JPH11207865A - 金属材料の表面処理方法 - Google Patents
金属材料の表面処理方法Info
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- JPH11207865A JPH11207865A JP3054098A JP3054098A JPH11207865A JP H11207865 A JPH11207865 A JP H11207865A JP 3054098 A JP3054098 A JP 3054098A JP 3054098 A JP3054098 A JP 3054098A JP H11207865 A JPH11207865 A JP H11207865A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 クロム、チタン、窒化チタン、炭窒化チタン
等、耐食性に優れた膜を、粉体塗装の上に、アンダーコ
ートを挟むことなく、下地が透けて見えない厚みまで、
乾式メッキできるようにした金属材料の表面処理方法で
ある。 【解決手段】 金属基材の表面に粉体塗装を施した後に
金属層を形成するに際し、前記金属層形成の前処理とし
て粉体塗装面を高周波エッチング処理するように構成し
た。前記金属基材と前記金属層とは異種金属とすればよ
い。より具体的には、アルミニウム基材からなる成形品
の表面をショットブラスト加工した後、当該加工面に粉
体塗装を施し、さらに当該粉体塗装面に高周波エッチン
グを施して後、金属メッキ層を形成するようにした。前
記金属メッキ層の上に透明なトップコート層を形成する
ことが望ましい。
等、耐食性に優れた膜を、粉体塗装の上に、アンダーコ
ートを挟むことなく、下地が透けて見えない厚みまで、
乾式メッキできるようにした金属材料の表面処理方法で
ある。 【解決手段】 金属基材の表面に粉体塗装を施した後に
金属層を形成するに際し、前記金属層形成の前処理とし
て粉体塗装面を高周波エッチング処理するように構成し
た。前記金属基材と前記金属層とは異種金属とすればよ
い。より具体的には、アルミニウム基材からなる成形品
の表面をショットブラスト加工した後、当該加工面に粉
体塗装を施し、さらに当該粉体塗装面に高周波エッチン
グを施して後、金属メッキ層を形成するようにした。前
記金属メッキ層の上に透明なトップコート層を形成する
ことが望ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属材料の表面処理
方法に係り、特にアルミニウムホイール等の金属成形品
の表面処理に関し、さらに詳しくはホイールのデザイン
面の全面又は一部分に、金属光沢と意匠性に優れた光輝
面を形成するために好適な金属材料の表面処理方法に関
するものである。
方法に係り、特にアルミニウムホイール等の金属成形品
の表面処理に関し、さらに詳しくはホイールのデザイン
面の全面又は一部分に、金属光沢と意匠性に優れた光輝
面を形成するために好適な金属材料の表面処理方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】金属成形品の表面を基材とは異なる光沢
を持たせることが要求される場合がある。例えばアルミ
ニウムホイールは、強度部品であると同時に、意匠性を
要求される商品である。特に最近の傾向としては、「デ
ザイン面に金属光沢を有するアルミニウムホイール」を
好むユーザが多くなってきている。このため、光輝表面
処理は種々検討され、現在、大きく分けて次の3つの方
法が採用されている。 (a)デザイン面をバフ研磨する方法、もしくはバフ研
磨した後クリア塗装する方法。 (b)デザイン面を研磨して、湿式のニッケルメッキ及
びクロムメッキを施す方法。 (c)デザイン面に樹脂塗装層を形成した上に、乾式メ
ッキ層を付けて、その表面にクリア塗装する方法。
を持たせることが要求される場合がある。例えばアルミ
ニウムホイールは、強度部品であると同時に、意匠性を
要求される商品である。特に最近の傾向としては、「デ
ザイン面に金属光沢を有するアルミニウムホイール」を
好むユーザが多くなってきている。このため、光輝表面
処理は種々検討され、現在、大きく分けて次の3つの方
法が採用されている。 (a)デザイン面をバフ研磨する方法、もしくはバフ研
磨した後クリア塗装する方法。 (b)デザイン面を研磨して、湿式のニッケルメッキ及
びクロムメッキを施す方法。 (c)デザイン面に樹脂塗装層を形成した上に、乾式メ
ッキ層を付けて、その表面にクリア塗装する方法。
【0003】上記の内、(a)の方法の場合、鋳肌凹部
のバフ研磨が難しい点に問題がある。このため、例え
ば、「デザイン面に小さな開口部がある、特にバフ研磨
しづらいデザイン」では、期待した程十分な光輝性が得
られないケースもある。また、(b)の方法によると、
ホイールのリサイクルが難しくなる。アルミニウムホイ
ールの再溶解時、メッキした多量のニッケル、クロム
が、不純物としてアルミ合金に入る。このため、メッキ
ホイールだけを単独で溶解することができない。そこ
で、インゴット(インゴットの場合、ニッケル、クロム
量は規格内に収まっている)と、一緒に溶解することと
なる。このため、一時に多量のリサイクルはできないと
いう問題が発生する。
のバフ研磨が難しい点に問題がある。このため、例え
ば、「デザイン面に小さな開口部がある、特にバフ研磨
しづらいデザイン」では、期待した程十分な光輝性が得
られないケースもある。また、(b)の方法によると、
ホイールのリサイクルが難しくなる。アルミニウムホイ
ールの再溶解時、メッキした多量のニッケル、クロム
が、不純物としてアルミ合金に入る。このため、メッキ
ホイールだけを単独で溶解することができない。そこ
で、インゴット(インゴットの場合、ニッケル、クロム
量は規格内に収まっている)と、一緒に溶解することと
なる。このため、一時に多量のリサイクルはできないと
いう問題が発生する。
【0004】以上の理由で、(c)の方法が開発され、
近年、商品化されている。(c)の方法に関する公知の
技術として、まず、特公平6−73937号公報を挙げ
ることができる。この技術では、次の要領で表面処理を
施している。 (1)金属材表面をショットブラストした後、表面に粉
体塗装して下地処理を施す。 (2)粉体塗装の上に、中間層としてクリアのアンダー
コートを付ける。 (3)アンダーコート上にクロムをスパッタリングす
る。 (4)スパッタリング膜の上に、さらにクリアのトップ
コートを施す。
近年、商品化されている。(c)の方法に関する公知の
技術として、まず、特公平6−73937号公報を挙げ
ることができる。この技術では、次の要領で表面処理を
施している。 (1)金属材表面をショットブラストした後、表面に粉
体塗装して下地処理を施す。 (2)粉体塗装の上に、中間層としてクリアのアンダー
コートを付ける。 (3)アンダーコート上にクロムをスパッタリングす
る。 (4)スパッタリング膜の上に、さらにクリアのトップ
コートを施す。
【0005】上記に示すように、特公平6−73937
号公報の技術は、研磨工程(研磨は、(a)、(b)の
方法では、必要不可欠であった。)なしでも、光輝表面
を得ることができる点で優れている。しかし一方で、ク
ロム膜の下地が2層になっており、塗装工程は煩雑にな
っている。(粉体塗装とクロム膜の熱膨張率の差で、ク
ラックが入るのを緩和するため、粉体塗装とクロム膜の
間に、アンダーコートを入れている。)さらに、ユーザ
が望む意匠性が十分に発現しない。すなわち、クロムの
スパッタリング膜が、0.1μm以下と薄いため、下地
の色がクロム膜を透過するのである。このため、ユーザ
に好まれる高級感のあるクロムの光沢が消えてしまう。
号公報の技術は、研磨工程(研磨は、(a)、(b)の
方法では、必要不可欠であった。)なしでも、光輝表面
を得ることができる点で優れている。しかし一方で、ク
ロム膜の下地が2層になっており、塗装工程は煩雑にな
っている。(粉体塗装とクロム膜の熱膨張率の差で、ク
ラックが入るのを緩和するため、粉体塗装とクロム膜の
間に、アンダーコートを入れている。)さらに、ユーザ
が望む意匠性が十分に発現しない。すなわち、クロムの
スパッタリング膜が、0.1μm以下と薄いため、下地
の色がクロム膜を透過するのである。このため、ユーザ
に好まれる高級感のあるクロムの光沢が消えてしまう。
【0006】次に、特開平9−290213号公報につ
いて述べる。この技術の塗装膜は、3層もしくは4層構
造となっている。すなわち、金属素材の上に、「カラー
もしくはクリアの樹脂」、「カラーベースコート」の
内、少なくとも1層を塗装する。その表面に「スパッタ
リング膜」を付けて、さらにその上に、クリアの「トッ
プコート」を施している。
いて述べる。この技術の塗装膜は、3層もしくは4層構
造となっている。すなわち、金属素材の上に、「カラー
もしくはクリアの樹脂」、「カラーベースコート」の
内、少なくとも1層を塗装する。その表面に「スパッタ
リング膜」を付けて、さらにその上に、クリアの「トッ
プコート」を施している。
【0007】これらの膜は、特公平6−73937号公
報の欠点を改良するために、次の特徴を持っている。 ・スパッタリング膜の下地―アンダーコート、粉体塗
装、アルミニウム素材の少なくとも1つ―を着色する。
着色する色を黒色系にすれば、「下地が透けても、黒っ
ぽいクロムに似た光沢になる」と記載している。 ・スパッタリング膜としては、特にアルミニウムを推奨
している。アルミニウムは、クロムと比べて安価な上、
熱膨張率の差が緩和されて、クラックが入り難くなる。
したがって、アンダーコートを入れなくても良くなり、
塗装コストも安くなる。(黒色系の下地に、スパッタリ
ング膜を付ければ、「アルミニウム膜でありながら、ク
ロムような光沢になり、十分な意匠性を得ることができ
る」と主張している。)
報の欠点を改良するために、次の特徴を持っている。 ・スパッタリング膜の下地―アンダーコート、粉体塗
装、アルミニウム素材の少なくとも1つ―を着色する。
着色する色を黒色系にすれば、「下地が透けても、黒っ
ぽいクロムに似た光沢になる」と記載している。 ・スパッタリング膜としては、特にアルミニウムを推奨
している。アルミニウムは、クロムと比べて安価な上、
熱膨張率の差が緩和されて、クラックが入り難くなる。
したがって、アンダーコートを入れなくても良くなり、
塗装コストも安くなる。(黒色系の下地に、スパッタリ
ング膜を付ければ、「アルミニウム膜でありながら、ク
ロムような光沢になり、十分な意匠性を得ることができ
る」と主張している。)
【0008】しかし、いかに下地を黒色系に着色しよう
とも、スパッタリング膜を通して下地が透けて見えてし
まうと、”クロムを厚く付けた時の独特な光沢”を得る
ことはできない。また、アルミニウム自体の耐食性が悪
いので、品質上の問題が発生する。すなわち、たとえ、
トップコートしてあっても、デザイン面に傷が入った場
合、そこから錆びたり、変色したりすることがある。
とも、スパッタリング膜を通して下地が透けて見えてし
まうと、”クロムを厚く付けた時の独特な光沢”を得る
ことはできない。また、アルミニウム自体の耐食性が悪
いので、品質上の問題が発生する。すなわち、たとえ、
トップコートしてあっても、デザイン面に傷が入った場
合、そこから錆びたり、変色したりすることがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】アルミニウム以外の耐
食性に優れた膜材質を使用しようと思えば、従来の技術
では、膜と粉体塗装の間にアンダーコートを入れなけれ
ばならない。これは、アンダーコートを挟まないと、熱
膨張率の差のためクラックが発生するからである。した
がって、耐食性に優れた光輝面を得ようとすれば、塗装
膜は4層構造となってしまうのである。また、アンダー
コートを挟んだとしても0.1μm以下の厚みの膜しか
形成することができないので、下地が透けてみえる。こ
のため、デザイン面に光輝膜を形成しても、意図した意
匠性―つまり、その膜材質を採用した時に期待した色合
い―を発揮することができない。そこで、この対策とし
て、下地に着色する方法も試されている。しかし、それ
でも、意図した通りの色合いを得るまでには致っていな
い。したがって、安価で、しかも十分に意匠性のある光
輝デザイン面を有するアルミニウムホイールを得るため
には、次の3点を実現する技術が必要である。 (1)まず、塗装工程のコストを考えて、アンダーコー
トのない2層もしくは3層の単純な塗装膜構造とする。
すなわち、「粉体塗装」表面に直接、「乾式メッキ膜」
をコーティングする2層構造、もしくは、その上に、
「トップコート」を乗せる3層構造である。 (2)しかし、アルミニウムのように、耐食性に劣る膜
材質は採用しない。アンダーコートなしで、クラックの
発生しない耐食性に優れた乾式メッキ膜を形成する。 (3)さらに、下地が透けて見えない程度に、この乾式
メッキ膜厚を厚くする。このことにより、膜材質本来の
色合いを引き出し、十分な意匠性を得る。
食性に優れた膜材質を使用しようと思えば、従来の技術
では、膜と粉体塗装の間にアンダーコートを入れなけれ
ばならない。これは、アンダーコートを挟まないと、熱
膨張率の差のためクラックが発生するからである。した
がって、耐食性に優れた光輝面を得ようとすれば、塗装
膜は4層構造となってしまうのである。また、アンダー
コートを挟んだとしても0.1μm以下の厚みの膜しか
形成することができないので、下地が透けてみえる。こ
のため、デザイン面に光輝膜を形成しても、意図した意
匠性―つまり、その膜材質を採用した時に期待した色合
い―を発揮することができない。そこで、この対策とし
て、下地に着色する方法も試されている。しかし、それ
でも、意図した通りの色合いを得るまでには致っていな
い。したがって、安価で、しかも十分に意匠性のある光
輝デザイン面を有するアルミニウムホイールを得るため
には、次の3点を実現する技術が必要である。 (1)まず、塗装工程のコストを考えて、アンダーコー
トのない2層もしくは3層の単純な塗装膜構造とする。
すなわち、「粉体塗装」表面に直接、「乾式メッキ膜」
をコーティングする2層構造、もしくは、その上に、
「トップコート」を乗せる3層構造である。 (2)しかし、アルミニウムのように、耐食性に劣る膜
材質は採用しない。アンダーコートなしで、クラックの
発生しない耐食性に優れた乾式メッキ膜を形成する。 (3)さらに、下地が透けて見えない程度に、この乾式
メッキ膜厚を厚くする。このことにより、膜材質本来の
色合いを引き出し、十分な意匠性を得る。
【0010】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、クロム、チタン、窒化チタン、炭窒化チタン等、
耐食性に優れた膜を、粉体塗装の上に、アンダーコート
を挟むことなく、下地が透けて見えない厚みまで、乾式
メッキするアルミニウムホイールの表面処理方法を提供
することにある。
題は、クロム、チタン、窒化チタン、炭窒化チタン等、
耐食性に優れた膜を、粉体塗装の上に、アンダーコート
を挟むことなく、下地が透けて見えない厚みまで、乾式
メッキするアルミニウムホイールの表面処理方法を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る金属基材の表面処理方法は、金属基材
の表面に粉体塗装を施した後に金属層を形成するに際
し、前記金属層形成の前処理として粉体塗装面をエッチ
ング処理することを特徴としたものである。この場合に
おいて、前記金属基材と前記金属層とは異種金属とする
ことができる。
に、本発明に係る金属基材の表面処理方法は、金属基材
の表面に粉体塗装を施した後に金属層を形成するに際
し、前記金属層形成の前処理として粉体塗装面をエッチ
ング処理することを特徴としたものである。この場合に
おいて、前記金属基材と前記金属層とは異種金属とする
ことができる。
【0012】より具体的には、本発明は、アルミニウム
基材からなる成形品の表面をショットブラスト加工した
後、当該加工面に粉体塗装を施し、さらに当該粉体塗装
面にエッチングを施した後、金属メッキ層を形成するこ
とを特徴としている。前記金属メッキ層の上に透明なト
ップコート層を形成することが望ましい。また、前記金
属メッキ層が、クロムまたはチタンまたは窒化チタンま
たは炭窒化チタンの内、いずれか1つに選択することが
できる。更に、前記トップコート層に使用する樹脂に所
定の着色顔料を混入し、半透明なトップコート層を形成
することが望ましい。
基材からなる成形品の表面をショットブラスト加工した
後、当該加工面に粉体塗装を施し、さらに当該粉体塗装
面にエッチングを施した後、金属メッキ層を形成するこ
とを特徴としている。前記金属メッキ層の上に透明なト
ップコート層を形成することが望ましい。また、前記金
属メッキ層が、クロムまたはチタンまたは窒化チタンま
たは炭窒化チタンの内、いずれか1つに選択することが
できる。更に、前記トップコート層に使用する樹脂に所
定の着色顔料を混入し、半透明なトップコート層を形成
することが望ましい。
【0013】
【作用】上記構成による本発明では、乾式メッキによっ
て金属層を施す前に、粉体塗装表面をエッチングする。
表面処理工程をアルミニウムホイールに適用した場合に
ついて工程順に説明する。まず、基材のアルミニウムホ
イールの所望の表面をショットブラスト加工した後、そ
の上に粉体塗装を施す。そして、この粉体塗装表面をエ
ッチングしてから、クロム、チタン、窒化チタン、炭窒
化チタンの内いずれかの膜を0.3〜1.0μm厚みで
乾式メッキする。さらに、次のようなケースでは、乾式
メッキ膜の上に、さらにトップコートを乗せて、乾式メ
ッキ膜を保護する。例えば、多彩な色調の金属光沢を要
求されるケース(これはトップコート層に使用する樹脂
に所定の着色顔料を混入し、半透明なトップコート層を
形成すればよい)。また、意匠性から、比較的柔らかい
材質のスパッタ膜を採用することになったケースや、ホ
イールに課せられたチッピング性等の品質基準が、特に
厳しいケースの場合である。
て金属層を施す前に、粉体塗装表面をエッチングする。
表面処理工程をアルミニウムホイールに適用した場合に
ついて工程順に説明する。まず、基材のアルミニウムホ
イールの所望の表面をショットブラスト加工した後、そ
の上に粉体塗装を施す。そして、この粉体塗装表面をエ
ッチングしてから、クロム、チタン、窒化チタン、炭窒
化チタンの内いずれかの膜を0.3〜1.0μm厚みで
乾式メッキする。さらに、次のようなケースでは、乾式
メッキ膜の上に、さらにトップコートを乗せて、乾式メ
ッキ膜を保護する。例えば、多彩な色調の金属光沢を要
求されるケース(これはトップコート層に使用する樹脂
に所定の着色顔料を混入し、半透明なトップコート層を
形成すればよい)。また、意匠性から、比較的柔らかい
材質のスパッタ膜を採用することになったケースや、ホ
イールに課せられたチッピング性等の品質基準が、特に
厳しいケースの場合である。
【0014】上記の方法により、粉体塗装表面に、クロ
ム、チタン、窒化チタン、炭窒化チタン等の耐食性に優
れた乾式メッキ膜を、0.3〜1.0μmの厚みまで、
メッキ膜にクラックを発生させることなく、しかも、間
にアンダーコートを挟むこともせずに、形成することが
できる。これは、本発明者が、鋭意、研究した結果わか
ったことである。
ム、チタン、窒化チタン、炭窒化チタン等の耐食性に優
れた乾式メッキ膜を、0.3〜1.0μmの厚みまで、
メッキ膜にクラックを発生させることなく、しかも、間
にアンダーコートを挟むこともせずに、形成することが
できる。これは、本発明者が、鋭意、研究した結果わか
ったことである。
【0015】すなわち、上記方法の特徴であるエッチン
グは、一般には、乾式メッキ膜を付ける前処理として、
素材の表面をクリーニングして膜の密着性を上げるのに
使用される。そこで、粉体塗装の上に、乾式メッキする
今回のケースでも、「エッチングした場合」と「エッチ
ングしていない場合」で、乾式メッキの特性を比較研究
した。その結果、期待した通り、膜の密着性が上がるこ
とが確認できた。さらに、それだけでなく、「エッチン
グすることにより、クラックを発生させることなく、粉
体塗装上に、厚い乾式メッキ膜が形成できる」という新
しい知見が得られたのである。
グは、一般には、乾式メッキ膜を付ける前処理として、
素材の表面をクリーニングして膜の密着性を上げるのに
使用される。そこで、粉体塗装の上に、乾式メッキする
今回のケースでも、「エッチングした場合」と「エッチ
ングしていない場合」で、乾式メッキの特性を比較研究
した。その結果、期待した通り、膜の密着性が上がるこ
とが確認できた。さらに、それだけでなく、「エッチン
グすることにより、クラックを発生させることなく、粉
体塗装上に、厚い乾式メッキ膜が形成できる」という新
しい知見が得られたのである。
【0016】さらに、上記の方法により、乾式メッキ膜
の上に、半透明に着色したトップコートを付けて、意匠
性に富む多彩な色の光輝面を得ることができる。トップ
コートを半透明にする場合でも、トップコートの色が重
なったために、金属光沢が消えるようでは、ユーザの好
む意匠を提供することができない。このようなことがな
いように、乾式メッキ膜に採用した材質の本来の光沢
が、”はっきり”しておく必要がある。つまり、下地の
色が乾式メッキ膜を通して透けて見えるような、”艶消
し”の状態では、半透明のトップコートを被せると、十
分な意匠性が得られないのである。したがって、多彩な
色の光輝面を得るためには、「下地が透けて見えない程
度の厚みの乾式メッキ膜を付けること」が必要条件とな
る。本発明によれば、十分な厚み―つまりトップコート
を半透明に着色しても、金属光沢を有する光輝面を得ら
れるだけの厚み―の乾式メッキ膜を得ることができる。
の上に、半透明に着色したトップコートを付けて、意匠
性に富む多彩な色の光輝面を得ることができる。トップ
コートを半透明にする場合でも、トップコートの色が重
なったために、金属光沢が消えるようでは、ユーザの好
む意匠を提供することができない。このようなことがな
いように、乾式メッキ膜に採用した材質の本来の光沢
が、”はっきり”しておく必要がある。つまり、下地の
色が乾式メッキ膜を通して透けて見えるような、”艶消
し”の状態では、半透明のトップコートを被せると、十
分な意匠性が得られないのである。したがって、多彩な
色の光輝面を得るためには、「下地が透けて見えない程
度の厚みの乾式メッキ膜を付けること」が必要条件とな
る。本発明によれば、十分な厚み―つまりトップコート
を半透明に着色しても、金属光沢を有する光輝面を得ら
れるだけの厚み―の乾式メッキ膜を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、具体的な実施形態について
詳述する。図1に示しているように、金属基材としての
アルミニウムホイール10をショットブラスト加工した
後、この加工面12にアクリル系またはエポキシ系また
はポリエステル系樹脂のいずれかの粉体塗料を静電塗装
する。その後、160〜180℃、20minで焼き付
けする。この粉体塗装によって、表面粗さをRMmax=5
0μm以下まで平準化する。このために必要な粉体塗装
層14の厚みは、100〜150μmである。
詳述する。図1に示しているように、金属基材としての
アルミニウムホイール10をショットブラスト加工した
後、この加工面12にアクリル系またはエポキシ系また
はポリエステル系樹脂のいずれかの粉体塗料を静電塗装
する。その後、160〜180℃、20minで焼き付
けする。この粉体塗装によって、表面粗さをRMmax=5
0μm以下まで平準化する。このために必要な粉体塗装
層14の厚みは、100〜150μmである。
【0018】次に、粉体塗装層14の表面を高周波エッ
チングする(エッチング面16)。これは、具体的に
は、真空容器内の所定の位置にアルミホイールを配置し
た後、アルゴンガスを導入しながら、真空度10-3Torr
とし、高周波発振器で高周波をかけ、容器内にプラズマ
を発生させる。プラズマ中には、電離されたイオン、電
子、励起された原子、遊離原子(ラジカル)などの励起
活性種ができ、これがアルミホイールの粉体塗装面に衝
突して表面を削る。これを10分間行って表面エッチン
グをなすのである。
チングする(エッチング面16)。これは、具体的に
は、真空容器内の所定の位置にアルミホイールを配置し
た後、アルゴンガスを導入しながら、真空度10-3Torr
とし、高周波発振器で高周波をかけ、容器内にプラズマ
を発生させる。プラズマ中には、電離されたイオン、電
子、励起された原子、遊離原子(ラジカル)などの励起
活性種ができ、これがアルミホイールの粉体塗装面に衝
突して表面を削る。これを10分間行って表面エッチン
グをなすのである。
【0019】その後、乾式メッキ処理を施す。乾式メッ
キには、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレー
ティング法の3種類がある。この内、アルミニウムホイ
ールのデザイン面のような複雑形状でも、膜の形成性の
良いスパッタリング法を選んだ。すなわち、高周波エッ
チング処理に引続き、上述した真空容器の真空度を10
-5Torrに上げ、クロムのターゲットを用いクロムを付け
るようにしている。スパッタリングによる金属メッキ層
18の膜厚は0.3〜1.0μmである。
キには、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレー
ティング法の3種類がある。この内、アルミニウムホイ
ールのデザイン面のような複雑形状でも、膜の形成性の
良いスパッタリング法を選んだ。すなわち、高周波エッ
チング処理に引続き、上述した真空容器の真空度を10
-5Torrに上げ、クロムのターゲットを用いクロムを付け
るようにしている。スパッタリングによる金属メッキ層
18の膜厚は0.3〜1.0μmである。
【0020】スパッタリング膜の上にトップコート層2
0を設ける場合、その塗料として、ウレタン系またはア
クリル系またはエポキシ系樹脂を使う。半透明の色合い
を出したい時は、これらの樹脂に所定の顔料を混ぜて、
スパッタ膜上に吹き付ける。焼き付けは100〜160
℃、20minで行う。また、上記の方法により、乾式
メッキ膜の上に、半透明に着色したトップコート層を付
けて、意匠性に富む多彩な色の光輝面を得ることができ
る。トップコート層を半透明にする場合でも、トップコ
ートの色が重なったために、金属光沢が消えるようで
は、ユーザの好む意匠を提供することができない。この
ようなことのないように、乾式メッキ膜を通して透けて
見えるような、”艶消し”の状態では、半透明のトップ
コートを被せると、十分な意匠性が得られないのであ
る。したがって、多彩な色の光輝面を得るためには、
「下地が透けて見えない程度の厚みの乾式メッキ膜を付
けること」が必要条件となる。本発明によれば、十分な
厚み(つまりトップコートを半透明に着色しても、金属
光沢を有する光輝面を得られるだけの厚み)の乾式メッ
キ膜を得ることができる。
0を設ける場合、その塗料として、ウレタン系またはア
クリル系またはエポキシ系樹脂を使う。半透明の色合い
を出したい時は、これらの樹脂に所定の顔料を混ぜて、
スパッタ膜上に吹き付ける。焼き付けは100〜160
℃、20minで行う。また、上記の方法により、乾式
メッキ膜の上に、半透明に着色したトップコート層を付
けて、意匠性に富む多彩な色の光輝面を得ることができ
る。トップコート層を半透明にする場合でも、トップコ
ートの色が重なったために、金属光沢が消えるようで
は、ユーザの好む意匠を提供することができない。この
ようなことのないように、乾式メッキ膜を通して透けて
見えるような、”艶消し”の状態では、半透明のトップ
コートを被せると、十分な意匠性が得られないのであ
る。したがって、多彩な色の光輝面を得るためには、
「下地が透けて見えない程度の厚みの乾式メッキ膜を付
けること」が必要条件となる。本発明によれば、十分な
厚み(つまりトップコートを半透明に着色しても、金属
光沢を有する光輝面を得られるだけの厚み)の乾式メッ
キ膜を得ることができる。
【0021】
【発明の効果】上記のように、本発明は、アルミニウム
ホイール等の金属材料の所望の表面に施した粉体塗装の
上に、金属基材と異なる材料のクロム、チタン、窒化チ
タン、炭窒化チタン等の耐食性に優れた膜を乾式メッキ
する前に、粉体塗装表面をエッチング処理するもので、
これまでは、上記の乾式メッキ膜を形成する際、必要と
されていたアンダーコートを施さずに、しかも、粉体塗
装への上記材質の乾式メッキでは、これまで、付けるこ
とのできなかった0.3〜1.0μmの厚みの膜を形成
できる。
ホイール等の金属材料の所望の表面に施した粉体塗装の
上に、金属基材と異なる材料のクロム、チタン、窒化チ
タン、炭窒化チタン等の耐食性に優れた膜を乾式メッキ
する前に、粉体塗装表面をエッチング処理するもので、
これまでは、上記の乾式メッキ膜を形成する際、必要と
されていたアンダーコートを施さずに、しかも、粉体塗
装への上記材質の乾式メッキでは、これまで、付けるこ
とのできなかった0.3〜1.0μmの厚みの膜を形成
できる。
【0022】すなわち、本発明によれば、これまでは、
4層の塗装膜構造でしか実現できなかった「金属光沢を
有し、しかも、耐食性に優れるアルミニウムホイールの
光輝面」を、特殊なケース(多彩な色調の金属光沢を要
求されるケース(トップコート層に使用する樹脂に所定
の着色顔料を混入し半透明なトップコート層を形成す
る)やそのホイールに課せられたチッピング性等の品質
基準が特に厳しいケース)を除き、安価で簡単な塗装工
程で施行できる2層の単純な塗装膜構造で、しかも、こ
れまで以上に膜材質本来の色合いを引き出した色調を持
たせて提供できる。
4層の塗装膜構造でしか実現できなかった「金属光沢を
有し、しかも、耐食性に優れるアルミニウムホイールの
光輝面」を、特殊なケース(多彩な色調の金属光沢を要
求されるケース(トップコート層に使用する樹脂に所定
の着色顔料を混入し半透明なトップコート層を形成す
る)やそのホイールに課せられたチッピング性等の品質
基準が特に厳しいケース)を除き、安価で簡単な塗装工
程で施行できる2層の単純な塗装膜構造で、しかも、こ
れまで以上に膜材質本来の色合いを引き出した色調を持
たせて提供できる。
【0023】上記特殊なケースにおいても、本発明によ
れば、これまでは4層の塗装膜構造でしか実現できなか
った「金属光沢を有し、しかも、耐食性に優れるアルミ
ホイールの光輝面」を、安価で簡単な塗装工程で施工で
きる3層の単純な塗装膜構造で、しかもこれまで以上に
膜材質本来の色合いを引き出した色調を持たせて提供す
ることができる。
れば、これまでは4層の塗装膜構造でしか実現できなか
った「金属光沢を有し、しかも、耐食性に優れるアルミ
ホイールの光輝面」を、安価で簡単な塗装工程で施工で
きる3層の単純な塗装膜構造で、しかもこれまで以上に
膜材質本来の色合いを引き出した色調を持たせて提供す
ることができる。
【0024】さらに、本発明によれば、これまでは、従
来では実現できなかった多彩な色調の金属光沢を有し、
しかも、耐食性に優れるアルミニウムホイールの光輝面
を安価で簡単な塗装工程で施工できる3層の単純な塗装
膜構造で、しかも、これまで以上の金属光沢を持たせ
て、提供することができる。
来では実現できなかった多彩な色調の金属光沢を有し、
しかも、耐食性に優れるアルミニウムホイールの光輝面
を安価で簡単な塗装工程で施工できる3層の単純な塗装
膜構造で、しかも、これまで以上の金属光沢を持たせ
て、提供することができる。
【図1】本発明の方法を適用して製造した金属材料の表
面被膜部の拡大断面構成図である。
面被膜部の拡大断面構成図である。
【符号の説明】 10 アルミニウムホイール 12 ショットブラスト加工面 14 粉体塗装面 16 スパッタエッチング面 18 金属メッキ層 20 トップコート層
Claims (6)
- 【請求項1】 金属基材の表面に粉体塗装を施した後に
金属層を形成するに際し、前記金属層形成の前処理とし
て粉体塗装面をエッチング処理することを特徴とする金
属材料の表面処理方法。 - 【請求項2】 前記金属基材と前記金属層とは異種金属
とされていることを特徴とする請求項1に記載の金属材
料の表面処理方法。 - 【請求項3】 アルミニウム基材からなる成形品の表面
をショットブラスト加工した後、当該加工面に粉体塗装
を施し、さらに当該粉体塗装面にエッチングを施した
後、金属メッキ層を形成することを特徴とするアルミニ
ウム金属材料の表面処理方法。 - 【請求項4】 前記金属メッキ層の上に透明なトップコ
ート層を形成することを特徴とする請求項3に記載のア
ルミニウム金属材料の表面処理方法。 - 【請求項5】 前記金属メッキ層が、クロムまたはチタ
ンまたは窒化チタンまたは炭窒化チタンの内、いずれか
1つであることを特徴とする請求項3または2に記載の
アルミニウム金属材料の表面処理方法。 - 【請求項6】 前記トップコート層に使用する樹脂に所
定の着色顔料を混入し、半透明なトップコート層を形成
することを特徴とする請求項4に記載のアルミニウム金
属材料の表面処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3054098A JPH11207865A (ja) | 1998-01-28 | 1998-01-28 | 金属材料の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3054098A JPH11207865A (ja) | 1998-01-28 | 1998-01-28 | 金属材料の表面処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11207865A true JPH11207865A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=12306639
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3054098A Pending JPH11207865A (ja) | 1998-01-28 | 1998-01-28 | 金属材料の表面処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11207865A (ja) |
-
1998
- 1998-01-28 JP JP3054098A patent/JPH11207865A/ja active Pending
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