JPH11218302A - 火炉壁貫通部のシール構造 - Google Patents
火炉壁貫通部のシール構造Info
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- JPH11218302A JPH11218302A JP2106798A JP2106798A JPH11218302A JP H11218302 A JPH11218302 A JP H11218302A JP 2106798 A JP2106798 A JP 2106798A JP 2106798 A JP2106798 A JP 2106798A JP H11218302 A JPH11218302 A JP H11218302A
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- Details Of Heat-Exchange And Heat-Transfer (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱応力と熱膨張差に起因する曲げ応力とを同
時に解決し、亀裂の発生を防止する。 【解決手段】 所定長さのスリーブ4を嵌着した特殊鋼
の伝熱管1を、ボイラ炉壁2のシール部材3に貫通し、
このフェライト系材質のシール部材3にスリーブ4の一
端を溶接する火炉壁貫通部のシール構造であって、スリ
ーブ4は、熱膨張差を吸収するように伝熱管1と同材質
の特殊鋼により薄手に形成される。
時に解決し、亀裂の発生を防止する。 【解決手段】 所定長さのスリーブ4を嵌着した特殊鋼
の伝熱管1を、ボイラ炉壁2のシール部材3に貫通し、
このフェライト系材質のシール部材3にスリーブ4の一
端を溶接する火炉壁貫通部のシール構造であって、スリ
ーブ4は、熱膨張差を吸収するように伝熱管1と同材質
の特殊鋼により薄手に形成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラに係り、特
に天井室より火炉内に吊り下げられる伝熱管を貫通する
天井壁の火炉壁貫通部のシール構造に関する。
に天井室より火炉内に吊り下げられる伝熱管を貫通する
天井壁の火炉壁貫通部のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】発電用大型ボイラの代表的な構造を図8
に示す。このような大型ボイラでは、複数の管とメンブ
レンバーとを交互に溶接することによって火炉側壁22
と火炉25の天井壁2とを形成し、鉄骨21からハンガ
19で吊り下げ支持することにより、密閉した火炉25
を形成する。天井壁2の上方の天井室20内には伝熱管
群11に接続された管寄せ6とマニホールド15とが設
置されている。管寄せ6に接続する伝熱管群11は天井
壁2の火炉壁貫通部を通って火炉25に至り、熱交換器
である過熱器(SH)又は再熱器(RH)となる。
に示す。このような大型ボイラでは、複数の管とメンブ
レンバーとを交互に溶接することによって火炉側壁22
と火炉25の天井壁2とを形成し、鉄骨21からハンガ
19で吊り下げ支持することにより、密閉した火炉25
を形成する。天井壁2の上方の天井室20内には伝熱管
群11に接続された管寄せ6とマニホールド15とが設
置されている。管寄せ6に接続する伝熱管群11は天井
壁2の火炉壁貫通部を通って火炉25に至り、熱交換器
である過熱器(SH)又は再熱器(RH)となる。
【0003】従来の火炉壁貫通部のシール構造において
は、図9に示すように、ボイラの天井壁2を貫通した伝
熱管1と、天井壁2との隙間をフェライト系材質のシー
ル板(シール部材)3を用いて溶接する構造が採られて
いる。一方、天井壁2を貫通する伝熱管1は、管内を流
れる内部流体の蒸気温度の関係で炭素鋼やCr−Mo鋼
が採用されるのに対し、過熱器や再熱器の最終段付近で
はオーステナイト系ステンレス鋼の伝熱管1が用いられ
る。このため、伝熱管1と天井壁2との隙間をシール溶
接しようとした場合、不可避的に異材継手が存在し、ボ
イラの起動停止が繰り返えされると、各部材の熱膨張差
により熱応力が発生し、熱疲労破壊を引き起こす危険性
がある。この熱疲労破壊が伝熱管に生じるのがプラント
として損傷が大きいところから、スリーブは伝熱管と同
材質のオーステナイト系ステンレス鋼とし、スリーブと
シール板とを異材の隅肉溶接部とする手段がもっとも簡
易なシール手段である。しかし、この手段にすると、異
材としての熱応力と隅肉溶接としての応力集中が重畳す
るため、熱疲労破壊に対するポテンシャルとしては非常
に大きなものとなる。
は、図9に示すように、ボイラの天井壁2を貫通した伝
熱管1と、天井壁2との隙間をフェライト系材質のシー
ル板(シール部材)3を用いて溶接する構造が採られて
いる。一方、天井壁2を貫通する伝熱管1は、管内を流
れる内部流体の蒸気温度の関係で炭素鋼やCr−Mo鋼
が採用されるのに対し、過熱器や再熱器の最終段付近で
はオーステナイト系ステンレス鋼の伝熱管1が用いられ
る。このため、伝熱管1と天井壁2との隙間をシール溶
接しようとした場合、不可避的に異材継手が存在し、ボ
イラの起動停止が繰り返えされると、各部材の熱膨張差
により熱応力が発生し、熱疲労破壊を引き起こす危険性
がある。この熱疲労破壊が伝熱管に生じるのがプラント
として損傷が大きいところから、スリーブは伝熱管と同
材質のオーステナイト系ステンレス鋼とし、スリーブと
シール板とを異材の隅肉溶接部とする手段がもっとも簡
易なシール手段である。しかし、この手段にすると、異
材としての熱応力と隅肉溶接としての応力集中が重畳す
るため、熱疲労破壊に対するポテンシャルとしては非常
に大きなものとなる。
【0004】この問題を回避するため、スリーブの長さ
方向を二つに分けてこの円筒同士の突合せ溶接を異材継
手とする手段が開発されている(実開平4−13850
6号公報参照)。図11にその構造を示す。オーステナ
イト系ステンレス鋼の伝熱管1は、オーステナイト系ス
テンレス鋼のスリーブ24と隅肉溶接7されるが、同材
質の溶接なので線膨張係数の差による熱応力は発生せ
ず、起動停止の繰返しによる応力は小さい。次に問題の
異材継手部は、オーステナイト系ステンレス鋼のスリー
ブ24とフェライト系材質のスリーブ5との突合せ溶接
部に存在するが、溶接開先を採った完全溶け込み溶接が
可能なので熱応力に対する強度を向上することができ
る。また、フェライト系材質のスリーブ5とフェライト
系材質のシール板3との溶接は、隅肉溶接となるが異材
継手ではないため、前記の伝熱管1とスリーブ24との
溶接と同様、起動停止に伴い発生する応力を小さくでき
る。
方向を二つに分けてこの円筒同士の突合せ溶接を異材継
手とする手段が開発されている(実開平4−13850
6号公報参照)。図11にその構造を示す。オーステナ
イト系ステンレス鋼の伝熱管1は、オーステナイト系ス
テンレス鋼のスリーブ24と隅肉溶接7されるが、同材
質の溶接なので線膨張係数の差による熱応力は発生せ
ず、起動停止の繰返しによる応力は小さい。次に問題の
異材継手部は、オーステナイト系ステンレス鋼のスリー
ブ24とフェライト系材質のスリーブ5との突合せ溶接
部に存在するが、溶接開先を採った完全溶け込み溶接が
可能なので熱応力に対する強度を向上することができ
る。また、フェライト系材質のスリーブ5とフェライト
系材質のシール板3との溶接は、隅肉溶接となるが異材
継手ではないため、前記の伝熱管1とスリーブ24との
溶接と同様、起動停止に伴い発生する応力を小さくでき
る。
【0005】しかしながら、この伝熱管貫通部において
は、起動停止に伴う熱応力だけではなく、天井壁と管寄
せとの熱膨張差によって大きな曲げ荷重が作用する。図
10にそのメカニズムを示す。すなわち、天井壁2に比
べ管寄せ6の方が相対的に内部流体温度が高いため、支
点となる管中央を中心として管寄せ6及び天井壁2とも
に炉幅方向に熱膨張するが、管寄せ6の方が熱膨張量が
大きいため、伝熱管貫通部において、伝熱管1に曲げモ
ーメントMによる曲げ応力が発生する。このため、図9
に示すように異材継手位置をスリーブの中央の突合せ溶
接部に設ける工夫をしても、図10のD部詳細に示すよ
うに、伝熱管1とスリーブ24との隅肉溶接7に大きな
曲げ応力が発生し、この応力が繰り返えされ疲労亀裂の
発生に至る恐れがある。
は、起動停止に伴う熱応力だけではなく、天井壁と管寄
せとの熱膨張差によって大きな曲げ荷重が作用する。図
10にそのメカニズムを示す。すなわち、天井壁2に比
べ管寄せ6の方が相対的に内部流体温度が高いため、支
点となる管中央を中心として管寄せ6及び天井壁2とも
に炉幅方向に熱膨張するが、管寄せ6の方が熱膨張量が
大きいため、伝熱管貫通部において、伝熱管1に曲げモ
ーメントMによる曲げ応力が発生する。このため、図9
に示すように異材継手位置をスリーブの中央の突合せ溶
接部に設ける工夫をしても、図10のD部詳細に示すよ
うに、伝熱管1とスリーブ24との隅肉溶接7に大きな
曲げ応力が発生し、この応力が繰り返えされ疲労亀裂の
発生に至る恐れがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の火炉壁貫通部の
シール構造にあっては、起動停止に伴う熱応力だけでは
なく、天井壁と管寄せとの熱膨張差によって伝熱管に大
きな曲げモーメントが発生する。このため、伝熱管とス
リーブとの隅肉溶接に大きな曲げ応力が発生し、この曲
げ応力が繰り返えされて疲労亀裂に至る恐れがある。
シール構造にあっては、起動停止に伴う熱応力だけでは
なく、天井壁と管寄せとの熱膨張差によって伝熱管に大
きな曲げモーメントが発生する。このため、伝熱管とス
リーブとの隅肉溶接に大きな曲げ応力が発生し、この曲
げ応力が繰り返えされて疲労亀裂に至る恐れがある。
【0007】本発明の課題は、熱応力と熱膨張差に起因
する曲げ応力とを同時に解決し、亀裂の発生を防止する
火炉壁貫通部のシール構造を提供することにある。
する曲げ応力とを同時に解決し、亀裂の発生を防止する
火炉壁貫通部のシール構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を達成するた
め、本発明に係る火炉壁貫通部のシール構造は、所定長
さのスリーブを嵌着した特殊鋼の伝熱管を火炉壁のシー
ル部材に貫通し、フェライト系材質のシール部材にスリ
ーブの一端を溶接する火炉壁貫通部のシール構造におい
て、スリーブは、熱膨張差を吸収するように特殊鋼によ
り薄手に形成される構成とする。
め、本発明に係る火炉壁貫通部のシール構造は、所定長
さのスリーブを嵌着した特殊鋼の伝熱管を火炉壁のシー
ル部材に貫通し、フェライト系材質のシール部材にスリ
ーブの一端を溶接する火炉壁貫通部のシール構造におい
て、スリーブは、熱膨張差を吸収するように特殊鋼によ
り薄手に形成される構成とする。
【0009】そしてスリーブは、伝熱管の厚さの1/1
0〜1/5の薄手に形成されるとともに、それぞれの端
部に前記厚さの特殊鋼のリングが嵌着され、それぞれの
リングが伝熱管及びシール部材に溶接される構成、又は
前記厚さを有するそれぞれの端部が形成され、それぞれ
の厚さの端部が伝熱管及びシール部材に溶接される構成
でもよい。
0〜1/5の薄手に形成されるとともに、それぞれの端
部に前記厚さの特殊鋼のリングが嵌着され、それぞれの
リングが伝熱管及びシール部材に溶接される構成、又は
前記厚さを有するそれぞれの端部が形成され、それぞれ
の厚さの端部が伝熱管及びシール部材に溶接される構成
でもよい。
【0010】さらにボイラにあっては、前記いずれか一
つの火炉壁貫通部のシール構造を備え、複数の伝熱管よ
りなる伝熱管群と、伝熱管群に接続される管寄せとより
なる少なくとも過熱器及び再熱器を火炉内に収納してな
る構成とする。
つの火炉壁貫通部のシール構造を備え、複数の伝熱管よ
りなる伝熱管群と、伝熱管群に接続される管寄せとより
なる少なくとも過熱器及び再熱器を火炉内に収納してな
る構成とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図1を参
照しながら説明する。図1に示すように、所定長さのス
リーブ4の他端を溶着して嵌着したオーステナイト系ス
テンレス鋼等の特殊鋼の伝熱管1を、ボイラ炉壁2のシ
ール部材(シール板)3に貫通し、フェライト系材質の
シール部材3にスリーブ4の一端を溶接する伝熱管貫通
部のシール構造であって、スリーブ4は、熱膨張差を吸
収するように伝熱管1と同材質の特殊鋼により薄手に形
成される構成とする。そして図2に示すように、スリー
ブ4は、伝熱管1の厚さの1/10〜1/5の薄手に形
成されるとともに、それぞれの端部に伝熱管1とほぼ同
一厚さの特殊鋼のリング8が嵌着され、それぞれのリン
グ8が伝熱管1及びシール部材3と溶接されるものとす
る。
照しながら説明する。図1に示すように、所定長さのス
リーブ4の他端を溶着して嵌着したオーステナイト系ス
テンレス鋼等の特殊鋼の伝熱管1を、ボイラ炉壁2のシ
ール部材(シール板)3に貫通し、フェライト系材質の
シール部材3にスリーブ4の一端を溶接する伝熱管貫通
部のシール構造であって、スリーブ4は、熱膨張差を吸
収するように伝熱管1と同材質の特殊鋼により薄手に形
成される構成とする。そして図2に示すように、スリー
ブ4は、伝熱管1の厚さの1/10〜1/5の薄手に形
成されるとともに、それぞれの端部に伝熱管1とほぼ同
一厚さの特殊鋼のリング8が嵌着され、それぞれのリン
グ8が伝熱管1及びシール部材3と溶接されるものとす
る。
【0012】すなわち、スリーブの厚さは曲げ応力を低
減する面からは薄ければ薄いほど得策であるが、伝熱管
との溶接性及び据付け作業時のハンドリング性を考慮す
ると、伝熱管の厚さの1/10〜1/5の薄手の厚さが
理想的である。つまり伝熱管の厚さは5〜10mm程度
であり、スリーブの厚さは0.5〜2mmになる。
減する面からは薄ければ薄いほど得策であるが、伝熱管
との溶接性及び据付け作業時のハンドリング性を考慮す
ると、伝熱管の厚さの1/10〜1/5の薄手の厚さが
理想的である。つまり伝熱管の厚さは5〜10mm程度
であり、スリーブの厚さは0.5〜2mmになる。
【0013】以下、本実施の形態の製作手順を説明す
る。薄肉(薄手)のスリーブ4と伝熱管1とを直接溶接
すると、スリーブ4のみ溶融し伝熱管1の溶融が生じな
いため、健全な溶接は難しい。そのため、まず薄肉のス
リーブ4の両端に伝熱管1の厚さと同等の特殊鋼のリン
グ8を予め溶接しておく必要がある。図3に図2のB部
拡大を示すが、伝熱管1とリング8とのはめ合わせ端面
において、他端のリング8側に溶接開先9を形成するこ
とにより、低入熱のTIG溶接法により容易に溶接する
ことができる。次に結果的に厚肉となった一方のスリー
ブ端部とシール板、あるいは他方のスリーブ端部と伝熱
管との溶接は特別な配慮を必要とせず、容易に溶接する
ことができる。
る。薄肉(薄手)のスリーブ4と伝熱管1とを直接溶接
すると、スリーブ4のみ溶融し伝熱管1の溶融が生じな
いため、健全な溶接は難しい。そのため、まず薄肉のス
リーブ4の両端に伝熱管1の厚さと同等の特殊鋼のリン
グ8を予め溶接しておく必要がある。図3に図2のB部
拡大を示すが、伝熱管1とリング8とのはめ合わせ端面
において、他端のリング8側に溶接開先9を形成するこ
とにより、低入熱のTIG溶接法により容易に溶接する
ことができる。次に結果的に厚肉となった一方のスリー
ブ端部とシール板、あるいは他方のスリーブ端部と伝熱
管との溶接は特別な配慮を必要とせず、容易に溶接する
ことができる。
【0014】本発明の他の実施の形態を図4に示す。ス
リーブ14は、伝熱管1の厚さの1/10〜1/5の薄
手に形成されるとともに、伝熱管1とほぼ同一厚さを有
するそれぞれの端部が形成され、それぞれの厚さの端部
が伝熱管1及びシール部材3に溶接される構成である。
つまり各端部が厚肉で中央部が薄肉の円筒を機械加工又
は塑性加工で製作したものを用いることにより、図1に
示すスリーブ4と同等の効果を発揮できる。なお、スリ
ーブの長さについては規定するものではないが、できる
だけ長い方が前記の熱疲労破壊に対して大きな抵抗を有
することになる。
リーブ14は、伝熱管1の厚さの1/10〜1/5の薄
手に形成されるとともに、伝熱管1とほぼ同一厚さを有
するそれぞれの端部が形成され、それぞれの厚さの端部
が伝熱管1及びシール部材3に溶接される構成である。
つまり各端部が厚肉で中央部が薄肉の円筒を機械加工又
は塑性加工で製作したものを用いることにより、図1に
示すスリーブ4と同等の効果を発揮できる。なお、スリ
ーブの長さについては規定するものではないが、できる
だけ長い方が前記の熱疲労破壊に対して大きな抵抗を有
することになる。
【0015】つぎに本発明の作用を図5を参照しながら
説明する。異材継手による熱応力と曲げ応力との問題を
同時に解決する手段として、スリーブの剛性に着目し、
剛性を簡易に低く抑える手段としてスリーブの薄肉化の
効果を図5にモデル的に示す。(a)に示すように、ス
リーブ24が伝熱管1と同程度の厚肉の場合は、起動時
にオーステナイト系ステンレス鋼のスリーブ24がフェ
ライト系材質のシール板3に比べて大きく熱膨張する
(図中点線で示す)のを溶接部で拘束する際、溶接部近
傍で局部的に曲げ変形せざるを得ないので大きな応力が
発生するのに対し、(b)に示すように、スリーブ4の
厚さが薄肉の場合は、溶接部から離れた部分で容易に変
形できるので異材継手における応力は小さいものにな
る。
説明する。異材継手による熱応力と曲げ応力との問題を
同時に解決する手段として、スリーブの剛性に着目し、
剛性を簡易に低く抑える手段としてスリーブの薄肉化の
効果を図5にモデル的に示す。(a)に示すように、ス
リーブ24が伝熱管1と同程度の厚肉の場合は、起動時
にオーステナイト系ステンレス鋼のスリーブ24がフェ
ライト系材質のシール板3に比べて大きく熱膨張する
(図中点線で示す)のを溶接部で拘束する際、溶接部近
傍で局部的に曲げ変形せざるを得ないので大きな応力が
発生するのに対し、(b)に示すように、スリーブ4の
厚さが薄肉の場合は、溶接部から離れた部分で容易に変
形できるので異材継手における応力は小さいものにな
る。
【0016】以上のように、オーステナイト系材質から
なるスリーブと、フェライト系材質からなるシール板と
の異材継手としての熱応力はスリーブの薄肉化で軽減で
きるが、天井壁と管寄せとの間の熱膨張差に起因する曲
げ荷重が伝熱管に作用した場合も図6及び図7に示すよ
うに、薄肉化によって軽減できる。すなわち、従来構造
のように、スリーブ24が伝熱管1と同等の厚肉の場合
には、スリーブ24が嵌着している部分と、嵌着してい
ない部分との剛性の差が大きくなり、溶接止端部に曲げ
応力が集中するのに対し、本発明のように薄肉のスリー
ブ4を使用すると、スリーブ4の嵌着している部分と嵌
着していない部分との剛性の差が小さいので、スリーブ
4が嵌着している部分全体で均等に曲げ変形を生じ、溶
接部における応力集中は軽微なものとなる。
なるスリーブと、フェライト系材質からなるシール板と
の異材継手としての熱応力はスリーブの薄肉化で軽減で
きるが、天井壁と管寄せとの間の熱膨張差に起因する曲
げ荷重が伝熱管に作用した場合も図6及び図7に示すよ
うに、薄肉化によって軽減できる。すなわち、従来構造
のように、スリーブ24が伝熱管1と同等の厚肉の場合
には、スリーブ24が嵌着している部分と、嵌着してい
ない部分との剛性の差が大きくなり、溶接止端部に曲げ
応力が集中するのに対し、本発明のように薄肉のスリー
ブ4を使用すると、スリーブ4の嵌着している部分と嵌
着していない部分との剛性の差が小さいので、スリーブ
4が嵌着している部分全体で均等に曲げ変形を生じ、溶
接部における応力集中は軽微なものとなる。
【0017】本発明によれば、ステンレス鋼の伝熱管に
対し、スリーブとシール板との間に作用する異材として
の熱応力及び伝熱管とスリーブとの間に作用する曲げ応
力を軽減でき、溶接部の亀裂発生を防止することができ
る。
対し、スリーブとシール板との間に作用する異材として
の熱応力及び伝熱管とスリーブとの間に作用する曲げ応
力を軽減でき、溶接部の亀裂発生を防止することができ
る。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、スリーブを特殊鋼の伝
熱管と同材質で薄手に形成することにより、スリーブと
シール板との間の熱応力及び伝熱管とスリーブとの間に
作用する曲げ応力が低減され、溶接部の亀裂発生を防止
することができる。
熱管と同材質で薄手に形成することにより、スリーブと
シール板との間の熱応力及び伝熱管とスリーブとの間に
作用する曲げ応力が低減され、溶接部の亀裂発生を防止
することができる。
【図1】本発明の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】図1のA部を拡大して示す断面図である。
【図3】図2のB部を拡大して示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態を示す断面図である。
【図5】厚肉及び薄肉のスリーブの曲げ応力を説明する
断面図である。
断面図である。
【図6】厚肉のスリーブの曲げ応力を説明する断面図で
ある。
ある。
【図7】薄肉のスリーブの曲げ応力を説明する断面図で
ある。
ある。
【図8】従来のボイラの構造を示す断面図である。
【図9】従来の技術を示す図である。
【図10】図9の一部を拡大した断面図である。
【図11】曲げ応力の発生を説明する図である。
1 伝熱管 2 天井壁 3 シール板 4,14 スリーブ 5,24 スリーブ 6 管寄せ 7 隅肉溶接 8 リング 9 溶接開先 11 伝熱管群 20 天井室 25 火炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 姜 力 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内
Claims (3)
- 【請求項1】 所定長さのスリーブを嵌着した特殊鋼の
伝熱管を火炉壁のシール部材に貫通し、フェライト系材
質の該シール部材に前記スリーブの一端を溶接する火炉
壁貫通部のシール構造において、前記スリーブは、熱膨
張差を吸収するように前記特殊鋼により薄手に形成され
ることを特徴とする火炉壁貫通部のシール構造。 - 【請求項2】 請求項1又は2記載の火炉壁貫通部のシ
ール構造において、スリーブは、伝熱管の厚さの1/1
0〜1/5の薄手に形成されるとともに、それぞれの端
部に前記厚さの特殊鋼のリングが嵌着され、それぞれの
リングが前記伝熱管及びシール部材に溶接されることを
特徴とする火炉壁貫通部のシール構造。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の火炉壁貫通部のシ
ール構造において、スリーブは、伝熱管の厚さの1/1
0〜1/5の薄手に形成されるとともに前記厚さを有す
るそれぞれの端部が形成され、それぞれの厚さの端部が
前記伝熱管及びシール部材に溶接されることを特徴とす
る火炉壁貫通部のシール構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2106798A JPH11218302A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 火炉壁貫通部のシール構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2106798A JPH11218302A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 火炉壁貫通部のシール構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11218302A true JPH11218302A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12044549
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2106798A Pending JPH11218302A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 火炉壁貫通部のシール構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11218302A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011069333A1 (zh) * | 2009-12-09 | 2011-06-16 | 上海锅炉厂有限公司 | 一种锅炉屏式受热面管束与炉顶管之间的保温和密封装置 |
| WO2011079503A1 (zh) * | 2009-12-28 | 2011-07-07 | 上海锅炉厂有限公司 | 一种密封盒 |
| WO2021149196A1 (ja) * | 2020-01-22 | 2021-07-29 | 三菱パワー株式会社 | ボイラの伝熱パネル構造 |
| WO2022163075A1 (ja) * | 2021-01-26 | 2022-08-04 | 三菱重工業株式会社 | ボイラ装置及びボイラ装置のペントハウス支持方法 |
-
1998
- 1998-02-02 JP JP2106798A patent/JPH11218302A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011069333A1 (zh) * | 2009-12-09 | 2011-06-16 | 上海锅炉厂有限公司 | 一种锅炉屏式受热面管束与炉顶管之间的保温和密封装置 |
| WO2011079503A1 (zh) * | 2009-12-28 | 2011-07-07 | 上海锅炉厂有限公司 | 一种密封盒 |
| WO2021149196A1 (ja) * | 2020-01-22 | 2021-07-29 | 三菱パワー株式会社 | ボイラの伝熱パネル構造 |
| JPWO2021149196A1 (ja) * | 2020-01-22 | 2021-07-29 | ||
| WO2022163075A1 (ja) * | 2021-01-26 | 2022-08-04 | 三菱重工業株式会社 | ボイラ装置及びボイラ装置のペントハウス支持方法 |
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