JPH11220632A - 画像処理装置、画像処理方法および画像処理制御プログラムを記録した媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法および画像処理制御プログラムを記録した媒体

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JPH11220632A
JPH11220632A JP10243461A JP24346198A JPH11220632A JP H11220632 A JPH11220632 A JP H11220632A JP 10243461 A JP10243461 A JP 10243461A JP 24346198 A JP24346198 A JP 24346198A JP H11220632 A JPH11220632 A JP H11220632A
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image processing
pixels
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Naoki Kuwata
直樹 鍬田
Yoshihiro Nakami
至宏 中見
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Seiko Epson Corp
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    • H04N25/13Arrangement of colour filter arrays [CFA]; Filter mosaics characterised by the spectral characteristics of the filter elements
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色にじみを低減するにあたり、処理時間がか
かってしまうことがあった。 【解決手段】 画像処理の中枢をなすコンピュータ21
はステップS130,S140にて低密度の要素色強度
に基づいて処理対象画素が色にじみ画素か否かを判定す
るとともに、色にじみ画素と判定した場合にステップS
150にてエッジ画素であるか否かを判断し、エッジ画
素でない場合にはステップS152にて平滑化フィルタ
を作用させ、他方、エッジ画素である場合にはステップ
S154にてメジアンフィルタを作用させることによ
り、色にじみを低減すべく画像処理するようにしたた
め、演算量を削減して高速な画像処理を実行することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】単板式の固体撮像素子を利用
して撮像された画像データに対して画像処理する画像処
理装置、画像処理方法および画像処理制御プログラムを
記録した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】固体撮像素子を利用したデジタルスチル
カメラ等においては、単板方式が採用されることが多
い。この単板方式では、図23(a)に示すように、固
体撮像素子の各画素に対応してR,G,B(赤、緑、
青)の各色の色フィルタが所定の割合でモザイク状に配
設されており、特にGの色フィルタは千鳥状に配設され
て成分比が高くなっている。従って、固体撮像素子の各
画素においては、R,G,Bのいずれか一色の色信号し
か得られず、各色の色信号を得ることができない。そこ
で、各画素において直接的に得ることができない色信号
を隣接する画素の色信号から補間演算してR,G,B全
色の色信号を得て階調データに変換して出力し、この階
調データに基づいてディスプレイに表示するなどしてい
る。
【0003】例えば、図23(a)において、矢印
(→)で示す中段の色フィルタに着目する。そして、同
図(b)に示すように中央から左半分に光が当たってお
り(白色部分)、同中央から右半分には光が当たってい
ない(黒色部分)ものとする。ここにおいて、光があた
っている状態の各色の色信号レベルを「1」とし、光が
当たっていない状態の同色信号レベルを「0」とする
と、RおよびGの色信号レベルは、本来、同図(c)に
示す値になるはずである。
【0004】しかし、上述したように、Rの色フィルタ
からはGの色信号は直接的には得られないし、Gの色フ
ィルタからはRの色信号は直接的に得られないため、R
の色フィルタに対応する画素のGの色信号については、
隣接する画素におけるGの色信号を線形補間して得る。
他方、Gの色フィルタに対応する画素のRの色信号につ
いては、隣接する画素におけるRの色信号を線形補間し
て得る。すると、各画素におけるGおよびRの色信号レ
ベルは、それぞれ図23(d)および(e)に示す値と
なる。図からも明らかなように、光が当たる領域と光が
当たらない領域との境界付近の画素に偽の色信号が発生
し、この偽の色信号により画像上に色にじみが発生す
る。特に、この色にじみはグレイ・ホワイト間の境界に
顕著に現れることが知られている。そこで、このような
色にじみを低減するため、画像データを構成する全画素
の色差データに対して平滑化フィルタ(ローパスフィル
タ)を作用させて色にじみを目立たなくするなどしてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術に
おいては、次のような課題があった。平滑化フィルタを
作用させるということは、一つの画素の色成分を周辺画
素に分散することに相当し、同画素を中心とした5×5
画素等のマトリクス演算を行うことになる。例えば5×
5画素のマトリクス演算を行う場合、一の画素につき5
×5=25回の演算を行うことになる。従って、全画素
を対象とした場合、25×画素数という膨大な演算量と
なってしまって処理時間が多大となることがあった。
【0006】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、単板式の固体撮像素子にて撮像された画像デー
タにおける色にじみを低減するにあたり、処理時間を短
縮することが可能な画像処理装置、画像処理方法および
画像処理制御プログラムを記録した媒体の提供を目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、複数要素色の色フィルタ
が非均一密度でモザイク状に配置された単板の固体撮像
素子にて撮像するとともに均一密度となるように演算に
て補充して生成されたドットマトリクス状の画素からな
る画像データに対して画像処理を行う画像処理装置であ
って、同画像データにおいて色にじみ画素を検出する色
にじみ画素検出手段と、色にじみを低減するために色に
じみ画素を基準とした所定範囲の画素を対象として画像
処理するにあたり、上記検出された色にじみ画素を基準
として同画像処理を実行する画像処理手段とを備えた構
成としてある。
【0008】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、画像処理の対象となる画像データは、単
板の固体撮像素子にて撮像されたドットマトリクス状の
画素からなることを前提としている。単板の固体撮像素
子は複数要素色の色フィルタが非均一密度でモザイク状
に配置されているため、均一密度となるように演算にて
補充されるが、上述したようにこの演算の際に偽の色成
分が生成されて色にじみが発生する。色にじみ画素検出
手段は、このような色にじみが発生している色にじみ画
素を検出し、画像処理手段は、同検出された色にじみ画
素を基準とした所定範囲の画素を対象として色にじみを
低減するように画像処理する。
【0009】ある画素について色にじみの有無を検出す
る際、当該画素についての要素色成分から画一的に色に
じみの有無を検出することはできないため、周辺画素と
比較して色にじみの有無を検出することになる。また、
色にじみの発生は上記のような偽の要素色成分に起因す
るが、かかる偽の要素色成分は、固体撮像素子において
各要素色の色フィルタが非均一密度で配置されているこ
とから低密度の色フィルタに対する要素色成分について
発生しやすいと言うことができる。そこで、請求項2に
かかる発明は、請求項1に記載の画像処理装置におい
て、上記色にじみ画素検出手段は、互いに近接する画素
間において低密度の色フィルタに対する要素色強度の変
化度合いに基づいて上記色にじみ画素を検出する構成と
してある。
【0010】上記のように構成した請求項2にかかる発
明においては、上記色にじみ画素検出手段は、検出対象
の画素と当該画素に近接する画素との間で低密度の色フ
ィルタに対する要素色強度に着目し、この要素色強度の
変化度合いに基づいて色にじみ画素を検出する。
【0011】ここにおいて、色にじみ画素を検出する具
体的な手法の一例として、請求項3にかかる発明は、上
記請求項2に記載の画像処理装置において、上記色にじ
み画素検出手段は、互いに隣接する画素間において基準
の要素色強度と低密度の色フィルタに対する要素色強度
との差分の変化度合いに基づいて上記色にじみ画素を検
出する構成としてある。
【0012】上記のように構成した請求項3にかかる発
明においては、上記色にじみ画素検出手段は、互いに隣
接する画素において基準の要素色強度と低密度の色フィ
ルタに対する要素色強度との差分に着目し、当該差分の
変化度合いから上記色にじみ画素を検出する。
【0013】例えば、図23(a)の中段ラインのよう
に、RおよびGの色フィルタが交互に配置されているこ
とが予め分かっている場合、低密度の色フィルタはRで
あるから、基準の要素色成分としてGを採用し、両者の
差分ΔRG=|RーG|の変化度合いを隣接する画素間
で調べる。すると、このΔRGの値は図23(f)に示
すようになり、隣接する画素間でΔRGの変化度合いに
着目すると、光が当たる領域と光が当たらない領域との
境界付近の画素において「0.5」となり、このような
画素を色にじみ画素として検出する。
【0014】要素色強度の差分の変化度合いに基づいて
色にじみ画素を検出する手法としては、上述したものに
とらわれる必要はなく、その一例として、請求項4にか
かる発明は、請求項3に記載の画像処理装置において、
上記色にじみ画素検出手段は、低密度の色フィルタが複
数ある場合、互いに隣接する画素間において低密度の色
フィルタに対する要素色強度間の差分の変化度合いに基
づいて上記色にじみ画素を検出する構成としてある。
【0015】上記のように構成した請求項4にかかる発
明においては、低密度の色フィルタが複数存在し、上記
色にじみ画素検出手段は、低密度の色フィルタに対する
要素色強度どうしの差分を求め、隣接する画素間におけ
る同差分の変化度合いに基づいて色にじみ画素を検出す
る。
【0016】すなわち、上述したように偽の要素色成分
は低密度の色フィルタに対する要素色について顕著に現
れるため、かかる低密度の色フィルタに対する要素色強
度の差分に着目する。例えば、図23(a)に示すよう
に、全体に対してGの色フィルタの密度が高く、Rおよ
びBの色フィルタの密度が低い場合、偽の要素色成分は
R、Bで顕著に現れることになる。ここにおいて、同様
に中段ラインに着目するものとし、この中段ラインの各
画素におけるBの色信号レベルを上段ライン側に隣接す
るBの色フィルタから線形補間するものとする。する
と、中段ラインの各画素におけるBの色信号レベルは同
図(d)に示すものと同様になり、RとBの色信号レベ
ルの差分ΔRB=|R−B|=ΔRGとなる。従って、
隣接する画素間におけるΔRBの値も同図(f)に示す
ようになるため、光が当たる領域と光が当たらない領域
の境界付近の画素において同ΔRBの変化度合いは
「0.5」となり、このような画素を色にじみ画素とし
て検出する。
【0017】基準の要素色強度と低密度の要素色強度と
の差分の変化度合いに着目するか、あるいは低密度の要
素色強度間の差分の変化度合いに着目するかにかかわら
ず、いずれの隣接画素間でかかる変化度合いを調べるか
については様々な態様が考えられる。例えば、水平方
向、垂直方向および斜め方向の八方向に隣接する画素間
で同変化度合いを調べるようにしてもよいし、適宜、比
較方向を削減すれば演算量を低減することができる。上
述した理由から低密度の色フィルタに対する画素におい
ては、偽の要素色成分が発生している可能性が高いと言
えるため、上記変化度合いを調べる場合、低密度の色フ
ィルタに対する画素間で調べる方が好適である。そこ
で、請求項5にかかる発明は、請求項2〜請求項4のい
ずれかに記載の画像処理装置において、上記色にじみ画
素検出手段は、互いに隣接する低密度の画素間における
上記変化度合いに基づいて上記色にじみ画素を検出する
構成としてある。
【0018】上記のように構成した請求項5にかかる発
明においては、上記色にじみ画素検出手段は、隣接する
低密度の色フィルタに対応する画素間で同変化度合いを
調べて色にじみ画素を検出する。
【0019】一方、色にじみを低減する画像処理として
は、検出された色にじみ画素を基準として所定サイズの
平滑化フィルタを作用させるなどすれば実現可能であ
り、このような平滑化処理を行う際の好適な一例とし
て、請求項6にかかる発明は、請求項1〜請求項5のい
ずれかに記載の画像処理装置において、上記画像処理手
段は、上記色にじみ画素を基準とした所定範囲の画素を
対象として要素色成分から輝度成分を減算した色差成分
を平滑化処理し、元の要素色成分に戻す構成としてあ
る。
【0020】上記のように構成した請求項6にかかる発
明においては、上記画像処理手段は、検出された色にじ
み画素を基準とした所定範囲の画素を対象として平滑化
処理を行うが、色にじみには色差成分の平滑処理が有効
であるため、各画素について要素色成分から輝度成分を
減算した色差成分を平滑化処理し、その後、元の要素色
成分に戻す。
【0021】また、平滑化処理によって画像のシャープ
さが失われることもあるので、請求項7にかかる発明
は、請求項6に記載の画像処理装置において、上記画像
処理手段は、エッジ強調処理する構成としてある。
【0022】上記のように構成した請求項7にかかる発
明においては、上記画像処理手段は、画像データに対し
てエッジ強調処理を行い、平滑化処理で失われたシャー
プさを補う。
【0023】このように、エッジ強調処理を行うとして
も、上記平滑化処理を行わない領域までエッジ強調する
と、同平滑化処理される領域の外側が不自然にエッジ強
調されてしまうことも観念されるため、請求項8にかか
る発明は、請求項7に記載の画像処理装置において、上
記画像処理手段は、上記平滑化処理を行う範囲内の画素
に対してエッジ強調処理する構成としてある。
【0024】上記のように構成した請求項8にかかる発
明においては、上記画像処理手段は、シャープさが失わ
れがちな上記平滑化処理を行う範囲内の画素に対してエ
ッジ強調処理を行う。
【0025】ところで、平滑化処理を行うにあたり、す
べての画像データにおいて、一律に同一範囲の平滑化処
理を行うことは得策ではない。例えば、画像サイズの大
きな画像データと画像サイズの小さな画像データの両者
に対して同一範囲の平滑化処理を施したものとする。こ
の場合、前者における平滑化処理の範囲が画像に対して
占める割合と、後者における割合とは異なるため、前者
において良好な結果が得られたとしても後者においては
全体がぼやけすぎてしまうこともあり得る。そこで、請
求項9にかかる発明は、請求項6〜請求項8のいずれか
に記載の画像処理装置において、上記画像処理手段は、
上記検出された色にじみ画素を基準とした所定範囲の画
素を対象として平滑化処理を行うにあたり、処理対象と
なる画像のサイズが大きい場合に同平滑化処理する範囲
を大きくし、同画像のサイズが小さい場合に同平滑化処
理する範囲を小さくする構成としてある。
【0026】上記のように構成した請求項9にかかる発
明においては、上記画像処理手段は、予め画像処理の対
象となる画像データのサイズを検知し、当該画像データ
のサイズが大きければ平滑化処理する範囲を大きくする
し、同画像データのサイズが小さければ平滑化処理する
範囲を小さくする。具体的にはサイズの異なる複数の平
滑化フィルタを保持しておき、画像サイズに応じて平滑
化フィルタを使い分けるようにするなどすれば実現可能
である。
【0027】また、色にじみを低減する別の手法の一例
として請求項10にかかる発明は、請求項1〜請求項5
のいずれかに記載の画像処理装置において、上記画像処
理手段は、上記色にじみ画素を基準とした所定範囲の画
素を対象として要素色成分から輝度成分を減算した色差
成分にて中央の値を有する色差成分を当該色にじみ画素
の色差成分に置換して元の要素色成分に戻す構成として
ある。
【0028】上記のように構成した請求項10にかかる
発明においては、上記画像処理手段は、検出された色に
じみ画素を基準とした所定範囲の画素を対象として要素
色成分から輝度成分を減算して得た色差成分を検出し、
その中で中央の値を有する色差成分を色にじみ画素の色
差成分に置き換え、その後に元の要素色成分に戻す。す
なわち、色にじみ画素の色差成分を周辺画素の色差成分
に置き換えることにより、色にじみを低減する。なお、
所定範囲の画素を対象とした色差成分にて中央の値を選
択する具体的な構成としては、所定のメジアンフィルタ
などを適用すればよい。
【0029】色にじみ画素を基準とした所定範囲の画素
を対象として上記の平滑化処理を行い、その後に上記の
エッジ強調処理を行えば、平滑化処理によって失われた
シャープさを補うことができる。しかし、経験的な見地
からすると、色にじみ画素が画像の境界部分たるエッジ
部分に発生している場合には、当該エッジ部分の画像が
ぼやけてしまうことがあった。かかる点にかんがみ、請
求項11にかかる発明は、請求項1〜請求項5のいずれ
かに記載の画像処理装置において、上記画像処理手段
は、上記色にじみ画素がエッジ画素であるか否かを判断
してエッジ画素である場合に同色にじみ画素を基準とし
た所定範囲の画素を対象として要素色成分から輝度成分
を減算した色差成分にて中央の値を有する色差成分を当
該色にじみ画素の色差成分に置換し、エッジ画素ではな
い場合に同色にじみ画素を基準とした所定範囲の画素を
対象として要素色成分から輝度成分を減算した色差成分
を平滑化処理し、その後に元の要素色成分に戻す構成と
してある。
【0030】上記のように構成した請求項11に発明に
おいては、色にじみ画素が検出されると、画像処理手段
は当該色にじみ画素がエッジ画素であるか否かを判断す
る。ここにおいて、エッジ画素であると判断した場合に
は上述したようにして色にじみ画素を基準とした所定範
囲の画素を対象とした色差成分を検出し、その中で中央
の値を有する色差成分を色にじみ画素の色差成分に置き
換え、その後に元の要素色成分に戻す。他方、エッジ画
素ではないと判断した場合には上述したようにして色に
じみ画素を基準とした所定範囲の画素の色差成分を平滑
化処理し、その後に元の要素色成分に戻す。
【0031】例えば、白・黒の境界部分に色にじみ画素
が発生していた場合、当該色にじみ画素の色差成分が周
辺画素の色差成分に置き換わって純粋に白または黒の画
素となるため、色にじみは解消されつつも境界部分がぼ
やけてしまうことはない。また、エッジ画素であるか否
かを判断するにあたっては、エッジ画素において隣接画
素間で色差成分の変化度合いが大きくなることから、か
かる色差成分の変化度合いと所定のしきい値とを比較
し、同色差成分の変化度合いの方が大きい場合にエッジ
画素と判断するなどすればよい。むろん、エッジ画素を
輝度勾配の大きい画素として捉え、隣接画素間で輝度成
分の変化度合いに基づいてエッジ画素を判断するように
してもよい。
【0032】色にじみ画素を検出して当該色にじみ画素
を基準とした所定範囲の画素について色にじみを低減す
る手法は、必ずしも実体のある装置に限られる必要もな
く、その一例として、請求項12にかかる発明は、複数
要素色の色フィルタが非均一密度でモザイク状に配置さ
れた単板の固体撮像素子にて撮像されるとともに均一密
度となるように演算にて補充して生成されたドットマト
リクス状の画素からなる画像データに対して画像処理す
る画像処理方法であって、同画像データにおいて色にじ
み画素を検出し、色にじみを低減するために色にじみ画
素を基準とした所定範囲の画素を対象として画像処理す
るにあたり、上記検出された色にじみ画素を基準として
同画像処理を実行する構成としてある。
【0033】すなわち、必ずしも実体のある装置に限ら
ず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0034】ところで、上述したように色にじみ画素を
検出して当該色にじみ画素を基準とした所定範囲の画素
について色にじみを低減する画像処理装置は単独で存在
する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用
されることもあるなど、発明の思想としては各種の態様
を含むものである。また、ハードウェアで実現された
り、ソフトウェアで実現されるなど、適宜、変更可能で
ある。
【0035】発明の思想の具現化例として画像処理装置
を制御するソフトウェアとなる場合には、かかるソフト
ウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、
利用されるといわざるをえない。その一例として、請求
項13にかかる発明は、複数要素色の色フィルタが非均
一密度でモザイク状に配置された単板の固体撮像素子に
て撮像されるとともに均一密度となるように演算にて補
充して生成されたドットマトリクス状の画素からなる画
像データに対して画像処理する画像処理装置のための画
像処理制御プログラムを記録した媒体であって、同画像
データにおいて色にじみ画素を検出し、色にじみを低減
するために色にじみ画素を基準とした所定範囲の画素を
対象として画像処理するにあたり、上記検出された色に
じみ画素を基準として同画像処理を実行する構成として
ある。
【0036】むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体で
あってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後
開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考え
ることができる。また、一次複製品、二次複製品などの
複製段階については全く問う余地無く同等である。その
他、供給方法として通信回線を利用して行う場合でも本
発明が利用されていることには変わりはないし、半導体
チップに書き込まれたようなものであっても同様であ
る。
【0037】さらに、一部がソフトウェアであって、一
部がハードウェアで実現されている場合においても発明
の思想において全く異なるものはなく、一部を記録媒体
上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるよう
な形態のものとしてあってもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、単板式の
固体撮像素子にて撮像された画像データにおいて、色に
じみ画素を検出して当該色にじみ画素を基準とした所定
範囲の画素を対象として色にじみを低減するようにした
ため、演算量を削減して処理時間を短縮することが可能
な画像処理装置を提供することができる。
【0039】また、請求項2にかかる発明によれば、低
密度の色フィルタに対する要素色強度に着目すればよい
ため、容易に色にじみ画素を検出することができる。
【0040】さらに、請求項3にかかる発明によれば、
基準の要素色強度と低密度の色フィルタに対する要素色
強度との差分の変化度合いを調べればよいため、色にじ
み画素の検出演算を容易に行うことができる。
【0041】さらに、請求項4にかかる発明によれば、
低密度の色フィルタが複数ある場合、一律に低密度の色
フィルタに対する要素色強度間の差分の変化度合いに着
目すればよいため、色にじみ画素の検出演算を容易に行
うことができる。
【0042】さらに、請求項5にかかる発明によれば、
低密度の色フィルタに対する画素間で上記差分の変化度
合いを調べるようにしたため、より信頼性の高い検出を
行うことができる。
【0043】さらに、請求項6にかかる発明によれば、
平滑化処理により色にじみを低減するにあたり、色差成
分を平滑化処理して元の要素色成分に戻せばよいため、
演算を容易に行うことができる。
【0044】さらに、請求項7にかかる発明によれば、
エッジ強調処理を行うようにしたため、平滑化処理によ
る画像のシャープさの低下を補うことができる。
【0045】さらに、請求項8にかかる発明によれば、
平滑化処理を行う範囲内の画素に対してエッジ強調処理
を行うようにしたため、平滑化処理の範囲外の画素につ
いて不自然にシャープさが高まることはない。
【0046】さらに、請求項9にかかる発明によれば、
処理対象となる画像のサイズに応じて平滑化処理する範
囲を変化させるようにしたため、最適な範囲の平滑化処
理を行うことができる。
【0047】さらに、請求項10にかかる発明によれ
ば、所定範囲の画素の色差成分にて中央の値を色にじみ
画素に援用するようにしたため、色にじみを低減するこ
とができる。
【0048】さらに、請求項11にかかる発明によれ
ば、色にじみ画素がエッジ画素である場合に所定範囲の
画素の色差成分にて中央の値を色にじみ画素に援用し、
エッジ画素ではない場合に平滑化処理を施すようにした
ため、画像のエッジ部分がぼやけてしまうことがない。
【0049】さらに、請求項12にかかる発明によれ
ば、同様にして演算量を削減して処理時間を短縮するこ
とが可能な画像処理方法を提供することができ、請求項
13にかかる発明によれば、画像処理制御プログラムを
記録した媒体を提供することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かる画像処理装置を適用した画像処理システムをブロッ
ク図により示しており、図2は具体的ハードウェア構成
例を概略ブロック図により示している。図1において、
画像入力装置10は単板式のCCDを利用して撮像した
実画像などをドットマトリクス状の画素で表した画像デ
ータとして画像処理装置20へ出力する。上述した原理
から単板式のCCDにて撮像された画像データには色に
じみが発生し、画像処理装置20は入力画像データにお
いて色にじみ画素を検出して当該色にじみ画素を基準と
した所定範囲で色にじみを低減するように画像処理して
画像出力装置30へ出力し、画像出力装置30は画像処
理された画像データをドットマトリクス状の画素で出力
する。
【0051】画像処理装置20は、色にじみ画素を検出
することから色にじみ画素検出手段を備えているし、当
該検出された色にじみを基準として色にじみを低減する
ように画像処理を行うことから画像処理手段をも備えて
いると言える。
【0052】画像入力装置10の具体例は図2における
単板式のCCDを備えたフィルムスキャナ11やデジタ
ルスチルカメラ12あるいはビデオカメラ14などが該
当する。例えば、図3は同デジタルスチルカメラ12の
簡単なハードウェア構成例を概略ブロック図により示し
ている。同図において、入射光は光学系12aを介して
CCD12bに受光される。このCCD12bはR,
G,B各色の色フィルタが各画素に対応して所定の割合
で配置されており、駆動回路12cにて各画素における
色信号が出力される。出力された色信号はデジタル変換
されて補間演算回路12dに入力され、当該補間演算回
路12dにて各画素において直接得ることができない要
素色成分についての色信号を周辺の画素からの線形補間
演算により取得し、RGBの階調データとして画像メモ
リ12eに保存する。
【0053】一方、画像処理装置20の具体例はコンピ
ュータ21とハードディスク22とキーボード23とC
D−ROMドライブ24とフロッピーディスクドライブ
25とモデム26などからなるコンピュータシステムが
該当し、画像出力装置30の具体例はプリンタ31やデ
ィスプレイ32等が該当する。なお、モデム26につい
ては公衆通信回線に接続され、外部のネットワークに同
公衆通信回線を介して接続し、ソフトウェアやデータを
ダウンロードして導入可能となっている。
【0054】本実施形態においては、画像入力装置10
としてのフィルムスキャナ11やデジタルスチルカメラ
12が画像データとしてRGBの階調データを出力する
とともに、画像出力装置30としてのプリンタ31は階
調データとしてCMY(シアン、マゼンダ、イエロー)
あるいはこれに黒を加えたCMYKの二値データを入力
として必要とするし、ディスプレイ32はRGBの階調
データを入力として必要とする。
【0055】一方、コンピュータ21内ではオペレーテ
ィングシステム21aが稼働しており、プリンタ31や
ディスプレイ32に対応したプリンタドライバ21bや
ディスプレイドライバ21cが組み込まれている。ま
た、画像処理アプリケーション21dはオペレーティン
グシステム21aにて処理の実行を制御され、必要に応
じてプリンタドライバ21bやディスプレイドライバ2
1cと連携して所定の画像処理を実行する。従って、画
像処理装置20としてのこのコンピュータ21の具体的
役割は、RGBの階調データを入力し、色にじみ画素を
検出して色にじみを低減するように画像処理を施したR
GBの階調データを作成し、ディスプレイドライバ21
cを介してディスプレイ32に表示させるとともに、プ
リンタドライバ21bを介してCMY(あるいはCMY
K)の二値データに変換してプリンタ31に印刷させる
ことになる。
【0056】このように、本実施形態においては、画像
の入出力装置の間にコンピュータシステムを組み込んで
画像処理を行うようにしているが、必ずしもかかるコン
ピュータシステムを必要とするわけではなく、単板式の
CCDにて撮像されるとともに上述したように補間演算
されて色にじみが発生した画像データに対して色にじみ
を低減するように画像処理を行うシステムに適用可能で
ある。例えば、図4に示すように単板式のCCDを備え
たデジタルスチルカメラ13a内に同様に画像処理する
画像処理装置を組み込み、色にじみを低減した画像デー
タを用いてディスプレイ32aに表示させたりプリンタ
31aに印字させるようなシステムであっても良い。ま
た、図5に示すように、コンピュータシステムを介する
ことなく画像データを入力して印刷するプリンタ31b
においては、単板式のCCDを有するフィルムスキャナ
11bやデジタルスチルカメラ13b等を介して入力さ
れる画像データに対して色にじみを低減して画像処理す
るように構成することも可能である。
【0057】上述した色にじみ画素の検出と色にじみを
低減する画像処理は、具体的には上記コンピュータ21
内にて図6などに示すフローチャートに対応した画像処
理プログラムで行っている。本実施形態において採用す
る色にじみの低減方法は、後述するように平滑化フィル
タなどを作用させて行う点については従来と同様である
が、同平滑化フィルタなどを作用させる領域は色にじみ
画素の周辺に限られることで従来とは異なる。ここで、
処理対象となる画像データについて、図7(a)および
(b)に示すように二種類の画像サイズのビットマップ
を考え、両者に対して図中斜線部分で示す同一サイズの
平滑化フィルタを作用させるものとする。画像サイズが
異なるとは、画像データの各画素とCCDの各画素が一
対一で対応していれば、使用するCCDの画素数に応じ
て画像サイズも当然に異なるが、同一画素数のCCDを
使用した場合であっても適宜伸縮して画像サイズが変更
される場合もあり、かかる場合も含むものとする。
【0058】図からも明らかなように、同一サイズの平
滑化フィルタを適用している限りにおいては、画像サイ
ズが異なれば平滑化処理される領域が画像全体に対して
占める割合も異なる。従って、あらゆる画像サイズの画
像データに対して一律に同一サイズの平滑化フィルタを
作用させてしまうと、図7(a)に示すように適当な大
きさの領域が平滑化処理されることもあれば、同図
(b)に示すように平滑化処理される領域が画像全体に
対して占める割合が大きくなってしまうことがある。平
滑化処理するということは、画像をぼやけさせることに
他ならないから、同図(b)に示すものにおいては画像
の大部分がぼやけてしまうことになりかねない。
【0059】そこで、本実施形態においては、図8に示
すようにな3×3、5×5、7×7画素といった複数の
異なるサイズの平滑化フィルタを保持しており、画像サ
イズに応じてこれらの平滑化フィルタを適宜使い分ける
ようにしている。ここで、ビットマップ画像の画像サイ
ズを判定するにあたっては、画像の(height)×
(width)を算出して画素数を求め、この算出され
た画素数を指標としてもよいが、本実施形態において
は、次式で表されるAに従って処理対象画像の画像サイ
ズを判定する。
【0060】 A=min(height,width) …(1) ここにおいて、min(height,width)は
heightとwidthのいずれか小さい方を意味す
る。そして、ステップS110では、 A<300ならば、3×3画素の平滑化フィルタ 300≦A≦600ならば、5×5画素の平滑化フィル
タ A>600ならば、7×7画素の平滑化フィルタ というように分岐し、それぞれステップS122〜ステ
ップS126にて用いる平滑化フィルタの種類をワーク
エリアに保存する。ワークエリアはコンピュータ21内
のRAMであってもよいしハードディスク22であって
もよい。
【0061】ここでmin(height,widt
h)を基準としているのは次のような理由による。平滑
化フィルタのサイズが適当か否かを判断するにあたって
は、本来的には全画素数に対して平滑化処理される画素
数の割合で判断すればよい。しかしながら、例えば、同
一画素数の画像データであっても図9(a)に示すビッ
トマップ画像のように幅広の画像もあれば、同図(b)
に示すビットマップ画像のように高さ方向に比べて幅方
向の長さが若干長い標準的な画像もある。仮に、処理対
象画像の全画素数に応じて使用する平滑化フィルタを決
定するものとすると、両者で同一の平滑化フィルタが選
択されることになる。すると、後者においては同平滑化
フィルタのサイズが適当であっても、前者においては高
さ方向がほぼ全長にわたって平滑化されることがあり、
このような場合、視覚的にはぼやけた印象を受ける。従
って、heightとwidthのいずれか小さい方を
基準とすれば、このような弊害を回避することができ
る。
【0062】図6のフローチャートを参照すると、図1
0に示すようにドットマトリクス状の画素からなる画像
データについて処理対象画素を水平方向に主走査しつつ
垂直方向に副走査して移動させ、各画素について色にじ
み画素であるか否かを判断している。
【0063】画像データがドットマトリクス状の画素か
ら構成されている場合には、各画素ごとにRGBの階調
データ(「0」〜「255」)で表されている。ステッ
プS122〜ステップS126にて使用する平滑化フィ
ルタの種類をワークエリアに保存したら、次なるステッ
プS130においては、対象画素とその周辺画素におけ
るRおよびBの階調データの差分ΔRBを算出する。こ
のΔRBは、 ΔRB=|R−B| …(2) と表される。
【0064】本実施形態におけるCCDは図23(a)
に示すように、各画素に対応してR,G,Bの各色の色
フィルタがモザイク状に配置されるとともに、Gの色フ
ィルタのみが千鳥状に配置されて密度が高くなってお
り、RおよびBの色フィルタが低密度となっている。そ
して、各画素において直接的に得ることができない色信
号を隣接する画素の色信号から線形補間演算してR,
G,B全色の色信号を得て階調データに変換している。
従って、確率からすれば補間演算の結果、ある画素にお
いて低密度のR,Bの階調データについて、本来の強度
が得られなかったり、本来必要のない色成分が発生する
など偽の要素色成分により色にじみが発生するというこ
とができる。
【0065】また、色にじみは特に白・黒間の境界付近
にて顕著に現れることが知られている。例えば、Rの色
フィルタに対応する画素において白色を表現する場合、
本来のRGBの階調データは(R,G,B)=(25
5,255,255)となるところ、補間演算の結果
(R,G,B)=(255,255,127)となった
りする。ここにおいて、Gの色フィルタは高密度である
からG成分については補間演算により偽の要素色成分が
発生する確率が小さく、他方、Rの成分は色フィルタか
ら直接的に得ることができるため偽の色成分が発生する
ことはない。本来的にはある画素において白を表現する
ならばΔRBは「0」となるし、黒を表現する場合もΔ
RBは「0」となるはずではあるが、色にじみ画素にお
いてはこれに比べてΔRBの値が大きくなる傾向を示
す。
【0066】むろん、画像データによってはもともとR
およびGの成分が高く、Bの成分が低い画素も当然に存
在し得る。しかし、このような場合には各要素色成分は
隣接画素においても保持され、当該画素から遠ざかるに
つれてΔRBの値はなだらかに変化する場合が多い。こ
れに対して、色にじみは原理的に画素単位で発生しつ
つ、かつ、互いに隣接する画素のいずれか一方が白また
は黒などの画素であるから、隣接画素間でΔRBの変化
度合いが大きい画素を色にじみ画素としてもあながち間
違ってはいないといえる。そこで、本実施形態において
は、後述するようにして処理対象画素と周辺画素との間
でΔRBの値の変化度合いを調べ、同変化度合いが大き
い画素を色にじみ画素として検出する。むろん、Gの色
フィルタは高密度であるから補間演算により偽の要素色
成分が発生する可能性は低いと言えるため、この要素色
成分を基準として(2)式を、 ΔGR=|G−R| …(3) ΔGB=|G−B| …(4) という式に代替することも可能である。
【0067】また、このようなΔRBの変化度合いを調
べるにあたっては、低密度の色フィルタに対応する画素
間で比較する方が好適である。すなわち、高密度の色フ
ィルタに対応する画素と比べて低密度の色フィルタに対
応する画素の方が偽の要素色成分が発生しやすいため、
低密度の色フィルタに対応する画素間でΔRBの変化度
合いを比較する方がより信頼性の高い検出を行うことが
できる。
【0068】実際の色にじみ画素の検出はステップS1
40にて行われ、このステップS140では上記のよう
にして算出したΔRBの周辺画素間での変化度合いから
色にじみ画素か否かの判定を行う。このとき、図11に
示すように、処理対象画素を中心とするとともに、水平
方向をx、垂直方向をyとしたマトリクスを考え、 E=4ΔRB(x,y)−2ΔRB(x−1,y−1) −2ΔRB(x+1,y−1) …(5) で表されるEの値と所定のしきい値Thとの大小関係を
比較する。そして、E≧Thの場合に色にじみ画素であ
ると判断する。従って、上述したステップS130にお
いては、判定対象の画素におけるΔRB(x,y)を求
めておくとともに、周辺画素のΔRBの値としてΔRB
(x−1,y−1)およびΔRB(x+1,y−1)を
求めておくことになる。
【0069】E≧Thの判定基準に従って色にじみ画素
を検出する意味は次のようになる。処理対象画素におい
て色にじみが発生していると、当該画素とその周辺画素
間のΔRB値の変化度合いが大きくなるため(5)式を
参照するとEの値も大きくなり、所定のしきい値Thを
越えた場合に色にじみ画素と判断する。また、(5)式
および図11を参照すると、判定対象の画素と斜め方向
の画素とでΔRBの変化度合いを調べていることが容易
に分かる。ここで、図23(a)を参照すれば、判定対
象の画素がRに該当すれば斜め方向の画素はBに該当
し、判定対象の画素がBに該当すれば斜め方向の画素は
Rに該当するし、判定対象の画素がGに該当すれば斜め
方向の画素はGに該当する。すなわち、判定対象の画素
が低密度の要素色に対応する場合は、隣接する低密度の
要素色に対応する画素との間でΔRB値の変化度合いを
調べ、判定対象の画素が高密度の要素色に対応する場合
は、隣接する高密度の要素色に対応する画素との間でΔ
RBの変化度合いを調べていることになる。
【0070】従って、ステップS130,S140にて
互いに隣接する画素間において低密度の色フィルタに対
する要素色強度間の差分の変化度合いに基づいて色にじ
み画素を検出しており、これらを実行するハードウェア
構成とソフトウェアとによって色にじみ画素検出手段を
構成することになる。
【0071】ステップS140にて色にじみ画素である
ものと判断した場合には、ステップS150にて当該画
素がエッジ画素か否かを判定する。エッジ画素であるか
否かを判断するにあたっては、色差成分に基づいて行う
手法が有効であるため、本実施形態においてはRおよび
Bの階調データから輝度成分Yを減算してそれぞれ色差
成分C1,C2を求める。なお、この色差成分C1,C
2は、 C1=R−Y …(6) C2=B−Y …(7) と表すことができる。
【0072】しかしながら、RGBの階調データは直接
には輝度の値を持っておらず、輝度を求めるためにLu
v表色空間に色変換することも可能であるが、演算量な
どの問題から得策ではない。このため、テレビジョンな
どの場合に利用されているRGBから輝度を直に求める
次式の変換式を利用する。 Y=0.30R+0.59G+0.11B …(8)
【0073】エッジ画素は画像の境界部分であるから、
隣接する画素間で色差成分C1,C2の変化度合いが大
きいといえるため、次の二つの判定基準のうちでいずれ
か一方を充足する場合にエッジ画素として判断すること
ができる。 |C1(x,y)−C1(x−1,y−1)|≧Th1 …(9) |C2(x,y)−C2(x−1,y−1)|≧Th2 …(10) なお、ここにおけるxは水平方向の座標を示しており、
yは垂直方向の座標を示している。
【0074】すなわち、(9)および(10)式の意味
するところは、図12に示すように、当該色にじみ画素
を中心としたドットマトリクス状の画素からなる画像デ
ータにおいて、隣接する斜め方向の画素間で色差成分C
1,C2の変化度合いを求め、それぞれしきい値Th
1,Th2以上あるか否かを判定していることに他なら
ない。そして、いずれか一方の判断基準を充足する場合
にエッジ画素と判断していることになる。むろん、本来
的には画素は図13に示すように縦横に升目状に配置さ
れており、中央の画素に注目すると八つの隣接画素があ
る。従って、同様にそれぞれの隣接する画素との間で色
差成分C1,C2の変化度合いを求めるとともに、それ
ぞれしきい値Th1,Th2との間で比較演算し、いず
れか一つの比較演算にて色差成分C1またはC2の変化
度合いがしきい値Th1またはTh2以上ある場合に色
にじみ画素と判断すればよい。
【0075】このように色にじみ画素がエッジ画素であ
るか否かを判断するにあっては、色差成分C1,C2の
変化度合いに基づいて行う手法が有効ではあるものの、
一つの色にじみ画素について、隣接する八画素のそれぞ
れにおいて色差成分C1,C2についての比較演算を行
わなければならないため、演算量が多大となって処理速
度が低下してしまうことになりかねない。そこで、図1
4に示すように縦横方向の四画素について比較演算を行
ったり、あるいは図15に示すように斜め方向の四画素
について比較演算を行うようにし、演算量を低減するよ
うにしてもかまわない。
【0076】また、エッジ画素であるか否かを輝度勾配
の大小で判断するようにしてもよく、この場合には上述
した(9)および(10)式を次式に代替すればよい。 |Y(x,y)−Y(x−1,y−1)|≧Th3 …(11) この(11)式をエッジ画素の判断基準として用いれ
ば、(9)および(10)式を用いる場合に比べて演算
量が半減されることは容易に分かることである。
【0077】ステップS150にて当該色にじみ画素が
エッジ画素ではないものと判断した場合には、ステップ
S152で同色にじみ画素に対してステップS122〜
ステップS126にて決定した平滑化フィルタを作用さ
せて同色にじみ画素を基準とした所定範囲の画素に対し
て平滑化処理を行う。むろん、平滑化処理を行うにあた
っては、色差成分の平滑化が有効であるため、本実施形
態においては上記(6)、(7)式に基づいて算出した
色差成分C1,C2に対して平滑化処理を施す。
【0078】ここで、平滑化フィルタを用いた平滑化処
理について説明する。図8に示す各平滑化フィルタにお
いて、中央の数値をマトリクス状の画像データにおける
処理対象画素の色差成分C1,C2の重み付けとし、そ
の周辺画素に対して同平滑化フィルタの升目における数
値に対応した重み付けをして積算するのに利用される。
この場合、すべての升目に「1」が立てられているた
め、平滑後の色差成分C1’は各升目の色差成分C1を
合計して全升目数で除算して求め、平滑後の色差成分C
2’も同様にして求められる。むろん、各升目に適宜重
み付けを持たせるようにしてもかまわない。ただし、平
滑化フィルタを作用させるとういことは、上述したよう
なマトリクス演算を行うことであるから、各升目に重み
付けを持たせれば演算量も増加することになる。すなわ
ち、本実施形態においては、平滑化フィルタの各升目に
「1」を立てているため、各画素のデータを合計して升
目数で除算すればよいが、各升目に重み付けがなされて
いる場合には升目数だけ乗算演算と加算演算が必要にな
ることから演算量が多大となる。
【0079】従来のように画像データの全画素を対象と
してこのようなマトリクス演算を行うと、演算量が膨大
となって多大な処理時間がかかってしまうことがある。
従って、本実施形態のように色にじみ画素を検出して当
該色にじみ画素の周辺について平滑化処理を行うように
すれば、大幅な演算量の削減が期待され、高速な画像処
理を実現可能となる。
【0080】一方、ステップS150で当該色にじみ画
素がエッジ画素であると判断した場合には、ステップS
154で同色にじみ画素を中心として5×5画素のメジ
アンフィルタを作用させる。なお、実際に適用するメジ
アンフィルタのサイズは、必ずしも5×5画素である必
要はなく、3×3画素のメジアンフィルタを適用するな
ど適宜変更可能である。そこで、説明の便宜上、3×3
画素のメジアンフィルタを適用する場合について説明す
る。
【0081】例えば、図16に示すように、色にじみ画
素を中心とした3×3画素のドットマトリクスを考慮す
る。なお、各升目の値は色差成分C1の値を示してお
り、図中の斜め線がエッジ方向に相当する。ここで、3
×3画素のメジアンフィルタを適用するということは、
全九画素の色差成分C1の値を昇順または降順にソート
し、中央の値を選択して色にじみ画素の色差成分C1と
置き換えることを意味する。すなわち、同図に示すもの
においては、色差成分C1の値が「10」の画素が六画
素存在し、「40」の画素が一画素存在し、「100」
の画素が三画素存在しているため、これらの値を仮に昇
順にソートしたものとすると図17に示すようになる。
すると、同図からも明らかなように中央の値は「10」
となり、当該色にじみ画素の色差成分C1は「10」と
なる。
【0082】一方、ここにおいて3×3画素の平滑化フ
ィルタを作用させたものとすると、升目の合計値「30
0」を画素数「9」で除算した値である「33」が平滑
化処理後の色差成分C1’となる。この平滑処理後の色
差成分C1’は色にじみ画素に対して周辺画素の色差成
分C1を平均化して加算したものであるから、滑らかな
画像データとしていることになる。このようにして滑ら
かにしたものはいわゆるローパスフィルタをかけたもの
と同様の意味あいを持ち、画像は滑らかにされて色にじ
みが目立たなくなるが、エッジ部分もぼやけた印象とな
ってしまうため得策ではない。そこで、エッジ画素に対
しては上述したメジアンフィルタを適用すればエッジ部
分がぼやけないことは、上記の演算結果からも明らかで
ある。
【0083】他方、図16を参照すると、色差成分C1
の値が「40」の画素にて色にじみが発生していること
が分かる。そこで、この色にじみ画素に対して3×3画
素のメジアンフィルタを適用すると、隣接する八画素の
中で七画素の色差成分の値が「100」であり、一画素
のみ色差成分の値が「10」であるため、当該色にじみ
画素の色差成分の値も「100」に置き換わることにな
り、色にじみが低減されることが分かる。このように、
メジアンフィルタはエッジ部分をぼやけさせないように
しつつ、色にじみを低減させる効果をも有しており、上
記のステップS150にて当該色にじみ画素がエッジ画
素であるか否かを判定する意味はかかる事由によるもの
である。
【0084】なお、ここで例示したメジアンフィルタは
3×3画素であるが、むろん、本実施形態にて採用する
5×5画素のメジアンフィルタの場合、全二十五画素の
中で中央の値を選択すればよく、3×3画素の場合と全
く同様に考えることができる。また、色差成分C1につ
いて例示したが、色差成分C2についても同様であるこ
とはいうまでもない。
【0085】ところで、平滑化フィルタとメジアンフィ
ルタの演算速度を比べると、メジアンフィルタの方が比
較的遅いため、メジアンフィルタを適用する場面は可能
な限り抑えた方が処理速度上からも好適である。エッジ
画素の判断基準として(9)および(10)式を採用す
る場合、色差成分C1,C2のいずれか一方で同式を充
足する場合もあれば、色差成分C1,C2の双方で同式
を充足する場合もありうる。ここで、前者の場合におい
て、双方の色差成分についてメジアンフィルタを適用す
る必要性はないし、処理速度の低下を招くことから、同
式を充足する色差成分においてのみステップS154で
メジアンフィルタを適用し、別の一方の色差成分につい
てはステップS152で平滑化フィルタを適用すれば処
理速度を全体として向上させることができる。むろん、
エッジ画素の判断基準として(11)式を採用する場合
には、いずれの色差成分の変化度合いが大きいかといっ
たことは判断し得ないため、この場合にはステップS1
54で色差成分C1,C2の双方に対してメジアンフィ
ルタを適用することになる。
【0086】上述したように、色にじみを低減するとい
うことは、画像を滑らかにして色にじみを目立たなくす
ることに他ならず、その部分がぼやけた印象となってし
まうことも想定しうる。そこで、本実施形態において
は、次なるステップS160にてエッジ強調処理を行
う。
【0087】このエッジ強調処理は、強調前の各画素の
輝度Yに対して強調後の輝度Y’が Y’=Y+(Y−Yunsharp) …(12) として演算される。ここで、Yunsharp は色にじみ画素
の画像データに対してアンシャープマスク処理を施した
ものであり、次にアンシャープマスク処理について説明
する。本実施形態においては、図18に示すように3×
3、5×5、7×7画素からなる三種類のアンシャープ
マスクを備えており、それぞれステップS122〜S1
26で決定した平滑化フィルタのサイズに対応してい
る。例えば、3×3画素の平滑化フィルタを選択した
ら、3×3画素のアンシャープマスクを選択することに
なる。これらのアンシャープマスクも上述した平滑化フ
ィルタと同様に、中央の数値を各画素におけるY(x,
y)の重み付けとし、その周辺画素に対して同マスクの
升目における数値に対応した重み付けをして積算するの
に利用される。例えば、3×3画素のアンシャープマス
クを使用する場合、
【0088】
【数1】 なる演算式に基づいて積算する。この(13)式におい
て、「136」とは重み付け係数の合計値であり、サイ
ズの異なる平滑化フィルタにおいては、それぞれ升目の
合計値となる。すなわち、5×5画素であれば「40
0」となるし、7×7画素であれば「900」となる。
また、Mijはアンシャープマスクの升目に記載されて
いる重み付け係数であり、Y(x,y)は各画素におけ
る輝度成分である。さらに、ijについてはアンシャー
プマスクに対して横列と縦列の座標値で示している。
【0089】Yunsharp (x,y)は色にじみ画素に対
して周辺画素の重み付けを低くして加算したものである
から、この場合も同様にローパスフィルタをかけたもの
と同じ意味あいを持つ。従って、「Y(x,y)−Yun
sharp (x,y)」とは本来の全成分から低周波成分を
引いたことになってハイパスフィルタをかけたものと同
様の意味あいを持つ。そして、ハイパスフィルタを通過
したこの高周波成分を「Y(x,y)」に加えれば高周
波成分を増したことになり、エッジが強調される結果と
なって画像のシャープさが向上する。
【0090】なお、これらのアンシャープマスクは図1
8からも明らかなように、中央部にて最も重み付けが大
きく、周縁に向かうにつれて徐々に重み付け係数が小さ
くなっている。従って、周縁側の重み付け係数が升目の
合計値に与える影響はわずかであるといえる。一方、
(13)式等で示されるマトリクス演算は、処理対象画
素の周囲の画素に対して、採用するアンシャープマスク
の升目数だけ乗算演算と加算演算が必要になることから
演算量が多大となることも観念される。そこで、本実施
形態においては、予め周縁側の重み付け係数を省いて構
成した3×3、5×5、7×7画素のアンシャープマス
クを使用することにより演算量を削減して処理速度を高
めるようにしている。
【0091】ところで、本実施形態においては、平滑化
フィルタのサイズとアンシャープマスクのサイズを同一
としているが、これは次のような理由による。例えば、
図19で示すビットマップ画像に図中斜線部分で示す領
域に対して平滑化処理を行い、図中波線部分で示す領域
に対してアンシャープマスク処理を行って輝度を強調し
たものとする。上述したように輝度を強調する意味は、
平滑化処理されて失われたシャープさを補償するもので
あるから、平滑化領域の外側まで輝度を強調してしまう
と、この外側の領域において不自然にシャープさが向上
してしまうことが発生し得る。このため、本実施形態で
は平滑化フィルタとアンシャープマスクを同一サイズと
しているが、むろん、前者に比べて後者のサイズが小さ
くなるようにしてもかまわない。
【0092】ステップS160では上記のようなエッジ
強調処理を行うとともに、強調後の輝度Y’と処理後の
色差成分を用いつつ(6)〜(8)式に基づいてR’,
G’,B’の階調データを得る。すなわち、ステップS
152,S154にて色にじみを低減するとともに、ス
テップS160にて階調データを生成しており、これら
を実行するハードウェア構成とソフトウェアとによって
画像処理手段を構成することになる。
【0093】なお、ステップS160において、強調し
た輝度Y’を使用することからR’,G’,B’の階調
データが負の値となったり、「255」を越えるような
値となることがある。しかし、階調幅としては、「0」
〜「255」の範囲であるため、負の階調データは一律
に「0」とし、「255」を越える階調データは一律に
「255」とする。そして、次のステップS170にて
処理対象画素を移動させ、ステップS180にて全画素
について終了したと判断するまで同様の処理を繰り返
す。
【0094】ところで、色にじみ画素を中心として平滑
化フィルタを適用し、その後にエッジ強調処理を行え
ば、平滑化処理によって色にじみが低減され、エッジ強
調処理によって平滑化処理で失われた画像のシャープさ
が補償される。従って、本来的には色にじみ画素がエッ
ジ画素であるか否かを問わず、全ての色にじみ画素に対
して一律にかかる処理を実行すればよく、このような構
成としても効果を得ることができる。しかし、かかる構
成においては、経験的な見地からエッジ部分がぼやけて
しまうことがあったため、色にじみ画素がエッジ画素で
ある場合にメジアンフィルタを適用したところ良好な結
果を得ることができた。
【0095】ここで、本実施形態の平滑化処理およびエ
ッジ強調処理の効果について、簡単な一次元のシミュレ
ーションモデルを例示しつつ説明する。図20は、エッ
ジ強調処理を行わない場合の一次元シミュレーションモ
デルにおいて各種のパラメータの値を示す表である。同
図において、左端のR,G,BのマトリクスはCCDの
色フィルタ配列を示している。このマトリクスの右隣に
示す「IN」は光の入射状況を示しており、「1(階調
データは255)」ならば光があたっている、すなわち
「白」を意味し、「0(階調データは0)」ならば
「黒」を意味する。そして、CCDの各画素において、
直接得ることができない色信号は隣接する画素の色信号
から線形補間演算により得ているものとする。
【0096】ここで、本来二次元の配列で考察するべき
ではあるが、説明を簡略化するため、上記R,G,Bの
マトリクスの中央縦列に着目する。この意味において、
一次元のシミュレーションモデルという。すると、上述
した原理から白・黒の境界付近にそれぞれG(B)=
0.5、R=0.5というように偽の色信号が発生し、
この偽の色信号が発生した画素が色にじみ画素として検
出される。色にじみ画素が検出されると、(6)〜
(8)式に従って色差成分C1およびC2が算出され、
この色差成分C1,C2が平滑化処理されて色差成分C
1’,C2’が得られる。なお、ここでは一次元の平滑
化フィルタとして「1,1,1,1,1,1,1」を適用している。
すなわち、処理対象画素の前後それぞれの三画素の画素
値を合計して「7」で除算する。そして、得られた色差
信号C1’,C2’を(6)〜(8)式に基づいて元の
色信号に戻し、平滑処理後のR’,G’,B’が得られ
る。図からも明らかなように白・黒の境界付近の画素に
おける(R’,G’,B’)はそれぞれ(0.75,
0.61,0.61)と、(0.25,0.11,0.
11)となり、本来の「IN」の値に近づいて色にじみ
が低減されたことがわかる。
【0097】また、図21は、平滑化処理を行うととも
に、平滑化フィルタと同一サイズのアンシャープマスク
を用いてエッジ強調処理を行った場合の一次元シミュレ
ーションモデルを同様に示している。この場合も色差成
分C1,C2を求めて平滑化処理を行うことは上述した
ものと相違はないが、(6)〜(8)式を用いて元の色
信号に戻す際に、「1,6,18,25,18,6,1」の重み付けを持
たせた一次元のアンシャープマスクを利用して強調処理
した輝度信号Y’を使用する。すると、白・黒の境界付
近の画素における(R’,G’,B’)はそれぞれ
(0.81,0.67,0.67)と、(0.10,−
0.04,−0.04)となる。むろん、RGBの信号
値としてとり得る値は「0」〜「1」であるからから実
際には後者のデータは(0.10,0,0)となり、図
20に示すものに比べて色にじみがさらに解消されたこ
とがわかる。
【0098】さらに、図22は、平滑化フィルタよりも
小さいサイズのアンシャープマスクを用いてエッジ強調
処理を行った場合の一次元シミュレーションモデルを同
様に示している。この場合、一次元の「1,11,25,11,1」
という平滑化フィルタのサイズ(7桁)よりも小さい5
桁のアンシャープマスクを使用している。そして、上述
したものと同様にして演算を行うと、白・黒の境界付近
の画素における(R’,G’,B’)はそれぞれ(0.
79,0.65,0.65)と、(0.10,−0.0
4,−0.04)となる。このように、図21に示すも
のに比べれば、色にじみの解消程度は劣るものの、図2
0に示すものに比べれば色にじみがさらに解消されてい
ることがわかる。
【0099】次に、上記構成からなる本実施形態の動作
を説明する。単板式のCCDを有するデジタルスチルカ
メラ12で撮像した実画像をコンピュータ21に取り込
んで、プリンタ31にて印刷する場合を想定する。する
と、まず、コンピュータ21にてオペレーティングシス
テム21aが稼働しているもとで、画像処理アプリケー
ション21dを起動させ、デジタルスチルカメラ12か
ら画像データを取り込む。画像データが同オペレーティ
ングシステム21aを介して画像処理アプリケーション
21dに取り込まれたら、ステップS110にて(1)
式に基づいて画像のサイズを判定するための指標値を取
得するとともに、この指標値と所定のしきい値とを比較
し、ステップS122〜ステップS126にて使用する
平滑化フィルタおよびアンシャープマスクのサイズを決
定してワークエリアに保存する。
【0100】そして、ステップS130にて処理対象画
素を初期位置に設定し、(2)式に従って当該画素とそ
の周辺画素におけるΔRBの値を算出する。その後、ス
テップS140にて(5)式に基づいて処理対象画素と
その周辺画素との間で同ΔRBの値の変化度合いを調
べ、所定のしきい値Thと比較して同変化度合いが大き
い場合に色にじみ画素と判断する。
【0101】色にじみ画素と判断されたら、ステップS
150にて(6)〜(8)式に基づいて処理対象画素お
よびその周辺画素について色差成分C1,C2を算出
し、(9)および(10)式、あるいは(11)式など
の判定基準に従って当該色にじみ画素がエッジ画素であ
るか否かを判断する。ここで、エッジ画素ではないもの
と判断した場合には、ステップS152でステップS1
22〜ステップS126にてワークエリアに保存してお
いたフィルタサイズに等しい平滑化フィルタを作用させ
る。すなわち、色差成分C1,C2のそれぞれにつき、
平滑化フィルタの升目に対応する画素の色差成分を合計
して升目数で除算することにより平滑化処理された色差
成分C1’,C2’を得る。
【0102】一方、ステップS150にて当該色にじみ
画素がエッジ画素であると判断した場合には、ステップ
S154で同色にじみ画素を中心とした5×5画素のメ
ジアンフィルタを作用させる。すなわち、色にじみ画素
を中心とした全二十五画素の色差成分の値を昇順または
降順にソートし、中央の値を選択して色にじみ画素の色
差成分と置き換える。このとき、ステップS150にて
(9)および(10)式の判定基準を採用した場合に
は、色差成分C1,C2のそれぞれにて同式を充足する
色差成分についてステップS154でメジアンフィルタ
を適用し、同式を充足しない色差成分についてはステッ
プS152で上記の平滑化フィルタを適用する。むろ
ん、ここにおいて双方の色差成分について同式を充足す
る場合にはステップS154で色差成分C1,C2の双
方についてメジアンフィルタを適用する。他方、ステッ
プS150にて(11)式の判定基準を採用する場合に
は、ステップS154で色差成分C1,C2の双方に対
してメジアンフィルタを適用することになる。
【0103】その後、ステップS160にてステップS
122〜S126で決定したサイズのアンシャープマス
クを使用して処理対象画素およびその周辺画素について
輝度成分Yの低周波成分Yunsharp を求めるとともに、
元の輝度成分Yから同低周波成分Yunsharp を減算する
ことにより高周波成分を求め、同元の輝度成分Yに当該
高周波成分を加算して強調後の輝度成分Y’を得る。具
体的には、(13)式などに基づいて演算を行うことに
なる。そして、この強調後の輝度成分Y’と処理後の色
差成分を用いつつ、(6)〜(8)式に基づいて平滑処
理後のR’,G’,B’の階調データを得る。以上の処
理をステップS170にて処理対象画素を移動させなが
らステップS180にて全画素について実行したと判断
するまで繰り返す。
【0104】全画素について実行し終えたら、画像処理
された画像データをディスプレイドライバ21cを介し
てディスプレイ32に表示し、良好であればプリンタド
ライバ21bを介してプリンタ31にて印刷させる。す
なわち、同プリンタドライバ21bは色にじみが低減さ
れたRGBの階調データを入力し、所定の解像度変換を
経てプリンタ31の印字ヘッド領域に対応したラスタラ
イズを行なうとともに、ラスタライズデータをRGBか
らCMYKへ色変換し、その後でCMYKの階調データ
から二値データへ変換してプリンタ31へ出力する。
【0105】以上の処理により、デジタルスチルカメラ
12から取り込んだ実画像データは自動的に色にじみが
発生している部分のみ色にじみを低減するように画像処
理されてディスプレイ32に表示された後、プリンタ3
1にて印刷される。すなわち、色にじみが発生している
部分のみ色にじみを低減するように画像処理するため、
演算量を削減して高速な画像処理を実現することができ
る。
【0106】このように、画像処理の中枢をなすコンピ
ュータ21はステップS130,S140にて低密度の
要素色強度に基づいて処理対象画素が色にじみ画素か否
かを判定するとともに、色にじみ画素と判定した場合に
ステップS150にてエッジ画素であるか否かを判断
し、エッジ画素でない場合にはステップS152にて平
滑化フィルタを作用させ、他方、エッジ画素である場合
にはステップS154にてメジアンフィルタを作用させ
ることにより、色にじみを低減すべく画像処理するよう
にしたため、演算量を削減して高速な画像処理を実行す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置を適
用した画像処理システムのブロック図である。
【図2】同画像処理装置の具体的ハードウェアのブロッ
ク図である。
【図3】デジタルスチルカメラの簡単なハードウェア構
成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の画像処理装置の他の適用例を示す概略
ブロック図である。
【図5】本発明の画像処理装置の他の適用例を示す概略
ブロック図である。
【図6】本発明の画像処理装置における色にじみ画素の
判定と画像処理部分を示すフローチャートである。
【図7】画像サイズと平滑化領域との関係を示す図であ
る。
【図8】3×3、5×5および7×7画素の平滑化フィ
ルタである。
【図9】同一画素数の画像データにおいてheight
とwidthの関係を示す図である。
【図10】処理対象画素を移動させていく状態を示す図
である。
【図11】要素色成分の変化度合いを斜め方向の隣接画
素における差分値で求める場合の説明図である。
【図12】画像の変化度合いを斜め方向の隣接画素にお
ける差分値で求める場合の説明図である。
【図13】隣接する全画素間で画像の変化度合いを求め
る場合の説明図である。
【図14】隣接する画素間で画像の変化度合いを求める
変形例の説明図である。
【図15】隣接する画素間で画像の変化度合いを求める
別の変形例の説明図である。
【図16】色にじみ画素を含むエッジ部分の画像データ
において各画素の色差成分値の一例を示す図である。
【図17】メジアンフィルタによる演算処理の一例を説
明するための図である。
【図18】3×3、5×5および7×7画素のアンシャ
ープマスクである。
【図19】平滑化領域とエッジ強調領域との関係を示す
図である。
【図20】エッジ強調処理を行わない場合の一次元シミ
ュレーションモデルにおける各種パラメータの値を示す
表である。
【図21】平滑化フィルタと同一サイズのアンシャープ
マスクを用いてエッジ強調処理を行った場合の一次元シ
ミュレーションモデルにおける各種パラメータの値を示
す表である。
【図22】平滑化フィルタよりも小さいサイズのアンシ
ャープマスクを用いてエッジ強調処理を行った場合の一
次元シミュレーションモデルにおける各種パラメータの
値を示す表である。
【図23】色にじみの発生原理を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
10…画像入力装置 20…画像処理装置 21…コンピュータ 21a…オペレーティングシステム 21b…プリンタドライバ 21c…ディスプレイドライバ 21d…画像処理アプリケーション 22…ハードディスク 23…キーボード 24…CD−ROMドライブ 25…フロッピーディスクドライブ 26…モデム 30…画像出力装置

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数要素色の色フィルタが非均一密度で
    モザイク状に配置された単板の固体撮像素子にて撮像す
    るとともに均一密度となるように演算にて補充して生成
    されたドットマトリクス状の画素からなる画像データに
    対して画像処理を行う画像処理装置であって、 上記画像データにおいて色にじみ画素を検出する色にじ
    み画素検出手段と、 色にじみを低減するために色にじみ画素を基準とした所
    定範囲の画素を対象として画像処理するにあたり、上記
    検出された色にじみ画素を基準として同画像処理を実行
    する画像処理手段とを具備することを特徴とする画像処
    理装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の画像処理装置にお
    いて、上記色にじみ画素検出手段は、互いに近接する画
    素間において低密度の色フィルタに対する要素色強度の
    変化度合いに基づいて上記色にじみ画素を検出すること
    を特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項2に記載の画像処理装置にお
    いて、上記色にじみ画素検出手段は、互いに隣接する画
    素間において基準の要素色強度と低密度の色フィルタに
    対する要素色強度との差分の変化度合いに基づいて上記
    色にじみ画素を検出することを特徴とする画像処理装
    置。
  4. 【請求項4】 上記請求項3に記載の画像処理装置にお
    いて、上記色にじみ画素検出手段は、低密度の色フィル
    タが複数ある場合、互いに隣接する画素間において低密
    度の色フィルタに対する要素色強度間の差分の変化度合
    いに基づいて上記色にじみ画素を検出することを特徴と
    する画像処理装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項2〜請求項4のいずれかに記
    載の画像処理装置において、上記色にじみ画素検出手段
    は、互いに隣接する低密度の画素間における上記変化度
    合いに基づいて上記色にじみ画素を検出することを特徴
    とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載の画像処理装置において、上記画像処理手段は、上記
    色にじみ画素を基準とした所定範囲の画素を対象として
    要素色成分から輝度成分を減算した色差成分を平滑化処
    理し、元の要素色成分に戻すことを特徴とする画像処理
    装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項6に記載の画像処理装置にお
    いて、上記画像処理手段は、エッジ強調処理することを
    特徴とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】 上記請求項7に記載の画像処理装置にお
    いて、上記画像処理手段は、上記平滑化処理を行う範囲
    内の画素に対してエッジ強調処理することを特徴とする
    画像処理装置。
  9. 【請求項9】 上記請求項6〜請求項8のいずれかに記
    載の画像処理装置において、上記画像処理手段は、上記
    検出された色にじみ画素を基準とした所定範囲の画素を
    対象として平滑化処理を行うにあたり、処理対象となる
    画像のサイズが大きい場合に同平滑化処理する範囲を大
    きくし、同画像のサイズが小さい場合に同平滑化処理す
    る範囲を小さくすることを特徴とする画像処理装置。
  10. 【請求項10】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに
    記載の画像処理装置において、上記画像処理手段は、上
    記色にじみ画素を基準とした所定範囲の画素を対象とし
    て要素色成分から輝度成分を減算した色差成分にて中央
    の値を有する色差成分を当該色にじみ画素の色差成分に
    置換して元の要素色成分に戻すことを特徴とする画像処
    理装置。
  11. 【請求項11】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに
    記載の画像処理装置において、上記画像処理手段は、上
    記色にじみ画素がエッジ画素であるか否かを判断してエ
    ッジ画素である場合に同色にじみ画素を基準とした所定
    範囲の画素を対象として要素色成分から輝度成分を減算
    した色差成分にて中央の値を有する色差成分を当該色に
    じみ画素の色差成分に置換し、エッジ画素ではない場合
    に同色にじみ画素を基準とした所定範囲の画素を対象と
    して要素色成分から輝度成分を減算した色差成分を平滑
    化処理し、その後に元の要素色成分に戻すことを特徴と
    する画像処理装置。
  12. 【請求項12】 複数要素色の色フィルタが非均一密度
    でモザイク状に配置された単板の固体撮像素子にて撮像
    されるとともに均一密度となるように演算にて補充して
    生成されたドットマトリクス状の画素からなる画像デー
    タに対して画像処理する画像処理方法であって、 上記画像データにおいて色にじみ画素を検出し、 色にじみを低減するために色にじみ画素を基準とした所
    定範囲の画素を対象として画像処理するにあたり、上記
    検出された色にじみ画素を基準として同画像処理を実行
    することを特徴とする画像処理方法。
  13. 【請求項13】 複数要素色の色フィルタが非均一密度
    でモザイク状に配置された単板の固体撮像素子にて撮像
    されるとともに均一密度となるように演算にて補充して
    生成されたドットマトリクス状の画素からなる画像デー
    タに対して画像処理する画像処理装置のための画像処理
    制御プログラムを記録した媒体であって、 上記画像データにおいて色にじみ画素を検出し、 色にじみを低減するために色にじみ画素を基準とした所
    定範囲の画素を対象として画像処理するにあたり、上記
    検出された色にじみ画素を基準として同画像処理を実行
    することを特徴とする画像処理制御プログラムを記録し
    た媒体。
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