成に使用した。鍵となるグリ
コシル供与体は、フェニル 3,4,6−トリ−O−ア
セチル−2−デオキシ−2−フタルイミド−1−チオ−
α/β−D−ガラクトピラノシド(2)である。化合物
(2)は、既知の1,3,4,6−テトラ−O−アセチ
ル−2−デオキシ−2−フタルイミド−α/β−D−ガ
ラクトピラノース(1)を、ジクロロメタン中のチオフ
ェノールを用いて、三フッ化ホウ素−エーテレート(et
hearate )の存在下で処理することにより製造する。1
H NMRスペクトルを判断したところ、化合物(2)
は大部分がβ−アノマー(α/β比=1:4)として存
在していた。 【0013】ピリジン中の塩化アセチルを用いてのメチ
ル 3−O−ベンジル−2−デオキシ−2−フタルイミ
ド−β−D−グルコピラノシドの位置選択的アシル化に
より、6−O−アセチル誘導体(5)を79%の収率で
得た。供与体2を用いての化合物5のグリコシド化(N
−ヨードスクシンイミド−トリフリック酸(N-iodosucc
inimide-triflic acid)により触媒される)により、化
合物6を52%の収率で得た。炭素上のパラジウム(pa
lladium-on-carbon )10%の存在下、氷酢酸中での化
合物6のベンジル基の水素化分解による切断により、部
分的に保護された二糖(7)を得た。N−ヨードスクシ
ンイミド−トリフリック酸の存在下、トリ−O−ベンジ
ルチオフェニル供与体(3)を用いて化合物7をα−L
−フコシル化することにより、完全に保護された三糖誘
導体(8)を68%の収率で得た。水素化分解(氷酢酸
−10% Pd−C)により化合物8を76%の収率で
ジフタロイルパーアセテート(diphthaloyl peracetat
e)(11)へ転換し、続いてアセトリシス(無水酢酸
−酢酸−硫酸)した。次に、化合物11を、チオフェノ
ール及び三フッ化ホウ素−エーテレートを用いた処理に
より、鍵となるグリコシル供与体(12)に転換した
(収率49%)。 【0014】メチル O−(2,3,4−トリ−O−ア
セチル−6−O−トリメチルアセチル−β−D−ガラク
トピラノシル)−(1→3)−2−アセトアミド−2−
デオキシ−4,6−O−(4−メトキシベンジリデン)
−α−D−ガラクトピラノシド(9a)を1:1ジクロ
ロメタン−メタノール(0.5M NaOMe、pH〜
11)中で選択的に脱アシル化し、続いてクロロアセチ
ル化及び70%水性酢酸を用いた4−メトキシベンジリ
デンアセタールの切断により、次工程に使用する化合物
9bを得た。グリコシル供与体12を用いた化合物(9
b)のN−ヨードスクシンイミド−トリフリック酸グリ
コシド化(スキームII)、続くβ−ガラクトピラノシ
ル残基中のクロロアセチル基の除去により、部分的に保
護された五糖中間体(13)を35%の収率(化合物1
2を基準)で得た。化合物13の1 H NMRスペクト
ルは、予想される全体構造と一致した(実施例参照)。
化合物12を用いての化合物(10)の同様のグリコシ
ド化により、五糖誘導体(17)を76%の収率で得、
この化合物のクロロアセチル基を除去して、中間体(1
8)を71%の収率で得た(スキームIV)。化合物1
3及び18は、所望の阻害剤14、16及び19を得る
ための鍵となる中間体である。したがって、化合物14
を製造するためには、部分的に保護した化合物13を、
3つの連続工程中(実施例9参照)におけるブロック基
(blocking group)の完全な除去に付する。一方、シア
リル化化合物16を得るために、同一の中間体13と既
知のシアリル供与体(4)とを反応させて、六糖誘導体
(15)を47%の収率で得た(スキームIII)。シ
アル酸残基のα−配置は、15の1 H NMRにより確
認した。NMRはこの残基のH−3eに起因する二重の
二重線をδ2.67(J=4.6Hz)で示した。化合
物15から標的化合物(16)への転換(スキームII
I)を以下に示す4つの連続工程:(1)ヨウ化リチウ
ム−ピリジン(メチルエステルから遊離の酸へ)、
(2)メタノール−ヒドラジン水和物(フタルイミド基
の除去)、(3)無水酢酸−メタノール−ジクロロメタ
ン(N−アセチル化)及び(4)メタノール性ナトリウ
ムメトキシド(methanolic sodiummethoxide )(O−
脱アセチル化)。化合物16の1 H及び13C NMRス
ペクトルは、割り当てられた構造と一致した(実施例参
照)。標的化合物(19)を製造するためには、中間体
18を5モル当量の三酸化硫黄−ピリジン複合体を用い
て、N,N−ジメチルホルムアミド中、0℃で処理した
(スキームIV)。続いて、保護基を慣習的に除去し
た。シリカゲル中のカラムクロマトグラフィー精製によ
り、最終的に所望の化合物19を37%の収率で得た。
化合物19の13C NMRスペクトルも、割り当てられ
た構造と一致した(実施例参照)。 【0015】 【実施例】一般的方法 旋光度を、パーキンエルマー(Perkin-Elmer)241旋
光計を用いて、〜25℃で測定した。薄層クロマトグラ
フィー(TLC)を、厚さ0.25mmのシリカゲル6
0F−254(アナルテック GHLF ユニプレート
(Analtech GHLF uniplate))を予めコーティングした
ガラスプレート上で行った。化合物は、紫外光に暴露す
ることにより、エタノール中の5%H2 SO4 とともに
噴霧し炭化することにより、又は両方の技術により位置
を決定した。カラムクロマトグラフィーに使用したシリ
カゲルは、ベーカー・アナライズド(Baker Analyzed)
(60〜200メッシュ)であった。NMRスペクトル
は、〜25℃下で記録した。1 Hスペクトルは、90M
Hzにおいてはバリアン(Varian)EM−390を用い
て、及び400MHzではブルカー(Bruker)AM−4
00を用いて測定した。13Cスペクトルは、ブルカーA
M−400を100.6MHzで用いて測定した。全て
の化学シフトは、テトラメチルシランを対照とした。有
機溶媒中の溶液は、通常、無水硫酸ナトリウムを用いて
乾燥した。ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムア
ミド、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン及び2,2−
ジメトキシプロパンは、4Åのモレキュラーシーブを用
いて乾燥状態を維持した。元素分析は、ロバートソン・
ラボラトリー(Robertson Laboratory)(マディソン、
ニュージャージー、アメリカ合衆国)により行った。 【0016】グリコシド化の一般的手順 受容体(1.0〜1.2mmol)及び供与体(1.0
〜1.5mmol)並びにN−ヨードスクシンイミド
(2.5〜3.0mmol)の溶液を、ジクロロメタン
(化合物6;化合物9b及び化合物12に由来する化合
物13;化合物17については20ml)又は1:1の
ジクロロメタン−エーテル(化合物8及び化合物17に
ついては30ml)、プロピオニトリル(化合物15に
ついては15ml)中、4Åのモレキュラーシーブを用
いて、0.5時間、アルゴン雰囲気下、0℃(化合物6
及び8)、−40℃(化合物13及び17)又は−65
℃(化合物15)で撹拌した。次いで、トリフルオロメ
タンスルホン酸の希釈溶液(トリフリック酸、10ml
ジクロロメタン又はプロピオニトリル中の0.2ml)
を滴状に添加した。同一温度下で撹拌を追加の時間続け
た。水性炭酸水素ナトリウム溶液を用いて酸を中和し
た。混合物をろ過(セライトベッド(Celite bed))
し、固体を水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、10%チ
オ硫酸ナトリウム溶液を用いて徹底的に洗浄し、乾燥
し、減圧下で濃縮した。以下に示す実施例は、説明を意
図するものであって、本発明を限定することを意図する
ものではない。 【0017】 【実施例】実施例1フェニル 3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオ
キシ−2−フタルイミド−1−チオ−α/β−D−グル
コピラノシド(2)の製造 ジクロロメタン(70ml)中の化合物1(6.4g、
13.4mmol)の撹拌溶液に、チオフェノール
(4.0ml、36.4mmol)及び三フッ化ホウ素
−エーテレート(4.0ml、28.4mmol)を添
加した。撹拌を室温下で4時間続けた。次いで、反応混
合物を、水性炭酸水素ナトリウム溶液、水を用いて洗浄
し、乾燥し、濃縮した。残渣を、ヘキサン−酢酸エチル
の3:2→1:1(v/v)からなる溶媒勾配を用いて
シリカゲルカラム中で精製し、化合物2(6.1g、8
4%)を得た。[α]D +28°( 1.0, CHC
3 );1 H NMR(CDCl2 ):δ7.88−
7.26(m,9H, 芳香族),5.79(dd,J=
9.1Hz及び10.1Hz,1H,H−3),5.7
0(d,J=10.5Hz,0.8H,H−1),5.
49(d,J=3.5Hz,1H,H−4),2.2,
2.06及び1.98(それぞれs,3×OAc−
α),2.18,2.04及び1.81(それぞれs,
3×OAc−β)。 C2625NO9 Sについての計算値:C,59.19;
H,4.78;N,2.66。実測値:C,59.2
1;H,4.91;N,2.54。 【0018】実施例26−O−アセチル−3−O−ベンジル−2−デオキシ−
2−フタルイミド−β−D−グルコピラノシド(5)の
製造 ピリジン(50ml)中のメチル 3−O−ベンジル−
2−デオキシ−2−フタルイミド−β−D−グルコピラ
ノシド54(4.8g、11.6mmol)の冷却した
(−30℃)撹拌溶液に、ピリジン−ジクロロメタン
(1:2、15ml)中の塩化アセチル溶液を滴状に添
加した。同一温度下で撹拌を2時間続け、次いで混合物
を5〜6℃で一晩維持した。次いで0℃に冷却し、メタ
ノール(5ml)を添加し、過剰の試薬を分解した。溶
媒を減圧下で除去し、残渣をジクロロメタン中に溶解し
た。有機層を、10%水性塩酸、水、飽和炭酸水素ナト
リウム溶液を用いて連続的に洗浄し、乾燥し、濃縮し
た。祖生成物を、ヘキサン中の40〜50%酢酸エチル
からなる溶媒勾配を用いてシリカゲル中で精製し、化合
物5を得た(4.2g、79%)。[α]D +23°
1.0, CHCl3 );1 H NMR(CDCl
2 ):δ7.73−6.98(m,9H, 芳香族),
5.04(dd,J=8.3Hz,1H,H−3),
4.04(dd,J=8.6Hz,H−6),3.37
(s,3H−OMe),2.14(s,3H,OA
c)。 C2425NO8 についての計算値:C,63.29;
H,5.53;N,3.08。実測値:C,63.3
1;H,5.60;N,3.01。 【0019】実施例3メチル O−(3,4,6−トリ−O−アセチル−2−
デオキシ−2−フタルイミド−β−D−ガラクトピラノ
シル)−(1→4)−6−O−アセチル−3−O−ベン
ジル−2−デオキシ−2−フタルイミド−β−D−グル
コピラノシド(6)の製造 化合物2(6.0g、11.1mmol)を用いての化
合物5(4.0g、8.6mmol)のグリコシド化、
続いてのシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢
酸エチルの3:2→1:1からなる溶媒勾配)により、
化合物6(6.1g、52%)を得た。[α]D +10
°( 1.0, CHCl3 );1 HNMR(CDCl
2 ):δ7.90−6.92(m,13H, 芳香族),
5.79(dd,1H,H−3’),5.48(d,J
=8.7Hz,1H,H−1),5.44(d,J=
3.1Hz,1H,H−4’),4.91(dd,1
H,H−2’),4.46(d,J=8.0Hz,1
H,H−1’),3.27(s,3H,OMe),2.
10,2.03,2.01及び1.81(それぞれs,
12H,4×OAc)。 C44442 17についての計算値:C,60.54;
H,5.08;N,3.21。実測値:C,60.3
5;H,5.11;N,3.16。 【0020】実施例4メチル O−(3,4,6−トリ−O−アセチル−2−
デオキシ−2−フタルイミド−β−D−ガラクトピラノ
シル)−(1→4)−6−O−アセチル−2−デオキシ
−2−フタルイミド−β−D−グルコピラノシド(7)
の製造 氷酢酸(20ml)中の化合物6(1.0g)及び10
%Pd−c(1.0g)の混合物を、〜345kPaで
振盪した。懸濁液をろ過(セライトベッド)し、固体
を、氷酢酸を用いて徹底的に洗浄し、組み合わせたろ液
及び洗液を減圧下で濃縮した。祖生成物をシリカゲルカ
ラムに適用し、ヘキサン−酢酸エチル(2:3→1:4
(v/v))を用いて溶離した。化合物7に対応する画
分を集め、濃縮し、無定形の固体(0.55g、62
%)を得た。[α]D −11°(1.5, CHC
3 );1 H NMR(CDCl2 ):δ7.89−
7.74(m,8H, 芳香族),5.79(dd,1
H,H−3’),5.06(d,J=9.1Hz,1
H,H−1),4.54(dd,1H,H−2’),
3.34(s,3H,OMe),2.17,1.91,
1.82及び1.81(それぞれ,s,12H,4×O
Ac)。 C37382 17についての計算値:C,56.77;
H,4.89;N,3.58。実測値:C,56.8
2;H,4.91;N,3.49。 【0021】実施例5メチル O−(2,3,4−トリ−O−2−デオキシ−
β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−
[2,3,4−トリ−O−ベンジル−α−L−フコピラ
ノシル−(1→3)−O]−6−O−アセチル−2−デ
オキシ−フタルイミド−β−D−グルコピラノシド(8
a)の製造 ジクロロメタン−エーテル(1:1、100ml)中、
化合物3(10.8g、20.0mmol)を用いて化
合物7(3.9g、5.0mmol)をグリコシド化
し、祖生成物混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン−酢酸エチルの3:2→1:1からなる
溶媒勾配)により精製し、化合物8a(3.0g、68
%)を得た。[α]D +3°( 1.5, CHC
3 );1 HNMR(CDCl2 ):δ7.88−6.
99(m,23H, 芳香族),5.79(dd,1H,
H−3’),5.31(d,J=4.1Hz,1H,H
−1’’),4.89(d,J=8.6Hz,1H,H
−1),4.82(d,J=10.0Hz,1H,H−
1’),3.27(s,3H,OMe),2.07,
2.03,2.02及び1.78(それぞれs,12
H,4×OAc),1.30(d,J=65.Hz,3
H,CMe)。 C64662 21についての計算値:C,64.10;
H,5.55;N,2.34。実測値:C,64.3
1;H,5.51;N2 ,2.16。 【0022】実施例5bメチル O−(2−アセトアミド−2−デオキシ−β−
D−ガラクトピラノシル)−(1→4)−O−[α−L
−フコピラノシル−(1→3)−O]−2−アセトアミ
ド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシド(8b)
の製造 氷酢酸(20ml)中の化合物7(0.3g)及び10
%Pd−C(0.8g)を、水素下、〜345kPa、
室温で16時間振盪した。通常のワークアップ(worku
p)の後、ヒドラジン水和物−エタノール(1:4、v
/v)を用い、100℃で16時間かけてフタルイミド
を除去し、次いでメタノール−トリエチルアミン−無水
酢酸(4:2:1、v/v)を用いてN−アセチル化す
ることにより化合物8bを得た。溶離剤としてCHCl
3 −MeOH−水(13:6:1→5:4:1)を用い
たシリカゲルカラムによる精製後、化合物8bを得た
(0.07g、51%)。[α]D −88°( 0.
, 2 O);1 H NMR(D2 O):δ5.12
(d,J=(s,3H,OMe),2.07及び2.0
4(それぞれs,6H,2×NAc),1.28(d,
J=6.6Hz,3H,CMe),13C−NMR:Ga
lNAc−β−(1→4)残基:100.69(C−
1):51.34(C−2),70.97(C−3),
66.50(C−4),72.36(C−5),60.
40(C−6),21.15(NAc);Fuc−α−
(1→3)残基:97.41(C−1),66.68
(C−2),68.16(C−3),69.79(C−
4),65.90(C−5),14.33(C−6);
GlcNAc−β−OMe残基:99.72(C−
1),54.38(C−2),74.44(C−3),
73.81(C−4),73.70(C−5),59.
01(C−6),56.09(OMe),21.18
(NAc)。 ES−MS:m/z=583.22[M−1]−(58
4.58)。 C23402 15についての計算値:C,47.25;
H,6.90;N,4.79。実測値:C,47.0
9;H,6.85;N,4.67。 【0023】実施例6O−(3,4,6−トリ−O−アセチル−2−デオキシ
−2−フタルイミド−β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→4)−O−[(2,3,4−トリ−O−アセチル
−α−L−フコピラノシル)−(1→3)−O]−1,
6−ジ−O−アセチル−2−デオキシ−2−フタルイミ
ド−D−グルコピラノース(11)の製造 氷酢酸(60ml)中の化合物8(6.0g)溶液を、
10%Pd−C(4.0g)を用いて処理し、混合物を
水素下(〜345kPa)、室温で16時間振盪した。
次いで懸濁液をろ過(セライトベッド)し、固体をメタ
ノールを用いて徹底的に洗浄した。ろ液及び洗液を組合
せ、濃縮し、残渣を次工程に直接使用した。濃縮H2
4 (8.4ml)を含む酢酸(80ml)及び無水酢
酸(96ml)中のこの残渣の溶液を、5℃で16時間
撹拌した。混合物をジクロロメタン(700ml)を用
いて希釈し、次いで水、飽和水性炭酸水素ナトリウム溶
液、水を用いて連続的に洗浄し、乾燥し、乾燥するまで
蒸発させ、ジクロロメタン中に再溶解した。エーテル−
ヘキサンの添加により、無定形固体として化合物11を
沈澱させた(4.0g、76%)。[α]D −63°
1.0, CHCl3 );1 H NMR(CDCl
2 ):δ7.92−7.78(m,8H, 芳香族),
6.00(d,J=8.5Hz,0.6H,H1β),
5.94(d,J=3.2Hz,0.4H,H−1
α),5.82(dd,1H,H−3’),5.51
(d,J=3.8Hz,1H,H−4’’),5.48
(d,J=3.6,1H,H−4’),5.40(d,
J=4.6Hz,1H,H−1’’),4.83(d,
J=10.6Hz,1H,H−1’),2.22−1.
76(sのクラスター,24H,8×OAc),1.4
1(d,J=6.7Hz,1.8H,CMe−β),
1.36(d,J=6.5Hz,1.2H,CMe−
α)。 C50542 25についての計算値:C,55.48;
H,5.03;N,2.59。実測値:C,55.2
9;H,5.11;N,2.58。 【0024】実施例7フェニル O−(3,4,6−トリ−O−アセチル−2
−デオキシ−2−フタルイミド−β−D−ガラクトピラ
ノシル)−(1→4)−O−[(2,3,4−トリ−O
−アセチル−α−L−フコピラノシル)−(1→3)−
O]−6−O−アセチル−2−デオキシ−2−フタルイ
ミド−1−チオ−α/β−D−グルコピラノシド(1
2)の製造 ジクロロメタン(40ml)中の化合物11(2.0
6、1.8mmol)の撹拌溶液に、チオフェノール
(2.0ml、18mmol)及び三フッ化ホウ素−エ
ーテレート(0.8ml、5.6mmol)を添加し
た。室温下で5時間撹拌を続けた。反応混合物を、水性
炭酸水素ナトリウム溶液、水を用いて洗浄し、乾燥し、
濃縮した。残渣を、ヘキサン−酢酸エチルの1:1→
1:4からなる溶媒勾配を用いてシリカゲルカラム中で
精製し、化合物12(1.1g、49%)を得た。
[α]D −72°( 1.1, CHCl3 );1
NMR(CDCl2 ):δ7.91−7.17(m,1
3H, 芳香族),5.84(dd,1H,H−3’),
5.51(d,J=3.8Hz,1H,H−4’’),
5.41(d,2.8Hz,1H,H−4’),5.3
6(d,J=8.4Hz,1H,H−1),5.34
(d,J=4.0,1H,H−1’’),5.28
(d,J=10.5Hz,1H,H−1’),5.19
(dd,1H,H−2’),2.20,2.12,2.
11,2.08,2.07,1.93及び1.80(そ
れぞれs,21H,7×OAc)及び1.35(d,J
=6.7Hz,3H,OMe)。 C54562 23についての計算値:C,57.24;
H,4.98;N,2.47。実測値:C,57.3
7;H,5.01;N,2.29。 【0025】実施例8メチル O−(2,3,4−トリ−O−アセチル−6−
O−トリメチルアセチル−β−D−ガラクトピラノシ
ル)−(1→3)−2−アセトアミド−2−デオキシ−
α−D−ガラクトピラノシド(9b)の製造 1:1ジクロロメタン−メタノール(50ml)中のメ
チル O−(2,3,4−トリ−O−アセチル−6−O
−トリメチルアセチル−β−D−ガラクトピラノシル)
−(1→3)−2−アセトアミド−2−デオキシ−4,
6−O−(4−メトキシベンジリデン)−α−D−ガラ
クトピラノシド(9a)の冷却した撹拌溶液を、pHが
〜11になるまで、メタノール中の0.5M NaOM
eを用いて処理し、撹拌を0℃で1時間続けた。アンバ
ーライト(Amberlite )IR−120(H+ )カチオン
交換樹脂と共に撹拌することにより塩基を中和し、ろ過
し、濃縮した。得られた残渣(〜1.7g)をN,N−
ジメチルホルムアミド中に入れ、炭酸水素ナトリウム
(5g)及び無水クロロ酢酸(5.1g)を添加し、混
合物を室温下で16時間撹拌した。次いで氷水中に注
ぎ、撹拌した。分離した固体物質をろ過し、冷水を用い
て洗浄し、集め、70%水性酢酸(100ml)を用い
て処理し、70℃で1時間撹拌した。混合物を減圧下で
濃縮し、残渣を小さいシリカゲルカラムに適用し、ジク
ロロメタン中の40〜60%のアセトンからなる溶媒勾
配を用いて溶離した。生成物に対応する画分を集め、濃
縮し、残渣をジクロロメタン中で再溶解した。エーテル
−ヘキサンの添加により、無定形固体として化合物9b
(1.8g)を沈澱させた。[α]D 1 H NMR;
13CNMR。 【0026】実施例9メチル O−(3,4,6−トリ−O−アセチル−2−
デオキシ−2−フタルイミド−β−D−ガラクトピラノ
シル−(1→4)−O−[(2,3,4−トリ−O−ア
セチル−α−L−フコピラノシル)−(1→3)−O]
−)6−O−アセチル−2−デオキシ−2−フタルイミ
ド−β−D−グルコピラノシル)−(1→6)−O−
[(6−O−トリメチルアセチル−β−D−ガラクトピ
ラノシル)−(1→3)−O]−2−アセトアミド−2
−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシド(13)及び
メチル O−(2−アセトアミド−2−デオキシ−β−
D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−[(α−L
−フコピラノシル)−(1→3)−O]−(2−アセト
アミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−
(1→6)−O−[(β−D−ガラクトピラノシル)−
(1→3)−O]−2−アセトアミド−2−デオキシ−
α−D−ガラクトピラノシド(14)の製造 化合物9b(0.9g、1.26mmol)を化合物1
2(1.0g、0.88mmol)を用いてグリコシド
化し、続いて通常の方法により処理し、更なる精製なし
に次工程に直接使用する粗生成物混合物を得た。チオ尿
素(2.8g、37.8mmol)及びルチジン(2.
0ml、18.72mmol)を含む1:1エタノール
−ジクロロメタン(30ml)中の粗生成物溶液を、8
0℃で6時間撹拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、残渣
をジクロロメタン中に再溶解した。有機層を水で洗浄
し、乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタ
ン中の10〜15%MeOHからなる溶媒勾配を用いた
溶離によりシリカゲルカラム中で精製し、化合物13
(0.44g、化合物12を基準として37%)を得
た。[α]D −40°( 0.5, CHCl3 );1
H NMR(CDCl2 ):δ7.92−7.77
(m,8H, 芳香族),5.83(dd,1H,H−
3’’’),5.76(d,J=9.6Hz,1H,H
−1’’),5.51(d、,J=3.5Hz,1H,
H−4’’’’),5.41(d,J=2.9Hz,1
H,H−4’’’),5.38(d,J=8.6Hz,
1H,H−1’’’),5.22(d,J=3.3H
z,1H,H−1’’’’),5.20(d,J=2.
9Hz,1H,H−1),2.83(s,3H,OM
e),2.20−1.81(sのクラスター,24H,
7×OAc及びNAc),1.36(d,J=6.4H
z,3H,CMe)及び1.14(s,9H,CM
3 )。 C67852 35についての計算値:C,53.92;
H,5.74;N,2.82。実測値:C,54.0
3;H,4.69;N,2.79。 【0027】化合物13の一部を、メタノール中のヒド
ラジン水和物を用いて処理し、フタルイミド基を切断
し、N−アセチル化(NeOH−Et3 N−Acs O)
し、最後にO−脱アセチル化し、無定形の化合物14を
66%の収率で得た。[α]D−12°( 1.0,
2 O);1 H NMR(D2 O):δ5.11(d,
J=4.0Hz,1H,H−1’’’’),4.74
(d,J=3.8Hz,1H,H−1),4.52
(d,J=8.3Hz,1H,H−1’’),4.46
(d,J=7.8Hz,1H,H−1’’’),4.4
4(d,J=7.0Hz,1H,H−1’),3.35
(s,3H,OMe),2.04,2.00及び1.9
9(それぞれs,9H,3×NAc)及び1.26
(d,J=6.6Hz,3H,CMe);13C NM
R:GalNAc−β−(1→4)残基:100.36
(C−1),51.44(C−2),69.79(C−
3),66.76(C−4),73.71(C−5),
60.00(C−6),21.23(NAc);Fuc
−α−(1→3):97.49(C−1),67.97
(C−2),68.24(C−3),69.67(C−
4),65.94(C−5),14.40(C−6);
GlcNAc−β−(1→6)残基:99.76(C−
1),53.97(C−2),74.45(C−3),
74.00(C−4),72.43(C−5),59.
06(C−6),21.30(NAc);Gal−β−
(1→3)残基:103.68(C−1),69.03
(C−2),71.06(C−3),67.63(C−
4),73.88(C−5),60.48(C−6);
GalNAc−α−OMe残基:97.24(C−
1),47.56(C−2),76.11(C−3),
66.41(C−4),71.58(C−5),68.
19(C−6),54.60(OMe),21.06
(NAc)。ES−MS:m/z=948.39[M−
1]−。 C37632 25・H2 Oについての計算値:C,4
5.91;H,6.77;N,4.34。実測値:C,
46.08;H,6.63;N,4.29。 【0028】実施例10メチル O−(3,4,6−トリ−O−アセチル−2−
デオキシ−2−フタルイミド−β−D−ガラクトピラノ
シル)−(1→4)―O−[(2,3,4−トリ−O−
アセチル−α−L−フコピラノシル)−(1→3)−
O]−(6−O−アセチル−2−デオキシ−2−フタル
イミド−β−D−グルコピラノシル)−(1→6)−O
−[(2,4,6−トリ−O−アセチル−3−O−クロ
ロアセチル−β−D−ガラクトピラノシル−(1→3)
−O]−2−アセトアミド−2−デオキシ−α−D−ガ
ラクトピラノシド(17)の製造 化合物10(0.92g、1.5mmol)を、化合物
12(1.5g、1.3mmol)を用いて、前記の一
般的なグリコシド化法に記載したようにして処理した。
慣習的な処理の後、粗生成物を、ジクロロメタン中の2
0〜25%アセトンからなる溶媒勾配を用いたシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物17
(1.0g、74%)を得た。[α]D −36°(
1.0,CHCl3 );1 H NMR(CDCl2 ):
δ=7.90−7.78(m,8H,芳香族),5.8
2(dd,1H,H−3’’’),5.50(d,J=
3.5Hz,1H,H−4’’’’),5.40(d,
J=3.4Hz,1H,H−4’’’),5.38
(d,J=7.9Hz,1H,H−1’),5.21
(d,J=3.5Hz,1H,H−1’’’),5.1
9(d,J=3.2Hz,1H,H−1),5.14
(d,J=8.2Hz,1H,H−1’’’),4.1
1−4.07(bs,2H,CH2 Cl),2.83
(s,3H,OMe),2.19−1.80(sのクラ
スター,3H,10×OAc及びNHAc),1.35
(d,J=6.8Hz,3H,CMe)。 【0029】実施例11メチル O−(3,4,6−トリ−O−アセチル−2−
デオキシ−2−フタルイミド−β−D−ガラクトピラノ
シル)−(1→4)−O−[(2,3,4−トリ−O−
アセチル−α−L−フコピラノシル)−(1→3)−
O]−(6−O−アセチル−2−デオキシ−2−フタル
イミド−β−D−グルコピラノシル)−(1→6)−O
−[(2,4,6−トリ−O−アセチル−β−D−ガラ
クトピラノシル)−(1→3)−O]−2−アセトアミ
ド−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシド(1
8)の製造 化合物17(0.96g、0.58mmol)を、化合
物13の製造についての記載と類似した方法(実施例8
参照)により脱O−アセチル化した。慣習的な処理の
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー精製(ジクロ
ロメタン中の5〜10%のMeOH)により、化合物1
8(0.65g、71%)を得た。[α] D −40°
1.0, CHCl3 );1 H NMR(CDCl
2 ):δ=7.91−7.78(m,8H,芳香族),
5.82(dd,1H,H−3’’’),5.50
(d,J=3,7Hz,1H,H−1’’’’),5.
40(d,J=3.3Hz,1H,H−4’’’),
5.38(d,J=2.9Hz,1H,H−
4’’’),5.38(d,J=9.0Hz,1H,H
−1’’),5.25(d,J=3.5Hz,1H,H
−4’),5.23(d,J=3.4Hz,1H,H−
1’’’’),5.19(d,2.9Hz,1H,H−
1),2.81(s,3H,OMe),2.20−1.
58(sのクラスター,33H,10×OAc及びNH
Ac)1.35(d,J=6.2Hz,3H,CM
e)。 C72893 37についての計算値:C,54.44;
H,5.65;N,2.64.実測値:C,54.1
9;H,5.73;N,2.59。 【0030】実施例12メチル O−(3,4,6−トリ−O−アセチル−2−
デオキシ−2−フタルイミド−β−D−ガラクトピラノ
シル)−(1→4)−O−[(2,3,4−トリ−O−
アセチル−α−L−フコピラノシル)−(1→3)−
O]−6−O−アセチル−2−デオキシ−2−フタルイ
ミド−β−D−グルコピラノシル)−(1→6)−O−
[メチル−(5−アセトアミド−4,7,8,9−テト
ラ−O−アセ チル−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ
−α−D−ガラクト−2−ノヌロピラノシロネート(no
nulopyranosylonate)−(2→3)−O−(6−O−ト
リメチルアセチル−β−D−ガラクトピラノシル−(1
→3)−O]−2−アセトアミド−2−デオキシ−α−
D−ガラクトピラノシド(15)の製造 化合物13(0.2g、0.13mmol)を、プロピ
オニトリル(15ml)中の供与体4(0.6g、1.
1mmol)で、−65℃で3時間かけて処理した。次
いで、反応混合物を、前記一般的方法に記載されたよう
にして処理し、粗生成物を、溶離剤としてジクロロメタ
ン中の10%MeOHを用いたシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、化合物15(0.12g、46
%)を得た。[α]D −28°( 0.5, CHCl
3 );1 H NMR(CDCl2 ):δ=7.88−
7.76(m,8H,芳香族),5.48(d,J=
9.2Hz,1H,NH),5.84(dd,1H,H
−3’’’),5.49(d,J=3.3Hz,1H,
H−4’’’’),5.40(d,J=3.0Hz,1
H,H−4’’’’),5.37(d,J=8.6H
z,1H,H−1’’),5.28(d,J=3.3H
z,1H,H−1’’’’),5.18(d,J=3.
3Hz,1H,H−1),5.14(d,J=9.4H
z,1H,H−1’’’),3.78(s,3H,OM
e),2.79(s,3H,OMe),2.67(d
d,J=4.6Hz,H−3e’’’’),2.18−
1.77(sのクラスター,39H,12×OAc及び
NHAc)1.34(d,J=6.5Hz,3H,CM
e)及び1.15(s,9H,CMe3 )。 C87112 4 47についての計算値:C,53.1
5;H,5.74;N,2.85。実測値:C,53.
09;H,5.89;N,2.93。 【0031】実施例13メチル O−(2−アセトアミド−2−デオキシ−β−
D−ガラクトピラノシル−(1→3)−O)−(2−ア
セトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシ
ル)−(1→6)−O−[(5−アセトアミド−3,5
−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−ガラクト−2−
ノヌロピラノシロニック酸(nonulopyranosylonic aci
d)−(2→3)−O−(β−D−ガラクトピラノシ
ル)−(1→3)−O]−2アセトアミド−2−デオキ
シ−α−D−ガラクトピラノシド(16)の製造 ピリジン(10ml)中の化合物15(0.1g、0.
05mmol)及びヨウ化リチウム(0.3g、2.2
mmol)を、〜120℃で6時間撹拌した。次いで溶
媒を減圧下で除去し、残渣を、ジクロロメタン中の20
〜30%メタノールを用いた溶離により、小さいシリカ
ゲルカラム中を通過させ、保護された遊離の酸の誘導体
を得た。この化合物を、メタノール−ヒドラジン水和物
(4:1、20ml)に入れ、〜80℃で16時間加熱
した。乾燥するまで蒸発させた後、残渣をメタノール−
ジクロロメタン(1:1、20ml)中に再溶解し、無
水酢酸(6ml)を用いて、0℃で1時間処理した。次
いで混合物を、乾燥するまで蒸発させ、得られた残渣を
メタノール性ナトリウムメトキシド(20ml)中、室
温下で2日間撹拌することにより脱アセチル化した。粗
生成物を、溶離剤としてクロロホルム−メタノール−水
の13:6:1及び4:5:1(v/v/v)を使用し
たシリカゲル中のカラムクロマトグラフィーにより精製
し、標的化合物16(0.015g、24%)を得た。
[α]D −8°( 0.15, 2O);1 H NM
R(D2 O):δ=5.11(d,J=3.9Hz,1
H,H−1’’’’),4.76(d,J=3.9H
z,1H,H−1),4.52(d,J=8.2Hz,
1H,H−1’’),4.51(d,J=7.7Hz,
1H,H−1’’’),4.46(d,J=7.0H
z,1H,H−1’),3.34(s,3H,OM
e),2.75(dd,J3'''''e,4'''''=4.6H
z,1H,H−3’’’’’e),2.04,2.0
3,2.01及び1.99(それぞれs,12H,4×
NHAc),1.81(t,J3'''''a,4'''''=J
3’’’’’a,3’’’’’e=12.1Hz,1
H,H−3’’’’’a)及び1.26(d,J=6.
5Hz,3H,CMe);13C NMR;D2 O;Ga
lNAc−β−(1→4)残基:100.36(C−
1),51.43(C−2),69.79(C−3),
66.77(C−4),73.72(C−5),60.
00(C−6),21.23(Nac);Fuc−α−
(1→3)残基:97.49(C−1),67.83
(C−2),68.24(C−3),69.12(C−
4),65.94(C−5),14.41(C−6);
GleNAc−β−(1→6)残基:99.76(C−
1),53.97(C−2),74.44(C−3),
73.87(C−4),72.44(C−5),59.
05(C−6),21.30(NAc);Gal−β−
(1→3)残基:103.46(C−1),68.22
(C−2),76.22(C−3),66.42(C−
4),73.81(C−5).60.49(C−6);
NeuAc−α−(2→3)残基:174.05(C−
1),98.75(C−2),38.82(C−3),
67.16(C−4),50.73(C−5),71.
85(C−6),67.40(C−7),70.86
(C−8),61.59(C−9),21.12(NA
c);GalNAc−α−OMe残基:97.21(C
−1),47.46(C−2),74.71(C−
3),66.42(C−4),71.07(C−5),
68.09(C−6),54.62(OMe),21.
09(NAc)。 ES−MS:m/z=1239.8[M−1]−。 C48804 33・1.5H2 Oについての計算値:
C,45.46;H,6.60;N,4.42。実測
値:C,45.37;H,6.62;N,4.40。 【0032】実施例14メチル O−(2−アセトアミド−2−デオキシ−β−
D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−[α−L−
フコピラノシル−(1→3)−O]−(2−アセトアミ
ド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル)−(1
→6)−O−[(3−O−スルホ−β−D−ガラクトピ
ラノシルナトリウム塩)−(1→3)−O]−2−アセ
トアミド−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシド
(19)の製造 N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中の化合物
18(0.45g、0.29mmol)を、三酸化イオ
ウ−ピリジン複合体(0.25g、1.6mmol)を
用いて0℃で5時間処理した。過剰の試薬を、メタノー
ルの添加(〜5ml)、続くピリジンの添加(〜5m
l)により破壊した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣
を、溶離剤としてジクロロメタン中の15〜20%のメ
タノールを用いて、シリカゲルの小さいカラム中を通過
させた。生成物に対応する画分を集め、濃縮し、残渣を
メタノール−ヒドラジン水和物(4:1、50ml)に
入れ、〜90℃で5時間加熱した。次いで混合物を濃縮
し、粗生成物混合物をメタノール−トリエチルアミン
(2:1、25ml)に入れ、冷却し(0℃)、無水酢
酸(5ml)を用いて処理した。徐々に室温にし、同一
の温度で更に1時間維持した。混合物を濃縮し、残渣
を、シリカゲルカラムに適用し、次いでクロロホルム−
メタノール−水の13:6:1及び4:5:1(v/v
/v)を用いて溶離した。生成物に対応する画分を集
め、濃縮し、残渣を水に再溶解し、次いでアンバーライ
トIR−120(Na+ )カチオン交換樹脂の小さいカ
ラムを通過させた。溶離液を凍結乾燥し、化合物19
(0.11、37%)を得た。[α]D 1.0,
2 O);1 H NMR(D2 O):δ5.12(d,J
=3.9Hz,1H,H−1’’’’),4.77
(d,J=3.7Hz,1H,H−1),4.57
(d,J=7.9Hz,1H,H−1’’),4.54
(d,J=8.3Hz,1H,H−1’’’),4.4
8(d,J=8.2Hz,1H,H−1’),3.37
(s,3H,OMe),2.07,2.03及び2.0
2(それぞれs,9H,3×NHAc)及び1.27
(d,J=6.6Hz,3H,CMe);13C NMR
(D2 O);GalNAc−β−(1→4)残基:10
0.37(C−1),51.44(C−2),69.7
9(C−3),66.77(C−4),73.57(C
−5),59.90(C−6),21.14(NA
c);Fuc−α−(1→3)残基;97.50(C−
1),67.76(C−2),68.24(C−3),
69.11(C−4),65.85(C−5),14.
41(C−6);GlcNAc−β−(1→6)残基:
99.76(C−1),53.99(C−2),74.
45(C−3),73.88(C−4),72.44
(C−5),59.06(C−6),21.31(NA
c);3−O−SO3 Na Gal−β(1→3)残
基:103.37(C−1),68.21(C−2),
79.29(C−3),66.42(C−4),73.
73(C−5).60.48(C−6);GalNAc
−α−OMe残基:97.25(C−1),47.48
(C−2),76.55(C−3),65.40(C−
4),71.07(C−5),67.87(C−6),
54.62(OMe),21.06(NAc)。 ES−MS:m/z=1028.38[M−Na]−。 C37623 28SNa・2H2 Oについての計算値:
C,40.84;H,6.11;N,3.86。実測
値:C,40.73;H,6.15;N,3.73。 【0033】阻害についての研究データ 【表1】 表1 固定化SLex に結合する組換えセレクチンに対する、Neu5Ac及び/又 はGalNAcLex を含む側鎖の相対的阻害特性 Fucα1 3 GalNAc−4GlcNAcβ1 6 R−3Galβ1−3GalNAcα1−O−Me SLex に対するIC50値(μM)化合物 R E−セレクチン P−セレクチン L−セレクチン 14 OH >500 400μM 300μM 16 Neu5Ac >500** 85μM 105μM 19 3−SE >500μM >500 500μM 8b >500 400 300 シアリル 540 520 600 Lewisx 【0034】ELISA阻害研究は、既報の条件と同様
に行った。固定化SLex に対するIC50値は、3つの
測定値の平均値であり、公開されている方法論にしたが
い計算した。この結果は、化合物19は、P−セレクチ
ンに対するシアリルLewisx の結合能力の約6倍の
能力を有していることを示している。その他の研究も、
化合物19について、より強い結合性を示している。本
発明者等の知る限り、構造物14、16及び19は、糖
タンパク質の一部として全く報告されていない。本発明
者等の知見は、L−及びP−セレクチンとの結合におけ
る、コア2構造のNeuAc2→3Galβ1→3ga
lNAc鎖の役割を明確に実証した最初のものである。 【0035】引用文献 1. Rosen, S.D.及び Bertozzi, C.R.: Curr. Opin. Cel
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【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の化合物16及び19の合成に使用す
る、グリコシル供与体及び受容体の構造式である。 【図2】本発明の化合物16及び19の合成に使用す
る、グリコシル供与体及び受容体の構造式である。 【図3】本発明の化合物16及び19の合成に使用す
る、グリコシル供与体及び受容体の構造式である。 【図4】化合物11及び12を製造するための反応の模
式図である。 【図5】化合物14を製造するための反応の模式図であ
る。 【図6】化合物15を製造するための反応の模式図であ
る。 【図7】化合物16を製造するための反応の模式図であ
る。 【図8】化合物17及び18を製造するための反応の模
式図である。 【図9】化合物19を製造するための反応の模式図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クーシー エル マッタ アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14221 ウィリアムスヴィル エクシター ロー ド 206 (72)発明者 ラケシュ ケイ ジャイン アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08648ローレンスヴィル イースト ラン ドライヴ 14126

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1 】 式1で示される構造を有する化合物。 【化1】 (式中、R1 は独立して、H、アルキル、アリール、ア
    リールアルキル、アルケニル又は1以上の追加の糖残基
    であり;R2 はH又はOHであり、R2 がHであるとき
    3 は−OHであり;R3 はH又はOHであり、R3
    HであるときR2 は−OHであり;XはH、SO3 -
    はPO4 - であり;Yは独立して、H、OH、OR4
    はNHCOR4 (式中、R4 はアルキルである)であ
    り;Zは有機酸残基であり;環a中のヒドロキシル基
    は、独立して、H又はOR5 (式中、R5 はメチル、エ
    チル又はアルキル基である)で置換されていてもよ
    い)。 【請求項2】 メチル O−(2−アセトアミド−2−
    デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)
    −O−[(α−L−フコピラノシル)−(1→3)−
    O]−(2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グ
    ルコピラノシル)−(1→6)−O−[(β−D−ガラ
    クトピラノシル)−(1→3)−O]−2−アセトアミ
    ド−2−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシドであ
    る、請求項1に記載の化合物。 【請求項3】 メチル O−(2−アセトアミド−2−
    デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→3)
    −O]−(2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−
    グルコピラノシル)−(1→6)−O−[(5−アセト
    アミド−3,5−ジデオキシ−D−グリセロ−α−D−
    ガラクト−2−ノヌロピラノシロニック酸)−(2→
    3)−O−(β−D−ガラクトピラノシル)−(1→
    3)−O]−2−アセトアミド−2−デオキシ−α−D
    −ガラクトピラノシドである、請求項1に記載の化合
    物。 【請求項4】 メチル O−(2−アセトアミド−2−
    デオキシ−β−D−ガラクトピラノシル)−(1→4)
    −O−[α−L−フコピラノシル−(1→3)−O]−
    (2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピ
    ラノシル)−(1→6)−O−[(3−O−スルホ−β
    −D−ガラクトピラノシルナトリウム塩)−(1→3)
    −O]−2−アセトアミド−2−デオキシ−α−D−ガ
    ラクトピラノシドである、請求項1に記載の化合物。 【請求項5】 医薬担体中の請求項1に記載の化合物。 【請求項6】 医薬担体中の請求項2に記載の化合物。 【請求項7】 医薬担体中の請求項3に記載の化合物。 【請求項8】 医薬担体中の請求項4に記載の化合物。
JP10312358A 1997-10-31 1998-11-02 セレクチン用新規リガンドとしての、GalNAc−Lewisx 及びNeu5Acα2−3Galβ1−3GalNAc配列を含む合成コア2様分岐構造物 Pending JPH11199596A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/962,113 US5972907A (en) 1997-10-31 1997-10-31 Synthetic core 2-like branched structures containing GalNAc-lewisx and Neu5Acα2-3Galβ1-3GalNAc sequences as novel ligands for selectins
US08/962113 1997-10-31

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JP10312358A Pending JPH11199596A (ja) 1997-10-31 1998-11-02 セレクチン用新規リガンドとしての、GalNAc−Lewisx 及びNeu5Acα2−3Galβ1−3GalNAc配列を含む合成コア2様分岐構造物

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EP (1) EP0919563A3 (ja)
JP (1) JPH11199596A (ja)
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US5972907A (en) 1999-10-26
CA2249879A1 (en) 1999-04-30
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