JPH11207989A - インク補給方法とその実施のために用いるインク補給具 - Google Patents

インク補給方法とその実施のために用いるインク補給具

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JPH11207989A
JPH11207989A JP1449998A JP1449998A JPH11207989A JP H11207989 A JPH11207989 A JP H11207989A JP 1449998 A JP1449998 A JP 1449998A JP 1449998 A JP1449998 A JP 1449998A JP H11207989 A JPH11207989 A JP H11207989A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 とくにフェルト3を詰めたタイプのインクカ
ートリッジ2に、補給用のインクを良好に補給できる新
規なインク補給方法と、その実施のために好適なインク
補給具とを提供する。 【解決手段】 インク補給方法は、インクカートリッジ
2内を減圧しつつ、補給用のインクIを補給する。イン
ク補給具1は、減圧手段とインクの容器とを兼ねた、シ
リンダ10とピストン11とで構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタ用のインクカートリッジなどにインクを補給する
ためのインク補給方法と、その実施のために好適に使用
されるインク補給具とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット方式のプリンタが
広く普及してきている。この種のインクジェットプリン
タにおいては、インクを充てんした着脱自在のインクカ
ートリッジを装備し、このインクカートリッジから、イ
ンクを印字ヘッドに供給している。
【0003】インクカートリッジは、基本的に充てんし
たインクを使い切った時点で使い捨てされるのが実状で
ある。しかしながらインクカートリッジはかなりの高価
格であり、ユーザーにとっては、このような高価なイン
クカートリッジを頻繁に交換することは経済的な負担が
大きい。また近年の、省資源や環境保護の動きに反する
行為をすることになるため、ユーザーに、無用の罪悪感
を抱かせることにもなる。
【0004】とくにフルカラー用のインクカートリッジ
は、たとえばシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)の3色の、あるいは最近ではそれ以上の多色のイ
ンクを、一つのインクカートリッジ内を区切って収容し
ているため、1色ずつのインクの収容量が少ない上に、
各色の消費量にどうしてもばらつきが生じるため、消費
量の少ないインクがまだ残っているにもかかわらず交換
が必要となる場合もあり、より一層、上記の感が強い。
【0005】しかもインクカートリッジは、収容してい
たインクが単になくなっただけのものであって、それ自
体はまだまだ使用可能である。そこで、使い終わったイ
ンクカートリッジにインクを補給して再使用することが
考えられており、たとえば図5に示すインク補給具9な
どが一部で市販されている。
【0006】かかるインク補給具9は、蛇腹状で伸縮自
在な合成樹脂製のインク容器91の下部に取り付けた、
注射針状の注入部材92を、インクカートリッジ2の上
部に設けられている、製造時のインク充てん用の穴20
(通常はフィルムなどを貼って閉じられている)に差し
込むなどした状態で、図中白矢印で示すようにインク容
器91を指で押圧して、インクカートリッジ2内にイン
クを注入するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】印刷時における、イン
クカートリッジから印字ヘッドへのインクの供給量を調
整したり、あるいはインクカートリッジ内でのインクの
自由な移動(波うちなど)やインク漏れを抑制したりす
るために、図中二点鎖線で示すように、インクカートリ
ッジ2内に、インクをしみこませたフェルト3を詰めた
タイプのインクカートリッジがある。
【0008】かかるインクカートリッジ2に、前記図の
インク補給具9を用いてインクを補給しようとすると、
とくにフェルト3が高圧縮されている場合に、補給され
たインクが、フェルト3内の空気によって邪魔されて、
当該フェルト3内に十分に浸透できずに、その上にあふ
れてしまって、十分な量のインクを補給できないおそれ
がある。
【0009】またフェルト3の下の方、つまりインクカ
ートリッジ2の、インクの出口21に近い方には空気が
残っているために、上記出口21からインクがすぐに出
ない状態になっており、インクカートリッジ2を再びイ
ンクジェットプリンタに装着して使用を再開した初期の
時点で、インク切れの不良などが生じて正しい印刷が行
えないといった問題を生じるおそれもある。
【0010】なおインク切れの不良は、ヘッドのクリー
ニングを2〜3回程度、繰り返すことによって解消され
るが、クリーニングは主として、多量のインクを吐出す
ることによって行われるため、クリーニングの回数が増
えるほどヘッドとインクの消耗が激しくなり、ヘッドの
寿命が通常よりも短くなるという問題も生じる。本発明
の目的は、とくにフェルトを詰めたタイプのインクカー
トリッジに、補給用のインクを良好に補給することがで
きる新規なインク補給方法と、その実施のために好適に
使用される新規なインク補給具とを提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、本発明のインク補給方法は、インクカートリッジ内
を減圧手段によって減圧した状態で、補給用のインクが
充てんされたインク容器からインクを補給することを特
徴とするものである。かかる本発明のインク補給方法に
よれば、たとえばインクカートリッジ内に高圧縮された
フェルトが詰められていても、減圧手段による減圧によ
って、そのフェルト内を含む、インクカートリッジ内の
空気の大部分を除去した状態で、インク容器からインク
を補給するので、十分な量のインクを速やかに、フェル
ト内のすみずみまで浸透させることができる。
【0012】よって本発明によれば、十分な量のインク
を、インクカートリッジの使用を再開した初期の段階で
インク切れの不良などを生じないように、良好に補給す
ることが可能となる。また、上記本発明のインク補給方
法を実施するための、本発明のインク補給具は、シリン
ダと、当該シリンダに挿抜自在とされたピストンとを備
え、所定量の補給用のインクがシリンダ内に充てんされ
た状態でインクカートリッジに接続されて、当該インク
カートリッジにインクを補給するインク容器として機能
し、かつ上記の状態でピストンがシリンダから引き出さ
れることによってインクカートリッジ内の空気を吸引し
て、シリンダ内の、インクによってインクカートリッジ
内の空間と仕切られた、インクの液面より上方の領域に
収容することで、当該インクカートリッジ内を減圧する
減圧手段として機能することを特徴とするものである。
【0013】かかる本発明のインク補給具は、上記のよ
うにインク容器と減圧手段とを兼ねるために構造が簡単
で、しかも操作も容易であり、本発明のインク補給方法
を好適に実施することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明を、インク補給具の
一例を示す図1〜図2を参照しつつ説明する。これらの
図に見るように、この例のインク補給具1は、シリンダ
10と、当該シリンダ10に挿抜自在とされたピストン
11とを備えた注射器状に形成されている。
【0015】上記シリンダ10、およびピストン11は
ともに、合成樹脂などで形成される。ピストン11の先
端には、シリンダ10との気密を維持しつつ、当該シリ
ンダ10内を摺動しうる、ゴムなどの柔軟な材料にて形
成されたパッキン11aが設けられている。
【0016】またシリンダ10の先端には、たとえば金
属パイプ製の注入部材12が接続されており、かかる注
入部材12の先端に取り付けた、ゴムなどの柔軟な材料
にて形成されたパッキン12aを、インクカートリッジ
2の上面に設けられている、製造時のインク充てん用の
穴20に圧入することで、当該シリンダ10が、インク
カートリッジ2に、減圧時の気密を維持しつつ接続され
る。
【0017】注入部材12は、図の例の場合、インクカ
ートリッジ2内のフェルト3に差し込まれて、インクカ
ートリッジ2の底の近傍まで達する長さに形成されてい
る。このように注入部材12の長さを長くしておくと、
補給用のインクIを、インクカートリッジ2の底の方ま
で、さらに良好に補給することができ、前述したように
インクカートリッジ2の使用を再開した初期の時点で
の、インク切れの不良などの発生をさらに確実に防止す
ることができる。
【0018】インク補給具1のうちシリンダ10の容量
はとくに限定されないが、所定量の補給用のインクI
と、ピストン11をシリンダ10から引き出すことによ
ってインクカートリッジ2内から吸引される、上記イン
クIの容積の1〜20倍の空気とを収容しうる容量を有
しているのが好ましい。シリンダ10の容量が上記の範
囲未満である場合、つまり所定量の補給用のインクI
と、当該インクIの容積の1倍未満の空気とを収容しう
る容量しかない場合には、インクカートリッジ2内を十
分に減圧できないために、とくに高圧縮のフェルト3を
詰めたタイプのインクカートリッジに、補給用のインク
を良好に補給できなくなるおそれがある。また逆に、シ
リンダ10の容量が上記の範囲を超える場合、つまり所
定量の補給用のインクIと、当該インクIの容積の20
倍を超える空気とを収容しうる容量を有するものは、イ
ンク補給具1の大きさが大きくなりすぎて保管や持ち運
びなどに不便になるおそれがある。
【0019】その他の寸法、形状などについてはとくに
限定されないが、たとえば同じ容量のシリンダ10の場
合、その径が大きくなるほど長さを短くできるものの、
ピストン11をシリンダ10から引き出して空気を吸引
する際に大きな力が必要となり、逆にその径が小さくな
るほど、空気を吸引する際の力は減少するものの、シリ
ンダ10の長さが長くなるので、これらの要因を考慮し
て寸法形状を設定するのがよい。
【0020】上記のインク補給具1を用いて、図にみる
ように高圧縮のフェルト3が詰められたインクカートリ
ッジ2にインクを補給するには、まずインクの出口21
をシールなどで塞ぐとともに、前記のようにインクカー
トリッジ2の上面に設けられている、製造時のインク充
てん用の穴20を、当該穴を塞ぐために貼りつけられ
た、図示しないフィルムに穴を開けるか、あるいはフィ
ルムを、上記穴20の部分のみ剥がすことによって露出
させる。
【0021】またインクカートリッジ2の本体は通常、
上下別体に作製したものを、その内部にフェルト3を詰
めた後、溶着などして形成されるが、溶着が不完全であ
る場合は、その界面22から空気が侵入してカートリッ
ジ2内を十分に減圧できないおそれがある。そこで、た
とえばインク補給具1を用いて少し吸引してみるなどし
て、界面22から空気が侵入するようであれば、当該界
面22をシールテープなどで塞いでやればよい。
【0022】つぎに、補給用の所定量のインクIがシリ
ンダ10内に充てんされたインク補給具1を用意する。
インクIは、その所定量をあらかじめシリンダ10内に
充てんしておいてもよいが、インク補給具1を未使用の
状態で保管中にインクが漏れたり、あるいはピストン1
1の先端のパッキン11aが劣化したりするのを防止す
るために、別に用意したインク容器(図示せず)から、
使用のたびごとに、所定量のインクIをシリンダ10内
に充てんしてやるのが好ましい。
【0023】所定量のインクIをシリンダ10内に充て
んするには、注射器の要領で、シリンダ10の一番下ま
でピストン11を押し込んだインク補給具1の、注入部
材12の先端を、インク容器内のインクの液面より下に
浸漬し、ついでピストン11を引き出して、インクをシ
リンダ10内に吸入してやればよい。なおインク吸入の
際には、シリンダ10内にできるだけ空気が入らないよ
うに注意する。多少の量の空気であればさほど問題はな
いが、空気が入るとその分だけ、次工程で、ピストン1
1をシリンダ10から引き出すことによってインクカー
トリッジ2内から吸引できる空気の量が減って、減圧の
度合いが低くなるからである。
【0024】また、だれでもほぼ一定量のインクIをシ
リンダ10内に充てんできるようにするためには、シリ
ンダ10の外面に、インク吸入の際にピストン11を引
き上げる位置の目安となる標線を設けておくのが好まし
い。つぎに、上記のインク補給具1を、前記のごとくパ
ッキン12aの穴20への圧入によって、減圧時の気密
を維持しうるように、インクカートリッジ2に接続し、
ついでインク補給具1をほぼ垂直に立てた状態で、図1
および図2(a) に白矢印で示すように、ピストン11を
シリンダ10から上方へ引き出す。
【0025】そうすると、カートリッジ2内の空気が吸
引されて、注入部材12を通り、ついでインクI内を気
泡Bとなって上昇して、シリンダ10内の、インクIに
よってインクカートリッジ2内の空間と仕切られた、イ
ンクIの液面より上方の領域に収容される(図2(b)
)。そしてそれによって、カートリッジ2内が減圧状
態とされる。
【0026】なお、だれでもほぼ一定量の空気を吸引で
きるようにするためには、前記インクの場合と同様に、
シリンダ10の外面に、空気吸引の際にピストン11を
引き上げる位置の目安となる標線を設けておくのが好ま
しい。つぎにこの状態でピストン11から手を離してや
ると、減圧状態となったカートリッジ2内と、大気との
圧力差によって、図2(b) に黒矢印で示すようにピスト
ン11が下方へ押し込まれ、それにともなってシリンダ
10内のインクIが、当該インクIの液面より上方の領
域に収容された空気Aを介して押圧されて、注入部材1
2を通して、減圧状態のインクカートリッジ2内に補給
される。
【0027】また、空気を吸引すべく引き上げたピスト
ン11をシリンダ10から完全に抜き取ってやっても、
内外の圧力差によって、上記と同様にインクIをインク
カートリッジ2内に補給できる。その場合には、ピスト
ン11が下降する際の、摩擦による抵抗がなくなるの
で、よりスムーズにインクIを補給できる可能性もある
が、ピストン11を抜き取る際の振動などで、シリンダ
10内のインクIが飛び散るおそれもあり、注意が必要
である。
【0028】そこでピストン11の、シリンダ10をあ
る程度引き上げた位置に、空気抜きのための穴を設け
て、ピストン11を抜き取らずに、上記と同じ効果を得
ることも考えられる。補給されたインクIは、インクカ
ートリッジ2内が減圧状態となっているために、十分な
量が、たとえ高圧縮されたフェルト3であっても空気に
邪魔されることなく、その内部のすみずみまで、とくに
インクカートリッジ2の、インクIの出口21付近ま
で、速やかに浸透する。
【0029】所定量のインクIが補給されたあとは、イ
ンク補給具1をインクカートリッジ2から取り外し、別
途、用意しておいたシール(図示せず)を、穴20をふ
さぐように、インクカートリッジ2の上面に貼りつけて
やればよい。以上のごとく、図の例のインク補給方法に
よれば、あらかじめ所定量のインクIを充てんしたイン
ク補給具1のピストン11を所定量、引き上げて離して
やるだけで、あるいは引き上げたのち、押し下げてやる
だけで、当該インクカートリッジ2内に、インクIを良
好に補給することができる。
【0030】よって、インクIが補給されたインクカー
トリッジ2を用いることによって、その使用を再開した
初期の段階からインク切れの不良などを生じることな
く、良好な印刷を行うことが可能となる。なお本発明の
インク補給方法を実施するための装置の概要は、図1に
示したものには限定されず、たとえば電動式などのポン
プを用いた大がかりな装置を使用してもよい。
【0031】たとえば図3に示すインク補給装置4は、
インクカートリッジ2に接続されるインクの供給管40
と、減圧手段としての電動式などのポンプ41と、両者
の間に設けた、吸引トラップ状の、外気から密閉され
た、インク容器としてのインクタンク42と、切り換え
弁43とを備えている。このうち供給管40は、先程と
同様にその先端にパッキン40aを備えており、かかる
パッキン40aを穴20に圧入することで、気密を維持
しつつ、インクカートリッジ2と接続される。
【0032】切り換え弁43は、インクカートリッジ2
内を減圧する際には、ポンプ41とインクタンク42と
を接続し、減圧されたインクカートリッジ2内にインク
を供給する際には、インクタンク42を外気吸入管44
と接続するように切り換えられる弁である。かかる装置
4を用いて、インクカートリッジ2にインクを補給する
には、まず先の場合と同様に、インクの出口21をシー
ルなどで塞ぎ、穴20を、当該穴を塞ぐために貼りつけ
られた、図示しないフィルムに穴を開けるか、あるいは
フィルムを、上記穴20の部分のみ剥がすことによって
露出させるとともに、さらに必要に応じて、界面22か
ら空気が侵入するようであれば、当該界面22をシール
テープなどで塞いでやる。
【0033】つぎに、上記のようにパッキン40aを穴
20に圧入することによって、供給管40を、減圧時の
気密を維持しうるように、インクカートリッジ2に接続
する。つぎに、ポンプ41を作動させつつ切り換え弁4
3を操作して、ポンプ41とインクタンク42とを接続
する。そうすると、インクタンク42内の空気が吸引さ
れ、それにともなってインクカートリッジ2内の空気が
供給管40を通して吸引されて、インクカートリッジ2
内が減圧される。インクカートリッジ2内をどの程度、
減圧するかは、図示しない圧力ゲージの指標などを参照
すればよい。
【0034】つぎに、インクカートリッジ2内が所定の
圧力まで減圧された段階で、切り換え弁43を操作し
て、インクタンク42を外気吸入管44と接続して、イ
ンクタンク42内に外気を導入する。そうすると内外の
圧力差によって、インクタンク42内のインクIの液面
が下方に押し下げられ、その分のインクIが、供給管4
0を通って、減圧されたインクカートリッジ2内に補給
される。インクの補給量は、たとえばインクタンク42
に設けた液面計の指標や、供給管40の途中に設けた流
量計(いずれも図示せず)の指標などを参考にして調べ
ればよい。
【0035】つぎに、インクカートリッジ2内に所定量
のインクIが補給された時点で、切り換え弁43を操作
してインクタンク42を外気から閉じてやると、インク
Iの流れが停止して、1回のインク補給作業が終了す
る。なお前記の、インクカートリッジ2内が所定の圧力
まで減圧された段階での切り換え弁43の操作や、ある
いは所定量のインクが補給された時点での切り換え弁4
3の操作を、たとえば切り換え弁43として電磁弁など
を用いることによって、電気信号などで自動的に行うよ
うにすると、作業を簡略化できる。
【0036】また、内外の圧力差がなくなって自然にイ
ンクの補給が止まるように、インクカートリッジ2内の
減圧の程度を調整してもよく、その場合にも作業を簡略
化できる。つぎに図4に示したインク補給装置5につい
て説明する。図の装置5は、インクカートリッジ2に接
続されるインクの供給管50と、減圧手段としての電動
式などのポンプ51との間に切り換え弁52を設けると
ともに、この切り換え弁52の切り換え先に、外気に開
放されたインク容器としてのインクタンク53を設けた
ものである。
【0037】供給管50は、先程と同様にその先端にパ
ッキン50aを備えており、かかるパッキン50aを穴
20に圧入することで、気密を維持しつつ、インクカー
トリッジ2と接続される。切り換え弁52は、インクカ
ートリッジ2内を減圧する際には、供給管50をポンプ
51と接続し、減圧されたインクカートリッジ2内にイ
ンクを供給する際には、供給管50をインクタンク53
と接続するように切り換えられる弁である。
【0038】かかる装置5を用いて、インクカートリッ
ジ2にインクを補給するには、まず先の場合と同様に、
インクの出口21をシールなどで塞ぎ、穴20を、当該
穴を塞ぐために貼りつけられた、図示しないフィルムに
穴を開けるか、あるいはフィルムを、上記穴20の部分
のみ剥がすことによって露出させるとともに、さらに必
要に応じて、界面22から空気が侵入するようであれ
ば、当該界面22をシールテープなどで塞いでやる。
【0039】つぎに、上記のようにパッキン50aを穴
20に圧入することによって、供給管50を、減圧時の
気密を維持しうるように、インクカートリッジ2に接続
する。つぎに、ポンプ51を作動させつつ切り換え弁5
2を操作して、供給管50とポンプ51とを接続する。
そうすると、インクカートリッジ2内の空気が供給管5
0を通して吸引されて、インクカートリッジ2内が減圧
される。
【0040】つぎに、インクカートリッジ2内が所定の
圧力まで減圧された段階で、切り換え弁52を操作し
て、供給管50とインクタンク53とを接続すると、内
外の圧力差によって、インクタンク53内のインクIの
液面が下方に押し下げられ、その分のインクIが、供給
管50を通って、減圧されたインクカートリッジ2内に
補給される。
【0041】つぎに、インクカートリッジ2内に所定量
のインクIが補給された時点で切り換え弁52を操作し
て、供給管50とインクタンク53との接続を閉じてや
ると、インクIの流れが停止して、1回のインク補給作
業が終了する。上記切り換え弁52の切り換えのタイミ
ングは、先の場合と同様に、図示しない圧力ゲージや液
面計、流量計の指標などを参考にして手動で行ってもよ
く、切り換え弁52として電磁弁を使用して、自動で行
ってもよい。
【0042】なお図中符号54は、上記のようにして1
回のインク補給作業が終了した後、再びインク補給作業
を行うべく、切り換え弁52を操作して供給管50とポ
ンプ51とを接続した際に、供給管50に残っていたイ
ンクがポンプ51に流れ込んで故障の原因となるのを防
止するためのトラップである。上記以外の装置として
は、たとえばインクカートリッジの全体を収容する密閉
式の減圧室(簡単な気密構造でよい)を備えた装置など
も採用できる。
【0043】要するに、本発明の要旨を変更しない範囲
で、種々の変更を施すことが可能である。
【0044】
【実施例】以下に本発明を、実施例、比較例に基づいて
説明する。 実施例 図1に示したインク補給具1(シリンダ10の容量60
ml)に、補給用の黒インク〔ゼネラル(株)製の品番
RI−EP700〕10.0gを吸入、充てんした。
【0045】また、使用済みのインクカートリッジ2
〔セイコーエプソン(株)製の品番MJIC7〕の、イ
ンクの出口21を図示しないシールで塞ぐとともに、当
該インクカートリッジ2の上面に設けられている、製造
時のインク充てん用の穴20を、当該穴を塞ぐために貼
りつけられたフィルム(図示せず)に穴を開けて露出さ
せた。
【0046】そしてこの穴20に、上記インク補給具1
の、注入部材12の先端のパッキン12aを圧入して、
減圧時の気密を維持しうるように、当該インク補給具1
を、インクカートリッジ2に接続した。つぎに、インク
補給具1をほぼ垂直に立てた状態で、ピストン11をシ
リンダ10から上方へ、具体的にはインクの液面に相当
する標線から、シリンダ内の容量で45ml分、上方に
設けた標線の位置まで引き出すことで、注入部材12を
通して、シリンダ10内のインクIの液面上に、カート
リッジ2内の空気を吸引して、当該カートリッジ2内を
減圧した。カートリッジ内の圧力を真空ゲージで測定し
たところ、150hPaであった。
【0047】そしてこの状態でピストン11から手を離
してやると、カートリッジ2の内外の圧力差によって、
当該ピストン11が下方へ押し込まれて、シリンダ10
内のインクIが、注入部材12を通してインクカートリ
ッジ2内に補給された。カートリッジ2内に補給された
インクIの量を、シリンダ10内に残ったインクの量か
ら計算すると、約9.8gであった。
【0048】また、かかるインク補給の済んだインクカ
ートリッジ2をインクジェットプリンタ〔セイコーエプ
ソン(株)製の商品名PM−700C〕に装着して印刷
を行ったところ、開始直後から良好な印刷を行うことが
できた。 比較例 上記と同じ使用済みのインクカートリッジ2〔セイコー
エプソン(株)製の品番MJIC7〕に、図5に示した
従来のインク補給具9を用いて、補給用の黒インク〔ゼ
ネラル(株)製の品番RI−EP700〕10.0gを
補給したところ、補給の途中でフェルト3上にあふれた
ので、補給作業を中止した。
【0049】そこで、インク補給具9に残ったインクの
量から、カートリッジ2内に補給されたインクの量を計
算したところ、約3.4gであった。また、かかるイン
ク補給の済んだインクカートリッジ2をインクジェット
プリンタ〔セイコーエプソン(株)製の商品名PM−7
00C〕に装着して印刷を行ったところ、開始直後には
一部のドットが印刷されない不良がみられた。
【0050】そしてかかる不良を解消するためには2〜
3回程度のクリーニングを行う必要があった。
【0051】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
とくにフェルトを詰めたタイプのインクカートリッジ
に、補給用のインクを良好に補給することができる、新
規なインク補給方法と、その実施のために好適に使用さ
れる新規なインク補給具とを提供できるという特有の作
用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインク補給具の一例を用いた、本発明
のインク補給方法の一工程を示す部分切り欠き正面図で
ある。
【図2】同図(a)(b)はそれぞれ、上記インク補給方法の
次工程の要部を示す部分切り欠き正面図である。
【図3】本発明のインク補給方法を実施するための、他
の装置の一例を示す概略正面図である。
【図4】本発明のインク補給方法を実施するための、他
の装置の別の例を示す概略正面図である。
【図5】従来のインク補給方法の一例を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
1 インク補給具 10 シリンダ 11 ピストン 2 インクカートリッジ 41、51 ポンプ(減圧手段) 42、53 インクタンク(インク容器) I インク A 空気

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクカートリッジにインクを補給する方
    法であって、上記インクカートリッジ内を減圧手段によ
    って減圧した状態で、補給用のインクが充てんされたイ
    ンク容器からインクを補給することを特徴とするインク
    補給方法。
  2. 【請求項2】シリンダと、当該シリンダに挿抜自在とさ
    れたピストンとを備え、所定量の補給用のインクがシリ
    ンダ内に充てんされた状態でインクカートリッジに接続
    されて、当該インクカートリッジにインクを補給するイ
    ンク容器として機能し、かつ上記の状態でピストンがシ
    リンダから引き出されることによってインクカートリッ
    ジ内の空気を吸引して、シリンダ内の、インクによって
    インクカートリッジ内の空間と仕切られた、インクの液
    面より上方の領域に収容することで、当該インクカート
    リッジ内を減圧する減圧手段として機能することを特徴
    とするインク補給具。
  3. 【請求項3】シリンダが、所定量の補給用のインクと、
    ピストンをシリンダから引き出すことによってインクカ
    ートリッジ内から吸引された、上記インクの容積の1〜
    20倍の空気とを収容しうる容量を有している請求項2
    記載のインク補給具。
  4. 【請求項4】シリンダの先端に、インクカートリッジの
    底の近傍まで達する長さの注入部材が接続されている請
    求項2記載のインク補給具。
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