JPH11211979A - 投写画像補正レンズ、投写レンズ装置および投写型表示装置 - Google Patents

投写画像補正レンズ、投写レンズ装置および投写型表示装置

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JPH11211979A
JPH11211979A JP10013730A JP1373098A JPH11211979A JP H11211979 A JPH11211979 A JP H11211979A JP 10013730 A JP10013730 A JP 10013730A JP 1373098 A JP1373098 A JP 1373098A JP H11211979 A JPH11211979 A JP H11211979A
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JP
Japan
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lens
projection
image correction
projection image
plano
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JP10013730A
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English (en)
Inventor
Yoshito Miyatake
義人 宮武
Takehiro Okada
武博 岡田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の投写型表示装置を用いてスタック投写
する場合の投写画像の画素ずれを低減するためのアスペ
クト比補正装置を提供する。 【解決手段】 投写画像補正レンズは、スクリーン側か
ら順に、平凹円筒面レンズの第1レンズ23と、平凸円
筒面レンズの第2レンズ24とで構成される。2つの円
筒面レンズ23,24の間の空気間隔と、少なくとも一
方の円筒面レンズの傾斜角を変えることにより投写画像
のアスペクト比と台形歪みとを変えることができる。複
数の投写型表示装置を平行に配置し、各投写レンズの出
射側に投写画像補正レンズを配置すると、2つの投写画
像の間の画素ずれを低減が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の投写型表示
装置を用いてそれぞれの投写画像をスクリーン上で重ね
合わせることにより明るい投写画像を得るようにした投
写型表示装置に関するものであり、また複数の投写画像
の画素ずれの小さくするための投写画像補正レンズ、投
写レンズ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大画面映像を得るために、ライトバルブ
に映像信号に応じた光学像を形成し、その光学像に光を
照射し投写レンズによりスクリーン上に拡大投写する方
法が従来よりよく知られている。最近では、ライトバル
ブとして液晶パネルを用いる投写型表示装置が商品化さ
れている(例えば、特開昭62−133424号公
報)。液晶パネルは、高画質の投写画像を得るために、
液晶材料としてツイストネマティック(TN)液晶を用
い、各画素にスイッチング素子としてTFTを設けたア
クティブマトリックス型を用い、赤用、緑用、青用とし
て3枚の液晶パネルを用いるのが主流となりつつある。
最近では、液晶パネルの開口率の向上、高輝度小型ラン
プの開発などにより、投写型表示装置の光出力が以前に
比べて大幅に向上している。
【0003】投写画像をさらに明るくするために、複数
の投写型表示装置を用いてそれぞれの投写画像をスクリ
ーン上で重ね合わせる方法(スタック投写)が従来から
知られている。
【0004】2台の投写型表示装置を用いてスタック投
写する場合の例を図16に示す。2台の投写型表示装置
1,2を上下に配置し、下側の投写型表示装置1は、投
写レンズ3の光軸4がスクリーン上の投写画像6の下端
7を通過するように、液晶パネル8の画面中心9に対し
て投写レンズ3の光軸4を上側にずらしている。上側の
投写型表示装置2も、液晶パネル10の画面中心11に
対して投写レンズ12の光軸13を上側にずらして、2
つの投写画像が重なり合うようにしている。投写画像6
が投写型表示装置1,2により遮られないようにするた
めに、2台の投写型表示装置1,2は投写画像6の画面
中心14より低くなるようにしている。2台の投写型表
示装置を用いて投写画像を重ね合わせるようにしている
ので、投写画像は1台だけ用いる場合に比べて2倍明る
くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図16に示した構成に
おいて、投写レンズの歪曲収差が大きい場合には、2つ
の投写画像を完全に重ね合わせることができない。特
に、投写レンズがズームレンズの場合、ワイド側では図
17(a)に実線で示すように投写画像が糸巻き状に歪
み、テレ側では図17(b)に実線で示すように投写画
像が樽状に歪むという傾向がある。両図の破線は投写レ
ンズに歪曲収差が全くない場合の投写画像である。2台
の投写型表示装置で投写レンズの軸ずらし量(液晶パネ
ルの画面中心から投写レンズの光軸までの距離)が異な
るため、ワイド端とテレ端では投写画像の画素ずれがか
なり大きくなるという問題がある。
【0006】液晶パネルの駆動回路の工夫や、画像を変
形する信号処理回路の導入により液晶パネルの表示画像
をあらかじめ歪ませることが考えられるが、液晶パネル
は画素構造を有するため、表示画像をあらかじめ歪ませ
ると細かい文字や細い線が正しく表示されないという問
題を生じる。
【0007】本発明は、複数の投写型表示装置を用いて
スタック投写する場合に、投写画像の画素ずれを小さく
する投写画像補正レンズ、その投写画像補正レンズを用
いた投写レンズ装置、投写型表示装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
本発明の投写画像補正レンズは、投写型表示装置の投写
レンズの出射側に配置される第1のレンズと、前記第1
のレンズと前記投写レンズの間に配置される第2のレン
ズとを備え、所定の光軸をz軸、画面水平方向をx軸、
画面垂直方向をy軸としたとき、前記2つのレンズはい
ずれもxz平面内の焦点距離とyz平面内の焦点距離と
が異なり、前記2つのレンズを組み合わせた場合のxz
平面内の合成焦点距離とyz平面内の合成焦点距離とは
前記投写レンズからスクリーンまでの光路長より長く、
前記2つのレンズの間の空気間隔は可変であり、少なく
とも一方のレンズはその中心軸とz軸とのなす角が可変
となるように構成したものである。
【0009】2つのレンズは、一方が平凸円筒面レンズ
であり、他方が平凹円筒面レンズであり、前記平凸円筒
面レンズの凸面の母線と前記平凹円筒面レンズの凹面の
母線とを略平行にするとよい。2つのレンズは凸円筒面
と凹円筒面とを対向させ、第1のレンズを平凸円筒面レ
ンズとするのが望ましい。2つのレンズの円筒面の母線
はいずれもy軸と略平行とするのが望ましい。
【0010】平凹円筒面レンズの母線と垂直な平面内の
焦点距離をf1x 、平凸円筒面レンズの母線と垂直な平
面内の焦点距離をf2x としたとき、
【0011】
【数2】
【0012】となるようにするのが望ましい。本発明の
投写画像補正レンズは、第1のレンズと第2のレンズと
をいずれも平凹円筒面レンズと平凸円筒面レンズとを円
筒面を対向させ母線を略平行にして組み合わせ、前記第
1のレンズは平凹円筒面レンズの屈折率が平凸円筒面レ
ンズの屈折率より高く、前記第2のレンズは平凹円筒面
レンズの屈折率が平凸円筒面レンズの屈折率より低く、
4つの円筒面の母線が互いに略平行となるように構成し
てもよい。4つの円筒面の母線はいずれもy軸と略平行
にするとよい。
【0013】第1のレンズと第2のレンズのうち少なく
とも一方は、平凹円筒面レンズの凹円筒面の曲率半径と
平凸円筒面レンズの凸円筒面の曲率半径とを等しくし、
前記凹円筒面と前記凸円筒面とを接合してもよい。
【0014】本発明の投写画像補正レンズは、第1のレ
ンズを第1の枠体に固定し、第2のレンズを第2の枠体
に固定し、前記第1の枠体と前記第2の枠体の間にバネ
手段を挟み、前記第1の枠体と前記第2の枠体の間を3
本のネジ体で固定し、前記3本のネジ体を独立に回転す
ることにより前記第1のレンズと前記第2のレンズの間
の空気間隔を部分的に可変できるように構成するとよ
い。3本のネジ体をモータで駆動させるようにしてもよ
い。
【0015】本発明の投写レンズ装置は、投写レンズ
と、前記投写レンズの出射側に配置される投写画像補正
レンズとを備え、前記投写画像補正レンズとして上記の
投写画像補正レンズを用いたものである。投写画像補正
レンズは、前記投写レンズの光軸と平行な軸を中心に回
転可能にするとよい。また、投写レンズのフォーカス調
整を行ったときに、投写画像補正レンズが動かないよう
にするとよい。投写画像補正レンズは、投写レンズに対
して着脱可能にしてもよい。
【0016】本発明の投写型表示装置は、光源と、前記
光源からの出射光を受け光学的特性の変化として光学像
を形成するライトバルブと、前記ライトバルブからの出
射光が入射し前記光学像をスクリーン上に投写する投写
レンズと、前記投写レンズの出射側に配置される投写画
像補正レンズとを備え、前記投写画像補正レンズとして
上記の投写画像補正レンズを用いたものである。投写画
像補正レンズは、前記投写レンズの光軸と平行な軸を中
心に回転可能に構成するとよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1から図17を用いて説明する。
【0018】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における投写画像補正レンズのレンズ構成を示した
ものであり、同図において、21は投写レンズ、22は
投写画像、23は第1レンズ、24は第2レンズであ
る。
【0019】投写画像補正レンズは、投写画像22側か
ら順に、第1レンズ23と第2レンズ24とで構成さ
れ、投写レンズ21の出射側に配置される。第1レンズ
23は、スクリーン側面25が平面、投写レンズ21側
面26が凹円筒面の平凹円筒面レンズであり、第2レン
ズ24はスクリーン側面27が凸円筒面、投写レンズ2
1側面28が平面の平凸円筒面レンズである。所定の光
軸をz軸、画面水平方向をx軸、画面垂直方向をy軸と
するxyz直交座標系を定義する。
【0020】投写画像補正レンズの標準状態における具
体的数値例を表1に示す。rix ,riy はそれぞれ投写
画像側から第i面のxz平面内の曲率半径(mm)、y
z平面内の曲率半径(mm)、di は第i面から第(i
+1)面まで間隔(mm)、nj ,νj はそれぞれ投写
画像側から第j番目のレンズのe線における屈折率、e
線におけるアッベ数である。f1x 、f2x は、それぞれ
第1レンズ23、第2レンズ24のxz平面内の焦点距
離(mm)、f1y 、f2y は、それぞれ第1レンズ2
3、第2レンズ24のyz平面内の焦点距離(mm)で
ある。
【0021】
【表1】
【0022】標準状態では、凹円筒面26の母線と凸円
筒面27の母線とがいずれもy軸と平行であり、2つの
平面25,28がいずれもz軸と垂直である。
【0023】凹円筒面26と凸円筒面27との間の空気
間隔は0.1mm〜5mmの間で可変である。第1レン
ズ23と第2レンズ24とは、いずれも外形寸法が80
mm×80mmである。2枚のレンズ23,24はいず
れも両面の有効領域に反射防止膜が蒸着されている。
【0024】投写画像補正レンズの全体の構成を図2お
よび図3に示す。図2は画面垂直方向に沿って見た断面
図であり、図3はスクリーン側から斜め方向に見た図で
ある。第1レンズ23は枠体31に固定され、第2レン
ズ24は枠体32に固定されている。枠体31には3カ
所に貫通穴33が設けられ、枠体32には貫通穴33に
対応する位置に3カ所のネジ穴34が設けられている。
3本の調整ネジ35a,35b,35cが、それぞれ貫
通穴33、コイルバネ36を貫通して、ネジ穴34に取
り付けられている。2本の調整ネジ35a,35bは第
1レンズ23の主平面37を中心として対称であり、残
りの調整ネジ35cは主平面上37に位置する。3本の
調整ネジ35a,35b,35cを回転することによ
り、2つの枠体31,32の3本の調整ネジ35a,3
5b,35c付近の間隔を変えることができる。
【0025】枠体32は、図2に示すように、円形の窓
を有する円筒体38に取り付けられ、円筒体38に対し
て回転可能となっている。円筒体38は、投写レンズの
鏡筒の出射側端に取り付けられるようになっている。
【0026】以下に、本発明の投写画像補正レンズの作
用を説明する。まず、本発明の基本的な考え方について
説明する。
【0027】図16に示したスタック投写の構成につい
て理論解析を行ったところ、投写レンズ3,12の歪曲
収差が大きい場合には、それぞれの投写画像のアスペク
ト比(垂直幅と水平幅の比)が液晶パネルに表示される
画像のアスペクト比とわずかに異なること、また2つの
投写画像の台形歪み率がわずかに異なることが分かっ
た。そこで、本発明では、投写画像のアスペクト比をわ
ずかに変える作用と、垂直台形歪みをわずかに変える作
用とを有する投写画像補正レンズを投写レンズの出射側
に配置することにより、複数の投写画像の間の画素ずれ
を小さくするようにしている。
【0028】ここでは、スクリーン上に図形歪みのない
長方形の投写画像(理想投写画像)が存在すると仮定
し、この投写画像から光が出射して投写画像補正レンズ
に入射して、投写画像補正レンズが理想投写画像に対応
する虚像画像を形成すると考える。虚像画像は投写レン
ズだけにより形成される投写画像に対応するので、投写
レンズだけによる投写画像と虚像画像とが一致すれば、
投写画像補正レンズを投写レンズの出射側に配置して投
写した場合の画像は図形歪みのない長方形画像となる。
【0029】投写画像補正レンズのアスペクト比補正の
作用について説明する。図1に示したように、投写画像
補正レンズと組み合わせる投写レンズの光軸をz軸、画
面垂直方向をx軸、画面水平方向をy軸とするxyz直
交座標系を考える。第1レンズ23は負パワーの薄肉円
筒面レンズ、第2レンズ24は正パワーの薄肉円筒面レ
ンズとし、各母線がy軸と平行とする。第1レンズ23
のxz平面内の焦点距離をf1x 、yz平面内の焦点距
離をf1y=∞、第2レンズ24のxz平面内の焦点距離
をf2x 、yz平面内の焦点距離をf2y=∞、第1レン
ズ23と第2レンズ24との間の空気間隔をd、理想投
写画像41から第1レンズ23までの距離をsとする。
【0030】yz平面での光路図を図4に示す。第1レ
ンズ23、第2レンズ24ともyz平面内での焦点距離
が∞であり、中心厚が0であるので、理想投写画像41
の任意の物点42から任意の方向に出射した光線は、第
1レンズ23、第2レンズ24を直進し、虚像画像43
のガウス像面は理想投写画像41と全く同じ位置に形成
される。従って、第2レンズ24から虚像画像のyz平
面内でのガウス像面までの距離をsy′とすると、sy
=−s−dとなる。また、空気間隔dを変えても、虚像
画像43の大きさは理想投写画像41の大きさと同一で
ある。
【0031】xz平面内での軸上光線の光路図を図5に
示す。第2レンズ24からxz平面内での虚像画像まで
の距離をsx′とする。
【0032】近軸追跡により、sx′は次のように表せ
る。
【0033】
【数3】
【0034】ここで、fx は投写画像補正レンズのxz
平面内での合成焦点距離であり、次のように表せる。
【0035】
【数4】
【0036】xz平面内の虚像画像の位置とyz平面内
の虚像画像の位置とが離れていると、光軸44上でも非
点収差が存在することになる。この非点隔差は、厳密に
0である必要はないが、実用上問題ない程度に小さくす
る必要がある。そのためには、第2レンズ24からxz
平面内での虚像画像までの距離をsx′≒−s−dとす
る必要がある。
【0037】(数3)より、sx′≒−s−dとするた
めの条件は、次のようになる。
【0038】
【数5】
【0039】
【数6】
【0040】
【数7】
【0041】(数5)より、投写画像の非点隔差を小さ
くするには、xz平面内での合成焦点距離fx を投写距
離sより十分に長くするのが理想的である。実際には、
少なくとも、xz平面内での合成焦点距離fx を投写距
離sより長くする必要がある。
【0042】(数5)の条件を満足させるためにfx
∞の場合を考えると、(数4)より、
【0043】
【数8】
【0044】が導かれる。(数8)に(数6)、(数
7)を組み合わせると、
【0045】
【数9】
【0046】が導かれる。次に、xz平面内での軸外主
光線について検討する。ここでは、虚像画像43の位置
は理想投写画像41の位置と同一であるとし、図6に示
すように、理想投写画像41上にある物点42の光軸4
4からの距離をh0 、第1レンズ23から投写レンズの
瞳中心46までの距離をt、xz平面上の虚像画像43
上の像点47の光軸44からの距離をh3 とする。
【0047】近軸追跡により、h3/h0 は、次のよう
に表せる。
【0048】
【数10】
【0049】(数8)は、fx≫t であるので右辺第2
項は無視でき、また、d≪s であるので右辺第3項の
s+dのdは無視でき、結局、次のように近似できる。
【0050】
【数11】
【0051】f1x<0、f2x>0、f1x≒−f2x 、t
<s であることを考慮すると、(数11)の右辺第2
項は正となるので、(数11)より、xz平面内ではd
が大きくなるとh3/h0 が小さくなることが分かる。
このように、xz平面内ではdを変えると虚像画像の大
きさが変化する。一方、前述のように、yz平面内では
dを変えても虚像画像の大きさが変化しない。従って、
dを変えることにより、虚像画像43のアスペクト比を
変えることができる。アスペクト比はわずかに変化させ
るだけでよいので、空気間隔dの変化はわずかでよい。
【0052】虚像画像43は投写レンズだけを用いて投
写した場合の投写画像に対応するので、空気間隔dを長
くすると理想投写画像41に比べて虚像画像43の水平
幅が短くなれば、投写画像補正レンズを投写レンズの出
射側に配置して空気間隔dを長くすると投写画像の水平
幅が長くなる。
【0053】こうして、投写画像補正レンズを投写レン
ズの出射側に配置すると、投写画像の画面垂直幅をほと
んど変化させずに、画面水平幅をわずかに長くすること
ができる。つまり、投写画像のアスペクト比を調整でき
る。ただし、dがあまり大きくなると、(数6)と(数
7)の条件が成り立たなくなり、非点隔差が大きくなる
ため、投写画像の解像度が低下することに注意すべきで
ある。
【0054】次に、投写画像補正レンズの台形歪み補正
の作用について説明する。ここでは、垂直台形歪みの補
正について説明する。図7に示すように、第1レンズ2
3をx軸と平行な軸を中心にわずかに回転した場合につ
いて考える。
【0055】図7に示した構成では、理想投写画像41
の上側の物点48から出射して瞳中心46に向かう光線
に対して空気間隔dが長く、理想投写画像41の下側の
物点49から出射して瞳中心46に向かう光線に対して
空気間隔dが短い。既に説明したように、投写画像補正
レンズは、空気間隔dを長くすると、理想投写画像41
に対応する虚像画像の画面垂直幅が変化せず、画面水平
幅が短くなるという作用を有するため、虚像画像43
は、図8に示すように、上辺51が短くなり、下辺52
が長くなる。第1レンズ23と第2レンズ24はyz平
面に関して対称であるので、虚像画像43もyz平面に
関して対称である。従って、投写画像補正レンズを投写
レンズの出射側に配置し、第1レンズ23をx軸と平行
な軸を中心に回転すると、投写画像の垂直台形歪みを補
正することができる。
【0056】なお、第2レンズ24をx軸と平行な軸を
中心に回転しても、あるいは、第1レンズ23と第2レ
ンズ24とをx軸と平行な軸を中心に回転しても、投写
画像の垂直台形歪みを補正することができる。
【0057】図7に示した構成から投写画像補正レンズ
23をz軸を中心に回転すると、長方形である理想投写
画像41に対応する虚像画像は、図9に示すように、平
行四辺形となる。これは、投写画像補正レンズが円筒面
レンズの母線方向には寸法変化を与えず、母線と垂直な
方向には寸法変化を与えると考えれば理解できる。この
作用を利用すると、投写画像に平行四辺形歪みが存在す
る場合に、投写画像補正レンズをz軸を中心に回転する
ことにより、平行四辺形歪みを小さくすることができ
る。
【0058】平行四辺形歪みの補正は、第2レンズ24
だけをz軸を中心に回転しても、あるいは第1レンズ2
3と第2レンズ24とをz軸を中心に回転しても可能で
ある。平行四辺形歪みを調整するときに、第1レンズ、
第2レンズ、あるいは2つのレンズをz軸と平行な軸を
中心に回転してもよい。
【0059】なお、図1に示した構成でスタック投写を
行う場合に、液晶パネル、投写レンズ、投写画像補正レ
ンズ、スクリーンがyz平面に関して対称に配置される
ので、2つの投写画像に平行四辺形歪みは発生しないは
ずであるが、実際には組立誤差によりyz平面に関する
対称性がわずかにずれる場合があり、この場合にはわず
かな平行四辺形歪みが発生する。
【0060】図2、図3に示した投写画像補正レンズ
は、3本の調整ネジ35a,35b,35cを回すこと
により、それぞれ3本の調整ネジ35a,35b,35
c付近の間隔を変えることができるので、3本の調整ネ
ジ35a,35b,35cを均等に回すことにより投写
画像のアスペクト比を補正でき、調整ネジ35cだけを
回せば第1レンズ23がその母線と垂直な軸を中心に回
転するので台形歪みを補正でき、円筒体38に対して枠
体を回転すると、平行四辺形歪みを補正できる。投写画
像の大きさをわずかに変える必要があるが、投写レンズ
がズームレンズの場合には、ズームリングを回転して調
整すればよく、投写レンズが固定焦点レンズの場合に
は、解像度がわずかに低下するが、フォーカスリングを
わずかに回せばよい。
【0061】図1、図2に示した構成において、2つの
円筒面レンズ22,23はいずれも円筒面の反対側の面
を平面としているが、これは次のような理由による。両
面が円筒面のレンズは2つの円筒面の母線を互い平行に
する必要があるが、このようなレンズは容易に加工でき
ない。2つの母線の平行度が良くない場合には、それに
起因する収差により投写画像の解像度が劣化する。そこ
で、一方の面を平面にすれば、平面は母線の方向を考慮
する必要がないので、解像度劣化の問題は回避される。
【0062】図1、図2に示したように、凹円筒面と凸
円筒面とを対向させているのは、次のような理由によ
る。
【0063】凸面を有する円筒面レンズは、シリンダの
側面にレンズ素材を貼り付け、その周囲に研磨皿を配置
し、シリンダを回転しながら中心軸に沿って往復運動さ
せることにより研磨を行う。また、凹面を有する円筒面
レンズは、同様の方法でレンズ素材と研磨皿を置換して
研磨する。円筒面の曲率半径はシリンダの半径とほぼ等
しい。シリンダの直径が大きくなると、円筒面の面精度
の確保が難しくなり、また、装置が大型化するために、
加工コストが高くなってしまう。そのため、円筒面の曲
率半径を大きくするには限界があり、焦点距離の長い円
筒面レンズの作成は困難である。
【0064】第1レンズのxz平面内の焦点距離fx
第2レンズのxz平面内の焦点距離fy は、それぞれ次
式で表せる。
【0065】
【数12】
【0066】
【数13】
【0067】円筒面の曲率半径が大きくできないため、
第1レンズの焦点距離fx と第2レンズの焦点距離fy
とはあまり長くできない。この事情を考慮すると、(数
6)と(数7)の条件を満足するには、dを非常に小さ
くする必要がある。
【0068】投写画像補正レンズの作用の説明では、第
1レンズ23と第2レンズ24とを薄肉円筒面レンズと
したが、実際の円筒面レンズは中心厚が0ではない。し
かし、空気間隔dは対向する主点間隔と考えれば、薄肉
レンズとして導いた結論をそのまま利用できる。
【0069】第1レンズ23の中心厚をd1 、屈折率を
1 とすると、図10(a)に示すように、平面側主点
1 は平面25から内部にd1/n1 だけ進んだ点に位
置し、円筒面側主点H1′ は凹円筒面26の頂点に位置
する。第2レンズ24の中心厚をd2 、屈折率をn2
すると、図10(b)に示すように、円筒面側主点H 2
は凸円筒面27の頂点に位置し、平面側主点H2′ は平
面28から内部にd2/n2 だけ進んだ点に位置する。
【0070】第1レンズ23と第2レンズ24との配置
に関して、図11に示すように8通り考えられる。8通
りのうち、2つのレンズの空気間隔を最小にした場合に
主点間隔を最も短くできるのは、凹円筒面と凸円筒面を
対向させる場合であり、主点間隔dが2つのレンズの間
の空気間隔と等しく、凹円筒と凸円筒面との間隔をほぼ
0とできるため、主点間隔をほぼ0にできる。2つの円
筒面が対向していない場合には、主点間隔が空気間隔よ
り長くなるため、主点間隔をほぼ0にすることができな
い。
【0071】投写画像補正レンズの凹円筒面と凸円筒面
とは、軸外収差を小さくするために、軸外主光線が通過
するときの入射角をできる限り小さくする方がよい。そ
のためには、第1レンズ23の凹円筒面を投写レンズ側
に向け、第2レンズ24の凸円筒面をスクリーン側に向
けるとよい。
【0072】このような理由により、投写画像補正レン
ズは平凹円筒面26と平凸円筒面27を対向させ、第1
レンズ23は平面をスクリーン側に向け、第2レンズ2
4は凸円筒面をスクリーン側に向けるのがよい。
【0073】第1レンズ23の焦点距離f1 と、第2レ
ンズ24の焦点距離f2 との関係について説明する。
【0074】理想投写画像に対する虚像画像の非点隔差
を小さくするには、前述のように、(数5)〜(数7)
を満足する必要がある。(数6)、(数7)は、空気間
隔dをできる限り短くし、第1レンズ23の焦点距離|
1|と第2レンズ24の焦点距離f2 とをできる限り
長くする必要があることを示している。また、(数5)
を満足するには(数8)がほぼ満足される必要があり、
(数9)が満足される必要がある。
【0075】投写画像の垂直台形歪みの補正のために、
少なくとも一方のレンズを傾斜させることを考慮する
と、2つのレンズをわずかに離す必要があり、空気間隔
dは0以上にする必要がある。d≧0と(数8)とを合
わせ考えると、f2≧|f1|でなければならない。
【0076】以上のことを考慮しながら、第1レンズ2
3の焦点距離f1 と、第2レンズ24の焦点距離f2
の関係を変えながら、非点隔差のシミュレーションを行
うと、次のようにすればよいことが分かった。
【0077】
【数14】
【0078】(数14)の条件が満足されない場合に
は、非点隔差が大きくなり、投写画像補正レンズが投写
画像の解像度を低下させてしまうという問題を生じる。
【0079】以上に説明したように、図1に示した投写
画像補正レンズは、投写画像のアスペクト比と台形歪み
を補正することができ、さらに平行四辺形歪みも補正す
ることができる。そのため、2台の投写型表示装置を上
下に配置してスタック投写を行う場合に、2本投写レン
ズの出射側にそれぞれ図1に示した投写画像補正レンズ
を配置し、投写画像補正レンズの光軸を中心とした回転
と、3本の調整ネジの回転とによる調整を行えば、上述
の作用により、2つの投写画像の画素ずれを低減でき
る。
【0080】(実施の形態2)図12は本発明の実施の
形態2におけるスタック方式の投写型表示装置を示した
ものであり、同図において、61,62は投写型表示装
置、67,68は投写レンズ、71,72は投写画像補
正レンズである。
【0081】2台の投写型表示装置61,62がそれぞ
れ架台63の下板64と上板65のに置かれている。架
台63は鉄製パイプで構成したフレーム66に互いに平
行な下板64と上板65とを取り付けたものである。2
台の投写型表示装置61,62をそれぞれ下板63と上
板64の上に置き、2本の投写レンズ67,68が互い
に平行になるように投写型表示装置61,62の仰角調
整用の脚69,70の高さを調整する。2台の投写型表
示装置61,62は、各投写レンズ67,68が画面垂
直方向に移動可能であり、図16に示したように、下側
の投写型表示装置61の投写レンズ67の光軸が投写画
像の下端中央を通過するようにできる。
【0082】2つの投写画像の重ね合わせは次のように
して行う。2台の投写型表示装置61,62にクロスハ
ッチの映像信号を入力し、下側の投写型表示装置61の
投写レンズ67のフォーカス調整を行い、さらに投写レ
ンズ67の画面垂直方向移動と、ズーム調整により投写
画像がスクリーンの枠内に納まるようにする。上側の投
写画像表示装置62の投写レンズ68のフォーカス調整
を行い、さらに投写レンズ68の画面垂直方向移動と、
ズーム調整と、投写型表示装置62自体を上板65上で
微動することにより投写画像が下側の投写型表示装置6
1の投写画像とほぼ重なり合うようにする。
【0083】次に、2本の投写レンズ67,68に、そ
れぞれ投写画像補正レンズ71,72を装着し、投写画
像補正レンズ71,72のそれぞれ3本の調整ネジ7
3、74の回転と、投写画像補正レンズ71,72全体
の回転により、2つの投写画像のアスペクト比、垂直台
形歪み、平行四辺形歪みを変えながら、2つの投写画像
のクロスハッチのずれが小さくなるように調整する。
【0084】先に説明したように、投写画像補正レンズ
はアスペクト比、台形歪み、平行四辺形歪みを変えるこ
とができるので、投写画像補正レンズを用いることによ
り、2つの投写画像の画素ずれを小さくすることができ
る。
【0085】以上の調整を行う場合、2つのクロスハッ
チが同一色の場合には、それぞれのクロスハッチがいず
れの投写型表示装置によるものか区別しにくいので、2
つの投写型表示装置が投写するクロスハッチの色を変え
るとよい。例えば、下側の投写型表示装置が緑色のクロ
スハッチを投写し、上側の投写型表示装置が赤色のクロ
スハッチを投写すれば、調整しやすい。
【0086】図12には、2本の投写レンズ67,68
の出射側にそれぞれ投写画像補正レンズ71,72を配
置した構成を示したが、一方の投写画像補正レンズを省
いても2つの投写画像の間の画素ずれを小さくできる場
合がある。また、投写型表示装置を1台だけ用いる場合
には、投写画像補正レンズは不要であるので、投写レン
ズに対して投写画像補正レンズを着脱可能にしておくと
よい。
【0087】図12に示したスタック方式投写型表示装
置に用いる投写型表示装置の構成を図13に示す。図1
3は平面図であり、投写画像の画面水平方向が紙面と平
行になる。図13に示した投写型表示装置は、投写型表
示装置の投写レンズの出射側に図1〜図3に示した投写
画像補正レンズを配置したものである。
【0088】ランプ81、凹面鏡82、フィルタ83
で、光源84が構成されている。ランプ81はメタルハ
ライドランプである。凹面鏡82は楕円面鏡であり、ガ
ラス製基材の内面に可視光を反射し、赤外光を透過させ
る光学多層膜を蒸着したものである。フィルタ83は、
ガラス基板の一方の面に可視光を透過させ、赤外光と紫
外光とを反射させる光学多層膜を蒸着し、他方の面に反
射防止膜を蒸着したものである。ランプ81は発光体の
中心が楕円面鏡82の第1焦点85に位置するように配
置され、凹面鏡82の出射側にはフィルタ83が配置さ
れている。ランプ81から放射される光は凹面鏡82の
反射面で反射され、第2焦点に発光体の像が形成され
る。凹面鏡82から出射した光はフィルタ83を透過し
て、赤外光と紫外光が除去される。
【0089】光源84を出射した光は、平面ミラー86
で反射された後、青透過ダイクロイックミラー87、緑
反射ダイクロイックミラー88、平面ミラー89で構成
される色分解光学系に入射し、赤、緑、青の原色光に分
解される。赤の原色光は、第1のリレーレンズ90、第
2のリレーレンズ91、2枚の平面ミラー92,93で
構成されるリレー光学系に入射する。色分解光学系を出
射した青および緑の原色光と、リレー光学系を出射した
赤の原色光は、それぞれフィールドレンズ94,95,
96、入射側偏光板97,98,99を透過した後、液
晶パネル100,101,102に入射する。凹面鏡8
2の第2焦点は液晶パネル100,101の近傍に位置
している。光源84から各液晶パネル100,101,
102までの光路長は赤の光路だけ他の光路より長い
が、2枚のリレーレンズ90,91が発散しようとする
光を内側に収束させるので、光路長が長くても光が赤の
液晶パネル102まで効率良く伝達される。
【0090】液晶パネル100,101,102は、い
ずれもTN液晶パネルであり、映像信号に応じて偏光状
態の変化として光学像を形成する。液晶パネル100,
101,102からの出射光は、それぞれ出射側偏光板
103,104,105を透過した後、色合成プリズム
106に入射する。色合成プリズム106は、4個の三
角プリズムを接合したものであり、接合面を構成する三
角プリズムの斜面にX字状に交差するように赤反射ダイ
クロイック多層膜と青反射ダイクロイック多層膜を蒸着
したものである。色合成プリズム106に入射した各原
色光は、色合成プリズム106により1つの光に合成さ
れた後、投写レンズ107に入射する。
【0091】投写レンズ107はテレセントリックが良
好なズームレンズであり、画面垂直方向に平行移動が可
能である。投写レンズ107が上下に移動可能であるた
め、投写型表示装置が投写画像を遮らないように、投写
型表示装置を投写画像の画面中心より下または上に配置
でき、また、スクリーンの枠内に投写画像が最大の大き
さで収まるように調整することが容易である。
【0092】投写レンズ107のスクリーン側端には、
投写画像補正レンズ108が装着されている。投写画像
補正レンズ108は、図1〜図3に示したものと同一で
あり、スクリーン側に平凹円筒面レンズ109、投写レ
ンズ側に平凸円筒面レンズ110が配置され、2つの円
筒面111,112が対向している。液晶パネル10
0,101,102に形成された光学像は、投写レンズ
107と投写画像補正レンズ108とによりスクリーン
上に拡大投写される。
【0093】なお、以上の説明では、ライトバルブとし
て液晶パネルを用いた投写型表示について説明したが、
液晶パネル100,101,102の代わりに、画素構
造を有し、光学的特性の変化として光学像を形成するラ
イトバルブなら、どのようなものでも使用できる。ライ
トバルブは1個でもよい。
【0094】(実施の形態3)図14は本発明の実施の
形態3における投写レンズ装置を示したものであり、同
図において、121は投写レンズ、122は投写画像補
正レンズである。
【0095】図14に示した投写レンズ装置は、投写レ
ンズ121の出射側に投写画像補正レンズ123を組み
合わせたものである。
【0096】投写レンズ121は、ズームレンズであ
り、フォーカスレンズ123、バリエータ124、コン
ペンセータ125、マスターレンズ126で構成されて
いる。フォーカスレンズ123を光軸127に沿って移
動させれば投写画像のフォーカス状態を調整でき、バリ
エータ124とコンペンセータ125とを所定の規則に
従い光軸127に沿って移動させれば投写画像の画面サ
イズを変えることができる。フォーカスレンズ123、
バリエータ124、コンペンセータ125を移動させて
も、投写画像補正レンズ122は回転しないようになっ
ている。
【0097】投写画像補正レンズ122は図1〜図3に
示したものと同一であり、光軸127を中心として回転
できるようになっている。投写画像補正レンズ122の
3本の調整ネジ35a,35b,35cを回転すると、
投写画像のアスペクト比と台形歪みを変えることができ
る。
【0098】3本の調整ネジ35a,35b,35cを
3個のモータにより独立に回転させて調整するようにし
てもよい。また、投写画像補正レンズ122全体をモー
タにより回転させて調整してもよい。このようにする
と、投写型表示装置が高い位置に配置される場合など、
投写型表示装置を調整する人が容易に行けない場所に設
置する場合に都合がよい。
【0099】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
おける投写画像補正レンズのレンズ構成の具体的数値例
を表2に示す。rix ,riy はそれぞれ第i面のxz平
面内の曲率半径(mm)、yz平面内の曲率半径(m
m)、di は第i面から第(i+1)面まで間隔(m
m)、nj ,νj はそれぞれ第j番目のレンズのe線に
おける屈折率、アッベ数である。f1x 、f2x は、それ
ぞれ第1レンズL1 、第2レンズL2 のxz平面内の焦
点距離(mm)、f1y 、f2y は、それぞれ第1レンズ
1 、第2レンズL2 のyz平面内の焦点距離(mm)
である。
【0100】
【表2】
【0101】表2に示した投写画像補正レンズは、図
1、表1に示した投写画像補正レンズと同一の構成で、
第2レンズの凸円筒面の曲率半径を300mmに変えた
ものである。つまり、2つの円筒面レンズの円筒面の曲
率半径を同一にしている。
【0102】表2に示した投写画像補正レンズは、空気
間隔を0にした場合、両面が平行なガラス板と等価とな
り、その厚さは投写距離に比べて非常に短いので、投写
画像のアスペクト比は全く変化しないとみなせる。空気
間隔が0〜4mmの範囲であれば、投写画像補正レンズ
の非点隔差が実用上問題ないレベルとなる。
【0103】この場合も、実施の形態1における投写画
像補正レンズと同様に、投写画像のアスペクト比、台形
歪み、平行四辺形歪みを調整することができる。
【0104】(実施の形態5)図15は本発明の実施の
形態5における投写画像補正レンズの構成を示したもの
であり、同図において、131は第1レンズ、132は
第2レンズである。
【0105】図17に示した投写画像補正レンズは、ス
クリーン側から順に、第1レンズ131と第2レンズ1
32とで構成されている。
【0106】第1レンズ131は、スクリーン側に平面
を向けた平凹円筒面レンズ133と、スクリーン側に凸
円筒面を向けた平凸円筒面レンズ134とを接合したも
のである。第2レンズ132は、スクリーン側に平面を
向けた平凹円筒面レンズ135と、スクリーン側に凸円
筒面を向けた平凸円筒面レンズ136とを接合したもの
である。
【0107】具体的数値例を表3に示す。rix ,riy
はそれぞれ第i面のxz平面内の曲率半径(mm)、y
z平面内の曲率半径(mm)、di は第i面から第(i
+1)面まで間隔(mm)、nj ,νj はそれぞれ第j
番目のレンズのe線における屈折率、アッベ数である。
1x 、f2x は、それぞれ第1レンズ131、第2レン
ズ132のxz平面内の焦点距離(mm)、f1y 、f
2y は、それぞれ第1レンズ131、第2レンズ132
のyz平面内の焦点距離(mm)である。
【0108】
【表3】
【0109】4つの円筒面137,138,139,1
40の曲率半径はすべて150mmである。第1レンズ
131は平凹円筒面レンズ133の屈折率を平凸円筒面
レンズ134の屈折率より高くし、第2レンズ132は
平凹円筒面レンズ135の屈折率を平凸円筒面レンズ1
36の屈折率より低くしている。そのため、第1レンズ
131のパワーは負であり、第2レンズ132のパワー
は正となる。
【0110】接合円筒面レンズについて、説明する。円
筒面の曲率半径がr、屈折率がnの平凸円筒面レンズの
焦点距離は、次式のように表せる。
【0111】
【数15】
【0112】次に、円筒面の曲率半径が等しい平凹円筒
面レンズと平凸円筒面レンズとを円筒面を対向させて接
合したレンズでは、平凹円筒面レンズの屈折率をn1
平凸円筒面レンズの屈折率をn2 、2つの円筒面の曲率
半径をrとすると、合成焦点距離fは次のように表せ
る。
【0113】
【数16】
【0114】(数15)と(数16)とを比較すると、
円筒面の曲率半径が短くても、2つの円筒面レンズの屈
折率の差が小さければ、合成焦点距離を非常に長くでき
ることが分かる。
【0115】このように、第1レンズ131と第2レン
ズ132とを接合円筒面レンズとすれば、円筒面の曲率
半径が短くても、屈折率のわずかな差異を利用すること
により、合成焦点距離を非常に長くすることができる。
また、円筒面の曲率半径が短くなれば、円筒面の面精度
の確保が容易になる。
【0116】第1レンズ131の平凹円筒面レンズの曲
率半径と、第2レンズ132の平凹円筒面レンズの曲率
半径とを一致させ、第1レンズ131の平凸円筒面レン
ズの曲率半径と、第2レンズ132の平凸円筒面レンズ
の曲率半径とを一致させるとよい。そうすると、円筒面
を加工する装置、治具が共通となるので、それだけ加工
コストが安価になる。
【0117】なお、図15に示した構成において、第1
レンズ131または第2レンズ132の一方について、
2つの円筒面レンズを分離してもよい。
【0118】図15に示した投写画像補正レンズも、投
写画像のアスペクト比と垂直台形歪みとをわずかに変え
ることができる。
【0119】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数の投
写型表示装置を用いることにより明るい投写画像を得る
ことができ、また、投写画像補正レンズの導入により投
写画像のアスペクト比と台形歪みとを調整できるため画
素ずれの少ない投写画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の投写画像補正レンズの
レンズ構成を示す斜視図
【図2】本発明の実施の形態1の投写画像補正レンズの
全体構成を示す断面図
【図3】本発明の実施の形態1の投写画像補正レンズの
構成を示す斜視図
【図4】投写画像補正レンズのyz平面内での作用を説
明するための線図
【図5】投写画像補正レンズのxz平面内での軸上光線
に対する作用を説明するための線図
【図6】投写画像補正レンズのxz平面内での軸外主光
線に対する作用を説明するための線図
【図7】投写画像補正レンズの第1レンズをyz平面内
で回転した場合の作用を説明するための線図
【図8】投写画像補正レンズの第1レンズをyz平面内
で回転した場合の虚像画像の様子を説明するための線図
【図9】投写画像補正レンズの第1レンズをz軸を中心
として回転した場合の作用を説明するための線図
【図10】第1レンズと第2レンズの各主点の位置を説
明するための線図
【図11】第1レンズと第2レンズの配置に関する8通
りの構成を説明するための線図
【図12】本発明の実施の形態2の投写型表示装置を2
台上下に配置した投写型表示装置の構成を示す概略構成
【図13】図12に示した投写型表示装置1台の構成を
示す概略構成図
【図14】本発明の実施の形態3の投写レンズ装置の構
成を示す概略構成図
【図15】本発明の実施の形態5の投写画像補正レンズ
の構成を示す概略構成図
【図16】投写型表示装置2台を用いてスタック投写を
行う場合の構成を示す概略構成図
【図17】投写型表示装置に用いる投写レンズの歪曲収
差による図形歪みの例を示す線図
【符号の説明】
21 投写レンズ 23,109,131 第1レンズ 24,110,132 第2レンズ 26 凹円筒面 27 凸円筒面 31,32 枠体 61,62 投写型表示装置 63 架台 67,68,107,121 投写レンズ 72,73,122 投写画像補正レンズ 81 ランプ 82 凹面鏡 87,88 ダイクロイックミラー 90,91 リレーレンズ 94,95,96 フィールドレンズ 97,98,99 入射側偏光板 100,101,102 液晶パネル 103,104,105 出射側偏光板 106 色合成プリズム

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】投写型表示装置の投写レンズの出射側に配
    置される第1のレンズと、前記第1のレンズと前記投写
    レンズの間に配置される第2のレンズとを備え、所定の
    光軸をz軸、画面水平方向をx軸、画面垂直方向をy軸
    としたとき、前記2つのレンズはいずれもxz平面内の
    焦点距離とyz平面内の焦点距離とが異なり、前記2つ
    のレンズを組み合わせた場合のxz平面内の合成焦点距
    離とyz平面内の合成焦点距離とは前記投写レンズから
    スクリーンまでの光路長より長く、前記2つのレンズの
    間の空気間隔は可変であり、少なくとも一方のレンズは
    その中心軸とz軸とのなす角が可変である投写画像補正
    レンズ。
  2. 【請求項2】2つのレンズは、一方が平凸円筒面レンズ
    であり、他方が平凹円筒面レンズであり、前記平凸円筒
    面レンズの凸面の母線と前記平凹円筒面レンズの凹面の
    母線とが略平行である請求項1記載の投写画像補正レン
    ズ。
  3. 【請求項3】第1のレンズは平凹円筒面レンズであり、
    第2のレンズは平凸円筒面レンズである請求項2記載の
    投写画像補正レンズ。
  4. 【請求項4】第1レンズの円筒面と第2レンズの円筒面
    とが対向している請求項2または3記載の投写画像補正
    レンズ。
  5. 【請求項5】2つのレンズの円筒面の母線はいずれもy
    軸と略平行である請求項2から4のいずれか1項に記載
    の投写画像補正レンズ。
  6. 【請求項6】平凹円筒面レンズの母線と垂直な平面内の
    焦点距離をf1x 、平凸円筒面レンズの母線と垂直な平
    面内の焦点距離をf2x としたとき、 【数1】 となるようにした請求項2から5のいずれか1項に記載
    の投写画像補正レンズ。
  7. 【請求項7】2つのレンズの一方が他方に対してz軸と
    平行な軸を中心に回転可能である請求項1から6のいず
    れか1項に記載の投写画像補正レンズ。
  8. 【請求項8】第1のレンズと第2のレンズとはいずれも
    平凹円筒面レンズと平凸円筒面レンズとを円筒面を対向
    させ母線を略平行にして組み合わせたものであり、前記
    第1のレンズは平凹円筒面レンズの屈折率が平凸円筒面
    レンズの屈折率より高く、前記第2のレンズは平凹円筒
    面レンズの屈折率が平凸円筒面レンズの屈折率より低
    く、4つの円筒面の母線が互いに略平行である請求項1
    記載の投写画像補正レンズ。
  9. 【請求項9】4つの円筒面の母線はいずれもy軸と略平
    行である請求項8記載の投写画像補正レンズ。
  10. 【請求項10】第1のレンズと第2のレンズのうち少な
    くとも一方は、平凹円筒面レンズの凹円筒面の曲率半径
    と平凸円筒面レンズの凸円筒面の曲率半径とが等しく、
    前記凹円筒面と前記凸円筒面とを接合したものである請
    求項8または9記載の投写画像補正レンズ。
  11. 【請求項11】第1のレンズを第1の枠体に固定し、第
    2のレンズを第2の枠体に固定し、前記第1の枠体と前
    記第2の枠体の間にバネ手段を挟み、前記第1の枠体と
    前記第2の枠体の間を3本のネジ体で固定し、前記3本
    のネジ体を独立に回転することにより前記第1のレンズ
    と前記第2のレンズの間の空気間隔を部分的に可変とし
    た請求項1または8記載の投写画像補正レンズ。
  12. 【請求項12】3本のネジ体がモータで駆動されるよう
    にした請求項11記載の投写画像補正レンズ。
  13. 【請求項13】投写レンズと、前記投写レンズの出射側
    に配置される投写画像補正レンズとを備え、前記投写画
    像補正レンズは請求項1から12のいずれか1項に記載
    の投写画像補正レンズである投写レンズ装置。
  14. 【請求項14】投写画像補正レンズは、前記投写レンズ
    の光軸と平行な軸を中心に回転可能である請求項13記
    載の投写レンズ装置。
  15. 【請求項15】投写レンズのフォーカス調整を行ったと
    きに、投写画像補正レンズが動かないようにした請求項
    13または14記載の投写レンズ装置。
  16. 【請求項16】投写画像補正レンズは、投写レンズに対
    して着脱可能である請求項13から15のいずれか1項
    に記載の投写レンズ装置。
  17. 【請求項17】光源と、前記光源からの出射光を受け光
    学的特性の変化として光学像を形成するライトバルブ
    と、前記ライトバルブからの出射光が入射し前記光学像
    をスクリーン上に投写する投写レンズと、前記投写レン
    ズの出射側に配置される投写画像補正レンズとを備え、
    前記投写画像補正レンズは、請求項1から12のいずれ
    か1項に記載の投写画像補正レンズである投写型表示装
    置。
  18. 【請求項18】投写画像補正レンズは、前記投写レンズ
    の光軸と平行な軸を中心に回転可能である請求項17記
    載の投写型表示装置。
  19. 【請求項19】複数の投写型表示装置が平行移動の関係
    になるように配置され、前記投写型表示装置のうち少な
    くとも1台には投写レンズの出射側に投写画像補正レン
    ズが配置され、前記投写画像補正レンズは請求項1から
    12のいずれか1項に記載の投写画像補正レンズである
    投写型表示装置。
  20. 【請求項20】2台の投写型表示装置が平行移動の関係
    になるように上下に配置され、投写画像補正レンズは対
    応する投写レンズに固定され、それぞれの投写レンズは
    画面垂直方向に平行移動が可能である請求項19記載の
    投写型表示装置。
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