JPH11219185A - 楽音合成装置及び合成アルゴリズム導出方法 - Google Patents
楽音合成装置及び合成アルゴリズム導出方法Info
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- JPH11219185A JPH11219185A JP10020584A JP2058498A JPH11219185A JP H11219185 A JPH11219185 A JP H11219185A JP 10020584 A JP10020584 A JP 10020584A JP 2058498 A JP2058498 A JP 2058498A JP H11219185 A JPH11219185 A JP H11219185A
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- vibration
- tone
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 実際の管楽器の演奏ができない人でも本格的
な管楽器の演奏を疑似体験できる楽音合成装置を提供す
る。 【解決手段】 管楽器の発音メカニズムに基づく合成ア
ルゴリズムに対し、音声等の強制振動項を付加して導出
した非線形の微分方程式を解くことにより、管楽器音に
略等しい時間波形を生成するプロセッサ103と、微分
方程式の強制振動項として音声信号をプロセッサ103
に入力するマイク101を備え、プロセッサ103は音
声信号の各種情報(ピッチ/レベル/波形形状等)に基
づいて所望の楽音を生成する。音声の発生態様をコント
ロールするだけで、管楽器特有の音色変化を実現でき
る。例えば、グロール(音の立ち上がりに発生する「ブ
ルッ」という音韻)を表現する場合は、直接音声で「ブ
ルッ」と発音すればよく、タンギングを表現する場合は
「タ行」や「カ行」等の音声を入力するだけでよい。
な管楽器の演奏を疑似体験できる楽音合成装置を提供す
る。 【解決手段】 管楽器の発音メカニズムに基づく合成ア
ルゴリズムに対し、音声等の強制振動項を付加して導出
した非線形の微分方程式を解くことにより、管楽器音に
略等しい時間波形を生成するプロセッサ103と、微分
方程式の強制振動項として音声信号をプロセッサ103
に入力するマイク101を備え、プロセッサ103は音
声信号の各種情報(ピッチ/レベル/波形形状等)に基
づいて所望の楽音を生成する。音声の発生態様をコント
ロールするだけで、管楽器特有の音色変化を実現でき
る。例えば、グロール(音の立ち上がりに発生する「ブ
ルッ」という音韻)を表現する場合は、直接音声で「ブ
ルッ」と発音すればよく、タンギングを表現する場合は
「タ行」や「カ行」等の音声を入力するだけでよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子楽器の音源な
どに用いられる楽音合成装置に関する。
どに用いられる楽音合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自然楽器の発音構造を電子回路で模擬す
ることによって音色を合成する楽音合成装置が提案され
ている(例えば、特開平6−222777号公報)。こ
の類の合成装置によれば、特にトランペット等の管楽器
系の音色において、発音中に楽器らしく音色を変化させ
ることができるといった特徴を有している。
ることによって音色を合成する楽音合成装置が提案され
ている(例えば、特開平6−222777号公報)。こ
の類の合成装置によれば、特にトランペット等の管楽器
系の音色において、発音中に楽器らしく音色を変化させ
ることができるといった特徴を有している。
【0003】以下、図面を参照しながら上述したような
従来の楽音合成装置について説明する。
従来の楽音合成装置について説明する。
【0004】図8は従来の楽音合成装置のブロック図で
ある。図8において、601は減算器、602はトラン
ペットを吹奏する際の唇の振動をシミュレートする振動
部、603は唇の空隙の音響アドミタンスの特性を格納
するテーブル、604は乗算器、605は減算器、60
6は積分器、607は加算器、608はディレイであ
る。
ある。図8において、601は減算器、602はトラン
ペットを吹奏する際の唇の振動をシミュレートする振動
部、603は唇の空隙の音響アドミタンスの特性を格納
するテーブル、604は乗算器、605は減算器、60
6は積分器、607は加算器、608はディレイであ
る。
【0005】図9は振動部602の回路図である。図9
において、701は減算器、702は加算器、703,
704は1サンプリング時間Ts分データを遅延させる
遅延器、705,706,707はそれぞれ係数a,
b,cと対応するデータとの乗算を行う乗算器である。
において、701は減算器、702は加算器、703,
704は1サンプリング時間Ts分データを遅延させる
遅延器、705,706,707はそれぞれ係数a,
b,cと対応するデータとの乗算を行う乗算器である。
【0006】図10はトランペットを吹奏する際の唇の
振動状態を示す縦断面図、図11ははトランペットを吹
奏する際の唇の振動を、質点とバネとダッシュポットで
表した模式図、図12はトランペットを吹奏する際の唇
の空隙の音響アドミタンス特性を表すグラフである。
振動状態を示す縦断面図、図11ははトランペットを吹
奏する際の唇の振動を、質点とバネとダッシュポットで
表した模式図、図12はトランペットを吹奏する際の唇
の空隙の音響アドミタンス特性を表すグラフである。
【0007】図13は積分器606の回路図である。図
13において、901は加算器、902は1サンプリン
グ時間Ts分データを遅延させる遅延器、903は係数
dとデータとの乗算を行う乗算器である。
13において、901は加算器、902は1サンプリン
グ時間Ts分データを遅延させる遅延器、903は係数
dとデータとの乗算を行う乗算器である。
【0008】図14(A)はトランペットを吹奏する際
の口内の圧力に対応する口内圧力データPの時間特性を
表すグラフ、図14(B)はトランペットを吹奏する際
の唇の締め具合に対応するアンブッシャデータAmの時
間特性を表すグラフ、図14(C)はピッチデータPi
の時間特性を表すグラフ、図14(D)は合成音データ
の時間特性を表すグラフである。
の口内の圧力に対応する口内圧力データPの時間特性を
表すグラフ、図14(B)はトランペットを吹奏する際
の唇の締め具合に対応するアンブッシャデータAmの時
間特性を表すグラフ、図14(C)はピッチデータPi
の時間特性を表すグラフ、図14(D)は合成音データ
の時間特性を表すグラフである。
【0009】図15(A)はトランペットを吹奏する際
の口内の圧力に対応する口内圧力データPの時間特性を
表すグラフ、図15(B)はトランペットを吹奏する際
の唇の締め具合に対応するアンブッシャデータAmの時
間特性を表すグラフ、図15(C)はピッチデータPi
の時間特性を表すグラフ、図15(D)は合成音データ
の時間特性を表すグラフである。
の口内の圧力に対応する口内圧力データPの時間特性を
表すグラフ、図15(B)はトランペットを吹奏する際
の唇の締め具合に対応するアンブッシャデータAmの時
間特性を表すグラフ、図15(C)はピッチデータPi
の時間特性を表すグラフ、図15(D)は合成音データ
の時間特性を表すグラフである。
【0010】図16はサキソフォンを吹奏する際のリー
ドの振動状態を示す縦断面図、図17はサキソフォンを
吹奏する際のリードの振動を、質点とバネとダッシュポ
ットで表した模式図、図18はサキソフォンを吹奏する
際のリードの空隙の音響アドミタンス特性を表すグラフ
である。
ドの振動状態を示す縦断面図、図17はサキソフォンを
吹奏する際のリードの振動を、質点とバネとダッシュポ
ットで表した模式図、図18はサキソフォンを吹奏する
際のリードの空隙の音響アドミタンス特性を表すグラフ
である。
【0011】以上のように構成された従来の楽音合成装
置について動作説明をする。まず、図8を用いて全体の
動作について説明する。まずトランペットを吹奏する際
に演奏者の口内に圧力が発生する。これに対応する口内
圧力データPが減算器601に送出される。減算器60
1において、マウスピース内の音圧に対応するデータP
mと口内圧力データPとの差分値△Pが算出され、△P
が唇を振動させる強制振動項として振動部602に送出
される。一方、唇の締め具合に対応するアンブッシャデ
ータAmも振動部602に入力され、振動部602にお
ける固有振動数(唇の振動ピッチ)が決まる。△Pは振
動部602における振動を励起し、振動部602からは
唇の変位(唇の開き具合)に対応するデータxがテーブ
ル603に送出される。テーブル603はデータxに応
じて、唇の空隙の音響アドミタンスに対応するデータA
dm(x)を参照し、乗算器604に送出する。乗算器
604では、△PとAdm(x)を乗算し、演奏者の口
からマウスピースに対して流れ込む体積流速度に対応す
るデータUが減算器605に送出される。減算器605
では、管からマウスピース内に逆流してくる体積流速度
UiとUとの減算が行われマウスピース内の体積流速度
に対応するデータUmが決まる。Umは、積分器606
において、マウスピース内の音響コンプライアンス(い
わゆる空洞状態)に起因する積分処理をうけ、マウスピ
ース内の音圧に対応するデータPmが決まる。一方、U
mは、Uiと加算され管の本体側へ流れ込む体積流速度
に対応するデータUoが算出され、所望の合成音データ
として出力される。ディレイ608は、Uiが管の本体
を通り、朝顔付近で反射されて再びUoとして戻ってく
るまでの過程(遅延)を集中定数的に模擬したものであ
り、この過程の長さ、即ちディレイ長は合成音データの
音高に対応するピッチデータPiによって制御される。
なお、簡単の為、朝顔の放射特性に対応する回路は省略
した。
置について動作説明をする。まず、図8を用いて全体の
動作について説明する。まずトランペットを吹奏する際
に演奏者の口内に圧力が発生する。これに対応する口内
圧力データPが減算器601に送出される。減算器60
1において、マウスピース内の音圧に対応するデータP
mと口内圧力データPとの差分値△Pが算出され、△P
が唇を振動させる強制振動項として振動部602に送出
される。一方、唇の締め具合に対応するアンブッシャデ
ータAmも振動部602に入力され、振動部602にお
ける固有振動数(唇の振動ピッチ)が決まる。△Pは振
動部602における振動を励起し、振動部602からは
唇の変位(唇の開き具合)に対応するデータxがテーブ
ル603に送出される。テーブル603はデータxに応
じて、唇の空隙の音響アドミタンスに対応するデータA
dm(x)を参照し、乗算器604に送出する。乗算器
604では、△PとAdm(x)を乗算し、演奏者の口
からマウスピースに対して流れ込む体積流速度に対応す
るデータUが減算器605に送出される。減算器605
では、管からマウスピース内に逆流してくる体積流速度
UiとUとの減算が行われマウスピース内の体積流速度
に対応するデータUmが決まる。Umは、積分器606
において、マウスピース内の音響コンプライアンス(い
わゆる空洞状態)に起因する積分処理をうけ、マウスピ
ース内の音圧に対応するデータPmが決まる。一方、U
mは、Uiと加算され管の本体側へ流れ込む体積流速度
に対応するデータUoが算出され、所望の合成音データ
として出力される。ディレイ608は、Uiが管の本体
を通り、朝顔付近で反射されて再びUoとして戻ってく
るまでの過程(遅延)を集中定数的に模擬したものであ
り、この過程の長さ、即ちディレイ長は合成音データの
音高に対応するピッチデータPiによって制御される。
なお、簡単の為、朝顔の放射特性に対応する回路は省略
した。
【0012】さて、図9〜図12を用いて、振動部60
2の内部動作について説明する。唇の振動において重要
な要素は、図10におけるデータx(上唇の変位)であ
る。上唇と下唇が対称的に振動するものと仮定すると、
唇の空隙は、xに比例するものと考えることができる。
上唇の振動を簡易的に模擬したものが図11に示す振動
モデルである。この振動モデルは(数1)で記述するこ
とができる。
2の内部動作について説明する。唇の振動において重要
な要素は、図10におけるデータx(上唇の変位)であ
る。上唇と下唇が対称的に振動するものと仮定すると、
唇の空隙は、xに比例するものと考えることができる。
上唇の振動を簡易的に模擬したものが図11に示す振動
モデルである。この振動モデルは(数1)で記述するこ
とができる。
【0013】
【数1】
【0014】図9に示す回路は(数1)の線形微分方程
式をデジタル回路化したものである。係数a,b,cは
(数2)で表される。なお、バネ定数kはアンブッシャ
データAmに等しいものであるとする。唇の締め具合を
強くするということは、バネ定数k(アンブッシャデー
タAm)を大きくすることであり、唇の固有振動数が高
くなる。
式をデジタル回路化したものである。係数a,b,cは
(数2)で表される。なお、バネ定数kはアンブッシャ
データAmに等しいものであるとする。唇の締め具合を
強くするということは、バネ定数k(アンブッシャデー
タAm)を大きくすることであり、唇の固有振動数が高
くなる。
【0015】
【数2】
【0016】振動部602において生成されたxは、唇
の空隙の音響アドミタンスAdm(x)を求める要素、
即ちテーブル603のアドレス値として送出される。テ
ーブル603には、図12に示す音響アドミタンス特性
値が格納されており、xに基づいて参照された音響アド
ミタンスAdm(x)は、乗算器604において△Pと
乗算され、唇の空隙を流れる体積流速度Uが算出され
る。なお、アンブッシャデータAm及びピッチデータP
iのそれぞれの値は(数3)及び(数4)によって与え
られ、それらが共に値Tの時に、合成音データは周期T
の安定周期波形となる。
の空隙の音響アドミタンスAdm(x)を求める要素、
即ちテーブル603のアドレス値として送出される。テ
ーブル603には、図12に示す音響アドミタンス特性
値が格納されており、xに基づいて参照された音響アド
ミタンスAdm(x)は、乗算器604において△Pと
乗算され、唇の空隙を流れる体積流速度Uが算出され
る。なお、アンブッシャデータAm及びピッチデータP
iのそれぞれの値は(数3)及び(数4)によって与え
られ、それらが共に値Tの時に、合成音データは周期T
の安定周期波形となる。
【0017】
【数3】
【0018】
【数4】
【0019】次に、図13を用いて、積分器606の内
部動作について説明する。積分器606は(数5)で記
述される微分方程式をデジタ回路化したものである。ま
た、係数dは(数6)で表される。
部動作について説明する。積分器606は(数5)で記
述される微分方程式をデジタ回路化したものである。ま
た、係数dは(数6)で表される。
【0020】
【数5】
【0021】
【数6】
【0022】以上説明した動作は、1サンプリング時間
Tsあたりの動作であるが、これを複数サンプルに亘っ
て繰り返し行うことにより、図14(D)に示す合成音
データを出力することとなる。合成音データの立ち上が
り時間は、図14(A)に示す口内圧力データPの立ち
上がり時間に依存する。また音が立ち上がった直後の合
成音データの振幅レベルの安定性は、以下の2つの条件
を共に満足した場合に保証される。
Tsあたりの動作であるが、これを複数サンプルに亘っ
て繰り返し行うことにより、図14(D)に示す合成音
データを出力することとなる。合成音データの立ち上が
り時間は、図14(A)に示す口内圧力データPの立ち
上がり時間に依存する。また音が立ち上がった直後の合
成音データの振幅レベルの安定性は、以下の2つの条件
を共に満足した場合に保証される。
【0023】<条件1>口内圧力データPが一定してい
ること。 <条件2>ピッチデータPi及びアンブッシャデータA
mの両者共に、周期Tに対応する値を一定して保つこ
と。
ること。 <条件2>ピッチデータPi及びアンブッシャデータA
mの両者共に、周期Tに対応する値を一定して保つこ
と。
【0024】図14(D)に示す合成音データは、<条
件1>,<条件2>共に満足するので、その振幅レベル
は一定(安定)している。
件1>,<条件2>共に満足するので、その振幅レベル
は一定(安定)している。
【0025】一方、図15(B)に示すようにアンブッ
シャデータAmが、音の立ち上がり付近は小さく、周期
Tより十分長い時間を要して、次第に周期Tに対応する
値に近づくと、時刻0から時刻taの間においては<条
件2>を満足できないので、図15(D)に示すよう
に、合成音データの振幅レベルは一定しなくなる。この
現象は、アンブッシャデータAmが周期Tに対応する値
と異なる為、唇の固有振動モードと、管の本体内で生じ
る気柱の振動モード(ピッチデータPiに対応)が一致
しない(共振しない)為に生じる現象である。図15
(D)のエンベロープ(破線で示したもの)の周期は、
唇の固有振動数、即ちアンブッシャデータAmに対応
し、周期Tに対して非常に低い周波数から次第に高い周
波数に近づいていき、時刻ta以降は、振幅が一定した
周期波形となる。トランペット等の金管楽器の演奏にお
いては、この現象を音楽表現の要素(グロールという)
として積極的に利用されている。例えば、ジャズ系の演
奏においては、洒落た感じを出すために、わざと曲想に
応じて、グロール感の無い音色(図14(D))と、グ
ロール感の有る音色(図15(D))を使い分けること
がある。更に、吹き込み圧力も同時に変化させて、音色
変化をより複雑なものにすることもある。
シャデータAmが、音の立ち上がり付近は小さく、周期
Tより十分長い時間を要して、次第に周期Tに対応する
値に近づくと、時刻0から時刻taの間においては<条
件2>を満足できないので、図15(D)に示すよう
に、合成音データの振幅レベルは一定しなくなる。この
現象は、アンブッシャデータAmが周期Tに対応する値
と異なる為、唇の固有振動モードと、管の本体内で生じ
る気柱の振動モード(ピッチデータPiに対応)が一致
しない(共振しない)為に生じる現象である。図15
(D)のエンベロープ(破線で示したもの)の周期は、
唇の固有振動数、即ちアンブッシャデータAmに対応
し、周期Tに対して非常に低い周波数から次第に高い周
波数に近づいていき、時刻ta以降は、振幅が一定した
周期波形となる。トランペット等の金管楽器の演奏にお
いては、この現象を音楽表現の要素(グロールという)
として積極的に利用されている。例えば、ジャズ系の演
奏においては、洒落た感じを出すために、わざと曲想に
応じて、グロール感の無い音色(図14(D))と、グ
ロール感の有る音色(図15(D))を使い分けること
がある。更に、吹き込み圧力も同時に変化させて、音色
変化をより複雑なものにすることもある。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示すような構成では、上述した音色変化を実現しようと
すると、口内圧力データPやアンブッシャデータAm等
の複数のパラメータを別々の操作子に割り当て、それら
を同時に制御する必要があり、音色を変化させることが
非常に困難である。
示すような構成では、上述した音色変化を実現しようと
すると、口内圧力データPやアンブッシャデータAm等
の複数のパラメータを別々の操作子に割り当て、それら
を同時に制御する必要があり、音色を変化させることが
非常に困難である。
【0027】本発明は、上記問題点を解決するもので、
上述した音色変化を簡単に実現することのできる楽音合
成装置を提供する。
上述した音色変化を簡単に実現することのできる楽音合
成装置を提供する。
【0028】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の楽音合成装置は、非線形の微分方程式に基
づく演算によって、楽器音の時間波形の形状に略等しい
時間波形(所望の楽音信号)を生成する振動シミュレー
ト手段と、音声などの外部信号を振動シミュレート手段
における非線形の微分方程式に基づく演算の強制振動項
として入力する外部信号入力手段とを備えたものであ
る。これにより、音声などの外部信号を用いて、直接振
動シミュレート手段の振動状態を制御するので、簡単に
音色変化(例えばグロール感)を制御することができ
る。
に、本発明の楽音合成装置は、非線形の微分方程式に基
づく演算によって、楽器音の時間波形の形状に略等しい
時間波形(所望の楽音信号)を生成する振動シミュレー
ト手段と、音声などの外部信号を振動シミュレート手段
における非線形の微分方程式に基づく演算の強制振動項
として入力する外部信号入力手段とを備えたものであ
る。これにより、音声などの外部信号を用いて、直接振
動シミュレート手段の振動状態を制御するので、簡単に
音色変化(例えばグロール感)を制御することができ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明は、音声を検出する音声検
出手段と、検出された音声のアナログデジタル変換を行
うアナログデジタル変換手段と、非線形の微分方程式に
基づく演算によって、楽器音の時間波形の形状に略等し
い時間波形(所望の楽音信号)を生成する振動シミュレ
ート手段と、前記振動シミュレート手段から出力される
デジタル出力を所望の楽音信号に変換するデジタルアナ
ログ変換手段とを備える。この構成によって、音声検出
手段が検出した音声信号に基づき、振動シミュレート手
段が非線形の微分方程式に基づく演算により楽器音の時
間波形の形状に略等しい時間波形(所望の楽音信号)を
生成する。管楽器の音色変化のニュアンスは音声の発生
の違いにおける音色変化のニュアンスに似ているので、
音声の発生の仕方の違いにより、管楽器らしい音色変化
を行うことができる。
出手段と、検出された音声のアナログデジタル変換を行
うアナログデジタル変換手段と、非線形の微分方程式に
基づく演算によって、楽器音の時間波形の形状に略等し
い時間波形(所望の楽音信号)を生成する振動シミュレ
ート手段と、前記振動シミュレート手段から出力される
デジタル出力を所望の楽音信号に変換するデジタルアナ
ログ変換手段とを備える。この構成によって、音声検出
手段が検出した音声信号に基づき、振動シミュレート手
段が非線形の微分方程式に基づく演算により楽器音の時
間波形の形状に略等しい時間波形(所望の楽音信号)を
生成する。管楽器の音色変化のニュアンスは音声の発生
の違いにおける音色変化のニュアンスに似ているので、
音声の発生の仕方の違いにより、管楽器らしい音色変化
を行うことができる。
【0030】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態にお
ける楽音合成装置の構成を示すブロック図である。図1
において、101は音声を検出するマイク、102はア
ナログデジタル変換器(ADC)、103は図2に示す
差分方程式(後述する非線形の微分方程式を漸化形式に
置換した演算式)を、1サンプリング時間Ts毎に実行
する振動シミュレート手段としてのプロセッサ、104
はデジタルアナログ変換器(DAC)、105は図2の
差分方程式中の微小時間項△Tの値を制御する△T制御
部、106は図2の差分方程式を1サンプリング時間T
s内に実行する回数Nを制御するループ制御部、107
はプロセッサ103から出力されるデータの重みづけ制
御を行うミキシング制御部、108はセレクタ、109
は音声のピッチを抽出するピッチ抽出器である。なお、
ピッチ抽出器109の内部構成は一般的によく知られた
ものであるので、その内部構成についての説明は省略す
る。
参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態にお
ける楽音合成装置の構成を示すブロック図である。図1
において、101は音声を検出するマイク、102はア
ナログデジタル変換器(ADC)、103は図2に示す
差分方程式(後述する非線形の微分方程式を漸化形式に
置換した演算式)を、1サンプリング時間Ts毎に実行
する振動シミュレート手段としてのプロセッサ、104
はデジタルアナログ変換器(DAC)、105は図2の
差分方程式中の微小時間項△Tの値を制御する△T制御
部、106は図2の差分方程式を1サンプリング時間T
s内に実行する回数Nを制御するループ制御部、107
はプロセッサ103から出力されるデータの重みづけ制
御を行うミキシング制御部、108はセレクタ、109
は音声のピッチを抽出するピッチ抽出器である。なお、
ピッチ抽出器109の内部構成は一般的によく知られた
ものであるので、その内部構成についての説明は省略す
る。
【0031】図2はプロセッサ103が実行する差分方
程式のフローチャートである。図3は図8の従来の楽音
合成装置を簡略化した回路図である。図3において、2
01は減算器である。その他のブロックは図8の楽音合
成装置と同様である。
程式のフローチャートである。図3は図8の従来の楽音
合成装置を簡略化した回路図である。図3において、2
01は減算器である。その他のブロックは図8の楽音合
成装置と同様である。
【0032】図4は図3の楽音合成装置のディレイ60
8を削除し、ディレイ608からの帰還入力の替わりに
外部からの周期波形データwに置き換えた楽音合成装置
である。図4において301は減算器である。また、図
5は図4の楽音合成装置における外部入力の位置を減算
器601の後段に移動させた楽音合成装置である。図5
において302は加算器である。なお、加算器302に
は音声データsが入力されるものとする。
8を削除し、ディレイ608からの帰還入力の替わりに
外部からの周期波形データwに置き換えた楽音合成装置
である。図4において301は減算器である。また、図
5は図4の楽音合成装置における外部入力の位置を減算
器601の後段に移動させた楽音合成装置である。図5
において302は加算器である。なお、加算器302に
は音声データsが入力されるものとする。
【0033】図6(A)は音声データsの時間特性図、
図6(B)は合成音データの時間特性図である。また、
同様に図7(A)は音声データsの時間特性図、図7
(B)は合成音データの時間特性図である。
図6(B)は合成音データの時間特性図である。また、
同様に図7(A)は音声データsの時間特性図、図7
(B)は合成音データの時間特性図である。
【0034】以上のように構成された楽音合成装置につ
いて動作説明をする。まず、本発明の楽音合成装置の合
成アルゴリズムである、図2の差分方程式の導出方法に
ついて説明する。まず、図8に示す従来の楽音合成装置
を図4に示す構成に変更する。これは単に図8の減算器
605と加算器607を、図3の減算器201にまとめ
ただけである。次に図3から図4を導出する。図3のデ
ィレイ608からは周期波形データout(T−t)が
帰還される。なお、時間Tは合成音データのピッチに対
応する周期であり、またディレイ608の遅延時間でも
ある。周期波形データout(T−t)に略等しい波形
を外部から与えたものが、図4に示す楽音合成装置であ
る。音色シミュレーションによれば、out(T−t)
と周期波形データwは位相も含め厳密に一致させなくて
も、だいたいの波形形状が一致していれば、図3と図4
の合成音データは同じ音色となる。
いて動作説明をする。まず、本発明の楽音合成装置の合
成アルゴリズムである、図2の差分方程式の導出方法に
ついて説明する。まず、図8に示す従来の楽音合成装置
を図4に示す構成に変更する。これは単に図8の減算器
605と加算器607を、図3の減算器201にまとめ
ただけである。次に図3から図4を導出する。図3のデ
ィレイ608からは周期波形データout(T−t)が
帰還される。なお、時間Tは合成音データのピッチに対
応する周期であり、またディレイ608の遅延時間でも
ある。周期波形データout(T−t)に略等しい波形
を外部から与えたものが、図4に示す楽音合成装置であ
る。音色シミュレーションによれば、out(T−t)
と周期波形データwは位相も含め厳密に一致させなくて
も、だいたいの波形形状が一致していれば、図3と図4
の合成音データは同じ音色となる。
【0035】次に、図4から図5への変形であるが、減
算器301を除去する替わりに加算器302を追加し、
更に周期波形データwの替わりに、これを積分した周期
波形データw2を入力させるような構成とすると、図4
と図5は等価な回路となる。周期波形データw2は、周
期波形データwに対して、積分器606の積分作用(高
域遮断)を受けたデータであり、例えば図6(A)に示
すような、倍音成分の少ない波形形状となる。この周期
波形データw2を音声データs(裏声のような倍音の少
ない音声が望ましい)として外部から入力すれば、図5
の合成音データは図3の合成音データの音色とほぼ等し
くなる。さて、図5の回路に基づき、図2の差分方程式
を導出する。図5の合成音データをdy/dt(yを1
階微分したものであり、これを差分形式で表した場合y
dotと定義する)とすると、積分器606の出力がy
となる。また図12に示すテーブル603の変換特性A
dm(x)をx2とすると、テーブル603の出力はx2
となる。さて図5と、(数1)に示す振動部602の微
分方程式を用いて、図2の差分方程式を導出する。ま
ず、(数1)の△Pが(s−y+P)に対応するので、
(数1)は(数7)に変形できる。
算器301を除去する替わりに加算器302を追加し、
更に周期波形データwの替わりに、これを積分した周期
波形データw2を入力させるような構成とすると、図4
と図5は等価な回路となる。周期波形データw2は、周
期波形データwに対して、積分器606の積分作用(高
域遮断)を受けたデータであり、例えば図6(A)に示
すような、倍音成分の少ない波形形状となる。この周期
波形データw2を音声データs(裏声のような倍音の少
ない音声が望ましい)として外部から入力すれば、図5
の合成音データは図3の合成音データの音色とほぼ等し
くなる。さて、図5の回路に基づき、図2の差分方程式
を導出する。図5の合成音データをdy/dt(yを1
階微分したものであり、これを差分形式で表した場合y
dotと定義する)とすると、積分器606の出力がy
となる。また図12に示すテーブル603の変換特性A
dm(x)をx2とすると、テーブル603の出力はx2
となる。さて図5と、(数1)に示す振動部602の微
分方程式を用いて、図2の差分方程式を導出する。ま
ず、(数1)の△Pが(s−y+P)に対応するので、
(数1)は(数7)に変形できる。
【0036】
【数7】
【0037】(数7)において、新たな変数dz/dt
とg(x)を導入すると、(数7)は(数8)に変形で
きる。
とg(x)を導入すると、(数7)は(数8)に変形で
きる。
【0038】
【数8】
【0039】(数8)においてtの2階微分項をtの1
階微分項にすると(数9)が導出できる。
階微分項にすると(数9)が導出できる。
【0040】
【数9】
【0041】更に図5に基づき、dy/dt(ydot
に対応)を導入すると(数10)が導出できる。
に対応)を導入すると(数10)が導出できる。
【0042】
【数10】
【0043】ここで、dx/dt等の1階微分項を1階
差分項に近似し、各差分項をxdot,ydot,zd
otとすると、x,y,zは、(数11)に示すように
微小時間項△Tを用いて表すことができる。
差分項に近似し、各差分項をxdot,ydot,zd
otとすると、x,y,zは、(数11)に示すように
微小時間項△Tを用いて表すことができる。
【0044】
【数11】
【0045】さて、(数11)の各種変数は1サンプリ
ング時間Ts毎に更新される漸化式であるが、1サンプ
リング時間Tsより更に短い時間間隔で更新される漸化
式が、図2に示す差分方程式であり、1サンプリング時
間Ts内を4分割した。このように、更新の時間間隔を
より短くすることにより、アナログシステム(微分方程
式)をより厳密にシミュレートしたデジタルシステム
(差分方程式)が得られる。ここで(数11)における
A,B等の各種定数は、厳密には実際のトランペット等
の演奏時における様々な物理量(例えば唇の質量)を計
測することによって求められるものであるが、簡単の
為、図2の差分方程式に基づいて音色シミュレーション
を行った結果、各種定数の値は(数12)に示す値とな
る。この値の場合に、ほぼトランペットの音色に近い音
色が得られる。
ング時間Ts毎に更新される漸化式であるが、1サンプ
リング時間Tsより更に短い時間間隔で更新される漸化
式が、図2に示す差分方程式であり、1サンプリング時
間Ts内を4分割した。このように、更新の時間間隔を
より短くすることにより、アナログシステム(微分方程
式)をより厳密にシミュレートしたデジタルシステム
(差分方程式)が得られる。ここで(数11)における
A,B等の各種定数は、厳密には実際のトランペット等
の演奏時における様々な物理量(例えば唇の質量)を計
測することによって求められるものであるが、簡単の
為、図2の差分方程式に基づいて音色シミュレーション
を行った結果、各種定数の値は(数12)に示す値とな
る。この値の場合に、ほぼトランペットの音色に近い音
色が得られる。
【0046】
【数12】
【0047】さて、以上説明した図2の差分方程式を用
い、本発明の楽音合成装置の動作について説明する。ま
ず図1に示すように、音声信号がマイク101、アナロ
グデジタル変換器102を介して、音声データsとして
プロセッサ103に取り込まれる。通常のトランペット
音色を合成する場合は、音声データsは図6(A)に示
すような振幅レベルの一定した周期波形とすればよい。
この入力により、合成音データydotは図6(B)に
示すような振幅レベルが一定した周期波形となる。この
波形は、図14(D)に示す従来の楽音合成装置の合成
音データとほぼ形状の等しい波形となる。ちなみに、音
声信号として倍音成分を多く含むような声(例えば、じ
ゃがれた声)を入力すると、声自体がもつ倍音成分も合
成音データに含まれて出力されるので、実際のトランペ
ット等の楽器音色とは違う音色となる。但し、その楽器
音の特徴的な倍音構造(例えば、唇の固有振動に対応す
るのもの)は保存されるので、大まかな音色のイメージ
は変わらない。
い、本発明の楽音合成装置の動作について説明する。ま
ず図1に示すように、音声信号がマイク101、アナロ
グデジタル変換器102を介して、音声データsとして
プロセッサ103に取り込まれる。通常のトランペット
音色を合成する場合は、音声データsは図6(A)に示
すような振幅レベルの一定した周期波形とすればよい。
この入力により、合成音データydotは図6(B)に
示すような振幅レベルが一定した周期波形となる。この
波形は、図14(D)に示す従来の楽音合成装置の合成
音データとほぼ形状の等しい波形となる。ちなみに、音
声信号として倍音成分を多く含むような声(例えば、じ
ゃがれた声)を入力すると、声自体がもつ倍音成分も合
成音データに含まれて出力されるので、実際のトランペ
ット等の楽器音色とは違う音色となる。但し、その楽器
音の特徴的な倍音構造(例えば、唇の固有振動に対応す
るのもの)は保存されるので、大まかな音色のイメージ
は変わらない。
【0048】一方、図7(A)に示すような、振幅レベ
ルが立ち上がりで変動するような音声データsを入力す
ると、合成音データydotは図7(B)に示すような
振幅レベルが不安定な周期波形となる。この波形は、図
15(D)に示す従来の楽音合成装置の合成音データと
ほぼ形状の等しい波形となる。なお、図7(A)に示す
音声データsは、「ブルッ」と発音した際の音色であ
り、トランペットのグロール感が有る時の立ち上がりの
音色(唇のみの振動音)にほぼ等しいものである。ま
た、トランペットなどの管楽器においては、タンギング
をした時の音色や、しない時の音色を、使い分けること
によって、音楽表現することがあるが、本発明の楽音合
成装置では、単に音声を「ア行の音韻」と「タ行の音
韻」を使い分けるだけで、タンギングをした時やしない
時の音色の違いも実現することができる。
ルが立ち上がりで変動するような音声データsを入力す
ると、合成音データydotは図7(B)に示すような
振幅レベルが不安定な周期波形となる。この波形は、図
15(D)に示す従来の楽音合成装置の合成音データと
ほぼ形状の等しい波形となる。なお、図7(A)に示す
音声データsは、「ブルッ」と発音した際の音色であ
り、トランペットのグロール感が有る時の立ち上がりの
音色(唇のみの振動音)にほぼ等しいものである。ま
た、トランペットなどの管楽器においては、タンギング
をした時の音色や、しない時の音色を、使い分けること
によって、音楽表現することがあるが、本発明の楽音合
成装置では、単に音声を「ア行の音韻」と「タ行の音
韻」を使い分けるだけで、タンギングをした時やしない
時の音色の違いも実現することができる。
【0049】ここで、図2の差分方程式に導入した△T
とNの意味について補足説明する。まず、△Tである
が、(数11)において、xdot,ydot,zdo
tからx,y,zを算出する微小時間項として、それぞ
れの変数において共通に△Tを用いたが、物理的(厳
密)に言うとそれぞれ異なるものである。例えば、yd
otに対応する△Tは、(数6)及び図13に示す積分
器606の累算係数dに対応する(音響コンプライアン
スCに逆比例する)。これに対しxやzに対応する△T
は、それぞれ唇の締め具合いに対応するバネ定数kの関
数となる。従来の楽音合成装置では、バネ定数kはアン
ブッシャデータAmとして合成音データの音色を制御す
る要素であったが、本発明においては、音声信号によっ
て直接音色を制御する為、音色制御面(音色変化面)に
おいて、バネ定数k(バネ定数kに対応させた△T)を
独立して設ける必要がない。また音色そのものにおいて
も、△Tを(数12)に示したように共通の値として
も、音色シミュレーション上(聴感上)あまり問題な
い。ここで、△Tの値を変更させて、音色を変えること
について説明する。上述したように△Tは音響コンプラ
イアンスCに逆比例する。音響コンプラインスCとはマ
ウスピース内の内容積の大きさに対応するものである。
従って、△Tの値をより小さくすると、マウスピース内
の内容積が大きな音色(トランペットに対してトロンボ
ーンやチューバなどの音色)に変化する。
とNの意味について補足説明する。まず、△Tである
が、(数11)において、xdot,ydot,zdo
tからx,y,zを算出する微小時間項として、それぞ
れの変数において共通に△Tを用いたが、物理的(厳
密)に言うとそれぞれ異なるものである。例えば、yd
otに対応する△Tは、(数6)及び図13に示す積分
器606の累算係数dに対応する(音響コンプライアン
スCに逆比例する)。これに対しxやzに対応する△T
は、それぞれ唇の締め具合いに対応するバネ定数kの関
数となる。従来の楽音合成装置では、バネ定数kはアン
ブッシャデータAmとして合成音データの音色を制御す
る要素であったが、本発明においては、音声信号によっ
て直接音色を制御する為、音色制御面(音色変化面)に
おいて、バネ定数k(バネ定数kに対応させた△T)を
独立して設ける必要がない。また音色そのものにおいて
も、△Tを(数12)に示したように共通の値として
も、音色シミュレーション上(聴感上)あまり問題な
い。ここで、△Tの値を変更させて、音色を変えること
について説明する。上述したように△Tは音響コンプラ
イアンスCに逆比例する。音響コンプラインスCとはマ
ウスピース内の内容積の大きさに対応するものである。
従って、△Tの値をより小さくすると、マウスピース内
の内容積が大きな音色(トランペットに対してトロンボ
ーンやチューバなどの音色)に変化する。
【0050】本発明の楽音合成装置では、この点に着目
し、図1に示すように△T制御部105を備えた。な
お、△T制御部105は(表1)に示すテーブル、もし
くは(表2)に示すテーブルである。
し、図1に示すように△T制御部105を備えた。な
お、△T制御部105は(表1)に示すテーブル、もし
くは(表2)に示すテーブルである。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】図1において、セレクタ108に入力され
るMODEフラグが値0の場合、A入力(楽器種指示デ
ータ)が選択される。この場合は、△T制御部105は
(表1)に示すテーブルであるとする。△T制御部10
5からは、楽器種指示データに応じた△Tの値が読み出
され、プロセッサ103内に設定され、各楽器種指示デ
ータに応じた音色が合成されることとなる。一方、MO
DEフラグが値1の場合、B入力(ピッチ抽出器109
の出力)が選択される。この場合は、△T制御部105
は(表2)に示すテーブルであるとする。△T制御部1
05からは、音声のピッチに応じた△Tの値が読み出さ
れ、プロセッサ103内に設定され、各楽器種指示デー
タに応じた音色が合成されることとなる。このようにピ
ッチに応じて音色を変更することにより、そのピッチに
適した音色を(例えば、低いピッチ場合はチューバ、高
いピッチの場合はピッコロトランペットなどのよう
に)、自動的に切り替えることができる。また(表2)
のテーブルを、アドレス方向に分解能の細かいテーブル
とすることにより、それらの楽器種の切り替えをスムー
ズに(連続的に)行える。なお、ピッチ抽出器109は
アナログデジタル変換器102の出力(デジタルの音声
信号)のピッチを抽出するタイプのものでもよい。
るMODEフラグが値0の場合、A入力(楽器種指示デ
ータ)が選択される。この場合は、△T制御部105は
(表1)に示すテーブルであるとする。△T制御部10
5からは、楽器種指示データに応じた△Tの値が読み出
され、プロセッサ103内に設定され、各楽器種指示デ
ータに応じた音色が合成されることとなる。一方、MO
DEフラグが値1の場合、B入力(ピッチ抽出器109
の出力)が選択される。この場合は、△T制御部105
は(表2)に示すテーブルであるとする。△T制御部1
05からは、音声のピッチに応じた△Tの値が読み出さ
れ、プロセッサ103内に設定され、各楽器種指示デー
タに応じた音色が合成されることとなる。このようにピ
ッチに応じて音色を変更することにより、そのピッチに
適した音色を(例えば、低いピッチ場合はチューバ、高
いピッチの場合はピッコロトランペットなどのよう
に)、自動的に切り替えることができる。また(表2)
のテーブルを、アドレス方向に分解能の細かいテーブル
とすることにより、それらの楽器種の切り替えをスムー
ズに(連続的に)行える。なお、ピッチ抽出器109は
アナログデジタル変換器102の出力(デジタルの音声
信号)のピッチを抽出するタイプのものでもよい。
【0054】次にNの意味であるが、Nは1サンプリン
グ時間Tsあたりに(数11)の差分方程式を実行する
回数であり、Nが大きければ大きい程、(数10)の微
分方程式(アナログシステム)をより厳密にデジタルシ
ミュレートすることになり、音色の近似度が増す。但
し、Nの値に関わらずトランペット音色を合成する場
合、Nの値の増減に応じて、(数13)に示す関係を保
ちながら△Tの値を調整する必要がある。
グ時間Tsあたりに(数11)の差分方程式を実行する
回数であり、Nが大きければ大きい程、(数10)の微
分方程式(アナログシステム)をより厳密にデジタルシ
ミュレートすることになり、音色の近似度が増す。但
し、Nの値に関わらずトランペット音色を合成する場
合、Nの値の増減に応じて、(数13)に示す関係を保
ちながら△Tの値を調整する必要がある。
【0055】
【数13】
【0056】(数13)の関係式を用いれば、Nによっ
ても音色(楽器種)を変更できることがわかる。本発明
の楽音合成装置では、図1に示すようにループ制御部1
06を備え、ループ制御部106を、楽器種指示データ
に基づいてNの値を出力するテーブルとした。(表3)
に楽器種指示データとNの関係を示す。
ても音色(楽器種)を変更できることがわかる。本発明
の楽音合成装置では、図1に示すようにループ制御部1
06を備え、ループ制御部106を、楽器種指示データ
に基づいてNの値を出力するテーブルとした。(表3)
に楽器種指示データとNの関係を示す。
【0057】
【表3】
【0058】さて、図2に示す差分方程式では、所望の
合成音データをydotとしたが、(数14)に示す演
算式により、簡単に合成音データの高域含有量の制御
(トーンコントロール)を行える。yはydotを積分
したもの、即ちローパスフィルタを通したものと等価で
あるので、ydotよりも高域成分の含有量が少ない。
従って(数14)のミキシングゲインMgを大きくすれ
ば高域含有量が増加し、Mgを小さくすれば高域含有量
が減少する。なおトーンコントロールデータは値1から
4を1ステップで切り替えられるものとする。トーンコ
ントロールデータとミキシングゲインMgの関係を(表
4)に示す
合成音データをydotとしたが、(数14)に示す演
算式により、簡単に合成音データの高域含有量の制御
(トーンコントロール)を行える。yはydotを積分
したもの、即ちローパスフィルタを通したものと等価で
あるので、ydotよりも高域成分の含有量が少ない。
従って(数14)のミキシングゲインMgを大きくすれ
ば高域含有量が増加し、Mgを小さくすれば高域含有量
が減少する。なおトーンコントロールデータは値1から
4を1ステップで切り替えられるものとする。トーンコ
ントロールデータとミキシングゲインMgの関係を(表
4)に示す
【0059】
【数14】
【0060】
【表4】
【0061】なお、yやydotに加え、音声データs
等の他の変数をミキシングしたものを合成音データとし
てもよい。
等の他の変数をミキシングしたものを合成音データとし
てもよい。
【0062】以上、トランペット等の金管楽器について
説明したが、サックス等の木管楽器(リード系の管楽
器)にも応用展開することできる。それは図18に示す
リードとマウスピースの空隙の音響アドミタンスAdm
(x)を変更するだけでよい。トランペットの場合x2
としたが、木管楽器の場合は、(数15)に示す関係式
を用いればよい。
説明したが、サックス等の木管楽器(リード系の管楽
器)にも応用展開することできる。それは図18に示す
リードとマウスピースの空隙の音響アドミタンスAdm
(x)を変更するだけでよい。トランペットの場合x2
としたが、木管楽器の場合は、(数15)に示す関係式
を用いればよい。
【0063】
【数15】
【0064】この場合、(数11)の差分方程式は(数
16)のようになる。
16)のようになる。
【0065】
【数16】
【0066】本発明の実施の形態では、プロセッサ10
3を用いて差分方程式(デジタル)の形式で合成処理を
行うことを説明したが、(数7)あるいは(数10)に
示す微分方程式(アナログ)の形式で合成処理を行うこ
ともできる。例えば(数10)に示す1階微分の形式は
オペアンプや抵抗やコンデンサといったアナログ素子を
用いて構成できることは一般的に知られている技術であ
り、この技術を用いれば、アナログ回路で構成できるの
で、アナログデジタル変換器102やデジタルアナログ
変換器104が不要となり、コスト的なメリットも出て
くる。
3を用いて差分方程式(デジタル)の形式で合成処理を
行うことを説明したが、(数7)あるいは(数10)に
示す微分方程式(アナログ)の形式で合成処理を行うこ
ともできる。例えば(数10)に示す1階微分の形式は
オペアンプや抵抗やコンデンサといったアナログ素子を
用いて構成できることは一般的に知られている技術であ
り、この技術を用いれば、アナログ回路で構成できるの
で、アナログデジタル変換器102やデジタルアナログ
変換器104が不要となり、コスト的なメリットも出て
くる。
【0067】以上のように、本発明の実施の形態によれ
ば、音声データsで直接図2に示す差分方程式(トラン
ペットの発音メカニズムに対応した方程式)を強制振動
させて音色を合成するので、グロール感が無い音色(図
6(B))やグロール感が有る音色(図7(B))等の
音色変化を、声の発生のさせ方だけでコントロールする
ことができる。また、差分方程式を(数11)に示すも
のから(数16)に示すものに変更することにより、サ
ックス等のリード系の管楽器にも対応できる。
ば、音声データsで直接図2に示す差分方程式(トラン
ペットの発音メカニズムに対応した方程式)を強制振動
させて音色を合成するので、グロール感が無い音色(図
6(B))やグロール感が有る音色(図7(B))等の
音色変化を、声の発生のさせ方だけでコントロールする
ことができる。また、差分方程式を(数11)に示すも
のから(数16)に示すものに変更することにより、サ
ックス等のリード系の管楽器にも対応できる。
【0068】また、MODEフラグが値0の場合、楽音
種指示データに基づき、△T制御部105が(表1)に
示す変換を行うようにしたので、簡単に楽器種を変更す
ることができる。
種指示データに基づき、△T制御部105が(表1)に
示す変換を行うようにしたので、簡単に楽器種を変更す
ることができる。
【0069】また、MODEフラグが値1の場合、ピッ
チ抽出器109が抽出した音声のピッチに基づき、△T
制御部105が(表2)に示す変換を行うようにしたの
で、ピッチに最適な楽器種を自動的に選択、あるいは連
続的に遷移させることができる。
チ抽出器109が抽出した音声のピッチに基づき、△T
制御部105が(表2)に示す変換を行うようにしたの
で、ピッチに最適な楽器種を自動的に選択、あるいは連
続的に遷移させることができる。
【0070】また、楽器種指示データに基づき、ループ
制御部106が(表3)に示す変換を行うようにしたの
で、簡単に音色を変更することができる。
制御部106が(表3)に示す変換を行うようにしたの
で、簡単に音色を変更することができる。
【0071】また、トーンコントロールデータに基づ
き、ミキシング制御部107が(表4)に示す変換を行
い、プロセッサ103が(数14)のミキシングゲイン
Mgを制御しながら所望の合成音データを出力するよう
にしたので、簡単に高域成分の含有量を変更することが
できる。
き、ミキシング制御部107が(表4)に示す変換を行
い、プロセッサ103が(数14)のミキシングゲイン
Mgを制御しながら所望の合成音データを出力するよう
にしたので、簡単に高域成分の含有量を変更することが
できる。
【0072】なお、本実施の形態においては、外部入力
として音声を用いたが、図6(A)や図7(A)のよう
な複数の音声信号をサンプリングした音源を用意し、こ
の出力(ライン)をアナログデジタル変換器102に接
続するようにする。そして例えば鍵盤のタッチに応じ
て、図6(A)や図7(A)の波形を切り替えるように
すれば、タッチの強弱制御だけで同様の効果が得られ
る。
として音声を用いたが、図6(A)や図7(A)のよう
な複数の音声信号をサンプリングした音源を用意し、こ
の出力(ライン)をアナログデジタル変換器102に接
続するようにする。そして例えば鍵盤のタッチに応じ
て、図6(A)や図7(A)の波形を切り替えるように
すれば、タッチの強弱制御だけで同様の効果が得られ
る。
【0073】
【発明の効果】本発明は、非線形の微分方程式に基づく
演算によって、楽器音の時間波形の形状に略等しい時間
波形(所望の楽音信号)を生成する振動シミュレート手
段と、音声などの外部信号を振動シミュレート手段にお
ける非線形の微分方程式に基づく演算の強制振動項とし
て入力する外部信号入力手段とを備え、外部信号入力手
段が音声などの外部信号を検出し、この信号を用いて直
接振動シミュレート手段の振動状態を制御するようにし
たので、簡単に音色変化(例えばグロール感)を制御す
ることができる。
演算によって、楽器音の時間波形の形状に略等しい時間
波形(所望の楽音信号)を生成する振動シミュレート手
段と、音声などの外部信号を振動シミュレート手段にお
ける非線形の微分方程式に基づく演算の強制振動項とし
て入力する外部信号入力手段とを備え、外部信号入力手
段が音声などの外部信号を検出し、この信号を用いて直
接振動シミュレート手段の振動状態を制御するようにし
たので、簡単に音色変化(例えばグロール感)を制御す
ることができる。
【0074】また、本発明は、非線形の微分方程式を差
分方程式の形式で解くことにより楽器音の時間波形の形
状に略等しい時間波形(所望の楽音信号)を生成する振
動シミュレート手段と、音声などの外部信号を振動シミ
ュレート手段における差分方程式の強制振動項として入
力する外部信号入力手段と、振動シミュレート手段にお
ける差分方程式の微小時間項△Tを指示された楽器種に
応じて変更する△T制御手段とを備え、△T制御手段
が、指示された楽器種パラメータに応じて、楽器の種類
(音色)の違いに対応する微小時間項△Tの値を制御す
るようにしたので、簡単に音色を変更することができ
る。
分方程式の形式で解くことにより楽器音の時間波形の形
状に略等しい時間波形(所望の楽音信号)を生成する振
動シミュレート手段と、音声などの外部信号を振動シミ
ュレート手段における差分方程式の強制振動項として入
力する外部信号入力手段と、振動シミュレート手段にお
ける差分方程式の微小時間項△Tを指示された楽器種に
応じて変更する△T制御手段とを備え、△T制御手段
が、指示された楽器種パラメータに応じて、楽器の種類
(音色)の違いに対応する微小時間項△Tの値を制御す
るようにしたので、簡単に音色を変更することができ
る。
【0075】また、本発明は、非線形の微分方程式を差
分方程式の形式で解くことにより楽器音の時間波形の形
状に略等しい時間波形(所望の楽音信号)を生成する振
動シミュレート手段と、音声などの外部信号を振動シミ
ュレート手段における差分方程式の強制振動項として入
力する外部信号入力手段と、振動シミュレート手段にお
ける差分方程式の微小時間項△Tを音声などの外部信号
のピッチに応じて変更する△T制御手段と、音声などの
外部信号のピッチ抽出手段とを備え、ピッチ抽出手段
が、音声などの外部信号のピッチを検出し、△T制御手
段が、検出されたピッチに応じて、微小時間項△Tの値
を制御するようにしたので、そのピッチに最適な音色を
合成することができる。
分方程式の形式で解くことにより楽器音の時間波形の形
状に略等しい時間波形(所望の楽音信号)を生成する振
動シミュレート手段と、音声などの外部信号を振動シミ
ュレート手段における差分方程式の強制振動項として入
力する外部信号入力手段と、振動シミュレート手段にお
ける差分方程式の微小時間項△Tを音声などの外部信号
のピッチに応じて変更する△T制御手段と、音声などの
外部信号のピッチ抽出手段とを備え、ピッチ抽出手段
が、音声などの外部信号のピッチを検出し、△T制御手
段が、検出されたピッチに応じて、微小時間項△Tの値
を制御するようにしたので、そのピッチに最適な音色を
合成することができる。
【0076】また、本発明は、非線形の微分方程式を差
分方程式の形式で解くことにより楽器音の時間波形の形
状に略等しい時間波形(所望の楽音信号)を生成する振
動シミュレート手段と、音声などの外部信号を振動シミ
ュレート手段における差分方程式の強制振動項として入
力する外部信号入力手段と、振動シミュレート手段にお
ける差分方程式を1サンプリング単位時間内に実行する
回数Nを制御するループ制御手段とを備え、ループ制御
手段が、指示された楽器種パラメータに応じて、楽器の
種類(音色)の違いに対応するNの値を制御するように
したので、簡単に音色を変更することができる。
分方程式の形式で解くことにより楽器音の時間波形の形
状に略等しい時間波形(所望の楽音信号)を生成する振
動シミュレート手段と、音声などの外部信号を振動シミ
ュレート手段における差分方程式の強制振動項として入
力する外部信号入力手段と、振動シミュレート手段にお
ける差分方程式を1サンプリング単位時間内に実行する
回数Nを制御するループ制御手段とを備え、ループ制御
手段が、指示された楽器種パラメータに応じて、楽器の
種類(音色)の違いに対応するNの値を制御するように
したので、簡単に音色を変更することができる。
【0077】また、本発明は、非線形の微分方程式を差
分方程式の形式で解くことにより楽器音の時間波形の形
状に略等しい時間波形(所望の楽音信号)を生成する振
動シミュレート手段と、音声などの外部信号を振動シミ
ュレート手段における差分方程式の強制振動項として入
力する外部信号入力手段と、振動シミュレート手段にお
ける差分方程式中の変数yとその1次差分項ydotと
を混合したものを出力するとともにそのミキシング比を
制御するミキシング制御手段とを備え、ミキシング制御
手段が、所望の合成音データの要素である変数yとその
1次差分項ydotのミキシング比を変更するようにし
たので、簡単に所望の合成音データの高域含有量を制御
することができる。
分方程式の形式で解くことにより楽器音の時間波形の形
状に略等しい時間波形(所望の楽音信号)を生成する振
動シミュレート手段と、音声などの外部信号を振動シミ
ュレート手段における差分方程式の強制振動項として入
力する外部信号入力手段と、振動シミュレート手段にお
ける差分方程式中の変数yとその1次差分項ydotと
を混合したものを出力するとともにそのミキシング比を
制御するミキシング制御手段とを備え、ミキシング制御
手段が、所望の合成音データの要素である変数yとその
1次差分項ydotのミキシング比を変更するようにし
たので、簡単に所望の合成音データの高域含有量を制御
することができる。
【0078】また、本発明は、楽器の発音メカニズムを
解析し、楽器の発振部分に相当する回路と、楽器の共鳴
部分(所望の楽音のピッチを決定する部分)に相当する
回路が結合された回路(回路A)を求め、共鳴部分に相
当する回路を取り除くとともに発振部分に相当する回路
に対して音声などのピッチを有する外部信号を入力する
構成の回路(回路B)を求め、回路Bの信号処理の内容
を非線形の微分方程式に置換することによって、音声な
どの外部信号によって直接音色制御のできるアナログ回
路対応の合成アルゴリズムを導出することができる。
解析し、楽器の発振部分に相当する回路と、楽器の共鳴
部分(所望の楽音のピッチを決定する部分)に相当する
回路が結合された回路(回路A)を求め、共鳴部分に相
当する回路を取り除くとともに発振部分に相当する回路
に対して音声などのピッチを有する外部信号を入力する
構成の回路(回路B)を求め、回路Bの信号処理の内容
を非線形の微分方程式に置換することによって、音声な
どの外部信号によって直接音色制御のできるアナログ回
路対応の合成アルゴリズムを導出することができる。
【0079】また、本発明は、楽器の発音メカニズムを
解析し、楽器の発振部分に相当する回路と、楽器の共鳴
部分(所望の楽音のピッチを決定する部分)に相当する
回路が結合された回路(回路A)を求め、共鳴部分に相
当する回路を取り除くとともに発振部分に相当する回路
に対して音声などのピッチを有する外部信号を入力する
構成の回路(回路B)を求め、回路Bの信号処理の内容
を非線形の微分方程式に置換し、更に非線形の微分方程
式に基づき非線形の差分方程式を求めることによって、
音声などの外部信号によって直接音色制御のできるデジ
タル回路対応の合成アルゴリズムを導出することができ
る。
解析し、楽器の発振部分に相当する回路と、楽器の共鳴
部分(所望の楽音のピッチを決定する部分)に相当する
回路が結合された回路(回路A)を求め、共鳴部分に相
当する回路を取り除くとともに発振部分に相当する回路
に対して音声などのピッチを有する外部信号を入力する
構成の回路(回路B)を求め、回路Bの信号処理の内容
を非線形の微分方程式に置換し、更に非線形の微分方程
式に基づき非線形の差分方程式を求めることによって、
音声などの外部信号によって直接音色制御のできるデジ
タル回路対応の合成アルゴリズムを導出することができ
る。
【図1】本発明の実施の形態による楽音合成装置の構成
を示すブロック図
を示すブロック図
【図2】同楽音合成装置のプロセッサが実行する差分方
程式のフローチャート
程式のフローチャート
【図3】従来の楽音合成装置を簡略化したブロック図
【図4】楽音合成装置の他の構成方法を示すブロック図
【図5】楽音合成装置の他の構成方法を示すブロック図
【図6】音声データと合成音データの波形図
【図7】音声データと合成音データの波形図
【図8】従来例における楽音合成装置のブロック図
【図9】同楽音合成装置の振動部の回路構成図
【図10】トランペットを吹奏する際の唇の振動状態を
示す縦断面図
示す縦断面図
【図11】トランペットを吹奏する際の唇の振動を、質
点とバネとダッシュポットで表した模式図
点とバネとダッシュポットで表した模式図
【図12】トランペットを吹奏する際の唇の空隙の音響
アドミタンス特性を表すグラフ
アドミタンス特性を表すグラフ
【図13】積分器の回路図
【図14】トランペットの音を合成する場合の各信号の
波形図
波形図
【図15】トランペットの音を合成する場合の各信号の
波形図
波形図
【図16】サキソフォンを吹奏する際のリードの振動状
態を示す縦断面図
態を示す縦断面図
【図17】サキソフォンを吹奏する際のリードの振動
を、質点とバネとダッシュポットで表した模式図
を、質点とバネとダッシュポットで表した模式図
【図18】サキソフォンを吹奏する際のリードの空隙の
音響アドミタンス特性を表すグラフ
音響アドミタンス特性を表すグラフ
102 アナログデジタル変換器 103 プロセッサ 104 デジタルアナログ変換器 105 △T制御部 106 ループ制御部 107 ミキシング制御部 108 セレクタ 109 ピッチ抽出器
Claims (15)
- 【請求項1】 非線形の微分方程式を解くことによっ
て、楽器音の時間波形の形状に略等しい時間波形(所望
の楽音信号)を生成する振動シミュレート手段と、音声
などの外部信号を前記振動シミュレート手段における非
線形の微分方程式の強制振動項として入力する外部信号
入力手段とを備えた楽音合成装置。 - 【請求項2】 振動シミュレート手段が、非線形の微分
方程式を差分方程式の形式で解くことにより時間波形を
生成することを特徴とする請求項1記載の楽音合成装
置。 - 【請求項3】 振動シミュレート手段が、2次の非線形
の微分方程式を差分方程式の形式で解くことを特徴とす
る請求項2記載の楽音合成装置。 - 【請求項4】 非線形の微分方程式を差分方程式の形式
で解くことにより楽器音の時間波形の形状に略等しい時
間波形(所望の楽音信号)を生成する振動シミュレート
手段と、音声などの外部信号を前記振動シミュレート手
段における差分方程式の強制振動項として入力する外部
信号入力手段と、前記振動シミュレート手段における差
分方程式の微小時間項△Tを、指示された楽器種に応じ
て変更する△T制御手段とを備えた楽音合成装置。 - 【請求項5】 振動シミュレート手段が、2次の非線形
の微分方程式を差分方程式の形式で解くことを特徴とす
る請求項4記載の楽音合成装置。 - 【請求項6】 非線形の微分方程式を差分方程式の形式
で解くことにより楽器音の時間波形の形状に略等しい時
間波形(所望の楽音信号)を生成する振動シミュレート
手段と、音声などの外部信号を前記振動シミュレート手
段における差分方程式の強制振動項として入力する外部
信号入力手段と、前記振動シミュレート手段における差
分方程式の微小時間項△Tを音声などの外部信号のピッ
チに応じて変更する△T制御手段と、音声などの外部信
号のピッチを抽出するピッチ抽出手段とを備えた楽音合
成装置。 - 【請求項7】 振動シミュレート手段が、2次の非線形
の微分方程式を差分方程式の形式で解くことを特徴とす
る請求項6記載の楽音合成装置。 - 【請求項8】 △T制御手段が、音声などの外部信号の
ピッチに応じて△Tを連続的に変化させることを特徴と
する請求項6または7記載の楽音合成装置。 - 【請求項9】 非線形の微分方程式を差分方程式の形式
で解くことにより楽器音の時間波形の形状に略等しい時
間波形(所望の楽音信号)を生成する振動シミュレート
手段と、音声などの外部信号を前記振動シミュレート手
段における差分方程式の強制振動項として入力する外部
信号入力手段とを備えた楽音合成装置において、前記振
動シミュレート手段における差分方程式を1サンプリン
グ単位時間内にN回実行し、指示された楽器種に応じて
Nの値を変更することを特徴とする楽音合成装置。 - 【請求項10】 振動シミュレート手段が、2次の非線
形の微分方程式を差分方程式の形式で解くことを特徴と
する請求項9記載の楽音合成装置。 - 【請求項11】 非線形の微分方程式を差分方程式の形
式で解くことにより楽器音の時間波形の形状に略等しい
時間波形(所望の楽音信号)を生成する振動シミュレー
ト手段と、音声などの外部信号を前記振動シミュレート
手段における差分方程式の強制振動項として入力する外
部信号入力手段と、前記振動シミュレート手段における
差分方程式中の変数yとその1次差分項ydotとを混
合したものを出力させるとともにそのミキシング比を制
御するミキシング制御手段とを備えた楽音合成装置。 - 【請求項12】 振動シミュレート手段が、2次の非線
形の微分方程式を差分方程式の形式で解くことを特徴と
する請求項11記載の楽音合成装置。 - 【請求項13】 ミキシング制御手段が、振動シミュレ
ート手段における差分方程式中の変数yとその1次差分
項ydot以外の変数も同時にミキシングすることを特
徴とする請求項11または12記載の楽音合成装置。 - 【請求項14】 楽器の発音メカニズムを解析し、楽器
の発振部分に相当する回路と、楽器の共鳴部分(所望の
楽音のピッチを決定する部分)に相当する回路が結合さ
れた回路Aを求め、前記共鳴部分に相当する回路を取り
除くとともに前記発振部分に相当する回路に対して音声
などのピッチを有する外部信号を入力する構成の回路B
を求め、前記回路Bの信号処理の内容を非線形の微分方
程式に置換することによって、合成アルゴリズムを導出
する方法。 - 【請求項15】 楽器の発音メカニズムを解析し、楽器
の発振部分に相当する回路と、楽器の共鳴部分(所望の
楽音のピッチを決定する部分)に相当する回路が結合さ
れた回路Aを求め、前記共鳴部分に相当する回路を取り
除くとともに前記発振部分に相当する回路に対して音声
などのピッチを有する外部信号を入力する構成の回路B
を求め、前記回路Bの信号処理の内容を非線形の微分方
程式に置換し、更に前記非線形の微分方程式に基づき非
線形の差分方程式を求めることによって、漸化式形式の
合成アルゴリズムを導出する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10020584A JPH11219185A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 楽音合成装置及び合成アルゴリズム導出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10020584A JPH11219185A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 楽音合成装置及び合成アルゴリズム導出方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11219185A true JPH11219185A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12031285
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10020584A Pending JPH11219185A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 楽音合成装置及び合成アルゴリズム導出方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11219185A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7110547B2 (en) | 2000-06-20 | 2006-09-19 | University Of New Hampshire | Method and apparatus for the compression and decompression of image files using a chaotic system |
| US7215772B2 (en) | 1999-11-09 | 2007-05-08 | Chaoticom, Inc. | Method and apparatus for remote digital key generation |
| US7286670B2 (en) | 1999-11-09 | 2007-10-23 | Chaoticom, Inc. | Method and apparatus for chaotic opportunistic lossless compression of data |
-
1998
- 1998-02-02 JP JP10020584A patent/JPH11219185A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7215772B2 (en) | 1999-11-09 | 2007-05-08 | Chaoticom, Inc. | Method and apparatus for remote digital key generation |
| US7286670B2 (en) | 1999-11-09 | 2007-10-23 | Chaoticom, Inc. | Method and apparatus for chaotic opportunistic lossless compression of data |
| US7440570B2 (en) | 1999-11-09 | 2008-10-21 | Groove Mobile, Inc. | Method and apparatus for remote digital key generation |
| US7110547B2 (en) | 2000-06-20 | 2006-09-19 | University Of New Hampshire | Method and apparatus for the compression and decompression of image files using a chaotic system |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040322 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040330 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040727 |