JPH11211959A - 光学素子保持装置およびこれを用いた光学機器 - Google Patents

光学素子保持装置およびこれを用いた光学機器

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JPH11211959A
JPH11211959A JP1713998A JP1713998A JPH11211959A JP H11211959 A JPH11211959 A JP H11211959A JP 1713998 A JP1713998 A JP 1713998A JP 1713998 A JP1713998 A JP 1713998A JP H11211959 A JPH11211959 A JP H11211959A
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柏葉  聖一
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部から光学素子保持部材に付勢力を加えて
光軸ずれを修正すると、保持部材の変形によりずれ修正
精度が悪化する。 【解決手段】 第3群レンズL3を保持する3群保持枠
109と、第6群レンズL6を保持する6群保持枠11
8と、両保持枠を結合させるとともに結合途中にてこれ
ら両保持枠の相対位置の変更を許容するビス等の結合部
材145と、結合部材と6群保持枠118との間に配置
され、少なくとも結合部材による両保持枠の結合途中に
て6群保持枠118を3群保持枠109に対して押圧付
勢する付勢部材120と設けて光学素子保持装置を構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子保持装置
に関し、さらに詳しくは、例えば一眼レフカメラ用交換
レンズ等の光学機器における製造誤差に起因する複数の
光学素子(レンズ等)の光軸ずれによって発生する性能
劣化を修正するために、製造過程で行なう光学素子の光
軸ずれ修正(複数の光学素子の光軸直交方向の相対位置
の変更)に適した光学素子保持装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】上記のような光学素子保持装置は従来一
般的に用いられている。以下、その代表的な構成および
光軸ずれの修正方法を説明する。
【0003】図3には、従来の一眼レフカメラ用交換レ
ンズの一部を構成する光学素子保持装置を示している。
この図において、1は案内筒で、フィルム面に対して定
位置に保持されている。この案内筒1には、光軸方向に
延びる案内溝1aが形成されている。
【0004】2はカム筒で、案内筒1の外径に光軸回り
での回転のみが可能に嵌合保持されている。このカム筒
2には、カム溝2aが形成されている。
【0005】3は第1レンズ5を保持する第1鏡筒で、
その外径部にて案内筒1の内径に嵌合している。また、
この第1鏡筒3には、案内溝1aおよびカム溝2aに係
合するコロ4がビス止めされている。これにより、カム
筒2を光軸回りで回転させると、コロ4が案内溝1aと
カム溝2aとの交点にて従動し、第1鏡筒3は光軸方向
に移動する。
【0006】6は第2レンズ7を保持する第2鏡筒で、
第1鏡筒3の光軸方向後方に延びるアーム部の後端面に
当接し、ビス9によって上記アーム部にビス止めされて
いる。これにより、第1鏡筒3が光軸方向に移動する
と、第2鏡筒6も一体となって移動する。
【0007】このような構成の光学素子保持装置では、
第1鏡筒3と第2鏡筒6の間には光軸直交方向に関して
厳密な位置決めを行っておらず、一定範囲の中で概略の
位置だけが決まるようになっている。これにより、第1
鏡筒3に対する第2鏡筒6の光軸直交方向位置を変更調
整することにより、各部品の製造誤差による第1レンズ
5と第2レンズ7の光軸ずれ(偏芯)を修正して組み立
てることができる。
【0008】次に、上記光学素子保持装置の製造工程に
おける光軸ずれ修正方法について説明する。調整に際し
ては、ビス9による第2鏡筒6と第1鏡筒3のビス止め
前の状態で案内筒1を不図示の調整治具本体に固定する
とともに、調整リング8a、付勢リング8bおよび付勢
ばね8cからなる調整治具8をセットする。この状態
で、調整リング8aは第2鏡筒6のレンズ保持部外径に
嵌合するとともに、調整治具本体に対して光軸直交方向
に移動可能となっている。付勢リング8bは調整リング
8aの内径に嵌合しており、調整リング8aとの間に配
置された付勢ばね8cによって第2鏡筒6に向けて付勢
されている。
【0009】このため、第2鏡筒6は、付勢リング8b
によって第1鏡筒3に圧接した状態、すなわち第1鏡筒
3と第2鏡筒6の光軸方向間隔が決められた状態に保持
される。
【0010】そして、調整リング8aを光軸直交方向に
移動させることにより、第2鏡筒6を所望の光軸直交方
向位置に移動させ、上記光軸ずれを修正することができ
る。こうして、調整治具8を用いて第2鏡筒6を両レン
ズ5,7の光軸ずれを修正した位置に移動させた後に、
ビス9を締め付けることにより、第1鏡筒3と第2鏡筒
6とを光軸ずれがない状態で結合させることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の光軸ずれ修正方法では、以下に挙げるような欠点が
ある。
【0012】第1に、付勢リング8bによって第2鏡筒
6を第1鏡筒3に対して付勢する構成を採っているた
め、この付勢力が第1鏡筒3やカム溝2aとコロ4との
当接部にも加わることで第1鏡筒3やコロ4を変形させ
てしまった状態で光軸ずれの修正が行われる。従って、
付勢リング8bによる付勢を解除すると同時にこれらの
変形が元の状態に戻ることで再び光軸がずれてしまい、
実際には真の光軸ずれを精度良く修正できているとは言
い難い。
【0013】第2に、ビス9の締め込み時に発生する部
品の変形による修正精度の悪化が挙げられる。例えば第
1鏡筒3では、ビス9の締め付け摩擦力によるビス9周
りの変形(特にセルフタップビスを使用した場合)が発
生する。また第2鏡筒6でも、ビス9の頭部による摩擦
力によって同じくビス9周りの変形が発生する。そし
て、これらの変形が発生したままの状態で調整治具8を
取り除くと、第2鏡筒6はこれらの変形により生じた応
力を緩和する方向に移動してしまうことになり、やはり
真の光軸ずれを精度良く修正できているとは言い難い。
【0014】第3に、第2鏡筒6を修正中に第1鏡筒3
と第2鏡筒6の当接面に発生する摩擦力による第1鏡筒
3の変形によっても同じように修正精度の悪化が問題と
なる。
【0015】そこで、本発明は、簡単な構成で、光軸ず
れ修正を精度良く行うことのできる光学素子保持装置を
提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、第1光学素子を保持する第1保持部材
と、第2光学素子を保持する第2保持部材と、両保持部
材を結合させるとともに結合途中にてこれら両保持部材
の相対位置の変更を許容するビス等の結合部材と、結合
部材と第2保持部材との間に配置され、少なくとも結合
部材による両保持部材の結合途中にて第2保持部材を第
1保持部材に対して押圧付勢する付勢部材とを設けて光
学素子保持装置を構成している。
【0017】これにより、従来のように外部から第2保
持部材を第1保持部材に対して押圧付勢する調整治具を
用いなくても、第1光学素子と第2光学素子の光軸方向
間隔を決めた状態とし、かつ部品変形を防止して精度の
良い光軸ずれ修正を行なうことを可能としている。
【0018】なお、上記光学素子保持装置に、両保持部
材の相対位置変更時および結合部材の結合動作時におけ
る第1保持部材の変形を規制する変形規制部材を取り付
けて、第1保持部材の変形による光軸ずれ修正精度の悪
化を防止するのが望ましい。また、結合部材と第2保持
部材との間に、結合部材の結合動作時におけるこの結合
部材と第2保持部材との間の摩擦力の発生を防止する摩
擦防止部材を配置して、第2保持部材の変形により光軸
ずれ修正の精度の悪化を防止するのが望ましい。そし
て、この場合、摩擦防止部材の第1保持部材に対する両
保持部材の相対位置変更面内での移動を規制して、組み
込み後も両保持部材と一体となって可動部を構成できる
ようにするのが望ましい。
【0019】さらに、摩擦防止部材を変形規制部材と兼
用したり、付勢部材を結合部材と摩擦防止部材との間に
配置したりして、簡単な構成で効率良く部品の変形を防
止するのが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1には、本発
明の第1実施形態であるレンズ保持装置(光学素子保持
装置)を備えた一眼レフカメラ用交換レンズ(光学機
器)の内部構造を示している。この交換レンズは、第1
〜第6群レンズL1〜L6を有する6群構成のレンズで
あり、ズーム動作によって全てのレンズL1〜L6が光
軸方向に移動し、フォーカス動作によって第2群レンズ
L2が光軸方向に移動する。
【0021】このとき、第3群レンズL3と第6群レン
ズL6とが一体的に移動し、第5群レンズL5は光軸方
向への移動とは別に、振れ補正動作を行なうために光軸
直交方向にも移動する。
【0022】101はマウントで、カメラ本体に取り付
けるためのバヨネット部を有しており、固定筒102に
ビス止め固定されている。103は外装環で、マウント
101と固定筒102との間に挟み込まれて固定されて
いる。
【0023】外装環103には、目盛窓104、名称プ
レート105、SWパネル106が取り付けられてお
り、SWパネル106に設けられたスイッチを切り換え
ることによって、オートフォーカスや振れ補正などの機
能を選択して使用することができる。
【0024】107は案内筒で、固定筒102がビス止
めされることでカメラ本体に対して固定部を構成してい
る。案内筒107の外周には、バヨネット結合によって
光軸回りの回転のみ可能となっているカム筒108が嵌
合している。これにより、カム筒108を回転させる
と、案内筒107に設けられた光軸方向の案内溝とカム
筒108に設けられたカム溝の交点の移動に従い、第3
群レンズL3を保持する3群保持枠109、第4群レン
ズL4を保持する4群保持枠110、振れ補正ユニット
111および直進筒112をそれぞれにビス止めされた
コロ113〜116を介して光軸方向へ移動させること
ができる。
【0025】3群保持枠109には、絞り駆動部と絞り
羽根部とから構成される電磁絞りユニット117がビス
止めされている。また3群保持枠109の後端には、第
6群レンズL6を保持する6群保持枠118が、補強板
119およびばね座金120とともにビス145によっ
てビス止めされている。
【0026】4群保持枠110の前端にはフック部が設
けられており、このフック部には、開放口径の決定およ
び有害光のカットを目的とする移動絞り121が前方よ
り弾性結合されている。これにより、3群保持枠109
を間に挟んだ状態での移動絞り121と4群保持枠11
0との結合を容易としている。
【0027】振れ補正ユニット111は、第5群レンズ
L5を光軸直交方向に駆動可能に保持しており、マグネ
ットおよびコイルとから構成される駆動部によって第5
群レンズL5を駆動する。
【0028】直進筒112には、フィルター枠122が
ビス止めされている。
【0029】フィルター枠122の先端外周には、バヨ
ネット部が、内周にはネジ部がそれぞれ設けられてお
り、それぞれフード、フィルター等のアクセサリーが装
着可能となっている。また、フィルター枠122には、
第1群レンズL1を保持する1群保持枠123がビス止
めされている。
【0030】フィルター枠122と1群保持枠123の
当接部はそれぞれ周方向に延びる斜面形状に形成されて
おり、1群保持枠123を回転させてフィルター枠12
2に取り付けることにより、1群保持枠123のフィル
ター枠122に対する光軸方向の取り付け位置を選択す
ることができる。これにより、製造誤差による広角側と
望遠側の焦点位置のずれを補正することができる。
【0031】124は化粧環で、前面にレンズ名称等の
表示が印刷されている。
【0032】125はフォーカスユニットで、案内筒1
07にビス止めされている。フォーカスユニット125
は、主として振動波モータと差動機構とで構成されてお
り、振動波モータのロータ回転量とマニュアルリング1
26の回転量に応じたフォーカスキー127の回転量を
出力する。
【0033】フォーカスユニット125の前側には、水
平および垂直方向の振れの角速度を検出する一対の振動
ジャイロ128が半田付けされたジャイロ基板129
が、ゴムダンパー(不図示)を介してビス止めされてい
る。
【0034】また、フォーカスユニット125から円弧
状に延出した突出部の外周には、グレイコードパターン
が形成されたエンコーダフレキ130が貼り付けられて
いる。
【0035】さらに、フォーカスユニット125の前側
における振動ジャイロ128、エンコーダフレキ130
が設けられていない位相には突出部が設けられており、
この突出部にはコロ131がビス止めされている。
【0036】132はズーム操作環で、周方向に設けら
れている溝にコロ131が係合することで、光軸方向の
移動が規制された状態で光軸回りの回転のみが可能とな
っている。ズーム操作環132の内周には、カム筒10
8にビス止めされたズームキー133が係合する凹部が
設けられている。これによりズームキー133を介し
て、ズーム操作環132と一体的にカム筒108を回転
させることができる。
【0037】134は中間筒で、外周にはズーム操作環
132の内周に設けられた光軸方向に延びる溝に係合す
る突起部が、内周にはフィルター枠122の外周に設け
られた突起部が係合するリード溝が設けられている。こ
のため、ズーム操作環132と一体的に回転し、ズーム
操作環132の回転方向の位置とフィルター枠122の
光軸方向の位置に応じて光軸方向に進退する。
【0038】本交換レンズでは、振動ジャイロ128を
カメラ本体から離れた位置(フォーカスユニット125
の前)に配置することで、カメラ本体が発生する振動
(シャッター幕走行やミラーアップ・ダウンの振動な
ど)が振動ジャイロ128に伝わりにくい構造としてお
り、ケース内に収納するなど従来用いられてきた手法を
必要としていない。また、ズーム操作環132の光軸方
向の位置規制部を振動ジャイロ128が設けられていな
い位相に設けることで、レンズ外径を大きくせずに振動
ジャイロを配置することができるようにしている。これ
らの手法により本交換レンズの小型化が達成されてい
る。
【0039】135はズーム操作環132の外周に巻き
付けられたズームゴムで、136はズーム操作環132
の前端部に弾性結合しているネームリングである。13
7はズーム操作環132にビス止めされたズームブラシ
で、エンコーダフレキ130のグレイコードパターン上
を摺動して、ズーム操作環132とエンコーダフレキ1
30の位置関係を検出するために用いられる。
【0040】138はインナーカム筒で、コロ139が
コイルばねを介してビス止めされている。このコロ13
9は、案内筒107に設けられたカム溝およびカム筒1
08に設けられた光軸方向溝に係合する。このため、イ
ンナーカム筒138はカム筒108と一体的に回転しな
がら光軸方向に進退する。
【0041】140は第2群レンズL2を保持する2群
保持枠で、外周に設けられた突起部がインナーカム筒1
38の内周に設けられたカム溝に係合している。また、
2群保持枠140から延出したキー部は、フォーカスキ
ー127と一体的に回転するよう係合している。
【0042】このため、2群保持枠140は、カム筒1
08が回転する(フォーカスキー127は停止)と、イ
ンナーカム筒138の光軸方向進退量とインナーカム筒
138のカム溝の回転に伴う係合点の光軸方向変化量の
合計量だけ光軸方向に進退する。
【0043】また、フォーカスキー127が回転する
(カム筒108は停止)と、回転しながらインナーカム
筒138のカム溝との係合点の光軸方向変化量に応じて
進退する。本交換レンズでは、これらの機構により、イ
ンナーフォーカスにおける焦点距離変化に伴なう焦点位
置ずれをメカ的に補正して第2群レンズL2を光軸方向
に進退させる。
【0044】141は目盛シートで、フォーカスユニッ
ト125の出力であるフォーカスキー127と一体的に
回転し、目盛窓104と合わせて焦点位置の表示を行
う。
【0045】142はメイン基板で、フォーカスユニッ
ト125、電磁絞りユニット117、振れ補正ユニット
111、ジャイロ基板129およびエンコーダフレキ1
30と可撓性フレキシブル基板を介して又は直接、電気
的に接続され、各種制御を行なう。
【0046】143はマウント101にビス止めされ、
メイン基板142とフレキシブル基板を介して接続され
てた接点ブロックであり、カメラ本体との通信および電
源の供給を行なうために設けられている。
【0047】144は裏ブタで、マウント101に弾性
結合して有害光をカットしている。以上のように構成さ
れた交換レンズでは、ズーム操作環132を回転させる
と、ズームキー133を介してカム筒108が回転し、
上記機構に従い全てのレンズL1〜L6が光軸方向に進
退し、ズーミングが行われる。なお、この際、第3群レ
ンズL3と第6群レンズL6とは一体的に進退する。
【0048】一方、オートフォーカス時には振動波モー
タの駆動により、マニュアルフォーカス時にはマニュア
ルリング126を回転させることにより、それぞれフォ
ーカスキー127を回転させる。これにより、上記機構
に従い第2群レンズL2を進退させ、フォーカシングを
行うことができる。
【0049】また、振れ補正動作時には、振動ジャイロ
128の出力およびエンコーダフレキ130の出力に応
じて振れ補正ユニット111を制御し、第5群レンズL
5を光軸直交面内で、発生している振れによるフィルム
面での像の移動を打ち消す方向に駆動する。
【0050】次に、第3群および第6群レンズL3,L
6を保持して一体的に連結する上記レンズ保持装置の構
成について図2を用いて詳しく説明する。このレンズ保
持装置では、図1で説明した構成部品のうち、マウント
101、外装環103、マニュアルリング126、メイ
ン基板142、裏ブタ144及びこれらに固定された部
品を組み込む前に、固定筒102を調整治具本体(不図
示)に固定した状態で、第6群レンズL6を保持させた
6群保持枠(請求の範囲にいう第2保持部材)118
を、第3群レンズL3を保持させた3群保持枠(同、第
1保持部材)109に光軸直交方向位置を調整して取り
付ける。
【0051】これにより、第1から第6群レンズL1〜
L6およびこれらを保持する各部品の製造誤差によって
生ずる光学性能の劣化を修正し、所望の光学性能を得る
ことができる。
【0052】3群保持枠109は、第3群レンズL3を
保持する円筒部からフランジ部を介してレンズ後方へと
延出する3本の足部109aを有している。各足部10
9aの後端には、光軸直交面である6群保持枠との当接
面109b、ビス下穴109dおよび一対の円柱状突起
109cが設けられている。
【0053】6群保持枠118の第6群レンズL6を保
持する円筒部の外周における3群保持枠109の当接面
109bおよびビス下穴109dに対応する位置の3箇
所には、3群保持枠109との当接面とビス穴118b
とが設けられたフランジ部118aが形成されている。
【0054】補強板(請求の範囲にいう変形規制部材兼
摩擦防止部材)119は、略中空円盤状の形状をしてお
り、3群保持枠109のビス下穴109dおよび円筒状
突起109cに対応する3箇所の位置に、ビス穴119
a、丸穴119bおよび長穴119cがそれぞれ設けら
れている。
【0055】これら部品により構成されるレンズ保持装
置は、以下のようにして組み立てられる。まず、3群保
持枠109の当接面109bに6群保持枠118のフラ
ンジ部118aを突き当てる。次に、補強板119を6
群保持枠118のフランジ部118aに乗せた状態で、
ネジ軸部回りにばね座金(請求の範囲にいう付勢部材)
120を取り付けたセルフタップ用ビス(請求の範囲に
いう結合部材)145によって3箇所でビス止めされ
る。
【0056】次に、本レンズ保持装置における光軸ずれ
修正は、ビス145を途中まで締め付けた状態、すなわ
ち6群保持枠118を3群保持枠109に完全に固定で
きていないが、ばね座金120によるばね力によって補
強板119を介して6群保持枠118を3群保持枠10
9に対して押し付けた状態(請求の範囲にいう結合途
中)で行われる。
【0057】6群保持枠118には、従来の調整リング
8aに相当する調整治具(不図示)が取り付けられてい
る。そして、この調整治具を介して6群保持枠118を
光軸直交面内で移動させる。
【0058】ここで、6群保持枠118のビス穴118
bの径は、想定される必要ずれ修正量分だけ6群保持枠
118が移動できるように、ビス145のネジ軸部外径
に対して大きく設定されている。
【0059】また、3群保持枠109の円筒状突起10
9cの根元位置の当接面109bに対する光軸方向後方
への突出量t1と、6群保持枠118のフランジ部11
8aの厚みt2とは、t1<t2の関係にある。このた
め、補強板119を介して6群保持枠118を確実に3
群保持枠109に押し付けることで、第3群レンズL3
と第6群レンズL6との光軸方向間隔を決めることがで
きる。
【0060】さらに、補強板119の丸穴119bおよ
び長穴119cに3群保持枠109の3本の足部109
aに設けられた円筒状突起109cが嵌合することによ
り、補強板119は3群保持枠109に対して両保持枠
109,118の光軸修正面(請求の範囲にいう相対位
置変更面)内で位置決めされるとともに、3群保持枠1
09の足部109aの変形もそれぞれ規制される。この
ため、補強板119は3群保持枠109(さらには6群
保持枠118)と一体となり、全体で可動部を構成する
ことが可能となる。
【0061】以上説明したように、本実施形態のレンズ
保持装置では、6群保持枠118を3群保持枠109に
結合させるためのビス145を締め付ける途中におい
て、ばね座金120のばね力によって6群保持枠118
と3群保持枠109の光軸方向間隔を決めた状態で光軸
ずれ修正のために6群保持枠118を3群保持枠109
に対して光軸直交方向に移動させることができるように
構成されている。このため、図3で示したように調整治
具による外部からの付勢力(付勢リング8bおよび付勢
ばね8cによる付勢力)によって各構成部品が変形して
しまうといった不具合が発生しないため、真の光軸ずれ
を精度良く修正することができる。
【0062】なお、本発明の具体的構成は本実施形態で
説明したものに限られるものではない。例えば、スペー
ス的に許されるのであれば、ばね座金120によるばね
力を、ビス145の下とは別の位置で発生させることも
可能であるし、ばね座金120と補強板119の位置を
入れ換えて構成してもよい。また、ばね座金120に代
えて、皿ばね、波形座金、板ばね、コイルばねといった
ばね性を有する部品を用いることも可能である。
【0063】また、本実施形態のレンズ保持装置では、
ビス145を締め付ける際にビス145のネジ軸部と3
群保持枠109のビス下穴109dとの間やビス145
の頭部と6群保持枠118のフランジ部118aとの間
に発生する摩擦力、又は6群保持枠118を3群保持枠
109に対して光軸直交方向に移動させる際に当接面1
09bに発生する摩擦力による3群保持枠109の足部
119aの変形・ねじれや6群保持枠118のフランジ
部118aのねじれを、以下のように防止している。
【0064】第1に、ビス145のネジ軸部とL3保持
枠109のビス下穴109dとの間や6群保持枠118
と3群保持枠109との当接面に発生する摩擦力による
3群保持枠109の足部109aの変形・ねじれに関し
ては、補強板119によって足部109aの変形を規制
することでこれを防止している。
【0065】第2に、ビス145の頭部と6群保持枠1
18のフランジ部118aとの間に発生する摩擦力によ
るフランジ部118aのねじれに関しては、3群保持枠
109との間の相対移動が規制された補強板119を間
に挟むことによって、上記摩擦力の発生を補強板119
とビス145との間に限定することで防止している。な
お、本実施形態にて用いた補強板119は、他の部品強
度が充分であれば省くことも可能であり、必要に応じて
用いればよい。
【0066】また、それぞれの部品変形要因に対してそ
れぞれ別体の変形防止部材を設けても構わないし、テフ
ロンシート等の摩擦係数の低い部品を変形防止部材とは
別に挟み込むようにして摩擦力の発生・伝達を防止する
ようにしてもよい。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
結合部材と第2保持部材との間、すなわち装置内部に配
置された付勢部材の付勢力によって、光軸ずれ修正中に
おける両保持部材に保持された光学素子の間隔を決める
ようにしているので、従来のように装置外部から付勢力
を加える調整治具を用いた場合のような部品変形を防止
して、精度の良い光軸ずれ修正を行なうことができる。
【0068】なお、第1保持部材の変形を規制する部材
を設ければ、第1保持部材の変形により光軸ずれ修正精
度が悪化することを防止することができる。
【0069】また、結合部材と第2保持部材との間にお
ける摩擦力の発生を防止する部材を設ければ、第2保持
部材の変形により光軸ずれ修正精度が悪化することも防
止することができる。
【0070】そして、この場合、摩擦防止部材の第1保
持部材に対する両保持部材の相対位置変更面内での移動
を規制すれば、組み込み後も両保持部材と一体となって
可動部を構成させることができる。
【0071】さらに、摩擦防止部材を変形規制部材と兼
用したり、付勢部材を結合部材と摩擦防止部材との間に
配置したりすれば、簡単な構成で効率良く部品の変形を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である一眼レフカメラ用
交換レンズの断面図。
【図2】上記交換レンズに備えられたレンズ保持装置の
構造を示す分解斜視図。
【図3】従来の一眼レフカメラ用交換レンズに備えられ
たレンズ保持装置における光軸ずれ修正方法を示す一部
断面図。
【符号の説明】
107 案内筒 108 カム筒 109 3群保持枠 110 4群保持枠 111 振れ補正ユニット 112 直進筒 117 電磁絞りユニット 118 6群保持枠 119 補強板 120 ばね座金 122 フィルター枠 123 1群保持枠 125 フォーカスユニット 138 インナーカム筒 140 2群保持枠

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1光学素子を保持する第1保持部材
    と、 第2光学素子を保持する第2保持部材と、 前記両保持部材を結合させるとともに結合途中にてこれ
    ら両保持部材の相対位置の変更を許容する結合部材と、 前記結合部材と前記第2保持部材との間に配置され、少
    なくとも前記結合部材による前記両保持部材の結合途中
    にて前記第2保持部材を前記第1保持部材に対して押圧
    付勢する付勢部材とを有することを特徴とする光学素子
    保持装置。
  2. 【請求項2】 前記結合部材が、前記両保持部材を締め
    付けにより結合させるビスであることを特徴とする請求
    項1に記載の光学素子保持装置。
  3. 【請求項3】 前記付勢部材が、前記ビスの軸回りに配
    置された環状部材であることを特徴とする請求項2に記
    載の光学素子保持装置。
  4. 【請求項4】 前記両保持部材の相対位置変更時および
    前記結合部材の結合動作時における前記第1保持部材の
    変形を規制する変形規制部材を設けたことを特徴とする
    請求項1から3のいずれかに記載の光学素子保持装置。
  5. 【請求項5】 前記変形規制部材を、前記結合部材と前
    記第1保持部材との間に配置したことを特徴とする請求
    項4に記載の光学素子保持装置。
  6. 【請求項6】 前記付勢部材を、前記結合部材と前記変
    形規制部材との間に配置したことを特徴とする請求項4
    又は5に記載の光学素子保持装置。
  7. 【請求項7】 前記結合部材と前記第2保持部材との間
    に、前記結合部材の結合動作時におけるこの結合部材と
    前記第2保持部材との間の摩擦力の発生を防止する摩擦
    防止部材を配置したことを特徴とする請求項1から6の
    いずれかに記載の光学素子保持装置。
  8. 【請求項8】 前記摩擦防止部材は、前記第1保持部材
    に対する前記両保持部材の相対位置変更面内での移動が
    規制されていることを特徴とする請求項7に記載の光学
    素子保持装置。
  9. 【請求項9】 前記両保持部材の相対位置変更時および
    前記結合部材の結合動作時における前記第1保持部材の
    変形を規制する変形規制部材が設けられており、 前記摩擦防止部材は、前記変形規制部材を兼ねているこ
    とを特徴とする請求項7又は8に記載の光学素子保持装
    置。
  10. 【請求項10】 前記付勢部材が、前記結合部材と前記
    摩擦防止部材との間に配置されていることを特徴とする
    請求項7から9のいずれかに記載の光学素子保持装置。
  11. 【請求項11】 請求項1から10のいずれかに記載の
    光学素子保持装置を用いたことを特徴とする光学機器。
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