JPH11207470A - 電池とリード材の溶接構造体およびその製造方法 - Google Patents
電池とリード材の溶接構造体およびその製造方法Info
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- JPH11207470A JPH11207470A JP10010772A JP1077298A JPH11207470A JP H11207470 A JPH11207470 A JP H11207470A JP 10010772 A JP10010772 A JP 10010772A JP 1077298 A JP1077298 A JP 1077298A JP H11207470 A JPH11207470 A JP H11207470A
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電池の表面とリード材との溶接強度が高く、
電池パックや電気自動車の駆動源として有効な電池とリ
ード材の溶接構造体を提供する。 【解決手段】 電池1の表面1aとリード材2の間にシ
リコーンオイル皮膜のような有機絶縁皮膜2を介装し、
パラレル式抵抗溶接法で製造する。
電池パックや電気自動車の駆動源として有効な電池とリ
ード材の溶接構造体を提供する。 【解決手段】 電池1の表面1aとリード材2の間にシ
リコーンオイル皮膜のような有機絶縁皮膜2を介装し、
パラレル式抵抗溶接法で製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電池とリード材の溶
接構造体とその製造方法に関し、更に詳しくは、電池と
リード材との溶接強度が高く、また強度ばらつきが小さ
く、各種の電池パック、とりわけ電気自動車の駆動源と
して好適な電池とリード材の溶接構造体とそれを製造す
る方法に関する。
接構造体とその製造方法に関し、更に詳しくは、電池と
リード材との溶接強度が高く、また強度ばらつきが小さ
く、各種の電池パック、とりわけ電気自動車の駆動源と
して好適な電池とリード材の溶接構造体とそれを製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の電気・電子機器の普及に伴い、そ
の駆動源である電池の複数個をパッケージして電池パッ
クとし、その電池パックを、直接、当該機器の中に組み
込むケースが急増している。また、最近、環境に優しい
クリーンな自動車として電気自動車が注目を集めている
が、その駆動源も複数個の電池をパッケージしたもので
ある。
の駆動源である電池の複数個をパッケージして電池パッ
クとし、その電池パックを、直接、当該機器の中に組み
込むケースが急増している。また、最近、環境に優しい
クリーンな自動車として電気自動車が注目を集めている
が、その駆動源も複数個の電池をパッケージしたもので
ある。
【0003】このように、複数個の電池をパッケージに
して実使用する場合、電池の充電または放電のために、
各電池の間やパッケージ端子と電池の間はリード材で電
気的に接続することが必要である。すなわち、電池の外
側表面、例えば蓋の部分や底部など電池容器の一部表面
にリード材を固定することが必要になる。そして、電池
とリード材の接続に関しては、一般に、次に説明するよ
うなパラレル式抵抗溶接法が適用されている。
して実使用する場合、電池の充電または放電のために、
各電池の間やパッケージ端子と電池の間はリード材で電
気的に接続することが必要である。すなわち、電池の外
側表面、例えば蓋の部分や底部など電池容器の一部表面
にリード材を固定することが必要になる。そして、電池
とリード材の接続に関しては、一般に、次に説明するよ
うなパラレル式抵抗溶接法が適用されている。
【0004】まず、図7で示したように、電池容器1の
表面1a(図の場合は、電池容器の底部表面)に溶接す
べきリード材2が配置される。なお、電池容器1は従来
から例えば低炭素鋼板の表面にNiめっきを施したNi
めっき鋼板で製造されており、また、リード材2として
は、従来から、Ni単体の小片や、電池容器1の場合と
同じようなNiめっき鋼板が広く使用されている。
表面1a(図の場合は、電池容器の底部表面)に溶接す
べきリード材2が配置される。なお、電池容器1は従来
から例えば低炭素鋼板の表面にNiめっきを施したNi
めっき鋼板で製造されており、また、リード材2として
は、従来から、Ni単体の小片や、電池容器1の場合と
同じようなNiめっき鋼板が広く使用されている。
【0005】リード材2の表面2aには、先端3aが小
径になっている2本の溶接電極3,3が所定の間隔を置
いて平行配置される。そして、これら溶接電極3,3か
らリード材2に所定の加圧力を印加してリード材2の裏
面2bと電池容器1の表面1aを密着させる。この状態
で電源4から所定値の溶接電流を通電する。溶接電流は
一方の溶接電極からリード材2に入力し、その一部はリ
ード材2を通って他方の溶接電極から電源4に帰還し、
残余の溶接電流は溶接電極の先端3aの直下に位置する
箇所を中心にしてリード材2の厚み方向に流れて電池容
器1の表面1aに至り、ついで電池容器1を通って他方
の溶接電極の先端3aの直下に位置する箇所を中心にし
てリード材2の厚み方向に流れて他方の溶接電極から電
源に帰還していく。
径になっている2本の溶接電極3,3が所定の間隔を置
いて平行配置される。そして、これら溶接電極3,3か
らリード材2に所定の加圧力を印加してリード材2の裏
面2bと電池容器1の表面1aを密着させる。この状態
で電源4から所定値の溶接電流を通電する。溶接電流は
一方の溶接電極からリード材2に入力し、その一部はリ
ード材2を通って他方の溶接電極から電源4に帰還し、
残余の溶接電流は溶接電極の先端3aの直下に位置する
箇所を中心にしてリード材2の厚み方向に流れて電池容
器1の表面1aに至り、ついで電池容器1を通って他方
の溶接電極の先端3aの直下に位置する箇所を中心にし
てリード材2の厚み方向に流れて他方の溶接電極から電
源に帰還していく。
【0006】この過程で、各溶接電極の直下付近に位置
するリード材の裏面2bと電池容器1の表面1aとの接
触界面ではジュール熱が発生し、その接触界面近傍にお
ける両部材が一部溶融してナゲットを形成し、両部材が
点溶接される。その結果、電池容器1の表面にリード材
が溶接・固定された電池とリード材の溶接構造体が得ら
れる。
するリード材の裏面2bと電池容器1の表面1aとの接
触界面ではジュール熱が発生し、その接触界面近傍にお
ける両部材が一部溶融してナゲットを形成し、両部材が
点溶接される。その結果、電池容器1の表面にリード材
が溶接・固定された電池とリード材の溶接構造体が得ら
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電池容器が
Niめっき鋼板から成り、またリード材がNi単体やN
iめっき鋼板から成る場合、両者を上記したパラレル式
抵抗溶接法で溶接すると、次のような問題の起こること
が指摘されている。すなわち、電池容器とリード材との
溶接強度はあまり高くならず、しかも溶接作業ごとに得
られる溶接強度がばらつくという問題である。
Niめっき鋼板から成り、またリード材がNi単体やN
iめっき鋼板から成る場合、両者を上記したパラレル式
抵抗溶接法で溶接すると、次のような問題の起こること
が指摘されている。すなわち、電池容器とリード材との
溶接強度はあまり高くならず、しかも溶接作業ごとに得
られる溶接強度がばらつくという問題である。
【0008】この溶接強度が高くないということは、こ
の溶接構造体を収納する電池パックを電気・電子機器に
組み込んで実使用したときに、例えばそれら機器を落と
した場合、その衝撃で溶接箇所が破損して機器の機能喪
失を招くことにもなる。また、この溶接構造体を電気自
動車に搭載して実使用したときに、激しい振動などの外
力で溶接箇所が破損して走行停止を招くことにもなる。
の溶接構造体を収納する電池パックを電気・電子機器に
組み込んで実使用したときに、例えばそれら機器を落と
した場合、その衝撃で溶接箇所が破損して機器の機能喪
失を招くことにもなる。また、この溶接構造体を電気自
動車に搭載して実使用したときに、激しい振動などの外
力で溶接箇所が破損して走行停止を招くことにもなる。
【0009】また、溶接強度がばらつくということは、
通常、溶接作業はライン工程で連続的に行われているこ
とを考えると、製造されてきた電池とリード材の溶接構
造体における溶接信頼性を低めることでもある。このよ
うなことから、溶接電流や溶接時間などの溶接条件の最
適化を企て高い溶接強度を安定して得るための努力がな
されているが、それでも満足すべき結果は得られていな
い。
通常、溶接作業はライン工程で連続的に行われているこ
とを考えると、製造されてきた電池とリード材の溶接構
造体における溶接信頼性を低めることでもある。このよ
うなことから、溶接電流や溶接時間などの溶接条件の最
適化を企て高い溶接強度を安定して得るための努力がな
されているが、それでも満足すべき結果は得られていな
い。
【0010】本発明は、電池容器、とりわけ、Niめっ
き鋼板から成る電池容器にパラレル式抵抗溶接法でリー
ド材を抵抗溶接して成る電池とリード材の溶接構造体に
おける上記した問題を解決して、電池容器とリード材の
間では高い溶接強度が安定して実現している新規な電池
とリード材の溶接構造体とその製造方法の提供を目的と
する。
き鋼板から成る電池容器にパラレル式抵抗溶接法でリー
ド材を抵抗溶接して成る電池とリード材の溶接構造体に
おける上記した問題を解決して、電池容器とリード材の
間では高い溶接強度が安定して実現している新規な電池
とリード材の溶接構造体とその製造方法の提供を目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、パラレル
式抵抗溶接法の実施時に電池(容器)表面とリード材の
間に後述する有機絶縁皮膜を介在させると、電池とリー
ド材の間の溶接強度は高くかつ安定化するとの知見を
得、本発明の電池とリード材の溶接構造体およびその製
造方法を開発するに至った。
目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、パラレル
式抵抗溶接法の実施時に電池(容器)表面とリード材の
間に後述する有機絶縁皮膜を介在させると、電池とリー
ド材の間の溶接強度は高くかつ安定化するとの知見を
得、本発明の電池とリード材の溶接構造体およびその製
造方法を開発するに至った。
【0012】すなわち、本発明の電池とリード材の溶接
構造体は、電池の表面とリード材とが、有機絶縁皮膜、
例えばシリコーンオイル,炭素数15〜20の直鎖炭化
水素の混合物,電気絶縁材料、または防錆剤のいずれか
1種から成る皮膜、とりわけ直鎖状シリコーンオイルの
皮膜を介して溶接されていることを特徴とする。また、
本発明においては、電池の表面にリード材を溶接する際
に、少なくとも溶接箇所の前記電池の表面または/およ
びリード材の表面に有機絶縁皮膜を成膜したのち、パラ
レル式抵抗溶接法で前記電池の表面にリード材を抵抗溶
接することを特徴とする電池とリード材の溶接構造体の
製造方法が提供される。
構造体は、電池の表面とリード材とが、有機絶縁皮膜、
例えばシリコーンオイル,炭素数15〜20の直鎖炭化
水素の混合物,電気絶縁材料、または防錆剤のいずれか
1種から成る皮膜、とりわけ直鎖状シリコーンオイルの
皮膜を介して溶接されていることを特徴とする。また、
本発明においては、電池の表面にリード材を溶接する際
に、少なくとも溶接箇所の前記電池の表面または/およ
びリード材の表面に有機絶縁皮膜を成膜したのち、パラ
レル式抵抗溶接法で前記電池の表面にリード材を抵抗溶
接することを特徴とする電池とリード材の溶接構造体の
製造方法が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の電池とリード材
の溶接構造体の1例Aを示す一部切欠断面図である。図
1において、電池1の容器表面1a(図では底部表面)
とリード材2の間には2つのナゲット5,5が形成され
ていることによって電池とリード材が溶接されている。
そして、前記した容器表面1aとリード材2の裏面2b
との間には、前記ナゲット5,5の箇所を除いては後述
する有機絶縁皮膜6が介在しており、このことが本発明
の溶接構造体Aにおける最大の特徴をなす。
の溶接構造体の1例Aを示す一部切欠断面図である。図
1において、電池1の容器表面1a(図では底部表面)
とリード材2の間には2つのナゲット5,5が形成され
ていることによって電池とリード材が溶接されている。
そして、前記した容器表面1aとリード材2の裏面2b
との間には、前記ナゲット5,5の箇所を除いては後述
する有機絶縁皮膜6が介在しており、このことが本発明
の溶接構造体Aにおける最大の特徴をなす。
【0014】有機絶縁皮膜6は、容器表面1aとリード
材2の裏面2bとの間に絶縁層として介在することによ
り、パラレル式抵抗溶接法の実施時に溶接電極直下の抵
抗値を高めて、通電時の発生ジュール熱をこの絶縁皮膜
6が存在しないときよりも大きくまたは適正化し、もっ
て容器表面1aとリード材2の間で形成されるナゲット
5,5を大きくし、その結果、高くかつ安定した溶接強
度の実現を可能にしているものと考えられる。
材2の裏面2bとの間に絶縁層として介在することによ
り、パラレル式抵抗溶接法の実施時に溶接電極直下の抵
抗値を高めて、通電時の発生ジュール熱をこの絶縁皮膜
6が存在しないときよりも大きくまたは適正化し、もっ
て容器表面1aとリード材2の間で形成されるナゲット
5,5を大きくし、その結果、高くかつ安定した溶接強
度の実現を可能にしているものと考えられる。
【0015】上記したような有機絶縁皮膜の効果は、当
該皮膜が容器表面とリード材の間に存在する限り発揮さ
れる。しかし、その厚みが過度に厚くなると、用いる皮
膜用材料の種類によっても異なるが、パラレル式抵抗溶
接法の実施時における絶縁抵抗が大きくなりすぎて良好
なナゲット形成は困難になり、溶接強度が高くならな
い。このようなことから、皮膜が例えば後述するシリコ
ーンオイル皮膜の場合には、当該皮膜の厚みは平均値で
100nm以下に設定することが好ましい。より好ましく
は60〜90nmである。
該皮膜が容器表面とリード材の間に存在する限り発揮さ
れる。しかし、その厚みが過度に厚くなると、用いる皮
膜用材料の種類によっても異なるが、パラレル式抵抗溶
接法の実施時における絶縁抵抗が大きくなりすぎて良好
なナゲット形成は困難になり、溶接強度が高くならな
い。このようなことから、皮膜が例えば後述するシリコ
ーンオイル皮膜の場合には、当該皮膜の厚みは平均値で
100nm以下に設定することが好ましい。より好ましく
は60〜90nmである。
【0016】このような働きをする有機絶縁皮膜の構成
材料としては、シリコーンオイル,例えば流動パラフィ
ンのような炭素数15〜20の直鎖炭化水素の混合物、
例えばロジン,エステルガムで変性したフェノール樹脂
やアルキルフェノール樹脂のような電気絶縁材料、また
は各種の防錆剤などを好適例としてあげることができ
る。
材料としては、シリコーンオイル,例えば流動パラフィ
ンのような炭素数15〜20の直鎖炭化水素の混合物、
例えばロジン,エステルガムで変性したフェノール樹脂
やアルキルフェノール樹脂のような電気絶縁材料、また
は各種の防錆剤などを好適例としてあげることができ
る。
【0017】これらのうち、シリコーンオイルは、絶縁
性が良好で、しかも広い温度範囲で粘度変化が少なく取
り扱いが容易であるので好適である。とくに、ジメチル
シリコーンオイル,メチルフェニルシリコーンオイル,
ポリメチルシロキサンジオール,メチルハイドロジエン
シリコーンオイルなどの直鎖状シリコーンオイルは常温
で液体であり、後述する製造方法において電池容器やリ
ード材への塗布作業が容易に行えるので好適である。
性が良好で、しかも広い温度範囲で粘度変化が少なく取
り扱いが容易であるので好適である。とくに、ジメチル
シリコーンオイル,メチルフェニルシリコーンオイル,
ポリメチルシロキサンジオール,メチルハイドロジエン
シリコーンオイルなどの直鎖状シリコーンオイルは常温
で液体であり、後述する製造方法において電池容器やリ
ード材への塗布作業が容易に行えるので好適である。
【0018】この溶接構造体は次のようにして製造する
ことができる。まず、有機絶縁皮膜の構成材料を、電池
容器の表面または/およびリード材の表面に塗布する。
塗布は、電池容器やリード材の表面全体に行ってもよい
が、溶接すべき箇所にのみ部分的に行ってもよい。な
お、このとき、構成材料を適宜に溶媒で希釈することに
より、塗布作業を円滑に行えるように適正な粘度に調整
して塗布し、その後、塗膜に乾燥処理を施して溶媒を揮
散せしめることが好ましい。厚みが均一な塗膜の形成、
したがって厚みにばらつきのない有機絶縁皮膜の成膜が
可能になるからである。
ことができる。まず、有機絶縁皮膜の構成材料を、電池
容器の表面または/およびリード材の表面に塗布する。
塗布は、電池容器やリード材の表面全体に行ってもよい
が、溶接すべき箇所にのみ部分的に行ってもよい。な
お、このとき、構成材料を適宜に溶媒で希釈することに
より、塗布作業を円滑に行えるように適正な粘度に調整
して塗布し、その後、塗膜に乾燥処理を施して溶媒を揮
散せしめることが好ましい。厚みが均一な塗膜の形成、
したがって厚みにばらつきのない有機絶縁皮膜の成膜が
可能になるからである。
【0019】また、形成する有機絶縁皮膜の厚みは次の
ようにして変化させることができるからである。すなわ
ち、溶媒の量を変えて構成材料の濃度が異なる材料溶液
を調製してそれを塗布すればよい。例えば、構成材料が
高濃度である材料溶液を用いれば厚い皮膜を形成するこ
とができ、逆に低濃度の材料溶液を用いれば形成される
皮膜は薄くなるからである。
ようにして変化させることができるからである。すなわ
ち、溶媒の量を変えて構成材料の濃度が異なる材料溶液
を調製してそれを塗布すればよい。例えば、構成材料が
高濃度である材料溶液を用いれば厚い皮膜を形成するこ
とができ、逆に低濃度の材料溶液を用いれば形成される
皮膜は薄くなるからである。
【0020】その後、電池容器の所定の表面箇所にリー
ド材を配置したのち、前記したパラレル式抵抗溶接法で
両者を抵抗溶接すればよい。このとき、ナゲットが形成
される箇所では、有機絶縁皮膜は高熱により熱分解除去
されるが、それ以外の箇所では、電池の容器表面とリー
ド材との間に残存して、図1で示したような溶接構造体
となる。
ド材を配置したのち、前記したパラレル式抵抗溶接法で
両者を抵抗溶接すればよい。このとき、ナゲットが形成
される箇所では、有機絶縁皮膜は高熱により熱分解除去
されるが、それ以外の箇所では、電池の容器表面とリー
ド材との間に残存して、図1で示したような溶接構造体
となる。
【0021】
【実施例】実施例1 まず、TSF451(商品名、東芝シリコーン(株)製
のジメチルシリコーンオイル,粘度約1000cst)を
n−ヘキサンに溶解して前記ジメチルシリコーンオイル
の濃度が異なる複数種の希釈溶液を調製した。
のジメチルシリコーンオイル,粘度約1000cst)を
n−ヘキサンに溶解して前記ジメチルシリコーンオイル
の濃度が異なる複数種の希釈溶液を調製した。
【0022】一方、厚み0.3mmの低炭素鋼板(炭素濃
度0.05〜0.1%)の表面に厚み約3μmのNiめっ
きが施されているNiめっき鋼板から成る電池容器のA
AAサイズ電池を用意し、また、厚み0.15mmの低炭
素鋼板(炭素濃度0.05〜0.1%)の表面に厚み約3
μmのNiめっきが施されているリード材を用意した。
度0.05〜0.1%)の表面に厚み約3μmのNiめっ
きが施されているNiめっき鋼板から成る電池容器のA
AAサイズ電池を用意し、また、厚み0.15mmの低炭
素鋼板(炭素濃度0.05〜0.1%)の表面に厚み約3
μmのNiめっきが施されているリード材を用意した。
【0023】電池の底部表面の中央に、前記した希釈溶
液のそれぞれを10μL滴下したのち、ベンコットン紙
で底部表面の全体になじませ、余分な希釈溶液は拭き取
った。ついで、室温下に約2時間放置して溶媒のn−ヘ
キサンを揮散せしめ、底部表面に厚みが異なるジメチル
シリコーンオイル皮膜を形成した。得られた各皮膜の厚
みはフーリエ変換赤外吸光分析装置を用いて測定した。
液のそれぞれを10μL滴下したのち、ベンコットン紙
で底部表面の全体になじませ、余分な希釈溶液は拭き取
った。ついで、室温下に約2時間放置して溶媒のn−ヘ
キサンを揮散せしめ、底部表面に厚みが異なるジメチル
シリコーンオイル皮膜を形成した。得られた各皮膜の厚
みはフーリエ変換赤外吸光分析装置を用いて測定した。
【0024】そして、図7で示したように、各電池の底
部表面1aに前記リード材2を配置し、溶接電極(先端
3aの直径1.5mm)で2.27kgfの加圧力を印加し、
溶接電流1.7kAで0.01秒分間のパラレル式抵抗溶
接を行ってリード材2を電池容器に溶接した。ついで、
図8で示したように、電池1の底部表面4aに溶接され
ているリード材2の一端2cをチャック7で把持し、こ
のチャック7を引張試験器8で引き上げて前記リード材
2を引き剥がす試験を行った。このとき、リード材2と
電池1の底部表面とがなす角度θは常に一定となるよう
にし、かつ試験器8による引張強さは一定の速さで増加
するようにして引き剥がし試験を行い、リード材2が電
池1の底部表面から完全に引き剥がされたときの引張強
さを測定しそれを溶接強度とした。
部表面1aに前記リード材2を配置し、溶接電極(先端
3aの直径1.5mm)で2.27kgfの加圧力を印加し、
溶接電流1.7kAで0.01秒分間のパラレル式抵抗溶
接を行ってリード材2を電池容器に溶接した。ついで、
図8で示したように、電池1の底部表面4aに溶接され
ているリード材2の一端2cをチャック7で把持し、こ
のチャック7を引張試験器8で引き上げて前記リード材
2を引き剥がす試験を行った。このとき、リード材2と
電池1の底部表面とがなす角度θは常に一定となるよう
にし、かつ試験器8による引張強さは一定の速さで増加
するようにして引き剥がし試験を行い、リード材2が電
池1の底部表面から完全に引き剥がされたときの引張強
さを測定しそれを溶接強度とした。
【0025】その結果を、電池容器の表面に形成されて
いる皮膜の厚みと溶接強度との関係図として図2に●印
で示した。なお、比較のために、皮膜を形成することな
く、直接、電池容器の表面にリード材を抵抗溶接したこ
とを除いては、実施例と同様の条件で両者を溶接し、そ
のときの溶接強度を測定した。その結果を図中では○と
して示した。
いる皮膜の厚みと溶接強度との関係図として図2に●印
で示した。なお、比較のために、皮膜を形成することな
く、直接、電池容器の表面にリード材を抵抗溶接したこ
とを除いては、実施例と同様の条件で両者を溶接し、そ
のときの溶接強度を測定した。その結果を図中では○と
して示した。
【0026】実施例2 用いたシリコーンオイルが、TSF434(商品名、東
芝シリコーン(株)製のメチルフェニルシリコーンオイ
ル,粘度約200cst)であったことを除いては、実施
例1と同様の仕様で電池とリード材を溶接し、両者の溶
接強度を測定した。
芝シリコーン(株)製のメチルフェニルシリコーンオイ
ル,粘度約200cst)であったことを除いては、実施
例1と同様の仕様で電池とリード材を溶接し、両者の溶
接強度を測定した。
【0027】その結果を●印として図3に示した。図3
中の○印は実施例1で説明した比較例の結果である。図
2および図3から次のことが明らかである。 (1)電池容器の表面にシリコーンオイル皮膜を形成し
てリード材を抵抗溶接すると、皮膜を形成しない場合に
比べて明確に、溶接強度の向上が実現されている。しか
も、その強度ばらつきは0.5〜1.5kgf程度になって
いる。
中の○印は実施例1で説明した比較例の結果である。図
2および図3から次のことが明らかである。 (1)電池容器の表面にシリコーンオイル皮膜を形成し
てリード材を抵抗溶接すると、皮膜を形成しない場合に
比べて明確に、溶接強度の向上が実現されている。しか
も、その強度ばらつきは0.5〜1.5kgf程度になって
いる。
【0028】(2)皮膜の厚みが増加するにつれて溶接
強度は高くなって行くが、厚みが100nmを超えると逆
に溶接強度の低下していくことが認められる。これは、
皮膜の絶縁抵抗が大きくなりすぎてナゲットの形成に難
点が生じていることを示している。このようなことか
ら、皮膜の厚みは100nm以下、とくに、40〜80nm
程度にすることが好適であることがわかる。
強度は高くなって行くが、厚みが100nmを超えると逆
に溶接強度の低下していくことが認められる。これは、
皮膜の絶縁抵抗が大きくなりすぎてナゲットの形成に難
点が生じていることを示している。このようなことか
ら、皮膜の厚みは100nm以下、とくに、40〜80nm
程度にすることが好適であることがわかる。
【0029】実施例3 実施例1で用いた希釈溶液を用いて実施例1と同様にし
て実施例1で用いたリード材の両面に厚みが異なるジメ
チルシリコーンオイル皮膜を形成した。なお、各リード
材において、両面に形成されている皮膜の厚みは同じで
ある。電池容器の表面にはシリコーンオイル皮膜を形成
することなく、その電池容器の表面に上記したリード材
を実施例1の場合と同様の条件で抵抗溶接し、それぞれ
の場合の溶接強度を測定した。
て実施例1で用いたリード材の両面に厚みが異なるジメ
チルシリコーンオイル皮膜を形成した。なお、各リード
材において、両面に形成されている皮膜の厚みは同じで
ある。電池容器の表面にはシリコーンオイル皮膜を形成
することなく、その電池容器の表面に上記したリード材
を実施例1の場合と同様の条件で抵抗溶接し、それぞれ
の場合の溶接強度を測定した。
【0030】その結果をリード材の両面に形成されてい
る皮膜の厚みの合計厚みと溶接強度の関係として●印で
図4に示した。図4中の○印は実施例1で示した比較例
の結果である。 実施例4 用いたシリコーンオイルが、YF3057(商品名、東
芝シリコーン(株)製のポリメチルシロキサンジオー
ル、粘度約3000cst)であったことを除いては、実
施例3と同様にしてリード材の両面に皮膜を形成し、そ
れを、皮膜が形成されていない電池表面に抵抗溶接し、
両者の溶接強度を測定した。
る皮膜の厚みの合計厚みと溶接強度の関係として●印で
図4に示した。図4中の○印は実施例1で示した比較例
の結果である。 実施例4 用いたシリコーンオイルが、YF3057(商品名、東
芝シリコーン(株)製のポリメチルシロキサンジオー
ル、粘度約3000cst)であったことを除いては、実
施例3と同様にしてリード材の両面に皮膜を形成し、そ
れを、皮膜が形成されていない電池表面に抵抗溶接し、
両者の溶接強度を測定した。
【0031】その結果を●印として図5に示した。図5
中の○印は実施例1で説明した比較例の結果である。図
4および図5から明らかなように、リード材にシリコー
ンオイル皮膜を形成した場合であっても、その厚みが増
加するにつれて溶接強度は高くなる。しかし、両面の厚
みの合計が120nmを超えるようになると、逆に溶接強
度は低下している。このようなことから、リード材に形
成する皮膜の厚みは120nm以下、とりわけ60〜10
0nm程度に設定することが好適であることがわかる。
中の○印は実施例1で説明した比較例の結果である。図
4および図5から明らかなように、リード材にシリコー
ンオイル皮膜を形成した場合であっても、その厚みが増
加するにつれて溶接強度は高くなる。しかし、両面の厚
みの合計が120nmを超えるようになると、逆に溶接強
度は低下している。このようなことから、リード材に形
成する皮膜の厚みは120nm以下、とりわけ60〜10
0nm程度に設定することが好適であることがわかる。
【0032】実施例5 ジメチルシリコーンオイルに代えて、JIS K 90
03試薬に準ずる流動パラフィン(炭素数15〜20の
直鎖炭化水素の混合物)を用い、これをアセトンで希釈
して各種の希釈溶液を調製し、そしてこの溶液を用いた
ことを除いては実施例1の場合と同様にして電池とリー
ド材を抵抗溶接し、両者の溶接強度を測定した。その結
果を図6に示した。
03試薬に準ずる流動パラフィン(炭素数15〜20の
直鎖炭化水素の混合物)を用い、これをアセトンで希釈
して各種の希釈溶液を調製し、そしてこの溶液を用いた
ことを除いては実施例1の場合と同様にして電池とリー
ド材を抵抗溶接し、両者の溶接強度を測定した。その結
果を図6に示した。
【0033】図6から明らかなように、皮膜材料として
流動パラフィンを用いた場合でも良好な溶接強度を得る
ことができる。
流動パラフィンを用いた場合でも良好な溶接強度を得る
ことができる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
電池とリード材の溶接構造体は、電池表面とリード材と
の間にシリコーンオイル皮膜を好適例とする有機絶縁皮
膜を介装した状態でパラレル式抵抗溶接法によって製造
されるので、電池表面とリード材との間の溶接強度は、
従来に比べて大幅に高くなる。
電池とリード材の溶接構造体は、電池表面とリード材と
の間にシリコーンオイル皮膜を好適例とする有機絶縁皮
膜を介装した状態でパラレル式抵抗溶接法によって製造
されるので、電池表面とリード材との間の溶接強度は、
従来に比べて大幅に高くなる。
【0035】したがって、この溶接構造体に外力が加わ
っても溶接部の破損は起こりづらいため、例えば電気自
動車の駆動源として搭載することも可能になり、その工
業的な用途分野は広い。
っても溶接部の破損は起こりづらいため、例えば電気自
動車の駆動源として搭載することも可能になり、その工
業的な用途分野は広い。
【図1】本発明の電池とリード材の溶接構造体例Aを示
す一部切欠断面図である。
す一部切欠断面図である。
【図2】実施例1における皮膜の厚みと溶接強度の関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図3】実施例2における皮膜の厚みと溶接強度の関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図4】実施例3における皮膜の厚みと溶接強度の関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図5】実施例4における皮膜の厚みと溶接強度の関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図6】実施例5における皮膜の厚みと溶接強度の関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図7】パラレル式抵抗溶接法を説明するための概略図
である。
である。
【図8】溶接強度の測定法を説明するための概略図であ
る。
る。
1 電池 1a 電池(容器)の表面 2 リード材 2a リード材2の表面 2b リード材2の裏面 2c リード材2の一端 3 溶接電極 3a 溶接電極3の先端 4 電源 5 ナゲット 6 シリコーンオイル皮膜(有機絶縁皮膜) 7 チャック 8 引張試験器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 佳代 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東芝 電池株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 電池の表面とリード材とが、有機絶縁皮
膜を介して溶接されていることを特徴とする電池とリー
ド材の溶接構造体。 - 【請求項2】 前記電池の電池容器は、Niめっき鋼板
から成る請求項1の電池とリード材の溶接構造体。 - 【請求項3】 前記有機絶縁皮膜が、シリコーンオイ
ル,炭素数15〜20の直鎖炭化水素の混合物,電気絶
縁材料、または防錆剤のいずれか1種から成る請求項1
の電池とリード材の溶接構造体。 - 【請求項4】 前記有機絶縁皮膜が、直鎖状シリコーン
オイルから成る請求項1の電池とリード材の溶接構造
体。 - 【請求項5】 電池の表面にリード材を溶接する際に、
少なくとも溶接箇所の前記電池の表面または/およびリ
ード材の表面に有機絶縁皮膜を成膜したのち、パラレル
式抵抗溶接法で前記電池の表面にリード材を抵抗溶接す
ることを特徴とする電池とリード材の溶接構造体の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10010772A JPH11207470A (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | 電池とリード材の溶接構造体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10010772A JPH11207470A (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | 電池とリード材の溶接構造体およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11207470A true JPH11207470A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=11759633
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10010772A Pending JPH11207470A (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | 電池とリード材の溶接構造体およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11207470A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014040734A3 (de) * | 2012-09-13 | 2014-06-26 | Daimler Ag | Isolation von elektrochemischen energiespeichern |
| JP2021501250A (ja) * | 2017-10-26 | 2021-01-14 | サイド・タイムール・アフマド | 疎水性、疎油性および親油性コーティングのための非ニュートン流体を含む組成物、およびその使用方法 |
-
1998
- 1998-01-22 JP JP10010772A patent/JPH11207470A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014040734A3 (de) * | 2012-09-13 | 2014-06-26 | Daimler Ag | Isolation von elektrochemischen energiespeichern |
| JP2021501250A (ja) * | 2017-10-26 | 2021-01-14 | サイド・タイムール・アフマド | 疎水性、疎油性および親油性コーティングのための非ニュートン流体を含む組成物、およびその使用方法 |
| JP2022106729A (ja) * | 2017-10-26 | 2022-07-20 | サイド・タイムール・アフマド | 疎水性、疎油性および親油性コーティングのための非ニュートン流体を含む組成物、およびその使用方法 |
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