JPH1121284A - フラノナフトキノン誘導体及びこれを含有する医薬 - Google Patents
フラノナフトキノン誘導体及びこれを含有する医薬Info
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- JPH1121284A JPH1121284A JP17384897A JP17384897A JPH1121284A JP H1121284 A JPH1121284 A JP H1121284A JP 17384897 A JP17384897 A JP 17384897A JP 17384897 A JP17384897 A JP 17384897A JP H1121284 A JPH1121284 A JP H1121284A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 次式(1)
【化1】
〔式中、R1 及びR2 は水素原子又はヒドロキシル基を
示し、R1 がヒドロキシル基のときR2 は水素原子であ
り、R1 が水素原子のときR2 はヒドロキシル基であ
る〕で表されるフラノナフトキノン誘導体又はその塩及
びこれを有効成分とする医薬。 【効果】 この化合物(1)は、がん細胞に対して選択
的に作用し、副作用の少ない抗腫瘍剤として有用であ
る。
示し、R1 がヒドロキシル基のときR2 は水素原子であ
り、R1 が水素原子のときR2 はヒドロキシル基であ
る〕で表されるフラノナフトキノン誘導体又はその塩及
びこれを有効成分とする医薬。 【効果】 この化合物(1)は、がん細胞に対して選択
的に作用し、副作用の少ない抗腫瘍剤として有用であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はがん細胞に対して選
択的に作用し、安全性の高い抗腫瘍剤として有用な新規
フラノナフトキノン誘導体及びこれを含有する医薬に関
する。
択的に作用し、安全性の高い抗腫瘍剤として有用な新規
フラノナフトキノン誘導体及びこれを含有する医薬に関
する。
【0002】
【従来の技術】がんによる死亡者数は年々増加し、がん
は今や我国における死亡原因のトップとなっている。か
かるがん治療の手段としては、抗腫瘍剤、手術、放射線
療法等が行われているが、このうち、抗腫瘍剤による治
療は内科的治療手段として最も重要である。
は今や我国における死亡原因のトップとなっている。か
かるがん治療の手段としては、抗腫瘍剤、手術、放射線
療法等が行われているが、このうち、抗腫瘍剤による治
療は内科的治療手段として最も重要である。
【0003】がんは、放射能、紫外線、発がん物質、ウ
ィルス等の作用により遺伝子に異常がおこることにより
発生するものであり、従来の抗腫瘍剤としては、核酸前
駆物質の代謝、DNA合成、RNA合成又はタンパク合
成のいずれかに作用するものがほとんどである(阿部達
生、谷脇雅史、津田昌一郎:進行がんの化学療法、金芳
堂(1990))。ところが、このような代謝過程は、
がん細胞だけでなく正常細胞においてもおこっているこ
とである。従って、多くの抗腫瘍剤は、がん細胞だけで
なく正常細胞に対しても作用してしまい、種々の副作用
が発現することとなる。
ィルス等の作用により遺伝子に異常がおこることにより
発生するものであり、従来の抗腫瘍剤としては、核酸前
駆物質の代謝、DNA合成、RNA合成又はタンパク合
成のいずれかに作用するものがほとんどである(阿部達
生、谷脇雅史、津田昌一郎:進行がんの化学療法、金芳
堂(1990))。ところが、このような代謝過程は、
がん細胞だけでなく正常細胞においてもおこっているこ
とである。従って、多くの抗腫瘍剤は、がん細胞だけで
なく正常細胞に対しても作用してしまい、種々の副作用
が発現することとなる。
【0004】例えば、キノン誘導体には強い抗腫瘍活性
を有するものがいくつか知られており、その中でもマイ
トマイシンC、アドリアマイシン、アクラシノマイシン
A、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン等は広く
臨床において使用されている。また、フラノナフトキノ
ン類の中にも下記のように抗腫瘍活性を有するものが知
られている(Rhytochemistry, 20(9), 2271(1981) 、J.
of Natural Products,45(5), 600(1982))。
を有するものがいくつか知られており、その中でもマイ
トマイシンC、アドリアマイシン、アクラシノマイシン
A、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン等は広く
臨床において使用されている。また、フラノナフトキノ
ン類の中にも下記のように抗腫瘍活性を有するものが知
られている(Rhytochemistry, 20(9), 2271(1981) 、J.
of Natural Products,45(5), 600(1982))。
【0005】
【化2】
【0006】しかしながら、これらの化合物はいずれ
も、腫瘍治療作用を有するものの、多くの副作用(嘔
吐、脱毛、皮膚炎、血球減少、胃腸障害、疼痛、腎障
害、心筋障害、精神神経障害等)を生じ、がん治療の大
きな妨げとなっている。
も、腫瘍治療作用を有するものの、多くの副作用(嘔
吐、脱毛、皮膚炎、血球減少、胃腸障害、疼痛、腎障
害、心筋障害、精神神経障害等)を生じ、がん治療の大
きな妨げとなっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
はがん細胞に選択的に作用し、正常細胞に対して毒性が
低く、安全性の高い抗腫瘍剤を提供することにある。
はがん細胞に選択的に作用し、正常細胞に対して毒性が
低く、安全性の高い抗腫瘍剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、植物
由来の物質に着目し、その抗腫瘍活性を正常細胞に対す
る作用を検討してきた結果、ノウゼンカズラ科に属する
テコマ・イペ(Tecomaipe Mart. ex K.Shum.)に含まれ
る下記式(1)で表される新規化合物が優れた抗腫瘍活
性を有し、かつ正常細胞に対する作用が弱く、上記のキ
ノン系化合物に比べてがん細胞に対する選択性が高く、
安全性の高い抗腫瘍剤として有用であることを見出し、
本発明を完成するに至った。
由来の物質に着目し、その抗腫瘍活性を正常細胞に対す
る作用を検討してきた結果、ノウゼンカズラ科に属する
テコマ・イペ(Tecomaipe Mart. ex K.Shum.)に含まれ
る下記式(1)で表される新規化合物が優れた抗腫瘍活
性を有し、かつ正常細胞に対する作用が弱く、上記のキ
ノン系化合物に比べてがん細胞に対する選択性が高く、
安全性の高い抗腫瘍剤として有用であることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、次式(1):
【0010】
【化3】
【0011】〔式中、R1 及びR2 は水素原子又はヒド
ロキシル基を示し、R1 がヒドロキシル基のときR2 は
水素原子であり、R1 が水素原子のときR2 はヒドロキ
シル基である〕で表されるフラノナフトキノン誘導体又
はその塩を提供するものである。また、本発明は、この
フラノナフトキノン誘導体(1)又はその塩を有効成分
とする医薬を提供するものである。
ロキシル基を示し、R1 がヒドロキシル基のときR2 は
水素原子であり、R1 が水素原子のときR2 はヒドロキ
シル基である〕で表されるフラノナフトキノン誘導体又
はその塩を提供するものである。また、本発明は、この
フラノナフトキノン誘導体(1)又はその塩を有効成分
とする医薬を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のフラノナフトキノン誘導
体(1)は、より具体的には次の式(1A)又は式(1
B)で表される化合物又はその塩である。
体(1)は、より具体的には次の式(1A)又は式(1
B)で表される化合物又はその塩である。
【0013】
【化4】
【0014】また、フラノナフトキノン誘導体(1)の
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金
属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類
金属塩、アミン塩等が挙げられる。また、本発明におい
ては、水和物に代表される溶媒和物も含まれる。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金
属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類
金属塩、アミン塩等が挙げられる。また、本発明におい
ては、水和物に代表される溶媒和物も含まれる。
【0015】本発明のフラノナフトキノン誘導体(1)
は、例えば前記の如く、ノウゼンカズラ科に属する樹木
であるテコマ・イぺ(Tecoma ipe Mart. ex K.Shum.=T
abebuia avellanedae Lor. ex Griseb.)の樹皮から抽
出することにより得られる。具体的には、テコマ・イペ
の樹皮をメタノールで抽出し、メタノールを留去して得
られる残渣から更にクロロホルム可溶成分を取得し、こ
の成分をクロマトグラフィーに付すことにより分離する
ことができる。なお、このクロロホルム可溶成分中には
本発明化合物に構造の類似する化合物が多数存在する
が、薄層クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィ
ー等により分離することができる。
は、例えば前記の如く、ノウゼンカズラ科に属する樹木
であるテコマ・イぺ(Tecoma ipe Mart. ex K.Shum.=T
abebuia avellanedae Lor. ex Griseb.)の樹皮から抽
出することにより得られる。具体的には、テコマ・イペ
の樹皮をメタノールで抽出し、メタノールを留去して得
られる残渣から更にクロロホルム可溶成分を取得し、こ
の成分をクロマトグラフィーに付すことにより分離する
ことができる。なお、このクロロホルム可溶成分中には
本発明化合物に構造の類似する化合物が多数存在する
が、薄層クロマトグラフィー、カラムクロマトグラフィ
ー等により分離することができる。
【0016】かくして得られる本発明化合物(1)は、
正常細胞に対する作用が弱く、かつ優れた抗腫瘍活性を
有し、抗腫瘍剤として有用である。すなわち、ヒト肺腺
がんA549細胞、結腸腺がんWiDr細胞、肺扁平上皮が
んCalu−1細胞を標的(T)とし、正常線維芽細胞N6
KA細胞を正常コントロール(C)としたときの50%
細胞増殖阻害濃度の比(C/T)は、他のキノン系抗腫
瘍剤が2程度であり、他のフラノナフトキノン誘導体が
1〜4程度であるのに対し、本発明化合物(1)が6.
8であった。従って、本発明は、がん細胞に対して選択
的に作用する安全性の高い抗腫瘍剤である。
正常細胞に対する作用が弱く、かつ優れた抗腫瘍活性を
有し、抗腫瘍剤として有用である。すなわち、ヒト肺腺
がんA549細胞、結腸腺がんWiDr細胞、肺扁平上皮が
んCalu−1細胞を標的(T)とし、正常線維芽細胞N6
KA細胞を正常コントロール(C)としたときの50%
細胞増殖阻害濃度の比(C/T)は、他のキノン系抗腫
瘍剤が2程度であり、他のフラノナフトキノン誘導体が
1〜4程度であるのに対し、本発明化合物(1)が6.
8であった。従って、本発明は、がん細胞に対して選択
的に作用する安全性の高い抗腫瘍剤である。
【0017】なお、最近の研究により、がん細胞の大多
数で、NAD(P)H:キノンオキシドリダクターゼ
(NQO)活性が正常細胞に比べて数十倍〜数百倍高く
発現していることが分かってきた(Cancer and Metasta
sis Reviews, 12:103-117(1993))。本発明化合物(1)
も、がん細胞内でNQOと特異的に反応し、その結果フ
リーラジカルを生成してがん細胞を破壊するものと考え
られる。
数で、NAD(P)H:キノンオキシドリダクターゼ
(NQO)活性が正常細胞に比べて数十倍〜数百倍高く
発現していることが分かってきた(Cancer and Metasta
sis Reviews, 12:103-117(1993))。本発明化合物(1)
も、がん細胞内でNQOと特異的に反応し、その結果フ
リーラジカルを生成してがん細胞を破壊するものと考え
られる。
【0018】従って、本発明化合物(1)は、各種臓器
における固形がん、血液がん、肉腫等種々の悪性腫瘍治
療用の医薬として使用できる。
における固形がん、血液がん、肉腫等種々の悪性腫瘍治
療用の医薬として使用できる。
【0019】本発明化合物(1)は、経口、非経口いず
れの方法によっても投与することが可能であり、本発明
の医薬は、各種の剤型、例えば散剤、顆粒剤、錠剤、糖
衣錠、カプセル剤、アンプル剤等の経口投与剤;皮下、
筋肉若しくは静脈注射剤;坐剤等とすることができる。
れの方法によっても投与することが可能であり、本発明
の医薬は、各種の剤型、例えば散剤、顆粒剤、錠剤、糖
衣錠、カプセル剤、アンプル剤等の経口投与剤;皮下、
筋肉若しくは静脈注射剤;坐剤等とすることができる。
【0020】上記製剤化は、本発明化合物(1)単独又
は本発明化合物(1)と賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤
化剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、
保存剤、矯味剤、香料、被覆剤等を適宜組み合わせて処
方することにより製造することができる。
は本発明化合物(1)と賦形剤、増量剤、結合剤、湿潤
化剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、
保存剤、矯味剤、香料、被覆剤等を適宜組み合わせて処
方することにより製造することができる。
【0021】斯くして得られた本発明医薬の投与量は、
症状、投与ルート等によっても異なるが、一般的に成人
において、本発明化合物(1)として20〜1000mg
/日であり、これを通常1日3〜4回に分けて投与する
のが好適である。かかる投与量は、小児では約半量、乳
幼児では1/6量とするのが好ましい。
症状、投与ルート等によっても異なるが、一般的に成人
において、本発明化合物(1)として20〜1000mg
/日であり、これを通常1日3〜4回に分けて投与する
のが好適である。かかる投与量は、小児では約半量、乳
幼児では1/6量とするのが好ましい。
【0022】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
が、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
【0023】実施例1 2−アセチル−5−ヒドロキシナフト〔2,3−b〕フ
ラン−4,9−ジオン(化合物(1A))及び2−アセ
チル−8−ヒドロキシナフト〔2,3−b〕フラン−
4,9−ジオン(化合物(1B))の製造:テコマ・イ
ペの乾燥樹皮(ブラジル産)10kgを純メタノール10
Lあてで30分間3回加温還流下に抽出し、溶媒を減圧
留去した。抽出物(1.45kg)をクロロホルム4Lあ
てで3回冷浸し、クロロホルム層を水洗後、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を留去して抽出物10gを得た。
これをクロロホルム・メタノール(250:1)を展開
溶媒として0.5mmシリカゲル60F254プレートを用
いて分離薄層クロマトグラフィーを反復して行い、Rf
=0.54の黄色スポットをクロロホルム・トルエンで
抽出し、計10mgの化合物を得た。これを0〜60%ク
ロロホルムを含むクロロホルム・トルエン不連続密度勾
配カラムで精製し、HPLCカラムを用いてシアン化メ
チル・水(30〜60%連続密度勾配)で溶出240nm
の吸収で検出しつつ化合物(1A)を3mg、化合物(1
B)を3.5mg得た。
ラン−4,9−ジオン(化合物(1A))及び2−アセ
チル−8−ヒドロキシナフト〔2,3−b〕フラン−
4,9−ジオン(化合物(1B))の製造:テコマ・イ
ペの乾燥樹皮(ブラジル産)10kgを純メタノール10
Lあてで30分間3回加温還流下に抽出し、溶媒を減圧
留去した。抽出物(1.45kg)をクロロホルム4Lあ
てで3回冷浸し、クロロホルム層を水洗後、硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を留去して抽出物10gを得た。
これをクロロホルム・メタノール(250:1)を展開
溶媒として0.5mmシリカゲル60F254プレートを用
いて分離薄層クロマトグラフィーを反復して行い、Rf
=0.54の黄色スポットをクロロホルム・トルエンで
抽出し、計10mgの化合物を得た。これを0〜60%ク
ロロホルムを含むクロロホルム・トルエン不連続密度勾
配カラムで精製し、HPLCカラムを用いてシアン化メ
チル・水(30〜60%連続密度勾配)で溶出240nm
の吸収で検出しつつ化合物(1A)を3mg、化合物(1
B)を3.5mg得た。
【0024】化合物(1A): C13H8O3=212.2 mp:218〜221℃ IR:1695,1673,1646,1572,14
49 NMR(CDCl3)δ:12.13(1H,s,OH), 7.82(1H,dd,
J=7.5,1.0Hz,8-H),7.67(1H,dd,J=8.2,7.5Hz,7-H), 7.60
(1H,s,3-H),7.33(1H,J=8.5,1.0Hz,6-H), 2.67(3H,s,C
H3)
49 NMR(CDCl3)δ:12.13(1H,s,OH), 7.82(1H,dd,
J=7.5,1.0Hz,8-H),7.67(1H,dd,J=8.2,7.5Hz,7-H), 7.60
(1H,s,3-H),7.33(1H,J=8.5,1.0Hz,6-H), 2.67(3H,s,C
H3)
【0025】化合物(1B): C13H8O3=212.2 mp:212〜215℃ IR:1683,1646,1598,1582,14
53 NMR(CDCl3)δ:11.95(1H,s,OH), 7.79(1H,dd,
J=7.5,1.2Hz,5-H),7.68(1H,dd,J=8.5,7.5Hz,6-H), 7.60
(1H,s,3-H),7.33(1H,J=8.5,1.2Hz,7-H), 2.67(3H,s,C
H3)
53 NMR(CDCl3)δ:11.95(1H,s,OH), 7.79(1H,dd,
J=7.5,1.2Hz,5-H),7.68(1H,dd,J=8.5,7.5Hz,6-H), 7.60
(1H,s,3-H),7.33(1H,J=8.5,1.2Hz,7-H), 2.67(3H,s,C
H3)
【0026】実施例2 1)試験材料培養ヒト悪性腫瘍細胞 :継代維持された肺腺がんA54
9細胞、肺扁平上皮がんCalu−1細胞、結腸腺がんWiDr
細胞を用いた。これらの細胞は系統が樹立されており、
がん研究所振興財団の細胞バンク(国立衛生試験所、東
京都世田谷区)から入手し、10%牛胎仔血清を含むD
MEM培地を用い37℃、5%CO2存在下に培養し
た。
9細胞、肺扁平上皮がんCalu−1細胞、結腸腺がんWiDr
細胞を用いた。これらの細胞は系統が樹立されており、
がん研究所振興財団の細胞バンク(国立衛生試験所、東
京都世田谷区)から入手し、10%牛胎仔血清を含むD
MEM培地を用い37℃、5%CO2存在下に培養し
た。
【0027】培養ヒト正常細胞:継代維持された線維芽
細胞N6KA細胞を用いた。気管上皮細胞は、金沢医科
大学病院病理剖検材料からトリプシン−EDTA処理で
採取した。N6KA細胞は、10%牛胎仔血清を含むD
MEM培地を用い培養し、気管上皮細胞は、同培養液に
更に10ng/mlのEGF、5μg/mlのインスリン、
0.5μg/mlのハイドロコルチゾン、100μg/mlス
トレプトマイシン、100IUのペニシリン及び0.2
5μg/mlのファンギーゾンを添加した培養液を用い培
養した。
細胞N6KA細胞を用いた。気管上皮細胞は、金沢医科
大学病院病理剖検材料からトリプシン−EDTA処理で
採取した。N6KA細胞は、10%牛胎仔血清を含むD
MEM培地を用い培養し、気管上皮細胞は、同培養液に
更に10ng/mlのEGF、5μg/mlのインスリン、
0.5μg/mlのハイドロコルチゾン、100μg/mlス
トレプトマイシン、100IUのペニシリン及び0.2
5μg/mlのファンギーゾンを添加した培養液を用い培
養した。
【0028】2)試験方法抗腫瘍活性試験(細胞増殖阻害毒性試験) :96穴マイ
クロプレート上のマイクロウエルで各細胞を培養し、細
胞が落着く24時間後にDMSO溶媒に適宜溶解した化
合物を添加し、72時間後の細胞増殖度を調べた。陽性
対照として既知抗がん剤のアドリアマイシン(ADM)
とマイトマイシンC(MMC)を用い、同様にDMSO
溶媒に適宜溶解して添加した。
クロプレート上のマイクロウエルで各細胞を培養し、細
胞が落着く24時間後にDMSO溶媒に適宜溶解した化
合物を添加し、72時間後の細胞増殖度を調べた。陽性
対照として既知抗がん剤のアドリアマイシン(ADM)
とマイトマイシンC(MMC)を用い、同様にDMSO
溶媒に適宜溶解して添加した。
【0029】細胞増殖測定:各マイクロウエル内の細胞
をグルタルアルデヒトにて固定し、クリスタルバイオレ
ット染色した。細胞増殖は、タイターテックユニスキャ
ンII(大日本製薬株式会社、大阪市)を用いて590nm
の吸光度で測定した。
をグルタルアルデヒトにて固定し、クリスタルバイオレ
ット染色した。細胞増殖は、タイターテックユニスキャ
ンII(大日本製薬株式会社、大阪市)を用いて590nm
の吸光度で測定した。
【0030】抗腫瘍性効果の判定:抗腫瘍性(細胞増殖
阻害毒性)効果は、72時間後細胞増殖を50%阻害
(IC50)する化合物の量で表した。
阻害毒性)効果は、72時間後細胞増殖を50%阻害
(IC50)する化合物の量で表した。
【0031】がん細胞選択毒性倍率の判定:従来の抗腫
瘍剤は同時に正常細胞に対する毒性が強く、重篤な副作
用の原因となっていた。そこで化合物による正常細胞に
対する50%細胞増殖阻害濃度(IC50)をがん細胞に
対するIC50で除することによってがん細胞選択毒性倍
率を計算した。すなわち、倍率1.0では両細胞に同様
な毒性を与えることになり、抗腫瘍剤として不適当であ
り、倍率が大きい程正常細胞への毒性が低い優れた抗腫
瘍剤となる。
瘍剤は同時に正常細胞に対する毒性が強く、重篤な副作
用の原因となっていた。そこで化合物による正常細胞に
対する50%細胞増殖阻害濃度(IC50)をがん細胞に
対するIC50で除することによってがん細胞選択毒性倍
率を計算した。すなわち、倍率1.0では両細胞に同様
な毒性を与えることになり、抗腫瘍剤として不適当であ
り、倍率が大きい程正常細胞への毒性が低い優れた抗腫
瘍剤となる。
【0032】3)試験結果 抗腫瘍活性及びがん細胞選択毒性倍率は、表1及び表2
に示すとおりであった。また、比較のため前記公知の類
似化合物についても活性を測定し表3に示した。
に示すとおりであった。また、比較のため前記公知の類
似化合物についても活性を測定し表3に示した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】その結果、本発明化合物(1A)の悪性腫
瘍細胞に対するIC50は、0.36〜0.40μg/ml
(平均0.38μg/ml)の範囲にあり、正常細胞に対
する2.6μg/mlと比較して6.8倍がん細胞選択毒
性が強く、公知の類似化合物より優れていた。また化合
物(1A)は、がん細胞選択毒性倍率が約2倍と計算さ
れたアドリアマイシンとマイトマイシンCに比べてもは
るかに優れていた。
瘍細胞に対するIC50は、0.36〜0.40μg/ml
(平均0.38μg/ml)の範囲にあり、正常細胞に対
する2.6μg/mlと比較して6.8倍がん細胞選択毒
性が強く、公知の類似化合物より優れていた。また化合
物(1A)は、がん細胞選択毒性倍率が約2倍と計算さ
れたアドリアマイシンとマイトマイシンCに比べてもは
るかに優れていた。
【0037】また本発明化合物(1B)の悪性腫瘍細胞
に対するIC50は、0.35〜0.40μg/ml(平均
0.37μg/ml)の範囲にあり、正常細胞に対する
2.51μg/mlと比較して6.8倍がん細胞選択毒性
が強く公知の類似化合物より優れていた。化合物(1
B)も化合物(1A)と同様アドリアマイシン、マイト
マイシンCに比べはるかに優れていた。
に対するIC50は、0.35〜0.40μg/ml(平均
0.37μg/ml)の範囲にあり、正常細胞に対する
2.51μg/mlと比較して6.8倍がん細胞選択毒性
が強く公知の類似化合物より優れていた。化合物(1
B)も化合物(1A)と同様アドリアマイシン、マイト
マイシンCに比べはるかに優れていた。
【0038】実施例3 ICRマウス又はBALB/cヌードマウスに経口投与
したとき、化合物(1A)又は化合物(1B)は200
mg/kg体重において死亡例はなく、10%死亡するLD
10値は約320mg/kg体重であった。この値から推定さ
れるLD50値はおよそ500mg/kg体重である。化合物
(C)の経口投与によるLD50値は8.4mg/kg体重と
されており(特開平6−145162号公報)、この化
合物(C)に比べて、本発明化合物は、極めて安全性が
高いことがわかる。
したとき、化合物(1A)又は化合物(1B)は200
mg/kg体重において死亡例はなく、10%死亡するLD
10値は約320mg/kg体重であった。この値から推定さ
れるLD50値はおよそ500mg/kg体重である。化合物
(C)の経口投与によるLD50値は8.4mg/kg体重と
されており(特開平6−145162号公報)、この化
合物(C)に比べて、本発明化合物は、極めて安全性が
高いことがわかる。
【0039】実施例4 化合物(1A)又は化合物(1B)20mgに対し賦形剤
として乳糖116mg、結合剤としてデンプンのり20m
g、崩壊剤としてデンプン40mg、滑沢剤としてステア
リン酸マグネシウム4mgを加えよく混合して打錠するこ
とにより、化合物(1A)又は化合物(1B)20mgを
含有する200mgの錠剤を得る。
として乳糖116mg、結合剤としてデンプンのり20m
g、崩壊剤としてデンプン40mg、滑沢剤としてステア
リン酸マグネシウム4mgを加えよく混合して打錠するこ
とにより、化合物(1A)又は化合物(1B)20mgを
含有する200mgの錠剤を得る。
【0040】
【発明の効果】本発明化合物(1)は、がん細胞に対し
て選択的に作用し、副作用の少ない抗腫瘍剤として有用
である。
て選択的に作用し、副作用の少ない抗腫瘍剤として有用
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 次式(1) 【化1】 〔式中、R1 及びR2 は水素原子又はヒドロキシル基を
示し、R1 がヒドロキシル基のときR2 は水素原子であ
り、R1 が水素原子のときR2 はヒドロキシル基であ
る〕で表されるフラノナフトキノン誘導体又はその塩。 - 【請求項2】 請求項1記載のフラノナフトキノン誘導
体又はその塩を有効成分とする医薬。 - 【請求項3】 抗腫瘍剤である請求項2記載の医薬。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17384897A JPH1121284A (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | フラノナフトキノン誘導体及びこれを含有する医薬 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17384897A JPH1121284A (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | フラノナフトキノン誘導体及びこれを含有する医薬 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1121284A true JPH1121284A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=15968287
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17384897A Pending JPH1121284A (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | フラノナフトキノン誘導体及びこれを含有する医薬 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1121284A (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1551392A4 (en) * | 2002-09-17 | 2006-09-20 | Arqule Inc | NEW LAPACHO COMPOUNDS AND APPLICATION METHOD THEREFOR |
| US7538234B2 (en) | 2007-05-31 | 2009-05-26 | Taheebo Japan Co., Ltd. | Preparation of Optically active 2-(1-hydroxyethyl)-5-hydroxynaphtho[2,3-b]furan-4, 9-diones having anticancer activities |
| US7910752B2 (en) | 2005-03-16 | 2011-03-22 | Taheebo Japan Co., Ltd. | Anticancer compound, intermediate therefor, and processes for producing these |
| US9084766B2 (en) | 2010-03-19 | 2015-07-21 | Boston Biomedical, Inc. | Compounds and compositions for targeting cancer stem cells |
| US9730909B2 (en) | 2010-03-19 | 2017-08-15 | Boston Biomedical, Inc | Methods for targeting cancer stem cells |
| US9732055B2 (en) | 2007-09-10 | 2017-08-15 | Boston Biomedical, Inc. | Compositions and methods for cancer treatment |
| US10017488B2 (en) | 2014-02-07 | 2018-07-10 | Boston Biomedical, Inc. | 3-substituted carbonyl-naphtho[2,3-B]furane derivative or pharmaceutically acceptable salt thereof |
| CN109627253A (zh) * | 2018-11-21 | 2019-04-16 | 中节能万润股份有限公司 | 一种含有蝶结构的二酸酐及其合成方法以及基于该二酸酐合成的聚酰亚胺 |
| US10543189B2 (en) | 2013-04-09 | 2020-01-28 | Boston Biomedical, Inc. | 2-acetylnaphtho[2,3-b]furan -4,9-dione for use on treating cancer |
| US10646464B2 (en) | 2017-05-17 | 2020-05-12 | Boston Biomedical, Inc. | Methods for treating cancer |
| US11299469B2 (en) | 2016-11-29 | 2022-04-12 | Sumitomo Dainippon Pharma Oncology, Inc. | Naphthofuran derivatives, preparation, and methods of use thereof |
-
1997
- 1997-06-30 JP JP17384897A patent/JPH1121284A/ja active Pending
Cited By (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| US9745278B2 (en) | 2007-09-10 | 2017-08-29 | Boston Biomedical, Inc. | Group of STAT3 pathway inhibitors and cancer stem cell pathway inhibitors |
| US10851075B2 (en) | 2007-09-10 | 2020-12-01 | Sumitomo Dainippon Pharma Oncology, Inc. | Stat3 pathway inhibitors and cancer stem cell inhibitors |
| US9730909B2 (en) | 2010-03-19 | 2017-08-15 | Boston Biomedical, Inc | Methods for targeting cancer stem cells |
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