JPH112032A - 静的破砕工法並びにこれに用いる注液具 - Google Patents

静的破砕工法並びにこれに用いる注液具

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JPH112032A
JPH112032A JP16950897A JP16950897A JPH112032A JP H112032 A JPH112032 A JP H112032A JP 16950897 A JP16950897 A JP 16950897A JP 16950897 A JP16950897 A JP 16950897A JP H112032 A JPH112032 A JP H112032A
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hole
crushing
liquid
filling
agent
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JP16950897A
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Yasunori Wakimoto
保則 脇本
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TOSHIN KOSAN KK
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TOSHIN KOSAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 速効性の破砕剤のもつ作業性を、充填孔を横
穴状にした場合でも安全に適用し得るような新規な静的
破砕工法並びにこれに用いる注液具を開発することを技
術課題とした。 【解決手段】 本発明の静的破砕工法は、被破砕体に対
して設けられた充填孔13に破砕剤6を充填するととも
に破砕剤6と反応液との化学反応に伴う破砕剤6の膨張
圧力により被破砕体を破砕する工法において、充填孔1
3には乾燥状態の破砕剤6とともに注液具1を挿入し、
注液具1へ外部から反応液を注入することにより注液具
1から漏出する反応液により破砕剤6を湿潤させるよう
にしたことを特徴として成り、充填孔13内の破砕剤6
に反応液を確実に供給することができ、複数の充填孔1
3を設けた場合には化学反応を同時に開始することがで
きる。また反応液の供給を遠隔操作により行えるため、
作業者の安全を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は岩盤、場所打コンク
リート杭等の一部を静的破砕させるのに好適な工法並び
にそれに用いる注液具に関するものである。
【0002】
【発明の背景】各種構築物の施工にあたって、岩盤やコ
ンクリート構造物の一部を破砕する必要がしばしば生ず
るが、この破砕にあたっては近時、低衝撃、低騒音の静
的破砕が広く行われている。この静的破砕は、水和膨張
性製品である破砕剤の主成分である酸化カルシウムが水
と反応し、水酸化カルシウムが生成する際に発生する膨
張圧力を利用するものである。すなわち被破砕体に対し
ては充填孔を穿設し、この充填孔内で前記化学反応を起
こさせることで膨張圧力を充填孔壁に作用させるのであ
り、膨張圧力により中心から周辺部に放射状に圧縮応力
が発生し、この応力の直角方向に引張応力が生じ、充填
孔壁の最も弱い部分に亀裂を発生させるのである。また
充填孔を二つ以上設けた場合には、充填孔間に生じる引
張応力により充填孔間を結ぶ亀裂が発生するのであり、
充填孔の配置によって所望の亀裂を生じさせることがで
きる。
【0003】ところで前記破砕剤については、従来用い
られているものの多くは亀裂発生に要する時間が10時
間程度のいわゆる遅効タイプのものであって、この遅効
性に因み多くは前日の作業で上述の静的破砕の化学反応
準備を行い、翌朝その破砕を確認するという段取りを取
っているため、予想どおりの破砕がされていない場合に
は改めて穿孔から破砕剤の充填、水掛け等の一連の作業
を行うことを余儀なくされる。
【0004】このため近時、反応時間が数分程度であ
り、亀裂発生に要する時間が3時間程度の速効性の破砕
剤が開発されている。しかしながらこのものは速効性で
あることに因んで、迅速且つ確実な作業が求められ、逆
にいえばそのような作業が可能な施工態様にしか使用で
きなかった。例えば被破砕体に対し、縦穴(縦の充填
孔)を穿設した場合であって、ここに粉粒状の破砕剤を
充填してその後反応液たる水を流し込むか、あるいは破
砕剤を和紙等の水分を含浸しやすいパッケージに包んだ
剤包状(いわゆるカプセルタイプ)のものを水に浸けた
後、これを縦穴(縦の充填孔)に落とし込むようにして
施工するような場合が挙げられる。
【0005】しかしながら例えば被破砕体の側方からほ
ぼ水平の方向に向けて横穴(横の充填孔)を穿設して作
業するような場合には、速効タイプの破砕剤は使用不可
能であるとして、従来の遅効性の破砕剤を使用すること
を余儀なくされていた。因みにこのような横穴加工とし
ては、基礎杭である場所打コンクリート杭の施工の際に
多く用いられている。すなわち場所打ちコンクリート杭
の上方は周辺の泥等を含んでしまうため、所定の強度が
得られていないことから、この部分を除去することが行
われるのであり、このような場合に水平に破砕剤を入れ
ることが望ましい場合が多くある。
【0006】つまりこのような横穴の場合には粉粒体の
破砕剤では穴に充填できないし、水の流し込みができな
いため不可能であった。また剤包タイプのものを水に浸
けて挿入すると、縦穴に比べていちいち押し込まなけれ
ばならず手間と時間がかかり、穴が複数の場合には施工
途中で先に施工したものから反応が開始されてしまうと
いう問題がある。もとより、このような破砕剤は同時に
反応が進むことを前提としており、この前提が満たされ
た場合に必要な破砕力が得られるのであって、別々に膨
張が進んだとしても効果が発揮できないのである。
【0007】加えて作業途中に一部で反応が開始された
場合、特に充填した開口側の剤包が膨張すると開口を完
全に塞ぎ、その結果奥側が密閉されたチャンバー状とな
ってしまい、破砕剤の膨張が進むと栓となっていた剤包
が爆裂状態に噴き出してしまう。そして破砕剤が作業者
に当たると、物理的衝撃は問題ないものの、眼球等に付
着した場合には化学反応によって視力を著しく損なった
り、甚だしい場合には失明という労働災害を引き起こす
場合もあった。
【0008】
【開発を試みた技術課題】本発明はこのような背景を考
慮してなされたものであって、速効性の破砕剤のもつ作
業性を、充填孔を横穴状にした場合でも安全に適用し得
るような、新規な静的破砕工法並びにこれに用いる注液
具を開発することを技術課題としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の静的破砕
工法は、被破砕体に対して設けられた充填孔に酸化カル
シウムを主成分とした破砕剤を充填するとともに、この
破砕剤成分と、水を主成分とする反応液との化学反応に
伴う前記破砕剤の膨張圧力により被破砕体を破砕する工
法において、前記充填孔には乾燥状態の破砕剤とともに
注液具を挿入し、注液具へ外部から反応液を注入するこ
とにより、注液具から漏出する反応液により破砕剤を湿
潤させるようにしたことを特徴として成る。この発明に
よれば、充填孔内の破砕剤に反応液を確実に供給するこ
とができ、更に複数の充填孔を設けた場合には化学反応
を同時に開始することができる。また反応液の供給を遠
隔操作により行うことができ、作業者の安全を確保する
ことができる。
【0010】また請求項2記載の静的破砕工法は、前記
要件に加え、前記注液具からの反応液の漏出は、注液具
の途中で一カ所または複数カ所から行われることを特徴
として成る。この発明によれば、充填孔内の破砕剤に、
満偏なく反応液を供給することができる。
【0011】更にまた請求項3記載の静的破砕工法は、
前記要件に加え、前記充填孔を設けるにあたっては、主
孔とともにその主孔に沿ってその一部が更に削られたス
リット孔を形成したことを特徴として成る。この発明に
よれば、スリット孔は破砕剤の反応初期に生じる高圧の
蒸気を、孔外に排出するダクトの役割を成し、充填孔の
チャンバー化を防ぐことができる。また複数の充填孔に
おけるスリット孔間での亀裂発生を助長することができ
る。
【0012】更にまた請求項4記載の静的破砕工法に用
いる注液具は、被破砕体に対して設けられた充填孔に酸
化カルシウムを主成分とした破砕剤を充填するととも
に、この破砕剤成分と、水を主成分とする反応液との化
学反応に伴う前記破砕剤の膨張圧力により被破砕体を破
砕する工法を行う際に用いる反応液を供給する部材にお
いて、前記部材は管状本体を有し、その先端に一定の剛
性をもたせるとともに、先端部を閉塞して成り、また管
状本体の途中には一または複数個の注液孔を有し、更に
管状本体の基部は管状本体への反応液の供給装置と接続
されるように構成されていることを特徴として成る。こ
の発明によれば、充填孔に注液具を挿入する際、注液具
の先端部が剛性をもつため充填孔の孔尻に当接して、そ
れ以上の不必要な挿入を防ぐため、充填孔の長さを計る
ことができる。また充填孔内の破砕剤に、満遍なく反応
液を供給することができる。
【0013】更にまた請求項5記載の静的破砕工法に用
いる注液具は、前記請求項4記載の要件に加え、前記管
状本体は柔軟なホース状部材であることを特徴として成
る。この発明によれば、注液孔を所望の位置に容易に穿
設することができる。
【0014】更にまた請求項6記載の静的破砕工法に用
いる注液具は、前記請求項4または5記載の要件に加
え、前記先端部は太径盤状に形成されていることを特徴
として成る。この発明によれば、充填孔に注液具を挿入
する際、太径盤状の先端部が充填孔の孔尻に当接して、
それ以上の不必要な挿入を防ぐため、充填孔の長さを計
ることができる。
【0015】更にまた請求項7記載の静的破砕工法に用
いる注液具は、前記請求項6記載の要件に加え、前記先
端部を太径盤状に形成し且つ閉塞するにあたっては、金
属線材を挿通した状態でこれを平盤状に曲折させて構成
していることを特徴として成る。この発明によれば、柔
軟な管状本体に定形性をもたせることで、平盤状態と閉
塞状態を維持することができる。
【0016】更にまた請求項8記載の静的破砕工法に用
いる注液具は、前記請求項4、5、6または7記載の要
件に加え、前記注液孔は、少なくとも先端寄りと基部寄
りの範囲に設けられていることを特徴として成る。この
発明によれば、充填孔内の破砕剤に、満遍なく反応液を
供給することができる。
【0017】更にまた請求項9記載の静的破砕工法に用
いる注液具は、前記請求項4、5、6、7または8記載
の要件に加え、前記注液孔を形成するにあたっては、管
状本体の一部を切り取ることによって形成することを特
徴として成る。この発明によれば、所望の位置に容易に
注液孔を穿設することができる。そしてこれら各請求項
記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の注液具1について説
明し、引き続いてこの注液具1を用いた静的破砕工法に
ついて具体的に説明する。本発明の注液具1は、図2に
示すように一例として塩化ビニル等の柔軟なホース状部
材から成る管状本体2を有し、その先端に一定の剛性を
もたせるとともに、先端部を閉塞して成り、また管状本
体2の途中には一または複数個の注液孔5を有し、更に
管状本体2の基部は管状本体2への反応液7の供給装置
に具えた分配器8と接続されるように構成される。
【0019】また前記先端部には太径盤部4が形成され
るのであり、この太径盤部4を形成し且つ先端部を閉塞
するにあたっては、金属線材3を挿通した状態でこれを
平盤状に曲折させて行う。因みに本実施の形態では太径
盤部4の形状は、後述する主孔14の径(40〜42m
m)に対応させ、20〜35mm程度の径寸法を有する
円板状とした。
【0020】更にまた前記注液孔5は、少なくとも管状
本体2の先端部寄りと基部寄りの範囲に設けられるので
あり、この注液孔5を形成するにあたっては、ホース状
の管状本体2の一部を、適宜はさみ等で切り取ることに
より行う。因みに本実施の形態では、管状本体2として
外径6mm、内径4mm、長さ500〜3000mmの
透明ビニールチューブを用い、金属線材3としては3m
m径のビニール被覆針金を用いた。
【0021】次に供給装置について説明する。供給装置
は図示は省略するが、反応液7である水を圧送するため
のタンク、ポンプ等を具えた既存の機器であり、水の排
出部に分配器8を具えて排出経路を分岐するとともに、
それぞれの経路を構成するホースの先端にジョイント8
aを具えて成る。
【0022】本発明の注液具1は上述したように構成さ
れるものであり、前記供給装置とともに用いて静的破砕
工法を実施する。以下本発明の静的破砕工法について図
面に基づいて具体的に説明する。まず被破砕体としては
場所打コンクリート杭である鉄筋コンクリートパイル1
0を例とするものであり、発明の背景で述べたように基
礎杭である鉄筋コンクリートパイル10の上方は周辺の
泥等を含むため所定の強度が得られていないことからこ
の含泥部10Mを除去する必要があり、このような場合
に水平に亀裂を生じさせるための施工態様を前提とす
る。
【0023】前記鉄筋コンクリートパイル10は、現場
の所要位置に岩盤等に達する孔を穿設し、岩盤上に籠状
に配した鉄筋11を配置し、この岩盤付近(孔の底部)
に注入ノズルを望ませるとともに、ここから生コンクリ
ートを孔内に充填するようにして構築される。従って生
コンクリートは岩盤付近から上方に湧き上がるようにし
て孔内を満たすのであり、上部に位置する生コンクリー
トには孔内の泥等が含まれる。なお、図示の鉄筋コンク
リートパイル10は、周辺の土砂を取り除いてむき出し
になった状態を示している。この含泥部10Mを静的破
砕工法により削除するのであり、このため鉄筋11の上
部には、発泡樹脂等の被覆体12が巻き付けられ、生コ
ンクリートの養生後、鉄筋11がコンクリートと非接着
状態となるようにする。
【0024】〔鉄筋コンクリートパイルに対する穿孔作
業(図3参照)〕まず図3に示すように、鉄筋コンクリ
ートパイル10における含泥部10Mの下方(亀裂発生
位置)に充填孔13を穿設するのであって、始めに削岩
機(ハンドハンマードリル、レッグドリル等)を用いて
円柱状の主孔14を一例として三カ所に穿設する。この
主孔14は一例としてビット径を40〜42mm、孔長
を被破砕物の厚さの80%程度とし、更に孔尻に向けて
俯角をもたせるようにする。次に前記削岩機のロッドの
先端にスリット用ビットを取り付け、この削岩機等を用
いて、前記主孔14に沿ってその一部が更に削られたス
リット孔15を形成する。その後適宜エアーブローをし
て充填孔13内を掃除する。
【0025】〔注液具への穿孔作業及び注液具挿入作業
(図4参照)〕次に注液具1を用意し、このものを込棒
を用いて充填孔13の孔尻まで差し込んで充填孔13の
長さを確認し、いったん充填孔13から取り出すととも
に、図4に示すように管状本体2の少なくとも先端寄り
と基部寄りの範囲内の一例として四カ所に注液孔5を設
けるのであり、この作業はホース状の管状本体2の一部
をはさみで切り取ることによって行う。因みに上述の充
填孔13の場合には先端部側に小さな注液孔5を一カ所
に穿設し、基部側にこれより大きめの注液孔5を三カ所
に穿設するのが好適であるが、それ以上の複数個を等間
隔で穿設するようにしてもよい。またこれら注液孔5は
直線上に位置しないようにずらして設けるのが好まし
い。その後、再び込棒を用いて注液具1を充填孔13の
孔尻まで差し込むのであり、更に充填孔13の上部に管
状本体2を収めるようにする。
【0026】〔剤包充填作業(図4参照)〕次いで図4
に示すように剤包状の破砕剤6を充填孔13における主
孔14に充填するとともに込棒で強く突き固め、破砕剤
6を孔口まで充填する。剤包状の破砕剤6とは、速効タ
イプの破砕剤6(主成分を酸化カルシウムとする顆粒)
を和紙等に包んで円筒状に形成したものである。このよ
うな剤包状の破砕剤6を用いることで充填が容易に行え
るのであり、更に破砕剤6が粉塵状に飛散することを回
避することができ、作業の安全性が向上する。また破砕
剤6としては粉粒状のものを用い、適宜パイプや充填機
を用いて充填を行うようにすることも、もちろん可能で
ある。
【0027】〔管状本体接続作業(図5参照)〕次いで
注液具1における管状本体2の基部を、供給装置におけ
る排出部に具えた分配器8により分岐されたホースに具
えたジョイント8aと結合する。
【0028】〔災害防止作業(図5参照)〕次いで鉄筋
コンクリートパイル10を適宜ビニールシート等により
覆うのであるが、このとき、後に反応が始まった際に充
填孔13から噴出する蒸気が高温のまま直にビニールシ
ートに当たらないよう、適宜の空間を確保するようにす
る。またこのビニールシートは、剤包が爆裂状態に噴き
出してしまった場合を考慮して、所要の強度を具えたも
のとする。
【0029】〔注水作業(図6参照)〕次いで供給装置
を起動して適宜バルブの開放を行い、注液具1に反応液
7たる水を供給する。この際、分配器を用いてすべての
注液具1に同時に水を供給するようにする。注水を開始
すると基部側の注液孔5から漏出した水は充填孔13の
孔尻に向かって流れて行き、孔尻に溜まりながら孔口に
至るのであり、図6に示すように、孔口より水が流出し
て所望量の注水が行われたことが確認された時点で供給
装置のバルブを絞り、注水量を少なくする。その後注水
を継続し、注水開始から1分30秒〜2分30秒(充填
孔13の長さによって変わるのであり、孔長70〜15
0cmの場合)後に注水を終了する。また前記注水が開
始されたら、破砕剤6(酸化カルシウム)と水との化学
反応が開始されるため、防護メガネを着用するととも
に、充填孔13を覗き込むような行為は厳禁とする。
【0030】〔養生、亀裂の発生(図7、8参照)〕そ
の後、注水開始から4〜7分すると図7に示すようにス
リット孔15を通った蒸気が孔口から勢い良く排出さ
れ、この蒸気発生から1分程すると、破砕剤6が急激に
膨張し、膨張圧を充填孔13の内壁に作用させるのであ
り、図8に示すように膨張圧により中心から周辺部に放
射状に圧縮応力が発生し、この応力の直角方向に引張応
力が生じ、充填孔13間に生じる引張応力によりスリッ
ト孔15間を結ぶ亀裂が発生するのであり、含泥部10
Mの下部に亀裂を生じさせることができる。この亀裂は
15分ほどかけて徐々に拡大し、やがて鉄筋コンクリー
トパイル10から含泥部10Mを破断させるに至る。
【0031】〔含泥部の除去(図9参照)〕その後、反
応が完全に終了し安全であることを確認したらビニール
シートを取り除き、適宜クレーン等により含泥部10M
を持ち上げる。このとき鉄筋11には被覆体12が巻か
れているため、鉄筋11からの含泥部10Mの離別は円
滑に行われる。
【0032】
【他の実施の形態】本発明は前記した実施の形態を基本
とするものであるが、本発明の技術的思想に基づいて、
更に以下に示すような実施の形態もとり得る。まず注液
具1の形態としては、図10(a)に示すように管状本
体2にスチールパイプ等の硬質な管を用い、この側周に
適宜注液孔5を穿設するようにしてもよい。更に太径盤
部4として金属、樹脂等を成形した円板部材を用い、こ
の円板部材に棒状部材を一体成形または後付けにより一
体に具え、この棒状部材を管状本体2の先端に挿入する
ようにしてもよい。もちろんこのような太径盤部4を、
先の実施の形態で用いた透明ビニール等を適用した管状
本体2の先端に挿入するようにしてもよい。
【0033】また注液具1における注液孔5を穿設する
にあたって、管状本体2として樹脂等を用いる場合に
は、図10(b)に示すように管状本体2の外周に等間
隔で突起を一体成形し、この突起をむしり取ることで管
状本体2の外周の一部を削除するようにしてもよく、こ
の場合、工具等を要することなく迅速に注液孔5を穿設
することができる。また先の実施の形態では注液孔5を
形成するにあたっては、管状本体2の一部をはさみで切
り取ることによって行ったが、この際の工具として専用
のものを用いるようにしてもよい。
【0034】また被施工体における充填孔13に挿入し
た注液具1が抜け出るのを防ぐために、図11に示すよ
うな逆づめ状の抜け止め部材を具えるようにしてもよ
く、管状本体2に一体成形あるいは後付けにより取り付
ける。
【0035】更にまた先の実施の形態においては、充填
孔13は横穴であり孔尻に向けて俯角をもたせた場合に
ついて説明したが、現場の状態や異なった作業形態を要
求される場合には、図12に示すように、注液孔5の穿
設位置を充填孔13の態様に対応した位置にすることが
好ましい。まず図12(a)に示すように充填孔13が
横穴であり孔尻に向けて仰角をもたせた場合、管状本体
2の先端部側三カ所に注液孔5を穿設する。このように
するのは孔尻から水を流すようにしないと全体に水がい
きわたらないからであり、剤包の和紙繊維の毛細管現象
で反応に必要な量の水は確保することができるのであ
る。
【0036】また図12(b)に示すように充填孔13
が縦穴であり、急傾斜の面に穿設した場合には、管状本
体2の基部側三カ所に注液孔5を穿設する。また図12
(c)に示すように充填孔13が縦穴であり、長孔(2
m以上)の場合、管状本体2の基部側一カ所に小さな注
液孔5を穿設し、更に先端部から約1mほどの所二カ所
にこれよりも大きめの注液孔5を穿設する。このように
するのは下部の充填孔13から先に反応させて、この反
応によって発生する蒸気を上部に逃がす必要があるから
である。
【0037】
【発明の効果】本発明は以上述べたような構成を有する
ものであり、これによって速効性のもつ作業性を、充填
孔13を横穴状にした場合でも安全に適用し得るよう
な、新規な静的破砕工法並びにこれに用いる注液具1の
提供が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の静的破砕工法の実施状況を一部破断
し、一部拡大して示す透視斜視図である。
【図2】本発明の注液具を示す斜視図である。
【図3】鉄筋コンクリートパイルに対する穿孔作業の様
子を一部拡大して示す斜視図である。
【図4】注液具への穿孔作業、充填孔への注液具の挿入
作業及び充填孔への破砕剤の充填の様子を一部拡大し、
一部透視して示す斜視図である。
【図5】管状本体接続作業及び災害防止作業の様子を一
部透視して示す斜視図である。
【図6】注水作業の様子を一部拡大して示す斜視図であ
る。
【図7】破砕剤の反応の様子を一部拡大して示す斜視図
である。
【図8】亀裂発生の様子を示す斜視図である。
【図9】含泥部の除去の様子を示す斜視図である。
【図10】注液具の他の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図11】抜け止め部材を示す斜視図である。
【図12】充填孔の態様に対応した注液孔の穿設位置を
示す三種の実施の形態である。
【符号の説明】
1 注液具 2 管状本体 3 金属線材 4 太径盤部 5 注液孔 6 破砕剤 7 反応液 8 分配器 8a ジョイント 10 鉄筋コンクリートパイル 10M 含泥部 11 鉄筋 12 被覆体 13 充填孔 14 主孔 15 スリット孔

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被破砕体に対して設けられた充填孔に酸
    化カルシウムを主成分とした破砕剤を充填するととも
    に、この破砕剤成分と、水を主成分とする反応液との化
    学反応に伴う前記破砕剤の膨張圧力により被破砕体を破
    砕する工法において、前記充填孔には乾燥状態の破砕剤
    とともに注液具を挿入し、注液具へ外部から反応液を注
    入することにより、注液具から漏出する反応液により破
    砕剤を湿潤させるようにしたことを特徴とする静的破砕
    工法。
  2. 【請求項2】 前記注液具からの反応液の漏出は、注液
    具の途中で一カ所または複数カ所から行われることを特
    徴とする請求項1記載の静的破砕工法。
  3. 【請求項3】 前記充填孔を設けるにあたっては、主孔
    とともにその主孔に沿ってその一部が更に削られたスリ
    ット孔を形成したことを特徴とする請求項1または2記
    載の静的破砕工法。
  4. 【請求項4】 被破砕体に対して設けられた充填孔に酸
    化カルシウムを主成分とした破砕剤を充填するととも
    に、この破砕剤成分と、水を主成分とする反応液との化
    学反応に伴う前記破砕剤の膨張圧力により被破砕体を破
    砕する工法を行う際に用いる反応液を供給する部材にお
    いて、前記部材は管状本体を有し、その先端に一定の剛
    性をもたせるとともに、先端部を閉塞して成り、また管
    状本体の途中には一または複数個の注液孔を有し、更に
    管状本体の基部は管状本体への反応液の供給装置と接続
    されるように構成されていることを特徴とする静的破砕
    工法に用いる注液具。
  5. 【請求項5】 前記管状本体は柔軟なホース状部材であ
    ることを特徴とする請求項4記載の静的破砕工法に用い
    る注液具。
  6. 【請求項6】 前記先端部は太径盤状に形成されている
    ことを特徴とする請求項4または5記載の静的破砕工法
    に用いる注液具。
  7. 【請求項7】 前記先端部を太径盤状に形成し且つ閉塞
    するにあたっては、金属線材を挿通した状態でこれを平
    盤状に曲折させて構成していることを特徴とする請求項
    6記載の静的破砕工法に用いる注液具。
  8. 【請求項8】 前記注液孔は、少なくとも先端寄りと基
    部寄りの範囲に設けられていることを特徴とする請求項
    4、5、6または7記載の静的破砕工法に用いる注液
    具。
  9. 【請求項9】 前記注液孔を形成するにあたっては、管
    状本体の一部を切り取ることによって形成することを特
    徴とする請求項4、5、6、7または8記載の静的破砕
    工法に用いる注液具。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109459174A (zh) * 2018-12-24 2019-03-12 石家庄铁道大学 静态破碎剂膨胀力测试装置及测试方法
CN109855494A (zh) * 2019-03-28 2019-06-07 海南大学 一种静态爆破破碎剂的灌注设备
JP2020045611A (ja) * 2018-09-14 2020-03-26 五洋建設株式会社 杭頭処理工法
CN112982436A (zh) * 2021-03-02 2021-06-18 中国建筑第八工程局有限公司 自爆式混凝土支撑及其拆除方法
JP2021101065A (ja) * 2019-12-24 2021-07-08 五洋建設株式会社 杭頭処理工法

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