JPH11217201A - 酸素ガスの精製方法およびその精製器 - Google Patents

酸素ガスの精製方法およびその精製器

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JPH11217201A
JPH11217201A JP10034239A JP3423998A JPH11217201A JP H11217201 A JPH11217201 A JP H11217201A JP 10034239 A JP10034239 A JP 10034239A JP 3423998 A JP3423998 A JP 3423998A JP H11217201 A JPH11217201 A JP H11217201A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸素ガス中の一酸化炭素、二酸化炭素、水、
水素などの不純物を1ppb以下に精製する方法および
精製器を提供する。 【解決手段】 不純物を含む酸素ガスを常温下で貴金属
触媒に接触させ、さらに吸着剤に接触させることにより
不純物を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸素ガスの精製方
法および精製器に関し、さらに詳細には半導体製造工程
などで使用される酸素ガスをボンベあるいは液体酸素タ
ンクから半導体製造装置まで供給する間に配管などから
発生する、一酸化炭素、二酸化炭素、水、水素を極低濃
度まで除去しうる酸素ガスの精製方法および精製器に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造工程などでは、酸素ガスが多
量に使用されているが、近年、半導体の高度集積化の急
速な進展とともに酸素ガスが極めて高純度であることが
強く要求されつつある。
【0003】酸素ガスは、一般にボンベに充填されたも
のあるいは液体酸素タンクに貯蔵されたものを使用する
が、その酸素ガス中には炭化水素、一酸化炭素、水、水
素、二酸化炭素などの不純物が含まれているため、精製
装置などを用いて高純度に精製した後、半導体製造装置
に供給される。一方、半導体製造設備は高額の建設費を
要するクリーンルーム内に設置されていることから、酸
素ボンベ、液化酸素タンク、酸素の精製装置などを半導
体製造装置の近傍に設置することができない。このため
高純度に精製された酸素は通常は長距離の配管を用いて
半導体製造装置に供給されている。
【0004】しかしながら、このように精製された酸素
であっても半導体製造装置の直前では、配管中に含まれ
ていた水分の脱離によって、酸素中の水の濃度が高くな
るという問題があった。また、配管が短い場合でも、供
給する酸素の流量が小さく、かつ配管中の滞留時間が長
いときにも酸素ガス中の水の濃度が高くなってしまうと
いった問題があった。
【0005】これらの問題を解決する方法として、従来
から半導体製造装置の直前に吸着剤を充填した精製器を
設置し、酸素ガス中に含まれる水を除去する方法が用い
られてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、最近の分析
技術の向上により、このように精製した後に半導体製造
装置に供給されている酸素ガス中には微量の一酸化炭素
や二酸化炭素が含まれていることがわかり、半導体の高
集積化の妨げとなることがわかってきた。これらの一酸
化炭素、二酸化炭素は、酸素で不動態化処理した配管、
あるいは電解研磨したSUS316L製の配管、さらに
は二重溶解品を電解研磨したSUS316L製の配管等
を用いても安定して1ppb以下にすることはできなか
った。以上のことから、半導体製造工程などで要求され
る超高純度の精製酸素ガスを使用条件に影響されること
なく、一酸化炭素、二酸化炭素、水素、水の濃度が常に
1ppb以下の酸素ガスを得ることのできる精製方法お
よび精製器の開発が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この問題
を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、配管などの金属
材料の表面に吸着していた一酸化炭素、二酸化炭素が脱
離するばかりでなく、配管などの金属材料と酸素が接触
することによって金属材料中に含まれる炭素が酸素ガス
と反応し、微量の一酸化炭素、二酸化炭素が発生するこ
とを突き止め、さらに微量の一酸化炭素を貴金属触媒と
常温下で接触させ、次いで吸着剤と接触させることによ
り、一酸化炭素、二酸化炭素、水、水素の濃度が1pp
b以下の酸素ガスを得ることができることを見いだし、
本発明に到達した。
【0008】すなわち本発明は、不純物を含む酸素ガス
を80℃以下の温度で貴金属触媒と接触させ、一酸化炭
素および/または水素を二酸化炭素および/または水に
転化した後、吸着剤と接触させて二酸化炭素および/ま
たは水を吸着除去することを特徴とする酸素ガスの精製
方法である。また本発明は酸素ガス中に含まれる不純物
を除去するための酸素ガス精製器であって、一酸化炭素
および/または水素を常温付近で二酸化炭素および/ま
たは水に転化するための貴金属触媒を入口側に、二酸化
炭素および/または水を除去するための吸着剤を出口側
に充填されてなることを特徴とする酸素ガスの精製器で
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、不純物として一酸化炭
素、二酸化炭素、水または水素などを含む酸素ガスの超
高純度精製に適用される。本発明は、配管中で発生した
一酸化炭素と水素の常温下での貴金属触媒による酸化
と、吸着剤による二酸化炭素と水の吸着をこの順番で行
なう酸素ガスの精製方法である。また本発明は、貴金属
触媒を入口側に、吸着剤を出口側に充填した精製器であ
る。
【0010】本発明に用いられる貴金属触媒としては酸
素ガス中に含まれる一酸化炭素、水素などの不純物を8
0℃以下の温度で二酸化炭素または水に転化させ得るも
のであればよく、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジ
ウム、レニウム、イリジウムなどを有効成分として含む
ものが挙げられる。これらの中でもパラジウムは低温活
性が高く、かつ比較的安価であることなどから特に好ま
しい。これらの成分は単独で用いてもよいが、ガスとの
接触効率を高めるために、通常はアルミナ、チタニア、
ジルコニア、アルミナシリケートなどの触媒担体に担持
させた形で使用される。
【0011】吸着剤としては特許第2572616号や
特許第2651603号に記載されているような酸化亜
鉛を主成分とする吸着剤や、合成ゼオライトなどの水お
よび二酸化炭素の除去能力の高いもの、例えばモレキュ
ラシーブ4A、モレキュラシーブ5A(ユニオン昭和
製、ドイツ Linde社製など)およびこれらの相当
品を、単独で、または組み合わせて用いることができ
る。
【0012】本発明における貴金属触媒および吸着剤の
粒径は精製器の大きさなどによって選ばれ、一概に特定
はできないが、一般に筒径の10分の1以下で、大きな
圧力損失を生じない程度のものが用いられる。貴金属触
媒、吸着剤の精製器への充填量は、酸素ガス中に含まれ
る不純物の種類、濃度およびガス流量などに応じて設定
される。
【0013】次に本発明を図面によって具体的に例示し
て説明する。図1は本発明の酸素ガス精製器である。図
1において、精製器3はガスの入口2および出口6を有
し、入口側に貴金属触媒4が、出口側に吸着剤5が充填
されている。精製器3の入口2には酸素ガスの供給配管
1が、出口6には精製酸素ガスの抜き出し管7が接続さ
れている。
【0014】酸素ガスの精製に際しては、酸素ガス供給
配管1から入口2を経て精製器3内に供給される。精製
器3に入った一酸化炭素、二酸化炭素、水素、水を含む
酸素ガスは、まず入口側に充填された貴金属触媒4と常
温で接触することにより、一酸化炭素、水素が二酸化炭
素または水に転化される。次いで出口側に充填された吸
着剤5と接触することにより、二酸化炭素、水が吸着さ
れる。精製された酸素ガスは、精製器出口6を経て精製
酸素ガスの抜き出し管7から抜き出され、半導体製造装
置等に供給される。
【0015】本発明に用いられる精製器および配管の、
酸素ガスと直接接触する部分の材質としては、通常SU
S316Lが用いられ、電解研磨されたSUS316L
が特に好ましい。
【0016】精製器は、図1に示したような1つの筒に
貴金属触媒と吸着剤を充填した形態のほか、貴金属触媒
と吸着剤をそれぞれ別の筒に充填したものを直列に連結
し、一体化したものであってもよい。
【0017】本発明においては、一般にパーティクルの
漏洩防止のため、精製器の出口側にフィルターが取り付
けられる。フィルターは精製器と一体化してもよく、別
個に設けてもよい。フィルターの材質としては、ガス吸
着量の少ない金属製のフィルターが使用される。樹脂製
のフィルターを使用した場合には、樹脂製のフィルター
に吸着または溶解していた不純物が脱離し、酸素ガスの
純度が再び低下するため好ましくない。
【0018】本発明においては、一般に精製器交換時に
配管への装脱着を容易にする目的と、外気の混入を防止
する目的で精製器の出入口にバルブや継手が設けられ
る。
【0019】精製器での酸素ガスと貴金属触媒との接触
温度は、触媒の種類、酸素ガスの流量、不純物の種類お
よび量に応じて設定されるので一概に特定はできない
が、通常80℃以下の温度であり、常温付近の温度(0
〜50℃)であれば加熱、冷却を必要としないので特に
好ましい。
【0020】酸素ガスの圧力、貴金属触媒との接触時間
もまた触媒の種類、酸素ガスの流量、不純物の種類およ
び量に応じて設定され、一概に特定はできないが、通常
は圧力が10kg/cm2 以下、接触時間が0.05〜
100秒程度の条件である。精製器での酸素ガスと吸着
剤との接触温度、圧力は、貴金属触媒との接触条件と同
様の条件で設定される。また接触時間は、精製器の形
状、大きさ、吸着剤の種類により異なり、一概に特定は
できないが、通常は0.1〜1000秒程度である。ま
た、圧力損失は1.0kg/cm2 以下であることが好
ましい。
【0021】次に、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明がこれにより限定されるものではない。 (実施例1)内径28.4mm、筒長1000mmの電
解研磨したSUS316L製の筒の入口側に粒径約2.
0mmのαアルミナにパラジウムを0.5wt%担持さ
せた触媒を100mm、出口側に直径1.6mm、長さ
3.0〜5.0mmのペレット状のモレキュラシーブ5
Aを800mm充填し、酸素ガス精製器とした。
【0022】精製器中の吸着剤の活性化 吸着剤の活性化を以下のように行った。精製器を350
℃に加熱しながら精製器下部から精製酸素を2L/mi
nの流量で4時間流通させた。加熱を終了した後、5時
間酸素を流通させて精製器を室温まで冷却した。
【0023】図2に示すように液化酸素タンク8、気化
器9、酸素ガス精製装置10、酸素ガス精製器3、半導
体製造装置11の順に、電解研磨したSUS316L製
で呼び径が15Aの配管12で接続した。なお、酸素ガ
ス精製装置と酸素ガス精製器を接続する配管の長さは2
30mである。また、酸素ガス精製装置出口、精製器入
口、精製器出口にはそれぞれ酸素ガス分析用のガス取り
出し口13、14、15を設けた。
【0024】酸素ガスの精製および不純物分析 精製器を25℃の室温雰囲気としながら、液化酸素タン
クから酸素ガスを圧力6kg/cm2 、流量10L/m
inの条件で供給し、酸素の精製を行った。精製開始か
ら3時間後に精製装置出口、精製器入口、精製器出口そ
れぞれの地点での酸素ガス中のメタン、水素、一酸化炭
素、水、二酸化炭素の各々の濃度を測定した。なお、精
製器出口のガス中の不純物分析は、メタンについては水
素炎イオン化検出器付ガスクロマトグラフ(島津製作所
社製、検出下限値0.5ppb)、水素、一酸化炭素に
ついては還元ガス分析装置(米国、トレースアナリテカ
ル社製、検出下限値0.5ppb)、水については大気
圧イオン化質量分析計(日立東京エレクトロニクス社
製、検出下限値0.06ppb)を用いて行なった。ま
た二酸化炭素については、アルゴンガスをキャリアガス
として用いたガスクロマトグラフにより精製酸素ガス中
の成分を分離した後、すなわちアルゴンガス中の二酸化
炭素に置換した形で、大気圧イオン化質量分析計(日立
東京エレクトロニクス社製)を用いて分析した(検出下
限値0.3ppb)。結果を表1に示す。
【0025】(比較例1)実施例1で用いた筒と同様の
筒に、実施例1と同様の吸着剤を800mm充填し、酸
素ガス精製器とした。この精製器を用い、実施例1と同
様の方法で吸着剤の活性化を行なった後、実施例1と同
様にして酸素ガスの精製および精製ガス中に含まれる不
純物の分析を行なった。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】(実施例2)実施例1で用いた精製器と同
様の精製器を用い、実施例1と同様の方法で吸着剤の活
性化を行なった後、これに水素、一酸化炭素、二酸化炭
素、水を100ppbずつ含む酸素ガスを精製器の入口
側から圧力3kg/cm2 、流量10L/minの条件
で供給し、酸素の精製を行なった。精製開始から3時間
後に精製器出口のガス中の水素、一酸化炭素、二酸化炭
素、水の濃度を実施例1と同様の方法で測定した。結果
を表2に示す。
【0028】(比較例2)比較例1で用いた精製器と同
様のものを用い、実施例1と同様の方法で吸着剤の活性
化を行なった後、これに水素、一酸化炭素、二酸化炭
素、水を100ppbずつ含む酸素ガスを精製器の入口
側から圧力3kg/cm2 、流量10L/minの条件
で供給し、酸素の精製を行なった。精製開始から3時間
後に精製器出口のガス中の水素、一酸化炭素、二酸化炭
素、水の濃度を実施例1と同様の方法で測定した。結果
を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明により、配管中で発生する一酸化
炭素、二酸化炭素、水素および水を極低濃度まで除去す
ることができるようになった。このため、半導体製造装
置へ酸素ガスを供給するときなどの高純度のガスが要求
される場合においても、安定して超高純度の精製酸素ガ
スを供給することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸素ガス精製器。
【図2】本発明の実施例1における各設備の配置図。
【符号の説明】
1 酸素ガス供給配管 2 精製器入口 3 酸素ガス精製器 4 貴金属触媒 5 吸着剤 6 精製器出口 7 精製酸素ガスの抜き出し管 8 液化酸素タンク 9 気化器 10 酸素ガス精製装置 11 半導体製造装置 12 配管 13 精製装置出口地点の酸素ガス分析用ガス取り
出し口 14 精製器入口地点の酸素ガス分析用ガス取り出
し口 15 精製器出口地点の酸素ガス分析用ガス取り出
し口

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不純物を含む酸素ガスを80℃以下の温
    度で貴金属触媒と接触させ、一酸化炭素および/または
    水素を二酸化炭素および/または水に転化した後、吸着
    剤と接触させて二酸化炭素および/または水を吸着除去
    することを特徴とする酸素ガスの精製方法。
  2. 【請求項2】 不純物が一酸化炭素、二酸化炭素、水ま
    たは水素から選ばれる少なくとも1種である請求項1に
    記載の酸素ガスの精製方法。
  3. 【請求項3】 貴金属触媒がパラジウム、白金、ルテニ
    ウム、ロジウム、レニウム、イリジウムから選ばれる少
    なくとも1種を有効成分として含むものである請求項1
    に記載の酸素ガスの精製方法。
  4. 【請求項4】 吸着剤が、酸化亜鉛を主成分とする吸着
    剤、モレキュラシーブ4A相当の合成ゼオライトまたは
    モレキュラシーブ5A相当の合成ゼオライトから選ばれ
    る少なくとも1種である請求項1に記載の酸素ガスの精
    製方法。
  5. 【請求項5】 酸素ガス中に含まれる不純物を除去する
    ための酸素ガス精製器であって、一酸化炭素および/ま
    たは水素を常温付近で二酸化炭素および/または水に転
    化するための貴金属触媒を入口側に、二酸化炭素および
    /または水を除去するための吸着剤を出口側に充填され
    てなることを特徴とする酸素ガスの精製器。
  6. 【請求項6】 不純物が一酸化炭素、二酸化炭素、水ま
    たは水素から選ばれる少なくとも1種である請求項5に
    記載の酸素ガスの精製器。
  7. 【請求項7】 貴金属触媒がパラジウム、白金、ルテニ
    ウム、ロジウム、レニウム、イリジウムから選ばれる少
    なくとも1種を有効成分として含むものである請求項5
    に記載の酸素ガスの精製器。
  8. 【請求項8】 吸着剤が、酸化亜鉛を主成分とする吸着
    剤、モレキュラシーブ4A相当の合成ゼオライトまたは
    モレキュラシーブ5A相当の合成ゼオライトから選ばれ
    る少なくとも1種である請求項5に記載の酸素ガスの精
    製器。
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