JPH11219172A - 楽音波形データの識別情報埋込み方法、作成方法および記録媒体 - Google Patents

楽音波形データの識別情報埋込み方法、作成方法および記録媒体

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JPH11219172A
JPH11219172A JP10019113A JP1911398A JPH11219172A JP H11219172 A JPH11219172 A JP H11219172A JP 10019113 A JP10019113 A JP 10019113A JP 1911398 A JP1911398 A JP 1911398A JP H11219172 A JPH11219172 A JP H11219172A
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Yuji Terada
裕司 寺田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】楽音波形データに識別情報を埋め込む識別情報
埋込み方法などに関し、楽音波形データに聴感上目立た
ないように識別情報を埋め込んで、不正コピーの発見等
を確実に行えるようにすることを目的とする。 【解決手段】楽音の波形データのうちの、雑音成分が多
くかつ楽音の音色の特徴をよく表している波形部分およ
び/または楽音の波形データのうちの振幅が大きくかつ
楽音の音色の特徴をよく表している波形部分のみに識別
情報を埋め込むようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、楽音波形データに
識別情報を埋め込む識別情報埋込み方法、作成方法およ
び記録媒体に関するものである。
【0002】近年、ディジタル著作物(画像データ、音
楽データなど)の不正コピー防止等のために、識別情報
(著作権保護のためのID情報やロゴマーク)などを人
間に知覚できない形の「電子透かし」情報として埋め込
む電子透かし技術が注目されている。
【0003】
【従来の技術】「電子透かし」技術では、CD等のディ
ジタル音楽データは、その一部分が切り出されて不正利
用された場合でも、そこに埋め込まれているID情報が
抽出できる必要があるため、音楽データの全体にわたっ
てID情報を埋め込むようにしている。
【0004】図2には従来の「電子透かし」の手法の一
つが示される。この手法は、スペクトル拡散を使用する
ことにより、著作物全体にID情報を拡散して埋め込む
ものであり、著作物の劣化を抑え、なおかつ、著作物の
一部からでもID情報を抽出することが可能である。I
D情報の埋込みの手順は、元データを周波数変換(フー
リエ変換、あるいは離散コサイン変換など)した周波数
スペクトル成分に、ID情報をスペクトル拡散して埋め
込み、その後にその周波数スペクトル成分を逆変換する
ことで、ID情報を持つデータを作成するものである。
【0005】不正コピーの可能性のあるデータからID
情報を抽出するには、図3に示されるように、調べるデ
ータと元データとをそれぞれ周波数変換して周波数スペ
クトル成分にし、この両方の周波数スペクトル成分の差
分を取ることでID情報を抽出する。調べるデータが、
不正コピーされたID情報の埋め込まれたデータであれ
ば、差分情報がID情報となる。一方、調べるデータが
ID情報を持たないデータであれば、ID情報は抽出さ
れない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】音楽データにID情報
を埋め込む際には、ID情報を埋め込んだ音楽データを
再生したときに、聴感上の音色の変化がなるべく少ない
ことが望ましいが、従来の手法では、音楽データの全体
にわたりID情報を埋め込んでいるため、再生した音楽
の音量が小さい部分などでID情報が雑音となって目立
ち、ある程度音色が劣化することは避けられない。
【0007】一方、近年、種々の楽音の音色そのもの
(つまり楽音の波形そのもの)も著作権で保護する動向
があり、かかる楽音波形データについても「電子透か
し」の必要性が生じている。
【0008】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、楽音波形データに聴感上目立たないように識別
情報を埋め込んで、不正コピーの発見等を確実に行える
ようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】上述の課題を
解決するために、本発明に係る楽音波形データの識別情
報埋込み方法は、一つの形態として、楽音の波形データ
のうちの、雑音成分が多くかつ該楽音の音色の特徴をよ
く表している波形部分のみに該識別情報を埋め込むよう
にしたものである。楽音の波形データに識別情報を埋め
込む場合には、波形データ中のどの部分に識別情報を埋
め込むかで音色の劣化の度合いが異なる。波形データ中
の雑音成分の多い部分は、雑音として識別情報を埋め込
んでも、再生時には聴感上目立たず知覚しにくく、音色
の劣化は比較的少ない。またその楽音の音色の特徴を最
もよく表している波形部分に識別情報を埋め込むので、
波形データの不正コピーをしようとする場合に、この特
徴的部分を外して波形データを不正コピーすることは考
えられず、よって波形データに埋め込まれた識別情報に
より、波形データが不正コピーされたものかそうでない
ものかを確実に見分けることができる。
【0010】また、本発明に係る楽音波形データの識別
情報埋込み方法は、他の形態として、楽音の波形データ
のうちの振幅が大きくかつ該楽音の音色の特徴をよく表
している波形部分のみに該識別情報を埋め込むようにし
たものである。波形データ中の振幅(音量)の大きい部
分は、振幅の小さい音と大きい音とを同時に聴いたとき
に、小さい音は聴こえにくくなるというマスキング効果
が生じる。このマスキング効果を利用して、音量(振
幅)の大きい部分に音量の小さい雑音としての識別情報
を埋め込むことで、再生時に聴感上目立たず知覚しにく
くでき、音色の劣化は比較的少ない。また上述したよう
に、その楽音の音色の特徴を最もよく表している波形部
分に識別情報を埋め込むので、その識別情報は不正コピ
ーにあたって必ずコピーされ、それにより波形データの
不正コピーを確実に発見できる。
【0011】また、本発明に係る楽音波形データの識別
情報埋込み方法は、他の形態として、楽音の波形データ
のうちの、該楽音の立上り部分に相当する波形部分のみ
に該識別情報を埋め込むようにしたものである。アタッ
ク等の立上り部分は他の部分に比べて雑音成分が多く、
かつ振幅が大きい部分であり、さらにその楽音の音色の
特徴を最もよく表している部分であるので、識別情報を
埋め込んでも、再生時に聴感上目立たなくて知覚しにく
く、かつ不正コピーにあたっては必ずコピーされる部分
であるために、不正コピーを確実に発見することができ
る。
【0012】また、本発明に係る識別情報を埋め込んだ
楽音波形データの作成方法は、楽音の波形データから立
上り部分を分離する第1のステップと、該分離した立上
り部分の波形データに識別情報を埋め込む第2のステッ
プと、該第1のステップで分離した立上り部分以外の波
形データと、該第2のステップで識別情報が埋め込まれ
た立上り部分の波形データとを合成する第3のステップ
とからなるものである。この作成方法により、楽音波形
データの立上り部分に容易に識別情報を埋め込むことが
できる。
【0013】また、本発明に係る楽音波形データが記録
された機械読取り可能な記録媒体は、楽音の波形データ
のうちの、雑音成分が多くかつ該楽音の音色の特徴をよ
く表している波形部分のみ、振幅が大きくかつ該楽音の
音色の特徴をよく表している波形部分のみ、または該楽
音の立上り部分に相当する波形部分のみに識別情報が埋
め込まれたデータ構造を有する楽音波形データが記録さ
れた構造を有するものである。上述のような楽音波形デ
ータを記録した機械読取り可能な記録媒体は、この構造
の技術的特徴により、この記録媒体が不正コピーされて
も、不正コピー品から識別情報を抽出することで不正コ
ピーを確実に発見することができるから、楽音波形デー
タを記録する記録媒体の不正コピーを防止できるという
技術的効果がある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態として
の楽音波形データの識別情報埋込み方法に従って識別情
報を埋め込まれた楽音波形データを作成する方法を示す
図である。
【0015】図1において、まず、楽音(楽器音や歌声
などの音声)の元の波形データをアタック部分(立上り
部分)とそれ以外の部分とに分解する。そして、アタッ
ク部分の波形データについて周波数変換(フーリエ変換
あるいは離散コサイン変換など)をした周波数スペクト
ル成分に、ID(識別子)情報をスペクトル拡散して埋
め込み、その後にその周波数スペクトル成分を逆周波数
変換(逆フリーエ変換あるいは逆離散コサイン変換な
ど)して、ID情報を持つアタック部分の波形データに
復元する。このID情報を持つアタック部分の波形デー
タと、先に分離したアタック部分以外の波形データとを
合成して、ID情報を持つ楽音波形データを復元する。
【0016】楽音の波形データにID情報を埋め込む場
合には、波形データ中のどの部分にID情報を埋め込む
かで音色の劣化の度合いが異なる。波形データのアタッ
ク部分は他の部分に比べて雑音成分が多く、かつ振幅が
大きい部分であるので、ID情報を埋め込んでも、再生
時に聴感上目立たなく知覚しにくい。すなわち、雑音成
分の多い部分は、雑音としてID情報を埋め込んでも、
知覚しにくい。また、振幅(音量)の大きい部分にID
情報を埋め込んだ場合、振幅の小さい音と大きい音とを
同時に聴いたときに、小さい音は聴こえにくいというマ
スキング効果が生じることを利用でき、音量の大きい部
分に音量の小さい雑音としてのID情報を埋め込んで
も、知覚しにくくなる。したがって、楽音の波形データ
のアタック部分にID情報を埋め込んでも、音色の劣化
は比較的少ない。
【0017】これに加えて、アタック部分はその楽音の
音色の特徴を最もよく表している部分であるので、波形
データの不正コピーをしようとする場合に、このアタッ
ク部分を外して波形データを不正コピーすることは考え
られず、よって波形データに埋め込まれた識別情報によ
り、波形データが不正コピーされたものかそうでないも
のかを確実に見分けることができる。なお、ID情報の
抽出方法は、前述の従来技術の項で説明したものと同じ
手法でよい。
【0018】本発明の実施にあたっては、種々の変形形
態が可能である。上述の実施例では、楽音のアタック部
分に識別情報を埋め込んでいる。これはアタック部分が
雑音が多くかつ振幅が大きく、さらに楽音の音色の特徴
的部分であるという条件を全て満たしているため、最も
好適であるからである。しかし、本発明はこれに限られ
るものではなく、楽音の音色の特徴的部分でありかつ雑
音が多い波形部分のみに、あるいは楽音の音色の特徴的
部分でありかつ振幅が大きい波形部分のみに、識別情報
を埋め込むものであってもよい。
【0019】また、上述の実施例では、元の波形データ
をアタック部分とそれ以外の部分とに分離してからアタ
ック部分に識別情報を埋め込むようにしたが、分離をせ
ずにアタック部分のみに識別情報を埋め込むような波形
データの作成方法であってもよい。なお、楽音を2以上
の部分構成音(ここではアタック部分とそれ以外の部
分)で構成し、これらを合成して最終的に一つの楽音と
するような電子楽器の場合には、波形データはもともと
アタック部分とそれ以外の部分とに分けられているか
ら、識別情報を埋め込むにあたって、アタック部分を分
離するステップは不要となる。
【0020】本発明の識別情報埋込み方法により識別情
報を埋め込んだデータ構造を有する楽音波形データは、
シーケンサや電子楽器などに予めプリセットデータとし
て記録しておく他、フロッピィディスク、カセットテー
プ、ROMカセット、CD−ROMなどの、コンピュー
タやプレーヤなどによる機械読取り可能な記録媒体に記
録して、市場で流通することができる。これにより、こ
の楽音波形データを記録した構造を有する記録媒体の不
正コピーを確実に発見できる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、楽音波形データに聴感
上目立たないように識別情報を埋め込むことができ、か
つ不正コピーにあたってその識別情報を埋め込んだ部分
は必ずコピーされるから、不正コピーを確実に発見でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての楽音波形データの
識別情報埋込み方法による楽音波形データの作成方法を
説明する図である。
【図2】従来の識別情報を埋め込んだデータの作成方法
を説明する図である。
【図3】識別情報を埋め込んだデータから識別情報を抽
出する方法を説明する図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】楽音の波形データのうちの、雑音成分が多
    くかつ該楽音の音色の特徴をよく表している波形部分の
    みに該識別情報を埋め込むようにした楽音波形データの
    識別情報埋込み方法。
  2. 【請求項2】楽音の波形データのうちの、振幅が大きく
    かつ該楽音の音色の特徴をよく表している波形部分のみ
    に該識別情報を埋め込むようにした楽音波形データの識
    別情報埋込み方法。
  3. 【請求項3】楽音の波形データのうちの、該楽音の立上
    り部分に相当する波形部分のみに該識別情報を埋め込む
    ようにした楽音波形データの識別情報埋込み方法。
  4. 【請求項4】楽音の波形データから立上り部分を分離す
    る第1のステップと、 該分離した立上り部分の波形データに識別情報を埋め込
    む第2のステップと、 該第1のステップで分離した立上り部分以外の波形デー
    タと、該第2のステップで識別情報が埋め込まれた立上
    り部分の波形データとを合成する第3のステップとから
    なる識別情報を埋め込んだ楽音波形データの作成方法。
  5. 【請求項5】楽音の波形データのうちの、雑音成分が多
    くかつ該楽音の音色の特徴をよく表している波形部分の
    み、振幅が大きくかつ該楽音の音色の特徴をよく表して
    いる波形部分のみ、または該楽音の立上り部分に相当す
    る波形部分のみに識別情報が埋め込まれたデータ構造を
    有する楽音波形データが記録された構造を有する機械読
    取り可能な記録媒体。
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