JPH11218726A - スペックル除去手段及びそれを用いた映像提示装置 - Google Patents

スペックル除去手段及びそれを用いた映像提示装置

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JPH11218726A
JPH11218726A JP2321298A JP2321298A JPH11218726A JP H11218726 A JPH11218726 A JP H11218726A JP 2321298 A JP2321298 A JP 2321298A JP 2321298 A JP2321298 A JP 2321298A JP H11218726 A JPH11218726 A JP H11218726A
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JP2321298A
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Takatoshi Ishikawa
隆敏 石川
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで機械的に駆動する必要のないスペ
ックル除去手段を提供することを目的とする。 【解決手段】 スペックル除去手段において、離間して
対向する2面5a、5bが透明であるセル5内に微粒子
の分散質7bと透光性の分散媒7aからなる流体組成物
が封入されている拡散素子1と、振動印加手段2を備
え、前記拡散素子1にコヒーレント光を入射させる際に
前記微粒子7bを前記振動印加手段2で微少振動させる
ことにより前記微粒子でさまざまな方向に散乱され拡散
される拡散光の中のスペックルパターンを高速に変化さ
せる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、拡散されたコヒー
レント光に生じるスペックルを除去するスペックル除去
手段に関するものである。さらに、スペックルが生じた
場合、これが雑音として観察される映像提示装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】映像提示装置において、レーザー光源を
映像光の光源として備えた構成のものは多くの利点を有
し、特にカラー映像表示装置においてそうである。利点
として、例えば、色再現が良く、輝度・コントラストの
高い映像表示が可能なことが挙げられる。これは、レー
ザー光源が良好な色純度を有する高電力の光を発光する
ためである。
【0003】レーザー光源から発光される光の光径は小
さいため、この光をビームスプリッタ、レンズ系、また
はすりガラスなどの拡散素子により拡散させることによ
り大きな瞳径を有する映像表示が可能となる。しかし、
レーザー光はコヒーレント光であるため、拡散された光
には明るさの明点、暗点パターンがランダムに分布した
スペックルが生じる。これは、拡散手段の各点で散乱し
た光が不規則な位相関係で干渉することによって生じ
る。
【0004】スペックルを有する映像は、不鮮明であ
る。各ピクセルの輝度が空間的に異なるためぎらぎらと
したちらつき感を与え、雑音の多いぼけた映像として観
察されるからである。このような問題を克服するため
に、例えば特開平6−20809号公報では、拡散素子
を外力によって振動・回転させることにより、人間の知
覚できる表示の書き換え時間より短い時間でスペックル
パターンを変化させ、積分効果による平均化によって観
察者の目がスペックルを視覚に留めないようにしたディ
スプレイ装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記装
置においては、拡散素子を振動・回転させるためのモー
ター等の機械的な駆動部を必要とし、装置が大型になる
とともにコストがかかる。装置の大型化は、例えば装置
の小型化が要求される頭部搭載型映像装置においては非
常に不都合である。さらに、駆動部により力が与えられ
るので、外力に対して耐久性の高い拡散素子が必要とな
りコストがかかる。
【0006】単純な往復運動では一瞬止まる時が生じ、
パターンの積分効果が小さいため平均化してもスペック
ルが知覚されてしまう。知覚に留めないためには、振動
や回転によって一瞬でも止まることがないようにする必
要があり、駆動手段の構造や制御が複雑になりコストア
ップになる。
【0007】また、拡散素子の振動・回転は高速である
ほどスペックルが知覚されにくくなるが、上記装置の拡
散素子はある程度の大きさを有するために、高速(例え
ば数kHz〜数十kHzの超音波振動領域)に振動させること
はできない。その他、機械的に駆動すると大きな音がす
るため静粛性が悪いなどの問題点がある。
【0008】上記の問題点を鑑みて、本発明は、低コス
トで機械的に駆動する必要のないスペックル除去手段を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明は、スペックル除去手段にお
いて、離間して対向する2面が透明であるセル内に微粒
子の分散質と透光性の分散媒からなる流体組成物が封入
されている拡散素子と、振動印加手段を備え、前記拡散
素子にコヒーレント光を入射させる際に前記微粒子を前
記振動印加手段で微少振動させることにより前記微粒子
でさまざまな方向に散乱され拡散される拡散光の中のス
ペックルパターンを高速に変化させる構成とする。
【0010】上記構成においては、コヒーレント光の拡
散光中のスペックルパターンが高速に変化するので、こ
のスペックルを人間は知覚できないこととなる。また、
微粒子のみを振動させればよいので、振動印加手段を小
型に構成できる。さらに、微粒子は振動させなくても封
入セル中において熱によるブラウン運動を起こしてお
り、数Hzオーダーでスペックルがランダム変化してい
る。よって、高速振動させても常に異なるスペックルパ
ターンつまり完全ランダムなパターンを生じさせること
ができる。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のスペックル除去手段において、前記微粒子は電界中で
力を受ける微粒子であり、前記振動印加手段は前記拡散
素子のセル内に電界を発生することにより前記微粒子を
微少振動させる構成とする。
【0012】上記構成においては、電界の方向を変化さ
せることにより、簡単に微粒子を振動させることができ
る。交流電源を用いることで、電界の方向を高速かつ簡
単に変化させることができる。また、電界を発生させる
ような振動印加手段は簡単に構成できる。電界中で力を
受ける微粒子としては、誘電体微粒子、導電体微粒子、
液晶等がある。誘電体微粒子等の電界中で受ける力によ
る振動変位は非常に小さいが、振動変位が小さくても光
の散乱方向は大きく変わるので、スペックルパターンを
変化させるためには十分である。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のスペックル除去手段において、前記微粒子は磁性体微
粒子であり、前記振動印加手段は前記拡散素子のセル内
に磁界を発生することにより前記微粒子を微少振動させ
る構成とする。
【0014】上記構成においては、磁界の方向を変化さ
せることにより、簡単に微粒子を振動させることができ
る。また、磁界を発生させるような振動印加手段は簡単
に構成できる。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
のスペックル除去手段において、前記振動印加手段は前
記拡散素子のセル内に超音波振動を与えることにより前
記微粒子を微少振動させる構成とする。
【0016】上記構成においては、超音波振動は流体組
成物全体に与えられ、そこに分散されている微粒子も超
音波振動することになる。超音波振動を与える振動印加
手段として例えば電気機械変換素子を用いることができ
る。
【0017】請求項5に記載の発明は、コヒーレント光
源から発光される光により形成される映像光をスクリー
ンに投影して映像を提示する映像提示装置において、前
記光源から発光される光の光路上に請求項1乃至4いず
れかに記載のスペックル除去手段を備えた構成とする。
【0018】上記構成において、コヒーレント光源とし
てはレーザー光源が一般的に用いられる。光源から発光
される光は、上記スペックル除去手段で拡散されるので
スペックルは高速に移動することになり、観察者はスペ
ックルを知覚できない。よって、見かけ上スペックルの
ない映像を観察することになる。
【0019】請求項6に記載の発明は、コヒーレント光
源から発光される光により形成される映像光を中間像と
してスクリーンに結像させたのち接眼光学系により観察
者の瞳に投影する頭部搭載型の映像提示装置において、
前記光源から発光される光の光路上に請求項1乃至4い
ずれかに記載のスペックル除去手段を備えた構成とす
る。
【0020】上記構成は、スクリーンに中間像を結像さ
せることにより大きな瞳径の映像光が観察者の瞳に与え
られる映像提示装置において、光が上記スペックル除去
手段により拡散されるような構成とすることで、観察者
はスペックルのない映像を観察することになる。
【0021】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の映像提示装置において、前記スクリーンは前記スペッ
クル除去手段の拡散素子である構成とする。このような
構成においては、スペックル除去手段の拡散素子をスク
リーンとしても利用することにより、少ない構成要素で
小型の映像提示装置を構成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1に、レーザー光が本実施形態
のスペックル除去手段3を透過する様子を断面図で示
す。レーザー光源4から発光された光は、スペックル除
去手段3に入射する。スペックル除去手段3は、拡散素
子1と振動印加手段である外力発生手段2からなる。ス
ペックル除去手段3に入射したレーザー光は、拡散素子
1により拡散される。
【0023】図2に拡散素子の詳細図を示す。拡散素子
1は、直方体のセル5内に流体組成物が封入された構成
である。セル5の対向する上下2枚の基板5a、5b
は、ガラス、アクリル樹脂、プラスチックなどの透光性
の材料からなる。流体組成物は、透光性の液体の分散媒
7aと、微粒子の分散質7bからなる。
【0024】図1に戻って、外力発生手段2は拡散素子
1のセル5内の分散質7bを微少振動させる。よって、
拡散素子1に入射し、微少振動する分散質7bにより拡
散されるレーザー光の拡散光内のスペックルパターンは
高速にランダム変化する。従って、拡散光8において見
かけ上スペックルは除去されることになる。
【0025】次に、図1のスペックル除去手段3の3つ
の具体例を第1例〜第3例として挙げ、以下それらにつ
いて説明する。
【0026】(第1例)図3は、第1例のスペックル除
去手段3の断面図である。本例において、拡散素子1の
セル5内の分散質7bは電界中で力を受ける微粒子で、
外力発生手段2は電界発生手段である。分散質7bとし
ては、TiBaO3など誘電分極をする微粒子、金属、
硫化物、有機物など電気泳動する微粒子、液晶など電界
中で配列変化する微粒子が挙げられる。
【0027】電界発生手段2は、拡散素子1を上下面か
ら少し離れて挟む断面コの字形状となっている。電場発
生手段2は、拡散素子1の上下の各基板5a、5bに対
向するように配置された二つの金属平板9a、9bと、
これに電圧を印加する交流電源10と、電源10を制御
する制御手段11からなる。
【0028】金属平板9a、9bに電圧を印加すると、
電場が矢印12に示すように拡散素子1のセル5内に生
じる。よって、分散質7bに力がかかる。このとき、交
流電源10により電界の向きが高速に変化するので、分
散質7bにかかる力の方向も高速に変化し、分散質7b
は微少振動する。
【0029】(第2例)図4は、第2例のスペックル除
去手段3の断面図である。本例において、拡散素子1の
セル5内の分散媒7bは磁性体微粒子で、外力発生手段
2は磁界発生手段である。磁界発生手段2は、拡散素子
1を上下面から少し離れて挟む断面コの字形状となって
いる。磁界発生手段2は、拡散素子1の上下の各基板5
a、5bに対向するように配置された2つの誘導コイル
13a、13bと、これに電圧を印加する交流電源10
と、電源10を制御する制御手段11からなる。
【0030】誘導コイル13a、13bに電圧を印加す
ると、磁界が矢印14に示すように拡散素子1のセル5
内に生じ、磁性体微粒子7bに力が加わる。このとき、
交流電源10により磁界の向きが高速に変化するので、
誘電体微粒子7bにかかる力の方向も高速に変化し、誘
電体微粒子7bは微少振動する。
【0031】(第3例)図5は、第3例のスペックル除
去手段3の断面図である。本例において、外力発生手段
2は超音波振動発生手段である。超音波振動発生手段2
は、拡散素子1を上下面から挟む断面コの字形状となっ
ている。超音波発生手段2は、拡散素子1の上下の各基
板5a、5bに接するように配置された上下の電気機械
変換素子(圧電素子)15a、15bと、これに電圧を
印加する交流電源10と、電源10を制御する制御手段
11からなる。電気機械変換素子15a、15bは上下
面にそれぞれ2個ずつ配されている。
【0032】電気機械変換素子15a、15bは交流電
源10により電圧が印加されると超音波振動し、この振
動が拡散素子1のセル5内の流体組成物7に伝達される
(振動波面を矢印16に示す)。よって、分散質7bは
微少振動することになる。
【0033】上記の第1例〜第3例のようなスペックル
除去手段3によると、図1に示したようにレーザー光の
見かけ上のスペックルを除去することができる。次に、
本発明を達成するスペックル除去手段の第4例を示す。
第4例のスペックル除去手段は、図1に示したような
(第1例〜第3例に当てはまる)拡散素子1と振動印加
手段(図2においては外力発生手段2)が別々に構成さ
れているものではなく、拡散素子1内に振動印加手段が
構成されているものである。
【0034】(第4例)図6は、第4例のスペックル除
去手段の断面図である。拡散素子1は、図2に示すもの
とほぼ同じである。異なる点は、上下の各基板5a、5
bの流体と接する側の面に振動印加手段の電極が配され
ていることである。尚、分散質7bは第1例と同様で、
電界中で力を受ける微粒子である。振動印加手段は、上
下基板の電極17a、17bと、これに電圧を印加する
電源10、電源10を制御する制御手段11からなる。
【0035】図7(a)に上基板の電極17a、図7
(b)に下基板の電極17bの詳細な構造を示す。上基
板の電極17aは、2つの櫛型の電極171、172が
接触しないようにかみ合う構造となっている。下基板の
電極17bは、2つの櫛型の電極173、174が接触
しないようにかみ合う構造となっている。下基板の電極
17bは、上基板の電極17aを90度反転させたよう
な構造となっている。
【0036】図8に、本例のスペックル除去手段の電極
17a、17bに電圧を印加したときの様子を断面図で
示す。尚、図8に示されている上下の電極17a、17
bは、図7のA−A’での断面である。上下の電極の構
造が複雑で、電源が交流電源10であり、電圧を印加す
る電極、電圧の周波数等を制御できるので、電界の方向
は高速かつランダムに変化する。
【0037】図8(a)、(b)では電圧を印加する電
極を変化させている。黒塗りの電極に電圧を印加したと
する。電界は例えば矢印18、19に示すように複雑に
変化する。
【0038】電極17a、17bは半導体プロセスによ
り簡単に基板5a、5b上に作成できる。本例のような
スペックル除去手段によると、薄型で小型に構成できる
とともに、拡散光のスペックルがよりランダムに変化す
ることになり、見かけ上のスペックルはより確実に除去
される。尚、電極の構造は図7に示したものに限定され
ない。
【0039】上記第1例〜第4例において、流体組成物
7の分散媒7aと分散質7bの比重比は以下の範囲が望
ましい。0.8<分散質の比重/分散媒の比重<1.2
この範囲では重力による沈澱現象や層分離を防ぐことが
できるからである。別の効果では、ブラウン運動により
常に微粒子同士が衝突を繰り返すことで、振動させても
ランダムなスペックルパターンが生じる。また、分散媒
7aが液体である場合は常温で粘性の低い液体が望まし
い。粘性が低いということは、分散媒7aと分散質7b
間の相互作用や、分散質7bである微少粒子間の作用力
が小さいことを意味し、外力に対して振動変位が大きく
なりかつ応答が速くなるからである。
【0040】尚、上記第1例、第2例、第4例のような
振動印加手段により分散質7bである微粒子を直接振動
させる構成でなく、電界、磁界により流体組成物7全体
に流れを生じさせ微粒子を移動させるような構成であっ
てもよい。
【0041】次に、上記で説明した第1例〜第4例のよ
うな本発明のスペックル除去手段を用いた本発明の映像
提示装置の実施形態を第1〜第3まで3つ示す。
【0042】〈第1の実施形態〉図9に、本実施形態の
映像提示装置の断面概略図を示す。本装置は、レーザー
光を用いて拡散スクリーン上に映像を表示するレーザー
照射型のプロジェクターである。光源は、赤色レーザー
光源20a、緑色レーザー光源20b、青色レーザー光
源20cからなり、これらからは順次レーザー光が発光
される。異なる色のレーザーは、1つの色の光は通過さ
せるが他の色の光は反射するビームスプリッタを用いて
組み合わされる。
【0043】21aは、赤色レーザー光源20aからの
赤色光を反射するビームスプリッターである。21b
は、緑色レーザー光源20bからの緑色光は反射する
が、赤色光は透過させるビームスプリッターである。2
1cは、青色レーザー光源20cからの青色光は反射す
るが、その他の色の光は全て透過させるビームスプリッ
ターである。
【0044】22は、レーザー光源からの光を反射する
ミラーである。ミラー22で反射された光は本発明のス
ペックル除去手段3を透過する。スペックル除去手段3
を透過し拡散された光は照明光学系23により平行光と
され、空間光変調器24を照射する。空間光変調器24
は、入射した光を映像信号に基づいて変調し映像を作る
液晶又はデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)か
らなる2次元の光変調器である。
【0045】空間光変調器24から出射した映像光は、
投影光学系25により拡散スクリーン26上に投影され
る。拡散スクリーン26は、入射した映像光をさまざま
な方向に反射させる拡散スクリーンである。よって、観
察者又は観察装置の場所は限定されない。
【0046】スペックル除去手段3は、拡散スクリーン
26上に投影される映像のスペックルパターンを変化さ
せる(動き回らせる)。この場合、フレームレートを6
0Hzとし、6kHzでパターンを変化させると、人間は1
00パターンの映像を平均化して観察することになる。
人間は、微少時間に表示される映像を平均化して知覚す
る。従って、スペックル除去手段3内の制御手段によ
り、分散質を高速で微少振動させるようにし、スペック
ルを人間が知覚できる表示の書換時間よりも短い時間で
高速に移動させれば、見かけ上スペックルは消失したよ
うに見える。つまり、スペックルのない映像が観察され
ることになる。
【0047】本実施形態において、空間光変調器24を
より均一に照明するように、スペックル除去手段3は透
過光をある程度広く拡散させ、かつ照度を均一にする構
成であることが望ましい。透過光の拡散度合いには、ス
ペックル除去手段3の拡散素子1内の分散質の粒径等に
起因する。分散質の粒径が大きいほど透過光は拡散され
る。しかし、粒径が大きくなるほど高速の振動が難しく
なるので、スペックルが除去できる範囲内で、粒径等を
調整するようにする。尚、拡散度合いに影響を与える因
子はその他いろいろあるので、適宜調節してスペックル
除去手段3を構成するようにする。
【0048】〈第2の実施形態〉図10に、本実施形態
の映像提示装置の断面概略図を示す。本装置は、レーザ
ー光を用いて拡散スクリーン上に映像を表示するレーザ
ー走査型のプロジェクターである。光源は、赤色レーザ
ー光源27a、緑色レーザー光源27b、青色レーザー
光源27cからなり、これらからは映像信号に基づいて
順次レーザー光が発光される。異なる色のレーザーは、
1つの色の光は通過させるが他の色の光は反射するビー
ムスプリッタを用いて組み合わされる。
【0049】ビームスプリッター21a、21b、21
cの作用は第1の実施形態のものと同様である。ミラー
22によって反射されたレーザー光は集光レンズ28に
より集光され水平走査ミラー29に入射する。水平走査
ミラー29は回転振動し、水平方向にレーザー光を走査
する。水平走査ミラー29で反射された光は、本発明の
スペックル除去手段3を透過する。そして、垂直走査ミ
ラー30に入射する。
【0050】垂直走査ミラー30は回転振動し、垂直方
向に光を走査する。水平走査ミラー29と垂直走査ミラ
ー30により、2次元映像が作成される。垂直走査ミラ
ー30で反射された光は、投影光学系25により拡散ス
クリーン26上に投影される。拡散スクリーン26の作
用は第1の実施形態のものと同様である。本実施形態に
おいても、第1の実施形態の映像提示装置と同様に、ス
ペックル除去手段3の作用によりスペックルのない映像
が観察されることになる。
【0051】〈第3の実施形態〉図11に、本実施形態
の映像提示装置の断面概略図を示す。本装置は、レーザ
ー光を用いて観察者の瞳に映像を投影する頭部搭載型の
映像提示装置(ヘッドマウントディスプレイ)である。
レーザー光源27a、27b、27c、ビームスプリッ
ター、21a、21b、21c、ミラー22は第2の実
施形態の映像提示装置と同様の構成である。
【0052】ミラー22で反射された光はビームエキス
パンダ31により径が拡大される。そして、水平走査ミ
ラー29、垂直走査ミラー30により2次元映像が作成
される。垂直走査ミラー30で反射された光は、投影光
学系25により、折り返しミラー31を介して本発明の
スペックル除去手段3の拡散素子上に中間像を結像する
ように投影される。
【0053】スペックル除去手段3を透過した光は、ハ
ーフミラー34で反射され、凹面鏡(接眼光学系)33
によりその虚像が観察者の瞳に投影される。尚、本実施
形態の映像提示装置においても、第1、第2の実施形態
の映像提示装置と同様に、スペックル除去手段3の作用
により、スペックルのない映像が観察されることにな
る。
【0054】本実施形態において、スペックル除去手段
3は、観察者瞳32に与えられる光の入射瞳径が十分と
なるように広範囲に光を拡散する構成であることが望ま
しい。しかし、第1の実施形態でも述べたように、広範
囲に光が拡散されるよう分散質の粒子径を大きくする
と、高速振動が難しくなってしまう。このような問題点
を解決するために、光路上スペックル除去手段3の手前
の位置に、図12に示すように拡散板35を配置するよ
うにしてもよい。
【0055】拡散板35は例えばすりガラスから構成さ
れる。このような構成とすることで、拡散板35におい
て、十分な入射瞳径を有するように光が拡散され、さら
にスペックル除去手段3において高速にスペックルパタ
ーンが変化されることによりスペックルが除去されるこ
とになる。尚、拡散板35は、スペックル除去手段3の
後方の位置に構成されていてもかまわない。
【0056】
【発明の効果】本発明のスペックル除去手段によると、
電界発生手段、磁界発生手段、超音波振動発生手段等の
振動印加手段で拡散素子内の微粒子を振動させることが
できるので、振動印加手段は小型に構成することがで
き、スペックル除去手段全体の小型化を図ることができ
る。
【0057】さらに、モーター等の機械的な駆動部を必
要としない。よって、低コストに構成できるとともに、
静粛性、耐久性の高い構成とすることができる。また、
微粒子の振動なので、高速に振動させることができ、高
速にスペックルパターンを変化させることができる。よ
って、本発明の映像提示装置においては、ちらつき、ぼ
けが少なく、より高画質な映像を提示できることにな
る。
【0058】このような効果は、特に仮想現実空間を提
示するために構成される頭部搭載型の映像提示装置にお
いて有効である。不鮮明な映像は臨場感を損なわせるか
らである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のスペックル除去手段をレーザー
光が透過する様子を示した断面図。
【図2】 図1のスペックル除去手段の拡散素子の詳細
図。
【図3】 第1例のスペックル除去手段の断面図。
【図4】 第2例のスペックル除去手段の断面図。
【図5】 第3例のスペックル除去手段の断面図。
【図6】 第4例のスペックル除去手段の断面図。
【図7】 図6のスペックル除去手段の電極の詳細な構
造を示した図。
【図8】 図6のスペックル除去手段に電圧を印加した
ときの様子を示した図。
【図9】 第1の実施形態の映像提示装置の断面概略
図。
【図10】 第2の実施形態の映像提示装置の断面概略
図。
【図11】 第3の実施形態の映像提示装置の断面概略
図。
【図12】 図11の映像提示装置に拡散板を設置した
場合のスペックル除去手段との関係を示した図。
【符号の説明】
1 拡散素子 2 外力発生手段 3 スペックル除去手段 4 レーザー光源 5 セル 7 流体組成物 7a 分散媒 7b 分散質 10 交流電源 11 制御手段 17a、17b 電極 20a、20b、20c レーザー光源 24 空間光変調器 26 拡散スクリーン 27a、27b、27c レーザー光源 29 水平走査ミラー 30 垂直走査ミラー 33 凹面鏡 35 拡散板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年2月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離間して対向する2面が透明であるセル
    内に微粒子の分散質と透光性の分散媒からなる流体組成
    物が封入されている拡散素子と、振動印加手段を備え、 前記拡散素子にコヒーレント光を入射させる際に前記微
    粒子を前記振動印加手段で微少振動させることにより前
    記微粒子でさまざまな方向に散乱され拡散される拡散光
    の中のスペックルパターンを高速に変化させることを特
    徴とするスペックル除去手段。
  2. 【請求項2】 前記微粒子は電界中で力を受ける微粒子
    であり、前記振動印加手段は前記拡散素子のセル内に電
    界を発生することにより前記微粒子を微少振動させるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のスペックル除去手段。
  3. 【請求項3】 前記微粒子は磁性体微粒子であり、前記
    振動印加手段は前記拡散素子のセル内に磁界を発生する
    ことにより前記微粒子を微少振動させることを特徴とす
    る請求項1に記載のスペックル除去手段。
  4. 【請求項4】 前記振動印加手段は前記拡散素子のセル
    内に超音波振動を与えることにより前記微粒子を微少振
    動させることを特徴とする請求項1に記載のスペックル
    除去手段。
  5. 【請求項5】 コヒーレント光源から発光される光によ
    り形成される映像光をスクリーンに投影して映像を提示
    する映像提示装置において、 前記光源から発光される光の光路上に請求項1乃至4い
    ずれかに記載のスペックル除去手段を備えたことを特徴
    とする映像提示装置。
  6. 【請求項6】 コヒーレント光源から発光される光によ
    り形成される映像光を中間像としてスクリーンに結像さ
    せたのち接眼光学系により観察者の瞳に投影する頭部搭
    載型の映像提示装置において、 前記光源から発光される光の光路上に請求項1乃至4い
    ずれかに記載のスペックル除去手段を備えたことを特徴
    とする映像提示装置。
  7. 【請求項7】 前記スクリーンは前記スペックル除去手
    段の拡散素子であることを特徴とする請求項6に記載の
    映像提示装置。であることを特徴とする請求項5に記載
    の映像提示装置。
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