JPH11223175A - プランジャ式油圧ユニット - Google Patents
プランジャ式油圧ユニットInfo
- Publication number
- JPH11223175A JPH11223175A JP9335254A JP33525497A JPH11223175A JP H11223175 A JPH11223175 A JP H11223175A JP 9335254 A JP9335254 A JP 9335254A JP 33525497 A JP33525497 A JP 33525497A JP H11223175 A JPH11223175 A JP H11223175A
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- plunger
- slipper
- hydraulic
- pressure
- cylinder
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- Reciprocating Pumps (AREA)
- Hydraulic Motors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 シリンダ孔内の油圧が低圧でシリンダが高速
回転するような場合にもスリッパとプランジャ本体との
嵌合状態を維持する。 【解決手段】 シリンダ孔内に摺動自在に挿入されたプ
ランジャ200が、椀状に形成されたスリッパ205
と、スリッパと摺動自在に嵌合するプランジャ本体20
1と、スリッパ205とプランジャ本体201とを連結
する連結部材210とから構成される。シリンダ孔内の
油圧によりプランジャ本体を押し付ける第1軸方向力F
1と、スリッパとの摺接面の油圧によりプランジャ本体
を引き離す第2軸方向力F2と、シリンダ回転時にスリ
ッパに加わる遠心力によりプランジャ本体を引き離す第
3軸方向力F3とが、F1>(F2+F3)で表される
関係を満足するように、シリンダ孔内の油圧を制御する
油圧制御手段を有する。
回転するような場合にもスリッパとプランジャ本体との
嵌合状態を維持する。 【解決手段】 シリンダ孔内に摺動自在に挿入されたプ
ランジャ200が、椀状に形成されたスリッパ205
と、スリッパと摺動自在に嵌合するプランジャ本体20
1と、スリッパ205とプランジャ本体201とを連結
する連結部材210とから構成される。シリンダ孔内の
油圧によりプランジャ本体を押し付ける第1軸方向力F
1と、スリッパとの摺接面の油圧によりプランジャ本体
を引き離す第2軸方向力F2と、シリンダ回転時にスリ
ッパに加わる遠心力によりプランジャ本体を引き離す第
3軸方向力F3とが、F1>(F2+F3)で表される
関係を満足するように、シリンダ孔内の油圧を制御する
油圧制御手段を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、斜板プランジャ式
の油圧ポンプ、モータ等から構成されるプランジャ式油
圧ユニットに関する。
の油圧ポンプ、モータ等から構成されるプランジャ式油
圧ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】斜板プランジャ式油圧ポンプ、モータ
は、例えば、回転自在なシリンダに、その回転軸を囲む
環状配列で複数のシリンダ孔が形成され、このシリンダ
孔にそれぞれ軸方向に摺動自在に円筒状のプランジャが
嵌合挿入され、プランジャの端部に取り付けられたスリ
ッパを斜板に摺接させて構成される。油圧ポンプの場合
には、シリンダを回転させることによりスリッパが斜板
上を摺動してプランジャがシリンダ孔内で往復されて油
の吐出、吸入を行うようになっており、油圧モータの場
合には、シリンダ孔内への油の供給、排出を行うことに
より、スリッパを斜板上で移動させ、シリンダを回転さ
せる。
は、例えば、回転自在なシリンダに、その回転軸を囲む
環状配列で複数のシリンダ孔が形成され、このシリンダ
孔にそれぞれ軸方向に摺動自在に円筒状のプランジャが
嵌合挿入され、プランジャの端部に取り付けられたスリ
ッパを斜板に摺接させて構成される。油圧ポンプの場合
には、シリンダを回転させることによりスリッパが斜板
上を摺動してプランジャがシリンダ孔内で往復されて油
の吐出、吸入を行うようになっており、油圧モータの場
合には、シリンダ孔内への油の供給、排出を行うことに
より、スリッパを斜板上で移動させ、シリンダを回転さ
せる。
【0003】このような斜板プランジャ式油圧ポンプ、
モータにおいては、スリッパは斜板に摺接しながらプラ
ンジャとともにシリンダの回転軸を中心として回転移動
するため、スリッパはプランジャ端部に首振り自在に連
結する必要がある。このような連結部の構造について、
従来から種々の提案がなされており、例えば、実開昭5
8−189377号公報、実公昭60−3350号公
報、米国特許第4,454,802号等に開示の構造が
ある。
モータにおいては、スリッパは斜板に摺接しながらプラ
ンジャとともにシリンダの回転軸を中心として回転移動
するため、スリッパはプランジャ端部に首振り自在に連
結する必要がある。このような連結部の構造について、
従来から種々の提案がなされており、例えば、実開昭5
8−189377号公報、実公昭60−3350号公
報、米国特許第4,454,802号等に開示の構造が
ある。
【0004】これらにおいては、凸球面状外周面および
凹球面状内周面を有して椀状に形成され、軸方向端部に
リング状スリッパ面を有してなるスリッパと、軸方向一
端部に凸球面状外周面と摺動自在に嵌合する球状凹面が
形成され、内部が軸方向他端部に開口する中空の円筒状
に形成されたプランジャ本体と、このプランジャ本体内
に、他端部から軸方向に延びるとともに一端部およびス
リッパを貫通して配設され、凸球面状外周面と球状凹面
が摺動自在に嵌合した状態でスリッパとプランジャ本体
とを連結させる連結部材とから構成されるプランジャア
センブリが開示されている。
凹球面状内周面を有して椀状に形成され、軸方向端部に
リング状スリッパ面を有してなるスリッパと、軸方向一
端部に凸球面状外周面と摺動自在に嵌合する球状凹面が
形成され、内部が軸方向他端部に開口する中空の円筒状
に形成されたプランジャ本体と、このプランジャ本体内
に、他端部から軸方向に延びるとともに一端部およびス
リッパを貫通して配設され、凸球面状外周面と球状凹面
が摺動自在に嵌合した状態でスリッパとプランジャ本体
とを連結させる連結部材とから構成されるプランジャア
センブリが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような連結部材を
介してスリッパとプランジャ本体とを連結させる構成の
場合、スリッパとプランジャ本体との摺動性を確保する
ため、両者の間には若干のクリアランスが設けられる。
ところがこのようなクリアランスを設けると、シリンダ
が高速回転するときに、スリッパに加わる遠心力が、ス
リッパをプランジャ本体から引き離す方向に作用し、ス
リッパの凸球面状外周面とプランジャ本体の球状凹面と
の嵌合部が離れて隙間が生じ、この隙間を介して油が漏
れ出すという現象が発生することがあることが分かっ
た。通常では、シリンダ孔内の油圧がプランジャ本体を
スリッパの方に押し付けるように作用するため、シリン
ダ孔内の油圧が高い場合にはこのような油の漏れの問題
は生じないのであるが、シリンダ孔内の油圧が低く、且
つシリンダが高速回転するときにこのような問題が生じ
ることも分かった。
介してスリッパとプランジャ本体とを連結させる構成の
場合、スリッパとプランジャ本体との摺動性を確保する
ため、両者の間には若干のクリアランスが設けられる。
ところがこのようなクリアランスを設けると、シリンダ
が高速回転するときに、スリッパに加わる遠心力が、ス
リッパをプランジャ本体から引き離す方向に作用し、ス
リッパの凸球面状外周面とプランジャ本体の球状凹面と
の嵌合部が離れて隙間が生じ、この隙間を介して油が漏
れ出すという現象が発生することがあることが分かっ
た。通常では、シリンダ孔内の油圧がプランジャ本体を
スリッパの方に押し付けるように作用するため、シリン
ダ孔内の油圧が高い場合にはこのような油の漏れの問題
は生じないのであるが、シリンダ孔内の油圧が低く、且
つシリンダが高速回転するときにこのような問題が生じ
ることも分かった。
【0006】例えば、斜板プランジャ型の油圧ポンプお
よびモータから油圧式無段変速機構を構成し、これと並
列に機械的な動力伝達機構を設けて無段変速機を構成
し、さらに、機械動力伝達機構のみにより動力伝達を行
わせるロックアップ機構を設けてなる無段変速機が知ら
れている。このような無段変速機において、ロックアッ
プ機構を作動させたときには、油圧式無段変速機構によ
る動力伝達は行われないので油圧ポンプおよびモータ間
の油圧が低くなり、且つ油圧ポンプおよびモータシリン
ダが高速回転される状態が発生する。この場合に、スリ
ッパに加わる遠心力によりスリッパがプランジャ本体か
ら離れ、上記のような油の漏れの問題が発生しやすい。
よびモータから油圧式無段変速機構を構成し、これと並
列に機械的な動力伝達機構を設けて無段変速機を構成
し、さらに、機械動力伝達機構のみにより動力伝達を行
わせるロックアップ機構を設けてなる無段変速機が知ら
れている。このような無段変速機において、ロックアッ
プ機構を作動させたときには、油圧式無段変速機構によ
る動力伝達は行われないので油圧ポンプおよびモータ間
の油圧が低くなり、且つ油圧ポンプおよびモータシリン
ダが高速回転される状態が発生する。この場合に、スリ
ッパに加わる遠心力によりスリッパがプランジャ本体か
ら離れ、上記のような油の漏れの問題が発生しやすい。
【0007】なお、実開昭58−189377号公報、
実公昭60−3350号公報に開示の構造では、連結部
材を介してスリッパをプランジャ本体側に引っ張るスプ
リングを設け、スリッパがプランジャ本体から離れにく
くするようになっている。しかしながら、スリッパに作
用する遠心力はシリンダの回転速度に応じて変化するの
に対して、スプリング力は一定の値である。このため、
上述のような油の漏れを防止するには、最大の遠心力が
作用したときにスリッパが離れないようなスプリング力
を設定する必要があり、スプリング力が大きくなりすぎ
て、スリッパとプランジャ本体との摺動性が低下した
り、この摺動部の磨耗が発生したりするという問題があ
る。
実公昭60−3350号公報に開示の構造では、連結部
材を介してスリッパをプランジャ本体側に引っ張るスプ
リングを設け、スリッパがプランジャ本体から離れにく
くするようになっている。しかしながら、スリッパに作
用する遠心力はシリンダの回転速度に応じて変化するの
に対して、スプリング力は一定の値である。このため、
上述のような油の漏れを防止するには、最大の遠心力が
作用したときにスリッパが離れないようなスプリング力
を設定する必要があり、スプリング力が大きくなりすぎ
て、スリッパとプランジャ本体との摺動性が低下した
り、この摺動部の磨耗が発生したりするという問題があ
る。
【0008】本発明はこのような問題に鑑みたもので、
シリンダ孔内の油圧が低圧でシリンダが高速回転するよ
うな場合にもスリッパとプランジャ本体との嵌合状態が
維持され、油の漏れの問題が生じることがないようなプ
ランジャ式油圧ユニットを提供することを目的とする。
シリンダ孔内の油圧が低圧でシリンダが高速回転するよ
うな場合にもスリッパとプランジャ本体との嵌合状態が
維持され、油の漏れの問題が生じることがないようなプ
ランジャ式油圧ユニットを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明においては、回転軸を中心として回転するシ
リンダ、このシリンダの回転軸を囲む環状配列で軸方向
に延びて形成されたシリンダ孔内に摺動自在に挿入され
たプランジャ、およびこのプランジャの先端が摺動可能
に当接する斜板を有してプランジャ式油圧ユニットが構
成される。このプランジャは、凸球面状外周面および凹
球面状内周面を有して椀状に形成され、軸方向端部に斜
板と摺接するリング状スリッパ面を有してなるスリッパ
と、軸方向一端部に凸球面状外周面と摺動自在に嵌合す
る球状凹面が形成されたプランジャ本体と、軸方向一端
側に凹球面状内周面と摺接する頭部を有するとともに、
この頭部に一体に繋がって軸方向他端側に延びる脚部が
前記スリッパを貫通して前記プランジャ本体内に突出し
て前記プランジャ本体と固定結合される連結部材とから
構成される。その上で、シリンダ孔内の油圧によりプラ
ンジャ本体をスリッパに向けて押し付ける第1軸方向力
F1と、スリッパの椀状内部空間内に作用する油圧によ
りスリッパからプランジャ本体を引き離すように作用す
る第2軸方向力F2と、プランジャ式油圧ユニットにお
いてシリンダの回転時にスリッパに加わる遠心力により
スリッパからプランジャ本体を引き離すように作用する
第3軸方向力F3とが、次式(1)で表される関係を満
足するように、シリンダ孔内の油圧を制御する油圧制御
手段を有する。
め、本発明においては、回転軸を中心として回転するシ
リンダ、このシリンダの回転軸を囲む環状配列で軸方向
に延びて形成されたシリンダ孔内に摺動自在に挿入され
たプランジャ、およびこのプランジャの先端が摺動可能
に当接する斜板を有してプランジャ式油圧ユニットが構
成される。このプランジャは、凸球面状外周面および凹
球面状内周面を有して椀状に形成され、軸方向端部に斜
板と摺接するリング状スリッパ面を有してなるスリッパ
と、軸方向一端部に凸球面状外周面と摺動自在に嵌合す
る球状凹面が形成されたプランジャ本体と、軸方向一端
側に凹球面状内周面と摺接する頭部を有するとともに、
この頭部に一体に繋がって軸方向他端側に延びる脚部が
前記スリッパを貫通して前記プランジャ本体内に突出し
て前記プランジャ本体と固定結合される連結部材とから
構成される。その上で、シリンダ孔内の油圧によりプラ
ンジャ本体をスリッパに向けて押し付ける第1軸方向力
F1と、スリッパの椀状内部空間内に作用する油圧によ
りスリッパからプランジャ本体を引き離すように作用す
る第2軸方向力F2と、プランジャ式油圧ユニットにお
いてシリンダの回転時にスリッパに加わる遠心力により
スリッパからプランジャ本体を引き離すように作用する
第3軸方向力F3とが、次式(1)で表される関係を満
足するように、シリンダ孔内の油圧を制御する油圧制御
手段を有する。
【0010】
【数1】F1>(F2+F3) ・・・(1)
【0011】式(1)の関係を満足するかぎり、シリン
ダの回転によりスリッパに遠心力が作用した状態であっ
ても、シリンダ孔内の油圧力によりスリッパとプランジ
ャ本体とが常に接触した状態に保持され、これら両者の
間に隙間が生じて油が漏れるおそれは全くなくなる。な
お、油圧制御手段による油圧制御により、スリッパをプ
ランジャ本体に押し付ける力を常に一定もしくは最適に
設定することが可能であり、両者の摺動性を確保し、且
つ両者の間の磨耗を効果的に防止しつつ、両者が離れる
ことを確実に防止できる。
ダの回転によりスリッパに遠心力が作用した状態であっ
ても、シリンダ孔内の油圧力によりスリッパとプランジ
ャ本体とが常に接触した状態に保持され、これら両者の
間に隙間が生じて油が漏れるおそれは全くなくなる。な
お、油圧制御手段による油圧制御により、スリッパをプ
ランジャ本体に押し付ける力を常に一定もしくは最適に
設定することが可能であり、両者の摺動性を確保し、且
つ両者の間の磨耗を効果的に防止しつつ、両者が離れる
ことを確実に防止できる。
【0012】なお、上記構成において、連結部材の脚部
をプランジャ本体に対して軸方向に移動可能に連結し、
さらに、プランジャ本体内に、頭部を凹球面状内周面に
押し付ける方向の軸方向力を連結部材に加える付勢部材
を設けてプランジャを構成しても良い。この場合には、
シリンダ孔内の油圧によりプランジャ本体をスリッパに
向けて押し付ける第1軸方向力F1と、スリッパの椀状
内部空間内に作用する油圧によりスリッパからプランジ
ャ本体を引き離すように作用する第2軸方向力F2と、
シリンダの回転時にスリッパに加わる遠心力によりスリ
ッパからプランジャ本体を引き離すように作用する第3
軸方向力F3と、付勢部材により連結部材を介してスリ
ッパをプランジャ本体に押し付けるように作用する第4
軸方向力F4とが、次式(2)で表される関係を満足す
るように、シリンダ孔内の油圧を制御する油圧制御手段
が用いられる。
をプランジャ本体に対して軸方向に移動可能に連結し、
さらに、プランジャ本体内に、頭部を凹球面状内周面に
押し付ける方向の軸方向力を連結部材に加える付勢部材
を設けてプランジャを構成しても良い。この場合には、
シリンダ孔内の油圧によりプランジャ本体をスリッパに
向けて押し付ける第1軸方向力F1と、スリッパの椀状
内部空間内に作用する油圧によりスリッパからプランジ
ャ本体を引き離すように作用する第2軸方向力F2と、
シリンダの回転時にスリッパに加わる遠心力によりスリ
ッパからプランジャ本体を引き離すように作用する第3
軸方向力F3と、付勢部材により連結部材を介してスリ
ッパをプランジャ本体に押し付けるように作用する第4
軸方向力F4とが、次式(2)で表される関係を満足す
るように、シリンダ孔内の油圧を制御する油圧制御手段
が用いられる。
【0013】
【数2】 (F1+F4)>(F2+F3) ・・・(2)
【0014】付勢部材(例えば、スプリング)による第
4軸方向力F4が常にスリッパをプランジャ本体に押し
付けるように作用するため、シリンダ孔内の油圧が零で
も両者はある程度の押し付け力を有して嵌合する状態と
なり、このような場合でも両者の間に隙間が生じること
がない。但し、シリンダが回転してスリッパに遠心力が
加わった場合に、この遠心力によってスリッパをプラン
ジャ本体から引き離す方向の力(F3)と対向するよう
なシリンダ孔内の油圧が油圧制御手段により設定され
る。このため、付勢部材の力は小さな値でよく、この付
勢部材の付勢力によりスリッパとプランジャ本体との摺
動性が損なわれたり、両者の間に磨耗が生じたりするお
それをほとんどなくすことができる。
4軸方向力F4が常にスリッパをプランジャ本体に押し
付けるように作用するため、シリンダ孔内の油圧が零で
も両者はある程度の押し付け力を有して嵌合する状態と
なり、このような場合でも両者の間に隙間が生じること
がない。但し、シリンダが回転してスリッパに遠心力が
加わった場合に、この遠心力によってスリッパをプラン
ジャ本体から引き離す方向の力(F3)と対向するよう
なシリンダ孔内の油圧が油圧制御手段により設定され
る。このため、付勢部材の力は小さな値でよく、この付
勢部材の付勢力によりスリッパとプランジャ本体との摺
動性が損なわれたり、両者の間に磨耗が生じたりするお
それをほとんどなくすことができる。
【0015】なお、本発明は特に、少なくともいずれか
一方が可変容量型の斜板プランジャ式油圧ポンプおよび
油圧モータからなる油圧式無段変速機構と、油圧式無段
変速機構と並列に配設されて機械的な動力伝達を行う機
械動力伝達機構と、機械式動力伝達機構のみにより動力
伝達を行わせるロックアップ機構とを備えて構成される
プランジャ式油圧ユニットに用いるのに適している。こ
の場合、油圧制御手段は、ロックアップ機構が作動され
ているときに、油圧ポンプもしくは油圧モータのシリン
ダ孔内の油圧が上記式(1)もしくは(2)を満足する
ように油圧制御を行う。
一方が可変容量型の斜板プランジャ式油圧ポンプおよび
油圧モータからなる油圧式無段変速機構と、油圧式無段
変速機構と並列に配設されて機械的な動力伝達を行う機
械動力伝達機構と、機械式動力伝達機構のみにより動力
伝達を行わせるロックアップ機構とを備えて構成される
プランジャ式油圧ユニットに用いるのに適している。こ
の場合、油圧制御手段は、ロックアップ機構が作動され
ているときに、油圧ポンプもしくは油圧モータのシリン
ダ孔内の油圧が上記式(1)もしくは(2)を満足する
ように油圧制御を行う。
【0016】ロックアップ機構が作動されているときに
は、油圧式無段変速機構を介しての動力伝達はなくなる
ので、油圧ポンプとモータ間を連結する閉回路内の油圧
が低下するのであるが、油圧制御手段はこの閉回路内の
油圧を、上記式(1),(2)を満足するように調圧す
るため、スリッパに遠心力が作用した場合でも、スリッ
パとプランジャ本体の間に隙間が生じることが確実に防
止される。
は、油圧式無段変速機構を介しての動力伝達はなくなる
ので、油圧ポンプとモータ間を連結する閉回路内の油圧
が低下するのであるが、油圧制御手段はこの閉回路内の
油圧を、上記式(1),(2)を満足するように調圧す
るため、スリッパに遠心力が作用した場合でも、スリッ
パとプランジャ本体の間に隙間が生じることが確実に防
止される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプランジャ式
油圧ユニットの好ましい実施形態について説明する。図
1に本発明に係るプランジャ式油圧ユニットを構成する
無段変速機Tの構成を示すが、この図から分かるよう
に、本例では変速機TはFF駆動方式もしくはRR駆動
方式として用いられる。無段変速機Tは、いわゆるハイ
ドロメカニカル式無段変速機であり、機械伝動ユニット
1とハイドロスタティック式無段変速ユニット2とを組
み合わせて構成される。この無段変速機Tを駆動するエ
ンジンEは、機械伝動ユニット1を挟むようにして無段
変速ユニット2と反対側に配設されている。
油圧ユニットの好ましい実施形態について説明する。図
1に本発明に係るプランジャ式油圧ユニットを構成する
無段変速機Tの構成を示すが、この図から分かるよう
に、本例では変速機TはFF駆動方式もしくはRR駆動
方式として用いられる。無段変速機Tは、いわゆるハイ
ドロメカニカル式無段変速機であり、機械伝動ユニット
1とハイドロスタティック式無段変速ユニット2とを組
み合わせて構成される。この無段変速機Tを駆動するエ
ンジンEは、機械伝動ユニット1を挟むようにして無段
変速ユニット2と反対側に配設されている。
【0018】機械伝動ユニット1は、動力分割装置3、
動力伝達装置4、終減速装置5を第1ケーシング1c内
に配設して構成される。動力分割装置3は、エンジンE
の出力軸7とトルクダンパ8を介して接続された変速機
入力軸9と、この入力軸9に直結されたキャリア11
と、このキャリア11に対向するとともに入力軸9と同
軸に延びたポンプ入力軸10とを有する。さらに、キャ
リア11には入力軸9の周りを公転する位置に複数のピ
ニオン軸12が一体に設けられ、これら各ピニオン軸1
2の上には、一体結合された大小一対のビニオンギヤ1
3,14が回転自在に配設されている。ポンプ入力軸1
0には大径ピニオン13と噛合する小径サンギヤ15が
結合配設されており、さらに、小径ピニオン14と噛合
する大径サンギヤ16がポンプ入力軸10の上に回転自
在に配設されている。
動力伝達装置4、終減速装置5を第1ケーシング1c内
に配設して構成される。動力分割装置3は、エンジンE
の出力軸7とトルクダンパ8を介して接続された変速機
入力軸9と、この入力軸9に直結されたキャリア11
と、このキャリア11に対向するとともに入力軸9と同
軸に延びたポンプ入力軸10とを有する。さらに、キャ
リア11には入力軸9の周りを公転する位置に複数のピ
ニオン軸12が一体に設けられ、これら各ピニオン軸1
2の上には、一体結合された大小一対のビニオンギヤ1
3,14が回転自在に配設されている。ポンプ入力軸1
0には大径ピニオン13と噛合する小径サンギヤ15が
結合配設されており、さらに、小径ピニオン14と噛合
する大径サンギヤ16がポンプ入力軸10の上に回転自
在に配設されている。
【0019】大径サンギヤ16と一体結合した中間ドラ
イブギヤ18がポンプ入力軸10の上に回転自在に配設
され、この中間ドライブギヤ18と噛合する中間ドリブ
ンギヤ19がモータ出力軸17に結合して配設されてい
る。なお、これらドライブおよびドリブンギヤ18,1
9により動力伝達装置4が構成されている。モータ出力
軸17にはファイナルドライブギヤ20も結合されてお
り、ディファレンシャル機構22を内蔵するファイナル
ドリブンギヤ21がこのファイナルドライブギヤ20と
噛合し、これにより終減速装置5が構成されている。デ
ィファレンシャル機構22からは左右の車輪駆動軸23
L,23Rが延びており、これら駆動軸23L,23Rを介
して左右の車輪(図示せず)に駆動力が伝達され、車両
が駆動される。
イブギヤ18がポンプ入力軸10の上に回転自在に配設
され、この中間ドライブギヤ18と噛合する中間ドリブ
ンギヤ19がモータ出力軸17に結合して配設されてい
る。なお、これらドライブおよびドリブンギヤ18,1
9により動力伝達装置4が構成されている。モータ出力
軸17にはファイナルドライブギヤ20も結合されてお
り、ディファレンシャル機構22を内蔵するファイナル
ドリブンギヤ21がこのファイナルドライブギヤ20と
噛合し、これにより終減速装置5が構成されている。デ
ィファレンシャル機構22からは左右の車輪駆動軸23
L,23Rが延びており、これら駆動軸23L,23Rを介
して左右の車輪(図示せず)に駆動力が伝達され、車両
が駆動される。
【0020】無段変速ユニット2は、可変斜板プランジ
ャタイプの油圧ポンプ24、可変斜板プランジャタイプ
の油圧モータ25およびこれらを相互に連通する油圧閉
回路26を形成した制御盤27から構成される。制御盤
27は機械伝動ユニット1の側部に接合配設されてお
り、ポンプ入力軸10およびモータ出力軸17を回転自
在に支持する。このため、制御盤27は、機械伝動ユニ
ット1と油圧ポンプ24および油圧モータ25との間に
配置される。
ャタイプの油圧ポンプ24、可変斜板プランジャタイプ
の油圧モータ25およびこれらを相互に連通する油圧閉
回路26を形成した制御盤27から構成される。制御盤
27は機械伝動ユニット1の側部に接合配設されてお
り、ポンプ入力軸10およびモータ出力軸17を回転自
在に支持する。このため、制御盤27は、機械伝動ユニ
ット1と油圧ポンプ24および油圧モータ25との間に
配置される。
【0021】油圧ポンプ24は、ポンプ入力軸10と同
軸に連結されるとともに制御盤27のバルブプレート面
27aに回転摺接自在に配設されたポンプシリンダ28
と、このポンプシリンダ28の回転軸を囲む環状配列で
形成された複数のシリンダ孔29に摺動自在に嵌合挿入
された複数のポンププランジャ30と、各ポンププラン
ジャ30の先端に首振り自在に取り付けられたシュー3
1が摺動可能に当接する可変揺動可能なポンプ斜板32
とを備えて構成されている。すなわち、この油圧ポンプ
24は、可変容量タイプの斜板プランジャポンプであ
る。
軸に連結されるとともに制御盤27のバルブプレート面
27aに回転摺接自在に配設されたポンプシリンダ28
と、このポンプシリンダ28の回転軸を囲む環状配列で
形成された複数のシリンダ孔29に摺動自在に嵌合挿入
された複数のポンププランジャ30と、各ポンププラン
ジャ30の先端に首振り自在に取り付けられたシュー3
1が摺動可能に当接する可変揺動可能なポンプ斜板32
とを備えて構成されている。すなわち、この油圧ポンプ
24は、可変容量タイプの斜板プランジャポンプであ
る。
【0022】ポンプ斜板32はポンプ入力軸10に直交
する(図1における紙面に直交する)トラニオン軸33
を中心として揺動可能であり、図において実線で示すよ
うにポンプ入力軸10と直交する直立位置(このときポ
ンプ斜板角α=0)と、二点鎖線で示すように左右に揺
動傾斜した所定の左右各最大傾斜位置(α=αR(MAX),
αF(MAX))との間で揺動し得るようになっており、これ
によりポンプシリンダ28が回転されたときにおけるポ
ンププランジャ30の往復ストロークが変化する。直立
位置でポンプ入力軸10がエンジンEにより回転駆動さ
れても、往復ストロークは零でポンプ吐出油量は零であ
り、最大傾斜位置に向かって揺動角を増加させるに応じ
て往復ストロークが増加してポンプ吐出量が増加する。
なお、左右いずれに傾斜するかによって吐出方向が逆転
し、後述するように、この傾斜方向により車両の前後進
方向が決まる。
する(図1における紙面に直交する)トラニオン軸33
を中心として揺動可能であり、図において実線で示すよ
うにポンプ入力軸10と直交する直立位置(このときポ
ンプ斜板角α=0)と、二点鎖線で示すように左右に揺
動傾斜した所定の左右各最大傾斜位置(α=αR(MAX),
αF(MAX))との間で揺動し得るようになっており、これ
によりポンプシリンダ28が回転されたときにおけるポ
ンププランジャ30の往復ストロークが変化する。直立
位置でポンプ入力軸10がエンジンEにより回転駆動さ
れても、往復ストロークは零でポンプ吐出油量は零であ
り、最大傾斜位置に向かって揺動角を増加させるに応じ
て往復ストロークが増加してポンプ吐出量が増加する。
なお、左右いずれに傾斜するかによって吐出方向が逆転
し、後述するように、この傾斜方向により車両の前後進
方向が決まる。
【0023】油圧モータ25は、モータ出力軸17と同
軸に連結されるとともに制御盤27のバルブプレート面
27aに回転摺接自在に配設されたモータシリンダ34
と、このモータシリンダ34の回転軸を囲む環状配列で
形成された複数のシリンダ孔35に摺動自在に嵌合挿入
された複数のモータププランジャ200と、各モータプ
ランジャ200の先端に首振り自在に取り付けられたシ
ュー37が摺動可能に当接する可変揺動可能なモータ斜
板38とを備えて構成されている。すなわち、この油圧
モータ25は、可変容量タイプの斜板プランジャモータ
である。
軸に連結されるとともに制御盤27のバルブプレート面
27aに回転摺接自在に配設されたモータシリンダ34
と、このモータシリンダ34の回転軸を囲む環状配列で
形成された複数のシリンダ孔35に摺動自在に嵌合挿入
された複数のモータププランジャ200と、各モータプ
ランジャ200の先端に首振り自在に取り付けられたシ
ュー37が摺動可能に当接する可変揺動可能なモータ斜
板38とを備えて構成されている。すなわち、この油圧
モータ25は、可変容量タイプの斜板プランジャモータ
である。
【0024】モータ斜板38はモータ出力軸17に直交
する(図1における紙面に直交する)トラニオン軸39
を中心として揺動可能であり、図において二点鎖線で示
すようにモータ出力軸17と直交する直立位置(モータ
斜板角β=0)と、実線で示すように右方に揺動傾斜し
た所定の最大傾斜位置(β=β(MAX))との間で揺動し
得るようになっている。
する(図1における紙面に直交する)トラニオン軸39
を中心として揺動可能であり、図において二点鎖線で示
すようにモータ出力軸17と直交する直立位置(モータ
斜板角β=0)と、実線で示すように右方に揺動傾斜し
た所定の最大傾斜位置(β=β(MAX))との間で揺動し
得るようになっている。
【0025】上記油圧ポンプ24および油圧モータ25
を収容する第2ケーシング2cは制御盤27及び機械伝
動ユニット1が収容される第1ケーシングに結合され
る。
を収容する第2ケーシング2cは制御盤27及び機械伝
動ユニット1が収容される第1ケーシングに結合され
る。
【0026】
【変速機の作動】以上の構成の無段変速機の作動を説明
する。エンジンEが駆動されると、その出力軸7からト
ルクダンパ8を介して変速機にエンジン出力が伝達さ
れ、変速機入力軸9およびキャリア11がエンジン出力
軸7と同一の速度で回転駆動される。キャリア11が回
転駆動されると、エンジン動力は大小径ピニオン13,
14を介して小径および大径サンギヤ15,16に分割
して伝達される。
する。エンジンEが駆動されると、その出力軸7からト
ルクダンパ8を介して変速機にエンジン出力が伝達さ
れ、変速機入力軸9およびキャリア11がエンジン出力
軸7と同一の速度で回転駆動される。キャリア11が回
転駆動されると、エンジン動力は大小径ピニオン13,
14を介して小径および大径サンギヤ15,16に分割
して伝達される。
【0027】このような動力の分割は、油圧ポンプ24
および油圧モータ25の斜板角に応じて異なるので、両
斜板角α,βと変速機の総合速度比eとの関係を図2に
示し、この図を参照して説明する。なお、総合速度比e
は変速機Tの入出力回転数の比であり、式(3)により
求められる。また、図2における縦軸がポンプおよびモ
ータ斜板角度を表し、プラス側が右方向揺動、マイナス
側が左方向揺動を意味する。横軸は総合速度比eを表
し、プラス側が前進方向の速度比、マイナス側が後進方
向の速度比を意味する。図において実線がポンプ斜板角
を示し、破線がモータ斜板角を示す。
および油圧モータ25の斜板角に応じて異なるので、両
斜板角α,βと変速機の総合速度比eとの関係を図2に
示し、この図を参照して説明する。なお、総合速度比e
は変速機Tの入出力回転数の比であり、式(3)により
求められる。また、図2における縦軸がポンプおよびモ
ータ斜板角度を表し、プラス側が右方向揺動、マイナス
側が左方向揺動を意味する。横軸は総合速度比eを表
し、プラス側が前進方向の速度比、マイナス側が後進方
向の速度比を意味する。図において実線がポンプ斜板角
を示し、破線がモータ斜板角を示す。
【0028】
【数3】 総合速度比e=(No)/(Ni) ・・・(3) 但し、Ni : 変速機入力軸9の回転速度 No : ファイナルドリブンギヤ21の回転速度
【0029】ここでポンプ斜板32が直立位置(α=
0)にあり、モータ斜板38が最大揺動位置(β=β(M
AX))にあるときには、ポンプシリンダ28はフリー回
転可能で吐出が零となり、モータシリンダ34は油圧ポ
ンプ24からの供給油がないため油圧的にロックした状
態となり固定保持される。このため、大径サンギヤ16
および中間ドライブギヤ18が静止した状態で、キャリ
ア11の回転に応じて小径サンギヤ15(およびこれに
繋がるポンプ入力軸10とポンプシリンダ28)が自由
に回転し、エンジン出力は空転消費され、左右車輪駆動
軸23L,23Rには伝えられない。この状態は図2に
おける縦線aで示す状態であり、総合速度比e=0であ
り、変速機Tは無限大の変速比の状態となる。
0)にあり、モータ斜板38が最大揺動位置(β=β(M
AX))にあるときには、ポンプシリンダ28はフリー回
転可能で吐出が零となり、モータシリンダ34は油圧ポ
ンプ24からの供給油がないため油圧的にロックした状
態となり固定保持される。このため、大径サンギヤ16
および中間ドライブギヤ18が静止した状態で、キャリ
ア11の回転に応じて小径サンギヤ15(およびこれに
繋がるポンプ入力軸10とポンプシリンダ28)が自由
に回転し、エンジン出力は空転消費され、左右車輪駆動
軸23L,23Rには伝えられない。この状態は図2に
おける縦線aで示す状態であり、総合速度比e=0であ
り、変速機Tは無限大の変速比の状態となる。
【0030】但し、この状態はシフトレバー(運転席に
おいて運転者が操作するシフトレバー)ポジションが
D,Rレンジのように走行レンジにあるときに設定され
る状態である。シフトレバーがPもしくはNレンジ位置
にあるときには、モータ斜板角β=0として、モータシ
リンダ34もフリー回転可能になし、中立状態を作り出
す制御が行われる。
おいて運転者が操作するシフトレバー)ポジションが
D,Rレンジのように走行レンジにあるときに設定され
る状態である。シフトレバーがPもしくはNレンジ位置
にあるときには、モータ斜板角β=0として、モータシ
リンダ34もフリー回転可能になし、中立状態を作り出
す制御が行われる。
【0031】この状態からポンプ斜板32を右方向に揺
動させると、この揺動に応じて油圧ポンプ24から作動
油の吐出が開始され、この吐出作動油が油圧モータ25
に供給されて油圧モータ25のモータ出力軸17(およ
びモータシリンダ34)が駆動される。なお、このとき
の回転駆動力がモータ出力軸17から左右の車輪駆動軸
23L,23Rを介して車輪に伝達されると車輪は前進方
向に駆動されるようになっている。モータ出力軸17の
回転速度はポンプ斜板角αが大きくなるのに応じて増加
し、これが最大斜板角αF(MAX)となると図2の縦線bで
示す状態となる。このため、総合速度比eは、零(縦線
a)から、e1(縦線b)まで増加する。但し、このよ
うにモータ出力軸17の回転が増加するとき、小径ピニ
オン14、大径サンギヤ16、中間ドライブギヤ18お
よび中間ドリブンギヤ19を介して(動力伝達装置を介
して)機械的な動力伝達が同時に行われ、それに対応し
てポンプ入力軸10の回転は減少する。
動させると、この揺動に応じて油圧ポンプ24から作動
油の吐出が開始され、この吐出作動油が油圧モータ25
に供給されて油圧モータ25のモータ出力軸17(およ
びモータシリンダ34)が駆動される。なお、このとき
の回転駆動力がモータ出力軸17から左右の車輪駆動軸
23L,23Rを介して車輪に伝達されると車輪は前進方
向に駆動されるようになっている。モータ出力軸17の
回転速度はポンプ斜板角αが大きくなるのに応じて増加
し、これが最大斜板角αF(MAX)となると図2の縦線bで
示す状態となる。このため、総合速度比eは、零(縦線
a)から、e1(縦線b)まで増加する。但し、このよ
うにモータ出力軸17の回転が増加するとき、小径ピニ
オン14、大径サンギヤ16、中間ドライブギヤ18お
よび中間ドリブンギヤ19を介して(動力伝達装置を介
して)機械的な動力伝達が同時に行われ、それに対応し
てポンプ入力軸10の回転は減少する。
【0032】ポンプ斜板角が最大斜板角αF(MAX)となる
と(縦線bの状態に達すると)、次に、モータ斜板角β
が最大角から徐々に小さくなるように揺動される。これ
によりモータ出力軸17の回転速度が縦線bの状態から
さらに増加し、モータ斜板角βが零(直立位置)となっ
た時点で最大となる(縦線cの状態であり、このとき総
合速度比e2となる)。
と(縦線bの状態に達すると)、次に、モータ斜板角β
が最大角から徐々に小さくなるように揺動される。これ
によりモータ出力軸17の回転速度が縦線bの状態から
さらに増加し、モータ斜板角βが零(直立位置)となっ
た時点で最大となる(縦線cの状態であり、このとき総
合速度比e2となる)。
【0033】但し、上述のように、このようにモータ出
力軸17の回転速度が増加するのに応じて動力伝達装置
4を介して行われる機械的な動力伝達も増加し、ポンプ
入力軸10の回転は減少し、モータ斜板角βが零(直立
位置)となった時点でポンプ入力軸10(およびポンプ
シリンダ28)の回転が零となるように、動力分割装置
3および動力伝達装置4のギヤ比が設定されている。な
お、モータ斜板角βが零(直立位置)となった時にはモ
ータシリンダ34はフリー回転可能な状態となり、且つ
ポンプシリンダ28は油圧ロック状態となり静止保持さ
れる。このため、この状態(縦線cの状態)では動力伝
達装置4により機械的な動力伝達のみが行われる。この
状態のときに、後述するようにロックアップブレーキが
作動され、油圧ポンプおよびモータからなる無段変速ユ
ニット2の作動を機械的に制限し、動力伝達装置4のみ
により確実に動力伝達を行わせる。
力軸17の回転速度が増加するのに応じて動力伝達装置
4を介して行われる機械的な動力伝達も増加し、ポンプ
入力軸10の回転は減少し、モータ斜板角βが零(直立
位置)となった時点でポンプ入力軸10(およびポンプ
シリンダ28)の回転が零となるように、動力分割装置
3および動力伝達装置4のギヤ比が設定されている。な
お、モータ斜板角βが零(直立位置)となった時にはモ
ータシリンダ34はフリー回転可能な状態となり、且つ
ポンプシリンダ28は油圧ロック状態となり静止保持さ
れる。このため、この状態(縦線cの状態)では動力伝
達装置4により機械的な動力伝達のみが行われる。この
状態のときに、後述するようにロックアップブレーキが
作動され、油圧ポンプおよびモータからなる無段変速ユ
ニット2の作動を機械的に制限し、動力伝達装置4のみ
により確実に動力伝達を行わせる。
【0034】一方、縦線aの状態からポンプ斜板32を
左方向に揺動させると、油圧ポンプ24から作動油が油
圧閉回路26において上記と逆方向に吐出される。この
ため、この作動油の供給により油圧モータ25のモータ
出力軸17(およびモータシリンダ34)が上記と逆方
向(後進方向)に駆動される。モータ出力軸17の回転
速度はポンプ斜板角αが大きくなるのに応じて増加し、
これが最大斜板角αR(MAX)となると図2の縦線dで示す
状態となる。このため、総合速度比eは、零(縦線a)
から、e3(負の値)まで変化する。
左方向に揺動させると、油圧ポンプ24から作動油が油
圧閉回路26において上記と逆方向に吐出される。この
ため、この作動油の供給により油圧モータ25のモータ
出力軸17(およびモータシリンダ34)が上記と逆方
向(後進方向)に駆動される。モータ出力軸17の回転
速度はポンプ斜板角αが大きくなるのに応じて増加し、
これが最大斜板角αR(MAX)となると図2の縦線dで示す
状態となる。このため、総合速度比eは、零(縦線a)
から、e3(負の値)まで変化する。
【0035】
【動力伝達用油圧閉回路】上記油圧式無段変速ユニット
2における油圧閉回路26およびその制御油圧回路系に
ついて図3を参照して説明する。この図においては油圧
ポンプ24および油圧モータ25を記号化して表してお
り、油圧ポンプ24の一方のポート24bと油圧モータ
25の一方のポート25aとを繋ぐ第1油路26aと、
油圧ポンプ24の他方のポート24aと油圧モータ25
の他方のポート25bとを繋ぐ第2油路26bとから油
圧閉回路26が構成される。
2における油圧閉回路26およびその制御油圧回路系に
ついて図3を参照して説明する。この図においては油圧
ポンプ24および油圧モータ25を記号化して表してお
り、油圧ポンプ24の一方のポート24bと油圧モータ
25の一方のポート25aとを繋ぐ第1油路26aと、
油圧ポンプ24の他方のポート24aと油圧モータ25
の他方のポート25bとを繋ぐ第2油路26bとから油
圧閉回路26が構成される。
【0036】前述のように、油圧ポンプ24のポンプ斜
板32は直立位置(中立位置)を中心として左右に揺動
可能であり、これを右方向(前進方向)に揺動させると
ポート24aから吸入した作動油をポート24bから吐
出し、油圧モータ25のポート25aに供給して油圧モ
ータ25を前進方向に回転駆動する。駆動後は作動油は
ポート25bから排出されてポート24aに供給され、
閉回路26内を循環される。このとき、油圧モータ25
の回転駆動により車輪を駆動しているのであれば、第1
油路26a内の油圧が駆動力に対応した高圧となり、第
2油路26b内の油圧が低圧となる。一方、コースティ
ング走行を行っているときのように、車輪の回転をエン
ジンブレーキ作用により減速する状態の場合には、第2
油路26b内の油圧がエンジンブレーキ力に対応した高
圧となり、第1油路26a内の油圧が低圧となる。
板32は直立位置(中立位置)を中心として左右に揺動
可能であり、これを右方向(前進方向)に揺動させると
ポート24aから吸入した作動油をポート24bから吐
出し、油圧モータ25のポート25aに供給して油圧モ
ータ25を前進方向に回転駆動する。駆動後は作動油は
ポート25bから排出されてポート24aに供給され、
閉回路26内を循環される。このとき、油圧モータ25
の回転駆動により車輪を駆動しているのであれば、第1
油路26a内の油圧が駆動力に対応した高圧となり、第
2油路26b内の油圧が低圧となる。一方、コースティ
ング走行を行っているときのように、車輪の回転をエン
ジンブレーキ作用により減速する状態の場合には、第2
油路26b内の油圧がエンジンブレーキ力に対応した高
圧となり、第1油路26a内の油圧が低圧となる。
【0037】なお、ポンプ斜板32を左方向(後進方
向)に揺動させると、上記と全く逆の作動油の流れが発
生して、油圧モータは後進方向に回転駆動される。この
ときの第1および第2油路26a,26b内の油圧も上
記と逆関係となる。
向)に揺動させると、上記と全く逆の作動油の流れが発
生して、油圧モータは後進方向に回転駆動される。この
ときの第1および第2油路26a,26b内の油圧も上
記と逆関係となる。
【0038】上記のように油圧ポンプ、モータ間で駆動
力伝達が行われるのであるが、油圧閉回路26内を循環
される作動油は動力伝達に応じて発熱して油温が上昇
し、ゴミなどが溜まり、且つ一部はプランジャの隙間等
を通ってタンク内に漏れ出すため、油圧閉回路内の作動
油の一部を交換して作動油の冷却、補給、および清浄化
(フラッシング)を行うようになっている。そのため、
オイルタンク41内の作動油をサクションフィルター4
2を介して第1ライン100に供給するチャージポンプ
43が配設されている。なお、チャージポンプ43はエ
ンジンEにより直接駆動されるものであり、エンジン回
転数に比例した吐出量となる。
力伝達が行われるのであるが、油圧閉回路26内を循環
される作動油は動力伝達に応じて発熱して油温が上昇
し、ゴミなどが溜まり、且つ一部はプランジャの隙間等
を通ってタンク内に漏れ出すため、油圧閉回路内の作動
油の一部を交換して作動油の冷却、補給、および清浄化
(フラッシング)を行うようになっている。そのため、
オイルタンク41内の作動油をサクションフィルター4
2を介して第1ライン100に供給するチャージポンプ
43が配設されている。なお、チャージポンプ43はエ
ンジンEにより直接駆動されるものであり、エンジン回
転数に比例した吐出量となる。
【0039】チャージポンプ43から第1ライン100
に吐出された作動油は、レギュレータバルブ60により
調圧されて所定のライン圧PLとなる。第1ライン10
0は図示のように分岐されており、分岐第1ライン10
0aには減圧バルブからなるモジュレータバルブ65が
繋がっており、このモジュレータバルブ65の出力側に
繋がる第2ライン101の油圧を所定のモジュレート圧
Pmに調圧する。このモジュレータバルブ65の構成を
図5に示しており、ハウジング内にスプリング67によ
り左方に付勢された状態でスプール66を配設して構成
される。ポート65aに繋がる分岐第1ライン100a
の作動油圧が、スプリング67の押力と制御ライン10
1の油圧力とがバランスする油圧(一定油圧)まで減圧
されて制御ライン101内にモジュレート圧Pmが作り
出される。なお、図における×印はドレンに繋がること
を意味する。
に吐出された作動油は、レギュレータバルブ60により
調圧されて所定のライン圧PLとなる。第1ライン10
0は図示のように分岐されており、分岐第1ライン10
0aには減圧バルブからなるモジュレータバルブ65が
繋がっており、このモジュレータバルブ65の出力側に
繋がる第2ライン101の油圧を所定のモジュレート圧
Pmに調圧する。このモジュレータバルブ65の構成を
図5に示しており、ハウジング内にスプリング67によ
り左方に付勢された状態でスプール66を配設して構成
される。ポート65aに繋がる分岐第1ライン100a
の作動油圧が、スプリング67の押力と制御ライン10
1の油圧力とがバランスする油圧(一定油圧)まで減圧
されて制御ライン101内にモジュレート圧Pmが作り
出される。なお、図における×印はドレンに繋がること
を意味する。
【0040】第2ライン101も複数に分岐しており、
分岐第2ライン101aには第1リニアソレノイドバル
ブ51が繋がる。第1リニアソレノイドバルブ51は制
御電流(I)に基づいてモジュレート圧Pmを調圧し、
図6に示すように制御電流(I)に比例する制御圧PCL
を制御ライン110を介してレギュレータバルブ60に
作用させる。
分岐第2ライン101aには第1リニアソレノイドバル
ブ51が繋がる。第1リニアソレノイドバルブ51は制
御電流(I)に基づいてモジュレート圧Pmを調圧し、
図6に示すように制御電流(I)に比例する制御圧PCL
を制御ライン110を介してレギュレータバルブ60に
作用させる。
【0041】レギュレータバルブ60の構成を図4に示
しており、図において左右に摺動するスプール61と、
このスプール61を左方に付勢するスプリング62と
を、ハウジング内に配設して構成される。ハウジングに
は図示のように複数のポート60a〜60eが設けられ
ており、ポート60a,60bが第1ライン100に繋
がり、ポート60cがチャージライン130に繋がり、
ポート60dが排出ライン131に繋がり、ポート60
eが上記制御ライン110に繋がる。
しており、図において左右に摺動するスプール61と、
このスプール61を左方に付勢するスプリング62と
を、ハウジング内に配設して構成される。ハウジングに
は図示のように複数のポート60a〜60eが設けられ
ており、ポート60a,60bが第1ライン100に繋
がり、ポート60cがチャージライン130に繋がり、
ポート60dが排出ライン131に繋がり、ポート60
eが上記制御ライン110に繋がる。
【0042】このため、スプール61は内部連通孔61
aを介して左端部に第1ライン100からのライン圧P
L を受け、右端にはスプリング62の付勢力と制御圧P
CLを受ける。上述のように制御圧PCLは第1リニアソレ
ノイドバルブ51により調圧可能であるため、第1リニ
アソレノイドバルブ51に通電される制御電流(I)を
制御することによりライン圧PL を図7に示すように制
御可能である。レギュレータバルブ60においてはこの
ようにしてライン圧PL の調圧が行われるが、このと
き、余剰油はスプール61が右動してまずボート60c
側がポート60a側と連通してチャージライン130に
流れ、さらに余剰油があるときにはポート60d側がポ
ート60b側と連通して排出ライン131に排出され
る。
aを介して左端部に第1ライン100からのライン圧P
L を受け、右端にはスプリング62の付勢力と制御圧P
CLを受ける。上述のように制御圧PCLは第1リニアソレ
ノイドバルブ51により調圧可能であるため、第1リニ
アソレノイドバルブ51に通電される制御電流(I)を
制御することによりライン圧PL を図7に示すように制
御可能である。レギュレータバルブ60においてはこの
ようにしてライン圧PL の調圧が行われるが、このと
き、余剰油はスプール61が右動してまずボート60c
側がポート60a側と連通してチャージライン130に
流れ、さらに余剰油があるときにはポート60d側がポ
ート60b側と連通して排出ライン131に排出され
る。
【0043】チャージライン130は、図3に示すよう
に、第1および第2油路26a,26bに繋がるチャー
ジ供給ライン105a,106aと、チェックバルブ4
4a,44bを介して繋がっている。このため、チャー
ジライン130に流れる作動油は、チャージライン13
0からいずれかのチェックバルブ44a,44bを介し
て第1および第2油路26a,26bのうちの低圧側の
油路に供給され、これにより油圧閉回路26内への作動
油の補給が行われる。
に、第1および第2油路26a,26bに繋がるチャー
ジ供給ライン105a,106aと、チェックバルブ4
4a,44bを介して繋がっている。このため、チャー
ジライン130に流れる作動油は、チャージライン13
0からいずれかのチェックバルブ44a,44bを介し
て第1および第2油路26a,26bのうちの低圧側の
油路に供給され、これにより油圧閉回路26内への作動
油の補給が行われる。
【0044】また、排出ライン131に排出された作動
油は、オイルクーラー151により冷却された後、潤滑
部152を通ってタンク41に戻される。
油は、オイルクーラー151により冷却された後、潤滑
部152を通ってタンク41に戻される。
【0045】図3に示すように、油圧閉回路26を構成
する第1および第2油路26a,26bにはそれぞれチ
ャージ排出ライン105b,106bが繋がっており、
これら排出ライン105b,106bにはシャトルバル
ブ70が接続されている。シャトルバルブ70の構成を
図8に示しており、ハウジング内に左右に摺動自在に配
設されたスプール71と、このスプール71を左右から
付勢する一対のスプリング72,73とから構成され
る。
する第1および第2油路26a,26bにはそれぞれチ
ャージ排出ライン105b,106bが繋がっており、
これら排出ライン105b,106bにはシャトルバル
ブ70が接続されている。シャトルバルブ70の構成を
図8に示しており、ハウジング内に左右に摺動自在に配
設されたスプール71と、このスプール71を左右から
付勢する一対のスプリング72,73とから構成され
る。
【0046】両排出ライン105b,106bの油圧は
それぞれスプール71の右端および左端に作用するよう
になっており、第1および第2油路26a,26bのい
ずれか一方が高圧で他方が低圧となると、スプール71
は高圧側の押圧力により押されて移動する。これにより
ポート70a,70bのうちの低圧側の作動油を受ける
側がポート70c側と連通し、低圧側の油路の作動油が
排出ライン132に排出される。これにより、油圧閉回
路26内の作動油の補給分に対応する量の作動油が排出
され、作動油の冷却、フラッシング等が行われる。但
し、この排出ライン132には低圧リリーフバルブ74
が設けられており、低圧側の油路の油圧はこのリリーフ
バルブ74により設定される。なお、排出ライン132
に排出された作動油もオイルクーラー151で冷却され
た後、潤滑部152を通ってタンク41に戻される。
それぞれスプール71の右端および左端に作用するよう
になっており、第1および第2油路26a,26bのい
ずれか一方が高圧で他方が低圧となると、スプール71
は高圧側の押圧力により押されて移動する。これにより
ポート70a,70bのうちの低圧側の作動油を受ける
側がポート70c側と連通し、低圧側の油路の作動油が
排出ライン132に排出される。これにより、油圧閉回
路26内の作動油の補給分に対応する量の作動油が排出
され、作動油の冷却、フラッシング等が行われる。但
し、この排出ライン132には低圧リリーフバルブ74
が設けられており、低圧側の油路の油圧はこのリリーフ
バルブ74により設定される。なお、排出ライン132
に排出された作動油もオイルクーラー151で冷却され
た後、潤滑部152を通ってタンク41に戻される。
【0047】この油圧閉回路26には、さらに、第1お
よび第2油路26a,26b内の最大油圧を設定する高
圧リリーフバルブ75F,75Rがリリーフライン10
5c,106cを介して接続配設されている。これら高
圧リリーフバルブはその構成が同一なので、一方のバル
ブ75Fを例にして図9を参照して説明する。
よび第2油路26a,26b内の最大油圧を設定する高
圧リリーフバルブ75F,75Rがリリーフライン10
5c,106cを介して接続配設されている。これら高
圧リリーフバルブはその構成が同一なので、一方のバル
ブ75Fを例にして図9を参照して説明する。
【0048】このバルブ75Fはハウジング内に二つの
独立したスプール76,77を有し、第1スプール76
は第1スプリング79aにより右方に付勢されており、
この付勢力により右動されるとポート75aとポート7
5bとを遮断し、この付勢力に抗して左動されると両ポ
ート75a,75bを連通させる。ポート75aはリリ
ーフライン105cを介して第1油路26aと連通し、
ポート75bは分岐チャージライン130aと連通す
る。第1スプール76にはオリフィス76aが設けられ
ており、ポート75aに作用する第1油路26aの油圧
は定常状態においては第1スプール76の左右両側に作
用し、第1スプリング79aの付勢力を受けて第1スプ
ール76は右動した状態となる。
独立したスプール76,77を有し、第1スプール76
は第1スプリング79aにより右方に付勢されており、
この付勢力により右動されるとポート75aとポート7
5bとを遮断し、この付勢力に抗して左動されると両ポ
ート75a,75bを連通させる。ポート75aはリリ
ーフライン105cを介して第1油路26aと連通し、
ポート75bは分岐チャージライン130aと連通す
る。第1スプール76にはオリフィス76aが設けられ
ており、ポート75aに作用する第1油路26aの油圧
は定常状態においては第1スプール76の左右両側に作
用し、第1スプリング79aの付勢力を受けて第1スプ
ール76は右動した状態となる。
【0049】一方、第2スプール77は第2スプリング
79bにより左方に付勢されている。第2スプリング7
9bは右端部において閉塞弁部材78を右方に付勢して
おり、これにより閉塞弁部材78は、第1スプール79
aの挿入空間と連通するとともにオリフィスを有した連
通路79cを閉塞する。第2スプール77の左端部が対
向するポート75cは制御ライン107を介して第2リ
ニアソレノイドバルブ52と繋がっている。第2リニア
ソレノイドバルブ52は分岐ライン100bからのライ
ン圧PL を調圧して制御電流に応じた制御油圧PCHを制
御ライン107に供給するものであり、これにより第2
スプール77の左端に作用する油圧力を第2リニアソレ
ノイドバルブ52の制御電流に基づいて制御することが
できる。
79bにより左方に付勢されている。第2スプリング7
9bは右端部において閉塞弁部材78を右方に付勢して
おり、これにより閉塞弁部材78は、第1スプール79
aの挿入空間と連通するとともにオリフィスを有した連
通路79cを閉塞する。第2スプール77の左端部が対
向するポート75cは制御ライン107を介して第2リ
ニアソレノイドバルブ52と繋がっている。第2リニア
ソレノイドバルブ52は分岐ライン100bからのライ
ン圧PL を調圧して制御電流に応じた制御油圧PCHを制
御ライン107に供給するものであり、これにより第2
スプール77の左端に作用する油圧力を第2リニアソレ
ノイドバルブ52の制御電流に基づいて制御することが
できる。
【0050】この高圧リリーフバルブ75Fにおいて、
閉塞弁部材78には、右方向から第1油路26a内の油
圧が作用し、左方向から第2スプリング79bの付勢力
が作用する。ところで、第2スプリング79bは左端部
が第2スプール77に当接しており、制御ライン107
からの制御油圧PCHにより押圧力が加算された付勢力と
なる。このことから分かるように、第2リニアソレノイ
ドバルブ52により制御油圧PCHを制御すれば、閉塞弁
部材78を右方向に押圧する力を制御することができ
る。
閉塞弁部材78には、右方向から第1油路26a内の油
圧が作用し、左方向から第2スプリング79bの付勢力
が作用する。ところで、第2スプリング79bは左端部
が第2スプール77に当接しており、制御ライン107
からの制御油圧PCHにより押圧力が加算された付勢力と
なる。このことから分かるように、第2リニアソレノイ
ドバルブ52により制御油圧PCHを制御すれば、閉塞弁
部材78を右方向に押圧する力を制御することができ
る。
【0051】このような右方向への押圧力を受けて閉塞
弁部材78は連通路79cを閉塞しているが、連通路7
9cに作用する第1油路26a内の油圧がこの押圧力よ
り高くなると閉塞弁部材78は左動されて連通路79c
をドレンに連通させる。これにより第1スプール76の
オリフィス76aを通る油の流れが生じて第1スプール
76の左右に油圧差が発生し、第1スプール76は左動
され、ポート75aと75bとが連通する。この結果、
第1油路26a内の作動油は分岐チャージライン130
aに排出され、チェックバルブ44bを介して第2油路
26bに送られる。
弁部材78は連通路79cを閉塞しているが、連通路7
9cに作用する第1油路26a内の油圧がこの押圧力よ
り高くなると閉塞弁部材78は左動されて連通路79c
をドレンに連通させる。これにより第1スプール76の
オリフィス76aを通る油の流れが生じて第1スプール
76の左右に油圧差が発生し、第1スプール76は左動
され、ポート75aと75bとが連通する。この結果、
第1油路26a内の作動油は分岐チャージライン130
aに排出され、チェックバルブ44bを介して第2油路
26bに送られる。
【0052】すなわち、第1油路26a内の油圧が所定
圧以上となると、閉塞弁部材78が開放されて第1スプ
ール76が左動し、第1油路26a内の作動油が低圧側
の第2油路26bに排出され、第1油路26a内の油圧
を所定圧以下に保持する。なお、第2油路26b内の油
圧が高圧の場合には、他方の高圧リリーフバルブ75R
により低圧側となる第1油路26aに排出され、第2油
路26b内が所定圧以上となるのが抑制される。このよ
うに高圧リリーフバルブ75F,75Rにより第1およ
び第2油路26a,26b内の油圧が所定圧以上となる
のを防止するのであるが、この所定圧は上記説明から分
かるように、第2および第3リニアソレノイドバルブ5
2,53の電流制御により可変設定可能である。なお、
本例では、図10に示すように、制御電流(I)に比例
して、高圧リリーフ圧(PHF,PHR)を可変設定可能で
ある。
圧以上となると、閉塞弁部材78が開放されて第1スプ
ール76が左動し、第1油路26a内の作動油が低圧側
の第2油路26bに排出され、第1油路26a内の油圧
を所定圧以下に保持する。なお、第2油路26b内の油
圧が高圧の場合には、他方の高圧リリーフバルブ75R
により低圧側となる第1油路26aに排出され、第2油
路26b内が所定圧以上となるのが抑制される。このよ
うに高圧リリーフバルブ75F,75Rにより第1およ
び第2油路26a,26b内の油圧が所定圧以上となる
のを防止するのであるが、この所定圧は上記説明から分
かるように、第2および第3リニアソレノイドバルブ5
2,53の電流制御により可変設定可能である。なお、
本例では、図10に示すように、制御電流(I)に比例
して、高圧リリーフ圧(PHF,PHR)を可変設定可能で
ある。
【0053】本例の油圧ポンプ24および油圧モータ2
5の制御盤27のバルブプレート面27aには、それぞ
れ図11に示すような形状のバルブ板が形成されてい
る。なお、油圧ポンプおよび油圧モータのバルブ板はサ
イズ等は異なるが基本形状およびその役割は同一なの
で、油圧ポンプ24のバルブ板150を例にして図11
を参照しながら説明する。
5の制御盤27のバルブプレート面27aには、それぞ
れ図11に示すような形状のバルブ板が形成されてい
る。なお、油圧ポンプおよび油圧モータのバルブ板はサ
イズ等は異なるが基本形状およびその役割は同一なの
で、油圧ポンプ24のバルブ板150を例にして図11
を参照しながら説明する。
【0054】油圧ポンプ24においてはポンプシリンダ
28の端面がバルブ板150と摺接しながらエンジン駆
動により図における矢印A方向(時計回り)に回転す
る。ここで、ポンプ斜板32が前進側に傾動されるとポ
ンプシリンダ28の回転に応じてポンププランジャ30
はシリンダ孔内で往復動される。このとき、ポンププラ
ンジャ30は、図11における下端において上死点(T.
D.C.)に位置し、上端において下死点(B.D.C.)に位置
し、左半分における上死点から下死点まで移動する行程
では油の吸入を行い、右半分における下死点から上死点
まで移動する行程では油の吐出を行う。
28の端面がバルブ板150と摺接しながらエンジン駆
動により図における矢印A方向(時計回り)に回転す
る。ここで、ポンプ斜板32が前進側に傾動されるとポ
ンプシリンダ28の回転に応じてポンププランジャ30
はシリンダ孔内で往復動される。このとき、ポンププラ
ンジャ30は、図11における下端において上死点(T.
D.C.)に位置し、上端において下死点(B.D.C.)に位置
し、左半分における上死点から下死点まで移動する行程
では油の吸入を行い、右半分における下死点から上死点
まで移動する行程では油の吐出を行う。
【0055】このため、バルブ板150の左半分には第
2油路26bに繋がる半円形状の第1ポート151が形
成され、右半分には第1油路26aに繋がる半円形上の
第2ポート152が形成されている。ここで、第1ポー
ト151の回転方向入口側および第2ポート152の回
転方向入口側には、ポンプシリンダ28の回転に応じて
各シリンダ孔29が各ポート151,152と連通を開
始するときの急激な油圧変化を抑えるためのメインノッ
チ151a,152aが入口側に向かって延びて形成さ
れている。さらに、これらメインノッチ151a,15
2aに並んでサブノッチ153,154が図示のように
独立して形成されている。
2油路26bに繋がる半円形状の第1ポート151が形
成され、右半分には第1油路26aに繋がる半円形上の
第2ポート152が形成されている。ここで、第1ポー
ト151の回転方向入口側および第2ポート152の回
転方向入口側には、ポンプシリンダ28の回転に応じて
各シリンダ孔29が各ポート151,152と連通を開
始するときの急激な油圧変化を抑えるためのメインノッ
チ151a,152aが入口側に向かって延びて形成さ
れている。さらに、これらメインノッチ151a,15
2aに並んでサブノッチ153,154が図示のように
独立して形成されている。
【0056】サブノッチ153,154はメインノッチ
151a,152aおよび両ポート151,152から
は離れて独立しているため、このままでは、ノッチとし
ての役割は果たさない。しかしながら、サブノッチ15
3,154は図において破線で示すように、それぞれ短
絡油路155a,155bおよび156a,156bを
介して吸入および第2ポート151,152と連通して
いる。但し、両短絡路にはそれぞれ可変ノッチバルブ8
0A,80Bが設けられており、この短絡油路の連通・
遮断を制御する。
151a,152aおよび両ポート151,152から
は離れて独立しているため、このままでは、ノッチとし
ての役割は果たさない。しかしながら、サブノッチ15
3,154は図において破線で示すように、それぞれ短
絡油路155a,155bおよび156a,156bを
介して吸入および第2ポート151,152と連通して
いる。但し、両短絡路にはそれぞれ可変ノッチバルブ8
0A,80Bが設けられており、この短絡油路の連通・
遮断を制御する。
【0057】可変ノッチバルブ80A,80Bは同一構
成であり、図12に示すように構成される(この図では
可変ノッチバルブ80Aを例にして示している)。この
バルブ80Aは、ハウジング内に左右に摺動自在に配設
されたバルブスプール81と、このバルブスプール81
を右方に付勢するスプリング82と、バルブスプール8
1の左端部に摺動自在に嵌合する支持スプール83とか
ら構成される。ハウジングには、短絡油路155aと連
通する第1ポート80aと、短絡油路155bと連通す
る第2ポート80bと、制御ライン102と連通する第
3ポート80cが設けられている。バルブスプール81
がスプリング82に付勢されて図示のように右動した状
態では、スプール81の右端により第1および第2ポー
ト80a,80b間が遮断され、バルブスプール81が
左動されると両ポート80a,80bが連通する。な
お、第1ポート80aに作用する油圧はスプール81内
の小孔81aを介して支持スプール83との間の空間8
4にも作用するため、バルブスプール81がこの油圧に
よりスラスト力を受けることがない。
成であり、図12に示すように構成される(この図では
可変ノッチバルブ80Aを例にして示している)。この
バルブ80Aは、ハウジング内に左右に摺動自在に配設
されたバルブスプール81と、このバルブスプール81
を右方に付勢するスプリング82と、バルブスプール8
1の左端部に摺動自在に嵌合する支持スプール83とか
ら構成される。ハウジングには、短絡油路155aと連
通する第1ポート80aと、短絡油路155bと連通す
る第2ポート80bと、制御ライン102と連通する第
3ポート80cが設けられている。バルブスプール81
がスプリング82に付勢されて図示のように右動した状
態では、スプール81の右端により第1および第2ポー
ト80a,80b間が遮断され、バルブスプール81が
左動されると両ポート80a,80bが連通する。な
お、第1ポート80aに作用する油圧はスプール81内
の小孔81aを介して支持スプール83との間の空間8
4にも作用するため、バルブスプール81がこの油圧に
よりスラスト力を受けることがない。
【0058】制御ライン102は、図3に示すように、
オリフィス45aを介して分岐第2ライン101bと繋
がるとともに、開閉制御ソレノイドバルブ45と繋が
る。開閉制御ソレノイドバルブ45は制御ライン102
をドレンに開放可能なバルブであり、これをドレンに開
放させることにより制御ライン102内を低圧にする。
一方、開閉制御ソレノイドバルブ45により制御ライン
102がドレンから遮断されるときには制御ライン10
2内には分岐第2ライン101bからのモジュレート圧
Pmが発生する。
オリフィス45aを介して分岐第2ライン101bと繋
がるとともに、開閉制御ソレノイドバルブ45と繋が
る。開閉制御ソレノイドバルブ45は制御ライン102
をドレンに開放可能なバルブであり、これをドレンに開
放させることにより制御ライン102内を低圧にする。
一方、開閉制御ソレノイドバルブ45により制御ライン
102がドレンから遮断されるときには制御ライン10
2内には分岐第2ライン101bからのモジュレート圧
Pmが発生する。
【0059】開閉制御ソレノイドバルブ45により制御
ライン102が低圧に保持された状態では、可変ノッチ
バルブ80A内において、バルブスプール81はスプリ
ング82に付勢されて右動して短絡油路155a,15
5b間は遮断される。このため、このときにはサブノッ
チ153は作用しない。一方、開閉制御ソレノイドバル
ブ45により制御ライン102にモジュレート圧Pmが
発生すると、この油圧によりバルブスプール81は左動
されて短絡油路155a,155bが連通し、サブノッ
チ153が使用可能となる。
ライン102が低圧に保持された状態では、可変ノッチ
バルブ80A内において、バルブスプール81はスプリ
ング82に付勢されて右動して短絡油路155a,15
5b間は遮断される。このため、このときにはサブノッ
チ153は作用しない。一方、開閉制御ソレノイドバル
ブ45により制御ライン102にモジュレート圧Pmが
発生すると、この油圧によりバルブスプール81は左動
されて短絡油路155a,155bが連通し、サブノッ
チ153が使用可能となる。
【0060】なお、ここでは、可変ノッチバルブ80A
について説明したが可変ノッチバルブ80Bについても
同様の制御が同時に行われる。また、油圧モータ25に
ついても同様のサブノッチが設けられており、開閉制御
ソレノイドバルブ46により制御ライン103内の油圧
を可変設定して可変ノッチバルブ80C,80Dの作動
を制御し、サブノッチの使用制御がなされる。
について説明したが可変ノッチバルブ80Bについても
同様の制御が同時に行われる。また、油圧モータ25に
ついても同様のサブノッチが設けられており、開閉制御
ソレノイドバルブ46により制御ライン103内の油圧
を可変設定して可変ノッチバルブ80C,80Dの作動
を制御し、サブノッチの使用制御がなされる。
【0061】
【斜板角制御系】次に、ポンプ斜板32およびモータ斜
板38の揺動角制御系について、図13を参照して説明
する。この制御は分岐第1ライン100dからのライン
圧PL と、分岐第2ライン101cからのモジュレート
圧Pmとを用いて行われる。なお、図3および図13の
丸囲み記号aおよびb同士がそれぞれ接続していること
を意味する。
板38の揺動角制御系について、図13を参照して説明
する。この制御は分岐第1ライン100dからのライン
圧PL と、分岐第2ライン101cからのモジュレート
圧Pmとを用いて行われる。なお、図3および図13の
丸囲み記号aおよびb同士がそれぞれ接続していること
を意味する。
【0062】ポンプ斜板32の揺動を行わせるために、
一対のサーボシリンダ92a,92bが図示のように設
けられており、これらが摺合配設されたサーボシリンダ
孔91a,91bには、サーボ制御ライン121,12
2を介してポンプコントロールバルブ84が繋がる。こ
のバルブ84は四方弁からなり、スプール85の位置に
応じて分岐第1ライン100dからのライン圧PL をサ
ーボ制御ライン121,122に振り分け供給する。ス
プール85はスプリング86により右方に付勢されると
ともに、左端ポート84aに作用する油圧力を受け、両
者のバランスによりその位置が設定される。
一対のサーボシリンダ92a,92bが図示のように設
けられており、これらが摺合配設されたサーボシリンダ
孔91a,91bには、サーボ制御ライン121,12
2を介してポンプコントロールバルブ84が繋がる。こ
のバルブ84は四方弁からなり、スプール85の位置に
応じて分岐第1ライン100dからのライン圧PL をサ
ーボ制御ライン121,122に振り分け供給する。ス
プール85はスプリング86により右方に付勢されると
ともに、左端ポート84aに作用する油圧力を受け、両
者のバランスによりその位置が設定される。
【0063】すなわち、左端ポート84aに作用する油
圧力を制御すれば、スプール85の位置制御が可能であ
り、これによりサーボシリンダ92a,92bの作動を
制御してポンプ斜板32の角度制御が可能である。この
ため、左端ポート84aには制御ライン111を介して
第4リニアソレノイドバルブ54からのポンプ制御油圧
PCPが供給される。第4リニアソレノイドバルブ54は
分岐第2ライン101cからのモジュレート圧Pmを制
御電流に基づいて調圧し、制御電流に比例するポンプ制
御油圧PCPを作り出し、これを制御ライン111に供給
するバルブである。このため、第4リニアソレノイドバ
ルブ54の通電電流制御によりポンプコントロールバル
ブ84の作動制御を行い、ポンプ斜板32の角度制御が
可能となっている。
圧力を制御すれば、スプール85の位置制御が可能であ
り、これによりサーボシリンダ92a,92bの作動を
制御してポンプ斜板32の角度制御が可能である。この
ため、左端ポート84aには制御ライン111を介して
第4リニアソレノイドバルブ54からのポンプ制御油圧
PCPが供給される。第4リニアソレノイドバルブ54は
分岐第2ライン101cからのモジュレート圧Pmを制
御電流に基づいて調圧し、制御電流に比例するポンプ制
御油圧PCPを作り出し、これを制御ライン111に供給
するバルブである。このため、第4リニアソレノイドバ
ルブ54の通電電流制御によりポンプコントロールバル
ブ84の作動制御を行い、ポンプ斜板32の角度制御が
可能となっている。
【0064】モータ斜板38の角度制御も同様であり、
一対のサーボシリンダ96a,96bが摺合配設された
サーボシリンダ孔95a,95bに、サーボ制御ライン
123,124を介してモータコントロールバルブ87
が繋がる。このバルブ87もポンプコントロールバルブ
84と同様に、左端ポート87aに作用する油圧力を制
御して、スプール88の位置制御が可能であり、これに
よりサーボシリンダ96a,96bの作動を制御してモ
ータ斜板38の角度制御が可能である。左端ポート87
aには制御ライン112を介して第5リニアソレノイド
バルブ55からモータ制御油圧PCMが供給される。この
ため、第5リニアソレノイドバルブ55の通電電流制御
によりモータコントロールバルブ87の作動制御を行
い、モータ斜板38の角度制御が可能となっている。
一対のサーボシリンダ96a,96bが摺合配設された
サーボシリンダ孔95a,95bに、サーボ制御ライン
123,124を介してモータコントロールバルブ87
が繋がる。このバルブ87もポンプコントロールバルブ
84と同様に、左端ポート87aに作用する油圧力を制
御して、スプール88の位置制御が可能であり、これに
よりサーボシリンダ96a,96bの作動を制御してモ
ータ斜板38の角度制御が可能である。左端ポート87
aには制御ライン112を介して第5リニアソレノイド
バルブ55からモータ制御油圧PCMが供給される。この
ため、第5リニアソレノイドバルブ55の通電電流制御
によりモータコントロールバルブ87の作動制御を行
い、モータ斜板38の角度制御が可能となっている。
【0065】本例の油圧ポンプ24にはさらに、ポンプ
シリンダ28を静止保持するロックアップブレーキ93
が設けられている。前述のように、前進側においてポン
プ斜板角α=αF(MAX)で且つモータ斜板角β=0となっ
た状態(図2における縦線cの状態)では、理論的には
(伝達ロスがない場合には)ポンプシリンダ28の回転
は零となり動力伝達装置4により機械的な動力伝達のみ
が行われる。しかしながら、実際には油の漏れ等による
ロスがあるため、ポンプシリンダ28が若干回転し、そ
れだけ動力伝達装置4による動力伝達が低下する。そこ
で、このようなときに、ロックアップブレーキ93によ
りポンプシリンダ28を強制的に静止保持し、機械的な
動力伝達のみを行わせて、伝達効率を高めるようにして
いる。
シリンダ28を静止保持するロックアップブレーキ93
が設けられている。前述のように、前進側においてポン
プ斜板角α=αF(MAX)で且つモータ斜板角β=0となっ
た状態(図2における縦線cの状態)では、理論的には
(伝達ロスがない場合には)ポンプシリンダ28の回転
は零となり動力伝達装置4により機械的な動力伝達のみ
が行われる。しかしながら、実際には油の漏れ等による
ロスがあるため、ポンプシリンダ28が若干回転し、そ
れだけ動力伝達装置4による動力伝達が低下する。そこ
で、このようなときに、ロックアップブレーキ93によ
りポンプシリンダ28を強制的に静止保持し、機械的な
動力伝達のみを行わせて、伝達効率を高めるようにして
いる。
【0066】ロックアップブレーキ93は湿式多板式ブ
レーキからなり、ピストン104の押圧力を受けてブレ
ーキを作動させる。このピストン104に押圧力を付与
するためのロックアップ油圧PLBは、第6リニアソレノ
イドバルブ56により作り出されて、ロックアップライ
ン113を介して供給される。なお、第6リニアソレノ
イドバルブ56は制御電流に比例するロックアップ油圧
PLBを作り出すことが可能であり、これによりロックア
ップブレーキ93を部分係合から完全係合までの間で任
意に制御可能である。
レーキからなり、ピストン104の押圧力を受けてブレ
ーキを作動させる。このピストン104に押圧力を付与
するためのロックアップ油圧PLBは、第6リニアソレノ
イドバルブ56により作り出されて、ロックアップライ
ン113を介して供給される。なお、第6リニアソレノ
イドバルブ56は制御電流に比例するロックアップ油圧
PLBを作り出すことが可能であり、これによりロックア
ップブレーキ93を部分係合から完全係合までの間で任
意に制御可能である。
【0067】ロックアップブレーキ93が完全係合され
たときには、動力伝達装置4のみにより動力伝達がなさ
れ、油圧式無段変速ユニット2には駆動力が作用しない
ため、油圧閉回路26内の油圧は低下する。このとき、
油圧閉回路26内の油圧はシャトルバルブ70を介して
接続された低圧リリーフバルブ74により設定される油
圧となる。すなわち、ロックアップブレーキ93が係合
された状態においては、低圧リリーフバルブ74により
油圧閉回路26内の油圧を制御可能である。本発明にお
いては、後述するように、この油圧閉回路26内の油圧
を制御してポンプおよびモータプランジャにおけるスリ
ッパとプランジャ本体との嵌合状態を維持させるように
なっている。このため、低圧リリーフバルブ74は電磁
制御弁から構成され、そのリリーフ圧を任意に可変設定
可能となっている。
たときには、動力伝達装置4のみにより動力伝達がなさ
れ、油圧式無段変速ユニット2には駆動力が作用しない
ため、油圧閉回路26内の油圧は低下する。このとき、
油圧閉回路26内の油圧はシャトルバルブ70を介して
接続された低圧リリーフバルブ74により設定される油
圧となる。すなわち、ロックアップブレーキ93が係合
された状態においては、低圧リリーフバルブ74により
油圧閉回路26内の油圧を制御可能である。本発明にお
いては、後述するように、この油圧閉回路26内の油圧
を制御してポンプおよびモータプランジャにおけるスリ
ッパとプランジャ本体との嵌合状態を維持させるように
なっている。このため、低圧リリーフバルブ74は電磁
制御弁から構成され、そのリリーフ圧を任意に可変設定
可能となっている。
【0068】
【プランジャ構成】以上のような構成の無段変速機Tに
おいて、無段変速ユニット2を構成する油圧ポンプ24
および油圧モータ25に用いられているプランジャアセ
ンブリの構成について以下に説明する。但し、ポンププ
ランジャ30とモータプランジャ200とは寸法が相違
するのみで、その構成は同一なので、モータプランジャ
200を例にしてその構造などを詳しく説明する。
おいて、無段変速ユニット2を構成する油圧ポンプ24
および油圧モータ25に用いられているプランジャアセ
ンブリの構成について以下に説明する。但し、ポンププ
ランジャ30とモータプランジャ200とは寸法が相違
するのみで、その構成は同一なので、モータプランジャ
200を例にしてその構造などを詳しく説明する。
【0069】このモータプランジャ200を図14に示
しており、このモータプランジャ200は、有底中空円
筒状のプランジャ本体201と、椀状のスリッパ205
と、これら両部材201,205を連結する連結部材2
10とから構成される。プランジャ本体201は斜板と
は反対側(図における左側)端部に開口201aを有し
た有底の中空円筒形状をしており、底部すなわち図にお
ける右側端部に球状凹面201bが形成されており、さ
らに、底部に軸方向に貫通する貫通孔201cが形成さ
れている。
しており、このモータプランジャ200は、有底中空円
筒状のプランジャ本体201と、椀状のスリッパ205
と、これら両部材201,205を連結する連結部材2
10とから構成される。プランジャ本体201は斜板と
は反対側(図における左側)端部に開口201aを有し
た有底の中空円筒形状をしており、底部すなわち図にお
ける右側端部に球状凹面201bが形成されており、さ
らに、底部に軸方向に貫通する貫通孔201cが形成さ
れている。
【0070】プランジャ本体201の右端部にスリッパ
205が嵌合配設されており、この部分を拡大して図1
5に示している。スリッパ205は、プランジャ本体2
01の球状凹面201bと嵌合する凸球面状外周面20
5aと、この外周面205aと同心の凹球面状内周面2
05bとを有した椀状に形成されており、軸方向右端部
にリング状スリッパ面205cを有している。また、ス
リッパ205を軸方向に貫通する貫通孔207が図示の
ように左側に広がるテーパ形状を有し形成されている。
205が嵌合配設されており、この部分を拡大して図1
5に示している。スリッパ205は、プランジャ本体2
01の球状凹面201bと嵌合する凸球面状外周面20
5aと、この外周面205aと同心の凹球面状内周面2
05bとを有した椀状に形成されており、軸方向右端部
にリング状スリッパ面205cを有している。また、ス
リッパ205を軸方向に貫通する貫通孔207が図示の
ように左側に広がるテーパ形状を有し形成されている。
【0071】連結部材210は、棒部材211と頭部部
材215とから構成される。棒部材211は、棒状の本
体の左端部にフランジ状の蓋部211aを有し、この蓋
部211aはプランジャ本体201の開口201aを覆
って取り付けられ、プランジャ本体201に溶接接合さ
れる。棒部材211の本体部はプランジャ本体201の
円筒状中空空間202内に挿入されるとともに貫通孔2
01cに挿入され、さらに、球状凹面201bに凸球面
状外周面205aが嵌合した状態のスリッパ205の貫
通孔207に挿入され、スリッパ205の凹球面状内周
面205b内に突出する。頭部部材215は、凹球面状
内周面205bに嵌合摺接する球状凸面215aを有す
るとともに軸方向に貫通する貫通孔を有する。この貫通
孔は右側においてテーパ状に広がる開口部を有する。
材215とから構成される。棒部材211は、棒状の本
体の左端部にフランジ状の蓋部211aを有し、この蓋
部211aはプランジャ本体201の開口201aを覆
って取り付けられ、プランジャ本体201に溶接接合さ
れる。棒部材211の本体部はプランジャ本体201の
円筒状中空空間202内に挿入されるとともに貫通孔2
01cに挿入され、さらに、球状凹面201bに凸球面
状外周面205aが嵌合した状態のスリッパ205の貫
通孔207に挿入され、スリッパ205の凹球面状内周
面205b内に突出する。頭部部材215は、凹球面状
内周面205bに嵌合摺接する球状凸面215aを有す
るとともに軸方向に貫通する貫通孔を有する。この貫通
孔は右側においてテーパ状に広がる開口部を有する。
【0072】棒部材211の本体は上記のようにスリッ
パ205の貫通孔207に挿入された後、さらに頭部部
材215の貫通孔に挿入される。そして、先端部211
bがこの貫通孔のテーパ状開口部内に押し広げられるよ
うにしてかしめて固定される。これにより、棒部材21
1と頭部部材215とが結合され、この結果、球状凹面
201bに凸球面状外周面205aが嵌合した状態でプ
ランジャ本体201とスリッパ205とが連結部材21
0により連結される。なお、棒部材211にはその内部
を軸方向に貫通する連通孔212が形成されており、こ
の連通孔212を介してモータシリンダ孔35内の油が
スリッパ205側に潤滑油として導入される。
パ205の貫通孔207に挿入された後、さらに頭部部
材215の貫通孔に挿入される。そして、先端部211
bがこの貫通孔のテーパ状開口部内に押し広げられるよ
うにしてかしめて固定される。これにより、棒部材21
1と頭部部材215とが結合され、この結果、球状凹面
201bに凸球面状外周面205aが嵌合した状態でプ
ランジャ本体201とスリッパ205とが連結部材21
0により連結される。なお、棒部材211にはその内部
を軸方向に貫通する連通孔212が形成されており、こ
の連通孔212を介してモータシリンダ孔35内の油が
スリッパ205側に潤滑油として導入される。
【0073】このように構成されたモータプランジャ2
00に作用する力のバランスについて図15を参照して
説明する。モータプランジャ200はモータシリンダ孔
35内の油圧力を受け、プランジャ本体201をスリッ
パ205の方に押圧する(図において軸方向右方に押圧
する)第1軸方向力F1を受ける。この力F1は、プラ
ンジャ本体201の軸直角の断面積をAcとし、シリン
ダ孔35内の油圧をPcとすると、F1=Pc×Acで
表される。
00に作用する力のバランスについて図15を参照して
説明する。モータプランジャ200はモータシリンダ孔
35内の油圧力を受け、プランジャ本体201をスリッ
パ205の方に押圧する(図において軸方向右方に押圧
する)第1軸方向力F1を受ける。この力F1は、プラ
ンジャ本体201の軸直角の断面積をAcとし、シリン
ダ孔35内の油圧をPcとすると、F1=Pc×Acで
表される。
【0074】モータシリンダ孔35内の作動油は棒部材
211の連通孔212を介してスリッパ側に導入され、
スリッパ205の凸球面状外周面205aとプランジャ
本体201の球状凹面201bとの間にもこの油圧が作
用し、これが、スリッパ205からプランジャ本体20
1を引き離すように作用する第2軸方向力F2として作
用する。
211の連通孔212を介してスリッパ側に導入され、
スリッパ205の凸球面状外周面205aとプランジャ
本体201の球状凹面201bとの間にもこの油圧が作
用し、これが、スリッパ205からプランジャ本体20
1を引き離すように作用する第2軸方向力F2として作
用する。
【0075】通常は、モータシリンダ孔35内の油圧が
高圧であり、スリッパ205の凸球面状外周面205a
とプランジャ本体201の球状凹面201bとの嵌合面
積がシリンダ孔35におけるプランジャ本体201の受
圧面積より小さく、且つ、この嵌合部に作用する油圧は
シリンダ孔35内の油圧より低くなるため、F1>F2
という関係が成立し、プランジャ本体201はスリッパ
205の方に押し付けられ、モータプランジャ200は
モータ斜板38の摺動面38aに押し付けられる。な
お、両軸方向力F1,F2の差は、シリンダ孔35内の
油圧が高い程大きく、この油圧が低くなるとその差も小
さくなる。
高圧であり、スリッパ205の凸球面状外周面205a
とプランジャ本体201の球状凹面201bとの嵌合面
積がシリンダ孔35におけるプランジャ本体201の受
圧面積より小さく、且つ、この嵌合部に作用する油圧は
シリンダ孔35内の油圧より低くなるため、F1>F2
という関係が成立し、プランジャ本体201はスリッパ
205の方に押し付けられ、モータプランジャ200は
モータ斜板38の摺動面38aに押し付けられる。な
お、両軸方向力F1,F2の差は、シリンダ孔35内の
油圧が高い程大きく、この油圧が低くなるとその差も小
さくなる。
【0076】ここで上述のように、ロックアップブレー
キ93が係合された状態では、モータシリンダ孔35内
の油圧が低圧となるため、第1および第2軸方向力F
1,F2の差が小さくなる。この状態で、モータシリン
ダ34は高速回転されるため、モータプランジャ200
にこの回転の対応する遠心力Fcが作用する。プランジ
ャ本体201はシリンダ孔35内に摺合されているた
め、モータシリンダ34によりこの遠心力は受け止めら
れる。
キ93が係合された状態では、モータシリンダ孔35内
の油圧が低圧となるため、第1および第2軸方向力F
1,F2の差が小さくなる。この状態で、モータシリン
ダ34は高速回転されるため、モータプランジャ200
にこの回転の対応する遠心力Fcが作用する。プランジ
ャ本体201はシリンダ孔35内に摺合されているた
め、モータシリンダ34によりこの遠心力は受け止めら
れる。
【0077】ところが、スリッパ205に作用する遠心
力Fcはプランジャ本体201の先端(右端)に首振り
自在に取り付けられているため、スリッパ205の凸球
面状外周面205aとプランジャ本体201の球状凹面
201bとの嵌合部における最も外端点Pに作用する。
この遠心力Fcは、モータシリンダ34の回転中心に対
するプランジャ200の回転半径Rと、スリッパ205
の質量Mと、シリンダ34の回転角速度ωにより決ま
り、Fc=M・R・ω2 となる。
力Fcはプランジャ本体201の先端(右端)に首振り
自在に取り付けられているため、スリッパ205の凸球
面状外周面205aとプランジャ本体201の球状凹面
201bとの嵌合部における最も外端点Pに作用する。
この遠心力Fcは、モータシリンダ34の回転中心に対
するプランジャ200の回転半径Rと、スリッパ205
の質量Mと、シリンダ34の回転角速度ωにより決ま
り、Fc=M・R・ω2 となる。
【0078】この遠心力Fcは、スリッパ205の重心
位置Gにおいて外周方向に作用する力であり、点Pにお
いては、重心位置Gと点Pとを結ぶ方向の合力となり、
その軸方向分力F3が、スリッパ205からプランジャ
本体201を引き離すように作用する第3軸方向力F3
(=Fc/tanθ)となる。このため、この状態で
は、第1軸方向力F1がプランジャ本体201をスリッ
パ205に押し付ける力として作用し、第2軸方向力F
2と第3軸方向力F3とがプランジャ本体201をスリ
ッパ205から引き離す力として作用する。
位置Gにおいて外周方向に作用する力であり、点Pにお
いては、重心位置Gと点Pとを結ぶ方向の合力となり、
その軸方向分力F3が、スリッパ205からプランジャ
本体201を引き離すように作用する第3軸方向力F3
(=Fc/tanθ)となる。このため、この状態で
は、第1軸方向力F1がプランジャ本体201をスリッ
パ205に押し付ける力として作用し、第2軸方向力F
2と第3軸方向力F3とがプランジャ本体201をスリ
ッパ205から引き離す力として作用する。
【0079】この場合において、ロックアップブレーキ
93が係合された状態ではモータシリンダ孔35内の油
圧が低圧で、第1および第2軸方向力F1,F2の差が
小さくなっており、ここに遠心力に伴う第3軸方向力F
3が加わると、プランジャ本体201をスリッパ205
から引き離す力(=F2+F3)が第1軸方向力F1よ
り大きくなり、プランジャ本体201がスリッパ205
から離れ、この隙間からシリンダ孔35内の油が漏れ出
すおそれがある。
93が係合された状態ではモータシリンダ孔35内の油
圧が低圧で、第1および第2軸方向力F1,F2の差が
小さくなっており、ここに遠心力に伴う第3軸方向力F
3が加わると、プランジャ本体201をスリッパ205
から引き離す力(=F2+F3)が第1軸方向力F1よ
り大きくなり、プランジャ本体201がスリッパ205
から離れ、この隙間からシリンダ孔35内の油が漏れ出
すおそれがある。
【0080】このようなことから、本装置においては、
ロックアップブレーキ93が作動している状態のときに
は、低圧リリーフバルブ74のリリーフ圧設定を高くし
て、シリンダ孔35内の油圧を高める制御を行うように
している。すなわち、低圧リリーフバルブ74が特許請
求の範囲の油圧制御手段を構成している。このようにし
てシリンダ孔35内の油圧を高くすることにより、F1
>(F2+F3)となる関係を常時維持させ、プランジ
ャ本体201がスリッパ205から離れるようなことを
確実に防止する。具体的には、遠心力Fcは、式からも
分かるようにモータの回転速度により求まることから、
モータの回転速度に応じてリリーフ圧を制御し、また、
F1の小さい状態が予め想定されるロックアップの作動
時には、リリーフ圧の設定を高くする。このため、図3
に示すように、低圧リリーフバルブ74には低圧制御装
置74bからの制御油圧が作用し、このようなリリーフ
圧制御を行うように構成されている。
ロックアップブレーキ93が作動している状態のときに
は、低圧リリーフバルブ74のリリーフ圧設定を高くし
て、シリンダ孔35内の油圧を高める制御を行うように
している。すなわち、低圧リリーフバルブ74が特許請
求の範囲の油圧制御手段を構成している。このようにし
てシリンダ孔35内の油圧を高くすることにより、F1
>(F2+F3)となる関係を常時維持させ、プランジ
ャ本体201がスリッパ205から離れるようなことを
確実に防止する。具体的には、遠心力Fcは、式からも
分かるようにモータの回転速度により求まることから、
モータの回転速度に応じてリリーフ圧を制御し、また、
F1の小さい状態が予め想定されるロックアップの作動
時には、リリーフ圧の設定を高くする。このため、図3
に示すように、低圧リリーフバルブ74には低圧制御装
置74bからの制御油圧が作用し、このようなリリーフ
圧制御を行うように構成されている。
【0081】このため、低圧リリーフバルブ74により
設定されるリリーフ圧は、モータシリンダ34の回転数
に応じて高くなる圧である。さらに、第1軸方向力F1
が、第2および第3軸方向力F2,F3の合力より大き
くなりすぎると、プランジャ本体201とスリッパ20
5との摺接部の面圧が高くなりすぎ、摺動性が低下した
り、この部分の磨耗の問題が発生する。このため、第1
軸方向力F1と、第2および第3軸方向力F2,F3の
合力(F2+F3)との差が所定値となるように、シリ
ンダ34の回転速度に応じて低圧リリーフバルブ74の
リリーフ圧を制御する。
設定されるリリーフ圧は、モータシリンダ34の回転数
に応じて高くなる圧である。さらに、第1軸方向力F1
が、第2および第3軸方向力F2,F3の合力より大き
くなりすぎると、プランジャ本体201とスリッパ20
5との摺接部の面圧が高くなりすぎ、摺動性が低下した
り、この部分の磨耗の問題が発生する。このため、第1
軸方向力F1と、第2および第3軸方向力F2,F3の
合力(F2+F3)との差が所定値となるように、シリ
ンダ34の回転速度に応じて低圧リリーフバルブ74の
リリーフ圧を制御する。
【0082】以上の構成のモータプランジャ200に代
えて、図16に示すような構成のモータプランジャ30
0を用いることもできる。このモータプランジャ300
は、有底中空円筒状のプランジャ本体301と、椀状の
スリッパ305と、これら両部材301,305を連結
する連結部材310と、プランジャ本体301の中空空
間内に軸方向に移動可能に挿入配設された支持部材32
0と、プランジャ本体301と支持部材320との間に
配設された圧縮スプリング325とから構成される。プ
ランジャ本体301は斜板とは反対側端部に開口した有
底の中空円筒形状をしており、底部すなわち図における
右側端部に球状凹面301bが形成されており、さら
に、底部に軸方向に貫通する貫通孔301cが形成され
ている。
えて、図16に示すような構成のモータプランジャ30
0を用いることもできる。このモータプランジャ300
は、有底中空円筒状のプランジャ本体301と、椀状の
スリッパ305と、これら両部材301,305を連結
する連結部材310と、プランジャ本体301の中空空
間内に軸方向に移動可能に挿入配設された支持部材32
0と、プランジャ本体301と支持部材320との間に
配設された圧縮スプリング325とから構成される。プ
ランジャ本体301は斜板とは反対側端部に開口した有
底の中空円筒形状をしており、底部すなわち図における
右側端部に球状凹面301bが形成されており、さら
に、底部に軸方向に貫通する貫通孔301cが形成され
ている。
【0083】プランジャ本体301の右端部にスリッパ
305が嵌合配設されており、この部分を拡大して図1
7に示している。スリッパ305は、プランジャ本体3
01の球状凹面301bと嵌合する凸球面状外周面30
5aと、この外周面305aと同心の凹球面状内周面3
05bとを有した椀状に形成されており、軸方向右端部
にリング状スリッパ面305cを有している。また、ス
リッパ305を軸方向に貫通する貫通孔307が図示の
ように左側に広がるテーパ形状を有し形成されている。
305が嵌合配設されており、この部分を拡大して図1
7に示している。スリッパ305は、プランジャ本体3
01の球状凹面301bと嵌合する凸球面状外周面30
5aと、この外周面305aと同心の凹球面状内周面3
05bとを有した椀状に形成されており、軸方向右端部
にリング状スリッパ面305cを有している。また、ス
リッパ305を軸方向に貫通する貫通孔307が図示の
ように左側に広がるテーパ形状を有し形成されている。
【0084】連結部材310は、棒部材311と頭部部
材315とから一体に構成される。棒部材311の右端
に頭部部材315が形成されており、頭部部材315が
スリッパ305の凹球面状内周面305bと摺接した状
態で、棒部材315がスリッパ305の貫通孔307お
よびプランジャ本体301の貫通孔301cを貫通して
プランジャ本体301の中空空間内に延びて配設され
る。さらに、支持部材320に形成された貫通孔321
内に挿入されて左端部313が押し広げられて支持部材
320と結合される。これにより、球状凹面301bに
凸球面状外周面305aが嵌合した状態でプランジャ本
体301とスリッパ305とが連結部材310および支
持部材320により連結される。なお、棒部材311に
は連通孔312aおよび連通溝312bが形成されてお
り、これら連通孔312aおよび連通溝312bを介し
てモータシリンダ孔35内の油がスリッパ305側に潤
滑油として導入される。なお、圧縮スプリング325は
支持部材320を挿入する前にプランジャ本体301の
中空空間内に配設されており、プランジャ本体301に
対して支持部材320を左方に付勢する第4軸方向力F
4を加える。
材315とから一体に構成される。棒部材311の右端
に頭部部材315が形成されており、頭部部材315が
スリッパ305の凹球面状内周面305bと摺接した状
態で、棒部材315がスリッパ305の貫通孔307お
よびプランジャ本体301の貫通孔301cを貫通して
プランジャ本体301の中空空間内に延びて配設され
る。さらに、支持部材320に形成された貫通孔321
内に挿入されて左端部313が押し広げられて支持部材
320と結合される。これにより、球状凹面301bに
凸球面状外周面305aが嵌合した状態でプランジャ本
体301とスリッパ305とが連結部材310および支
持部材320により連結される。なお、棒部材311に
は連通孔312aおよび連通溝312bが形成されてお
り、これら連通孔312aおよび連通溝312bを介し
てモータシリンダ孔35内の油がスリッパ305側に潤
滑油として導入される。なお、圧縮スプリング325は
支持部材320を挿入する前にプランジャ本体301の
中空空間内に配設されており、プランジャ本体301に
対して支持部材320を左方に付勢する第4軸方向力F
4を加える。
【0085】このように構成されたモータプランジャ3
00に作用する力のバランスについて図17を参照して
説明する。モータプランジャ300はモータシリンダ孔
35内の油圧力を受け、プランジャ本体301をスリッ
パ305の方に押圧する(図において軸方向右方に押圧
する)第1軸方向力F1を受ける。
00に作用する力のバランスについて図17を参照して
説明する。モータプランジャ300はモータシリンダ孔
35内の油圧力を受け、プランジャ本体301をスリッ
パ305の方に押圧する(図において軸方向右方に押圧
する)第1軸方向力F1を受ける。
【0086】スリッパ305の凸球面状外周面305a
とプランジャ本体301の球状凹面301bとの間にも
この油圧が作用し、これが、スリッパ305からプラン
ジャ本体301を引き離すように作用する第2軸方向力
F2として作用する。
とプランジャ本体301の球状凹面301bとの間にも
この油圧が作用し、これが、スリッパ305からプラン
ジャ本体301を引き離すように作用する第2軸方向力
F2として作用する。
【0087】また、モータシリンダ34が回転されるこ
とによりスリッパ305に作用する遠心力Fcは、前述
の場合と同様に、スリッパ305の凸球面状外周面30
5aとプランジャ本体301の球状凹面301bとの嵌
合部における最も外端点Pに作用する。この遠心力Fc
は、スリッパ305の重心位置Gにおいて外周方向に作
用する力であり、点Pにおいては、重心位置Gと点Pと
を結ぶ方向の合力となり、その軸方向分力F3が、スリ
ッパ305からプランジャ本体301を引き離すように
作用する第3軸方向力F3(=Fc/tanθ)とな
る。
とによりスリッパ305に作用する遠心力Fcは、前述
の場合と同様に、スリッパ305の凸球面状外周面30
5aとプランジャ本体301の球状凹面301bとの嵌
合部における最も外端点Pに作用する。この遠心力Fc
は、スリッパ305の重心位置Gにおいて外周方向に作
用する力であり、点Pにおいては、重心位置Gと点Pと
を結ぶ方向の合力となり、その軸方向分力F3が、スリ
ッパ305からプランジャ本体301を引き離すように
作用する第3軸方向力F3(=Fc/tanθ)とな
る。
【0088】また、圧縮スプリング325の付勢力F4
は、連結部材310を介してスリップ305をプランジ
ャ本体301の引きつける力として作用する。この力を
第4軸方向力F4と称し、これはプランジャに対しては
図において右方向に作用する力となる。
は、連結部材310を介してスリップ305をプランジ
ャ本体301の引きつける力として作用する。この力を
第4軸方向力F4と称し、これはプランジャに対しては
図において右方向に作用する力となる。
【0089】この場合には、第1および第4軸方向力F
1,F4がプランジャ本体301をスリッパ305に押
し付ける力となり、第2および第3軸方向力F2,F3
がプランジャ本体301をスリッパ305から引き離す
力となる。このため、(F1+F4)<(F2+F3)
となると、プランジャ本体301がスリッパ305から
離れ、この隙間からシリンダ孔35内の油が漏れ出すお
それがある。
1,F4がプランジャ本体301をスリッパ305に押
し付ける力となり、第2および第3軸方向力F2,F3
がプランジャ本体301をスリッパ305から引き離す
力となる。このため、(F1+F4)<(F2+F3)
となると、プランジャ本体301がスリッパ305から
離れ、この隙間からシリンダ孔35内の油が漏れ出すお
それがある。
【0090】このため、本装置においても、ロックアッ
プブレーキ93が作動している状態のときには、低圧リ
リーフバルブ74のリリーフ圧設定を高くして、シリン
ダ孔35内の油圧を高める制御を行い、(F1+F4)
>(F2+F3)となる関係を常時維持させ、プランジ
ャ本体301がスリッパ305から離れるようなことを
確実に防止する。なお、この場合には、遠心力に対応す
る力F3については低圧リリーフバルブ74のリリーフ
圧設定により対処できるため、圧縮スプリング325の
付勢力F4は必要最小限の値でよく、この付勢力F4に
よりプランジャ本体301とスリッパ305との摺接部
の面圧が高くなりすぎるようなことはなく、両者の摺動
性を確保するとともにこの部分の磨耗を防止できる。な
お、第1軸方向力F1の最大値は、機械的に発生し得る
油圧であり、斜板角と回転数および耐久圧等からおのず
と決まる油圧である。
プブレーキ93が作動している状態のときには、低圧リ
リーフバルブ74のリリーフ圧設定を高くして、シリン
ダ孔35内の油圧を高める制御を行い、(F1+F4)
>(F2+F3)となる関係を常時維持させ、プランジ
ャ本体301がスリッパ305から離れるようなことを
確実に防止する。なお、この場合には、遠心力に対応す
る力F3については低圧リリーフバルブ74のリリーフ
圧設定により対処できるため、圧縮スプリング325の
付勢力F4は必要最小限の値でよく、この付勢力F4に
よりプランジャ本体301とスリッパ305との摺接部
の面圧が高くなりすぎるようなことはなく、両者の摺動
性を確保するとともにこの部分の磨耗を防止できる。な
お、第1軸方向力F1の最大値は、機械的に発生し得る
油圧であり、斜板角と回転数および耐久圧等からおのず
と決まる油圧である。
【0091】図16に示すモータプランジャ300の場
合には、プランジャ本体301の中空空間内に支持部材
320が挿入配設されているため、中空となる容積、す
なわち、シリンダ孔35内の作動油が流入する容積が小
さくなっている。この中空空間に流入する油は、プラン
ジャの往復動に伴う吸入、排出油量に影響せず、シリン
ダ孔35内の油圧による圧縮性の影響を受けるため、容
積効率を低下させる要因となる。このため、このように
中空容積を小さくすることにより、容積効率の低下を防
止することができる。
合には、プランジャ本体301の中空空間内に支持部材
320が挿入配設されているため、中空となる容積、す
なわち、シリンダ孔35内の作動油が流入する容積が小
さくなっている。この中空空間に流入する油は、プラン
ジャの往復動に伴う吸入、排出油量に影響せず、シリン
ダ孔35内の油圧による圧縮性の影響を受けるため、容
積効率を低下させる要因となる。このため、このように
中空容積を小さくすることにより、容積効率の低下を防
止することができる。
【0092】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シリンダ孔内の油圧によりプランジャ本体をスリッパに
向けて押し付ける第1軸方向力F1と、スリッパの椀状
内部空間内に作用する油圧によりスリッパからプランジ
ャ本体を引き離すように作用する第2軸方向力F2と、
プランジャ式油圧ユニットにおいてシリンダの回転時に
スリッパに加わる遠心力によりスリッパからプランジャ
本体を引き離すように作用する第3軸方向力F3とが、
式 F1>(F2+F3)・・・(1) で表される関
係を満足するように、シリンダ孔内の油圧が油圧制御手
段により制御されるため、シリンダの回転によりスリッ
パに遠心力が作用した状態であっても、シリンダ孔内の
油圧力によりスリッパとプランジャ本体とが常に接触し
た状態に保持され、これら両者の間に隙間が生じて油が
漏れることを確実に防止することができる。特に、この
油圧制御手段による油圧制御により、スリッパをプラン
ジャ本体に押し付ける力を常に一定もしくは最適に設定
することが可能であり、両者の摺動性を確保し、且つ両
者の間の磨耗を効果的に防止しつつ、両者が離れること
を確実に防止できる。
シリンダ孔内の油圧によりプランジャ本体をスリッパに
向けて押し付ける第1軸方向力F1と、スリッパの椀状
内部空間内に作用する油圧によりスリッパからプランジ
ャ本体を引き離すように作用する第2軸方向力F2と、
プランジャ式油圧ユニットにおいてシリンダの回転時に
スリッパに加わる遠心力によりスリッパからプランジャ
本体を引き離すように作用する第3軸方向力F3とが、
式 F1>(F2+F3)・・・(1) で表される関
係を満足するように、シリンダ孔内の油圧が油圧制御手
段により制御されるため、シリンダの回転によりスリッ
パに遠心力が作用した状態であっても、シリンダ孔内の
油圧力によりスリッパとプランジャ本体とが常に接触し
た状態に保持され、これら両者の間に隙間が生じて油が
漏れることを確実に防止することができる。特に、この
油圧制御手段による油圧制御により、スリッパをプラン
ジャ本体に押し付ける力を常に一定もしくは最適に設定
することが可能であり、両者の摺動性を確保し、且つ両
者の間の磨耗を効果的に防止しつつ、両者が離れること
を確実に防止できる。
【0093】なお、上記構成において、連結部材の脚部
をプランジャ本体に対して軸方向に移動可能に連結し、
さらに、プランジャ本体内に、頭部を凹球面状内周面に
押し付ける方向の軸方向力を連結部材に加える付勢部材
を設けてプランジャを構成しても良く、この場合には、
上記の第1〜第3軸方向力F1〜F3と、付勢部材によ
り連結部材を介してスリッパをプランジャ本体に押し付
けるように作用する第4軸方向力F4とが、式 (F1
+F4)>(F2+F3)・・・(2) で表される関
係を満足するように、シリンダ孔内の油圧が油圧制御手
段により制御される。このため、この場合には、付勢部
材(例えば、スプリング)による第4軸方向力F4が常
にスリッパをプランジャ本体に押し付けるように作用す
るため、シリンダ孔内の油圧が零でも両者はある程度の
押し付け力を有して嵌合する状態となり、このような場
合でも両者の間に隙間が生じることがない。
をプランジャ本体に対して軸方向に移動可能に連結し、
さらに、プランジャ本体内に、頭部を凹球面状内周面に
押し付ける方向の軸方向力を連結部材に加える付勢部材
を設けてプランジャを構成しても良く、この場合には、
上記の第1〜第3軸方向力F1〜F3と、付勢部材によ
り連結部材を介してスリッパをプランジャ本体に押し付
けるように作用する第4軸方向力F4とが、式 (F1
+F4)>(F2+F3)・・・(2) で表される関
係を満足するように、シリンダ孔内の油圧が油圧制御手
段により制御される。このため、この場合には、付勢部
材(例えば、スプリング)による第4軸方向力F4が常
にスリッパをプランジャ本体に押し付けるように作用す
るため、シリンダ孔内の油圧が零でも両者はある程度の
押し付け力を有して嵌合する状態となり、このような場
合でも両者の間に隙間が生じることがない。
【0094】さらにこの場合には、シリンダが回転して
スリッパに遠心力が加わった場合に、この遠心力によっ
てスリッパをプランジャ本体から引き離す方向の力(F
3)と対向するようなシリンダ孔内の油圧を油圧制御手
段により設定することができるため、付勢部材の力は小
さな値でよく、この付勢部材の付勢力によりスリッパと
プランジャ本体との摺動性が損なわれたり、両者の間に
磨耗が生じたりするおそれをほとんどなくすことができ
る。
スリッパに遠心力が加わった場合に、この遠心力によっ
てスリッパをプランジャ本体から引き離す方向の力(F
3)と対向するようなシリンダ孔内の油圧を油圧制御手
段により設定することができるため、付勢部材の力は小
さな値でよく、この付勢部材の付勢力によりスリッパと
プランジャ本体との摺動性が損なわれたり、両者の間に
磨耗が生じたりするおそれをほとんどなくすことができ
る。
【0095】なお、本発明は特に、少なくともいずれか
一方が可変容量型の斜板プランジャ式油圧ポンプおよび
油圧モータからなる油圧式無段変速機構と、油圧式無段
変速機構と並列に配設されて機械的な動力伝達を行う機
械動力伝達機構と、機械式動力伝達機構のみにより動力
伝達を行わせるロックアップ機構とを備えて構成される
プランジャ式油圧ユニットに用いるのに適しており、油
圧制御手段は、ロックアップ機構が作動されているとき
に、油圧ポンプもしくは油圧モータのシリンダ孔内の油
圧が上記式(1)もしくは(2)を満足するように油圧
制御を行う。ロックアップ機構が作動されているときに
は、油圧式無段変速機構を介しての動力伝達はなくなる
ので、油圧ポンプとモータ間を連結する閉回路内の油圧
が低下するのであるが、油圧制御手段はこの閉回路内の
油圧を、上記式(1),(2)を満足するように調圧す
るため、スリッパに遠心力が作用した場合でも、スリッ
パとプランジャ本体の間に隙間が生じることが確実に防
止される。
一方が可変容量型の斜板プランジャ式油圧ポンプおよび
油圧モータからなる油圧式無段変速機構と、油圧式無段
変速機構と並列に配設されて機械的な動力伝達を行う機
械動力伝達機構と、機械式動力伝達機構のみにより動力
伝達を行わせるロックアップ機構とを備えて構成される
プランジャ式油圧ユニットに用いるのに適しており、油
圧制御手段は、ロックアップ機構が作動されているとき
に、油圧ポンプもしくは油圧モータのシリンダ孔内の油
圧が上記式(1)もしくは(2)を満足するように油圧
制御を行う。ロックアップ機構が作動されているときに
は、油圧式無段変速機構を介しての動力伝達はなくなる
ので、油圧ポンプとモータ間を連結する閉回路内の油圧
が低下するのであるが、油圧制御手段はこの閉回路内の
油圧を、上記式(1),(2)を満足するように調圧す
るため、スリッパに遠心力が作用した場合でも、スリッ
パとプランジャ本体の間に隙間が生じることが確実に防
止される。
【図1】本発明に係るプランジャ式油圧ユニットを構成
する車両用油圧式無段変速機の構成を示す概略図であ
る。
する車両用油圧式無段変速機の構成を示す概略図であ
る。
【図2】この油圧式無段変速機におけるポンプおよびモ
ータの斜板角度と総合速度比との関係を表すグラフであ
る。
ータの斜板角度と総合速度比との関係を表すグラフであ
る。
【図3】この油圧式無段変速機における油圧閉回路およ
びその制御油圧回路系の構成を示す油圧回路図である。
びその制御油圧回路系の構成を示す油圧回路図である。
【図4】上記制御油圧回路系に用いられるレギュレータ
バルブの構成を示す概略断面図である。
バルブの構成を示す概略断面図である。
【図5】上記制御油圧回路系に用いられるモジュレータ
バルブの構成を示す概略断面図である。
バルブの構成を示す概略断面図である。
【図6】第1リニアソレノイドバルブにおける制御電流
(I)と制御圧(Pc)との関係を示すグラフである。
(I)と制御圧(Pc)との関係を示すグラフである。
【図7】レギュレータバルブにおける制御圧(P)とラ
イン圧(PL )との関係を示すグラフである。
イン圧(PL )との関係を示すグラフである。
【図8】上記制御油圧回路系に用いられるシャトルバル
ブの構成を示す概略断面図である。
ブの構成を示す概略断面図である。
【図9】上記制御油圧回路系に用いられる高圧リリーフ
バルブの構成を示す概略断面図である。
バルブの構成を示す概略断面図である。
【図10】この高圧リリーフバルブによる高圧リリーフ
圧(PH )と第2及び第3リニアソレノイドバルブの制
御電流(I)との関係を示すグラフである。
圧(PH )と第2及び第3リニアソレノイドバルブの制
御電流(I)との関係を示すグラフである。
【図11】油圧ポンプのバルブ板のバルブプレート面形
状および可変ノッチバルブ配設構成を示す概略図であ
る。
状および可変ノッチバルブ配設構成を示す概略図であ
る。
【図12】可変ノッチバルブの構成を示す概略断面図で
ある。
ある。
【図13】ポンプ及びモータの斜板の揺動角制御系を示
す油圧回路図である。
す油圧回路図である。
【図14】上記油圧ポンプを構成するモータプランジャ
の構成を示す断面図である。
の構成を示す断面図である。
【図15】このモータプランジャのスリッパ部分を拡大
して示す断面図である。
して示す断面図である。
【図16】上記油圧ポンプを構成するモータプランジャ
の異なる例を示す断面図である。
の異なる例を示す断面図である。
【図17】このモータプランジャのスリッパ部分を拡大
して示す断面図である。
して示す断面図である。
1 機械伝動ユニット 2 無段変速ユニット 3 動力分割装置 4 動力伝達装置 5 終減速装置 24 油圧ポンプ 25 油圧モータ 26 油圧閉回路 32 ポンプ斜板 38 モータ斜板 60 レギュレータバルブ 65 モジュレータバルブ 70 シャトルバルブ 75 高圧リリーフバルブ 80 可変ノッチバルブ 84 ポンプコントロールバルブ 87 モータコントロールバルブ 93 ロックアップブレーキ 200,300 モータプランジャ 201,201 プランジャ本体 205,305 スリッパ 210,310 連結部材
Claims (3)
- 【請求項1】 回転軸を中心として回転するシリンダ、
このシリンダの回転軸を囲む環状配列で軸方向に延びて
形成されたシリンダ孔内に摺動自在に挿入されたプラン
ジャ、およびこのプランジャの先端が摺動可能に当接す
る斜板を有して構成されたプランジャ式油圧ユニットに
おいて、 前記プランジャが、 凸球面状外周面および凹球面状内周面を有して椀状に形
成され、軸方向端部に前記斜板と摺接するスリッパ面を
有してなるスリッパと、 軸方向一端部に前記凸球面状外周面と摺動自在に嵌合す
る球状凹面が形成されたプランジャ本体と、 軸方向一端側に前記凹球面状内周面と摺接する頭部を有
するとともに、この頭部に一体に繋がって軸方向他端側
に延びる脚部が前記スリッパを貫通して前記プランジャ
本体と連結される連結部材とを備えて構成され、 前記シリンダ孔内の油圧により前記プランジャ本体を前
記スリッパに向けて押し付ける第1軸方向力F1と、 前記スリッパの椀状内部空間内に作用する油圧により前
記スリッパから前記プランジャ本体を引き離すように作
用する第2軸方向力F2と、 前記プランジャ式油圧ユニットにおいて前記シリンダの
回転時に前記スリッパに加わる遠心力により前記スリッ
パから前記プランジャ本体を引き離すように作用する第
3軸方向力F3とが、 F1>(F2+F3) ・・・(1) で表される関係を満足するように、 前記シリンダ孔内の油圧を制御する油圧制御手段を有す
ることを特徴とするプランジャ式油圧ユニット。 - 【請求項2】 前記プランジャ式油圧ユニットが、 少なくともいずれか一方が可変容量型の斜板プランジャ
式油圧ポンプおよび油圧モータからなる油圧式無段変速
機構と、 この油圧式無段変速機構と並列に配設されて機械的な動
力伝達を行う機械動力伝達機構と、 前記機械式動力伝達機構のみにより動力伝達を行わせる
ロックアップ機構とを備えて構成され、 前記油圧制御手段は、前記ロックアップ機構が作動して
いるときに、前記油圧ポンプもしくは前記油圧モータの
シリンダ孔内の油圧が前記式(1)を満足するように油
圧制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のプラン
ジャ式油圧ユニット。 - 【請求項3】 前記プランジャが、 凸球面状外周面および凹球面状内周面を有して椀状に形
成され、軸方向端部に前記斜板と摺接するスリッパ面を
有してなるスリッパと、 軸方向一端部に前記凸球面状外周面と摺動自在に嵌合す
る球状凹面が形成されたプランジャ本体と、 軸方向一端側に前記凹球面状内周面と摺接する頭部を有
するとともに、この頭部に一体に繋がって軸方向他端側
に延びる脚部が前記スリッパを貫通して前記プランジャ
本体と連結される連結部材と、 前記プランジャ本体内に配設され、前記頭部を前記凹球
面状内周面に押し付ける力を前記連結部材に加える付勢
部材とを備えて構成され、 前記シリンダ孔内の油圧により前記プランジャ本体を前
記スリッパに向けて押し付ける第1軸方向力F1と、 前記スリッパの椀状内部空間内に作用する油圧により前
記スリッパから前記プランジャ本体を引き離すように作
用する第2軸方向力F2と、 前記プランジャ式油圧ユニットにおいて前記シリンダの
回転時に前記スリッパに加わる遠心力により前記スリッ
パから前記プランジャ本体を引き離すように作用する第
3軸方向力F3と、 前記付勢部材により前記連結部材を介して前記スリッパ
を前記プランジャ本体に押し付けるように作用する第4
軸方向力F4とが、 (F1+F4)>(F2+F3) ・・・(2) で表される関係を満足するように、 第4軸方向力F4が設定された前記付勢部材を有するこ
とを特徴とする請求項1もしくは2に記載のプランジャ
式油圧ユニット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9335254A JPH11223175A (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-05 | プランジャ式油圧ユニット |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9-330558 | 1997-12-01 | ||
| JP33055897 | 1997-12-01 | ||
| JP9335254A JPH11223175A (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-05 | プランジャ式油圧ユニット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11223175A true JPH11223175A (ja) | 1999-08-17 |
Family
ID=26573577
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9335254A Pending JPH11223175A (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-05 | プランジャ式油圧ユニット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11223175A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014145301A (ja) * | 2013-01-29 | 2014-08-14 | Iseki & Co Ltd | 作業車両 |
| JP2018504546A (ja) * | 2014-12-10 | 2018-02-15 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh | 成形されたピストン前面を備えたピストンを有するピストンポンプ |
| JP2019049294A (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-28 | いすゞ自動車株式会社 | 油圧機械式無段変速機 |
| CN110701036A (zh) * | 2018-07-10 | 2020-01-17 | 江苏可奈力机械制造有限公司 | 一种连接方便的新型弹簧倒包柱塞结构 |
-
1997
- 1997-12-05 JP JP9335254A patent/JPH11223175A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014145301A (ja) * | 2013-01-29 | 2014-08-14 | Iseki & Co Ltd | 作業車両 |
| JP2018504546A (ja) * | 2014-12-10 | 2018-02-15 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh | 成形されたピストン前面を備えたピストンを有するピストンポンプ |
| US10781814B2 (en) | 2014-12-10 | 2020-09-22 | Robert Bosch Gmbh | Piston pump comprising a piston with a profiled front face |
| JP2019049294A (ja) * | 2017-09-08 | 2019-03-28 | いすゞ自動車株式会社 | 油圧機械式無段変速機 |
| CN110701036A (zh) * | 2018-07-10 | 2020-01-17 | 江苏可奈力机械制造有限公司 | 一种连接方便的新型弹簧倒包柱塞结构 |
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