JPH11207509A - スローアウェイ式穴明け工具 - Google Patents

スローアウェイ式穴明け工具

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JPH11207509A
JPH11207509A JP1308898A JP1308898A JPH11207509A JP H11207509 A JPH11207509 A JP H11207509A JP 1308898 A JP1308898 A JP 1308898A JP 1308898 A JP1308898 A JP 1308898A JP H11207509 A JPH11207509 A JP H11207509A
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JP
Japan
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tip
cutting
cutting edge
blade
tool
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JP1308898A
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Inventor
Koyo Saeki
幸洋 佐伯
Masaharu Takiguchi
正治 滝口
Yasuhiko Kawade
保彦 川出
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切削時に振動が生じても加工壁面の擦過やチ
ップの損傷を抑制する。 【解決手段】 内刃チップ10Aと外刃チップ10Bを
ドリル40の先端側で鋭角をなすように傾斜状態で工具
本体41に装着する。外刃チップの外周ノーズ部20に
続く稜線部22は外周ノーズ部20より突出しない範囲
で基端側に向けて漸次外側に傾斜させる。外刃チップは
工具本体に芯上がりで装着し、内刃チップは芯上に上面
の平面部24を位置させて切刃15を芯下がりに位置さ
せる。外刃チップと内刃チップは同一のチップ10で、
切刃15は略山形の第一切刃16と段差を介して両側に
接続される第二切刃とを有する。一方の第二切刃17a
の端部に稜線部22に略直交する方向に突出する外側ノ
ーズ部20を設け、他方の第二切刃17bの端部にコー
ナー部21を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スローアウェイチ
ップが装着されたスローアウェイ式ドリル等のスローア
ウェイ式穴明け工具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スローアウェイ式ドリルの一例と
して特開平9−150304号公報に開示されたものが
ある。このドリルを図9及び図10により説明すると、
このドリル1には、ドリル本体1aの先端側の外周面に
ドリル本体1aの回転軸線Oに沿って一対の切屑排出溝
2,2が対向して先端面から基端部にかけて形成されて
いる。そして、一対の切屑排出溝2,2の先端部には、
2枚の略平行四辺形板状のスローアウェイチップ3,3
がそれぞれチップ取付座6a,6bに取り付けられてい
る。このスローアウェイチップ3は、上面の稜線部に略
くの字型に屈曲された主切刃4と、段部5aを介して略
鈍角に交差する二つの切刃5b、5cからなる切刃部5
とが各一対回転対称に形成されている。そして、このス
ローアウェイチップ3のうち、内刃チップ3Aをなすス
ローアウェイチップ3は、主切刃4がドリル1の回転軸
線Oに近接した位置で先端側に突出して取り付けられ、
外刃チップ3Bをなすスローアウェイチップ3は切刃部
5が回転軸線Oから遠い位置で先端側に突出して設けら
れている。
【0003】切削の際には、内刃をなす主切刃4と外刃
をなす切刃部5とで被削材の切削が行われて穴加工され
るが、特に外刃チップ3Bの外刃をなす切刃部5は、段
差5aを介して二つの切刃5b、5cに分離されている
ことで、切削加工時に切屑が段差5aで分離された状態
で生成され、それぞれの切屑が細いために排出性が良好
になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なドリル1では、スローアウェイチップ3が略平行四辺
形をなしているために、特に小径のドリル1では芯厚部
の領域を含むドリル本体1aの先端の中央部7に食い込
んで一対のチップ取付座6a,6bが形成されることに
なり、そのために中央部7の肉厚が小さくスローアウェ
イチップ3の切削負荷を受けて損傷しやすく、ドリル剛
性が小さいという欠点がある。しかも外刃チップ3Bに
ついていえば、切刃部5の先端外周部に位置する切刃5
bとコーナーを介して隣接する外周側の稜辺に主切刃4
の一部(符号4aで示す)が回転軸線Oとほぼ平行に延
びて工具本体1aの外周面から外側に突出している。一
方、ドリル1による穴明け加工時には、ドリル1のシャ
ンク部を工作機械のチャック等で片持ち保持しているた
めと切削抵抗のために振動が生じ易いが、その際、外刃
チップ3Bの外周に突出する主切刃4の一部4aがその
長さ範囲に亘って加工穴の加工壁面に断続的に衝突し
て、加工壁面を傷つけるという問題が生じる。しかもそ
のために主切刃4の一部4aが欠損し易いという問題が
ある。これを避けるためにスローアウェイチップ3Bを
更に回転軸線O側に傾けて、主切刃4の一部4aの回転
軸線Oに対する傾斜角度即ちコーナー角を正角に設定す
ると、中央部7の肉厚が一層小さくなり、ドリル本体1
aが一層破損されやすくなるという問題が生じる。工具
本体1aの外径が小さくなると、一層この問題が大きく
なる。
【0005】本発明は、このような課題に鑑みて、穴明
け加工時に振動が生じても、工具本体の中央部の肉厚を
犠牲にすることなく加工壁面の損傷を抑制できるような
スローアウェイ式穴明け工具を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるスローアウ
ェイ式穴明け工具は、切刃を先端側に突出させて、回転
軸線に近接した位置に内刃チップが、回転軸線から離れ
た位置に外刃チップがそれぞれ工具本体に装着されてな
るスローアウェイ式穴明け工具において、外刃チップは
先端外側のノーズ部(外周ノーズ部)が他の部分よりも
工具本体の外周側に突出してなり、内刃チップと外刃チ
ップは工具本体の先端側で鋭角をなすように傾斜して配
置されていることを特徴とする。このスローアウェイ式
穴明け工具で穴明け加工する場合、切削加工時に片持ち
保持された工具本体に振動が生じても加工壁面に接触す
るのは外刃チップの先端外側に位置するノーズ部だけで
あり、加工壁面の損傷を抑制できてチップの欠損も防止
でき、また外刃チップと内刃チップとが基端側に向かう
に従って回転軸線から離れる方向に傾斜配置されている
から、工具本体の先端中央部の肉厚を確保でき、チップ
で受ける切削負荷に対する強度が大きく工具本体の剛性
が高い。尚、内刃チップと外刃チップの傾斜配置につい
ては、いずれか一方のみが先端側から基端側に向けて外
側に傾斜配置されていてもよいし、両方が外側に傾斜配
置されていてもよい。
【0007】また、外刃チップはノーズ部に続く稜線部
が基端側に向かうに従って漸次回転軸線Oから離間する
ように傾斜して配置されていてもよい。ノーズ部から外
側に突出しない範囲で外刃チップの稜線部が回転軸線か
ら離れる方向即ち工具本体の外側に傾斜しているから、
振動時の加工壁面との接触を防止して工具本体の先端中
央部の肉厚を大きくすることができ、工具本体の剛性が
高い。また、外刃チップは芯上がりに工具本体に装着さ
れ、内刃チップはその上面の平面部が芯上または芯上が
りに工具本体に装着され、内刃チップの切刃は芯上また
は芯下がりの位置に設けられていてもよい。工具本体の
外周側に位置する外刃チップを芯上がりに配置すること
で、外刃チップの逃げ面の逃げ角を小さく設定でき、着
座面の面積を大きく設定できる。また内刃チップはチッ
プ自体を芯下がりにすることなく切刃を芯上または芯下
がり位置に配設できるから、芯厚を含む先端中央部の肉
厚を犠牲にすることなく切刃の切れ味を良好に保持でき
る。
【0008】また外刃チップと内刃チップは同一のスロ
ーアウェイチップとされ、このスローアウェイチップ
は、着座面に対向する上面の稜線に切刃と稜線部とが交
互に設けられて回転対称とされたスローアウェイチップ
において、切刃は第一切刃と該第一切刃に段差を介して
接続される第二切刃とを備えていると共に、切刃の一方
の端部と稜線部との間には稜線部に交差する方向に突出
するノーズ部(外周ノーズ部)が設けられていてもよ
い。また切刃のノーズ部と反対側の端部に設けられたコ
ーナー部及びこれに続く稜線部上の側部切刃も、切刃と
同一の高さに設けても良い。内刃チップのコーナー部を
工具本体の内側(回転軸線O側)に設けた際、コーナー
部を切刃と同様に芯上または芯下がりの位置に配置でき
て、欠損を抑制できる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図6により説明する。図1は実施の形態によるスロ
ーアウェイ式ドリルの穴加工状態における側面図、図2
は図1に示すドリルの先端面図、図3は図1に示すドリ
ルに装着されるスローアウェイチップの平面図、図4は
図3に示すチップのA−A線断面図、図5は図3に示す
チップの底面図、図6は図3に示すチップのB−B線断
面図である。図1及び2には、本発明によるスローアウ
ェイ式穴明け工具の実施の形態としてスローアウェイ式
ドリル40が示されており、その工具本体41の中心が
回転軸線Oとされている。工具本体41の外周面には、
工具本体41の先端面41aから基端部に向けて回転軸
線Oを中心に例えば一対の切屑排出溝43,43が螺旋
状に形成されている。そして、各切屑排出溝43,43
の先端には、回転方向を向く壁面にチップ取付座44
a、44bが形成されている。一方のチップ取付座44
aは回転軸線Oに近接する位置に形成され、このチップ
取付座44aに例えばクランプネジ42で内刃チップ1
0Aが装着され、他方のチップ取付座44bは回転軸線
Oから離れた外周側に形成され、このチップ取付座44
bにクランプネジ42で外刃チップ10Bが装着され
る。内刃チップ10Aと外刃チップ10Bは同一のスロ
ーアウェイチップ10とされる。
【0010】ここで、スローアウェイチップ10を図3
乃至図6により説明する。このスローアウェイチップ1
0は例えば略々六角形板状とされ、着座面をなす下面1
1に対向する面が上面12とされ、側面13は下面11
から上面12に向けて外側に傾斜するポジチップとされ
ている。上面12中央には下面11まで貫通するクラン
プネジ挿通用の取付孔14が穿設されている。上面12
において、略山形の側面13とでなす稜線が切刃15と
され、この切刃15と略直線状の稜線部22が交互に各
一対設けられて略々六角形の稜辺をほぼ形成している。
しかも切刃15,15と稜線部22,22は取付孔14
の中心点Mに対して回転対称をなすように形成されてい
る。稜線部22は切刃部をなすが、切刃部でなくてもよ
い。
【0011】切刃15は、頂点16aを有し山形をなす
第一切刃16とその両端に位置する略直線状の二つの第
二切刃17a,17bとがそれぞれ段差18a,18b
を介して接続されている。そのため、第二切刃17a,
17bより第一切刃16の方が外側に突出している。そ
して、第一切刃16の頂点16aは、一方の第二切刃1
7a側に偏って設けられており、そのために取付孔14
の中心点Mを通って二つの稜線部22,22と略平行を
なすと共に上面12を略二等分する仮想線Lに対して、
一方の第二切刃17a側に頂点16aが位置している。
しかも第二切刃17a,17bも仮想線Lと鋭角をな
し、切刃15全体が略山形をなすように構成されてい
る。また、段差18a,18bは上面12から下面11
まで延在している。
【0012】そして、上面12において、各第二切刃1
7aの端部と稜線部22との間の外周の各コーナー部に
は仮想線Lに直交する方向に突出する平面視略凸曲線状
の外周ノーズ部20が形成され、これら外周ノーズ部2
0は切刃を構成する。この外周ノーズ部20は稜線部2
2との接続部で例えば略30°の角度で交差している。
上面12において、各外周ノーズ部20,20につなが
る稜線部22,22は仮想線Lと略平行で仮想線Lから
略等しい距離にある。稜線部22と第二切刃17aとの
接続部に形成される外周ノーズ部20は、稜線部22に
対して仮想線Lに直交する方向に距離d(例えば0.3
7mm程度)だけ外側に突出している。稜線部22は例
えば平面視で直線とされ、他方の切刃15の第二切刃1
7bと略円弧状または凸曲線状のコーナー部21を以て
接続されている。これら一対のコ−ナー部21,21は
切刃部を構成する。
【0013】また、上面12の一対の切刃15,15の
内側には、切刃15を介して一端の外側ノーズ部20か
ら他端のコーナー部21近傍にかけてほぼ一定幅のブレ
ーカ溝23がそれぞれ形成されており、ブレーカ溝23
の周囲には切刃15及び外周ノーズ部20そして上面の
取付孔14の周囲の平面部24につながる傾斜部25が
形成されている。しかも切刃15は全体に平面部24よ
りも若干(例えば0.05mm程度)低い位置即ち下面
11との距離が小さく設定されている。また上面12に
おいて、各コーナー部21から稜線部22の途中までの
領域に部分的に段差が形成されて、切刃15と同程度
(例えば0.05mm程度)だけ平面部24より高さの
低い低部26が設けられている。この低部26と側面1
3との交差稜線である稜線部22の一部は側部切刃27
とされている。そのため、側部切刃27は切刃15と同
一高さ位置にあり、低部26は側部切刃27と同一高さ
にある第二ブレーカ溝とされる。
【0014】また、側面13において、全周に亘って例
えば7°のポジの逃げ角が設定された第一逃面29が形
成されている(図4参照)。そして、特に外周ノーズ部
20においては、図4及び図5に示されるように、下面
11から側面13の中央部にかけて、第一逃げ面29を
斜めにカットして例えば約25°の逃げ角が設定された
第二逃げ面30が形成されている。また外周ノーズ部2
0につづく稜線部22からコーナー部21の領域におい
て、下面11から側面13の中央部にかけて、図5に示
すように第一逃げ面29を斜めにカットして例えば約2
5°の逃げ角が設定された第三逃げ面31が形成されて
いる。この第三逃げ面31は外周ノーズ部20側からコ
ーナー部21に向けて漸次その幅が広がるように形成さ
れている。また各切刃15の第一切刃16の両端部から
段差部18a、18bの領域において、下面11から側
面13の中央部にかけて、図4、図5、図6に示すよう
に第一逃げ面29を斜めにカットして例えば約25°の
逃げ角が設定された第四逃げ面32が形成されている。
【0015】これら第二逃げ面30,第三逃げ面31、
第四逃げ面32は、チップ10が特に小径のドリルに組
み込まれた際、転削加工時に逃げ不足で加工壁面を第一
逃げ面29が擦過するのを防止するために第一逃げ面2
9の一部を切り欠いて形成されたものである。上述のよ
うに、チップ10は中心点Mに対して回転対称に形成さ
れているため、ドリル40に装着した際にコーナーチェ
ンジして2コーナー使用できる。
【0016】そして、各チップ10A、10Bを工具本
体41に装着した状態で、図1に示すように内刃チップ
10Aと外刃チップ10Bはその中心点M,Mを通る仮
想線L,LをそれぞれLA、LBとした場合、各チップ
10A、10Bは仮想線LA、LBが回転軸線Oに対し
て例えば鋭角で交差するようにそれぞれ先端側から基端
側に向けて外側に傾斜して配設されている。しかも仮想
線LA、LBは、工具本体41の先端側で鋭角を以て交
差するように配設されている。内刃チップ10Aは、ド
リル40の先端面41aから先端側に切刃15が突出す
ると共に、先端部内側でコーナー部21が回転軸線Oと
交差して反対側に突出するよう位置し、先端部外側には
外周ノーズ部20が位置することになる。しかも先端部
内側のコーナー部21につづく稜線部22は基端側に向
かうに従って回転軸線Oから離れるように外側に傾斜し
ている。
【0017】また、外刃チップ10Bは、ドリル40の
先端面41aから先端側に切刃15が突出すると共に、
先端部外側に工具本体41の外周面から突出する外周ノ
ーズ部20が位置し、先端部内側に回転軸線Oから外側
に離れたコーナー部21が位置することになる。しかも
外刃チップ10Bは先端側から基端側に向けて漸次回転
軸線Oから離れる方向に傾斜するが、外周ノーズ部20
はこれに続いて外側に傾斜しつつ基端側に延びる稜線部
22の後端部(コーナー部21)よりも外側に突出して
いる。しかも、外刃チップ10Bの方が内刃チップ10
Aよりも先端側に突出しており、図1に一点鎖線で示す
ように、外刃チップ10Bの切刃15と内刃チップ10
Aの切刃15はその回転軌跡において連続するものとす
る。
【0018】また、図2に示すように、外側チップ10
Bは芯上がりとされており、これによって外周ノーズ部
20及び稜線部22等の逃げ面である側面13の第一逃
げ面29,第二逃げ面30,第三逃げ面31、第四逃げ
面32の逃げ角を小さく設定しても各逃げ面が加工壁面
を擦過するのを抑制できて、着座面をなす下面11の面
積を大きく確保できる。しかも、外側チップ10Bの先
端側の切刃15及び外周ノーズ部20にブレーカ溝23
が形成されていることで、芯上がり配置による切れ味の
低下を抑制できる。また、内側チップ10Aは上面12
の平面部24が工具本体41の芯上(回転軸線Oを通る
半径線上)に位置するようになっているが、この場合、
切刃15と外周ノーズ部20は平面部24より若干低い
位置にあるから芯下がりの位置にあり、良好な切れ味を
呈することができる。しかも内側チップ10Aの内側に
位置するコーナー部21及びこれにつながる低部26
(稜線部22)の側部切刃27も平面部24より若干低
い切刃15と同等の位置にあるから同様に芯下がり位置
となり、工具本体41の回転軸線Oに近い低速領域での
切削加工の際にコーナー部21及び側部切刃27の欠損
を抑制できる。
【0019】本実施の形態によるドリル40は上述のよ
うに構成されており、次にその作用を説明する。ドリル
40が回転軸線Oを中心に回転させられて被削材を穴明
け加工する場合、各チップ10A、10Bの各切刃1
5,15の回転軌跡が重なるために、外刃チップ10B
では第一切刃16と第二切刃17aで被削材を切削加工
し、内刃チップ10Aでは第一切刃16と第二切刃17
bで切削加工する。この時、外刃チップ10B及び内刃
チップ10Aにおいて、第一切刃16と第二切刃17
a、そして第一切刃16と第二切刃17bとの間にそれ
ぞれ段差18a,18bが存在するために、第一切刃1
6と第二切刃17a、第一切刃16と第二切刃17bに
よる各切屑はそれぞれ細く分離されて生成され、それぞ
れ切屑排出溝43,43を通して基端側に走行して、排
出される。
【0020】しかも、外刃チップ10Bでは、略山形の
第一切刃16の径方向外側に位置する頂点16aが最初
に被削材に食い付くことになり、切削開始時の切削トル
クを低減することができる。そして、少し遅れて内刃チ
ップ10Aの第一切刃16がその頂点16aで切削を開
始することで、同様に内刃チップ10Aの切削開始時の
切削トルクを低減できる。よって、喰い付き時の衝撃と
切削抵抗を小さくできる。そのため、各チップ10A、
10Bで生成される切屑は、それぞれ細く分離されて生
成されて切屑排出溝43から排出されるために、切屑排
出性が良い。また、切屑が切刃15の切削領域の幅より
も細く二分割された状態で生成され、ブレーカ溝23で
カール、折断処理等されて切屑排出溝43,43を走行
することで、切屑詰まりを抑えてスムーズな排出ができ
る。
【0021】そして、ドリル40はシャンク部を工作機
械のチャック等にいわゆる片持ち保持されるために、ま
た切削抵抗のために、切削加工時にドリル40に振動が
生じる。この振動は回転軸線Oに略直交する方向に生じ
るために、外刃チップ10Bの外周側領域が被削材の加
工壁面に断続的に接触することになる。このとき、本実
施の形態では、図1に示すように外刃チップ10Bの先
端外周側に突出する外周ノーズ部20が、稜線部22よ
りも外側に突出しているから、工具本体41の振動時に
被削材の加工壁面に当接する部分は外周ノーズ部20だ
けであり、切削抵抗を減少させることができる。そのた
め、加工壁面の擦過や外刃チップ10Bの欠損等を効果
的に防止できる。しかも工具本体41のチップ取付座4
4a,44bで挟まれた先端中央部45は先端側から基
端側に向けて漸次拡径されているから、切削負荷等に対
する工具本体41の先端中央部45の強度が高い。
【0022】上述のように本実施の形態によれば、工具
本体41のチップ取付座44a,44bで挟まれた芯厚
部分を含む先端中央部45の肉厚が先端側から基端側に
向けて漸次増大するから、先端中央部45を比較的大き
く形成でき、ドリル剛性が高い。しかも切削加工時にド
リル40に振動が生じても、外刃チップ10Bの先端外
周側の外周ノーズ部20だけが被削材の加工壁面に当接
するだけであるから、加工壁面を擦過したり、チップ1
0Bの切刃を欠損することを抑制できる。また、ドリル
40に装着する外刃チップ10Bは芯上がりとされる
が、切刃15及び外周ノーズ部20にブレーカ溝23が
設けられているから、切れ味の低下を抑制でき、内刃チ
ップ10Aは平面部24が工具本体41の芯上に位置す
ることで、工具本体41の芯厚の部分を含む先端中央部
45の肉厚を犠牲にすることなく切刃15と先端内側の
コーナー部21と(先端外周側の外周ノーズ部20と)
を芯下がりに位置させることができて切れ味が良好であ
る。
【0023】次に、実施の形態によるスローアウェイ式
ドリル40に装着されるスローアウェイチップ10の変
形例を図7及び8により説明するが、上述の実施の形態
と同一または同様な部分については同一の符号を用いて
その説明を省略する。図7はスローアウェイチップの平
面図、図8は図7のC−C線断面図である。図7及び8
に示すスローアウェイチップ50において、上面12上
で対向して配置される各切刃15,15は、取付孔14
の中心点Mを通る仮想線L上に第一切刃16,16の頂
点16a,16aが位置している。また第二切刃17b
と稜線部22と間のコーナー部21及び側部切刃27に
代えて、第二切刃17bを延長する稜線上にコーナー部
51及び側部切刃52が形成されて稜線部22に接続さ
れる構成とされている。そして、ブレーカ溝23はコー
ナー部51及び側部切刃52の領域まで延びて形成され
ている。そのため、コーナー部51及び側部切刃52が
第二切刃17bと同一高さ位置に形成され、側部切刃5
2はその端部が平面部24と同一高さにある稜線部22
に傾斜して接続するように形成されている。図7に示す
平面視で、側部切刃52と稜線部22は同一直線状に位
置する。
【0024】尚、実施の形態によるドリル40のチップ
10,50において、第一切刃16の方が、第二切刃1
7a、17bより外側に突出して配置されているとした
が、これとは逆に第二切刃17a、17bの方が先端側
に突出するようにしてもよい。また、第一切刃16の略
山形形状として実施の形態では直線状切刃を交差させた
形状としたが、全体でまたはそれぞれ凸曲線状としても
よい。同様に第二切刃17a,17bも凸曲線状に形成
されていてもよい。また、実施の形態では、外刃チップ
10Bと内刃チップ10Aとで生成される切屑がそれぞ
れ二分割されているように、各切刃15は、第一切刃1
6の両側に二つの段差18a,18bを介して二枚の第
二切刃17a、17bを設けて構成することとしたが、
三つ以上の段差を設けて四枚以上の切刃で構成してもよ
く、その場合には三分割以上に分離された状態で切屑が
生成されることになる。
【0025】また、実施の形態では、ドリル40に装着
した状態で、各チップ10A、10Bは、切刃15の三
つの切刃部分のうち、第一切刃16と一方の第二切刃1
7aまたは17bで切削することとしたが、第一切刃1
6と両方の第二切刃17a及び17bとで切削するよう
に両チップ10A,10Bを互いに径方向に離して工具
本体41に装着するように構成しても勿論よい。また、
実施の形態では、内刃チップ10Aの平面部24が工具
本体41の半径線上に即ち芯上に位置するよう配設され
ているが、切刃15及び側部切刃27が芯下がりまたは
芯上に位置するものであれば、平面部24は芯下がりま
たは芯上がりのいずれの位置に配設されていてもよい。
また工具本体41に装着した状態で、内刃チップ10A
と外刃チップ10Bとは仮想線LA、LBがいずれも回
転軸線Oに対して鋭角をなすように装着することとした
が、これに代えていずれか一方のチップ10を仮想線L
が回転軸線Oと平行になるように装着し、他方のチップ
10を回転軸線Oに対して鋭角をなすように装着して仮
想線LAとLBが先端側で鋭角で交差するようにしても
よい。
【0026】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るスローアウ
ェイ式穴明け工具では、外刃チップは先端外側のノーズ
部が他の部分よりも工具本体の外周側に突出してなり、
内刃チップと外刃チップは工具本体の先端側で鋭角をな
すように傾斜して配置されているから、穴明け加工等の
切削加工時に片持ち保持された工具本体に振動が生じて
も加工壁面に接触するのは外刃チップの先端外側に位置
するノーズ部だけであり、加工壁面の損傷を抑制できて
チップの切刃の欠損も防止でき、また工具本体の先端中
央部の肉厚を確保でき、チップで受ける切削負荷に対す
る強度が大きく工具本体の剛性が高い。
【0027】また、外刃チップはノーズ部に続く稜線部
が基端側に向かうに従って漸次回転軸線Oから離間する
ように傾斜して配置されているから、振動時の加工壁面
との接触を防止すると同時に工具本体の先端中央部の肉
厚を大きくすることができる。また、外刃チップは芯上
がりに工具本体に装着され、内刃チップはその上面の平
面部が芯上または芯上がりに工具本体に装着され、内刃
チップの切刃は芯上または芯下がりの位置に設けられて
いるから、外刃チップは逃げ面の逃げ角を小さく設定で
きて着座面の面積を大きく設定でき、内刃チップはチッ
プ自体を芯下がりに配置することなく切刃を芯下がり位
置に配設でき、芯厚を含む先端中央部の肉厚を犠牲にす
ることなく切刃の切れ味を良好に保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態によるスローアウェイ式
ドリルの先端部の側面図である。
【図2】 図1に示すスローアウェイ式ドリルの先端面
図である。
【図3】 実施の形態によるスローアウェイ式ドリルに
装着されるスローアウェイチップの平面図である。
【図4】 図3に示すチップのA−A線断面図である。
【図5】 図3に示すチップの底面図である。
【図6】 図3に示すチップのB−B線断面図である。
【図7】 実施の形態によるスローアウェイ式ドリルに
装着されるスローアウェイチップの変形例を示す平面図
である。
【図8】 図7に示すスローアウェイチップのC−C線
断面図である。
【図9】 従来のスローアウェイチップ及びこのスロー
アウェイチップを装着したドリルの先端部を示す側面図
である。
【図10】 図9に示すドリルの先端面図である。
【符号の説明】
10,50 スローアウェイチップ 10A 内刃チップ 10B 外刃チップ 12 上面 15 切刃 20 外周ノーズ部 21 コーナー部 24 平面部 27 側部切刃 40 スローアウェイ式ドリル 41 工具本体
フロントページの続き (72)発明者 川出 保彦 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切刃を先端側に突出させて、回転軸線O
    に近接した位置に内刃チップが、回転軸線Oから離れた
    位置に外刃チップがそれぞれ工具本体に装着されてなる
    スローアウェイ式穴明け工具において、前記外刃チップ
    は先端外側のノーズ部が他の部分よりも前記工具本体の
    外周側に突出してなり、前記内刃チップと外刃チップは
    工具本体の先端側で鋭角をなすように傾斜して配置され
    ていることを特徴とするスローアウェイ式穴明け工具。
  2. 【請求項2】 前記外刃チップはノーズ部に続く稜線部
    が基端側に向かうに従って漸次回転軸線Oから離間する
    ように傾斜して配置されていることを特徴とする請求項
    1記載のスローアウェイ式穴明け工具。
  3. 【請求項3】 前記外刃チップは芯上がりに工具本体に
    装着され、前記内刃チップはその上面の平面部が芯上ま
    たは芯上がりに工具本体に装着され、前記内刃チップの
    切刃は芯上または芯下がりの位置に設けられていること
    を特徴とする請求項1または2記載のスローアウェイ式
    穴明け工具。
JP1308898A 1998-01-26 1998-01-26 スローアウェイ式穴明け工具 Withdrawn JPH11207509A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6872035B2 (en) * 2001-08-02 2005-03-29 MAPAL Fabrik für Präzisionswerkzeuge Dr. Kress KG Machining tool
JP2007216384A (ja) * 2007-05-17 2007-08-30 Yunitakku Kk 深孔切削用ドリルを用いた深孔切削方法

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US6872035B2 (en) * 2001-08-02 2005-03-29 MAPAL Fabrik für Präzisionswerkzeuge Dr. Kress KG Machining tool
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