JPH1121729A - 精紡糸の製造方法、精紡機及び精紡機用の毛羽制御装置 - Google Patents
精紡糸の製造方法、精紡機及び精紡機用の毛羽制御装置Info
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- JPH1121729A JPH1121729A JP9183567A JP18356797A JPH1121729A JP H1121729 A JPH1121729 A JP H1121729A JP 9183567 A JP9183567 A JP 9183567A JP 18356797 A JP18356797 A JP 18356797A JP H1121729 A JPH1121729 A JP H1121729A
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Abstract
力を上げることができるリング精紡糸の製造方法、及び
毛羽制御装置等を提供する。 【解決手段】 回転軸22aに対して対称形状となる曲
面22bを有した高摩擦材からなるD型ロータ22と、
回転軸23aに対して対称な鼓形曲面23bを有した高
摩擦材からなるS型ロータ23とをロータケース21に
取り付ける。ロータケースにはガイドノーズ21bも形
成されている。曲面22bと鼓型曲面23b上をフロン
トローラから紡出される加撚中の糸bが偏心接触するよ
うに配置し、これらの曲面で加撚中の糸に仮撚りを与え
る。撚りは、ガイドノーズ21bで押さえられたフリー
スに達し、本来の撚りとロータによる仮撚りとでフリー
スに強い撚りを与え、繊維の端部を巻き込んで毛羽の発
生を抑制する。
Description
による精紡糸の製造方法に関し、特に、加撚作用に対応
して糸の構成繊維が糸の内層と外層を転移する、いわゆ
るマイグレーション(migration)作用を増幅させ、毛
羽の無い高品質の精紡糸を得る技術に関する。
フトする機構と、スピンドルやこれにつれて回転するト
ラベラの作用による加撚機構と、紡出され加撚された糸
をスピンドルと一体になって回転するボビンに巻き取る
コップ成型機構とで構成されていた。
紡出されるフリースを加撚する部分では、フリースの両
側の繊維やゴムローラにより巻き上げられた繊維端が、
リング精紡糸内に撚り込まれず、糸に多数の毛羽を発生
させていた。このような毛羽は、糸の外観を悪くするば
かりでなく、毛羽となった繊維端は糸の強度に全く貢献
しないので、単糸強力低下の原因となっていた。さら
に、毛羽となって長く突き出た繊維端は、精紡機のトラ
ベラーや、ワインダ工程など精紡機以後の工程で繰り返
し通過する各種のヤーンガイドとの間の擦過抵抗によ
り、抜けたり、千切れたりして空中に浮遊し、繊維工場
の環境を汚染していた。また、このような浮遊風綿が、
塊となって繊維製品に付着して製品の欠点となることも
あり、品質低下の主要な原因ともなっていた。
示す側面図で、(b)はフロントローラ部の拡大図であ
る。トラムペット1から供給された粗糸aはバックロー
ラ2とセカンドローラ3との間でブレーキドラフト作用
を受け、セカンドローラ3とフロントローラ4との間で
メーンドラフト作用を受け、繊維は平行に配列されてフ
ロントローラ4より偏平なリボン状のフリースとして紡
出される。
グ6及びトラベラ7の作用で発生する加撚作用は、ガイ
ドであるスネールワイヤ8を経てフロントローラ4のフ
リース紡出部に撚り上がり、リボン状のフリースを加撚
してリング精紡糸b′を作る。精紡糸b′は、スピンド
ル5に嵌合されスピンドルと一体で回転するボビン5′
に巻き取られる。符号9はフルートで、糸b′が切れた
とき、フリースを吸引して飛散するのを防止するもので
ある。
フト装置の傾斜角とリング精紡糸b′の傾斜角とに差を
設け、角αができるようにしている。これは、上述した
加撚作用に対応して糸の構成繊維が糸の内層と外層を転
移する「マイグレーション」効果を得るため、ボトム側
のフロントローラ4に沿った無撚部分「フリースアング
ル」を形成させることを目的としたものである。すなわ
ち、このようにすると、糸の構成繊維の端部をリング精
紡糸の内部に巻き込み易くなり、毛羽の発生を抑制でき
るのである。
フリースアングルαの部分で、フリースはボトム側のフ
ロントローラ4に接触しており、フリースcのフロント
ローラのニップ側は全く撚りが掛かっていない状態で、
スピンドル側では、撚りが掛かった加撚部を頂点とし
た、ほぼ三角形をしたフリースcとなっている。
三角形の頂点において、丁度「コヨリ」を撚るときのよ
うに巻き込まれていくが、この三角形の部分は、「無撚
りゾーン」としてリング精紡機の重要な設計要素であ
る。この角度αが小さいと、無撚りゾーンが小さくな
り、糸の毛羽が増加すると同時に、糸の強力も低下す
る。逆にこのフリースアングルαが大きくなって「無撚
りゾーン」の部分が長くなると、糸切れが増加するの
で、両者の兼ね合いで通常は、αの値は20°前後が適
切とされてきた。
ションのパターンは、撚構造として糸の破断強力を増減
させる重要なファクタでもある。リング精紡糸がオープ
ンエンド精紡機、空気精紡機、フリクション精紡機等の
様々な革新紡機と呼ばれる精紡機に対抗して現在でも紡
機の主流として生き残っているのは、平行なリボン状フ
リースを加撚することによるマイグレーション効果の作
用による優れた糸構造にあると言える。これは、たとえ
ば、リング糸をロープとすれば、各種の革新紡機の糸
は、チェーンのような構造のものと思えば良い。
精紡機では、フリースアングルαが20°程度しかとれ
なかったので、できあがったリング精紡糸b′には、図
10に示すように多数の毛羽dができていた。さらに、
図9において、リング精紡機では、管糸の巻き始めから
満管までリングレール6′が徐々に上昇するため、リン
グ6とフロントローラ4との距離Hが徐々に変化して上
記フリースアングルαも変化し、できあがったリング精
紡糸b′の毛羽dに変動ができ、強力が低下するといっ
たことが避けられなかった。
もので、精紡糸の毛羽の発生を抑制し、単糸強力を上げ
ることができる精紡糸の製造方法、精紡機、及び精紡機
用の毛羽制御装置の提供を目的としている。
めに本発明の精紡糸の製造方法は、ドラフトパートを経
てフロントローラから紡出されるフリースに撚りをかけ
て巻き取る精紡糸の製造方法において、上記フロントロ
ーラより紡出され撚りが掛かっていない状態のフリース
と、撚り上がってくる加撚部との境界にガイドノーズを
設け、該ガイドノーズでフリースを軽く押さえてフリー
スを構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進す
ることを特徴としている。
ーラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精
紡糸の製造方法において、上記フロントローラから紡出
される糸に曲面上を通過させ、該曲面を回転させ該曲面
と糸との摩擦力により糸に仮撚りを与えることを特徴と
している。
回転するようにしたり、上記フロントローラより紡出さ
れ撚りが掛かっていない状態のフリースと、撚り上がっ
てくる加撚部との境界にガイドノーズを設け、該ガイド
ノーズによりフリースを構成する繊維の先端部と後端部
の巻き込みを促進するようにしてもよい。
にしたり、上記フロントローラの下方にフルートを配置
し、該フルートの吸い込み気流により上記ガイドノーズ
近傍の繊維の先端及び後端を上記加撚部の内部に誘導す
るようにすることもできる。
フロントローラから紡出されるフリースに撚りをかけて
巻き取る精紡機において、上記フロントローラの下方に
フルートを設けるとともに、上記フロントローラより紡
出され撚りが掛かっていない状態のフリースと、撚り上
がってくる加撚部との境界にガイドノーズを設けたこと
を特徴としている。
ーラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精
紡機において、上記フロントローラ近傍に、回転軸を有
するとともに該回転軸に対して対称形状となる曲面を有
した高摩擦材からなるD型ロータを設け、該曲面上を加
撚中の糸が偏心接触するように該D型ロータを配置した
ことを特徴としている。
ーラから紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精
紡機において、上記フロントローラ近傍に、高摩擦材か
らなる鼓形曲面を有するS型ロータを回転自在に設け、
上記鼓形曲面を糸がS字状に偏心接触するように該S型
ロータを配置したことを特徴としている。加撚中の糸
が、上記ガイドノーズ、D型又はS型ロータのいずれか
に接触することによりフリースアングルが増加する構成
が望ましい。
のフロントローラ近傍に配置されるケースと、該ケース
の糸の入口側に形成されたガイドノーズとを有し、該ガ
イドノーズによってフリースを構成する繊維の先端部と
後端部の巻き込みを促進することを特徴としている。
置されるロータケースと、該ロータケース内に回転自在
に支持され回転軸に対して対称形状となる曲面を有した
高摩擦材からなるD型ロータと、同じくロータケース内
に回転自在に支持され高摩擦材からなる鼓形曲面を有す
るS型ロータと、を有し、上記フロントローラから紡出
されて加撚中の糸が上記D型ロータの曲面に偏心接触
し、該D型ロータを経由した糸がS型ロータの鼓形曲面
にS字状に偏心接触するように上記D型ロータとS型ロ
ータとを配置し、上記ロータケースの糸の入口側にガイ
ドノーズを形成し、該ガイドノーズによってフリースを
構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進するこ
とを特徴としている。
ーラに吸着する磁石を設けるとともに、該ケース又はロ
ータケースをフロントローラに近接した使用位置とフロ
ントローラから離反した退避位置との間で移動自在に支
持するケース保持装置を設けた構成とすることが望まし
い。また、上記ケース保持装置が、精紡機に供給される
粗糸の張力により上記ロータケースを所定の位置に位置
決めする構成とすることもできる。
って説明する。図1は本発明の第1実施例で、毛羽制御
装置A1を取り付けたリング精紡機の要部を示す斜視図
である。従来と同じ構成のものには同じ符号を付して、
説明は省略する。
前面に取り付けられたプラスチック製のケース10と、
このケース10を支持するケース保持装置11とからな
り、ケース保持装置11は、T型フレーム12とアーム
13とからなる。ケース10の糸の入口にはガイドノー
ズ10bが形成されている。T型フレーム12及びアー
ム13などのケース保持装置11については、第2実施
例で説明することとし、まず、ガイドノーズ10bの説
明から始める。
示すようにケース10は、フロントローラ4に面する側
が開放された箱型で、リング精紡糸bの進入する入口側
開放部10aと、この入口に形成されたガイドノーズ1
0bと、ケース保持装置11のアーム13のための溝1
0c及びねじ穴10dとを有する。ケース10の下部に
は、リング精紡糸bの出口となる出口開放部10eが形
成されている。また、フロントローラ4との左右の接触
面10fはフロントローラ4とほぼ同じ曲率の円弧面と
なっており、この面にボタン型をした磁石14を接着等
によって固定している。
部分の外壁を利用して形成された板状のもので、ケース
10を磁石14でフロントローラ4に吸着させたとき、
ガイドノーズ10bの先端面のクロスハッチングしたP
部がフロントローラ4の表面に軽く接触するようになっ
ている。
がフロントローラ4に接触した状態を示す図である。す
なわち、ケース10を磁石14によってフロントローラ
4の表面に吸着させると、ガイドノーズ10bのP部が
フリースcの上に被さってP部とフロントローラ4との
間にフリースcの約半分(幅方向)を軽く挟む。
0bの上下の端部は円弧状になっていて、上方からフリ
ースcがP部にスムーズに入り、下方からは撚りが、制
限されつつではあるが、上昇できるようになっている。
スピンドル側から上がってくる撚りは、ガイドノーズ1
0bで制限されながらも、ガイドノーズの下に押さえら
れた偏平なリボン状のフリースcを、その端部から、あ
たかもコヨリを撚るようにして連続して巻き込みながら
糸bを形成する。
トローラ4との間にフリースcを軽く挟み、撚りの上昇
を制限するので、フリースcの長さが長くなり、フリー
スアングルαが大きくなる。フリースアングルαが大き
くなれば、マイグレーションが促進され、繊維の端部が
糸b内に巻き込まれ易くなって、毛羽の少ない糸ができ
る。
うに、さらに、気流の作用を受けて、マイグレーション
を一段と促進することができる。フロントローラ4の下
方には、フルート9(図1参照)が設けられ、フリース
に対向して開けられた穴から常に周辺の空気を吸い込ん
でいる。また、フロントローラ4が回転しているので、
これによってもローラ周辺に気流が発生している。その
結果、フロントローラ4とケース10に挟まれた空間に
は、図3(a)の矢印で示すような気流が形成されるよ
うになる。
ガイドノーズ10bの先端の壁面に沿って流れる気流の
作用により、フリース撚り込みの中央部に連続して誘導
される。一方、フリースの右側の繊維は、ガイドノーズ
の半円型の先端形状に沿って、ノーズの下部で図の右か
ら左方向に円弧状に流れている気流により、繊維の両端
が撚り込み点の中央に向かって積極的に誘導され巻き込
まれていく。
フリースとの適切な位置関係、さらに、ガイドノーズ先
端の半円形状に沿って円弧状に流れる気流の作用で、効
果的に左右の繊維端を撚り込みの中央部に誘導すると同
時に、撚り込み時のガイドノーズのフリース押さえ作用
は、フロントトップローラに一部の繊維の先端部が付着
して巻き上がったり、フロントボトムローラに付着して
フリースから離脱してフルートに吸い込まれたりするの
を防止して、マイグレーション効果をさらに確実なもの
としている。
図である。この実施例では、上記のガイドノーズの作用
に加え、加撚中の精紡糸に、強力な仮撚りを与えること
で、20°前後が限界とされていたフリースアングル
を、糸切れを増加させずに50°と大幅に増加させるこ
とができるものである。
斜視図で、図5は、その分解斜視図である。これらの図
に示すように、毛羽制御装置A2は、ロータケース2
1、D型ロータ22とS型ロータ23、ケース保持装置
11とからなる。
たケース10に、D型ロータ22やS型ロータ23を取
り付けたもので、箱型形状などの基本的な構成は共通し
たものである。ケース10の説明と若干重複するが、以
下に説明する。ロータケース21は、プラスチック製の
箱型で、リング精紡糸bの進入する入口側開放部21a
と、この入口に形成されたガイドノーズ21bと、D型
ロータ22の取り付け部21cと、S型ロータ23を取
り付ける傾斜した取り付け部21dと、アーム13との
接続のための溝21eとを有する。フロントローラ4と
の接触面21fはフロントローラ4とほぼ同じ曲率の円
弧面で、この面にボタン型をした磁石14を固定してい
る。さらに、ロータケース21には、覗き窓21gが形
成され、内部をチェックできる。
って係止部材28でロータケース21に回転自在な状態
で固定され、S型ロータも係止部材27によりロータケ
ースに形成された斜めの取付座21dに固定される。
と、アーム13とからなる。T型フレーム12は、T字
の縦棒部12aのやや横棒部12bよりをセカンドロー
ラ3に隣接して設けられたテンサーバー(図示せず)に
載せてドラフトパートに支持される。T型フレーム12
の横棒12bの両側に形成された溝12c,12cは粗
糸aの通路である。粗糸aがここを通過することによ
り、粗糸の張力でT型フレームを左右に移動し、つねに
T型フレームが粗糸aのトラバースに従って移動できる
ようになっている。T型フレームの縦棒部12aの先端
には、2本のピン12d,12dが近接して立設され、
ここにアーム13を嵌合して回転自在に支持する。
ラスチック製で、それぞれに反対向きに取り付けられ、
それぞれの先端をロータケース21の溝21eに挿入し
て上からビスとワッシャからなる係止部材16で固定さ
れる(図には、一方のロータケースのみを示してい
る)。アーム13がT型フレーム12に回動自在に取り
付けられているので、ロータケース21もT型フレーム
12に対して回動自在で、図4に示すフロントローラ4
に近接した使用位置と、矢印r方向に移動してフロント
ローラから離れた退避位置との間を揺動自在である。ま
た、アーム13が柔軟なので、ケース10やロータケー
ス21をフロントローラ4に吸着させたとき、ケースと
アームとの芯出しが若干狂っていても、アーム13が変
形することで狂いを吸収できる。
る。図6は、D型ロータによる仮撚りの原理を説明する
図である。D型ロータ22は、回転軸22aの先端に回
転軸に対して対称な形状の曲面22b(図示の実施例で
は球面)を有し、曲面22bをフロントローラ4の近傍
に面して配置される。このD型ロータ22は、その全体
又は少なくとも曲面22bの部分が、高摩擦で弾性を有
する素材(たとえば、天然ゴムや、シリコンゴム、ウレ
タンゴムなどの各種合成ゴムなど)から形成されたもの
である。このような構成のD型ロータ22の曲面22b
にフロントローラ4から紡出された加撚中のリング精紡
糸bを接触させる。
(a)に示すように曲面の中心Oを通らないように偏心
接触し、図6(b)に示すように、中心Oの片側のみで
接触する。リング精紡糸bは加撚されるのと同時に矢印
方向に走行して図1に示すスピンドル5と一体のボビン
5′に巻き取られるので、D型ロータ22には、リング
精紡糸bの進行によって、摩擦による回転力が与えら
れ、回転軸22aを中心として回転させられることにな
る。
で、リング精紡糸bは回転している曲面22bからリン
グ精紡糸と直交する方向の摩擦力を受け、この摩擦力に
よってリング精紡糸bに仮撚りが加えられることにな
る。この仮撚りの方向は、リング精紡糸の本来の撚りの
方向と一致する方向になっている。すなわち、曲面22
bを通過することで、リング精紡糸bには本来の撚りに
加えて仮撚りが付加され、さらに強い撚りとなってマイ
グレーションを促進させ、繊維の先端や後端をリング精
紡糸b内に巻き込んで毛羽を少なくする。そして、糸b
が進行して曲面22bを通過し終わると、仮撚りが解か
れて本来の撚りのみに戻る。
22bの中心Oの右側を通るときと、左側を通るときと
では、反対方向になる。また、曲面の中心Oの両側にま
たがって接触するようにすれば、中心Oの両側で仮撚り
方向は相互に反対向きになる。したがって、D型ロータ
の設定条件により最も適当な条件で接触させればよい。
を示す。S型ロータ23も、D型ロータと同様に回転軸
23aを有するが、曲面23bが相違している。この曲
面23bは、同じ半径で向きの異なる2つの球面23b
1と23b2とからなり、これらの間を滑らかに接続し
て形成されたものである。この曲面23bをここでは鼓
型曲面23bと言うことにする。また、このS型ロータ
も、D型ロータと同じく、ゴム等の摩擦係数の大きい弾
性材から形成されている。
3b1と23b2の双方に図の裏側で接触するようにS
字状に蛇行してからの間で鼓形曲面23bに接触す
る。このように接触させるために、リング精紡糸bの進
行方向と回転軸23aとを角度θだけ傾斜させている。
本発明の実施例では、θを約30°としている。
リング精紡糸bは鼓型曲面23bに偏心接触しているの
で、リング精紡糸bと鼓形曲面23bとの摩擦によって
S形ロータ23は、矢印方向に回転させられる。そし
て、糸bと鼓形曲面23bとの摩擦により糸bに仮撚り
が加えられる。曲面が鼓形であるから、糸bは強く曲面
と密着し、しかも、両側の曲面23b1,23b2の双
方で加撚トルクを加えられるので、D型ロータ22のと
きより遥かに強力なダブルロータのような仮撚りトルク
を受けることになる。
S型ロータの曲面を球面としているが、球面に限定され
ることはなく、楕円面、円錐面、放物面、トロイダル面
など各種の曲面を使用することができる。また、D型ロ
ータ及びS型ロータを糸の走行により回転させる構成と
しているが、モータ等の動力源を設けて積極的に回転さ
せてもよい。ただし、本発明のように糸の走行で回転さ
せる構成とすれば、モータ等の駆動源が不要になるの
で、構成を簡単にすることができる。
フロントローラ4に対してロータケース21を仮想線に
示すように配置する。ロータケース21は、アーム13
とT型フレーム12で支持されるとともに、磁石14が
フロントローラに吸着して安定した状態となる。ただ
し、前述したように固定されてはおらず、粗糸のトラバ
ースでT型フレーム12が移動するのに合わせて左右に
移動可能である。D型ロータ22は先端の曲面をフロン
トローラ4に向け、かつ、近接させて配置され、S型ロ
ータ23は、D型ロータ22の下方に、リング精紡糸b
の通過方向に対して約30°傾斜して配置される。リン
グ精紡糸bは、D型ロータ22の先端の曲面に偏心接触
した後、S型ロータ21の下側にS字状に絡み、スピン
ドル5の方向に進む。
達される加撚トルクは、S型ロータ23に接触している
部分の糸を加撚し、さらに撚り上がってD型ロータ22
に接触している部分も加撚し、さらに上がってフリース
cに達する。
伴いD型ロータ22とS型ロータ23とは、図8の矢印
方向に回転するが、この回転によって、S型ロータ23
では、溝の両側の球面23b1,23b2により糸に仮
撚トルクを加える。この仮撚トルクは、糸bの撚りと同
じ方向で、D型ロータ22によってさらに増幅されてフ
リースcの加撚部(三角形の頂点)に達する。これによ
り加撚部での撚りが強くなり、マイグレーション作用が
強化され、繊維の両端部が撚り込まれて毛羽が減少す
る。このとき、ガイドノーズ21b及びD型ロータ22
の位置を調整することにより、フリースアングルαを自
在に変化させることができ、50°程度に大きくして
も、仮撚りの効果によって糸切れは増加しない。また、
フリースアングルを大きくできることによって、マイグ
レーション作用が一層強化され、繊維の先端部や後端部
の糸の内部への撚り込みが促進され、毛羽が顕著に減少
する。
S型ロータに加え、ロータケース21にガイドノーズ2
1bを形成している。このガイドノーズ21bの構成と
作用は、図3で説明したガイドノーズ10bと同一であ
るが、この実施例では、D型ロータとS型ロータが加わ
っているので、S型ロータ23で加えられD型ロータ2
2で増幅された強力な仮撚りによって、マイグレーショ
ン効果をさらに確実なものとし、糸の毛羽をガイドノー
ズのみの場合よりも一段と減少させることができる。
ロータ22及びS型ロータ23の位置は、管糸の巻き始
めから満管時まで常に一定の位置にあるので、従来、リ
ング精紡機の宿命でもあった管糸の巻き始めから満管の
間におけるフリースアングルの変動が無くなり、安定し
たフリースアングルを確保することができ、巻き始めか
ら満管までの変動による問題も解消できることになっ
た。
フロントローラに磁石14で吸着させるだけでよく、取
扱いが簡単な装置である。また、アーム13で使用位置
と退避位置との間をスイング自在としているので、実際
の操業上では糸継ぎ時にはロータケース21ごと装置を
図4に示す矢印r方向に移動して、フロントローラ4か
ら離れた退避位置に離脱させ、通常の糸継ぎ作業を行っ
た後、使用位置に戻して磁石14で吸着させればよく、
操作が非常に簡単である。
いるので、スナップアクションでの着脱が可能となり、
着脱が容易であると同時に、作業者の操作ミスやオート
ドッファ等の各種自動機の干渉に対しても、破損するこ
とは無い。
部的に摩耗するのを防止するために、粗糸aを6〜10
mm幅にわたりゆっくりと左右に移動させる、いわゆる
トラバースモーションを行っている。そこで、本発明の
毛羽制御装置も、このトラバースモーションに連動して
移動可能な構成にする必要がある。
トラバースバーと同調するもう1本の同調バーを設置す
る必要があるが、部品点数も多くなり、精紡機に設置す
る作業も大変である。そこで、本発明のT型フレーム1
2は、ドラフトパートに載せるだけの構成とし、さら
に、溝12cに粗糸を通すことによってT型フレーム自
身が粗糸の移動に伴い左右に移動できるようにしてい
る。このような構成は、安価・簡単であるばかりでな
く、定期保全のとき等には、簡単に取り外せるので、保
全作業にも支障がない。
(「マイグレート糸」という)と従来の精紡機で得られ
た精紡糸とを比較したデータを表に示す。表1は、60
番手の綿糸を同一錘から10m取り出し、3mm以上の
毛羽の本数を数えたものである。
0番手の綿糸の単糸強力を100%としたとき、マイグ
レート糸の強力アップ率を測定したものである。から
は資料を取り出した錘の番号で、各錘から本発明の毛
羽制御装置A2を取り付けた場合と取り外した場合の糸
を交互に繰り返し取り出し、原料綿の相違による影響が
生じないようにした。表2中、「平均強力」は、測定し
た全ての平均値、「最低5本」は、測定した内の最低値
から5本の平均値で、それぞれについて普通糸とマイグ
レート糸について求めて比較したものである。
の毛羽に関しては、通常の綿糸での毛羽に対し、本発明
のマイグレート糸は1/10以下と激減した。また、単
子強力も10%以上確実に上昇した。また、ワインダに
おける巻き返し工程時に発生する風綿も、1/2以下に
なり、繊維工場の宿命であった浮遊繊維による環境汚染
の改善にも大きな効果があった。
のみの場合、ガイドノーズとD型ロータとS型ロータを
使用した場合の2つの実施例について説明したが、D型
ロータのみ、又はS型ロータのみを用いる構成として
も、毛羽の発生をかなり減少させることが可能である。
さらに、これら3つのうちの任意の2つを組み合わせる
構成とすることも勿論可能である。また、フロントロー
ラの回転によりかなりの気流が発生するので、フルート
9を省略することも可能である。
ば、精紡糸の製造方法において、ガイドノーズによりフ
リースを構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促
進したり、フロントローラから紡出される糸に曲面上を
通過させ、該曲面を回転させ該曲面と糸との摩擦力によ
り糸に仮撚りを与えるようにしたので、精紡糸を構成す
る繊維の先端や後端部を糸の内部に巻き込むマイグレー
ション作用が強化され、毛羽の少ない、強力の上昇した
精紡糸を得ることができる。また、毛羽が少なくなるの
で、後のワインダー工程や、整経工程などにおける風綿
の発生が減少する。また、織機の縦糸を糊付けする場合
の着糊量を減少させることも可能となる。
回転する構成とすれば、駆動源が不要になるので、構成
が簡単になる。曲面に加えてガイドノーズやフルートを
設ける構成とすれば、さらにマイグレーション作用が強
化される。
くできるので、この点からも毛羽の発生を減少できる。
また、フリースアングルが管糸の巻き始めと満管とで変
化しなくなり、安定した品質を得ることができる。毛羽
制御装置を磁石でフロントローラに吸着させ、かつ使用
位置と退避位置とに移動できるようにすれば、糸継ぎ作
業が簡単にでき、毛羽制御装置が邪魔になることもな
い。また、粗糸の張力で移動できるようにすれば、構造
を簡単にすることができる。
たリング精紡機の要部構成を示す斜視図である。
Bから見た斜視図である。
要部の斜視図、(b)は側面図である。
を示す要部斜視図である。
を示す斜視図、(b)は側面図である。
視図である。
図である。
側面図、(b)はフロントローラ部の拡大側面図であ
る。
ある。
Claims (14)
- 【請求項1】 ドラフトパートを経てフロントローラか
ら紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡糸の
製造方法において、 上記フロントローラより紡出され撚りが掛かっていない
状態のフリースと、撚り上がってくる加撚部との境界に
ガイドノーズを設け、該ガイドノーズでフリースを軽く
押さえてフリースを構成する繊維の先端部と後端部の巻
き込みを促進することを特徴とする精紡糸の製造方法。 - 【請求項2】 ドラフトパートを経てフロントローラか
ら紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡糸の
製造方法において、 上記フロントローラから紡出される糸に曲面上を通過さ
せ、該曲面を回転させ該曲面と糸との摩擦力により糸に
仮撚りを与えることを特徴とする精紡糸の製造方法。 - 【請求項3】 上記曲面が、通過する糸との摩擦力によ
り回転することを特徴とする請求項2記載の精紡糸の製
造方法。 - 【請求項4】 上記フロントローラより紡出され撚りが
掛かっていない状態のフリースと、撚り上がってくる加
撚部との境界にガイドノーズを設け、該ガイドノーズに
よりフリースを構成する繊維の先端部と後端部の巻き込
みを促進することを特徴とする請求項2又は3記載の精
紡糸の製造方法。 - 【請求項5】 上記曲面を複数回通過させることを特徴
とする請求項2から4のいずれかに記載の精紡糸の製造
方法。 - 【請求項6】 上記フロントローラの下方にフルートを
配置し、該フルートの吸い込み気流により上記ガイドノ
ーズ近傍の繊維の先端及び後端を上記加撚部の内部に誘
導することを特徴とする請求項1,4又は5のいずれか
に記載の精紡糸の製造方法。 - 【請求項7】 ドラフトパートを経てフロントローラか
ら紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡機に
おいて、 上記フロントローラの下方にフルートを設けるととも
に、上記フロントローラより紡出され撚りが掛かってい
ない状態のフリースと、撚り上がってくる加撚部との境
界にガイドノーズを設けたことを特徴とする精紡機。 - 【請求項8】 ドラフトパートを経てフロントローラか
ら紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡機に
おいて、 上記フロントローラ近傍に、回転軸を有するとともに該
回転軸に対して対称形状となる曲面を有した高摩擦材か
らなるD型ロータを設け、該曲面上を加撚中の糸が偏心
接触するように該D型ロータを配置したことを特徴とす
る精紡機。 - 【請求項9】 ドラフトパートを経てフロントローラか
ら紡出されるフリースに撚りをかけて巻き取る精紡機に
おいて、 上記フロントローラ近傍に、高摩擦材からなる鼓形曲面
を有するS型ロータを回転自在に設け、上記鼓形曲面を
糸がS字状に偏心接触するように該S型ロータを配置し
たことを特徴とする精紡機。 - 【請求項10】 加撚中の糸が、上記ガイドノーズ、D
型又はS型ロータのいずれかに接触することによりフリ
ースアングルが増加することを特徴とする請求項7から
9のいずれかに記載の精紡機。 - 【請求項11】 精紡機のフロントローラ近傍に配置さ
れるケースと、該ケースの糸の入口側に形成されたガイ
ドノーズとを有し、該ガイドノーズによってフリースを
構成する繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進するこ
とを特徴とする精紡機用の毛羽制御装置。 - 【請求項12】 精紡機のフロントローラ近傍に配置さ
れるロータケースと、該ロータケース内に回転自在に支
持され回転軸に対して対称形状となる曲面を有した高摩
擦材からなるD型ロータと、同じくロータケース内に回
転自在に支持され高摩擦材からなる鼓形曲面を有するS
型ロータと、を有し、上記フロントローラから紡出され
て加撚中の糸が上記D型ロータの曲面に偏心接触し、該
D型ロータを経由した糸がS型ロータの鼓形曲面にS字
状に偏心接触するように上記D型ロータとS型ロータと
を配置し、上記ロータケースの糸の入口側にガイドノー
ズを形成し、該ガイドノーズによってフリースを構成す
る繊維の先端部と後端部の巻き込みを促進することを特
徴とする精紡機用の毛羽制御装置。 - 【請求項13】 上記ケース又はロータケースにフロン
トローラに吸着する磁石を設けるとともに、該ケース又
はロータケースをフロントローラに近接した使用位置と
フロントローラから離反した退避位置との間で移動自在
に支持するケース保持装置を設けたことを特徴とする請
求項11又は12記載の精紡機用の毛羽制御装置。 - 【請求項14】 上記ケース保持装置が、精紡機に供給
される粗糸の張力により上記ロータケースを所定の位置
に位置決めすることを特徴とする請求項13記載の精紡
機用の毛羽制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18356797A JP3568144B2 (ja) | 1997-07-09 | 1997-07-09 | 精紡糸の製造方法、精紡機及び精紡機用の毛羽制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18356797A JP3568144B2 (ja) | 1997-07-09 | 1997-07-09 | 精紡糸の製造方法、精紡機及び精紡機用の毛羽制御装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1121729A true JPH1121729A (ja) | 1999-01-26 |
| JP3568144B2 JP3568144B2 (ja) | 2004-09-22 |
Family
ID=16138073
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18356797A Expired - Fee Related JP3568144B2 (ja) | 1997-07-09 | 1997-07-09 | 精紡糸の製造方法、精紡機及び精紡機用の毛羽制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3568144B2 (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20040008312A (ko) * | 2002-07-18 | 2004-01-31 | 한국섬유기술연구소 | 링 정방기에서의 방적사 잔털 감소 방법 및 장치, 그리고상기 방법 및 장치에 의해 제조된 방적사 |
| WO2009004419A1 (en) * | 2007-07-02 | 2009-01-08 | The Hong Kong Polytechnic University | Method of industrially producing a yarn and the textile product thereof, and a ring spinning machine that carries the method |
| CN103184593A (zh) * | 2012-01-02 | 2013-07-03 | 于学海 | 光洁纱纺制方法 |
| KR101641324B1 (ko) * | 2016-03-04 | 2016-07-20 | 주식회사 지현텍스 | 공기 정화설비를 구비한 실의 숫돌 가공 기계 |
| CN106521732A (zh) * | 2016-12-30 | 2017-03-22 | 宜昌经纬纺机有限公司 | 匀捻器 |
| CN110042515A (zh) * | 2019-06-11 | 2019-07-23 | 经纬纺织机械股份有限公司 | 一种导纱装置 |
| EP3683342B1 (de) * | 2019-01-17 | 2023-06-14 | Maschinenfabrik Rieter AG | Verfahren zur falschdrahteinleitung in einen faden und spinnmaschine sowie verwendung einer vorrichtung zur falschdrahteinleitung in einen faden |
-
1997
- 1997-07-09 JP JP18356797A patent/JP3568144B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| CN110042515A (zh) * | 2019-06-11 | 2019-07-23 | 经纬纺织机械股份有限公司 | 一种导纱装置 |
| CN110042515B (zh) * | 2019-06-11 | 2024-07-02 | 经纬纺织机械股份有限公司 | 一种导纱装置 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3568144B2 (ja) | 2004-09-22 |
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