JPH11225740A - 高層型界面バイオリアクター - Google Patents

高層型界面バイオリアクター

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JPH11225740A
JPH11225740A JP5421698A JP5421698A JPH11225740A JP H11225740 A JPH11225740 A JP H11225740A JP 5421698 A JP5421698 A JP 5421698A JP 5421698 A JP5421698 A JP 5421698A JP H11225740 A JPH11225740 A JP H11225740A
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JP
Japan
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organic solvent
bioreactor
interfacial
plate
solvent layer
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JP5421698A
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Shinobu Oda
忍 小田
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Kansai Paint Co Ltd
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Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M25/00Means for supporting, enclosing or fixing the microorganisms, e.g. immunocoatings
    • C12M25/06Plates; Walls; Drawers; Multilayer plates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M23/00Constructional details, e.g. recesses, hinges
    • C12M23/02Form or structure of the vessel
    • C12M23/04Flat or tray type, drawers

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の各種界面バイオリアクターがもつ欠点
を解消した効率のよい界面バイオリアクターを提供する
こと。 【解決手段】 栄養源および水を内部に包含し、そして
表面に増殖微生物膜が付着・固定化されている親水性固
定化板状担体を底部に該微生物膜を上にして位置させ、
その上に疎水性基質を含有する有機溶媒層を設けて該増
殖微生物膜と該有機溶媒層を接触させて該疎水性基質を
微生物変換するようにしてなる複数の平板型界面バイオ
リアクターを高層状に積み重ね、各界面バイオリアクタ
ーの有機溶媒層を相互に連結し循環させるようにしてな
ることを特徴とする高層型界面バイオリアクター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の平板型界面
バイオリアクターを上下方向に積み重ね、反応基質を含
有する有機溶媒層を相互に連結することによって、該有
機溶媒層全体を集中管理しつつ微生物変換を実施するこ
とができるようにした高層型界面バイオリアクターに関
する。
【0002】
【従来技術およびその課題】近年、地球環境問題、省資
源、省エネルギー問題の高揚、光学活性化合物の需要拡
大等を背景として、有機合成化学に生体触媒を利用する
バイオコンバージョンの研究・開発が世界中で活性化し
てきている[太田博道、有合化、41,1018(19
83);清水昌・山田秀明、41,1064(198
3)]。該バイオコンバージョンは、精製酵素を用いる
酵素性と微生物菌体そのものを生体触媒として利用する
微生物変換法とに大別されるが、後者は生体触媒として
安価であること、補酵素要求性反応である酸化還元反応
に低コストで利用可能であること等の長所があり、多く
の適用例が報告されている[Ohta, H., et al., Agric.
Biol. Chem., 46,579(1982);Oda, S., e
t al., Biosci. Biotech.Biochem., 56,1216
(1992)]。
【0003】一方、基質の反応溶媒に対する溶解性の観
点からバイオコンバージョンをみた場合、水溶性基質と
水不(難)溶性基質のコンバージョンに分けられる。後
者については、基質の溶解性を高めるために様々な対策
が報告されている。例えば、界面活性剤を添加する方法
[Nakahara, T., et al., J. Ferment. Technol., 5
9,415(1981)]、水混和性有機溶媒を添加す
る方法[Freeman, A. and Lilly, M. D., Appl. Microb
iol. Biotechnol., 25,495(1987)]、水非
混和性有機溶媒を添加する方法もしくは水−有機溶媒二
相系反応法[Hocknull, M. D. and Lilly, M. D., App
l. Microbiol. Biotechnol., 33,148(199
0)]、結晶発酵法[Kondo, E. and Masuo, E., J. Ge
n. Appl. Microbiol., 7,113(1961)]など
が提案されている。しかしながら、生体触媒として微生
物菌体を用いる微生物変換法については、一般に微生物
は有機溶媒中では死滅するかもしくは増殖不能であるた
めに、実用上種々の制約がある。本発明者は、上記の水
不(難)溶性基質の微生物変換の弱点を克服する手法と
して、先に、界面バイオリアクターを提案した[特許第
2542766号公報;小田忍および太田博道、色材協
会誌、70,538(1997);Oda, S. andOhta,
H., Biosci. Biotech. Biochem., 56,2041(1
992)]。該界面バイオリアクターは、栄養源および
水を含んだ親水性固定化担体表面に微生物を付着させ、
担体表面で微生物と基質と接触させ、その状態で微生物
変換を行わせるようにしたものであり、パラフィン類の
ような疎水性有機溶媒と接触させた場合であっても微生
物を旺盛に増殖させることができるシステムであり、種
々の微生物変換反応に適用可能である。さらにまた、界
面バイオリアクターに生体触媒として用いる微生物は活
発に代謝活性を維持していることを発見し、グルコース
の代謝由来のアセチルコエンザイムAをアセチルドナー
とし、これと有機溶媒中に添加した一級アルコールを酵
母菌体内に存在するアルコールアセチルトランスフェラ
ーゼを触媒としてアセチル化するシステム(代謝−微生
物変換融合法、カップリングシステム)を報告した[Od
a, S., et al., Appl. Environ. Microbiol., 62,2
216(1996);Oda, S. and Ohta, H., J. Ferme
nt. Bioeng., 83,243(1997)]。
【0004】これらの報告において使用した界面バイオ
リアクターとしては、寒天平板を担体として用いる寒天
平板型リアクター、寒天被覆濾過板やポリビニルアルコ
ールをベースとした板状担体を縦配列あるいは横配列で
充填した板状担体充填型リアクターが主要なものであっ
た。しかしながら、前者の平板型リアクターでは、反応
の場は二次元的平面に限られており、一度に処理できる
基質を含む有機溶媒層量に限界があり、スケールアップ
には不向きである。
【0005】一方、板状担体充填型リアクターでは、担
体単位面積当たりの有機溶媒層量、換言すれば、単位触
媒量当たりの基質量が平板型リアクターに比べて2倍以
上多く、結果として反応速度の低下は避けられない。さ
らにまた、粒状担体を充填した粒状担体充填型界面バイ
オリアクターでは、親水性粒状担体の疎水性有機溶媒中
での流動が事実上不可能であり、また、パックドタイプ
で使用する場合、粒状担体の自重による粒子間隙の閉塞
やそれに伴う液流動の阻害が認められ、スケールアップ
は困難である。従って、水不(難)溶性基質の微生物変
換に威力を発揮する界面バイオリアクターの、スケール
アップを睨んだ、より実用的なシステムの開発が強く望
まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の如き
従来の平板型、板状担体充填型あるいは粒状担体充填型
リアクターの諸問題を克服した界面バイオリアクターに
ついて鋭意検討を重ねた結果、担体単位表面積当たりの
有機溶媒層量、換言すれば、単位触媒量当たりの基質量
を任意にかつ適度に設定可能な平板型リアクターと、ス
ケールアップが容易な板状担体充填型リアクターの長所
を組み合わせることにより、すなわち、複数の平板型リ
アクターを上下方向に積み重ね、かつ有機溶媒層を連結
させて該有機溶媒層を集中管理できるようにした高層型
リアクターを構築することにより、前記従来の界面バイ
オリアクターがもつ欠点を解決することに成功し、本発
明を完成するに至った。
【0007】かくして、本発明に従えば、栄養源および
水を内部に包含し、そして表面に増殖微生物膜が付着・
固定化されている親水性固定化板状担体を底部に該微生
物膜を上にして位置させ、その上に疎水性基質を含有す
る有機溶媒層を設けて該増殖微生物膜と該有機溶媒層を
接触させて該疎水性基質を微生物変換するようにしてな
る複数の平板型界面バイオリアクターを高層状に積み重
ね、各界面バイオリアクターの有機溶媒層を相互に連結
し循環させるようにしてなることを特徴とする高層型界
面バイオリアクターが提供される。
【0008】以下、本発明の高層型界面バイオリアクタ
ーを添付の図1を参照しつつさらに詳細に説明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の高層型界面バイオリアク
ターは、図1に示すとおり、寒天平板に代表される親水
性固定化担体(1)を底部に位置された平板型界面バイ
オリアクター(2)を独立した1個の区画(単位)と
し、該親水性固定化担体の上側表面に、生体触媒である
微生物を増殖させて微生物膜(3)が形成されている。
この微生物膜(3)の上に重層する形で基質を溶解させ
た有機溶媒層(4)を添加してリアクター単位を完成す
る。このリアクター単位の複数を順次上下方向に積み重
ね、各単位のリアクターに設置した有機溶媒オーバーフ
ロー用のノズル(5)の出口を順次直下のリアクター単
位の有機溶媒層上に開放させて、直上のリアクター単位
からオーバーフローした有機溶媒相を該ノズル(5)を
通して自然流出させることにより順次直下のリアクター
単位に送液されるようにする。このようにして順次オー
バーフローさせた有機溶媒層は最下部のリアクター単位
まで達し、そこから流出した有機溶媒層を送液ポンプ
(6)によって最上部に送液する。これにより、全リア
クター単位の有機溶媒層は相互連結されかつ循環される
ことになる。この送液ラインには有機溶媒層の採取、回
収のための出口を設けることができる。かくして、多数
のリアクター単位の有機溶媒層はすべて1つの連続した
層として集中管理できることになる。
【0010】しかして、本発明の界面バイオリアクター
がもつ第一の利点は、平板型界面バイオリアクターと板
状担体充填型界面バイオリアクターの長所を併せ持つ点
にある。すなわち、本発明における高層型界面バイオリ
アクターでは、個々の単位リアクター(区画)は平板型
界面バイオリアクターに類似の構成を有しているため、
個々の単位リアクター毎にリアクターの調製、担体への
植菌等の無菌操作を容易に行なうことができ、そして担
体単位表面積当たりの有機溶媒層量を任意にかつ低く設
定することが可能である。また、本発明の界面バイオリ
アクターは、単位リアクターを上下方向に積み重ねた高
層型であって、有機溶媒層が互に連結され集中管理する
ことが可能であるため、板状担体充填型リアクターの長
所である三次元方向へのリアクターの拡大が可能であ
る。
【0011】本発明の界面バイオリアクターがもつ第二
の利点は、個々の単位リアクター(区画)の有機溶媒層
を相互に連結し集中管理することにより、各単位リアク
ター毎の変換反応速度のバラツキをなくすることができ
る点にある。この単位リアクター毎の変換速度のバラツ
キは、変換反応の進行度のバラツキを意味するので、こ
のバラツキをなくすことにより、高純度の生成物を取得
することが可能となる。また、本発明の界面バイオリア
クターでは、有機溶媒層は連続する一層として扱えるた
め、定量分析は1点のサンプルのみで十分であり、さら
には添加剤の添加、連続運転等が極めて容易となる。
【0012】さらに、本発明の界面バイオリアクターが
もつ第三の利点は、板状担体充填型界面バイオリアクタ
ーのような機械的強度の大きい担体を必要としない点に
ある。板状担体充填型界面バイオリアクターでは、個々
の担体は、たわみや破損を避けるために強固な強度を保
持していなければならない。そのために、担体内部にス
テンレスフレーム等の強固な骨格を有しなおかつ担体素
材自体も強固な強度を保持していなければならないが、
本発明における担体は平板型リアクター用の軟弱な強度
の素材で十分であり、内部に強固な骨格を有している必
要はない。
【0013】本発明において、各リアクター単位(区
画)の底部に設置される親水性担体は、例えば、グルコ
ース等の炭素源、尿素等の窒素源、硫酸マグネシウム等
の無機塩、酵母エキス等の微量栄養源等、ごく一般的な
栄養源および水を内部に包含し得るものであれば特に制
約はなく、微生物菌体の固定化のために従来から使用さ
れているものが同様に使用可能であり、例えば、寒天、
アルギン酸、カラギーナン、デンプンマトリックス等の
天然高分子;ポリビニルアルコールやポリアクリルアミ
ド等の合成高分子;泡ガラス等の無機多孔質材等の担体
を使用することができる(特許第2542766号公報
参照)。しかし、本発明で使用する担体は各リアクター
の底部に設置して使用するため、格別強固な強度を有し
ている必要はなく、寒天平板等の低強度のゲルをも使用
可能である。むしろ寒天平板は、例えば、ポリビニルア
ルコールをベースとする担体のように、調製後にゲル内
部の水相を液体培地で置換する必要がなく、ゲル調製の
時点で栄養源をゲル内部に包含せしめることができるの
で有利である。
【0014】このような親水性固定化担体に、例えば、
菌体懸濁液を塗布する方法、菌体懸濁液中に担体をディ
ッピングする方法等により、微生物菌体を付着させる
(植菌する)と、植菌された微生物菌体は該担中の栄養
源を利用して分裂、増殖し、担体表面に膜(微生物膜)
を形成する。
【0015】本発明の界面バイオリアクターで使用しう
る微生物は特に制限されるものではなく、細菌、放線
菌、酵母、カビ類等のいずれでも使用することができ
る。
【0016】本発明における高層型界面バイオリアクタ
ーの有機溶媒層に使用可能な有機溶媒は、微生物に対し
て毒性を発現しない疎水性有機溶媒であれば特に制約は
なく、例えば、直鎖状あるいは分岐鎖パラフィン類、長
鎖エステル、エーテル類等の有機溶媒を使用することが
できる(特許第2542766号公報参照)。この有機
溶媒の選定に関しては、基質及び生成物の溶解性、沸点
等の物理的特性、価格および供給安定性、微生物に対す
る毒性等を指標にして選定すればよく、例えば、上記の
ほとんどの指標を満足する有機溶媒の1つとしてノルマ
ルデカンを挙げることができる。ノルマルデカンは多く
の疎水性基質および生成物の溶解性に優れ、かつ沸点も
さほど低くないために取扱上安全である。また、価格は
1kg当たり200円程度と安価で大量入手可能であ
り、さらにはほとんど全ての細菌、放線菌、酵母および
カビに対して毒性を発現することはない点からも好適で
ある。
【0017】また、この有機溶媒層に存在させうる基質
もまた特に制限されるものではなく、所期とするバイオ
コンバージョンに応じて任意に選ぶことができるが、例
えば、還元用基質である脂溶性ケトン類あるいはオレフ
ィン類;酸化用基質である脂溶性アルコール類、アルデ
ヒド類又はオレフィン類;加水分解用基質である脂溶性
エステル類又はエポキシド類;エステル化用基質である
脂溶性アルコール類又はカルボン酸類;アミノ化用基質
である脂溶性ケトン類等を挙げることができる。
【0018】本発明の高層型界面バイオリアクターは、
平板型界面バイオリアクターの長所を保持しつつ狭いス
ペースでのスケールアップが可能なシステムであるが、
それは単に平板型リアクターを上下方向に積み重ねるこ
とによってのみなされるものではなく、積み重ねた高層
型界面バイオリアクターを何塔も並列させ、それらの有
機溶媒層をさらに連結することによって著しく大きなス
ケールへと拡大することも可能である。これら多塔から
の有機溶媒層のオーバーフロー分を1箇所に集合させ、
さらに各々の多塔へと送液して戻すことも可能である
が、その際に注意しなければならない点は、多数の送液
ポンプを使用するにしても1つの送液ポンプを使用する
にしても、多塔への送液速度を等しくしなければならな
いという点にある。そのためには、送液ポンプはできる
だけ少数として、送液ラインを全て並列としてやること
が望ましい。また、オーバーフローしてきた有機溶媒層
を1つのタンクに集合させて1つのポンプで送液する場
合、ポンプが空気を巻き込むことが多々あるため、送液
ポンプとしては、ダイアフラムポンプ等の空気を巻き込
んでも運転可能なものを使用することが好ましい。
【0019】かくして、多段に積み重ねた高層型界面バ
イオリアクターを多塔化することにより、狭いスペース
で著しく大きなスケールアップが可能となる。積み重ね
る単位リアクターの段数は、個々の単位リアクターのサ
イズ、特に高さに依存するが、例えば、市販のステンレ
ススチール製の積み重ねバットを使用する場合、その高
さは一段あたりわずか5cmであるため、積み重ねを強
固に固定してやれば、100段で約5m、200段でも
約10mであり、低い高さで著しい高層化が可能であ
る。各単位リアクターの高さは5cm程度もあれば十分
であり、それ以上になるとむしろデッドスペースが大き
くなるため不経済である。
【0020】さらに、並列化は、ポンプの設定数にある
程度依存はするが、むしろ建設スペースに依存すると考
えてよい。本発明の高層型界面バイオリアクターによれ
ば、積み重ね数ならびに並列化する塔数を変換産物の製
造計画に従って自由に決定することができるという利点
があり、また、各高層型リアクター塔を例えば往復振と
うしてやれば、低い有機溶媒層の循環速度であっても有
意に変換速度を向上させることも可能である。
【0021】一方、本発明の高層型界面バイオリアクタ
ーでは、このように、スケールアップのためには非常に
多数の単位リアクターが必要となるが、個々の単位リア
クターは無菌的に調製・保存可能であるため、例えば、
非常に雑菌汚染に曝されやすい栄養寒天平板を担体とし
て使用する場合であっても、スケールアップに支障を来
すことはないというメリットがある。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。
【0023】実施例1 リアクター単位として、縦26cm、横34cm、高さ
5cmのステンレススチール製積み重ねバットを使用
し、これを10段積み重ね図1に示す如き高層型界面バ
イオリアクターを組み立てた。各バットに、ペプトン5
g、酵母エキス3g、麦芽エキス3g、硫酸マグネシウ
ム1g、グルコース10g、寒天20g及び蒸留水1リ
ットル(pH6.0)よりなる栄養寒天培地を500m
l分注して硬化させ平板とした。該平板培地にハンゼヌ
ラ・サチュールナス(Hansenula saturnus)IFO 080
9の1日培養液5mlを植菌し、1日間静置培養して微
生物膜を成長させた。各単位のオーバーフロー用ノズル
をバイトン管で連結させた後、4%(RS)−シトロネ
ロール/デカン溶液を1.8 liter 最上部より送液ポン
プを用いて注入し、順次オーバーフローさせることによ
って10段のリアクター単位に有機溶媒層を充填した。
その後、該10段(単位)よりなる高層型界面バイオリ
アクターを振とう数40 strokes/min で往復振とうさ
せつつ、送液速度100ml/minにて有機溶媒層を
循環させ、最下部のリアクター単位から送液ポンプへ至
るラインの途中に設置した試料回収口から毎日サンプリ
ングして、変換反応をガスクロマトグラフィーを用いて
追跡した。
【0024】本菌株はラセミ体シトロネロールのうち
)−シトロネロールを酸化して()−シトロネル
酸を優先的に蓄積するが、変換反応は開始1日目より進
行し、7日目にシトロネル酸、シトロネロールの蓄積濃
度はそれぞれ19.2、18.5g/lに達した。反応終
了後、該デカン溶液層を全量回収し、シリカゲル1kg
を充填したカラムにかけた。ヘキサンを用いてデカンを
流去後、ヘキサン−酢酸エチル(8:2)、酢酸エチル
でシトロネロール、シトロネル酸を各々溶出させた。溶
媒除去後、シトロネロールをジョーンズ酸化してシトロ
ネル酸に誘導した。得られた両シトロネル酸は酸クロリ
ドに誘導後、()−1−(1−ナフチルエチル)アミ
ンでアミド化し、液体クロマトグラフィーを用いて絶対
配置およびエナンチオ過剰率を測定した。その結果、対
応するシトロネロール、シトロネル酸の絶対配置はそれ
ぞれ、()、()であり、エナンチオ過剰率は7
2、81%e.e.であった。
【0025】比較例1 実施例1の高層型界面バイオリアクターの有機溶媒層を
循環させず、10段のリアクター単位を個々独立で同様
の変換反応を行った。4%(RS)−シトロネロール/
デカン溶液はリアクター1単位当たり180mlとし、
振とうは40 strokes/min とした。試料のサンプリン
グは10段個別に行い、ガスクロマトグラフィーによっ
て変換反応を追跡した。その結果、10段の酸化速度は
反応開始1日目よりバラツキが認められ、反応開始後7
日目では、1段目(最下部)から10段目(最上部)ま
でのシトロネル酸の蓄積濃度は、各々、16.2、15.
4、19.9、22.3、14.8、23.6、21.7、
18.2、19.9、25.1g/lとなった。
【0026】その後、有機溶媒層を全量回収し、実施例
1と同様にしてシトロネロール、シトロネル酸を分離、
精製した後、絶対配置およびエナンチオ過剰率を測定し
た。その結果、シトロネロール、シトロネル酸の絶対配
置はそれぞれ(R)、(S)であり、エナンチオ過剰率
は各々66、72%e.e.であった。
【0027】実施例2 担体としてポリビニルアルコール−グルタルアルデヒド
−アルギン酸カルシウム複合架橋ゲルを用い、実施例1
と同様にして30段の高層型界面バイオリアクターを組
み立てた。各リアクター単位の複合架橋ゲルは、10%
ポリビニルアルコール−10%グルタルアルデヒド−5
%アルギン酸ナトリウム(100:1:10)よりな
り、2日間室温にてポリビニルアルコールとグルタルア
ルデヒドを架橋させた後、2日間室温にて0.1M塩化
カルシウム溶液と該複合架橋ゲルを接触させてアルギン
酸とカルシウムイオンとを塩架橋させて完全ゲル化させ
た。水洗後、該複合架橋ゲル板表面を紫外線照射にて滅
菌した後、実施例1で用いた培地組成(寒天は除く)の
液体培地を1単位当たり2リットル分注し、3日間低温
下でゲル板内部の水相を該液体培地で置換させた。この
ゲル板表面に Issatchenkia scutulata var.scutulata
IFO 10070の1日培養液5mlを植菌し、1日間
静置培養することによって微生物膜を成長させた。
【0028】こうして得られたリアクター単位を30段
積み重ね、図1のようにしてオーバーフロー用ノズルを
バイトン管で連結し、最上部より3%1−デカノール/
デカン溶液4.5 liter を送液して順次下段のリアクタ
ー単位にオーバーフローさせ、該有機溶媒層を連結させ
た。有機溶媒層循環ラインのダイアフラムポンプの送液
速度は500ml/minとし、静置条件下、30℃に
て変換試験を実施した。1−デカノールからデカン酸へ
の変換反応は、該デカン層をガスクロマトグラフィーに
よって分析、追跡した。その結果、該酸化的変換反応は
開始1日目より認められ、反応開始7日目にはデカン酸
の蓄積濃度は29.2g/lに達した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高層型界面バイオリアクターの一例の
断面概略図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 栄養源および水を内部に包含し、そして
    表面に増殖微生物膜が付着・固定化されている親水性固
    定化板状担体を底部に該微生物膜を上にして位置させ、
    その上に疎水性基質を含有する有機溶媒層を設けて該増
    殖微生物膜と該有機溶媒層を接触させて該疎水性基質を
    微生物変換するようにしてなる複数の平板型界面バイオ
    リアクターを高層状に積み重ね、各界面バイオリアクタ
    ーの有機溶媒層を相互に連結し循環させるようにしてな
    ることを特徴とする高層型界面バイオリアクター。
  2. 【請求項2】 各平板型界面バイオリアクターが独立し
    た1個の区画を構成し、これらを上下方向に積み重ねた
    後、隣接する平板型界面バイオリアクターの有機溶媒層
    を相互に連結してなる請求項1のバイオリアクター。
  3. 【請求項3】 平板型界面バイオリアクターの有機溶媒
    層の連結が、最上層の平板型界面バイオリアクターへの
    有機溶媒層の送液に続き、順次下層の平板型界面バイオ
    リアクターへの有機溶媒層のオーバーフロー及び最下部
    より流出する有機溶媒層の最上部の平板型界面バイオリ
    アクターへの再循環によってなされる請求項1のバイオ
    リアクター。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111154624A (zh) * 2020-02-25 2020-05-15 广州市金因源生物技术有限公司 培养藻类的光生物反应器

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