JPH11208304A - 四輪駆動車 - Google Patents

四輪駆動車

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JPH11208304A
JPH11208304A JP4853198A JP4853198A JPH11208304A JP H11208304 A JPH11208304 A JP H11208304A JP 4853198 A JP4853198 A JP 4853198A JP 4853198 A JP4853198 A JP 4853198A JP H11208304 A JPH11208304 A JP H11208304A
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motor
engine
speed
vehicle
drive
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JP4853198A
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Kazumi Hiraiwa
一美 平岩
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KYOWA GOKIN KK
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    • Y02T10/6265
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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンとモーターを動力源とし、モー
ターのみによる駆動と、エンジンおよびモーターとによ
る駆動の、少なくとも2種類の駆動モードで走行可能
な、いわゆるハイブリッド自動車の燃費の良さを発揮で
き、しかも走破性の良い四輪駆動車を実現する。 【解決手段】 エンジン10のクランク軸48と変速機
12の入力軸58との間に、第1モーター24で駆動可
能な中間軸50と、中間軸50とクランク軸48との間
を断続可能な第1クラッチ16と、中間軸50と入力軸
58との間を断続可能な第2クラッチと、第2モーター
30a、30bとを備え、エンジン10および第1モー
ター24が前輪と後輪のうち一方を駆動するとともに、
他方を第2モーター30a、30bが駆動するように構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンとモータ
ーで車輪を駆動することができる、いわゆるハイブリッ
ド自動車に関し、特に前輪と後輪のうち一方をエンジン
とモーターで駆動し、他方を別のモーターで駆動する四
輪駆動車に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の四輪駆動車としては、エンジンを
動力源としてトランスファーと呼ばれる前輪および後輪
への動力分配機構を備えたものや、前輪と後輪の一方を
エンジンで駆動し、他方をモーターで駆動する案や、前
後左右の四輪をそれぞれ独立して駆動するモーターを備
えた、電気駆動の四輪駆動車などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、最近、燃費を
よくするため、エンジンとモーターの2種類の動力源で
駆動可能な、いわゆるハイブリッド自動車が実用化され
つつある。また、本発明者は、平成10年1月13日出
願の特願平10− 号において、エンジンのク
ランク軸と変速機の入力軸との間に、第1モーターで駆
動可能な中間軸と、中間軸とクランク軸との間を断続可
能な第1クラッチと、中間軸と入力軸との間を断続可能
な第2クラッチと、出力軸を駆動可能な第2モーターと
を備え、エンジンと第1モーター、第2モーターをそれ
ぞれ独自に、または組み合わせて車輪を駆動するように
構成し、多様な駆動モードの中から燃費が最もよくなる
駆動モードを選択できる自動車の駆動システムを提案し
た。
【0004】しかし、従来は、モーターのみによる駆動
と、エンジンとモーターとによる駆動とから、駆動モー
ドを選択しての四輪駆動が可能な、いわゆるハイブリッ
ド自動車の特徴を生かした四輪駆動車がなかった。例え
ば、前輪をエンジンで駆動し、後輪をモーターで駆動す
る構成にした場合、低速域において燃費の良好なモータ
ーだけの駆動では二輪駆動になって、滑りやすい路面で
の走破性が損なわれてしまう。また、前輪と後輪にそれ
ぞれ独立した駆動用のモーターを単純に設けた場合、エ
ンジン駆動との両立が困難で、エンジンとモーターによ
る駆動を組み合わせることで生ずるハイブリッド自動車
の燃費の良さと、四輪駆動車の走破性の良さの両方を発
揮できないという問題があった。
【0005】そこで、本発明は、モーターだけによる駆
動と、エンジンおよびモーターの両者による駆動との、
少なくとも2種類の駆動が可能な、いわゆるハイブリッ
ド自動車の特性である燃費が良くなるという特徴を生か
しつつ、走破性に優れた四輪駆動車を得ることを目的と
する。また、従来、一般的な四輪駆動車に備えられる前
輪と後輪を連結する推進軸を廃止するとともに、推進軸
と前輪および後輪の車軸との間の方向転換歯車をなくし
て、方向転換歯車で生ずる摩擦ロスを防いで動力伝達効
率を向上し一層の燃費向上を図ることも目的とする。
【0006】また、本発明は、エンジンとモーターを自
動車の車室後部に配置し、自動車の重心位置を車両中央
付近にすることで、俊敏な方向転換ができて操縦性が向
上する、いわゆるミッドシップと呼ばれるスポーティー
な四輪駆動車を得ることも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の本発明の四輪駆動車にあっては、
エンジンと、エンジンの駆動力が入力される変速機と、
エンジンのクランク軸と中間軸との間を断続可能な第1
クラッチと、中間軸と入力軸との間を断続可能な第2ク
ラッチと、中間軸を駆動可能な第1モーターと、第2モ
ーターとを備え、エンジンおよび第1モーターが前輪と
後輪のうち一方を駆動可能で、第2モーターが前輪と後
輪のうち他方を駆動可能としたことを特徴とする。
【0008】請求項2に記載の本発明の四輪駆動車にあ
っては、エンジンおよび少なくとも第1モーターとを、
自動車の車室と後輪車軸との間に配置して、エンジンと
第1モーターとで後輪を駆動するとともに、第2モータ
ーで前輪を駆動するようにしたことを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1に記載の本発明の四輪駆動車にあって
は、エンジンおよび第1モーターが前輪と後輪のうち一
方を駆動するとともに、他方を駆動する第2モーターを
備えたため、モーターのみによる駆動と、エンジンおよ
びモーターとを組み合わせた駆動との両者から駆動モー
ドを選択しての四輪駆動を行うことができ、燃費が良い
というハイブリッド自動車の特徴を生かすとともに、前
輪と後輪との間の動力分配機構や推進軸を必要としない
簡単な構造で走破性に優れた四輪駆動を実現できる。
【0010】また、請求項2に記載の本発明の四輪駆動
車にあっては、エンジンと第1モーターとを車室と後輪
車軸との間に備え、エンジンおよび第1モーターが後輪
を駆動するとともに、第2モーターで前輪を駆動するよ
うに構成したため、請求項1と同様に簡単な構造で燃費
のよい四輪駆動を実現できる上に、重量のかさむエンジ
ンと第1モーターおよび変速機が、自動車の中央付近に
配置されるので、自動車の重心が車両中央近くになって
俊敏な操縦性が得られ、ミッドシップと呼ばれるスポー
ティーな性格の四輪駆動車にすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づき説明する。図1は、本発明の四輪駆動車におけ
る、第1モーターおよび変速機と第2モーターを含む駆
動機構の主要部を表すスケルトン図である。図2は、エ
ンジンおよび制御系統を含む駆動システム全体を表す。
図3は、第2モーターの主要部を表すスケルトン図であ
る。図4は、本発明の四輪駆動車を示すスケルトン図で
ある。図5は、本発明における、他の実施形態の四輪駆
動車を示すスケルトン図である。
【0012】はじめに図4の自動車全体と、図2の駆動
システムについて説明する。図4に示す自動車11は、
図の左側が前方を表す。図2の駆動システムは、エンジ
ン10と変速機12とが一体的に連結されており、図4
に示すように変速機12は前輪13a、13bと連結さ
れている。変速機12には、変速操作を行う変速アクチ
ュエーター14、後述する第1クラッチ16および第2
クラッチ18を断続操作する第1クラッチアクチュエー
ター20、第2クラッチアクチュエーター22ととも
に、第1モーター24、および速度センサー26などが
設けられている。エンジン10には図示しないスロット
ルバルブを開閉するスロットルアクチュエーター28な
どが設けられている。第2モーター30aおよび第2モ
ーター30bは、図4に示すように左右の後輪31a、
31bと連結されている。
【0013】コントローラー32は、前記変速アクチュ
エーター14、第1クラッチアクチュエーター20、第
2クラッチアクチュエーター22、第1モーター24、
速度センサー26、スロットルアクチュエーター28と
連結されるとともに、第2モーター30aおよび第2モ
ーター30bとも連結され、シフトレバー34の選択ポ
ジションを検出するポジションセンサー36、スロット
ルペダル38の踏み込み量を検出するスロットルセンサ
ー40、ブレーキペダル42の踏み込み力を検出するブ
レーキセンサー44、およびバッテリー46などと結ば
れている。コントローラー32は、図示は省略するが、
後述するようにエンジン10の点火回路の断続や、冷房
装置を断続制御する機能を有し、それらの関連する機器
とも連結されている。
【0014】シフトレバー34は一般的な自動変速機と
同様に、駐車のための『P』、後進のための『R』、中
立の『N』、通常走行用の『D』、制動等に使う『L
2』『L1』などのポジションを選択することができ
る。また、図示は省略したが、シフトレバー34の他に
『2−4自動』と『常時4WD』の切り替えスイッチが
設けられ、コントローラー32と連結されている。第1
モーター24と第2モーター30aおよび第2モーター
30bとは、コントローラー32の作用で発電機に切り
替えることができ、発電した場合はバッテリー46の充
電ができる。
【0015】次に図1の、変速機12を中心とした駆動
機構を説明する。48は図2に記載したエンジン10の
クランク軸である。中間軸50は第1クラッチディスク
52と連結しており、第1クラッチ16が図2に記載し
た第1クラッチアクチュエーター20により操作される
ことで、エンジン10のクランク軸48との接続、切り
離しが可能である。
【0016】中間軸50は、第1モーター24の回転子
24aおよび第1スプロケット54ならびに駆動プーリ
ー56と一体的に連結されている。24bは第1モータ
ー24の固定子であり、図示しないケースに固定されて
いる。入力軸58は中間軸50と平行に設けられ、第2
クラッチ18と一体的に連結された第2スプロケット6
0、2速入力歯車62、3速入力歯車64、1速入力歯
車66とを回転自在に支持している。
【0017】入力軸58は、図2の変速アクチュエータ
ー14で移動操作される第1スリーブ68により2速入
力歯車62と、同じく変速アクチュエーター14で移動
操作される第2スリーブ70により3速入力歯車64ま
たは1速入力歯車66とそれぞれ選択的に連結可能であ
る。図1は、第1スリーブ68と第2スリーブ70が、
いずれの入力歯車とも連結していない中立状態を表す。
尚、第1スリーブ68と2速入力歯車62との間、第2
スリーブ70と3速入力歯車64および1速入力歯車6
6との間には、図示しないが、変速をスムーズに行うた
めの円錐摩擦面を備えた同期装置がそれぞれ設けられて
いる。
【0018】第1スプロケット54と第2スプロケット
60とはチェーン72により連結されている。入力軸5
8は、第2クラッチディスク74と連結しており、第2
クラッチ18が図2に記載した第2クラッチアクチュエ
ーター22により操作されることで、第1スプロケット
54とチェーン72および第2スプロケット60とを介
して中間軸50との接続(連結)、切り離しが可能であ
る。
【0019】入力軸58と平行に設けられた出力軸76
には、2速出力歯車78、3速出力歯車80、減速入力
歯車82、1速出力歯車84が一体的に設けられてい
る。2速出力歯車78は2速入力歯車62と、3速出力
歯車80は3速入力歯車64と、1速出力歯車84は1
速入力歯車66とそれぞれ常に噛み合っており、減速入
力歯車82は差動装置86を内包した減速出力歯車88
と噛み合っている。差動装置86は、左右の前輪車軸9
0a、90bと連結され、自動車11の前輪13a、1
3bを駆動する。
【0020】中間軸50と平行に設けられたコンプレッ
サー92は、図示しないケースに固定されており、電磁
クラッチ94を介して被動プーリー96と連結され、被
動プーリー96はベルト98により駆動プーリー56か
ら駆動される。
【0021】以上を整理すると、中間軸50と一体にな
った第1モーター24の回転子24aは、第1クラッチ
16を介してエンジン10のクランク軸48と断続可能
であるとともに、チェーン72および第2クラッチ18
などを介して入力軸58とも断続可能である。さらにベ
ルト98および電磁クラッチ94などを介してコンプレ
ッサー92を駆動することができる。
【0022】入力軸58と出力軸78との間は、一般的
な3段の同期噛み合い式変速機構を構成する。ただし、
後進のための専用歯車は存在しない。次に、図3に示す
第2モーター30aについて説明する。第2モーター3
0aは第1モーター24と同様に回転子30aaと固定
子30abを有し、回転子30aaは遊星歯車100の
サンギヤ102と連結されている。キャリヤ104に軸
支される複数のピニヨンギヤ106はサンギヤ102お
よびリングギヤ108と噛み合っている。リングギヤ1
08と固定子30abとは一体的に連結され、図示しな
い自動車の車体に固定されている。キャリヤ104は後
輪車軸110aを介して自動車11の右の後輪31aを
駆動する。図示は省略するが、同じ構造の第2モーター
30bは後輪車軸110bを介して左の後輪31bを駆
動する。
【0023】エンジン10および変速機12、さらには
第2モーター30a、30bを含む駆動システム全体を
搭載した自動車11は、エンジン10と第1、第2モー
ター24、30a、30bの2種類の動力源を有するの
で、いわゆるハイブリッド四輪駆動車を構成する。尚、
図4において、112は人が乗る車室を表す。
【0024】次に、上記構成の変速機12を含む駆動シ
ステムを中心に、四輪駆動車全体の作動について説明す
る。はじめに、前述の切り替えスイッチが『2−4自
動』の状態で、運転者がシフトレバー34を一般走行用
のDポジションに操作した場合の作動を説明する。尚、
通常、自動車11が停車状態にあってはエンジン10は
停止している。ポジションセンサー36がDポジション
に操作されたことをコントローラー32に伝えると、以
降の作動はスロットルペダル38およびブレーキペダル
42の操作を運転者が行うことを除きコントローラー3
2が自動的に制御する。
【0025】直ちに第2クラッチアクチュエーター22
が第2クラッチ18を切り離すとともに、変速アクチュ
エーター14が第2スリーブ70を図1において右側へ
移動して入力軸58と1速入力歯車66とを連結する。
続いて、第1クラッチアクチュエーター20が第1クラ
ッチ16を切り離すとともに、第2クラッチアクチュエ
ーター22が第2クラッチ18を接続する。
【0026】続いて、運転者がスロットルペダル38を
踏む込むとスロットルセンサー40がその踏み込み量を
検出してコントローラー32に伝える。直ちに、検出し
たスロットルペダル38の踏み込み量に応じて第1モー
ター24および第2モーター30a、30bにコントロ
ーラー32から電流が供給され、自動車11は第1モー
ター24および第2モーター30a、30bのみの動力
による電動四輪駆動車として発進する。
【0027】その後は、スロットルペダル38の踏み込
み量と速度センサー26が検出する車速に応じてコント
ローラー32が次のような制御を行う。低速度でスロッ
トルペダル38の踏み込み量が少ない場合は前記のよう
に第1モーター24および第2モーター30a、30b
だけの駆動で走行する。すなわち、第1モーター24の
回転子24aは、チェーン72および1速入力歯車6
6、1速出力歯車84、減速入力歯車82および減速出
力歯車88、前輪車軸90a、90bなどを介して前輪
13a、13bを1速で駆動し、第2モーター30a、
30bはそれぞれ左右の後輪車軸110a、110bを
介して後輪31a、31bを駆動する。
【0028】この状態で長時間走行するとバッテリー4
6の蓄電量が不足する事態が考えられる。そのような場
合には第1モーター24による前輪13a、13bの駆
動を一旦やめるとともに、第2クラッチアクチュエータ
ー22が第2クラッチ18を切り離し、第1クラッチア
クチュエーター20が第1クラッチ16を接続した上
で、再度第1モーター24に電流を流して回転させ、エ
ンジン10を回転させるとともに、図示しない点火回路
を接続してエンジン10を始動する。
【0029】エンジン10が始動すると、直ちに第1モ
ーター24を発電機に切り替える。この際に、第2クラ
ッチ18が切れたままであればエンジン10の動力は入
力軸58へは伝わらず、第1モーター24を駆動して発
電するだけになり、発電された電力は第2モーター30
a、30bに供給されるとともに余剰分はバッテリー4
6の充電にまわされる。
【0030】このように、エンジン10の動力によって
第1モーター24で発電を行い、第2モーター30a、
30bによる後輪の駆動力だけで走行するモードは、一
般的にハイブリッド自動車ではシリーズ型と呼ばれる駆
動モードである。シリーズ型の駆動モードにおいては、
第2モーター30a、30bのみが後輪31a、31b
を駆動するので電動二輪駆動車になる。
【0031】第1モーター24の発電による充電でバッ
テリー46の蓄電残量が一定量に達すると、再び、第1
クラッチアクチュエーター20が第1クラッチ16を切
り離し、第2クラッチアクチュエーター22が第2クラ
ッチ18を接続した上で、再度第1モーター24に電流
を流すとともに、点火回路を切ってエンジン10を停止
することで前記の電動四輪駆動状態に戻る。これらの二
輪駆動と四輪駆動の切り替えは『2−4自動制御』にあ
っては、コントローラー32の制御で自動的に行われ
る。
【0032】前述のシリーズ型駆動モードの二輪駆動状
態において、自動車11が一定速度以上に達すると、第
1クラッチ16を接続したまま第2クラッチ18を接続
する。尚、一定速度とは、第2クラッチ18を接続して
1速でのエンジン10による機械的駆動にした際に、エ
ンジン10が駆動力を発揮しうる回転数になる速度を言
う。ここで、第1モーター16が発電機のままであれ
ば、エンジン10の動力は発電する一方、チェーン72
および第2クラッチ18などを介して入力軸58に伝え
られ、前述のように1速入力歯車66と入力軸58とが
第2スリーブ70によって連結されているので、前輪1
3a、13bを駆動する。従って、第2モーター30
a、30bによる後輪31a、31bの駆動と併せてエ
ンジン10の動力の一部が機械的に前輪13a、13b
に伝達されることになる。
【0033】この場合は、前輪13a、13bはエンジ
ン10の動力の一部で駆動され、後輪31a、31bは
第2モーター30a、30bの動力で駆動される四輪駆
動状態になるとともに、エンジンとモーターとで駆動さ
れるのでハイブリッド自動車ではパラレル型と呼ばれる
駆動モードになる。このように、第2クラッチ18の断
続だけでシリーズ型とパラレル型とに駆動モードを切り
替えることができる。
【0034】上記のパラレル型の駆動モードにおいて、
第1モーター24に電流を加えて中間軸50を駆動させ
ると、エンジン10の動力の全てが前輪13a、13b
の駆動に使われるとともに、第1モーター24の動力も
前輪13a、13bを駆動するので1速として最大の駆
動力を得ることになる。また、第1モーター24に発電
させず電流も供給せず自由に回転できるようにすると、
エンジン10の動力のみで前輪13a、13bを駆動
し、第2モーター30a、30bが後輪31a、31b
を駆動する四輪駆動になり、さらに第2モーター30
a、30bへの電流供給も絶つと、エンジン10の動力
のみで前輪13a、13bを駆動する二輪駆動になる。
【0035】このように、第1クラッチ16および第2
クラッチ18の断続制御と、第1モーター24および第
2モーター30a、30bへの電流供給、さらには第1
モーター24を発電機に切り替えることで、走行条件お
よびバッテリーの蓄電残量において燃費が最適になるよ
うに制御することができる。
【0036】次に、自動車11の速度が上昇して1速か
ら2速に変速する場合の作動を説明する。1速から2速
への変速を行う速度は、一般的な自動変速機と同様にス
ロットルペダル38の踏み込み量からコントローラ32
が自動的に判断して決める。まず、第2クラッチ18を
切り離すとともにエンジン10のスロットルアクチュエ
ーター28が作動してエンジン10の無用な回転上昇を
抑える。続いて第2スリーブ70を元の中立位置に戻
し、第1スリーブ68を左側へ移動して2速入力歯車6
2と連結する。次に、エンジン10のスロットルアクチ
ュエーター28を作動させてエンジン10の回転数を適
度に上昇させながら第2クラッチ18を接続することで
2速に切り替わる。
【0037】この際、第2クラッチ18が切れた状態に
おいてはエンジン10および第1モーター24の動力は
前輪車軸90a、90bには伝わらないが、第2モータ
ー30a、30bには、その時のスロットルペダル38
の踏み込み量に応じた電流を供給することで常に後輪3
1a、31bを駆動し続けるので、一時的に二輪駆動に
なるものの駆動力は中断しない。すなわち、駆動力の中
断を伴わずに1速から2速への変速を行うことができる
ので、スムーズで違和感の少ない変速ができる。
【0038】2速においても前述の1速と同様に、第1
モーター24および第2モーター30a、30bだけに
よる走行、第2モーター30a、30bとエンジン10
による走行、さらに第1モーター24をも加えた走行、
エンジン10だけによる走行と、4種類の駆動モードを
選択できることは言うまでもない。
【0039】次に、2速から3速への変速も、1速から
2速への変速と同様に行うことができ、3速においても
1速、2速と同様に4種類の駆動モードを選択できる
が、作動も同じであるので説明は省略する。
【0040】以上は、自動車11を発進および加速する
場合または一定速度を維持する場合の駆動モードの説明
であったが、次に、減速する場合や制動する場合につい
て説明する。走行中にスロットルペダル38を放して惰
性で走行する場合、またはL2ポジションやL1ポジシ
ョンに操作してスロットルペダル38を踏まなかった場
合は、直ちに第1クラッチ16を切り離すとともにエン
ジン10の点火回路を遮断してエンジン10の運転を停
止する。そして第2モーター30a、30bおよび第1
モーター24を発電機に切り替え、発電させてバッテリ
ー45の充電を行う。
【0041】L2ポジションに操作して所定の速度以下
である場合は自動的に2速に変速され、L1ポジション
に操作して所定の速度以下である場合は同様に1速に変
速される。この所定の速度は、エンジン10による駆動
に切り替わった場合に、エンジン10が許容回転数以下
になるように、1速および2速の変速比に応じて設定さ
れる。
【0042】コントローラー32は、速度およびDポジ
ションかL2またはL1ポジションかに応じて発電量を
制御して適度な減速感を得ながら自動車11を減速す
る。もちろん、L2またはL1ポジションに操作して2
速あるいは1速にした場合の方が、第1モーター24を
発電機として駆動するのに要する出力軸トルクが大きく
なるので、3速より大きな減速感が得られる。
【0043】さらにブレーキペダル42を踏み込んで制
動する場合は、ブレーキペダル42の踏み込み力をブレ
ーキセンサー44が検出してコントローラー32に伝え
ることで、より強力な制動力(減速力)が得られるよう
に発電量を制御する。これにより、自動車11を減速さ
せることができるとともに、従来は制動時に熱に変えて
捨てていた自動車11が持つ運動エネルギーを電気エネ
ルギーに変換して蓄える、いわゆるエネルギー回生を行
うことができる。
【0044】次に、後進は、シフトレバー34をRポジ
ションに操作することで行われる。前述の1速と同様に
第2クラッチ18および第2スリーブ70を操作して、
1速と同じ連結状態にした上で第2クラッチ18を接続
して、第2モーター30a、30bおよび第1モーター
24を逆転させることで後進走行ができる。ただし、エ
ンジン10は前進方向のみの回転であるのでエンジン1
0による機械的な駆動は行わない。従って、長時間の後
進走行を行う場合は、第2クラッチ18を切るとともに
第1クラッチ16を接続して、前述のようにエンジン1
0を始動して、エンジン10で第1モーター24を駆動
して発電しながら第2モーター30a、30bで後輪を
駆動する、いわゆるシリーズ型の駆動モードを選択する
ことになる。
【0045】これまでの説明で明らかなように、前述の
切り替えスイッチが『2−4自動』の場合にあっては、
特に駆動力が大きな発進時や急加速時において、第1モ
ーター24またはエンジン10、または両者による前輪
13a、13bの駆動と、第2モーター30a、30b
による後輪31a、31bの駆動とが行われ、自動的に
四輪駆動になるので滑りやすい路面や不整地での走行が
楽にでき、通常は『2−4自動』で十分な走破性が得ら
れる。
【0046】特に走行困難な路面状況にあっては、切り
替えスイッチを『常時4WD』にする。この場合は、上
記のシリーズ型の駆動モードとエンジン10のみによる
前輪駆動を除いた制御が行われ、変速時を除いて常に四
輪駆動で走行する。但し、1速におけるパラレル型の駆
動ができないような低速度では、必然的に第1モーター
24および第2モーター30a、30bのみによる電動
四輪駆動になるので、バッテリー46の蓄電残量との関
係で長時間の連続走行はできない。
【0047】その場合は、四輪駆動の続行ができない
旨、コントローラー32が図示しないブザーなどで警告
を出すが、一般的な乗用車をベースにした四輪駆動車に
あっては、そのような長時間低速走行の可能性がきわめ
て低いので実用上の問題はほとんどない。また、変速機
12を4段の変速比を持つ構成にするなどで1速の変速
比を大きく設定して、より低速の状態においてもパラレ
ル型の駆動モードの走行を可能にし、発電しながら走行
できるようにすることもできる。
【0048】万一、前述の警告が出た場合、『常時4W
D』のままにしておくと、コントローラー32の作用
で、一旦、モーター24および30a、30bでの駆動
をやめて第2クラッチ18を切るとともに第1クラッチ
16を接続してエンジン10を始動し、第1モーター2
4での発電でバッテリー46の充電を行ない、再び四輪
駆動走行が可能になるとコントローラー32が図示しな
いランプなどで運転者に知らせる。運転者は、安全のた
めシフトレバー34を一旦、Nポジションに戻してから
再度Dポジションに操作して前述のように四輪駆動走行
を行うことができる。しかし、これはあくまでも非常時
の場合であって通常は『2−4自動』でほとんどの走行
が可能である。従って、警告が出た場合、運転者は、
『2−4自動』に切り替えることで、自動的に充電しな
がら走行するシリーズ型の二輪駆動走行を選択すること
もできる。
【0049】次に、滑りやすい路面における発進および
加速する場合の制御について説明する。四輪駆動車は一
般に、滑りやすい路面において二輪駆動車より発進およ
び加速が容易であるが、それでも滑ることがある。その
場合には四輪のうち1カ所でも滑り始めたことを検出し
たら、その車輪の駆動トルクを低下させる制御を行う。
【0050】すなわち、速度センサー26から検出する
前輪の回転数と第2モーター30a、30bの回転数か
ら各車輪の回転数を常に比較して、例えば右後輪31a
の回転数が他の車輪の回転数を一定比率以上上回った場
合、右の後輪が滑っていると判断して第2モーター30
aへの供給電流を抑えることで駆動力を下げ、滑りをな
くして自動車11の横滑りを防ぐとともに、確実な発進
および加速を可能にすることができる。
【0051】また、高速での車線変更や方向転換などに
おいて、自動車11が運転者の意図通りにスムーズで素
早い操縦ができるように第2モーター30a、30bを
能動的に制御することもできる。そのために、図示は省
略したが、操舵装置の操舵角および自動車11の車体に
作用する横方向の加速度などを検出する機能を持ったセ
ンサーをコントローラー32に連結しておく。
【0052】通常、自動車11が旋回する場合、旋回中
心に近い内側の車輪の回転数が外側の車輪の回転数より
少ない。逆に言うと、外側の車輪の回転数を強制的に多
くなるように制御すれば、自動車11は能動的に方向転
換ができることになる。
【0053】そこで、前述の操舵装置の操舵角および自
動車11の車体に作用する横方向の加速度などを検出し
て、旋回方向外側の後輪を駆動する第2モーター30a
または30bのいずれかに流す電流を多くして駆動力を
増大させ、自動車の方向転換を補助するように制御す
る。自動車11の車体に作用する横方向の加速度を検出
するのは、制御の行き過ぎを防いで安全な方向転換を確
保するためである。このような制御が容易にできるの
は、後輪31a、31bをそれぞれ第2モーター30
a、30bで駆動可能にしているため、その駆動力を電
気的に制御しやすいからである。
【0054】また、自動車11を冷房する場合にはコン
プレッサー92を運転する必要がある。この場合は電磁
クラッチ94を接続することで中間軸50とコンプレッ
サー92とが連結される。このため、コンプレッサー9
2は第1モーター24で駆動することや、エンジン10
で駆動すること、さらには自動車11が惰性で走行中で
エネルギー回生を行っている場合は前輪車軸90a、9
0bからの駆動で運転することもできる。従って、低速
度の走行でエンジン10が停止した状態にあってもコン
プレッサー92の運転が可能であるので、真夏の暑い時
期においてもエンジン10のアイドリング自動停止が行
え、燃費を向上させることができる。
【0055】また、一般的な四輪駆動車に備えられる前
輪と後輪を連結する推進軸を廃止するとともに、推進軸
と前輪および後輪の車軸との間に設けられる2カ所の方
向転換歯車をなくすることができるのも優れた特徴を発
揮する。一般に、方向転換歯車としてハイポイド歯車な
どの傘歯車が用いられるが、特にハイポイド歯車は摩擦
ロスが多いため動力伝達効率が悪い。従って、図1の実
施形態における四輪駆動車は、それらの方向転換歯車が
ないため、従来の四輪駆動車に比べて動力伝達効率が良
くなり、この面でも一層の燃費向上ができる。
【0056】次に、図5は本発明の他の実施形態におけ
る四輪駆動車を表す。図1乃至図4の実施形態は、エン
ジン10と第1モーター24が前輪を駆動し、第2モー
ター30aおよび30bが後輪を駆動する四輪駆動車で
あったが、図5に示すようにエンジン10と第1モータ
ー24を含む変速機12を自動車11の車室112の後
方に配置して、エンジン10と第1モーター24が後輪
31a、31bを駆動し、第2モーター30aおよび3
0bが前輪13a、13bを駆動するように構成してい
る。
【0057】この場合、重量が大きなエンジン10と第
1モーター24を含む変速機12が、車室112と後輪
車軸110a、110bとの間に配置されるため一般に
ミッドシップと呼ばれ、自動車11の重心が車体の中央
付近にくるため、自動車11の方向転換がやりやすくな
り、操縦性に優れたスポーツカーに最適なレイアウト構
成になる。
【0058】従って、上記のようにエンジン10と第1
モーター24が後輪31a、31bを駆動し、第2モー
ターモーター30aおよび30bが前輪13a、13b
を駆動するように構成した場合、ハイブリッド自動車の
燃費がよいという特徴と、四輪駆動車の走破性の良さを
兼ね備えた、操縦性のよいスポーティーな自動車を得る
ことができる。
【0059】以上の説明で明らかなように、本発明の四
輪駆動車は、前輪と後輪との間の動力分配装置や推進軸
を必要とせずに、燃費がよいハイブリッド自動車の特性
を生かした四輪駆動が可能になる。
【0060】本発明の四輪駆動車は、当業者の一般的な
知識に基づいて、バッテリーの代わりにパワーキャパシ
タと呼ばれる電気二重層コンデンサーを用いたり、二輪
駆動状態で1カ所でも車輪のスリップを検出したら一時
的に四輪駆動に切り替えるように制御する、などの変更
や改良を加えた態様で実施することができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の四輪
駆動車によれば、以下のような効果を得ることができ
る。 (1)請求項1に記載の本発明の四輪駆動車にあって
は、エンジンおよび第1モーターが前輪と後輪のうち一
方を駆動するとともに、他方を駆動する第2モーターを
備えたため、モーターのみによる駆動とエンジンおよび
モーターを組み合わせた駆動との両者で四輪駆動を行う
ことができ、燃費が良いというハイブリッド自動車の特
徴を生かすとともに、前輪と後輪との間の動力分配機構
や推進軸を必要としない簡単な構造で走破性に優れた四
輪駆動を実現できる。
【0062】(2)請求項2に記載の本発明の四輪駆動
車にあっては、エンジンと第1モーターとを車室と後輪
車軸との間に備え、エンジンおよび第1モーターが後輪
を駆動するとともに、第2モーターで前輪を駆動するよ
うに構成したため、請求項1と同様に簡単な構造で燃費
のよい四輪駆動を行うことができる上に、重量のかさむ
エンジンと第1モーターおよび変速機が、自動車の中央
付近に配置されるので、自動車の重心が車両中央近くに
なって俊敏な操縦性が得られ、ミッドシップと呼ばれる
スポーティーな性格の四輪駆動車にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1モーターを含む変速機のスケルト
ン図である。
【図2】本発明の駆動システム全体を表す図である。
【図3】第2モーターの構造を表すスケルトン図であ
る。
【図4】本発明の自動車全体を表すスケルトン図であ
る。
【図5】本発明の他の実施形態の自動車全体を表すスケ
ルトン図である。
【符号の説明】
10:エンジン 11:自動車 12:変速機 13a、13b:前輪 14:変速アクチュエーター 16:第1クラッチ 18:第2クラッチ 20:第1クラッチアクチュエーター 22:第2クラッチアクチュエーター 24:第1モーター 26:速度センサー 28:スロットルアクチュエーター 30a、30b:第2モーター 31a、31b:後輪 32:コントローラー 34:シフトレバー 36:ポジションセンサー 38:スロットルペダル 40:スロットルセンサー 42:ブレーキペダル 44:ブレーキセンサー 46:バッテリー 48:クランク軸 50:中間軸 52:第1クラッチディスク 54:第1スプロケット 56:駆動プーリー 58:入力軸 60:第2スプロケット 62:2速入力歯車 64:3速入力歯車 66:1速入力歯車 68:第1スリーブ 70:第2スリーブ 72:チェーン 74:第2クラッチディスク 76:出力軸 78:2速出力歯車 80:3速出力歯車 82:減速入力歯車 84:1速出力歯車 86:差動装置 88:減速出力歯車 90a、90b:前輪出力軸 92:コンプレッサー 94:電磁クラッチ 96:被動プーリー 98:ベルト 100:遊星歯車 102:サンギヤ 104:キャリヤ 106:ピニヨンギヤ 108:リングギヤ 110a、110b:後輪車軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンと、エンジンの駆動力が入力さ
    れる変速機と、前記エンジンのクランク軸と中間軸との
    間を断続可能な第1クラッチと、前記中間軸と前記入力
    軸との間を断続可能な第2クラッチと、前記中間軸を駆
    動可能な第1モーターと、第2モーターとを備え、前記
    エンジンおよび前記第1モーターが前輪と後輪のうち一
    方を駆動可能で、前記第2モーターが前記前輪と後輪の
    うち他方を駆動可能としたことを特徴とする四輪駆動
    車。
  2. 【請求項2】 前記エンジンおよび少なくとも前記第1
    モーターとを、自動車の車室と後輪車軸との間に配置し
    て、前記エンジンと前記第1モーターとで後輪を駆動す
    るとともに、前記第2モーターで前輪を駆動するように
    したことを特徴とする請求項1に記載の四輪駆動車。
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