JPH11217430A - ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

ポリカーボネートの製造方法

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JPH11217430A
JPH11217430A JP26471498A JP26471498A JPH11217430A JP H11217430 A JPH11217430 A JP H11217430A JP 26471498 A JP26471498 A JP 26471498A JP 26471498 A JP26471498 A JP 26471498A JP H11217430 A JPH11217430 A JP H11217430A
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JP
Japan
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group
prepolymer
hydroxide
polycarbonate
tetraphenylborate
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JP26471498A
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English (en)
Inventor
Mitsunori Ito
光則 伊藤
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子量であり、かつ品質に優れたポリカー
ボネートを効率よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 予備重合によりポリカーボネートプレポ
リマーを調製した後、該プレポリマーを固相状態で重合
させるにあたり、触媒として含リン塩基性化合物を用
い、かつ貧溶媒ガス(プレポリマーの重合時に、該溶媒
へのポリカーボネートの溶解度が0.1重量%以下である
ものが好ましく、具体的には炭素数5〜18の直鎖状脂
肪族炭化水素又は環状脂肪族炭化水素がより好まし
い。)雰囲気下で行なうポリカーボネートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリカーボネートの
製造方法に関し、さらに詳しくは、高分子量であり、か
つ品質に優れたポリカーボネートを効率よく製造する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートの製造法として、ビス
フェノールAなどの芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲ
ンとを直接反応させる方法(界面法)、あるいはビスフ
ェノールAなどの芳香族ジヒドロキシ化合物とジフェニ
ルカーボネートなどの炭酸ジエステルと溶融状態あるい
は固相状態でエステル交換反応(溶融法・固相法)させ
る方法が知られている。
【0003】界面法は有毒なホスゲンを用いなければな
らないこと、副生する含塩素化合物により装置が腐食す
ること等の欠点がある。一方、溶融法では、通常280
℃〜310℃と言う高温下で長時間反応させるために、
得られるポリカーボネートの着色を免れない、高分子量
物が得られない等の問題があった。溶融法におけるこれ
らの問題を解決するため、特開平08−208823号
公報には、含窒素有機塩基性触媒を用いて貧溶媒ガスの
流通下に該プレポリマーを固相状態で重合させることも
提案されているが、品質の良好なものは得られるもの
の、十分な高分子量を有するポリカーボネートが得られ
ないという問題は未だ解決されていない。
【0004】高分子量のものを得るために、ポリカーボ
ネートプレポリマーを調製した後、該プレポリマーを固
相状態で重合させる際、膨潤溶媒ガス流通下で膨潤固相
状態とする方法も提案されている(特開平09−235
368号公報)が、この方法においても十分な高分子量
物は得られておらず、高分子量化するために重合温度を
更に高くするとポリマーが膨潤溶媒に溶けてしまうとい
う問題もあった。
【0005】さらには、同公報において、窒素ガス又は
低級炭化水素ガス雰囲気下で該プレポリマーを固相状態
で重合させることも提案されているが、この場合、重合
時に副生するフェノールの捕捉効率、分離除去及び回収
の困難性という点において、好ましいものとはいえなか
った。一方、特開平08−208823号公報には、含
窒素有機塩基性触媒を用いて貧溶媒ガスの流通下に該プ
レポリマーを固相状態で重合させることも提案されてい
るが、十分な高分子量を有するポリカーボネートが得ら
れないという問題は未だ解決されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のポリカーボネートの製造方法がもつ問題点を解消
し、高分子量で、かつ品質の優れたポリカーボネートを
効率よく製造しうる方法を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、ポリカーボネー
トプレポリマー(以下、「プレポリマー」と略する場合
がある。)を調製し、該プレポリマーを固相状態で重合
させる際に、特定の触媒を用いかつ、特定の溶媒雰囲気
下で行なうことにより、上記目的を達成しうることを見
出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したもので
ある。
【0008】すなわち、本発明は、 (1)予備重合によりポリカーボネートプレポリマーを
調製した後、該プレポリマーを固相状態で重合させるに
あたり、貧溶媒ガス雰囲気下で行なうことを特徴とする
ポリカーボネートの製造方法。 (2)貧溶媒が、プレポリマーの重合時に、該溶媒への
ポリカーボネートの溶解度が0.1重量%以下のものであ
る上記(1)に記載のポリカーボネートの製造方法。 (3)貧溶媒が、炭素数5〜18の直鎖状脂肪族炭化水
素又は環状脂肪族炭化水素である上記(1)に記載のポ
リカーボネートの製造方法。を提供するものである。 (4)含リン塩基性化合物が、四級ホスホニウム塩であ
る上記(1)〜(3)のいずれかに記載のポリカーボネ
ートの製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリカーボネート
の製造原料は特に制限されるものではないが、(A)ジ
ヒドロキシ化合物及び(B)炭酸ジエステル又はホスゲ
ンを好ましく用いることができ、必要に応じ末端停止剤
あるいは分岐剤等を併用する。これらの原料を用いて、
予備重合によりプレポリマーを調製し、かかる後、プレ
ポリマーを固相状態で重合させることにより、ポリカー
ボネートが製造される。
【0010】触媒としては、特に問わないが、予備重合
時は、含窒素有機塩基性化合物が好ましく用いられ、固
相状態での重合時は、含リン塩基性化合物、好ましくは
四級ホスホニウム塩が用いられる。 (1)原料 (A)ジヒドロキシ化合物 例えば、芳香族ジヒドロキシ化合物,脂肪族ジヒドロキ
シ化合物が挙げられ、これらから選択される少なくとも
一種の化合物である。
【0011】この(A)成分の一つとして用いられる芳
香族ジヒドロキシ化合物として、一般式(1)
【0012】
【化1】
【0013】で表される化合物を挙げることができる。
上記一般式(1)において、R1 及びR2 は、それぞれ
フッ素,塩素,臭素,ヨウ素のハロゲン原子又は炭素数
1〜8のアルキル基、例えばメチル基,エチル基,n−
プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチ
ル基,sec−ブチル基,t−ブチル基,ペンチル基,
ヘキシル基,シクロヘキシル基,ヘブチル基,オクチル
基などを示す。R1 及びR2 はたがいに同一であっても
異なっていてもよい。またR1 が複数ある場合は複数の
1 は同一でも異なっていてもよく、R2 が複数ある場
合は複数のR2 は同一でも異なっていてもよい。m及び
nは、それぞれ0〜4の整数である。そして、Zは単結
合,炭素数1〜8のアルキレン基,炭素数2〜8のアル
キリデン基,炭素数5〜15のシクロアルキレン基,炭
素数5〜15のシクロアルキリデン基,又は−S−,−
SO−,−SO2 −,−O−,−CO−結合若しくは式
(2) ,(3)
【0014】
【化2】
【0015】で示される結合を示す。炭素数1〜8のア
ルキレン基,炭素数2〜8のアルキリデン基としては、
例えばメチレン基,エチレン基,プロピレン基,ブチレ
ン基,ペンチレン基,ヘキシレン基,エチリデン基,イ
ソプロピリデン基などが挙げられ、炭素数5〜15のシ
クロアルキレン基,炭素数5〜15のシクロアルキリデ
ン基としては、例えばシクロペンチレン基,シクロヘキ
シレン基,シクロペンチリデン基,シクロヘキシリデン
基などが挙げられる。
【0016】本発明の好ましい製造方法において、
(A)成分のジヒドロキシ化合物としては、上記の化合
物一種又は二種以上を適宜選択して用いるが、これらの
中では、芳香族ジヒドロキシ化合物であるビスフェノー
ルAを用いるのが好ましい。さらに、ジヒドロキシ化合
物のジエステル類、ジヒドロキシ化合物のジ炭酸エステ
ル類、ジヒドロキシ化合物のモノ炭酸エステル類等も用
いることができる。
【0017】(B)成分 炭酸ジエステル 各種のものが用いられる。例えば、炭酸ジアリール化合
物,炭酸ジアルキル化合物及び炭酸アルキルアリール化
合物から選択される少なくとも一種の化合物である。
【0018】この(B)成分の一つとして用いられる炭
酸ジアリール化合物は、一般式(4)
【0019】
【化3】
【0020】(式中、Ar1 及びAr2 はそれぞれアリ
ール基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていて
もよい。)で表される化合物、又は一般式(5)
【0021】
【化4】
【0022】(式中、Ar3 及びAr4 はそれぞれアリ
ール基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていて
もよく、D1 は前記一般式(1)の芳香族ジヒドロキシ
化合物から水酸基2個を除いた残基を示す。)で表され
る化合物である。また、炭酸ジアルキル化合物は、一般
式(6)
【0023】
【化5】
【0024】(式中、R3 及びR4 はそれぞれ炭素数1
〜6のアルキル基又は炭素数4〜7のシクロアルキル基
を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよ
い。)で表される化合物、又は一般式(7)
【0025】
【化6】
【0026】(式中、R5 及びR6 はそれぞれ炭素数1
〜6のアルキル基又は炭素数4〜7のシクロアルキル基
を示し、それらはたがいに同一でも異なっていてもよ
く、D2は前記芳香族ジヒドロキシ化合物から水酸基2
個を除いた残基を示す。)で表される化合物である。そ
して、炭酸アルキルアリール化合物は、一般式(8)
【0027】
【化7】
【0028】(式中、Ar5 はアリール基、R7 は炭素
数1〜6のアルキル基又は炭素数47のシクロアルキル
基を示す。)で表される化合物、又は一般式(9)
【0029】
【化8】
【0030】(式中、Ar6 はアリール基,R8 は炭素
数1〜6のアルキル基又は炭素数4〜7のシクロアルキ
ル基、D3 は前記芳香族ジヒドロキシ化合物から水酸基
2個を除いた残基を示す。)で表される化合物である。
(B)成分の炭酸ジエステルとしては、上記の化合物一
種又は二種以上を適宜選択して用いられるが、これらの
中では、ジフェニルカーボネートを用いるのが好まし
い。
【0031】ホスゲン (B)成分としてホスゲンを用いることもできる。この
場合には、適当量のモノヒドロキシ化合物を使用するこ
とが必要となる。 (2)予備重合によるプレポリマーの調製 予備重合においては、原料である上記(A)成分のジヒ
ドロキシ化合物及び(B)成分の炭酸ジエステル又はホ
スゲン、必要に応じ末端停止剤あるいは分岐剤等を用い
て、プレポリマーを調製する。この際、重合触媒とし
て、含窒素有機塩基性化合物を用いることが好ましい。
【0032】好ましい製造方法の手順及び条件を具体的
に示す。 予備重合の方法 (i)ジヒドロキシジアリール化合物とジアリールカー
ボネートとを加熱下に処理することによって、芳香族モ
ノヒドロキシ化合物を脱離させながら、プレポリマーを
調製することができる。この予備重合工程で製造される
プレポリマーの重量平均分子量は、好ましくは2000
〜20000の範囲で選ばれる。この予備重合反応は、
溶融状態で実施されるのが好ましい。
【0033】ジアリールカーボネートと、ジヒドロキシ
ジアリール化合物との使用割合(仕込比率)について
は、用いられる種類や反応温度の他、反応条件によって
も異なるが、該ジアリールカーボネートは、ジヒドロキ
シジアリール化合物1モルに対して、通常0.9〜2.5モ
ルの割合で用いられる。反応温度及び反応時間は、用い
る原料や触媒の種類や量、得られるプレポリマーの必要
重合量、他の反応条件などによって異なるが、好ましく
は50〜350℃の温度で、好ましくは1分〜100時
間の範囲で選ばれる。プレポリマーを着色させないため
には、可能な限り低温で、且つ短時間で予備重合反応を
行うことが望ましい。反応時の圧力は好ましくは1To
rr〜5kg/cm2Gである。
【0034】本工程により製造されるプレポリマーの末
端比率は、好ましくはフェニルカーボネート末端:水酸
基末端=1:4〜4:1の範囲である。 (ii)芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンとを前記分
子量調節剤,酸結合剤,溶剤の存在下に反応させる公知
の方法によりプレポリマーを調製することもできる。
【0035】予備重合における触媒 触媒として、特に制限はないが、以下に示す含窒素有機
塩基性化合物を用いることが好ましい。原料である
(A)成分のジヒドロキシ化合物1モルに対して、重合
触媒として、含窒素有機塩基性化合物を好ましくは10
-2〜10-8モル、より好ましくは10-3〜10-7モル用
いるのが望ましい。含窒素有機塩基性化合物の使用量が
10-8モル未満では反応初期での触媒活性が不充分とな
り、また10 -2モルを超えるとコストアップに繋がり好
ましくない。また後述する重合用触媒を1種又は2種以
上併用してもよい。
【0036】含窒素有機塩基性化合物としては、特に制
限はなく、各種のものがある。例えば、トリメチルアミ
ン,トリエチルアミン,トリプロピルアミン,トリブチ
ルアミン,トリペンチルアミン,トリヘキシルアミン,
ジメチルベンジルアミンなどの脂肪族第三級アミン化合
物、トリフェニルアミンなどの芳香族第三級アミン化合
物、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン,4−ジエ
チルアミノピリジン,4−ピロリジノピリジン,4−ア
ミノピリジン,2−アミノピリジン,2−ヒドロキシピ
リジン,4−ヒドロキシピリジン,2−メトキシピリジ
ン,4−メトキシピリジン,イミダゾール,2−メチル
イミダゾール,4−メチルイミダゾール,2−ジメチル
アミノイミダゾール,2−メトキシイミダゾール,2−
メルカプトイミダゾール,アミノキノリン,ジアザビシ
クロオクタン(DABCO)などの含窒素複素環化合物
が挙げられる。さらに、一般式(10) (NR9 4+ ( X1 - ・・・(10) で表される四級アンモニウム塩を挙げることができる。
【0037】上記一般式(10)において、R9 は有機
基、例えばメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基,ペンチル基,ヘキシル基、オクチル基,シクロヘキ
シル基などのアルキル基やシクロアルキル基、フェニル
基,トリル基,ナフチル基,ビフェニル基などのアリー
ル基、ベンジル基などのアリールアルキル基などを示
す。四つのR9 はたがいに同一でも異なっていてもよ
く、また二つのR9 が結合して環構造を形成していても
よい。X1 はハロゲン原子,水酸基又はBR4 を示す。
ここで、Rは水素原子又はアルキル基やアリール基など
の炭化水素基を示し、四つのRはたがいに同一でも異な
っていてもよい。
【0038】このような四級アンモニウム塩としては、
例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド,テトラ
エチルアンモニウムヒドロキシド,テトラブチルアンモ
ニウムヒドロキシド,トリメチルベンジルアンモニウム
ヒドロキシドなどのアルキル基,アリール基,アルアリ
ール基などを有するアンモニウムヒドロキシド類、テト
ラメチルアンモニウムボロハイドライド,テトラブチル
アンモニウムボロハイドライド,テトラブチルアンモニ
ウムテトラフェニルボレート,テトラメチルアンモニウ
ムテトラフェニルボレートなどの塩基性塩が挙げられ
る。
【0039】これらの含窒素有機塩基性化合物の中で、
触媒活性が高く、かつ熱分解が容易でポリマー中に残留
しにくいなどの点から、上記一般式(I)で表される四
級アンモニウム塩、具体的にはテトラメチルアンモニウ
ムヒドロキシド,テトラブチルアンモニウムヒドロキシ
ド,テトラメチルアンモニウムボロハイドライド,テト
ラブチルアンモニウムボロハイドライドが好ましく、特
にテトラメチルアンモニウムヒドロキシドが好適であ
る。
【0040】このような含窒素有機塩基性化合物は一種
用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、これらの含窒素有機塩基性化合物は、金属不純物
の含有量ができるだけ少ないものが好ましく、特にアル
カリ金属及びアルカリ土類金属化合物の含有量が50p
pm以下のものが好適である。
【0041】プレポリマーの結晶化 好ましくは、プレポリマーを結晶化させるが、その方法
については、特に制限はなく、溶媒処理法及び加熱結晶
化法が好ましく用いられる。 (3)重合によるポリカーボネートの製造 本発明においては、ポリカーボネートプレポリマーを調
製した後、重合触媒として含リン塩基性化合物、好まし
くは四級ホスホニウム塩を用いて、該プレポリマーを固
相状態で重合させる。
【0042】重合用触媒 (a) 含リン塩基性化合物 この含リン塩基性化合物は一種用いてもよく、二種以上
を組み合わせて用いてもよい。 (i)3価のリン化合物 3価のリン化合物としては、特に制限はなく、各種のも
のがあるが、例えば一般式(11)又は(12) R9 3P ・・・・・・ (11) (R9O)3P ・・・・・・ (12) で表される化合物が用いられる。
【0043】上記一般式(11) 又は(12) におい
て、R9 は水素原子又は有機基を示し、この有機基とし
ては、例えばメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基,ペンチル基,ヘキシル基、オクチル基,シクロヘキ
シル基などのアルキル基やシクロアルキル基、フェニル
基,トリル基,ナフチル基,ビフェニル基などのアリー
ル基、ベンジル基などのアリールアルキル基などを挙げ
ることができる。三つのR2 はたがいに同一でも異なっ
ていてもよく、また二つのR2 が結合して環構造を形成
していてもよい。
【0044】このような3価のリン化合物のうち、一般
式(11) で表される化合物としては、例えば、エチル
ホスフィン,ジエチルホスフィン,プロピルホスフィン
等のアルキルホスフィン類、フェニルホスフィン,ジフ
ェニルホスフィン,フェニルメチルホスフィン等のアリ
−ルホスフィン類又はアリ−ルアルキルホスフィン類が
挙げられる。また、一般式(12) で表される化合物と
しては、例えば、ジメチルホスファイト,トリメチルホ
スファイト,ジエチルホスファイト,トリエチルホスフ
ァイト,ジブチルホスファイト等の亜燐酸アルキルエス
テル類、ジフェニルホスファイト,トリフェニルホスフ
ァイト,トリス(エチルフェニル)ホスファイト等の亜
燐酸アリールエステル類、ジフェニルオクチルホスファ
イト,ジフェニルデシルホスファイト,フェニルジデシ
ルホスファイト等の亜燐酸アリールアルキルエステル類
が挙げられる。
【0045】(ii) 四級ホスホニウム塩 四級ホスホニウム塩としては、特に制限はなく、各種の
ものがあるが、例えば一般式(13)又は(14) (PR10 4) + ( X1 - ・・・(13) (PR10 4)2 + ( Y1 2- ・・・(14) で表される化合物が好ましく用いられる。
【0046】上記一般式(13)及び(14)におい
て、R10は有機基を示し、この有機基としては、例えば
メチル基,エチル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル
基,ヘキシル基、オクチル基,シクロヘキシル基などの
アルキル基やシクロアルキル基、フェニル基,トリル
基,ナフチル基,ビフェニル基などのアリール基、ベン
ジル基などのアリールアルキル基などを挙げることがで
きる。四つのR10はたがいに同一でも異なっていてもよ
く、また二つのR10が結合して環構造を形成していても
よい。X1 はハロゲン原子,水酸基,アルキルオキシ
基,アリールオキシ基,R’COO,HCO3 ,(R’
O)2 P(=O)O又はBR''4 などの1価のアニオン
形成が可能な基を示す。ここでR’はアルキル基やアリ
ール基などの炭化水素基を示し、二つのR’Oはたがい
に同一でも異なっていてもよい。またR''は水素原子又
はアルキル基やアリール基などの炭化水素基を示し、四
つのR''はたがいに同一でも異なっていてもよい。Y1
はCO3 などの2価のアニオン形成が可能な基を示す。
【0047】このような四級ホスホニウム塩としては、
例えばテトラフェニルホスホニウムヒドロキシド,テト
ラナフチルホスホニウムヒドロキシド,テトラ(クロロ
フェニル)ホスホニウムヒドロキシド,テトラ(ビフェ
ニル)ホスホニウムヒドロキシド,テトラトリルホスホ
ニウムヒドロキシド,テトラメチルホスホニウムヒドロ
キシド,テトラエチルホスホニウムヒドロキシド,テト
ラブチルホスホニウムヒドロキシドなどのテトラ(アリ
ール又はアルキル)ホスホニウムヒドロキシド類、さら
にはテトラメチルホスホニウムテトラフェニルボレー
ト,テトラフェニルホスホニウムブロミド,テトラフェ
ニルホスホニウムフェノラート,テトラフェニルホスホ
ニウムテトラフェニルボレート,メチルトリフェニルホ
スホニウムテトラフェニルボレート,ベンジルトリフェ
ニルホスホニウムテトラフェニルボレート,ビフェニル
トリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート,テ
トラトリルホスホニウムテトラフェニルボレート,テト
ラフェニルホスホニウムフェノレート,テトラ(p−t
−ブチルフェニル)ホスホニウムジフェニルホスフェー
ト,トリフェニルブチルホスホニウムフェノレート,ト
リフェニルブチルホスホニウムテトラフェニルボレート
などが挙げられる。
【0048】また、上記一般式(13)及び(14)で
表される化合物以外に、例えば2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパンのビス−テトラフェニルホス
ホニウム塩,エチレンビス(トリフェニルホスホニウ
ム)ジブロミド,トリメチレンビス(トリフェニルホス
ホニウム)−ビス(テトラフェニルボレート)なども挙
げることができる。
【0049】これらの四級ホスホニウム塩の中で、触媒
活性が高く、かつ熱分解が容易でポリマー中に残留しに
くいなどの点から、アルキル基を有するホスホニウム
塩、具体的には、テトラフェニルホスホニウムテトラフ
ェニルボレート,テトラブチルホスホニウムテトラフェ
ニルボレート,テトラエチルホスホニウムテトラフェニ
ルボレート等が好適である。
【0050】さらには、例えば、テトラフェニルホスホ
ニウムヒドロキシド,テトラナフチルホスホニウムヒド
ロキシド,テトラ(クロロフェニル)ホスホニウムヒド
ロキシドなどのテトラ(アリール又はアルキル)ホスホ
ニウムヒドロキシド類、メチルトリフェニルホスホニウ
ムヒドロキシド,エチルトリフェニルホスホニウムヒド
ロキシド,プロピルトリフェニルホスホニウムヒドロキ
シド等のモノ(アリール又はアルキル)トリフェニルホ
スホニウムヒドロキシド類、フェニルトリメチルホスホ
ニウムヒドロキシド,ビフェニルトリメチルホスホニウ
ムヒドロキシド等のモノ(アリール)トリアルキルホス
ホニウムヒドロキシド類、ジメチルジフェニルホスホニ
ウムヒドロキシド等のジアリールジアルキルホスホニウ
ムヒドロキシド類、テトラフェニルホスホニウムテトラ
フェニルボレート,テトラナフチルホスホニウムテトラ
フェニルボレート等のテトラアリールホスホニウムテト
ラフェニルボレート類、メチルトリフェニルホスホニウ
ムテトラフェニルボレート,エチルトリフェニルホスホ
ニウムテトラフェニルボレート等のモノ(アリール又は
アルキル)トリフェニルホスホニウムテトラフェニルボ
レート類、フェニルトリメチルホスホニウムテトラフェ
ニルボレート,ビフェニルトリメチルホスホニウムテト
ラフェニルボレート等のモノアリールトリアルキルホス
ホニウムテトラフェニルボレート類、ジメチルジフェニ
ルホスホニウムテトラフェニルボレート,ジエチルジフ
ェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等のジアリ
ールジアルキルホスホニウムテトラフェニルボレート類
等のアリール基及び/又は分岐状アルキル基を有する四
級ホスホニウム塩でもよい。
【0051】さらに、対アニオンとして、上記のヒドロ
キシドやテトラフェニルボレート類の代わりに、フェノ
キシドなどのアリールオキシ基、メトキシド,エトキシ
ドなどのアルキルオキシ基、アセテートなどのアルキル
カルボニルオキシ基、ベンゾネートなどのアリールカル
ボニルオキシ基、クロライド,ブロマイドなどのハロゲ
ン原子を用いた上記四級ホスホニウム塩も挙げられる。
【0052】(iii)アリール基及び/又は分岐状アルキ
ル基を有する四級ホスホニウム塩 一般式(15) 又は(16) (R11 nPR12 4-n) + ( X2 - ・・・・(15) (R11 nPR12 4-n)+ 2(Y1 2- ・・・(16) で表される化合物も用いられる。
【0053】上記一般式(15) 又は(16)におい
て、 n :1〜4の整数である。 R11:アリール基又は分岐状アルキル基から選ばれた少
なくとも1つを示す。分岐状アルキル基とは、「R3
−」なる構造を有し、ここで、Rは、水素,アルキル
基,置換基を有するアルキル基,アリール基及び置換基
を有するアリール基から選ばれた少なくとも1つであ
り、3つのRのうち少なくとも2つが結合して環構造を
形成していてもよい。但し、同時に2個が水素である場
合は除く。例えばシクロアルキル基、イソプロピル基,
tert−ブチル基などの分岐状アルキル基やベンジル
基などのアリールアルキル基などを挙げることができ
る。
【0054】nが2以上の場合、Rは同一でも異なって
いてもよい。 R12:アルキル基,置換基を有するアルキル基,アリー
ル基又は置換基を有するアリール基である。 X2 :ハロゲン原子,水酸基,アルキルオキシ基,アリ
ールオキシ基,R’COO,HCO3 ,(R’O)2
(=O)O又はBR''4 などの1価のアニオン形成が可
能な基を示す。ここで、R’はアルキル基やアリール基
などの炭化水素基を示し、二つのR’Oはたがいに同一
でも異なっていてもよい。またR''は水素原子又はアル
キル基やアリール基などの炭化水素基を示し、四つの
R''はたがいに同一でも異なっていてもよい。
【0055】Y1 :CO3 などの2価のアニオン形成が
可能な基を示す。 このような四級ホスホニウム塩としては、例えばテトラ
フェニルホスホニウムヒドロキシド,テトラナフチルホ
スホニウムヒドロキシド,テトラ(クロロフェニル)ホ
スホニウムヒドロキシド,テトラ(ビフェニル)ホスホ
ニウムヒドロキシド,テトラトリルホスホニウムヒドロ
キシド,テトラヘキシルホスホニウムヒドロキシドなど
のテトラ(アリール又はアルキル)ホスホニウムヒドロ
キシド類、メチルトリフェニルホスホニウムヒドロキシ
ド,エチルトリフェニルホスホニウムヒドロキシド,プ
ロピルトリフェニルホスホニウムヒドロキシド,ブチル
トリフェニルホスホニウムヒドロキシド,オクチルトリ
フェニルホスホニウムヒドロキシド,テトラデシルトリ
フェニルホスホニウムヒドロキシド,ベンジルトリフェ
ニルホスホニウムヒドロキシド,エトキシベンジルトリ
フェニルホスホニウムヒドロキシド,メトキシメチルト
リフェニルホスホニウムヒドロキシド,アセトキシメチ
ルトリフェニルホスホニウムヒドロキシド,フェナシル
トリフェニルホスホニウムヒドロキシド,クロロメチル
トリフェニルホスホニウムヒドロキシド,ブロモメチル
トリフェニルホスホニウムヒドロキシド,ビフェニルト
リフェニルホスホニウムヒドロキシド,ナフチルトリフ
ェニルホスホニウムヒドロキシド,クロロフェニルトリ
フェニルホスホニウムヒドロキシド,フェノキシフェニ
ルトリフェニルホスホニウムヒドロキシド,メトキシフ
ェニルトリフェニルホスホニウムヒドロキシド,アセト
キシフェニルトリフェニルホスホニウムヒドロキシド,
ナフチルフェニルトリフェニルホスホニウムヒドロキシ
ドなどのモノ(アリール又はアルキル)トリフェニルホ
スホニウムヒドロキシド類、フェニルトリメチルホスホ
ニウムヒドロキシド,ビフェニルトリメチルホスホニウ
ムヒドロキシド,フェニルトリヘキシルホスホニウムヒ
ドロキシド,ビフェニルトリへキシルホスホニウムヒド
ロキシドなどのモノ(アリール)トリアルキルホスホニ
ウムヒドロキシド類、ジメチルジフェニルホスホニウム
ヒドロキシド,ジエチルジフェニルホスホニウムヒドロ
キシド,ジ(ビフェニル)ジフェニルホスホニウムヒド
ロキシドなどのジアリールジアルキルホスホニウムヒド
ロキシド類、さらにはテトラフェニルホスホニウムテト
ラフェニルボレート,テトラナフチルホスホニウムテト
ラフェニルボレート,テトラ(クロロフェニル)ホスホ
ニウムテトラフェニルボレート,テトラ(ビフェニル)
ホスホニウムテトラフェニルボレート,テトラトリルホ
スホニウムテトラフェニルボレートなどのテトラアリー
ルホスホニウムテトラフェニルボレート類、メチルトリ
フェニルホスホニウムテトラフェニルボレート,エチル
トリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート,プ
ロピルトリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレー
ト,ブチルトリフェニルホスホニウムテトラフェニルボ
レート,オクチルトリフェニルホスホニウムテトラフェ
ニルボレート,テトラデシルトリフェニルホスホニウム
テトラフェニルボレート,ベンジルトリフェニルホスホ
ニウムテトラフェニルボレート,エトキシベンジルトリ
フェニルホスホニウムテトラフェニルボレート,メトキ
シメチルトリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート,アセトキシメチルトリフェニルホスホニウムテト
ラフェニルボレート,フェナシルトリフェニルホスホニ
ウムテトラフェニルボレート,クロロメチルトリフェニ
ルホスホニウムテトラフェニルボレート,ブロモメチル
トリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート,ビ
フェニルトリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート,ナフチルトリフェニルホスホニウムテトラフェニ
ルボレート,クロロフェニルトリフェニルホスホニウム
テトラフェニルボレート,フェノキシフェニルトリフェ
ニルホスホニウムテトラフェニルボレート,アセトキシ
フェニルトリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート,ナフチルフェニルトリフェニルホスホニウムテト
ラフェニルボレートなどのモノ(アリール又はアルキ
ル)トリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート
類、フェニルトリメチルホスホニウムテトラフェニルボ
レート,ビフェニルトリメチルホスホニウムテトラフェ
ニルボレート,フェニルトリヘキシルホスホニウムテト
ラフェニルボレート,ビフェニルトリヘキシルホスホニ
ウムテトラフェニルボレートなどのモノアリールトリア
ルキルホスホニウムテトラフェニルボレート類、ジメチ
ルジフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート,ジ
エチルジフェニルホスホニウムテトラフェニルボレー
ト,ジ(ビフェニル)ジフェニルホスホニウムテトラフ
ェニルボレートなどのジアリールジアルキルホスホニウ
ムテトラフェニルボレート類が挙げられる。
【0056】また、上記一般式(15) で表される化合
物以外に、一般式(16)で表されるような2価の対ア
ニオンを有するもの、例えば、ビス(テトラフェニルホ
スホニウム)カーボネート,ビス(ビフェニルトリフェ
ニルホスホニウム)カーボネートなどの4級ホスホニウ
ム塩や、さらに、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパンのビス−テトラフェニルホスホニウ
ム塩、エチレンビス(トリフェニルホスホニウム)ジブ
ロミド,トリメチレンビス(トリフェニルホスホニウ
ム)−ビス(テトラフェニルボレート)なども挙げるこ
とができる。
【0057】さらには、一般式(17) 又は(18)で
あらわされる化合物も用いられる。 ((R13−Ph)n −PPh(4-n) + (X3)- ・・・(17) ((R13−Ph)n −PPh(4-n) 2 + (Y2)2- ・・・(18) 〔式中、R13は有機基を示し、たがいに同一でも異なっ
ていてもよく、X3 はハロゲン原子,水酸基,アルキル
オキシ基,アリールオキシ基,アルキルカルボニルオキ
シ基,アリールカルボニルオキシ基,HCO3 又はBR
4(Rは水素原子又は炭化水素基を示し、4つのRはた
がいに同一でも異なっていてもよい)を示し、Phはフ
ェニル基を示し、Y2 はCO3 を示し、nは1〜4の整
数を示す。〕 このような四級ホスホニウム化合物の具体例としては、
例えばテトラフェニルホスホニウムヒドロキシド,ビフ
ェニルトリフェニルホスホニウムヒドロキシド,メトキ
シフェニルトリフェニルホスホニウムヒドロキシド,フ
ェノキシフェニルトリフェニルホスホニウムヒドロキシ
ド,ナフチルフェニルトリフェニルホスホニウムヒドロ
キシド,テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボ
レート,ビフェニルトリフェニルホスホニウムテトラフ
ェニルボレート,メトキシフェニルトリフェニルホスホ
ニウムテトラフェニルボレート,フェノキシフェニルト
リフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート,ナフ
チルフェニルトリフェニルホスホニウムテトラフェニル
ボレート,テトラフェニルホスホニウムフェノキシド,
ビフェニルトリフェニルホスホニウムフェノキシド,メ
トキシフェニルトリフェニルホスホニウムフェノキシ
ド,フェノキシフェニルトリフェニルホスホニウムフェ
ノキシド,ナフチルフェニルトリフェニルホスホニウム
フェノキシド,テトラフェニルホスホニウムクロライ
ド,ビフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド,
メトキシフェニルトリフェニルホスホニウムクロライ
ド,フェノキシフェニルトリフェニルホスホニウムクロ
ライド又はナフチルフェニルトリフェニルホスホニウム
クロライドなどが挙げられる。
【0058】分岐状アルキル基を含む四級ホスホニウム
塩の具体例としては、イソプロピルトリメチルホスホニ
ウム;イソプロピルトリエチルホスホニウム;イソプロ
ピルトリブチルホスホニウム;イソプロピルトリフェニ
ルホスホニウム;テトライソプロピルホスホニウム;シ
クロヘキシルトリエチルホスホニウム;シクロヘキシル
トリメチルホスホニウム;シクロヘキシルトリブチルホ
スホニウム;シクロヘキシルトリフェニルホスホニウ
ム;テトラシクロヘキシルホスホニウム;1,1,1−
トリフェニルメチルトリメチルホスホニウム;1,1,
1−トリフェニルメチルトリエチルホスホニウム;1,
1,1−トリフェニルメチルトリブチルホスホニウム;
1,1,1−トリフェニルメチルトリフェニルホスホニ
ウムなどを挙げることができる。
【0059】対アニオンに係るX3 の具体例としては、
ヒドロキサイド;ボロハイドライド;テトラフェニルボ
レート;アセテート;プロピオネート;フルオライド;
クロライド;ハイドロカーボネート等を挙げることがで
きる。また、Y2 の具体例としては、カーボネートなど
を挙げることができる。分岐状アルキル基を含む4級ホ
スホニウム(カチオン)とX3 またはY2 (アニオン)
とからなる塩の具体例としては、上記各種具体例の組合
せから種々のものを挙げることができ、イソプロピルト
リメチルホスホニウムヒドロキサイド;シクロヘキシル
トリフェニルホスホニウムクロライド;1,1,1−ト
リフェニルメチルトリエチルホスホニウムアセテート;
ビス(イソプロピルトリエチルホスホニウム)カーボネ
ート等が例示できる。
【0060】これら分岐状アルキル基を含む四級ホスホ
ニウム塩のうち、特にシクロヘキシルトリフェニルホス
ホニウムテトラフェニルボレートとかシクロペンチルト
リフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートが触媒
効果と得られるポリカーボネートの品質とのバランスに
優れる点で好ましく使用される。なお、これらの含リン
塩基性化合物及び四級ホスホニウム塩は、金属不純物の
含有量ができるだけ少ないものが好ましく、特にアルカ
リ金属及びアルカリ土類金属化合物の含有量が50pp
m以下のものが好適である。
【0061】固相状態での重合 上記、好ましくは結晶化した状態の固体のプレポリマー
について、さらに重合反応を行わせる。この場合、貧溶
媒ガス雰囲気下で行なうことが必要である。 (i) ここでいう貧溶媒とは、プレポリマーの重合時、該
溶媒へのポリカーボネートの溶解度が0.1重量%以下で
あるものをいい、具体的には、ペンタン,ヘキサン,ヘ
プタン,シクロヘキサン等の炭素数4〜18の直鎖状脂
肪族炭化水素,分岐状脂肪族炭化水素又は環状脂肪族炭
化水素、アセトン,シクロヘキサノン等のケトン類、ジ
オキサン,テトラヒドロフラン等のエーテル類、アセト
ニトリル等が挙げられる。中でも、ペンタン,ヘキサ
ン,ヘプタン,シクロヘキサン等の炭素数5〜18の直
鎖状脂肪族炭化水素又は環状脂肪族炭化水素が好適に用
いられる。「雰囲気下」とは、該貧溶媒ガスが存在して
いる状態をいい、好ましくは少し流れがあるのがよい。
このように貧溶媒ガス雰囲気下で行なうことにより、反
応によって副生するフェノールなどの芳香族モノヒドロ
キシ化合物やジアリールカーボネートを系外に抜き出す
ことが容易になるためその反応が促進され、高分子量の
ものを得ることが容易になる。 (ii)固相重合反応を実施する場合の結晶化プレポリマー
の形状については、特に制限はないが、ペレット状,ビ
ーズ状などの形状のものが好適である。固相重合での反
応触媒としては、プレポリマー製造工程で用いた触媒が
含リン塩基性化合物である場合には、プレポリマー製造
工程で添加し、残存しているものをそのまま使用しても
よく、あるいは前記触媒を新たに粉末,液体又は気体状
態で添加してもよい。
【0062】この重合触媒は、原料である(A)成分の
ジヒドロキシ化合物1モルに対して、通常10-1〜10
-8モル、好ましくは10-2〜10-7モル、さらに好まし
くは10-3〜10-6モルになるような割合で添加され
る。この触媒の添加量が10-8モル未満では、触媒効果
が発現されないおそれがある。また、10-1モルを超え
ると、最終製品であるポリカーボネートの物性、特に、
耐熱性, 耐加水分解性の低下を招くおそれがあり、ま
た、コストアップに繋がり、これを超えてまで添加する
ことはない。
【0063】重合温度Tp(℃)及び重合時間について
は、種々条件によって異なるが、好ましくは目的とする
芳香族ポリカーボネートのガラス転移温度以上で、且つ
固相重合中の結晶化プレポリマーが溶融しないで固相状
態を保つ範囲の温度において、1分〜100時間加熱す
ることにより行われる。得られた結晶性芳香族ポリカー
ボネート粉体は冷却せずに、そのまま押出機に導入して
ペレット化することもできるし、直接成形機に導入して
成形することもできる。
【0064】本発明の固相重合においては、必要に応
じて、好ましくは、p−t−ブチルフェノール,p−ク
ミルフェノール,p−フェニルフェノールなどの末端停
止剤を用いることができる。さらに、必要に応じて公知
の分岐剤も用いることもできる。さらに、必要に応じ、
公知の酸化防止剤を反応系に添加してもよい。この酸化
防止剤としては、リン系酸化防止剤が好ましく用いられ
る。
【0065】重合系での気相中の酸素濃度及び水分濃
度 本発明においては、その重合が行われる反応系における
気相中の酸素濃度が2ppm以下であることが好まし
い。また、反応系内の水分濃度についても2ppm以下
であることが好ましい。反応系内の酸素濃度を2ppm
以下、さらには水分濃度を2ppm以下にする方法とし
ては、特に問わないが、例えば、重合器入口前に酸素フ
ィルター等を組み込んだ酸素除去管、さらにはモイスチ
ャーフィルター等を組み込んだ水分除去管を設ければよ
い。 (4)本発明によって得られるポリカーボネートは、可
塑剤,顔料,潤滑剤,離型剤,安定剤,無機充填剤など
のような周知の添加剤を配合して使用することもでき
る。また、このポリカーボネートは、ポリオレフィン,
ポリスチレン,ポリエステル,ポリスルホネート,ポリ
アミド,ポリフェニレンエーテルなどの重合体とブレン
ドすることが可能である。特に、OH基,COOH基,
NH2 基などを末端に有するポリフェニレンエーテル,
ポリエーテルニトリル,末端変性ポリシロキサン化合
物,変性ポリプロピレン,変性ポリスチレンなどと併用
すると効果的である。
【0066】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によりさら
に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって限定
されるものではない。表中、粘度平均分子量Mvは、2
0℃の塩化メチレン中での極限粘度〔η〕を求め、式
〔η〕=1.23×10-5×Mv0.83 より算出した。
【0067】耐スチーム性試験は、ポリマー縮合物をプ
レス成形により、厚さ1mm、直径10mmのプレートを作
成し、これを121℃のスチームに48時間暴露し、粘
度平均分子量の低下(ΔMv)を求めることにより行っ
た。 〔実施例1〜7〕内容積1リットルの攪拌機付ニッケル
鋼製オートクレーブに、ビスフェノールA(BPA)2
28g(1.0モル),ジフェニルカーボネート(DP
C)225g(1.05モル),テトラメチルアンモニウ
ムヒドロキサイド(TMAH)(0.5ミリモル)を加
え、アルゴン置換を5回行った。その後、混合物を19
0℃に加熱し、アルゴン雰囲気下で30分間反応させ
た。次いで温度を徐々に235℃に上昇させると同時
に、真空度を60mmHgまで上げて60分間反応させ、さ
らに温度を徐々に270℃まで昇温すると同時に、真空
度を10mmHgまで上げて120分間反応させ、つづいて
真空度を1mmHgに上げ30分間反応させた。最後に真空
度を0.5mmHgに上げ30分間反応させた。反応終了後、
アルゴンで反応器内を大気圧に戻し、内容物であるプレ
ポリマーを取り出し粉砕した。
【0068】このプレポリマーの,粘度平均分子量は8
800であり、水酸基末端の末端分率は50%であっ
た。DSC測定による融点は226℃であった。このよ
うにして得られたプレポリマーを塩化メチレンに溶解
し、シクロヘキシルトリフェニルホスホニウムテトラフ
ェニルボレート(HPTB)を1×10-5mol /mol-B
PA添加した後、n−ヘプタンを加えて粉体を析出さ
せ、濃縮乾固後、真空乾燥させてプレポリマー粉体を得
た。
【0069】このプレポリマー粉体を直径10mm,長
さ200mmのSUS管に1.0g仕込み、230℃で、
第1表に示すガスを100ml/分の速度で流し、90分
間固相重合を実施してポリカーボネートを得た。結果を
第1表に示す。 〔比較例1〕実施例1と同様にして得たプレポリマーの
固相重合において、溶媒ガスとしてパラキシレンを用い
た以外は、実施例1と同様に行なった。
【0070】結果を第1表に示すが、重合後のポリカー
ボネートは一部融着していた。 〔実施例8〜14〕内容積100リットルの攪拌機付ニ
ッケル製セパラブルフラスコに、ビスフェノールA(B
PA)22.8g(0.1モル),ジフェニルカーボネート
(DPC)22.5g(0.105モル),テトラメチルア
ンモニウムヒドロキサイド(TMAH)(0.05ミリモ
ル)、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート(TPTB)(0.001ミリモル)を加え、アルゴ
ン置換を5回行った。その後、混合物を190℃に加熱
し、アルゴン雰囲気下で30分間反応させた。次いで温
度を徐々に235℃に上昇させると同時に、真空度を6
0mmHgまで上げて60分間反応させ、さらに温度を徐々
に270℃まで昇温すると同時に、真空度を10mmHgま
で上げて120分間反応させ、つづいて真空度を1mmHg
に上げ30分間反応させた。最後に真空度を0.5mmHgに
上げ30分間反応させた。反応終了後、アルゴンで反応
器内を大気圧に戻し、内容物であるプレポリマーを取り
出し粉砕した。
【0071】このプレポリマーの,粘度平均分子量は8
300であり、水酸基末端の末端分率は50%であっ
た。DSC測定による融点は226℃であった。このよ
うにして得られたプレポリマーを塩化メチレンに溶解
し、n−ヘプタンを加えて粉体を析出させ、濃縮乾固
後、真空乾燥させてプレポリマー粉体を得た。このプレ
ポリマー粉体を直径10mm,長さ200mmのSUS
管に0.2g仕込み、230℃で、第1表に示すガスを1
00ml/分の速度で流し、90分間固相重合を実施して
ポリカーボネートを得た。
【0072】結果を第1表に示す。 〔比較例2〕実施例8と同様にして得たプレポリマーの
固相重合において、溶媒ガスとしてパラキシレンを用い
た以外は、実施例1と同様に行なった。結果を第1表に
示すが、重合後のポリカーボネートは一部融着してい
た。 〔比較例3〕実施例1と同様にして得たプレポリマーの
固相重合において、触媒としてシクロヘキシルトリフェ
ニルホスホニウムテトラフェニルボレート(HPTB)
1×10-5mol /mol-BPA添加するのに代えて、トリ
エチルアミンを1×10-4mol /mol-BPA添加した以
外は、実施例1と同様に行なった。
【0073】結果を第1表に示す。 〔比較例4〕実施例1と同様にして得たプレポリマーの
固相重合において、触媒としてシクロヘキシルトリフェ
ニルホスホニウムテトラフェニルボレート(HPTB)
1×10-5mol /mol-BPA添加するのに代えて、4−
ジメチルアミノピリジンを1×10-4mol /mol-BPA
添加した以外は、実施例1と同様に行なった。
【0074】結果を第1表に示す。
【0075】
【表1】
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、高分子量で、かつ品質
の優れたポリカーボネートを効率よく製造することがで
きる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予備重合によりポリカーボネートプレポ
    リマーを調製した後、該プレポリマーを固相状態で重合
    させるにあたり、触媒として含リン塩基性化合物を用
    い、かつ貧溶媒ガス雰囲気下で行なうことを特徴とする
    ポリカーボネートの製造方法。
  2. 【請求項2】 貧溶媒が、プレポリマーの重合時に、該
    溶媒へのポリカーボネートの溶解度が0.1重量%以下の
    ものである請求項1に記載のポリカーボネートの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 貧溶媒が、炭素数5〜18の直鎖状脂肪
    族炭化水素又は環状脂肪族炭化水素である請求項1に記
    載のポリカーボネートの製造方法。
  4. 【請求項4】 含リン塩基性化合物が、四級ホスホニウ
    ム塩である請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボ
    ネートの製造方法。
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