JPH11202679A - 定着方法および定着装置 - Google Patents

定着方法および定着装置

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JPH11202679A
JPH11202679A JP10007036A JP703698A JPH11202679A JP H11202679 A JPH11202679 A JP H11202679A JP 10007036 A JP10007036 A JP 10007036A JP 703698 A JP703698 A JP 703698A JP H11202679 A JPH11202679 A JP H11202679A
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Tasuke Kamimura
太介 上村
Toshiaki Kagawa
敏章 香川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイルを塗布せずに、オフセットを防止し、
トナーの定着不良を低減することができる定着方法を提
供する。 【解決手段】 定着手段と、該定着手段の表面を押圧す
る加圧手段とで形成された圧接部に未定着トナー像を担
持した記録材を搬送することにより、上記記録材に未定
着トナー像を定着させる定着方法において、記録材の上
記圧接部搬送中における上記圧接部での定着手段表面温
度T1と加圧手段表面温度T2とを、これら定着手段表
面温度T1と加圧手段表面温度T2との関数から求めら
れる限界境界線である、トナーと記録材とが固着し十分
な定着強度が得られる、記録材とトナーとの界面温度を
示す第1の限界境界線と、高温オフセットが発生しな
い、定着手段とトナーとの界面温度を示す第2の限界境
界線とを少なくとも含む境界線で規定された非オフセッ
ト領域内に制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の電子写真プロセスを利用した電子写
真機器に使用する定着装置に関し、特に、フルカラー印
刷が可能な電子写真機器に使用する定着装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機、ファクシミリ、プリ
ンタ等の電子写真プロセスを利用した電子写真機器に使
用されている定着装置では、内部に加熱源を配置した定
着ローラと該定着ローラに圧接する加圧ローラとの圧接
部分(定着部分)に、未定着のトナーを担持した用紙を
搬入し、トナーを加熱溶融することにより、該トナーを
用紙に定着させるいわゆる内部加熱方式が一般的に用い
られている。
【0003】該内部加熱方式を用いた従来の定着装置の
概略構成を図11に示す。該定着装置は、例えば、アル
ミニウムからなる芯金101a上にシリコンゴム層10
1bが積層された定着ローラ101と、同じくアルミニ
ウムからなる芯金102a上にシリコンゴム層102b
が積層された加圧ローラ102とを有し、上記定着ロー
ラ101に加圧ローラ102が圧接して配置された構成
を有している。
【0004】上記定着ローラ101は、その内部に加熱
源としてのヒータランプ103を備え、該定着ローラ1
01の表面に備えられたサーミスタ104の検知結果に
基づいて、定着ローラ101の表面温度が所定の温度に
達し、定着動作の準備が完了するまでの間(以下、ウォ
ームアップ時間と記す)、内部から加熱されるようにな
っている。
【0005】そして、上記加圧ローラ102は、ウォー
ムアップ時間中、定着ローラ101に圧接した状態で回
転することで、上記定着ローラ101の昇温に伴って加
熱される。従って、上記定着ローラ101と加圧ローラ
102との圧接部に搬送された用紙P上のトナーTは、
上記定着ローラ101と加圧ローラ102との両方から
加熱されて溶融し、用紙Pに定着される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、内部加
熱方式の定着装置を用いてトナーTを用紙Pに定着させ
る場合、上記トナーTがカラートナー等の離型性の悪い
トナーであれば、定着の際に、定着ローラ101表面へ
のトナーの付着、所謂オフセットが生じる。つまり、カ
ラートナーの発色性や透過性を高めるためには、定着温
度を高くし、多層形成されたカラートナーに熱エネルギ
ーを多量に供給する必要がある。しかしながら、定着ロ
ーラ101の温度を高め、トナーTを高い溶融状態で定
着ローラ101から剥離させると、定着ローラ101と
トナーTとの付着力がトナーTの内部凝集力を上回り、
トナーTが内部で分断し、オフセットが発生する。逆に
定着温度を下げて高温オフセットを防止しようとする
と、トナーTと用紙Pとの界面固着力が低下し、十分な
定着強度を得ることができなくなる。
【0007】このため、特にフルカラー電子写真プロセ
スを利用した内部加熱方式の定着装置では、定着ローラ
101を高温状態(例えば180℃付近)に保持し、一
対のオイル塗布用ローラ107・107を備えたオイル
塗布機構105により、定着ローラ101表面にオフセ
ット防止用のオイル106を塗布すると共に、剥離爪1
08により、トナーT定着後の用紙Pを定着ローラ10
1から剥離している。
【0008】ところが、オフセット防止用のオイル10
6を定着ローラ101表面に塗布する場合には、以下に
示すような問題が生じる。 (1) オイル106を定着ローラ101に均一に塗布する
ための機構が複雑であり、装置のコストアップを招来す
る。 (2) オイル106により定着ローラ101のシリコンゴ
ム層101bが劣化・膨潤し、定着ローラ101の寿命
が短くなる。 (3) オイル106の漏液により装置が汚れたり、他の機
器に悪影響を与える。 (4) オイル106が用紙Pに付着し、使用者の手を汚し
たり不快感を与える。 (5) 用紙PにOHPを使用した場合、オイル106がO
HP表面に付着することにより、OHPの透過率を低下
させる。 (6) オイル106の補給等、定期的なメンテナンスが必
要であり、使い勝手が悪い。
【0009】また、上記従来の内部加熱方式の定着装置
では、熱容量の大きい定着ローラ101が、その内部に
配置されたヒータランプ103(例えば800W)によ
り加熱される一方で、定着ローラ101表面から加圧ロ
ーラ102への熱伝導が生じ、定着ローラ101の加熱
と同時に加圧ローラ102も加熱される。つまり、上記
従来の内部加熱方式の定着装置では、定着ローラ101
に付与した熱の大部分は加圧ローラ102に奪われる。
このため、上記従来の内部加熱方式の定着装置は、定着
ローラ101表面が、トナーTの定着が可能な温度に達
するまでのウォームアップ時間が長くかかるという問題
点を有している。
【0010】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、オイルを塗布せずに、オ
フセットを防止し、トナーの定着不良を低減することが
できる定着方法並びに定着装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の定着方法
は、上記の課題を解決するために、定着手段(例えば定
着ローラ)と、該定着手段の表面を押圧する加圧手段
(例えば加圧ベルトを備えた加圧機構)とで形成された
圧接部に未定着トナー像を担持した記録材を搬送するこ
とにより、上記記録材に未定着トナー像を定着させる定
着方法において、上記記録材の上記圧接部搬送中におけ
る上記圧接部での定着手段の表面温度と加圧手段の表面
温度とを、これら定着手段の表面温度と加圧手段の表面
温度との関数から求められる限界境界線である、(i) ト
ナーと記録材とが固着し十分な定着強度が得られる、記
録材とトナーとの界面温度を示す第1の限界境界線と、
(ii)高温オフセットが発生しない、定着手段とトナーと
の界面温度を示す第2の限界境界線とを少なくとも含む
境界線で規定された非オフセット領域内に制御すること
を特徴としている。
【0012】上記の構成によれば、上記定着手段の表面
温度と加圧手段の表面温度とを、上記非オフセット領域
内に位置するように制御することで、オフセット防止用
のオイルを用いることなくオフセットを防止することが
できると共に、トナーの定着不良を低減させることがで
きる。
【0013】つまり、従来は、加圧手段の表面温度、特
に定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度との関係に
ついては考慮されていなかった。このため、従来は、定
着手段の表面温度に追従して加圧手段が昇温し、上記非
オフセット領域を逸脱する領域において定着が行われて
いた。しかながら、本願発明者等の検討により、今回初
めて上記定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度との
関数から求められる限界境界線の存在が明らかになっ
た。このため、この限界境界線に基づいた温度制御を行
うことで、オフセット防止用のオイルを用いなくても高
品位の画像を形成することを可能にするものである。
【0014】請求項2記載の定着方法は、上記の課題を
解決するために、請求項1記載の定着方法において、上
記非オフセット領域が、上記定着手段の熱的耐久性を保
証する温度を示す第3の限界境界線でさらに規定されて
いることを特徴としている。
【0015】上記の構成によれば、定着手段の熱的劣化
をも防止することができるので、さらに安定した定着を
行うことができる。
【0016】請求項3記載の定着方法は、上記の課題を
解決するために、請求項1または2記載の定着方法にお
いて、上記記録材の上記圧接部搬送中における上記圧接
部での定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度とを、
上記第1の限界境界線と第2の限界境界線との中心線近
傍の温度に制御することを特徴としている。
【0017】上記の構成によれば、上記定着手段の表面
温度あるいは上記加圧手段の表面温度の変動や環境温度
の変動が多少大きい場合でも、上記定着手段の表面温度
および加圧手段の表面温度を、常に安定して上記非オフ
セット領域内に制御することができる。
【0018】請求項4記載の定着方法は、上記の課題を
解決するために、請求項1〜3の何れか1項に記載の定
着方法において、上記加圧手段に断熱材を用いると共
に、上記定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度とを
測定し、上記定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度
とに応じて、上記定着手段の加熱を制御することを特徴
としている。
【0019】上記の構成によれば、上記加圧手段に断熱
材を用いることで、上記加圧手段への蓄熱が制限され
る。このため、上記定着手段の昇温により、上記定着手
段の表面温度に追従して上記加圧手段の表面温度が大き
く変動することがないので、上記定着手段の表面温度と
加圧手段の表面温度とに応じて定着手段の加熱を制御す
ることにより、上記定着手段の表面温度と加圧手段の表
面温度とを上記非オフセット領域内に容易に調整するこ
とができる。
【0020】請求項5記載の定着方法は、上記の課題を
解決するために、請求項4記載の定着方法において、上
記加圧手段を、必要に応じて上記定着手段から離脱させ
ることを特徴としている。
【0021】上記の構成によれば、例えば記録材の搬送
待ち時間等、定着手段と加圧手段とが記録材を介さずに
直接接する時間を減らすことができ、上記圧接部におけ
る上記定着手段から加圧手段への熱伝達を低減させるこ
とができる。従って、上記の構成によれば、加圧手段の
温度上昇を抑えることができると共に、上記加圧手段
が、必要なときだけ定着手段を加圧するようになるの
で、加圧による定着手段の永久変形を防止することがで
きる。
【0022】また、上記加圧手段の離接によって該加圧
手段の表面温度の制御を行うことができるので、上記加
圧手段の表面温度をより容易に上記非オフセット領域内
に制御することができる。
【0023】請求項6記載の定着方法は、上記の課題を
解決するために、請求項4または5に記載の定着方法に
おいて、上記定着手段の表面温度が定着可能温度に達し
たときに上記定着手段と加圧手段との回転を開始させる
ことを特徴としている。
【0024】上記の構成によれば、上記定着手段の表面
温度が定着可能温度に達するまでのウォームアップ時間
は上記定着手段と加圧手段との回転が行われないので、
上記加圧手段に断熱材が用いられている場合、上記ウォ
ームアップ時間に定着手段の加熱を行っても、上記の回
転が行われる場合と比較して上記定着手段から加圧手段
への熱伝達は小さい。このため、ウォームアップ時間を
短縮することができる。
【0025】請求項7記載の定着装置は、上記の課題を
解決するために、定着手段と、該定着手段の表面を押圧
する加圧手段とを含み、上記定着手段と加圧手段とで形
成された圧接部に、未定着トナー像を担持した記録材を
搬送することにより、上記記録材に未定着トナー像を定
着させる定着装置において、上記加圧手段が上記圧接部
に断熱構成を有し、上記定着手段の表面を加熱する加熱
手段と、上記定着手段における上記圧接部近傍に配置さ
れ、上記圧接部近傍の定着手段の表面温度を検出する第
1の温度検出手段と、上記加圧手段における上記圧接部
近傍に配置され、上記圧接部近傍の加圧手段の表面温度
を検出する第2の温度検出手段と、上記第1の温度検出
手段と上記第2の温度検出手段との出力に基づいて、上
記加熱手段を制御する加熱制御手段とを備え、上記加熱
制御手段は、上記記録材の上記圧接部搬送中、上記圧接
部における定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度と
が、これら定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度と
の関数から求められる限界境界線である、(i) トナーと
記録材とが固着し十分な定着強度が得られる、記録材と
トナーとの界面温度を示す第1の限界境界線と、(ii)高
温オフセットが発生しない、定着手段とトナーとの界面
温度を示す第2の限界境界線とを少なくとも含む境界線
で規定された非オフセット領域内で維持されるように上
記加熱手段を制御することを特徴としている。
【0026】上記の構成によれば、上記定着手段の表面
温度と加圧手段の表面温度とを、上記非オフセット領域
内に位置するように制御することで、オフセット防止用
のオイルを用いることなくオフセットを防止することが
できると共に、トナーの定着不良を低減させることがで
きる。
【0027】請求項8記載の定着装置は、上記の課題を
解決するために、請求項7記載の定着装置において、上
記加圧手段を上記定着手段に離接させる離接手段と、上
記加圧手段よりも記録材搬送方向上流側に配置され、上
記記録材を検知する記録材検知手段とを備え、上記加圧
手段は、上記記録材検知手段により記録材が検知された
ときに上記定着手段に接触するように、上記定着手段に
対して離接可能に支持されていることを特徴としてい
る。
【0028】上記の構成によれば、例えば記録材の搬送
待ち時間等、定着手段と加圧手段とが記録材を介さずに
直接接する時間を減らすことができ、上記圧接部におけ
る上記定着手段から加圧手段への熱伝達を低減させるこ
とができる。従って、上記の構成によれば、加圧手段の
温度上昇を抑えることができると共に、上記加圧手段
が、必要なときだけ定着手段を加圧するようになるの
で、加圧による定着手段の永久変形を防止することがで
きる。
【0029】請求項9記載の定着装置は、上記の課題を
解決するために、請求項7または8記載の定着装置にお
いて、上記第1の温度検出手段によって検出された定着
手段の表面温度が定着可能温度に達したときに上記定着
手段および加圧手段の回転を開始させる回転開始制御手
段を有していることを特徴としている。
【0030】上記の構成によれば、上記定着手段の表面
温度が定着可能温度に達するまでのウォームアップ時間
は上記定着手段と加圧手段との回転が行われないので、
この間に定着手段の加熱を行っても、上記の回転が行わ
れる場合と比較して上記定着手段から加圧手段への熱伝
達は小さい。このため、ウォームアップ時間を短縮する
ことができる。
【0031】請求項10記載の定着装置は、上記の課題
を解決するために、請求項7〜9の何れか1項に記載の
定着装置において、上記加圧手段が、断熱材からなり上
記定着手段と平行に設けられて上記定着手段の表面を押
圧するように配置された少なくとも1本の加圧ローラ
と、上記圧接部の外側に配置された少なくとも1本の加
圧ベルト支持ローラと、これら加圧ローラおよび加圧ベ
ルト支持ローラによって上記圧接部の外側に張架された
加圧ベルトとを備えていることを特徴としている。
【0032】上記の構成を有する定着装置は、非オフセ
ット領域内で設定できる定着ローラの温度許容幅が広
く、環境温度の変化に十分に対応が可能である。このた
め上記の定着装置は、請求項1に記載した定着方法に好
適に用いることができる。
【0033】請求項11記載の定着装置は、上記の課題
を解決するために、請求項10記載の定着装置におい
て、上記断熱材が発泡弾性体であることを特徴としてい
る。
【0034】上記断熱材が発泡弾性体で構成されている
場合、弾性体中の空気泡により、断熱性が高いものとな
っている。このため、上記断熱材が発泡弾性体で構成さ
れている場合、上記加圧ローラへの熱の移動並びに蓄熱
がより一層抑制されるので上記定着ローラとの接触によ
る加圧ベルトの昇温をより効果的に抑制することができ
る。また、上記定着ローラから加圧ローラへの伝熱性が
低いため、ウォームアップ時間をさらに短縮させること
ができる。
【0035】請求項12記載の定着装置は、上記の課題
を解決するために、請求項10または11記載の定着装
置において、上記加圧ベルトは、上記圧接部よりも記録
材の搬送方向上流側に、上記記録材の搬送方向に沿って
張架されていることを特徴としている。
【0036】上記の構成によれば、放熱を利用して記録
材の予備加熱を行うことができるので、定着ローラの温
度を抑えて定着を行うことができる。また、上記記録材
の吸熱効果により、上記加圧ベルトの温度上昇を抑制す
ることができる。
【0037】請求項13記載の定着装置は、上記の課題
を解決するために、請求項10〜12の何れか1項に記
載の定着装置において、上記加圧ベルト表面に記録材を
吸着させる記録材吸着手段を備え、上記加圧ベルトは、
上記記録材吸着手段により、未定着トナー像を担持した
上記の記録材を、上記加圧ベルトの表面に吸着した状態
で上記圧接部に搬送する記録材搬送手段を兼ねているこ
とを特徴としている。
【0038】上記の構成によれば、上記加圧ベルト表面
に記録材を吸着させて搬送させることができるので、上
記記録材に上記加圧ベルトに蓄熱された熱を確実に吸熱
させることができる。このため、上記加圧ベルトの温度
上昇の抑制効果を高めることができる。
【0039】請求項14記載の定着装置は、上記の課題
を解決するために、請求項10〜13の何れか1項に記
載の定着装置において、上記加圧ベルト支持ローラのう
ちの少なくとも1本が金属材料で形成されていることを
特徴としている。
【0040】上記の構成によれば、上記加圧ベルト支持
ローラが、熱伝導性に優れ、熱容量の大きい金属材料か
らなることで、上記加圧ベルトの熱を上記加圧ベルト支
持ローラに一時的に吸収させ、定着待機中に放熱させる
ことができる。このため、上記の構成によれば、加圧エ
ンドレスベルトの温度上昇を低減させることができる。
【0041】請求項15記載の定着装置は、上記の課題
を解決するために、請求項10〜14の何れか1項に記
載の定着装置において、上記加圧ベルト支持ローラのう
ちの少なくとも1本がヒートパイプであると共に、上記
ヒートパイプを冷却する冷却ファンを備えていることを
特徴としている。
【0042】上記の構成によれば、上記加圧ベルトに蓄
熱された熱を、上記ヒートパイプを介して冷却すること
ができるので、上記加圧ベルトの冷却が可能であり、上
記加圧ベルトの温度上昇を低減することができる。ま
た、上記定着ローラの表面温度および加圧ベルトの表面
温度を非オフセット領域内に制御する際に、上記加圧ベ
ルトの表面温度を冷却して調整することができるので、
前記表面温度の制御が容易になる。
【0043】請求項16記載の定着装置は、上記の課題
を解決するために、請求項10〜15の何れか1項に記
載の定着装置において、上記加圧ベルトが、耐熱材上に
離型材を積層してなる積層構造の薄膜ベルトであること
を特徴としている。
【0044】上記の構成によれば、ベルト表面からの放
熱効果が大きく、上記加圧ベルトの温度上昇を低減する
ことができる。
【0045】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の一実施
の形態について図1ないし図6に基づいて説明すれば、
以下のとおりである。
【0046】本願発明者等は、電子写真プロセスを利用
した内部加熱方式の定着装置において、オフセットを防
止し、トナーの定着不良を低減すべく種々検討した結
果、トナーの発色性や透過性を高めるために定着温度を
高め、トナーを高い溶融状態で定着手段(例えば定着ロ
ーラ)から剥離させると、定着手段と加圧手段(例えば
後述する加圧機構)との圧接部(定着ニップ部)におけ
る定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度との関係か
ら、定着ローラとトナーとの付着力がトナーの内部凝集
力を上回り、トナーが内部で分断し、オフセット(高温
オフセット)が発生し始める臨界点を示す境界線が存在
することを見い出した。
【0047】また、本願発明者等は、さらに検討を行っ
た結果、定着手段と加圧手段(例えば後述する加圧機
構)との圧接部(定着ニップ部)における定着手段の表
面温度と加圧手段の表面温度との関係から、トナーと記
録材との界面固着力が低下し、十分な定着強度を得るこ
とができなくなる臨界点を示す境界線が存在することを
見い出した。尚、本発明において、十分な定着強度と
は、後述する折り曲げ試験法により良判定が得られるこ
とを示し、実使用上、トナーの脱落がほとんどないこと
を示す。
【0048】そこで、本願発明者等は、トナーと用紙と
が固着し、十分な定着強度が得られ、高温オフセットが
発生しない理想的なトナーの温度状態を明らかにするこ
とで、定着手段並びに加圧手段によるトナーへの理想的
な熱の加え方について検討を行った。
【0049】以下に、トナーと用紙とが固着し、十分な
定着強度が得られ、高温オフセットが発生しない理想的
なトナーの温度状態について、図1を参照して説明す
る。
【0050】トナーと記録材とが固着し、十分な定着強
度が得られ、高温オフセットが発生しない定着手段表面
温度T1(℃)と加圧手段表面温度T2(℃)との関係
を実験により求めた。上記実験には、定着手段並びに加
圧手段として、例えば後述する定着ローラと加圧機構と
を用いた。また、上記トナーには、シャープJX820
0用のトナーを用いた。
【0051】そして、上記定着手段表面温度T1と加圧
手段表面温度T2との組み合わせから、トナーと記録材
とが固着し、十分な定着強度が得られる定着強度保証限
界温度と、高温オフセットが発生しない高温オフセット
発生限界温度とをプロットし、各々直線近似した。
【0052】この結果、上記定着強度保証限界温度か
ら、次式(a) T2≧−3.3×T1+625(℃) …(a) で示される、トナーと記録材とが固着し十分な定着強度
が得られる第1の限界境界線(定着強度保証限界境界
線)aを得た。
【0053】また、上記高温オフセット発生限界温度か
ら、次式(b) T2≦−0.5×T1+220(℃) …(b) で示される、高温オフセットが発生しない第2の限界境
界線(高温オフセット発生限界境界線)bを得た。
【0054】つまり、図1に示す上記の式(a)で示さ
れる第1の限界境界線aと、式(b)で示される第2の
限界境界線bとによって規定され、囲まれた領域が、上
記のトナーを用いた場合に、実験により得られる、定着
強度を保証し、かつ高温オフセットの発生しない領域
(以下、非オフセット領域)である。
【0055】次に、伝熱シミュレーションにより、上記
第1の限界境界線aおよび第2の限界境界線b上のトナ
ーの温度を、上記定着手段表面温度T1と加圧手段表面
温度T2とから試算した。この結果、上記第1の限界境
界線aは記録材とトナーとの界面温度がt1℃となる境
界を示し、第2の限界境界線bはトナーと定着手段との
界面温度がt2℃となる境界を示していた。即ち、上記
第1の限界境界線aと第2の限界境界線bとで囲まれる
領域は、t1℃≦トナーの絶対温度≦t2℃となる領域
を示している。
【0056】このことから、トナーの理想的な温度状態
はt1℃≦トナーの絶対温度≦t2℃であり、トナーに
対して理想的に熱を与えるためには、定着手段と加圧手
段との圧接部における定着手段表面温度T1と加圧手段
表面温度T2とが上記第1の限界境界線aと第2の限界
境界線bとを少なくとも含む境界線で規定された非オフ
セット領域内に納まるように温度制御すればよい。つま
り、上記定着手段表面温度T1および加圧手段表面温度
T2を上記非オフセット領域内に制御することで、トナ
ーに対して理想的に熱を与えることができるので、従来
のようにオイルを塗布しなくてもオフセットを防止し、
トナーの定着不良を低減することができる。
【0057】そして、上記定着手段表面温度T1および
加圧手段表面温度T2を上記非オフセット領域内に制御
する際には、上記定着手段表面温度T1と加圧手段表面
温度T2とを、上記第1の限界境界線aと第2の限界境
界線bとの中心線(即ち、非オフセット領域において、
上記第1の限界境界線aと第2の限界境界線bに基づい
て、(定着強度保証限界温度+高温オフセット発生限界
温度)/2で与えられる値をプロットして得られる線)
近傍の温度に制御することが好ましい。これは、上記定
着手段表面温度T1あるいは上記加圧手段表面温度T2
の変動や環境温度の変動が多少大きい場合でも、上記定
着手段表面温度T1および加圧手段表面温度T2を、常
に安定して上記非オフセット領域内に制御することがで
きるためである。
【0058】但し、上記のトナーのオフセット発生限界
温度および定着強度保証限界温度はトナーの種類によっ
て異なるので、上記第1の限界境界線aおよび第2の限
界境界線bはトナーに応じて設定する必要がある。
【0059】また、上記定着手段表面温度T1および加
圧手段表面温度T2を上記非オフセット領域内に制御す
る際には、定着手段の熱的劣化を考慮し、次式(c) T1≦220(℃) …(c) で示されるように定着手段表面温度T1を制御すれば、
さらに安定して定着を行うことができる。
【0060】つまり、上記定着手段表面温度T1と加圧
手段表面温度T2とを、上記第1の限界境界線aと第2
の限界境界線bとに加えて、第3の限界境界線c(即
ち、式(c)で示される限界境界線)で規定された領域
内に維持することにより、オフセットを防止し、トナー
の定着不良を低減することができると共に、定着手段の
熱的劣化を防止し、より安定した定着を行うことができ
る。
【0061】これに対し、従来の内部加熱方式を用いた
定着装置では、定着動作の準備が完了するまでのウォー
ムアップ時間に、所定の温度に達するまで加熱された定
着ローラから加圧ローラに熱が移行し、加圧ローラの表
面温度が定着ローラの表面温度に追従することで、定着
ローラと加圧ローラとの2方向から、未定着トナー像を
担持した記録材に積極的に熱が与えられていた。
【0062】このため、従来の内部加熱方式の定着装置
における定着手段である定着ローラと加圧手段である加
圧ローラとの温度特性は、図1において、以下の(d)
式で与えられる線dで示すように、 加圧手段表面温度T2=1×定着手段表面温度T1−20(℃)…(d) となり、 加圧手段表面温度T2/定着手段表面温度T1=温度勾
配k とすると、k=1と急嵯な温度勾配となっていた。
【0063】このように、従来の内部加熱方式では、加
圧ローラの表面温度、特に、定着ローラの表面温度と加
圧ローラの表面温度との関係(即ち、定着手段表面温度
T1と加圧手段表面温度T2との関係)については特に
考慮されておらず、トナーに熱エネルギーを多量に供給
すべく、高温(例えば180℃)に保持された定着ロー
ラの表面温度に加圧ローラの表面温度が追従し、両ロー
ラ(定着ローラおよび加圧ローラ)の表面温度が前記非
オフセット領域を逸脱した範囲において定着が行われて
いた。このため、従来の内部加熱方式を用いた定着装置
では、オフセットを防止するために、前記したオイル塗
布機構が必要であった。
【0064】しかしながら、本発明によれば、上記定着
手段表面温度T1並びに加圧手段表面温度T2を、前記
非オフセット領域内に納まるように制御することで、オ
イル塗布機構が不要となり、簡素な構成とすることがで
きる。
【0065】但し、従来の内部加熱方式を用いた定着装
置は、定着ローラの表面温度に加圧ローラの表面温度が
追従するため、本発明を適用しようとした場合、非オフ
セット領域内で設定できる定着ローラの温度許容幅W1
は約10deg程度となる。
【0066】しかしながら、製品の仕様上、環境温度が
5℃〜35℃の間で用いられることを考慮すれば、定着
手段の温度許容幅は30deg必要となる。
【0067】そこで、本願発明者等は、本発明の定着方
法を適用するに適した定着装置についても種々検討を行
った。
【0068】以下に、上記定着方法を適用するに適した
定着装置の構成並びに該定着装置を用いた定着方法につ
いて説明する。尚、本実施の形態では、定着装置を電子
写真機器としてモノクロ用のレーザプリンタに適用した
場合について説明する。
【0069】本実施の形態に係るレーザプリンタは、図
3に示すように、給紙部10、画像形成装置20、レー
ザ走査部30、定着装置50を有している。
【0070】上記構成のレーザプリンタは、給紙部10
から用紙(記録材)Pを画像形成装置20に搬送する。
この画像形成装置20は、レーザ走査部30によるレー
ザ光34に基づいてトナー像を形成し、このトナー像
を、搬送された用紙Pに転写するようになっている。そ
して、トナー像の転写された用紙Pを、定着装置50に
搬送して、トナー像を用紙Pに定着する。最後に、トナ
ー像が定着された用紙Pは、定着装置50の用紙搬送下
流側に設けられた用紙搬送ローラ41・42によって装
置外部に排出される。つまり、用紙Pは、図3に示す矢
印Eの経路に沿って、給紙トレイ11、画像形成装置2
0、定着装置50の順に搬送され、装置外部に排出され
る。
【0071】上記給紙部10は、給紙トレイ11、給紙
ローラ12、用紙分離摩擦板13、加圧バネ14、用紙
検知アクチュエータ15、用紙検知センサ16、および
制御回路17を備えている。尚、本実施の形態におい
て、上記の制御回路17は、上記レーザプリンタ内に配
置された各構成要素の制御を統括して行っている。
【0072】上記給紙トレイ11は、複数の用紙Pが装
着可能となっている。給紙ローラ12は、矢印方向に回
転することで、上記給紙トレイ11に装着された用紙P
を画像形成装置20側に給送するようになっている。こ
のとき、用紙分離摩擦板13は、加圧バネ14によって
給紙ローラ12に圧接され、給紙トレイ11に装着され
た複数の用紙Pを一枚ずつ分離するようになっている。
【0073】上記用紙検知センサ16は、例えば光セン
サからなり、上記用紙検知アクチュエータ15は、給紙
ローラ12によって給送される用紙Pによって用紙搬送
方向に傾倒自在な部材からなっている。つまり、用紙検
知センサ16は、用紙検知アクチュエータ15が傾倒さ
れていない状態では、光路が遮断され、OFF状態を示
し、用紙検知アクチュエータ15が傾倒した状態では、
光路が通じて、ON状態を示す。
【0074】したがって、上記用紙検知センサ16は、
用紙検知アクチュエータ15が傾倒することで、センサ
がON状態となり、用紙Pが画像形成装置20側に給送
されたことを検知し、この検知信号を制御回路17に出
力するようになっている。
【0075】上記制御回路17は、用紙検知センサ16
からの検知信号に基づいて、画像信号をレーザ走査部3
0のレーザダイオード発光ユニット31に送り、発光ダ
イオード31aの点灯/非点灯を制御している。
【0076】上記レーザ走査部30は、上記レーザダイ
オード発光ユニット31、走査ミラー32、走査ミラー
モータ33、および反射ミラー35、36、37を備え
ている。
【0077】上記走査ミラーモータ33は、走査ミラー
32の下部に設けられ、該走査ミラー32を高速かつ一
定速度で回転させるようになっている。また、上記レー
ザダイオード発光ユニット31は、走査ミラー32に設
けられており、該走査ミラー32とともに回転する。つ
まり、レーザダイオード発光ユニット31は、走査ミラ
ー32とともに高速かつ一定速度で回転しながら、発光
ダイオード31aからレーザ光34を反射ミラー36に
照射するようになっている。
【0078】照射されたレーザ光34は、反射ミラー3
6、35、37の順で反射され、画像形成装置20の露
光ポイントXに導かれる。そして、この露光ポイントX
において、上記レーザ光34は、用紙搬送方向に対して
垂直方向に走査を行い、上述した制御回路17からの点
灯/非点灯の情報に基づいて、画像形成装置20の感光
体21を選択的に露光するようになっている。
【0079】上記画像形成装置20は、感光体21、転
写ローラ22、帯電部材23、現像ローラ24、現像ユ
ニット25、およびクリーニングユニット26を備えて
いる。
【0080】上記感光体21は、帯電部材23によって
表面にあらかじめ帯電された電荷が、レーザ走査部30
からのレーザ光34により選択的に放電され、表面に静
電潜像が形成される。
【0081】上記現像ユニット25は、感光体21にト
ナーを供給するための現像ローラ24を有し、内部に蓄
積したトナーを撹拌することで、該トナーに電荷を付与
し、現像ローラ24表面にトナーを付着させる。そし
て、現像ローラ24に与えられた現像バイアス電圧およ
び感光体21表面の電位により形成される電界の作用に
よって、感光体21表面に形成された静電潜像に対応し
たトナー像を感光体21上に形成するようになってい
る。
【0082】また、上記画像形成装置20では、転写ロ
ーラ22に印加された転写電圧の与える電界の作用によ
り、感光体21表面のトナーが感光体21と転写ローラ
22との間に給送された用紙Pに吸引され、転写され
る。このとき、感光体21上のトナーは転写ローラ22
により用紙Pに転写されるとともに、未転写トナーはク
リーニングユニット26によって回収される。
【0083】上記画像形成装置20においてトナー像の
転写された用紙Pは、定着装置50に搬送され、トナー
像が定着される。すなわち、定着装置50では、表面温
度が高温状態に保持された定着ローラ51と、加圧ロー
ラ53および支持ローラ(加圧ベルト支持ローラ)54
によって張架されて表面温度が低温状態に保持された加
圧ベルト55を介して上記定着ローラ51を押圧する断
熱性の加圧ローラ53とにより適度な温度と圧力が用紙
Pに付与される。そして、トナーが加熱溶融後、冷却固
化されて用紙Pに定着され、堅牢な画像となる。そし
て、トナー像の定着された用紙Pは、上記定着装置50
において、該定着装置50の用紙側に設けられた用紙搬
送ローラ41・42によって、装置外部に搬送される。
【0084】ここで、本実施の形態にかかる定着装置5
0について、図4を参照しながら以下に詳細に説明す
る。
【0085】上記定着装置50は、図4に示すように、
定着手段としての定着ローラ51と加圧手段としての加
圧機構52とを有している。
【0086】上記加圧機構52は、上記定着ローラ51
と平行に配置された加圧ローラ53と、上記加圧ローラ
53よりも用紙Pの搬送方向上流側に配置された支持ロ
ーラ54と、これらローラ(加圧ローラ53および支持
ローラ54)によって所定の張力で張架された加圧エン
ドレスベルト(以下、単に加圧ベルトと記す)55とを
備えている。
【0087】上記加圧ベルト55は、上記加圧ローラ5
3によって上記定着ローラ51の外周面に所定の押圧力
でもって圧接されて圧接部(定着ニップ部)を形成する
と共に、上記加圧ローラ53と支持ローラ54とによっ
て、受熱部である上記圧接部の外側に張架され、上記圧
接部において定着ローラ51との接触によって得た熱を
放熱するに十分な放熱領域を形成している。尚、上記加
圧ベルト55において、上記圧接部以外の領域は放熱領
域に相当する。
【0088】上記定着装置50において、上記定着ロー
ラ51の表面温度T1(即ち、定着手段表面温度T1)
並びに加圧ベルト55の表面温度T2(即ち、加圧手段
表面温度T2)は、種々の方法により、図1に示す定着
強度/高温オフセット特性図における定着強度保証限界
境界線aとオフセット発生限界境界線bとで規定された
領域(即ち、定着手段表面温度T1と加圧手段表面温度
T2との関数から求められる限界境界線である、(i) ト
ナーと記録材とが固着し十分な定着強度が得られる、記
録材とトナーとの界面温度を示す第1の限界境界線a
と、(ii)高温オフセットが発生しない、定着手段とトナ
ーとの界面温度を示す第2の限界境界線bとで規定され
た非オフセット領域)内に制御することができる。
【0089】そのなかでも、最も簡素な方法としては、
上記定着ローラ51の表面温度T1が、前記定着強度/
高温オフセット特性図における定着強度保証限界境界線
aとオフセット発生限界境界線bとで規定された領域内
に制御された場合に、上記加圧ベルト55の表面温度T
2が、前記図1の定着強度/高温オフセット特性図にお
ける定着強度保証限界境界線aとオフセット発生限界境
界線bとで規定された領域内に入るように上記加圧ベル
ト55の周長を設定する方法である。この場合、上記定
着強度保証限界境界線aとオフセット発生限界境界線b
との中心線近傍の温度を有するように、上記加圧ベルト
55の周長を設定することが好ましい。
【0090】これは、上記定着ローラ51の表面温度T
1あるいは上記加圧ベルト55の表面温度T2の変動や
環境温度の変動が多少大きい場合でも、上記定着ロー5
1の表面温度T1および加圧ベルト55の表面温度T2
を常に安定して上記非オフセット領域内に制御すること
ができるためである。
【0091】本実施の形態では、上記支持ローラ54を
上記加圧ローラ53よりも用紙Pの搬送方向上流側に配
置することで、上記加圧ベルト55は用紙Pの搬送方向
上流側に、用紙Pの搬送方向に沿って張架され、これに
より、用紙Pの搬送方向上流側に、用紙Pの搬送方向に
沿って放熱領域を形成している。このため、上記加圧ベ
ルト55は、用紙Pの搬送部材(記録材搬送手段)を兼
ねると共に、用紙Pを搬送しながら放熱および用紙Pの
吸熱により用紙Pを加熱する予備加熱部材を兼ねてい
る。
【0092】本実施の形態では、上記圧接部の幅Waが
10mm、予備加熱領域(用紙搬送領域)の幅Wbが7
5mmとなるように、上記加圧ローラ53および支持ロ
ーラ54による加圧ベルト55の張力を調整している。
【0093】上記加圧ベルト55は、例えば、ポリイミ
ドやニッケル等の、熱容量が小さく、放熱冷却効果の高
い樹脂や金属等の耐熱性材料を用いて形成されている。
この加圧ベルト55は、上記耐熱性材料からのみ形成す
ることもできるが、オフセット発生限界温度を上げるこ
とを目的として、上記耐熱性材料からなる耐熱層55a
における定着ローラ51との接触面、即ち、外周面を、
シリコンゴム(LIV)やPFA(四フッ化エチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)等
の、トナーに対して高い離型性を示す材料でコーティン
グすることにより、耐熱層55a上に、離型性を示す被
覆層55bが積層された積層構造としてもよい。
【0094】本実施の形態では、上記加圧ベルト55
に、周長φ80mm、厚み0.05mmの、ポリイミド
からなる耐熱層55a上に、厚み0.05mmの、シリ
コンゴムからなる被覆層55bが形成された、積層構造
を有する熱容量の小さい薄膜ベルトを使用している。こ
のため上記の加圧ベルト55は、その表面からの放熱効
果が大きく、温度上昇が抑制されている。また、上記加
圧ベルト55が上記の構成を有する場合、オフセット発
生限界温度を向上させることができる。
【0095】また、上記加圧ローラ53は、上記加圧ベ
ルト55を介して定着ローラ51を押圧することで、前
記圧接部において、加圧ベルト55を介して定着ローラ
51によって加熱される。このため、上記加圧ローラ5
3は、熱伝導性の低い材料、好ましくは発泡弾性体等の
断熱材で形成される。上記加圧ローラ53を発泡弾性体
等の断熱材で構成することにより、加圧ベルト55を介
して定着ローラ51から受ける熱が加圧ローラ53に蓄
積され難いので、前記圧接部での加圧ベルト55の昇温
を抑制することができる。このため、上記加圧ローラ5
3を断熱材で構成すれば、定着ローラ51の昇温によ
り、該定着ローラ51の表面温度T1に追従して上記圧
接部における加圧ベルト55の表面温度T2が大きく変
動することがないので、上記加圧ベルト55の表面温度
T2に応じて定着ローラ51の加熱を制御することによ
り、上記定着ローラ51の表面温度T1と加圧ベルト5
5の表面温度T2とを上記非オフセット領域内に容易に
調整することができる。
【0096】また、上記加圧ローラ53として、特に発
泡弾性体を用いる場合には、内部に気泡が存在すること
から、その気泡内に熱伝導性の小さい空気を含む。従っ
て、このように、気泡を含有する弾性体を用いれば、該
弾性体が気泡を含有しない場合と比較してより断熱性を
向上させることができる。
【0097】本実施の形態では、上記加圧ローラ53と
して、直径φ30mmのシリコンスポンジゴムからな
る、熱伝導性の低いローラを便用している。
【0098】一方、上記加圧ベルト55を張架するロー
ラのうち、上記定着ローラ51を押圧しないローラであ
る支持ローラ54は、熱伝導性が高く、熱容量の大きい
材料、好ましくは、例えば、SUS、アルミニウム等の
金属材料、特に、密度の高い金属材料で形成されること
が好ましい。
【0099】本案施の形態では、上記支持ローラ54と
して、直径φ30mmの、アルミニウムからなる中実ロ
ーラを使用している。このように、上記圧接部外に設け
られたローラである支持ローラ54を、金属材料等の、
熱伝導性に優れ、熱容量の大きい材料を用いて形成すれ
ば、トナーTを用紙Pに連続的に定着させる場合に、用
紙Pの搬送待ち時間に、用紙Pを介さずに定着ローラ5
1から加圧ベルト55に直接伝達された熱エネルギー
を、一時的に吸収し、定着動作の待機中に放熱すること
ができ、加圧ベルト55の圧接部における温度上昇を低
減させることができる。そして、上記支持ローラ54
を、上記材料を用いた中実構成とすることで、より熱容
量を高めることができる。
【0100】上記支持ローラ54は、その表面を、金属
面そのままにしてもよいが、その表面に、フッ素ゴム等
の高摩擦係数を示す材料をコーティングすることによ
り、上記加圧ベルト55を安定的に従動回転させること
ができる。
【0101】つまり、上記加圧ローラ53は定着ローラ
51とギヤにより連結しており、定着ローラ51が後述
する駆動手段により矢印A方向に回転すると、これに従
動して、上記加圧ローラ53、支持ローラ54、および
加圧ベルト55が、矢印B方向に回転するようになって
いる。
【0102】そして、上記加圧ベルト55の内周面(裏
面)における上記圧接部近傍には、加圧ベルト温度検出
手段(第2の温度検出手段)としてのサーミスタ56が
配置され、加圧ベルト55の表面温度T2を検出するよ
うになっている。
【0103】また、上記定着ローラ51は、その内部
に、加熱源(加熱手段)としてのヒータランプ51cを
備えると共に、上記定着ローラ51の回転方向に対し、
前記圧接部(定着ニップ部)の上流側近傍には、定着ロ
ーラ51の表面温度T1を検出するための定着ローラ温
度検出手段(第1の温度検出手段)としてのサーミスタ
57が配置されている。
【0104】上記定着ローラ51は、アルミニウムやS
US等からなる中空円筒状の芯材51a表面が、耐熱性
および離型性に優れた合成樹脂材料からなる被覆層51
bで被覆された構成を有している。
【0105】上記被覆層51bを構成する上記合成樹脂
材料としては、耐熱性および離型性に優れると共に、上
記ヒータランプ51cによって加熱された被覆層51b
の熱を定着ローラ51内部に逃がさず、また、加圧ベル
ト55を介して加圧ローラ53により適度に弾性変形
し、所定のニップ幅を得ることができることから、例え
ばシリコンゴムやフッ素ゴム等の高分子材料;PFA、
PTFE(四フッ化エチレン樹脂)等のフッ素樹脂;あ
るいはこれらフッ素樹脂とフッ素ゴムとの混合物;等が
好適に用いられる。
【0106】本実施の形態では、直径φ30mm、厚み
1.5mmのアルミニウム製円筒ローラを芯材51aと
して、該芯材51a上に、厚み1mmのシリコンゴムを
被覆層51bとして成型している。また上記定着ローラ
51内部に配置されたヒータランプ51cの定格出力は
800Wとする。
【0107】ここで、上記構成の定着装置50の動作に
ついて、図1・2および図4〜6を参照しながら以下に
説明する。
【0108】上記定着装置50において、ウォームアッ
プ時には、定着ローラ51が、ヒータランプ51cによ
り、内部から、その表面が加熱される。上記定着ローラ
51の表面温度T1は、サーミスタ57により検出さ
れ、この検出信号に基づいて上記ヒータランプ51cへ
の通電が制御回路17(加熱制御手段)によって制御さ
れ、図1に示す定着強度/高温オフセット特性図におけ
る定着強度保証限界境界線aとオフセット発生限界境界
線bとで規定された領域(非オフセット領域)内におけ
る所定の温度まで昇温される。このように、本実施の形
態では、上記制御回路17が、ヒータランプ51cへの
通電、即ち、定着ローラ51の加熱を制御する通電制御
手段(加熱制御手段)を兼ねているものとする。本実施
の形態では、定着ローラ51が187℃、加圧ベルト5
5が50℃となるように昇温される。
【0109】上記定着装置50において、ウォームアッ
プ時には、定着ローラ51および加圧機構52が共に回
転停止状態であることが好ましい。このため、上記定着
ローラ51は、上記サーミスタ57により、該定着ロー
ラ51の表面温度T1が定着可能温度まで昇温されたこ
とが検出されたときに、上記定着ローラ51の回転が開
始されるように、上記制御回路17によって制御されて
いる。即ち、本実施の形態において、上記制御回路17
は、上記定着ローラ51および加圧機構52の回転を開
始させる回転開始制御手段を兼ねている。
【0110】ここで、ウォームアップ時における上記定
着ローラ51の回転制御について、図1、および、図5
に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
【0111】先ず、制御回路17は、レーザプリンタの
電源がONされ、定着装置50等のウォーミングアップ
が開始されると、サーミスタ57により、定着ローラ5
1の表面温度T1の検出を開始し(S1)、定着ローラ
51表面の目標温度をTmに設定して(S2)、ヒータ
ランプ51cをONにする(S3)。
【0112】次いで、上記定着ローラ51の表面温度T
1が目標温度Tmまで昇温されたか否かを判定する(S
4)。そして、上記定着ローラ51の表面温度T1が目
標温度Tmに到達すれば、定着ニップ部における定着ロ
ーラ51の表面温度T1が、定着可能温度まで昇温され
ている(ウォームアップが完了した)と判断し、定着ロ
ーラ51を駆動させるための駆動部(駆動手段)をON
にし(S5)、上記定着ローラ51を回転駆動させる。
このとき、加圧機構52を構成する加圧ローラ53は、
上記定着ローラ51とギヤにより連結しているため、前
述したように、定着ローラ51が駆動部の駆動により矢
印A方向に回転すると、これに従動して、加圧ローラ5
3、支持ローラ54、および加圧ベルト55が、矢印B
方向に回転するようになっている。
【0113】このように、上記定着装置50において、
定着ローラ51の表面温度T1が所定の温度に到達する
までのウォームアップ時間中、定着ローラ51と加圧機
構52とが共に回転停止状態であれば、定着ローラ51
の表面を所定の温度まで加熱しても、定着ローラ51か
ら加熱ベルト55への熱伝達が小さいため、加圧ベルト
55との接触によって奪われる熱エネルギーが少なくて
すむので、ウォームアップ時間を短縮することができ
る。
【0114】ウォームアップが完了し、上記定着装置5
0が定着可能状態になると、定着ローラ51が矢印A方
向に周速120mm/秒で回転し、未定着のトナーTを
担持した用紙Pが矢印C方向から、定着ローラ51と加
圧ベルト55との圧接部に搬送される。
【0115】このとき、上記定着ローラ51の表面温度
T1並びに上記加圧ベルト55の表面温度T2は、サー
ミスタ57・56により検出される。そして、この検出
信号に基づいて、上記定着ローラ51と加圧ベルト55
との圧接部(定着ニップ部)における上記定着ローラ5
1の表面温度T1並びに加圧ベルト55の表面温度T2
が、図1に示す定着強度/高温オフセット特性図におけ
る定着強度保証限界境界線aとオフセット発生限界境界
線bとで規定された領域(非オフセット領域)内で維持
されるように、上記ヒータランプ51cへの通電が制御
回路17によって制御される。
【0116】ここで、定着時における上記定着ローラ5
1の表面温度T1並びに加圧ベルト55の表面温度T2
の制御について、図1・2、および、図6に示すフロー
チャートを参照しながら以下に説明する。
【0117】先ず、制御回路17は、ウォームアップが
完了し、上記定着装置50が定着可能状態になると、サ
ーミスタ57・56により、定着ローラ51の表面温度
T1並びに加圧ベルト55の表面温度T2の検出を開始
し(S6)、定着ローラ51表面の目標温度をTnに設
定して(S7)、ヒータランプ51cをONにする(S
8)。
【0118】ここで、上記定着ローラ51表面の目標温
度Tnは、加圧ベルト55の表面温度T2の関数(Tn
=f(T2))として算出される値であり、上記定着ロ
ーラ51の表面温度T1および加圧ベルト55の表面温
度T2が、図1に示す定着強度/高温オフセット特性図
における定着強度保証限界境界線aとオフセット発生限
界境界線bとで規定された領域(非オフセット領域)
内、好ましくは、定着強度保証限界境界線aとオフセッ
ト発生限界境界線bとの中心線上の温度となるように設
定される。
【0119】このとき、本制御における上記定着ローラ
51の表面温度T1および加圧ベルト55の表面温度T
2の温度制御特性図(定着ローラ51の表面温度T1お
よび加圧ベルト55の表面温度T2の温度リップル)
は、図2に示すものとなる。
【0120】また、このとき、上記定着ローラ51表面
の目標温度Tnは、定着ローラ51の熱的耐久性を保証
すべく、220℃以下に設定されていることが好まし
く、製品レベルとしては、さらに安全性を高めた設計値
として、図2の破線(境界線)fで示すように、200
℃以下に設定されている。また、上記加圧ベルト55の
表面温度T2が低すぎると非オフセット領域が狭くなる
ため、上記加圧ベルト55の表面温度T2は、図2の破
線(境界線)gで示すように、40℃以上に設定されて
いることが好ましい。
【0121】本実施の形態では、上記Tnを、 Tn=f(T2) =(定着強度保証限界温度+オフセット発生限界温度)/2 に設定する。
【0122】次いで、上記定着ローラ51の表面温度T
1が目標温度Tn以上であるか否かを判定する(S
9)。ここで、上記定着ローラ51の表面温度T1が目
標温度Tn以上に昇温されれば、ヒータランプ51cを
OFFにする(S10)。
【0123】その後、再度、上記定着ローラ51の表面
温度T1が目標温度Tn以上であるか否かを判定し(S
11)、上記定着ローラ51の表面温度T1が目標温度
Tnよりも下がれば、S8に移行してヒータランプ51
cをONにする。つまり、本実施の形態では、上記定着
ローラ51の表面温度T1並びに上記加圧ベルト55の
表面温度T2が上記非オフセット領域内で維持されるよ
うに、上記サーミスタ56・57によって検出された、
加圧ベルト55の表面温度T2並びに定着ローラ51の
表面温度T1に基づいて、上記定着ローラ51内に配置
されたヒータランプ51cを制御している。
【0124】このように、上述した制御を行えば、図2
の温度リップルe’で示すように、上記定着ローラ51
の表面温度T1および加圧ベルト55の表面温度T2
を、図2中、破線eで示す目標温度近傍に制御すること
ができる。
【0125】また、本実施の形態にかかる定着装置50
の定着強度並びにオフセット発生の有無を実験により評
価した結果を表1に示す。また、従来の内部加熱方式の
定着装置の定着強度並びにオフセット発生の有無を実験
により評価した結果を表2に示す。尚、上記定着強度
は、以下に示す折り曲げ試験方法により評価した。
【0126】〈折り曲げ試験方法〉 先ず、記録材(用紙P)に5cm×5cmのベタ部の
記録定着を行った。 その後、上記記録材における記録部分の中央部を内側
に軽く折り曲げ、上記記録材上で1kgの円筒状の重り
を転がすことにより、上記記録部分の中央部に折り目を
付けた。 次いで、上記折り目を開き、折り目の上をガーゼで軽
く擦り、脱落したトナーを拭き取った。 脱落したトナーの状態(定着性)を、予め作成した見
本と目視で比較して評価した。上記見本は、トナーの脱
落の状態に応じて、以下に示すレベル1〜レベル5の5
段階に分かれている。 レベル1;トナーの脱落がかなり多い。 レベル2;トナーの脱落が多い。 レベル3;トナーの脱落がよくわかる。 レベル4;トナーの脱落がややある。 レベル5;トナーの脱落がほとんどない。 本発明では、上記折り曲げ試験による評価がレベル5で
あるものを良(表中、○で示す)とし、この場合に、十
分な定着強度が得られていると判定した。
【0127】
【表1】
【0128】
【表2】
【0129】上記表1に示すように、上記定着装置50
は、加圧ベルト55の表面温度T2が定着ローラ51の
表面温度T1に追従せず、上記加圧ベルト55の表面温
度T2と定着ローラ51の表面温度T1とを前記非オフ
セット領域内に維持することができると共に、オフセッ
ト防止用のオイルを塗布しなくても、オフセットを防止
し、十分な定着強度を得ることができる。
【0130】一方、上記従来の内部加熱方式の定着装置
を用いた場合、定着ローラの表面温度(定着手段表面温
度T1)を下げて、加圧ローラの表面温度(加圧手段表
面温度T2)と定着ローラの表面温度(定着手段表面温
度T1)とを前記非オフセット領域内で維持すれば、オ
フセットを防止し、十分な定着強度を得ることができ
る。しかしながら、上記表2の結果から判るように、従
来の内部加熱方式を用いた定着装置は、本発明の定着方
法を適用しようとした場合、非オフセット領域内で設定
できる定着ローラの温度許容幅は約10deg程度であ
り、実使用には適さないことが判る。
【0131】これに対し、本実施の形態にかかる上記定
着装置50を用いれば、例えば、上記表1に示すように
加圧ベルト55の表面温度T1を80℃に設定すること
により、上記非オフセット領域内で設定することができ
る温度許容幅W2は、図1に示すように約55degと
なり、30deg以上の温度許容幅を安定して確保する
ことができるので、上記定着方法の適用に適しているこ
とが判る。
【0132】このように、本実施の形態によれば、上記
圧接部(定着ニップ部)に搬送された用紙P上に静電付
着しているトナーTに、理想的な熱と、定着ローラ51
と加圧機構52との圧力を加えることができる。これに
より、用紙P上に静電付着しているトナーTは、加熱溶
融され、従来のようにオイル塗布機構を用いなくても、
オフセットが生じることなく用紙P上に熱圧定着され
る。
【0133】以上のように、本実施の形態における定着
装置50を用いて上述した定着動作を行うことで、オフ
セットを防止し、トナーTの定着不良等を低減すること
ができるので、高品位の画像を形成することができる。
また、上記の定着装置並びに定着方法を採用すれば、例
えばウォームアップ時間に、定着ローラ51から加圧機
構52に必要以上に熱が奪われることがなく、ウォーム
アップ時間を短縮することが可能であり、高速プリンタ
に特に適している。
【0134】尚、本実施の形態では、上記定着ローラ5
1を押圧するローラを加圧ローラ52のみとしたが、例
えば、定着ニップ部を大きくするために複数のローラに
よって上記定着ローラ51が押圧される構成としてもよ
い。
【0135】また、本実施の形態では、上記加圧ベルト
55を張架する、加圧ローラ以外のローラを、支持ロー
ラ53のみとしたが、例えば加圧ベルト55の長さやそ
の張力の調整、あるいは、上記加圧ベルト55の温度制
御を目的として、上記定着ローラ51を押圧しないロー
ラが複数設けられている構成としてもよい。
【0136】また、本実施の形態では、上記定着手段が
定着ローラで構成され、加圧手段が前記加圧機構で構成
されている構成としたが、例えば加圧手段がローラで構
成されていてもよく、加圧手段が、断熱材等の熱伝導性
の小さい材料で形成され、十分な放熱領域を有し、前記
非オフセット領域内において30deg以上の定着ロー
ラの温度許容幅が得られる構成であれば、上記の構成に
限定されるものではない。
【0137】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図7に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。尚、説明の便宜上、前記実施の形態1と同一機能を
有する部材には同一の符号を付記し、その説明を省略す
る。
【0138】本実施の形態にかかる定着装置は、図7に
示すように、前記実施の形態1における定着装置50に
おいて、支持ローラ54に、電圧を印加するための電源
61(電圧印可手段)を有している。
【0139】トナーTが定着された用紙Pは、負に帯電
しており、上記支持ローラ54に正の電圧(本実施の形
態では500V)を印可することにより、未定着のトナ
ーTを担持した用紙Pを、加圧ベルト55の表面に電気
的に吸着することができる。このため、上記の構成によ
れば、上記支持ローラ54に電圧を印加しない場合と比
較して、用紙Pを加圧ベルト55により密着させて定着
ニップ部に搬送することができる。
【0140】従って、上記の構成によれば、加圧ベルト
55に蓄熱された熱を、上記用紙Pに効率良く吸熱させ
ることができ、より一層、加圧ベルト55の前記圧接部
における温度上昇を低減させることができる。また、上
記の構成によれば、上記電圧の印加を行わない場合と比
較して、上記加圧ベルト55の放熱領域を短く設定する
ことができるので、装置の小型化を図ることができる。
さらに、用紙Pが吸熱により予め予備加熱されること
で、定着ローラ51による加熱温度を、非オフセット領
域の範囲内においてより低く設定することができ、ウォ
ームアップ時間の短縮を図ることができる。
【0141】尚、上記用紙Pを加圧ベルト55に吸着さ
せて搬送することができれば、上記用紙Pの吸着方法は
特に限定されない。
【0142】〔実施の形態3〕本発明の他の実施の形態
について図8に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。尚、説明の便宜上、前記実施の形態1と同一機能を
有する部材には同一の符号を付記し、その説明を省略す
る。
【0143】本実施の形態にかかる定着装置は、図8に
示すように、前記実施の形態1における定着装置50に
おいて、加圧ローラ53に電磁ソレノイド62(離接手
段)が連結された構成を有している。つまり、本実施の
形態において、加圧機構52は、支持ローラ53を支点
として、定着ローラ51に対して離接可能に支持されて
いる。
【0144】これにより、本実施の形態では、上記加圧
機構52は、ウォームアップ時間や、トナーTを用紙P
に連続して定着させる際の用紙Pの搬送待ち時間等、用
紙Pの搬送が行われない場合には、上記加圧機構52
が、定着ローラ51から離脱される構成となっている。
【0145】つまり、本実施の形態では、用紙検知アク
チュエータ15(記録材検知手段)が傾倒し、用紙検知
センサ16(記録材検知手段)がON状態となり、用紙
Pが画像形成装置20側に給送されたことが検知される
と、この検知信号に基づいて、制御回路17が、電磁ソ
レノイド62を制御し、上記加圧ローラ53を介して加
圧ベルト55を定着ローラ51に圧接させる一方、用紙
Pの搬送終了後、上記加圧機構52を、再度定着ローラ
51から離脱させる。即ち、本実施の形態において、上
記制御回路17は、離接制御手段を兼ねている。
【0146】このため、上記の構成によれば、例えば上
記用紙Pの搬送待ち時間等、定着ローラ51と加圧ベル
ト55とが用紙Pを介さず、直接接する時間を減らすこ
とで、定着ニップ部における上記定着ローラ51から加
圧ベルト55への熱伝達を低減させることができる。従
って、上記の構成によれば、加圧ベルト55の温度上昇
を抑えることができると共に、上記加圧機構52が、必
要なときだけ定着ローラ51を加圧するようになるの
で、加圧による定着ローラ51の永久変形を防止するこ
とができる。
【0147】また、このように上記加圧機構52が、定
着ローラ51に対して離接可能に支持されている場合、
上記加圧機構52の離接による、加圧ベルト55の表面
温度T2の制御を行うこともできる。
【0148】つまり、前記実施の形態1では、加圧ベル
ト55の表面温度T2に基づいて定着ローラ51内部に
配設されたヒータランプ51cの加熱制御を行うこと
で、上記定着ローラ51の表面温度T1および加圧ベル
ト55の表面温度T2を、前記非オフセット領域内で維
持するように制御していたが、上記の構成によれば、こ
れに加えて、例えば加圧ベルト55の表面温度T2に基
づいて上記加圧ベルト55の離接を行うことによって、
該加圧ベルト55の表面温度T2の制御をより容易に行
うことができる。
【0149】また、上述したように用紙Pの搬送情報の
みに基づいて上記加圧ベルト55の離接を行う場合(即
ち、用紙Pの搬送時と搬送待機時とで加圧ベルト55の
離接状態を切りかえる場合)でも、上記加圧ベルト55
の温度上昇を抑えることができるので、実施の形態1と
比較して、上記定着ローラ51の表面温度T1および加
圧ベルト55の表面温度T2の制御をより容易に行うこ
とができる。
【0150】〔実施の形態4〕本発明の他の実施の形態
について図9および図10に基づいて説明すれば、以下
の通りである。尚、説明の便宜上、前記実施の形態1と
同一機能を有する部材には同一の符号を付記し、その説
明を省略する。
【0151】本実施の形態にかかる定着装置は、図9お
よび図10に示すように、前記実施の形態1における定
着装置50において、支持ローラ54として、アルミニ
ウムからなる中実ローラの代わりに、内部に循環液54
aを封入した中空ローラ54bからなるヒートパイプを
用いた構成であり、加圧ベルト55に蓄熱された熱を上
記ヒートパイプを介して外部に逃がすようになってい
る。
【0152】上記ヒートパイプには、銅、アルミニウ
ム、SUS等のパイプが用いられる。上記ヒートパイプ
の内部は減圧状態に保たれ、上記循環液54aとして、
水、フレオン、アンモニア等の熱媒体が封入され、その
蒸気の移動と蒸発潜熱の授受によって熱移動が行われ
る。
【0153】また、上記ヒートパイプは、該ヒートパイ
プの軸方向、即ち、上記加圧ベルト55の幅方向に延設
されて放熱部Laが設けられている。そして、上記放熱
部Laの近傍には、冷却ファン63が配設されている。
【0154】これにより、加圧ベルト55から上記ヒー
トパイプに移動した熱は、循環液54aによって放熱部
Laに運ばれ、放熱部Laにおいて上記冷却ファン63
の冷風によって冷却され、これによりヒートパイプ全体
が冷却される。
【0155】本実施の形態では、上記加圧ベルト55裏
面に設けられたサーミスタ56により、該加圧ベルト5
5の表面温度T2を検出し、制御回路17により定着ロ
ーラ51の表面温度T1および加圧ベルト55の表面温
度T2が前記非オフセット領域内に入るように上記冷却
ファン63の風量が制御されるようになっている。
【0156】尚、上記ヒートパイプの冷却は、用紙Pの
搬送待ち時間等、定着ローラ51と加圧ベルト55とが
用紙Pを介さず、直接接する時間に行われることがより
効果的であり、また、温度の制御が容易である。この場
合、上記用紙Pの搬送の有無、即ち、用紙Pの検知は、
前記実施の形態3に示すように、用紙検知アクチュエー
タ15(記録材検知手段)および用紙検知センサ16
(記録材検知手段)により行うことができる。
【0157】従って、上記の構成によれば、前記実施の
形態3同様、上記定着ローラ51の表面温度T1および
加圧ベルト55の表面温度T2の制御を、上記定着ロー
ラ51内部に配設されたヒータランプ51cの加熱制御
のみならず、上記ヒートパイプによる加圧ベルト55の
冷却によって行うことができるので、より上記表面温度
(定着ローラ51の表面温度T1および加圧ベルト55
の表面温度T2)の制御が容易になる。また、上記支持
ローラ54をヒートパイプとすることで、上記加圧ロー
ラ53をヒートパイプとした場合と比較して圧接部にお
ける上記加圧ベルト55の表面温度T2並びに上記定着
ローラ51の表面温度T1の調整が容易になる。
【0158】尚、上述した各実施の形態では、本発明に
よる定着装置をモノクロ用レーザプリンタに適用した場
合について説明してきたが、本発明はこれに限定される
ものではなく、カラー用レーザプリンタやカラー複写機
等にも適用することができる。
【0159】
【発明の効果】請求項1記載の発明の定着方法は、以上
のように、定着手段と、該定着手段の表面を押圧する加
圧手段とで形成された圧接部に未定着トナー像を担持し
た記録材を搬送することにより、上記記録材に未定着ト
ナー像を定着させる定着方法において、上記記録材の上
記圧接部搬送中における上記圧接部での定着手段の表面
温度と加圧手段の表面温度とを、これら定着手段の表面
温度と加圧手段の表面温度との関数から求められる限界
境界線である、トナーと記録材とが固着し十分な定着強
度が得られる、記録材とトナーとの界面温度を示す第1
の限界境界線と、高温オフセットが発生しない、定着手
段とトナーとの界面温度を示す第2の限界境界線とを少
なくとも含む境界線で規定された非オフセット領域内に
制御する方法である。
【0160】上記の方法によれば、上記定着手段の表面
温度と加圧手段の表面温度とを、上記非オフセット領域
内に位置するように制御することで、オフセット防止用
のオイルを用いることなくオフセットを防止することが
できると共に、トナーの定着不良を低減させることがで
きるという効果を奏する。
【0161】請求項2記載の発明の定着方法は、以上の
ように、上記非オフセット領域が、上記定着手段の熱的
耐久性を保証する温度を示す第3の限界境界線でさらに
規定されている方法である。
【0162】上記の方法によれば、請求項1の効果に加
えて、定着手段の熱的劣化を防止することができるの
で、さらに安定した定着を行うことができるという効果
を奏する。
【0163】請求項3記載の発明の定着方法は、以上の
ように、上記記録材の上記圧接部搬送中における上記圧
接部での定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度と
を、上記第1の限界境界線と第2の限界境界線との中心
線近傍の温度に制御する方法である。
【0164】上記の方法によれば、請求項1および2の
効果に加えて、上記定着手段の表面温度あるいは上記加
圧手段の表面温度の変動や、環境温度の変動が多少大き
い場合でも、上記定着手段の表面温度および加圧手段の
表面温度を、常に安定して上記非オフセット領域内に制
御することができるという効果を奏する。
【0165】請求項4記載の発明の定着方法は、以上の
ように、上記加圧手段に断熱材を用いると共に、上記定
着手段の表面温度と加圧手段の表面温度とを測定し、上
記定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度とに応じ
て、上記定着手段の加熱を制御する方法である。
【0166】上記の方法によれば、上記定着手段の加熱
制御によって、上記定着手段の表面温度と加圧手段の表
面温度とを上記非オフセット領域内に容易に調整するこ
とができるという効果を奏する。
【0167】請求項5記載の発明の定着方法は、以上の
ように、上記加圧手段を、必要に応じて上記定着手段か
ら離脱させる方法である。
【0168】上記の方法によれば、加圧手段の温度上昇
を抑えることができると共に、加圧による定着手段の永
久変形を防止することができる。また、上記加圧手段の
離接によって該加圧手段の表面温度の制御を行うことが
できるので、上記加圧手段の表面温度をより容易に上記
非オフセット領域内に制御することができるという効果
を併せて奏する。
【0169】請求項6記載の発明の定着方法は、以上の
ように、上記定着手段の表面温度が定着可能温度に達し
たときに上記定着手段と加圧手段との回転を開始させる
方法である。
【0170】上記の方法によれば、ウォームアップ時間
に上記の回転が行われる場合と比較してウォームアップ
時間を短縮することができるという効果を奏する。
【0171】請求項7記載の発明の定着装置は、以上の
ように、定着手段と、該定着手段の表面を押圧する加圧
手段とを含み、上記定着手段と加圧手段とで形成された
圧接部に、未定着トナー像を担持した記録材を搬送する
ことにより、上記記録材に未定着トナー像を定着させる
定着装置において、上記加圧手段が上記圧接部に断熱構
成を有し、上記定着手段を加熱する加熱手段と、上記定
着手段における上記圧接部近傍に配置され、上記圧接部
近傍の定着手段の表面温度を検出する第1の温度検出手
段と、上記加圧手段における上記圧接部近傍に配置さ
れ、上記圧接部近傍の加圧手段の表面温度を検出する第
2の温度検出手段と、上記第1の温度検出手段と上記第
2の温度検出手段との出力に基づいて、上記加熱手段を
制御する加熱制御手段とを備え、上記加熱制御手段は、
上記記録材の上記圧接部搬送中、上記圧接部における定
着手段の表面温度と加圧手段の表面温度とが、これら定
着手段の表面温度と加圧手段の表面温度との関数から求
められる限界境界線である、トナーと記録材とが固着し
十分な定着強度が得られる、記録材とトナーとの界面温
度を示す第1の限界境界線と、高温オフセットが発生し
ない、定着手段とトナーとの界面温度を示す第2の限界
境界線とを少なくとも含む境界線で規定された非オフセ
ット領域内で維持されるように上記加熱手段を制御する
構成である。
【0172】上記の構成によれば、上記定着手段の表面
温度と加圧手段の表面温度とを、上記非オフセット領域
内に位置するように制御することで、オフセット防止用
のオイルを用いることなくオフセットを防止することが
できると共に、トナーの定着不良を低減させることがで
きるという効果を奏する。
【0173】請求項8記載の発明の定着装置は、以上の
ように、上記加圧手段を上記定着手段に離接させる離接
手段と、上記加圧手段よりも記録材搬送方向上流側に配
置され、上記記録材を検知する記録材検知手段とを備
え、上記加圧手段は、上記記録材検知手段により記録材
が検知されたときに上記定着手段に接触するように、上
記定着手段に対して離接可能に支持されている構成であ
る。
【0174】上記の構成によれば、加圧手段の温度上昇
を抑えることができると共に、上記加圧手段が、必要な
ときだけ定着手段を加圧するようになるので、加圧によ
る定着手段の永久変形を防止することができるという効
果を奏する。
【0175】請求項9記載の発明の定着装置は、以上の
ように、上記第1の温度検出手段によって検出された定
着手段の表面温度が定着可能温度に達したときに上記定
着手段および加圧手段の回転を開始させる回転開始制御
手段を有している構成である。
【0176】上記の構成によれば、ウォームアップ時間
に上記の回転が行われる場合と比較してウォームアップ
時間を短縮することができるという効果を奏する。
【0177】請求項10記載の発明の定着装置は、以上
のように、上記加圧手段が、断熱材からなり上記定着手
段と平行に設けられて上記定着手段の表面を押圧するよ
うに配置された少なくとも1本の加圧ローラと、上記圧
接部の外側に配置された少なくとも1本の加圧ベルト支
持ローラと、これら加圧ローラおよび加圧ベルト支持ロ
ーラによって上記圧接部の外側に張架された加圧ベルト
とを備えている構成である。
【0178】上記の構成を有する定着装置は、非オフセ
ット領域内で設定できる定着ローラの温度許容幅が広い
ので、環境温度の変化に十分に対応が可能である。この
ため上記の定着装置は、請求項1に記載した定着方法に
好適に用いることができるという効果を奏する。
【0179】請求項11記載の発明の定着装置は、以上
のように、上記断熱材が発泡弾性体である構成である。
【0180】上記の構成によれば、上記定着ローラとの
接触による加圧ベルトの昇温をより効果的に抑制するこ
とができると共に、ウォームアップ時間を短縮させるこ
とができるという効果を奏する。
【0181】請求項12記載の発明の定着装置は、以上
のように、上記加圧ベルトは、上記圧接部よりも記録材
の搬送方向上流側に、上記記録材の搬送方向に沿って張
架されている構成である。
【0182】上記の構成によれば、放熱を利用して記録
材の予備加熱を行うことができるので、定着ローラの温
度を抑えて定着を行うことができる。また、上記記録材
の吸熱効果により、上記加圧ベルトの温度上昇を抑制す
ることができるという効果を奏する。
【0183】請求項13記載の発明の定着装置は、以上
のように、上記加圧ベルト表面に記録材を吸着させる記
録材吸着手段を備え、上記加圧ベルトは、上記記録材吸
着手段により、未定着トナー像を担持した上記の記録材
を、上記加圧ベルトの表面に吸着した状態で上記圧接部
に搬送する記録材搬送手段を兼ねている構成である。請
求項14記載の発明の定着装置は、以上のように、上記
加圧ベルト支持ローラのうちの少なくとも1本が金属材
料で形成されている構成である。請求項15記載の発明
の定着装置は、以上のように、上記加圧ベルト支持ロー
ラのうちの少なくとも1本がヒートパイプであると共
に、上記ヒートパイプを冷却する冷却ファンを備えてい
る構成である。請求項16記載の発明の定着装置は、以
上のように、上記加圧ベルトが、耐熱材上に離型材を積
層してなる積層構造の薄膜ベルトである構成である。
【0184】上記請求項13〜16の構成によれば、上
記加圧ベルトの温度上昇を低減することができるという
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態で得られた定着強度/高
温オフセット特性図である。
【図2】本発明の一実施の形態にかかる定着装置におけ
る定着ローラの表面温度および加圧ベルトの表面温度の
温度制御特性図である。
【図3】本発明の一実施の形態にかかる定着装置を備え
たレーザプリンタの概略構成図である。
【図4】図3に示す定着装置の概略構成図である。
【図5】ウォームアップ時における上記定着ローラの回
転制御の流れを示すフローチャートである。
【図6】定着時における、上記定着ローラの表面温度お
よび加圧ベルトの表面温度の制御の流れを示すフローチ
ャートである。
【図7】本発明の他の実施の形態に係る定着装置の概略
構成図である。
【図8】本発明のさらに他の実施の形態に係る定着装置
の概略構成図である。
【図9】本発明のさらに他の実施の形態に係る定着装置
の概略構成図である。
【図10】図9に示す定着装置に備えられたヒートパイ
プの構成を示す説明図である。
【図11】従来の定着装置の概略構成図である。
【符号の説明】
15 用紙検知アクチュエータ(記録材検知手段) 16 用紙検知センサ(記録材検知手段) 17 制御回路(加熱制御手段、回転開始制御手段) 50 定着装置 51 定着ローラ(定着手段) 51c ヒータランプ(加熱手段) 52 加圧機構(加圧手段) 53 加圧ローラ(加圧手段) 54 支持ローラ(加圧手段、加圧ベルト支持ロー
ラ) 55 加圧ベルト(加圧手段) 56 サーミスタ(第2の温度検出手段) 57 サーミスタ(第1の温度検出手段) 61 電源(電圧印加手段) 62 電磁ソレノイド(離接手段) 63 冷却ファン P 用紙(記録材) T トナー T1 定着手段表面温度(定着ローラの表面温度) T2 加圧手段表面温度(加圧ベルトの表面温度) a 定着強度保証限界境界線(第1の限界境界線) b 高温オフセット発生限界境界線(第2の限界境
界線) c 第3の限界境界線

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】定着手段と、該定着手段の表面を押圧する
    加圧手段とで形成された圧接部に未定着トナー像を担持
    した記録材を搬送することにより、上記記録材に未定着
    トナー像を定着させる定着方法において、 上記記録材の上記圧接部搬送中における上記圧接部での
    定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度とを、これら
    定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度との関数から
    求められる限界境界線である、トナーと記録材とが固着
    し十分な定着強度が得られる、記録材とトナーとの界面
    温度を示す第1の限界境界線と、高温オフセットが発生
    しない、定着手段とトナーとの界面温度を示す第2の限
    界境界線とを少なくとも含む境界線で規定された非オフ
    セット領域内に制御することを特徴とする定着方法。
  2. 【請求項2】上記非オフセット領域が、上記定着手段の
    熱的耐久性を保証する温度を示す第3の限界境界線でさ
    らに規定されていることを特徴とする請求項1記載の定
    着方法。
  3. 【請求項3】上記記録材の上記圧接部搬送中における上
    記圧接部での定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度
    とを、上記第1の限界境界線と第2の限界境界線との中
    心線近傍の温度に制御することを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の定着方法。
  4. 【請求項4】上記加圧手段に断熱材を用いると共に、 上記定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度とを測定
    し、 上記定着手段の表面温度と加圧手段の表面温度とに応じ
    て、上記定着手段の加熱を制御することを特徴とする請
    求項1〜3の何れか1項に記載の定着方法。
  5. 【請求項5】上記加圧手段を、必要に応じて上記定着手
    段から離脱させることを特徴とする請求項4記載の定着
    方法。
  6. 【請求項6】上記定着手段の表面温度が定着可能温度に
    達したときに上記定着手段と加圧手段との回転を開始さ
    せることを特徴とする請求項4または5に記載の定着方
    法。
  7. 【請求項7】定着手段と、該定着手段の表面を押圧する
    加圧手段とを含み、上記定着手段と加圧手段とで形成さ
    れた圧接部に、未定着トナー像を担持した記録材を搬送
    することにより、上記記録材に未定着トナー像を定着さ
    せる定着装置において、 上記加圧手段が断熱構成を有し、 上記定着手段を加熱する加熱手段と、 上記定着手段における上記圧接部近傍に配置され、上記
    圧接部近傍の定着手段の表面温度を検出する第1の温度
    検出手段と、 上記加圧手段における上記圧接部近傍に配置され、上記
    圧接部近傍の加圧手段の表面温度を検出する第2の温度
    検出手段と、 上記第1の温度検出手段と上記第2の温度検出手段との
    出力に基づいて、上記加熱手段を制御する加熱制御手段
    とを備え、 上記加熱制御手段は、上記記録材の上記圧接部搬送中、
    上記圧接部における定着手段の表面温度と加圧手段の表
    面温度とが、これら定着手段の表面温度と加圧手段の表
    面温度との関数から求められる限界境界線である、トナ
    ーと記録材とが固着し十分な定着強度が得られる、記録
    材とトナーとの界面温度を示す第1の限界境界線と、高
    温オフセットが発生しない、定着手段とトナーとの界面
    温度を示す第2の限界境界線とを少なくとも含む境界線
    で規定された非オフセット領域内で維持されるように上
    記加熱手段を制御することを特徴とする定着装置。
  8. 【請求項8】上記加圧手段を上記定着手段に離接させる
    離接手段と、 上記加圧手段よりも記録材搬送方向上流側に配置され、
    上記記録材を検知する記録材検知手段とを備え、 上記加圧手段は、上記記録材検知手段により記録材が検
    知されたときに上記定着手段に接触するように、上記定
    着手段に対して離接可能に支持されていることを特徴と
    する請求項7記載の定着装置。
  9. 【請求項9】上記第1の温度検出手段によって検出され
    た定着手段の表面温度が定着可能温度に達したときに上
    記定着手段および加圧手段の回転を開始させる回転開始
    制御手段を有していることを特徴とする請求項7または
    8記載の定着装置。
  10. 【請求項10】上記加圧手段が、断熱材からなり上記定
    着手段と平行に設けられて上記定着手段の表面を押圧す
    るように配置された少なくとも1本の加圧ローラと、上
    記圧接部の外側に配置された少なくとも1本の加圧ベル
    ト支持ローラと、これら加圧ローラおよび加圧ベルト支
    持ローラによって上記圧接部の外側に張架された加圧ベ
    ルトとを備えていることを特徴とする請求項7〜9の何
    れか1項に記載の定着装置。
  11. 【請求項11】上記断熱材が発泡弾性体であることを特
    徴とする請求項7〜10の何れか1項に記載の定着装
    置。
  12. 【請求項12】上記加圧ベルトは、上記圧接部よりも記
    録材の搬送方向上流側に、上記記録材の搬送方向に沿っ
    て張架されていることを特徴とする請求項10または1
    1記載の定着装置。
  13. 【請求項13】上記加圧ベルト表面に記録材を吸着させ
    る記録材吸着手段を備え、 上記加圧ベルトは、上記記録材吸着手段により、未定着
    トナー像を担持した上記の記録材を、上記加圧ベルトの
    表面に吸着した状態で上記圧接部に搬送する記録材搬送
    手段を兼ねていることを特徴とする請求項10〜12の
    何れか1項に記載の定着装置。
  14. 【請求項14】上記加圧ベルト支持ローラのうちの少な
    くとも1本が金属材料で形成されていることを特徴とす
    る請求項10〜13の何れか1項に記載の定着装置。
  15. 【請求項15】上記加圧ベルト支持ローラのうちの少な
    くとも1本がヒートパイプであると共に、 上記ヒートパイプを冷却する冷却ファンを備えているこ
    とを特徴とする請求項10〜14の何れか1項に記載の
    定着装置。
  16. 【請求項16】上記加圧ベルトが、耐熱材上に離型材を
    積層してなる積層構造の薄膜ベルトであることを特徴と
    する請求項10〜15の何れか1項に記載の定着装置。
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