JPH11209875A - カーボン製反応炉および熱分解窒化ホウ素成形体の製造方法 - Google Patents

カーボン製反応炉および熱分解窒化ホウ素成形体の製造方法

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JPH11209875A
JPH11209875A JP2671698A JP2671698A JPH11209875A JP H11209875 A JPH11209875 A JP H11209875A JP 2671698 A JP2671698 A JP 2671698A JP 2671698 A JP2671698 A JP 2671698A JP H11209875 A JPH11209875 A JP H11209875A
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JP
Japan
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pbn
carbon
reactor
reaction
cvd
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JP2671698A
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Inventor
Isao Yanagisawa
勲 柳澤
Ryoji Iwai
良二 岩井
Ryoji Nakajima
亮二 中島
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 不純酸素やNH3 ガスに侵され難く、腐食に
よって生成するCOガスやグラファイト微粒子により製
品となるPBN成形体が汚染されないようにすると共
に、寿命が長いCVD法によるPBN成形体製造用カー
ボン製反応炉と同炉を使用するPBN成形体の製造方法
を提供する。 【解決手段】 CVD法によるPBN成形体を製造する
ためのカーボン製反応炉において、少なくとも該反応炉
を構成する反応容器の全表面および/または加熱用ヒー
タ全表面あるいはこれらの表面の一部を10μm〜6m
m厚さのPBN膜で被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CVD法(化学気
相蒸着法)による熱分解窒化ホウ素(以下、PBNと略
称することもある)成形体を製造するためのCVD反応
装置に使用されるカーボン製反応炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、PBN成形体は、ハロゲン化ホウ
素(例えば、三塩化ホウ素、三フッ化ホウ素)とアンモ
ニアによる高温、減圧下で、例えば、水冷チャンバ中に
配置されるカーボン製の反応炉を用いて、CVD法によ
り工業的に製造されている。
【0003】このカーボン製反応炉は、CVD法による
反応条件が、約2000℃で、0.1〜10Torrと
いう高温、減圧下であるため、グラファイトで形成され
ている。そのため、反応雰囲気中の僅かな酸素やアンモ
ニアガスの腐食によりグラファイトの侵食が進行する。
そして、この腐食により生成するCOガスやグラファイ
トの微粒子が、製品となるPBN成形体中に取り込まれ
て、PBN成形体の品質特性に悪影響を及ぼし、製品の
歩留りが低下することになる。さらにカーボン製反応炉
の消耗やクラック発生により、反応炉の寿命が低下し、
生産性の悪化、コストアップを招くことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解決するためになされたもので、不純物酸素や
NH3 ガスに侵され難く、腐食によって生成するCOガ
スやグラファイト微粒子により製品となるPBN成形体
が汚染されないようにすると共に、寿命が長いカーボン
製反応炉を提供することを主目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に記載した発明は、CVD法によ
る熱分解窒化ホウ素成形体を製造するためのカーボン製
反応炉において、少なくともカーボン製反応炉を構成す
る反応容器の全表面および/または加熱用ヒータ全表面
あるいはこれらの表面の一部が、熱分解窒化ホウ素膜に
より被覆されていることを特徴とするカーボン製反応炉
である。
【0006】このように、CVD法によりPBN成形体
を形成させるのに使用されるカーボン製反応炉におい
て、少なくともカーボン製反応炉を構成する反応容器の
全表面および/または加熱用ヒータ全表面あるいはこれ
らの表面の一部を、PBN膜で被覆することにより、C
VD反応時に反応容器およびヒータの材質であるグラフ
ァイトが、反応ガス中の不純酸素ガスやNH3 ガスと反
応することによって起こる侵食が少なくなり、この侵食
によるCOガスやグラファイト微粒子の発生が殆どなく
なり、これらによるPBN成形体の汚染も減少し、PB
N成形体の純度と歩留りを向上させることができると共
に、該カーボン製反応炉の高温下の耐久性が向上し、P
BN成形体の生産性とコストダウンの向上を図ることが
できる。
【0007】そして、請求項2では、前記熱分解窒化ホ
ウ素膜がCVD法で形成されたものであり、その膜厚さ
を10μm〜6mmとした。ここで、少なくともカーボ
ン製反応炉を構成する反応容器および/または加熱用ヒ
ータの表面を被覆するPBN膜の形成反応をCVD法で
行えば、不純物含有量が極めて少なくて高温耐食性に優
れると共に、熱応力の発生も殆どなく、反応容器あるい
はヒータ形状にかかわらずカーボンに密着した緻密で膜
厚さが均一なPBN被覆膜を形成させることができる。
また、PBN被覆膜の膜厚さが、10μm未満では一部
反応炉の材質であるカーボンが露出して腐食防止効果が
少なくなることがあり、一方6mmもあれば充分であ
り、これを超えるとPBN膜が異方性であるため、熱応
力が発生し易く、クラックが起こり易くなる。従って、
このような欠点を避けるには10μm〜6mmとするの
がよく、より好ましくは200μm〜2mmとするのが
よい。
【0008】次に、本発明の請求項3に記載した発明
は、前記カーボン製反応炉の材質を等方性グラファイ
ト、異方性グラファイトまたはカーボンファイバとし
た。このように、カーボン製反応炉の材質としてグラフ
ァイトを選択すれば、等方性、異方性のいずれでもよ
く、これをPBNで被覆することによって耐食性および
耐熱性に優れたカーボン製反応炉材料として用いること
ができる。また、カーボンファイバは、成形に自由度が
あり、PBN成形体の形状に適した反応炉の形態を設計
することができるという利点がある。さらに、カーボン
ファイバはカーボンファイバ補強グラファイトのような
複合マトリックスとしてカーボン製反応炉を形成しても
よいし、水冷チャンバを保持する断熱材としても用いら
れる。
【0009】そして、本発明の請求項4に記載した発明
は、前記カーボン製反応炉の用途が、ハロゲン化ホウ素
とアンモニアとの反応による熱分解窒化ホウ素成形体を
製造するCVD反応装置用とした。このように、本発明
のカーボン製反応炉を、PBN成形体製造用CVD反応
装置内に設置し、該反応炉を構成する反応容器内に心金
を置き、CVD反応によりPBNを心金上に堆積させれ
ば、少なくとも反応容器およびヒータは成形体と同材質
のPBNで被覆されているので、反応雰囲気中の僅かな
酸素やアンモニアガスの腐食によるカーボンの侵食がな
くなり、この腐食により生成するCOガスやカーボンの
微粒子が、製品となるPBN成形体中に取り込まれるこ
とも殆どなくなり、PBN成形体の品質を著しく改善
し、生産性と歩留りの向上を図ることができる。
【0010】次に、本発明の請求項5に記載した発明
は、PBN成形体を製造する方法において、CVD反応
装置内に設置されるカーボン製反応炉内に該成形体を製
造するための心金を配置する前に、少なくともカーボン
製反応炉を構成する反応容器の全表面および/または加
熱用ヒータの全表面あるいはこれらの表面の一部にPB
NをCVD反応により被覆し、しかる後に該反応容器内
に心金を配置し、心金上にPBNをCVD反応により堆
積させて成形体を得ることを特徴とするPBN成形体の
製造方法である。
【0011】このようにすると、反応容器の全表面およ
び/または加熱用ヒータの全表面あるいはこれらの表面
の一部にPBNをCVD反応により被覆する方法と、心
金上にPBNをCVD反応により堆積させてPBN成形
体を製造する方法とが同じカーボン製反応炉で実施可能
であり、CVD反応装置の有効利用、成形コストの削
減、生産性の向上等に対して大きな効果がある。特に、
この方法であると、反応容器、ヒータに限らず、PBN
成形反応中に腐食ガスが接するカーボン製反応炉内の全
域にPBN膜を被覆することができ、結果として製造さ
れるPBN成形体の品質、歩留りを著しく向上させるこ
とができる。
【0012】また、本発明の請求項6に記載した発明
は、熱分解窒化ホウ素成形体を製造する方法において、
CVD反応装置内に設置されるカーボン製反応炉内に該
成形体を製造するための心金を配置し、少なくともカー
ボン製反応炉を構成する反応容器の全表面および/また
は加熱用ヒータの全表面あるいはこれらの表面の一部に
熱分解窒化ホウ素をCVD反応により被覆すると同時
に、あるいはその後引き続き心金上に熱分解窒化ホウ素
をCVD反応により堆積させて成形体を得ることを特徴
とする熱分解窒化ホウ素成形体の製造方法である。
【0013】このようにすると、反応容器の全表面およ
び/または加熱用ヒータの全表面あるいはこれらの表面
の一部にPBNをCVD反応により被覆する方法と、心
金上にPBNをCVD反応により堆積させてPBN成形
体を製造する方法とが同時にあるいは引き続いて実施出
来るので、CVD反応装置の有効利用、成形コストの削
減、製造時間の短縮に伴う生産性の向上等を図ることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。本発明者等は、特にCVD法によりPBN成形体を
製造する際に使用するカーボン製反応炉の腐食防止につ
いて種々検討した結果、これには反応容器および/また
は加熱用ヒータの全表面あるいはその一部を、作製する
成形体と同材質のPBNで被覆すればよいことに想到
し、本発明を完成させたものである。
【0015】先ず、本発明のCVD反応装置用カーボン
製反応炉の一例を図1に縦断面概略図として示した。図
1において、カーボン製反応炉10は、上下にガス排出
管15、ガス導入管14を備えた縦型円筒形の水冷チャ
ンバ17中に配置されており、内面をPBNで被覆した
カーボン製反応容器11とそれを取り巻く断熱材16お
よび加熱ヒータ12から構成されている。反応容器11
内には、ほぼ中央にカーボン製の成形用心金21を置
き、これをカーボン製の加熱用ヒータ12で取り囲ん
で、加熱できるようになっている。
【0016】隔壁13は、加熱用ヒータ12の全面をP
BNで被覆した場合は用いなくともよいが、被覆しない
場合は、高温になるヒータの腐食防止および汚染物質の
拡散を防止し、均熱化するため、心金21とヒータ12
の間に設けることが望ましい。ガス導入管14は、この
例では、2種類の原料ガスを別々に導入しガス導入管の
上部で混合する二重管方式としたが、ガスの種類、流量
比率、PBN成形体の形状等を考慮してガス導入管の形
状、取付け位置等を適宜設計することになる。
【0017】CVD反応によるPBN成形体の製造は、
反応容器11の中央に配設された心金21の表面上にC
VD反応によって生成したPBN薄膜を所定の厚さまで
蒸着、堆積させ、PBN成形体20を作製する。一方、
CVD反応用原料ガスは、ガス導入管14から反応容器
11に入り、加熱用ヒータ12により熱分解反応を受け
てPBNを析出した後、排出管15から系外に排出され
る。
【0018】本発明の最大の特徴は、このように、CV
D法によるPBN成形体を製造するためのカーボン製反
応炉において、少なくともカーボン製反応炉を構成する
反応容器の全表面および/または加熱用ヒータ全表面あ
るいはこれらの表面の一部を、PBN薄膜により被覆し
たことである。
【0019】反応容器の全表面をPBNで被覆する場合
は、カーボン製反応炉の炉内構造が先に説明した図1と
は異なり、反応容器の外側にCVD反応ガスが流通する
空間を設けて反応容器の外表面もPBNで被覆できるよ
うにする。
【0020】カーボン製反応炉10の材質は、CVD法
によるPBN生成反応条件が、約2000℃で0.1〜
10T0rrという高温、減圧下であるため、カーボン
質の中でもグラファイトが好ましく、等方性グラファイ
ト、異方性グラファイト、カーボンファイバ、カーボン
ファイバ補強グラファイト等が例示される。
【0021】このように、カーボン製反応炉の材質とし
てグラファイトを選択すれば、等方性、異方性のいずれ
でもよく、耐熱性に優れ、強度も加工性もあり、PBN
成形用反応炉材として反応容器にも加熱用ヒータにも適
合している。カーボンファイバは、成形に自由度があ
り、PBN成形体の形状に適した反応炉の形態を設計す
ることができるという利点がある。さらに、カーボンフ
ァイバはカーボンファイバ補強グラファイトのような複
合マトリックスとして反応炉を形成してもよい。また、
カーボンファイバの成形体は、断熱材16として好まし
く使用される。
【0022】そして、心金21の材質も、耐熱性、加工
性、離型性等の点からグラファイトを採用した。心金2
1とその周囲の反応領域を加熱するヒータ12は、例え
ば、心金を取り巻き、反応容器の内側に位置する円筒状
に加工した、例えばジグザグ状にヒータパターンを有す
るもので、材質としては、CVD法による熱分解グラフ
ァイト、炭化けい素等が挙げられるが、高温耐食性、P
BN被覆材との密着性や不純物が少ない等の点で熱分解
グラファイトが好ましい。
【0023】次に、反応容器および加熱用ヒータの全面
またはその一部を被覆する被覆層の材質には、熱分解窒
化ホウ素(PBN)を選択した。このように、PBN製
品にとっては汚染物質であるカーボンを、製品と同じ材
質のPBNで封鎖したことにより、PBN成形体製造用
原料ガスであるハロゲン化ホウ素とNH3 中に微量に存
在する酸素やNH3 との反応でカーボンの腐食が進行
し、この腐食により発生するCOガスやカーボンの微粒
子がPBN成形体に取り込まれて、PBN成形体製品の
歩留り低下、品質劣化を引き起こし、加えて、カーボン
の消耗やクラックの発生によって起こる反応容器、加熱
用ヒータの寿命低下等を有効に防止することができる。
また、カーボンとPBNの線熱膨張係数には差が殆どな
いので、接合面で剥離、割れ、欠け等の欠陥を発生する
ことは極めて稀で、PBNの高温下の耐食性と相まって
重要な選択肢である。
【0024】そして、このPBN被覆層の膜厚さを10
μm〜6mmとした。PBN被覆膜の厚さは、10μm
未満ではカーボンが一部露出して腐食防止効果が少なく
なることがあり、一方6mmを超えるとPBN膜の異方
性による熱応力のため、PBN膜にクラックが起き易く
なるので、10μm〜6mmの範囲がよく、好ましく
は、200μm〜2mmが適している。
【0025】続いて、本発明のカーボン製反応炉の製造
方法およびPBN成形体の製造方法について説明する。
本発明の反応容器とヒータのPBN被覆方法もPBN成
形体の製造方法も共に従来からよく知られているCVD
法を採用した。先ず、例えば、図1に例示した反応容器
の内表面に対しては、ヒータパターンを持つグラファイ
ト製ヒータに通電して昇温し、反応炉内を1950℃、
0.1Torrまで加熱、減圧して、三塩化ホウ素ガス
とアンモニアガスを所定量流し、数時間CVD反応を行
い、グラファイト製反応容器の内表面およびグラファイ
ト製ヒータの全表面に200μm〜2mmのPBN被覆
膜を形成させてPBN被覆反応容器とPBN被覆ヒータ
を作製する。この場合、PBNが被覆されるのは、反応
容器とヒータに限らず、ガスが接触し、かつ、高温化す
る所の全域にPBNが被覆されるので、一層腐食防止等
が図られる。
【0026】次に、このPBNで被覆したカーボン製反
応容器の中にグラファイト製の心金を設置し、反応容器
内を1950℃、0.1Torrまで加熱、減圧して、
三塩化ホウ素ガスとアンモニアガスを所定量流し、数時
間CVD反応を行い、心金表面上にPBN膜を所定の厚
さになるまで蒸着、堆積させて、PBN成形体を作製す
る。
【0027】このように、CVD反応装置内に設置され
るカーボン製反応炉内に該成形体を製造するための心金
を配置する前に、少なくともカーボン製反応炉を構成す
るカーボン製反応容器の全表面および/または加熱用ヒ
ータの全表面あるいはこれらの表面の一部にPBNをC
VD反応により被覆し、しかる後に該反応容器内に心金
を配置し、心金上にPBNをCVD反応により蒸着、堆
積させて成形体を得るというPBN成形体の製造方法も
本発明の特徴の一つである。
【0028】このようにすると、カーボン製反応容器の
全表面および/または加熱用ヒータの全表面あるいはこ
れらの表面の一部にPBNをCVD反応により被覆する
方法と、心金上にPBNをCVD反応により堆積させて
成形体を製造する方法とが同じカーボン製反応炉を使用
して実施可能であり、CVD反応装置の有効利用、成形
コストの削減、生産性の向上等に対して大きな効果があ
る。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例)外径200mm、厚さ5mm、高さ300m
mの円筒型グラファイト製反応容器とその内側に設けた
ヒータパターンを持つグラファイト製ヒータに通電し
て、1950℃、0.1Torrまで加熱、減圧して、
三塩化ホウ素ガスを1SLM、アンモニアガスを2SL
Mの流速で2時間CVD反応を行い、グラファイト製反
応容器の内表面およびグラファイト製ヒータの全表面に
約200μm(0.2mm)のPBN被覆膜を形成させ
た。
【0030】次に、このPBNで被覆したグラファイト
製反応容器およびヒータのほぼ中心部にグラファイト製
の心金を設置し、1950℃、0.1Torrまで加
熱、減圧して、三塩化ホウ素ガスを1SLM、アンモニ
アガスを2SLMの流速で6時間CVD反応を行い、心
金表面上にPBN膜を蒸着、堆積させて、PBN成形体
を作製した。このPBN成形体の成形反応を50バッチ
以上繰り返したが、PBN被覆グラファイト製反応容器
およびヒータの表面に腐食による消耗やクラックの発生
は認められず、PBN成形体にもCOガスによるカーボ
ン汚染、グラファイト微粒子による汚染は殆ど認められ
なかった。
【0031】(比較例)PBN被覆を施さないカーボン
製反応炉を使用し、グラファイト製反応容器およびヒー
タのほぼ中心部にグラファイト製の心金を設置し、CV
D法によりPBN膜を蒸着させて、PBN成形体を繰り
返し作製したところ、10バッチ反応を行った時点で反
応容器およびヒータのグラファイト表面に消耗が起こ
り、継続して使用することが不可能になった。
【0032】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0033】例えば、上記ではCVD法によりPBNで
反応容器やヒータを被覆する場合を中心に示したが、本
発明はこれには限定されず、カーボン製反応炉を構成す
る他の部材であって、反応ガスに接触するものであれ
ば、いずれのものもPBNで被覆してもよい。
【0034】また、上記実施の形態と実施例において
は、CVD法によりPBNで反応容器やヒータを被覆し
た後、一端反応を停止して心金を配置し、その後CVD
反応を再開して成形体を形成しているが、本発明はこれ
には限定されず、はじめから心金を配置してCVD法に
よりPBNで反応容器やヒータを被覆すると同時に、あ
るいは反応を停止することなく引き続き心金上にPBN
を析出させて成形体を製造してもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、カーボン製反応炉にお
いて、少なくともカーボン製反応炉を構成する反応容器
および/またはヒータの全表面あるいはその一部を、製
造する成形体と同材質であるPBNで被覆するので、カ
ーボン製反応炉の高温下耐食性は格段に向上し、CVD
反応ガス中の不純酸素やNH3 ガスによる腐食は殆どな
くなると共に、PBN成形体に対する異物の混入を防止
することができる。従って、該カーボン製反応炉をPB
N成形体の製造に長期間安定して使用することができ、
プロセスの安定操業が可能になると共にPBN成形体の
純度向上を図り、生産性を高め、製品の歩留りを改善す
ることができる。また、反応容器とヒータのPBNによ
る被覆反応とPBN成形体の成形反応を同一のカーボン
製反応炉を使用して行うことができるので、PBN成形
体製造コストの削減、エネルギーコストの節減、生産性
の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカーボン製反応炉の一例を示す縦断面
概略図である。
【符号の説明】
10…カーボン製反応炉、 11…反応容器、 12…加熱用ヒータ、 13…隔壁断熱材、 14…ガス導入管、 15…ガス排出管、 16…断熱材、 17…水冷チャンバ、 20…PBN成形体、 21…心金。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CVD法による熱分解窒化ホウ素成形体
    を製造するためのカーボン製反応炉において、少なくと
    もカーボン製反応炉を構成する反応容器の全表面および
    /または加熱用ヒータ全表面あるいはこれらの表面の一
    部が、熱分解窒化ホウ素膜により被覆されていることを
    特徴とするカーボン製反応炉。
  2. 【請求項2】 前記熱分解窒化ホウ素膜がCVD法で形
    成されたものであり、その膜厚さが10μm〜6mmで
    あることを特徴とする請求項1に記載したカーボン製反
    応炉。
  3. 【請求項3】 前記カーボン製反応炉の材質が、等方性
    グラファイト、異方性グラファイトまたはカーボンファ
    イバであることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載したカーボン製反応炉。
  4. 【請求項4】 前記カーボン製反応炉の用途が、ハロゲ
    ン化ホウ素とアンモニアとの反応による熱分解窒化ホウ
    素成形体を製造するCVD反応装置用であることを特徴
    とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載したカ
    ーボン製反応炉。
  5. 【請求項5】 熱分解窒化ホウ素成形体を製造する方法
    において、CVD反応装置内に設置されるカーボン製反
    応炉内に該成形体を製造するための心金を配置する前
    に、少なくともカーボン製反応炉を構成する反応容器の
    全表面および/または加熱用ヒータの全表面あるいはこ
    れらの表面の一部に熱分解窒化ホウ素をCVD反応によ
    り被覆し、しかる後に該反応容器内に心金を配置し、心
    金上に熱分解窒化ホウ素をCVD反応により堆積させて
    成形体を得ることを特徴とする熱分解窒化ホウ素成形体
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 熱分解窒化ホウ素成形体を製造する方法
    において、CVD反応装置内に設置されるカーボン製反
    応炉内に該成形体を製造するための心金を配置し、少な
    くともカーボン製反応炉を構成する反応容器の全表面お
    よび/または加熱用ヒータの全表面あるいはこれらの表
    面の一部に熱分解窒化ホウ素をCVD反応により被覆す
    ると同時に、あるいはその後引き続き心金上に熱分解窒
    化ホウ素をCVD反応により堆積させて成形体を得るこ
    とを特徴とする熱分解窒化ホウ素成形体の製造方法。
JP2671698A 1998-01-23 1998-01-23 カーボン製反応炉および熱分解窒化ホウ素成形体の製造方法 Pending JPH11209875A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003073829A (ja) * 2001-09-06 2003-03-12 Shin Etsu Chem Co Ltd 熱分解窒化ホウ素製容器の製造方法
WO2004108980A1 (ja) * 2003-06-02 2004-12-16 Shincron Co., Ltd. 薄膜形成装置及び薄膜形成方法
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