JPH1121614A - 高清浄溶鋼の溶製方法 - Google Patents
高清浄溶鋼の溶製方法Info
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- JPH1121614A JPH1121614A JP9176973A JP17697397A JPH1121614A JP H1121614 A JPH1121614 A JP H1121614A JP 9176973 A JP9176973 A JP 9176973A JP 17697397 A JP17697397 A JP 17697397A JP H1121614 A JPH1121614 A JP H1121614A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
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- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 精錬炉からの出鋼後から鋳造開始までの間の
取鍋内スラグの酸素ポレンシャルを低く抑えて、スラグ
による溶鋼の再酸化を防止する技術を開発すると共に、
スラグの成分組成をAl2 O3 吸収能に優れたものに調
整する。。 【解決手段】 転炉からの出鋼時に石灰を投入し、出鋼
後の取鍋スラグに金属Alを含むフラックスを添加し
て、スラグの(CaO)/(Al2 O3 )(wt.%比)=
0.8〜1.4、SiO2 =2〜15wt.%、T.Fe≦
3.0wt.%にし、次いでRH脱ガス処理を行ない、処理
中及び/又は処理後に石灰またはアルミナをスラグに添
加し、(CaO)/(Al2 O3 )=0.4〜0.7、
SiO2 =2〜15wt.%、T.Fe≦3.0wt.%に維持
する。 【効果】 Al2 O3 介在物が極めて少ない超清浄溶鋼
を製造することができる。
取鍋内スラグの酸素ポレンシャルを低く抑えて、スラグ
による溶鋼の再酸化を防止する技術を開発すると共に、
スラグの成分組成をAl2 O3 吸収能に優れたものに調
整する。。 【解決手段】 転炉からの出鋼時に石灰を投入し、出鋼
後の取鍋スラグに金属Alを含むフラックスを添加し
て、スラグの(CaO)/(Al2 O3 )(wt.%比)=
0.8〜1.4、SiO2 =2〜15wt.%、T.Fe≦
3.0wt.%にし、次いでRH脱ガス処理を行ない、処理
中及び/又は処理後に石灰またはアルミナをスラグに添
加し、(CaO)/(Al2 O3 )=0.4〜0.7、
SiO2 =2〜15wt.%、T.Fe≦3.0wt.%に維持
する。 【効果】 Al2 O3 介在物が極めて少ない超清浄溶鋼
を製造することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、清浄性に優れた
溶鋼を製造する方法に関するものである。
溶鋼を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶銑やスクラップを主原料として不純物
を除去し、必要な合金元素を添加して希望する鋼を製造
する製鋼工程において、溶湯中のC濃度を下げたり、特
定の不純物を除去したりするために、酸素を溶湯に供給
して酸化精錬を行なう。ところが、酸化精錬後の溶鋼中
には過剰の酸素が溶解する。そこで溶鋼にアルミニウム
等の脱酸材を添加して溶鋼を脱酸する。こうした溶鋼の
脱酸時に発生した酸化物、例えばAl2 O3 が溶鋼から
除去されずに介在物として鋼中に残ると、鋼材製品欠陥
の原因になる。
を除去し、必要な合金元素を添加して希望する鋼を製造
する製鋼工程において、溶湯中のC濃度を下げたり、特
定の不純物を除去したりするために、酸素を溶湯に供給
して酸化精錬を行なう。ところが、酸化精錬後の溶鋼中
には過剰の酸素が溶解する。そこで溶鋼にアルミニウム
等の脱酸材を添加して溶鋼を脱酸する。こうした溶鋼の
脱酸時に発生した酸化物、例えばAl2 O3 が溶鋼から
除去されずに介在物として鋼中に残ると、鋼材製品欠陥
の原因になる。
【0003】製鋼過程で発生するAl2 O3 は、2Al
+3O=Al2 O3 の反応により生成するものであり、
溶鋼の上記脱酸時に発生するものの他、溶鋼脱酸後にお
ける溶鋼のスラグ等による再酸化によっても発生する。
従来、こうした溶鋼中に発生した酸化物を除去する方法
として、例えば、RH脱ガス装置にて溶鋼中の酸化物を
凝集合体させて溶鋼から浮上分離し易い形態にし、これ
の分離除去を促進するために、脱酸後の溶鋼環流時間を
長くする方法(以下、先行技術1という)、あるいは、
特開平7−300610号公報に開示されているよう
に、CaOやAl 2 O3 等のフラックスを溶鋼に吹き付
けて溶鋼中介在物の合体浮上を促進する方法(以下、先
行技術2という)が行われている。一方、溶鋼の再酸化
を防止するためには、例えば、特開平4−72009号
公報に開示されているように、スラグを改質し、スラグ
中のT.Fe濃度を低減する方法(以下、先行技術3と
いう)が提案されている。
+3O=Al2 O3 の反応により生成するものであり、
溶鋼の上記脱酸時に発生するものの他、溶鋼脱酸後にお
ける溶鋼のスラグ等による再酸化によっても発生する。
従来、こうした溶鋼中に発生した酸化物を除去する方法
として、例えば、RH脱ガス装置にて溶鋼中の酸化物を
凝集合体させて溶鋼から浮上分離し易い形態にし、これ
の分離除去を促進するために、脱酸後の溶鋼環流時間を
長くする方法(以下、先行技術1という)、あるいは、
特開平7−300610号公報に開示されているよう
に、CaOやAl 2 O3 等のフラックスを溶鋼に吹き付
けて溶鋼中介在物の合体浮上を促進する方法(以下、先
行技術2という)が行われている。一方、溶鋼の再酸化
を防止するためには、例えば、特開平4−72009号
公報に開示されているように、スラグを改質し、スラグ
中のT.Fe濃度を低減する方法(以下、先行技術3と
いう)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した各先行技術
は、それぞれ所期の目的を達成し得る利点を有する。し
かしながら、極めて高度な清浄性が要求される鋼を製造
するためには、先行技術に開示された方法を組み合わせ
ても不十分である。特に、溶鋼の再酸化を防止するため
には、先行技術3に開示されたように、スラグに単にア
ルミニウムを添加してスラグを改質するというだけで
は、溶鋼の再酸化を十分に防止することができず、極め
て高度な清浄性が要求される鋼を溶製することはできな
いことがわかった。
は、それぞれ所期の目的を達成し得る利点を有する。し
かしながら、極めて高度な清浄性が要求される鋼を製造
するためには、先行技術に開示された方法を組み合わせ
ても不十分である。特に、溶鋼の再酸化を防止するため
には、先行技術3に開示されたように、スラグに単にア
ルミニウムを添加してスラグを改質するというだけで
は、溶鋼の再酸化を十分に防止することができず、極め
て高度な清浄性が要求される鋼を溶製することはできな
いことがわかった。
【0005】従って、本発明の目的は、製鋼工程におい
て、脱酸後の溶鋼の再酸化を徹底的に防止する技術を開
発すると共に、スラグの成分組成を溶鋼中Al2 O3 介
在物の吸収能に優れたものにすることにより、高清浄薄
鋼板を安定して製造することができる溶製方法を提供す
ることにある。
て、脱酸後の溶鋼の再酸化を徹底的に防止する技術を開
発すると共に、スラグの成分組成を溶鋼中Al2 O3 介
在物の吸収能に優れたものにすることにより、高清浄薄
鋼板を安定して製造することができる溶製方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
観点から、高清浄溶鋼の溶製方法を開発するために鋭意
研究を重ねた。その結果、次の知見を得た。先ず、脱酸
生成物の除去に対しては、従来技術を適用することを前
提とする。その上で、溶鋼の再酸化を徹底的に防止する
ことにより所期の目的を達成することができる。即ち、
転炉での精錬終了後、出鋼時に適切なスラグ改質を行な
い、次いで、RH脱ガス装置で溶鋼を真空脱炭し、次い
で溶鋼をアルミニウムで脱酸する。そして、RH脱ガス
装置での処理後のスラグ中T.Fe濃度を所定値以下に
し、且つ、スラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al
2 O3 )及びwt.%SiO2 を適切な範囲内に調整するこ
とにより、酸素ポテンシャルが低く且つAl2 O3 を吸
収し易い物性のスラグを維持することができる。本発明
は、上述した知見に基づきなされたものであり、次の通
りである。
観点から、高清浄溶鋼の溶製方法を開発するために鋭意
研究を重ねた。その結果、次の知見を得た。先ず、脱酸
生成物の除去に対しては、従来技術を適用することを前
提とする。その上で、溶鋼の再酸化を徹底的に防止する
ことにより所期の目的を達成することができる。即ち、
転炉での精錬終了後、出鋼時に適切なスラグ改質を行な
い、次いで、RH脱ガス装置で溶鋼を真空脱炭し、次い
で溶鋼をアルミニウムで脱酸する。そして、RH脱ガス
装置での処理後のスラグ中T.Fe濃度を所定値以下に
し、且つ、スラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al
2 O3 )及びwt.%SiO2 を適切な範囲内に調整するこ
とにより、酸素ポテンシャルが低く且つAl2 O3 を吸
収し易い物性のスラグを維持することができる。本発明
は、上述した知見に基づきなされたものであり、次の通
りである。
【0007】即ち、本発明の高清浄溶鋼の溶製方法は、
転炉で所定の精錬を終了し、転炉内の溶鋼を取鍋に出鋼
する。この際、出鋼流に向けて所定量の石灰を投入し、
次いで、出鋼後の取鍋内スラグに、スラグ改質剤として
金属アルミニウムを単体の形態または金属アルミニウム
を含むフラックスの形態で添加する。この際、スラグの
(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値を0.8〜
1.4の範囲で、SiO 2 濃度を2〜15wt.%の範囲内
に調整し、且つスラグ中T.Fe濃度を3.0wt.%以下
にする。次いで、取鍋内溶鋼に対してRH脱ガス設備で
所定の脱ガス処理を施し、RH脱ガス処理中および/ま
たは処理後に石灰またはアルミナを取鍋内スラグに添加
し、スラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値
を0.4〜0.7の範囲内で、SiO2 濃度を2〜15
wt.%の範囲内に調整し、且つT.Fe濃度を3.0wt.%
以下に維持することにより、スラグ中の酸素による溶鋼
の再酸化を防止することに特徴を有するものである。
転炉で所定の精錬を終了し、転炉内の溶鋼を取鍋に出鋼
する。この際、出鋼流に向けて所定量の石灰を投入し、
次いで、出鋼後の取鍋内スラグに、スラグ改質剤として
金属アルミニウムを単体の形態または金属アルミニウム
を含むフラックスの形態で添加する。この際、スラグの
(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値を0.8〜
1.4の範囲で、SiO 2 濃度を2〜15wt.%の範囲内
に調整し、且つスラグ中T.Fe濃度を3.0wt.%以下
にする。次いで、取鍋内溶鋼に対してRH脱ガス設備で
所定の脱ガス処理を施し、RH脱ガス処理中および/ま
たは処理後に石灰またはアルミナを取鍋内スラグに添加
し、スラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値
を0.4〜0.7の範囲内で、SiO2 濃度を2〜15
wt.%の範囲内に調整し、且つT.Fe濃度を3.0wt.%
以下に維持することにより、スラグ中の酸素による溶鋼
の再酸化を防止することに特徴を有するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、この発明の方法を、図面を
参照しながら、各工程における製造条件による作用およ
び溶鋼−スラグ間反応を説明すると共に、上述した通り
の製造条件に限定しなければならない理由を説明する。
参照しながら、各工程における製造条件による作用およ
び溶鋼−スラグ間反応を説明すると共に、上述した通り
の製造条件に限定しなければならない理由を説明する。
【0009】図1〜3は、この発明の方法を実施するた
めに使用する設備及びその作業状況の例を説明する概略
縦断面図であり、図1は転炉から取鍋への出鋼状況、図
2は取鍋中スラグへのスラグ改質剤添加状況、そして図
3はRH脱ガス精錬状況を示す。
めに使用する設備及びその作業状況の例を説明する概略
縦断面図であり、図1は転炉から取鍋への出鋼状況、図
2は取鍋中スラグへのスラグ改質剤添加状況、そして図
3はRH脱ガス精錬状況を示す。
【0010】(1)先ず、図1に示すように、転炉1で
所定の精錬を施された溶鋼3を、未脱酸の状態で取鍋2
に出鋼する。この際、出鋼流3aに石灰5を添加する。
石灰は出鋼流による大きな撹拌エネルギーにより、出鋼
時に転炉1から流出する若干量のスラグ8に溶解する。
出鋼終了後、図2に示すように、取鍋2内溶鋼3’の表
面を覆うスラグ8’に、スラグ改質剤6としての金属ア
ルミニウムを単体または金属アルミニウムを含むフラッ
クスの形態で添加する。スラグ改質剤6中の金属アルミ
ニウムはスラグ8’中の酸化鉄等を還元してAl2 O3
に変化し、スラグ8’組成を変化させる。上記石灰5お
よびスラグ改質剤6の添加量は、出鋼前の転炉内溶鋼3
中の酸素濃度測定値に基づき、スラグ改質剤6中の金属
アルミニウム分の添加により生成しスラグ8’中に移行
するAl2 O3 量を算定し、この算定結果に基づきスラ
グ8’の(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )が0.8
〜1.4の範囲内で、2≦SiO2 ≦15wt.%になるよ
う決定する。
所定の精錬を施された溶鋼3を、未脱酸の状態で取鍋2
に出鋼する。この際、出鋼流3aに石灰5を添加する。
石灰は出鋼流による大きな撹拌エネルギーにより、出鋼
時に転炉1から流出する若干量のスラグ8に溶解する。
出鋼終了後、図2に示すように、取鍋2内溶鋼3’の表
面を覆うスラグ8’に、スラグ改質剤6としての金属ア
ルミニウムを単体または金属アルミニウムを含むフラッ
クスの形態で添加する。スラグ改質剤6中の金属アルミ
ニウムはスラグ8’中の酸化鉄等を還元してAl2 O3
に変化し、スラグ8’組成を変化させる。上記石灰5お
よびスラグ改質剤6の添加量は、出鋼前の転炉内溶鋼3
中の酸素濃度測定値に基づき、スラグ改質剤6中の金属
アルミニウム分の添加により生成しスラグ8’中に移行
するAl2 O3 量を算定し、この算定結果に基づきスラ
グ8’の(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )が0.8
〜1.4の範囲内で、2≦SiO2 ≦15wt.%になるよ
う決定する。
【0011】(2)転炉出鋼後の改質されたスラグ8’
の(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O 3 )及びSiO2 濃
度を上記範囲内に限定し、且つ、スラグ中T.Fe濃度
を3.0wt.%以下に低く抑えるためであり、その詳細を
説明する。図4に、出鋼後取鍋中の改質スラグの(wt.%
CaO)/(wt.%Al2 O3 )とT.Fe濃度(wt.%)
との関係を示す。(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )
が0.8〜1.4の範囲内で且つ2≦SiO2 ≦15w
t.%にスラグ成分を調整した場合には、スラグ中T.F
e濃度は3.0wt.%以下となっている。このスラグ組成
においては、スラグ中FeOの活量係数が比較的大きい
ため、スラグ8’中FeOと溶鋼3’中Alとの反応が
起こり易くなり、スラグ中T.Feは安定して3.0w
t.%以下が維持されたものと考えられる。一方、このよ
うに、出鋼後のスラグ改質において、T.Feを3.0
wt.%以下に抑えておかないと、後のRH脱ガス処理後の
スラグ組成の調整において、スラグによるAl2 O3 介
在物の吸収能を良好に維持し、且つT.Feを3.0w
t.%以下に抑える事が困難となるからである。なお、ス
ラグ中SiO2 濃度2〜15wt.%は、薄鋼板用鋼種の鋼
を溶製する場合の、通常の転炉精錬による出鋼後の取鍋
内スラグの範囲内に該当するものである。
の(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O 3 )及びSiO2 濃
度を上記範囲内に限定し、且つ、スラグ中T.Fe濃度
を3.0wt.%以下に低く抑えるためであり、その詳細を
説明する。図4に、出鋼後取鍋中の改質スラグの(wt.%
CaO)/(wt.%Al2 O3 )とT.Fe濃度(wt.%)
との関係を示す。(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )
が0.8〜1.4の範囲内で且つ2≦SiO2 ≦15w
t.%にスラグ成分を調整した場合には、スラグ中T.F
e濃度は3.0wt.%以下となっている。このスラグ組成
においては、スラグ中FeOの活量係数が比較的大きい
ため、スラグ8’中FeOと溶鋼3’中Alとの反応が
起こり易くなり、スラグ中T.Feは安定して3.0w
t.%以下が維持されたものと考えられる。一方、このよ
うに、出鋼後のスラグ改質において、T.Feを3.0
wt.%以下に抑えておかないと、後のRH脱ガス処理後の
スラグ組成の調整において、スラグによるAl2 O3 介
在物の吸収能を良好に維持し、且つT.Feを3.0w
t.%以下に抑える事が困難となるからである。なお、ス
ラグ中SiO2 濃度2〜15wt.%は、薄鋼板用鋼種の鋼
を溶製する場合の、通常の転炉精錬による出鋼後の取鍋
内スラグの範囲内に該当するものである。
【0012】ここで、このスラグ組成をもつスラグ中F
eOの活量係数を推定する。図5は、成分組成が、Fe
O=2wt.%の一定濃度であってCaO、Al2 O3及び
SiO2 が残部を構成する1650℃の溶融スラグのC
aO−Al2 O3 −SiO2 3元系組成(モル分率)に
対するスラグ中FeOの活量係数γFeO の図(等活量係
数線図)上に、スラグ成分組成が上記の2≦SiO2 ≦
15wt.%であって、(wt.%CaO)/(wt.%Al
2 O3 )が0.8〜1.4の範囲内の領域を斜線部Aで
示したものである。同図で、領域A内の組成を有するス
ラグのFeOの活量係数を求めると、約1.5〜1.9
となる。実操業におけるスラグ成分中には上記4成分以
外にMgO等多数の成分が含まれているが、いずれも低
濃度であるから、活量係数に及ぼす影響を無視しても差
し支えないと考えられる。このようにすると、この発明
における、転炉出鋼後の改質されたスラグのFeOの活
量係数γFeO は、凡そ1.5〜1.9と、比較的大きい
値であると推定される。
eOの活量係数を推定する。図5は、成分組成が、Fe
O=2wt.%の一定濃度であってCaO、Al2 O3及び
SiO2 が残部を構成する1650℃の溶融スラグのC
aO−Al2 O3 −SiO2 3元系組成(モル分率)に
対するスラグ中FeOの活量係数γFeO の図(等活量係
数線図)上に、スラグ成分組成が上記の2≦SiO2 ≦
15wt.%であって、(wt.%CaO)/(wt.%Al
2 O3 )が0.8〜1.4の範囲内の領域を斜線部Aで
示したものである。同図で、領域A内の組成を有するス
ラグのFeOの活量係数を求めると、約1.5〜1.9
となる。実操業におけるスラグ成分中には上記4成分以
外にMgO等多数の成分が含まれているが、いずれも低
濃度であるから、活量係数に及ぼす影響を無視しても差
し支えないと考えられる。このようにすると、この発明
における、転炉出鋼後の改質されたスラグのFeOの活
量係数γFeO は、凡そ1.5〜1.9と、比較的大きい
値であると推定される。
【0013】(3)次いで、図3に示したように、上記
溶鋼3”をRH脱ガス装置10により真空下で脱炭処理
工程で、C+O=CO(g)反応により溶鋼3”中の溶
解酸素を減少させ、次いで、更に溶鋼3”中の溶解酸素
を低下させるために、アルミニウム11を添加して溶鋼
3”を脱酸する。このアルミニウム脱酸で生成するAl
2 O3 の量をこの脱酸前の溶解酸素濃度とこのAl添加
量に基づき算定し、このAl2 O3 生成量の算定値に基
づき、スラグ8”の(wt.%CaO)/(wt.%Al
2 O3 )が0.4〜0.7の範囲内で2≦SiO2 ≦1
5wt.%になるように、石灰またはアルミナ7を添加す
る。
溶鋼3”をRH脱ガス装置10により真空下で脱炭処理
工程で、C+O=CO(g)反応により溶鋼3”中の溶
解酸素を減少させ、次いで、更に溶鋼3”中の溶解酸素
を低下させるために、アルミニウム11を添加して溶鋼
3”を脱酸する。このアルミニウム脱酸で生成するAl
2 O3 の量をこの脱酸前の溶解酸素濃度とこのAl添加
量に基づき算定し、このAl2 O3 生成量の算定値に基
づき、スラグ8”の(wt.%CaO)/(wt.%Al
2 O3 )が0.4〜0.7の範囲内で2≦SiO2 ≦1
5wt.%になるように、石灰またはアルミナ7を添加す
る。
【0014】(4)RH脱ガス処理後の調整されたスラ
グ8”の(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )及びSi
O2 濃度を上記範囲内に限定するのは、スラグ中T.F
eの濃度を低く維持するとともにFeOの活量係数を低
く抑え、スラグの酸素ポテンシャルを低く維持して、溶
鋼の再酸化防止、溶鋼中Alの酸化防止をし、且つ、ア
ルミニウム脱酸により生成するAl2 O3 介在物の吸収
能のよいスラグに維持することにある。その詳細を説明
する。
グ8”の(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )及びSi
O2 濃度を上記範囲内に限定するのは、スラグ中T.F
eの濃度を低く維持するとともにFeOの活量係数を低
く抑え、スラグの酸素ポテンシャルを低く維持して、溶
鋼の再酸化防止、溶鋼中Alの酸化防止をし、且つ、ア
ルミニウム脱酸により生成するAl2 O3 介在物の吸収
能のよいスラグに維持することにある。その詳細を説明
する。
【0015】上記図5に、(wt.%CaO)/(wt.%Al
2 O3 )が0.4〜0.7の範囲内であって2≦SiO
2 ≦15wt.%の領域を、斜線部Bで示した。同図によれ
ば、スラグのFeOの活量係数は、凡そ1.0〜1.4
の範囲内にあり、スラグ中FeOの活量係数を比較的小
さく維持することができ、RH処理前よりもスラグ8”
中FeOと溶鋼3”中Alとの反応性が低下する。こう
して、スラグ8”による溶鋼3”の再酸化を防止するこ
とができ、溶鋼中Alの酸化が防止される。また、同図
より、(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )が0.7よ
り大きくなると、FeOの活量係数が増大して溶鋼中A
lと反応し易くなる。なお、スラグ中SiO2 濃度2〜
15wt.%は、薄鋼板用鋼種の鋼を溶製する場合の通常の
RH脱ガス終了後の取鍋内スラグの範囲内に該当するも
のである。
2 O3 )が0.4〜0.7の範囲内であって2≦SiO
2 ≦15wt.%の領域を、斜線部Bで示した。同図によれ
ば、スラグのFeOの活量係数は、凡そ1.0〜1.4
の範囲内にあり、スラグ中FeOの活量係数を比較的小
さく維持することができ、RH処理前よりもスラグ8”
中FeOと溶鋼3”中Alとの反応性が低下する。こう
して、スラグ8”による溶鋼3”の再酸化を防止するこ
とができ、溶鋼中Alの酸化が防止される。また、同図
より、(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )が0.7よ
り大きくなると、FeOの活量係数が増大して溶鋼中A
lと反応し易くなる。なお、スラグ中SiO2 濃度2〜
15wt.%は、薄鋼板用鋼種の鋼を溶製する場合の通常の
RH脱ガス終了後の取鍋内スラグの範囲内に該当するも
のである。
【0016】上記考察より、脱ガス処理後のスラグの
(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )を0.4〜0.7
の範囲内であって2≦SiO2 ≦15wt.%に調整し、且
つ、T.Feを3.0wt.%以下に維持すれば、アルミニ
ウム脱酸後の溶鋼の再酸化防止、溶鋼中Alの酸化防止
をし、且つ、介在物吸収能のよいスラグに維持すること
ができる。こうして、溶鋼の高清浄化が行なわれる。
(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )を0.4〜0.7
の範囲内であって2≦SiO2 ≦15wt.%に調整し、且
つ、T.Feを3.0wt.%以下に維持すれば、アルミニ
ウム脱酸後の溶鋼の再酸化防止、溶鋼中Alの酸化防止
をし、且つ、介在物吸収能のよいスラグに維持すること
ができる。こうして、溶鋼の高清浄化が行なわれる。
【0017】なお、上述した例では、スラグの改質時期
が図2に示したように出鋼後であるが、RH処理開始前
であってもよいし、RH処理における真空脱炭後であっ
てもよいし、あるいは、これら3場合のいかなる組み合
わせであってもよい。
が図2に示したように出鋼後であるが、RH処理開始前
であってもよいし、RH処理における真空脱炭後であっ
てもよいし、あるいは、これら3場合のいかなる組み合
わせであってもよい。
【0018】
【実施例】次に、この発明の高清浄溶鋼の溶製方法を、
実施例によって更に詳細に説明する。図1〜3に示した
転炉およびRH脱ガス設備を用い、上記実施の形態に基
づき下記要領で試験した。そして、表1に本発明の範囲
内の方法による実施例について、表2に本発明の範囲外
の方法による比較例について、それぞれ試験条件及び試
験結果を示す。これらの内容を以下に説明する。
実施例によって更に詳細に説明する。図1〜3に示した
転炉およびRH脱ガス設備を用い、上記実施の形態に基
づき下記要領で試験した。そして、表1に本発明の範囲
内の方法による実施例について、表2に本発明の範囲外
の方法による比較例について、それぞれ試験条件及び試
験結果を示す。これらの内容を以下に説明する。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】〔試験条件〕 (1)実施例1〜12について 実施例1〜12の溶製方法は次の通りである。転炉で吹
錬終了後の炭素濃度約0.04wt.%の未脱酸溶鋼250
tを取鍋に出鋼し、取鍋内のスラグを改質した後、RH
脱ガス処理をした。スラグ改質の方法は、図1に示した
ように、転炉出鋼中に出鋼流に所定量の石灰を添加し、
更に出鋼後の溶鋼表面上のスラグに、スラグ改質剤とし
て金属アルミニウムを含むフラックスを所定量添加し
た。上記石灰およびスラグ改質剤は、スラグ改質剤添加
後のスラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )が
0.8〜1.4の範囲内、2≦SiO2 ≦15wt.%にな
るように添加した。このスラグ組成の調整は、転炉出鋼
前の溶鋼中溶解酸素濃度を測定し、この溶解酸素から生
成するアルミナの量を予測して上記範囲内になるように
した。このときスラグ中T.Feは3wt.%以下まで低下
した。なお、このときのスラグ中FeOの活量係数の概
数を図5より推定すると、約1.5〜1.9になる。
錬終了後の炭素濃度約0.04wt.%の未脱酸溶鋼250
tを取鍋に出鋼し、取鍋内のスラグを改質した後、RH
脱ガス処理をした。スラグ改質の方法は、図1に示した
ように、転炉出鋼中に出鋼流に所定量の石灰を添加し、
更に出鋼後の溶鋼表面上のスラグに、スラグ改質剤とし
て金属アルミニウムを含むフラックスを所定量添加し
た。上記石灰およびスラグ改質剤は、スラグ改質剤添加
後のスラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )が
0.8〜1.4の範囲内、2≦SiO2 ≦15wt.%にな
るように添加した。このスラグ組成の調整は、転炉出鋼
前の溶鋼中溶解酸素濃度を測定し、この溶解酸素から生
成するアルミナの量を予測して上記範囲内になるように
した。このときスラグ中T.Feは3wt.%以下まで低下
した。なお、このときのスラグ中FeOの活量係数の概
数を図5より推定すると、約1.5〜1.9になる。
【0022】次いで、上記の通り処理された取鍋内の溶
鋼をRH脱ガス装置で真空脱炭した。真空脱炭処理後の
溶鋼中の酸素濃度を酸素メーターで測定し、測定された
酸素濃度に基づき脱酸剤としてのAlの添加量を決定
し、溶鋼を脱酸した。このとき、脱酸により生成するA
l2 O3 の量を経験的に把握しておき、脱酸後の取鍋内
スラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値を推
定した。次いで、上記(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O
3 )の推定値に基づき、最終的にスラグの(wt.%Ca
O)/(wt.%Al2 O3 )の値が0.4〜0.7の範囲
内で、2≦SiO2≦15wt.%になるよう真空槽内に石
灰あるいはアルミナ系フラックスを添加した。
鋼をRH脱ガス装置で真空脱炭した。真空脱炭処理後の
溶鋼中の酸素濃度を酸素メーターで測定し、測定された
酸素濃度に基づき脱酸剤としてのAlの添加量を決定
し、溶鋼を脱酸した。このとき、脱酸により生成するA
l2 O3 の量を経験的に把握しておき、脱酸後の取鍋内
スラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値を推
定した。次いで、上記(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O
3 )の推定値に基づき、最終的にスラグの(wt.%Ca
O)/(wt.%Al2 O3 )の値が0.4〜0.7の範囲
内で、2≦SiO2≦15wt.%になるよう真空槽内に石
灰あるいはアルミナ系フラックスを添加した。
【0023】以上の精錬工程を経ることにより、スラグ
中T.Fe濃度は、すべての実施例において、3.0w
t.%以下になった。上記精錬により得られた溶鋼を連続
鋳造機により薄板向けスラブに鋳造した。次いで、上記
スラブを熱間圧延し、冷間圧延した。こうして製造され
た冷延鋼板から試験片を採取し、介在物濃度を検鏡して
測定し、その測定値から冷延鋼板での製品の介在物性欠
陥指数を求めた。
中T.Fe濃度は、すべての実施例において、3.0w
t.%以下になった。上記精錬により得られた溶鋼を連続
鋳造機により薄板向けスラブに鋳造した。次いで、上記
スラブを熱間圧延し、冷間圧延した。こうして製造され
た冷延鋼板から試験片を採取し、介在物濃度を検鏡して
測定し、その測定値から冷延鋼板での製品の介在物性欠
陥指数を求めた。
【0024】表1に、実施例1〜12の転炉出鋼後およ
びRH脱ガス処理後における、スラグ中T.Feおよび
スラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値、並
びに、冷延鋼板での製品の介在物性欠陥指数を示した。
介在物性欠陥指数は、値が小さいほど良好であり、0は
介在物性欠陥が皆無であることを表わす。
びRH脱ガス処理後における、スラグ中T.Feおよび
スラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値、並
びに、冷延鋼板での製品の介在物性欠陥指数を示した。
介在物性欠陥指数は、値が小さいほど良好であり、0は
介在物性欠陥が皆無であることを表わす。
【0025】(2)比較例1〜20について 比較例1〜20の溶製方法は、上記実施例1〜12と同
じであるが、溶製条件が実施例と異なり、次の4つに分
類される。・比較例1〜5は、RH脱ガス処理後におけ
るスラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値の
みを、本発明の範囲よりも高くした場合、・比較例6〜
10は、RH脱ガス処理後におけるスラグの(wt.%Ca
O)/(wt.%Al2 O3 )の値のみを、本発明の範囲よ
りも低くした場合である。・一方、比較例11〜15
は、転炉出鋼後におけるスラグの(wt.%CaO)/(w
t.%Al2 O3 )の値を本発明の範囲よりも低くし、ス
ラグ中T.Feを本発明の範囲よりも高くした場合、・
比較例16〜20は、転炉出鋼後におけるスラグの(w
t.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値を本発明の範囲
よりも高くし、スラグ中のT.Feを本発明の範囲より
も高くした場合である。なお、スラグのSiO2 濃度は
比較例においても実施例と同様、すべてにおいて2〜1
5wt.%の範囲内に調整した。
じであるが、溶製条件が実施例と異なり、次の4つに分
類される。・比較例1〜5は、RH脱ガス処理後におけ
るスラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値の
みを、本発明の範囲よりも高くした場合、・比較例6〜
10は、RH脱ガス処理後におけるスラグの(wt.%Ca
O)/(wt.%Al2 O3 )の値のみを、本発明の範囲よ
りも低くした場合である。・一方、比較例11〜15
は、転炉出鋼後におけるスラグの(wt.%CaO)/(w
t.%Al2 O3 )の値を本発明の範囲よりも低くし、ス
ラグ中T.Feを本発明の範囲よりも高くした場合、・
比較例16〜20は、転炉出鋼後におけるスラグの(w
t.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値を本発明の範囲
よりも高くし、スラグ中のT.Feを本発明の範囲より
も高くした場合である。なお、スラグのSiO2 濃度は
比較例においても実施例と同様、すべてにおいて2〜1
5wt.%の範囲内に調整した。
【0026】こうして、比較例で得られた溶鋼を連続鋳
造機により薄板向けスラブに鋳造した。以降、実施例と
同じ工程で冷延鋼板を製造し、試験片を採取し、介在物
の清浄度を検鏡により測定した。表2に、比較例1〜2
0の試験結果を示した。表1及び2から下記事項がわか
る。
造機により薄板向けスラブに鋳造した。以降、実施例と
同じ工程で冷延鋼板を製造し、試験片を採取し、介在物
の清浄度を検鏡により測定した。表2に、比較例1〜2
0の試験結果を示した。表1及び2から下記事項がわか
る。
【0027】〔試験結果〕 ・比較例1〜10のように、転炉出鋼後のスラグ改質後
からRH脱ガス処理後までの期間、スラグ中T.Feを
3wt.%以下に維持しても、RH脱ガス処理後のスラグの
SiO2 濃度を2〜15wt.%に制御し、且つ(wt.%Ca
O)/(wt.%Al2 O3 )を0.4〜0.7の範囲内に
調整しないと、製品の介在物性欠陥は発生する。
からRH脱ガス処理後までの期間、スラグ中T.Feを
3wt.%以下に維持しても、RH脱ガス処理後のスラグの
SiO2 濃度を2〜15wt.%に制御し、且つ(wt.%Ca
O)/(wt.%Al2 O3 )を0.4〜0.7の範囲内に
調整しないと、製品の介在物性欠陥は発生する。
【0028】図6は、RH脱ガス処理後のスラグ成分組
成調整後のT.Feと製品の介在物性欠陥指数との関係
を示すものであり、同図中、符号□のプロットが、比較
例1〜10に対応する。このように、RH脱ガス処理後
のスラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )が鋼中
介在物量に大きく影響する理由は、図5のスラグ中Fe
Oの活量係数線図からも推定されるように、RH脱ガス
処理後の(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )が0.7
を超えると、FeOの活量係数が大きくなるので、Fe
Oが溶鋼中のAlと反応し(溶鋼がスラグで再酸化さ
れ)てAl2 O3介在物を生成し易くなるためである。
一方、RH脱ガス処理後の(wt.%CaO)/(wt.%Al
2 O3 )が0.4未満のものは、スラグの融点が高くそ
の粘性が高くなり、真空脱炭後のAl添加により生成し
た溶鋼中のAl2 O3 介在物を十分に吸収できないから
である。
成調整後のT.Feと製品の介在物性欠陥指数との関係
を示すものであり、同図中、符号□のプロットが、比較
例1〜10に対応する。このように、RH脱ガス処理後
のスラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )が鋼中
介在物量に大きく影響する理由は、図5のスラグ中Fe
Oの活量係数線図からも推定されるように、RH脱ガス
処理後の(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )が0.7
を超えると、FeOの活量係数が大きくなるので、Fe
Oが溶鋼中のAlと反応し(溶鋼がスラグで再酸化さ
れ)てAl2 O3介在物を生成し易くなるためである。
一方、RH脱ガス処理後の(wt.%CaO)/(wt.%Al
2 O3 )が0.4未満のものは、スラグの融点が高くそ
の粘性が高くなり、真空脱炭後のAl添加により生成し
た溶鋼中のAl2 O3 介在物を十分に吸収できないから
である。
【0029】・比較例11〜20のように、転炉出鋼後
のスラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )が本発
明の条件である0.8〜1.4を外れ、スラグ中T.F
eも本発明の範囲よりも高かった場合には、RH脱ガス
処理後に、スラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al
2 O3 )を0.4〜0.7の範囲内、SiO2 を2〜1
5wt.%の範囲内に調整しても、スラグ中T.Feは3w
t.%以下とならず、冷延鋼板製品に介在物性欠陥が発生
することがわかる。
のスラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )が本発
明の条件である0.8〜1.4を外れ、スラグ中T.F
eも本発明の範囲よりも高かった場合には、RH脱ガス
処理後に、スラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al
2 O3 )を0.4〜0.7の範囲内、SiO2 を2〜1
5wt.%の範囲内に調整しても、スラグ中T.Feは3w
t.%以下とならず、冷延鋼板製品に介在物性欠陥が発生
することがわかる。
【0030】これに対して、 ・実施例1〜12のように、転炉出鋼後のスラグ改質後
からRH脱ガス処理後までの期間を通じて、スラグの成
分組成を本発明の範囲内に維持すれば、この期間におけ
る溶鋼の酸素濃度を低く維持し、スラグによる溶鋼の再
酸化を抑止し、そして溶鋼中Al2 O3 介在物をスラグ
に十分吸収することができる。従って、冷延鋼板での製
品の介在物性欠陥を皆無にし得ることがわかる。こうし
て、高清浄溶鋼を製造することができる。
からRH脱ガス処理後までの期間を通じて、スラグの成
分組成を本発明の範囲内に維持すれば、この期間におけ
る溶鋼の酸素濃度を低く維持し、スラグによる溶鋼の再
酸化を抑止し、そして溶鋼中Al2 O3 介在物をスラグ
に十分吸収することができる。従って、冷延鋼板での製
品の介在物性欠陥を皆無にし得ることがわかる。こうし
て、高清浄溶鋼を製造することができる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
Al2 O3 等の介在物が極めて少ない溶鋼を製造するこ
とができる。従って、製品欠陥のない超高清浄度の鋼板
等を製造するための、高清浄溶鋼の溶製方法を提供する
ことができ、工業上有用な効果がもたらされる。
Al2 O3 等の介在物が極めて少ない溶鋼を製造するこ
とができる。従って、製品欠陥のない超高清浄度の鋼板
等を製造するための、高清浄溶鋼の溶製方法を提供する
ことができ、工業上有用な効果がもたらされる。
【図1】本発明方法の実施における転炉から取鍋への出
鋼状態を説明する概略縦断面図である。
鋼状態を説明する概略縦断面図である。
【図2】本発明方法の実施における取鍋中スラグへのス
ラグ改質剤を添加する状態を説明する概略縦断面図であ
る。
ラグ改質剤を添加する状態を説明する概略縦断面図であ
る。
【図3】本発明方法の実施におけるRH脱ガス精錬状態
を説明する概略縦断面図である。
を説明する概略縦断面図である。
【図4】出鋼後の改質されたスラグのCaO/Al2 O
3 (wt.%比)とFeO濃度(wt.%)との関係を示すグラ
フである。
3 (wt.%比)とFeO濃度(wt.%)との関係を示すグラ
フである。
【図5】FeO=2wt.%におけるCaO−Al2 O3 −
SiO2 3元系組成に対するFeOの等活量係数線図で
ある。
SiO2 3元系組成に対するFeOの等活量係数線図で
ある。
【図6】RH脱ガス処理後の成分調整されたスラグ中
T.Fe(wt.%)と、冷延鋼板製品に発生した介在物性
欠陥指数との関係を示すグラフである。
T.Fe(wt.%)と、冷延鋼板製品に発生した介在物性
欠陥指数との関係を示すグラフである。
1 転炉 2 取鍋 3、3’、3” 溶鋼 3a 出鋼流 4 真空槽 5 石灰 6 スラグ改質剤 7 石灰またはアルミナ 8、8’、8” スラグ 9 合金投入孔 10 RH脱ガス装置 11 アルミニウム 12 シュート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 晋一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 松野 英寿 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 村井 剛 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 吉岡 敬二 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 転炉精錬を終了し、前記転炉内の溶鋼を
取鍋に出鋼するとき、出鋼流に石灰を投入し、次いで、
前記出鋼後の前記取鍋内スラグに、金属アルミニウムを
単体の形態または金属アルミニウムを含むフラックスの
形態で添加し、スラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2
O3 )の値を0.8〜1.4の範囲内でスラグのSiO
2 濃度を2〜15wt.%の範囲内に調整し、且つスラグ中
T.Fe濃度を3.0wt.%以下にし、次いで、RH脱ガ
ス処理を行ない、前記RH脱ガス処理中及び/又は処理
後に石灰またはアルミナを前記スラグに添加し、前記ス
ラグの(wt.%CaO)/(wt.%Al2 O3 )の値を0.
4〜0.7の範囲内で、スラグのSiO2 濃度を2〜1
5wt.%の範囲内に調整し、且つT.Fe濃度を3.0w
t.%以下に維持することにより、スラグ中の酸素による
溶鋼の再酸化を防止することを特徴とする、高清浄溶鋼
の溶製方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9176973A JPH1121614A (ja) | 1997-07-02 | 1997-07-02 | 高清浄溶鋼の溶製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9176973A JPH1121614A (ja) | 1997-07-02 | 1997-07-02 | 高清浄溶鋼の溶製方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1121614A true JPH1121614A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=16022957
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9176973A Pending JPH1121614A (ja) | 1997-07-02 | 1997-07-02 | 高清浄溶鋼の溶製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1121614A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012077354A (ja) * | 2010-10-01 | 2012-04-19 | Jfe Steel Corp | 清浄性に優れた低炭素アルミキルド鋼の溶製方法 |
| CN114082914A (zh) * | 2020-08-24 | 2022-02-25 | 宝山钢铁股份有限公司 | 用于csp生产中钢水夹杂物的快速评估方法 |
-
1997
- 1997-07-02 JP JP9176973A patent/JPH1121614A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012077354A (ja) * | 2010-10-01 | 2012-04-19 | Jfe Steel Corp | 清浄性に優れた低炭素アルミキルド鋼の溶製方法 |
| CN114082914A (zh) * | 2020-08-24 | 2022-02-25 | 宝山钢铁股份有限公司 | 用于csp生产中钢水夹杂物的快速评估方法 |
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