JPH11225958A - 眼科装置用顎台装置および眼科装置 - Google Patents

眼科装置用顎台装置および眼科装置

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JPH11225958A
JPH11225958A JP10036212A JP3621298A JPH11225958A JP H11225958 A JPH11225958 A JP H11225958A JP 10036212 A JP10036212 A JP 10036212A JP 3621298 A JP3621298 A JP 3621298A JP H11225958 A JPH11225958 A JP H11225958A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の顎台では、顎当部の高さ位置が最終的
に設定されるまでに検者の操作・判断を多く必要として
いた。また、最終的な高さ位置に顎当部が設定されるま
でに多くの時間を要していた。 【解決手段】 眼科装置用顎台装置40は、顎当部41
と、顎当部41の少なくとも高さ位置を変更可能に支持
する支持部42a、42bと、顎当部41を上方に付勢
する付勢手段と、顎当部の高さ位置を固定する固定手段
43とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検眼を観察また
は撮影する時に被検者の頭部の高さ位置を固定するため
の眼科装置用顎台装置、および、かかる顎台装置を備え
た眼科装置に関する。
【0002】
【従来の技術】眼科装置には眼底撮影装置(眼底カメ
ラ)や角膜細胞観察・撮影装置など、被検眼の被検部位
を観察又は/及び撮影するための装置がある。かかる装
置においては観察・撮影光学系と被検眼との位置合わせ
が重要である。この位置合わせのためには、被検者の頭
部が眼科装置に対して所定の位置に固定されるように頭
部を支持する必要がある。そのために多くの眼科装置に
は額当や顎台が装備されている。特に顎台は頭部の高さ
位置を調整・固定させる役割を担う。従来の顎台では、
顎当部が、垂直方向に伸延した支柱に支えられ、ハンド
ルを回転させることによりヘリコイドの作用によって顎
台が上下動する。検者は、額当ての支柱に付された印
(被検眼高さマーク)と被検者の被検眼の位置を見なが
ら顎当部の高さを概略的に調整する。次に被検者は、顎
当部・額当に頭部を固定する。これにより、頭部が仮の
位置に位置決めされる。次に検者は、眼科装置の前眼部
観察光学系が撮像した被検眼前眼部像をモニター画面で
見ながら、被検眼の位置がその後のアライメント操作に
支障のない位置であるかどうかを判断する。アライメン
トとは、観察・撮影光学系の光軸を被検眼に対して正確
に位置合わせすることである。概略的に高さ調整がされ
ただけの顎当部に頭部を固定しても、多くの場合、被検
眼はアライメント操作を支障なく行えるような位置には
ない。そこで、検者が被検者に指示することによって被
検眼を誘導したり、また、検者の詳細な操作によって顎
当部高さを微調整する。このような手順によって、アラ
イメント操作を支障なく行えるような位置に被検者の頭
部を設定し、検者の判断によって以後のアライメント操
作に移行する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の顎
台では、顎当部の高さ位置が最終的に設定されるまでに
検者の操作・判断を多く必要としていた。また、最終的
な高さ位置に顎当部が設定されるまでに多くの時間を要
していた。
【0004】一方、観察・撮影光学系の位置を自動的に
微調整して、その観察・撮影光学系の光軸を被検眼に対
して正確に位置合わせ(アライメント)する、自動アラ
イメント装置を備えた眼科装置が提案されている(例え
ば、特開平7−88086号公報参照)。これは、アラ
イメント指標投影手段で被検眼にアライメント指標を投
影し、被検眼からのアライメント指標の反射像を前眼部
観察光学系で観察しながら、観察・撮影光学系の位置を
微調整してアライメントを行うものである。また、かか
るアライメント装置によりアライメントがなされる前
に、被検眼の位置を所定の範囲に誘導する予備アライメ
ント装置も提案されている(例えば、特公平4−302
91号、特開平6−114006号公報参照)。このよ
うな、アライメント装置と予備アライメント装置を備え
た眼科装置であっても、予備アライメント完了後に素早
く被検者の頭部の位置を固定しないと、その後の自動ア
ライメントに支障を来す。予備アライメント完了後に頭
部が大きく動くと、アライメント装置の前眼部観察光学
系がアライメント指標反射像を捕らえられなくなるから
である。予備アライメント完了後に素早く被検者の頭部
の位置を固定するには、予備アライメントで設定される
であろう顎当部の高さ近くに予め顎当部を待機させてお
くことも考えられるが、それでは被検者が予備アライメ
ントを行うときの邪魔になる。
【0005】本発明は、上記課題に鑑み、顎当部の高さ
位置設定に際して検者の操作・判断を不要として頭部の
高さ位置を素早く固定しうる顎台装置、および、かかる
顎台装置を備えた眼科装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明に係る眼科装置用顎台装置は、被検眼を観察
または撮影する時に被検者の頭部の高さ位置を固定する
ための、眼科装置用顎台装置であって、顎当部と、該顎
当部の少なくとも高さ位置を変更可能に支持する支持部
と、該顎当部を上方に付勢する付勢手段と、該顎当部の
高さ位置を固定する固定手段とを具備している(請求項
1)。
【0007】この顎台装置の使用に際しては、まず、被
検者は顎を顎当部に当接させたままで頭部の高さを調整
する。顎当部の高さは頭部の上下動に追随して変動す
る。そして、頭部が所定の高さ位置に導かれると、固定
手段を動作させ、顎当部をその高さ位置に固定する。こ
の装置によると、顎当部の高さ位置設定に際し、検者の
操作・判断は不要となり、素早く顎当部の高さ位置が固
定される。
【0008】また、前記課題を解決するため、本発明に
係るもう一つの眼科装置用顎台装置は、被検眼を観察ま
たは撮影する時に被検者の頭部の高さ位置を固定するた
めの、眼科装置用顎台装置であって、顎当部と、該顎当
部の少なくとも高さ位置を変更可能に支持する支持部
と、該顎当部を上昇させる駆動手段と、該顎当部の高さ
位置を固定する固定手段と、該顎当部の上面が被検者の
顎に接触したことを検出する接触検出手段と、該駆動手
段の起動後、接触検出手段によって該顎当部と被検者の
顎との接触を検出して、該駆動手段を停止させるととも
に、該固定手段を動作させる制御手段とを具備している
(請求項2)。
【0009】これによれば、被検者がその頭部を所定の
高さ位置に自ら調整した後、駆動手段で顎当部を上昇さ
せる。そして顎当部の上面が被検者の顎に接触した瞬間
に固定手段が動作し、顎当部がその高さ位置に固定され
る。この装置によっても、顎当部の高さ位置設定に際
し、検者の操作・判断は不要となり、素早く顎当部の高
さ位置が固定される。
【0010】また、前記課題を解決するため、本発明に
係る眼科装置は、請求項1または2の眼科装置用顎台装
置と、被検眼にアライメント指標を投影するアライメン
ト指標投影手段と、被検眼からの該アライメント指標の
反射像を前眼部観察光学系で観察してアライメントを行
うアライメント装置と、該アライメント装置によりアラ
イメントがなされる前に、該反射像が前眼部観察光学系
により観察できる位置に被検眼を誘導する予備アライメ
ント装置とを備えている(請求項3)。
【0011】また、前記課題を解決するため、本発明に
係るもう一つの眼科装置は、請求項1の眼科装置用顎台
装置と、被検眼にアライメント指標を投影するアライメ
ント指標投影手段と、被検眼からの該アライメント指標
の反射像を前眼部観察光学系で観察してアライメントを
行うアライメント装置と、該アライメント装置によりア
ライメントがなされる前に、該反射像が該前眼部観察光
学系により観察できる位置に被検眼を誘導する予備アラ
イメント装置と、該予備アライメント装置による予備ア
ライメント完了後、該アライメント装置によるアライメ
ント開始前に、該固定手段を動作させる制御手段を備え
ている(請求項4)。
【0012】また、前記課題を解決するため、本発明に
係るもう一つの眼科装置は、請求項2の眼科装置用顎台
装置と、被検眼にアライメント指標を投影するアライメ
ント指標投影手段と、被検眼からの該アライメント指標
の反射像を前眼部観察光学系で観察してアライメントを
行うアライメント装置と、該アライメント装置によりア
ライメントがなされる前に、該反射像が前眼部観察光学
系により観察できる位置に被検眼を誘導する予備アライ
メント装置とを備え、該制御手段が、該予備アライメン
ト装置による予備アライメント完了後、該アライメント
装置によるアライメント開始前に、該駆動手段を起動さ
せることを特徴としている(請求項5)。
【0013】これらの眼科装置によれば、予備アライメ
ント完了後に素早く頭部をその時の高さ位置に安定して
支持することができる。よって、予備アライメント完了
した後に、アライメント装置の前眼部観察光学系の視角
からアライメント指標反射像が外れてしまうようなこと
がない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1乃至図7に基づいて説明する。
【0015】図1は、眼科装置の一つである角膜細胞撮
影装置1の斜観図である。この角膜細胞撮影装置1には
額当31と顎台装置40が設けられている。被検者はこ
れらに額と顎を当接させ、頭部の位置を固定する。角膜
細胞撮影装置1のハウジングには孔部32が設けられて
いる。ハウジング内部に設けられた撮影系は、この孔部
32を通して被検眼Eを観察・撮影する。
【0016】図2は、この角膜細胞撮影装置1の撮影系
3の構成を示す構成図である。撮影系3は角膜細胞撮影
装置1の機枠2に配設されている。機枠2は図示しない
駆動装置によって角膜細胞撮影装置1のフレームに対し
て移動する。すなわち、被検眼Eに対して近接・離隔す
るZ方向、並びに、このZ方向に垂直で互いに直交する
X方向、Y方向に移動する。
【0017】撮影系3は、被検眼Eの前眼部をその斜め
前方からスリット光によって照明するための照明光学系
4と、被検眼Eの前眼部表面で反射された前記スリット
光によって角膜内皮細胞を撮影するための撮影光学系5
と、被検眼Eの前眼部を観察する前眼部観察光学系35
と、被検眼Eの前眼部に向けて撮影光軸位置合わせ(ア
ライメント)のためのアライメント指標光を正面から投
影し、且つその角膜反射光を撮像するためのアライメン
ト光学系6と、撮影光学系5の焦点を被撮影部位たる角
膜内皮に一致させるための合焦光学系7とを含んでい
る。
【0018】照明光学系4は、前眼部照明用光源として
のストロボ放電管8を有し、そこからの可視光をスリッ
ト9に通し、このスリット光を投影レンズ10によって
被検眼Eの角膜に収束させるものである。本実施形態で
は照明光学系4の光路にその途中から後述の合焦光学系
7の光路を同一にするため、光路途中にハーフミラー1
1を介在させている。このハーフミラー11は可視光で
ある照明光は透過し、赤外光である後述の合焦検出用光
は反射するものである。
【0019】撮影光学系5は、角膜細胞組織を撮影する
ためのテレビカメラ12を有し、被検眼Eの角膜で反射
された前記スリット光を対物レンズ13、ミラー14お
よび結像レンズ15を通したうえで前記テレビカメラ1
2に導くものである。本実施形態では撮影光学系5の光
路が後述の合焦光学系とほとんど同一にしているため、
途中で光路を分岐するためのハーフミラー16を介在さ
せている。このハーフミラー16は可視光である照明光
は反射し、赤外光である後述の合焦検出用光は透過する
ものである。
【0020】前眼部観察光学系35は、テレビカメラ1
2と前眼部撮影レンズ24とで構成され、テレビカメラ
12によってハーフミラー16、前眼部撮影レンズ2
4、ビームスプリッター23を介して被検眼Eの前眼部
像を観察するものである。
【0021】アライメント光学系6は、アライメント指
標光の光源としての発光ダイオード17を有し、この発
光ダイオード17からの近赤外光をミラー18、19、
集光レンズ20、21、ハーフミラー22およびビーム
スプリッター23によって平行化するとともに前眼部観
察光学系35の光軸に沿わせて被検眼Eの前眼部にその
正面から照射するものであり、さらに、前記アライメン
ト指標光の被検眼E頂点における反射像(プルキンエ
像)は、前記ビームスプリッター23、前眼部撮影レン
ズ24およびハーフミラー16を透過させてテレビカメ
ラ12に送られる。前記ハーフミラー22は近可視光で
ある前記アライメント指標光を反射し、可視光である後
述の固視指標光を透過するものである。
【0022】そして、テレビカメラ12の受光面12a
で結像した画像による受像信号は図外のモニタ表示器に
光点として表示される。このモニタ表示器ではその画面
中心に撮影光学系5の光軸が設定されている。アライメ
ントは、図示しない制御装置からの信号により、前記光
点が画面中心近傍の狭い範囲に入るように機枠2がX、
Y方向に移動させられることによってなされる。この機
枠の移動は、前記駆動装置が制御装置によって制御され
ることによってなされる。
【0023】なお、アライメント光学系6には被検眼E
の光軸を一定方向に定めるための固視灯としての発光ダ
イオード25も配設されており、この固視灯25からの
固視指標光は前記ハーフミラー22を透過してアライメ
ント光学系6の光路に沿って被検眼Eに至るようにされ
ている。
【0024】合焦光学系7は、合焦用光源としての照明
ランプ26と合焦検出用受光素子27とを有しており、
照明ランプ26から集光レンズ28を透過してくる赤外
光を前記ハーフミラー11によって照明光学系4の光路
に沿わせてスリット光化して被検眼Eに照射し、その前
眼部表面における反射光を前記撮影光学系5の光路に沿
って前記合焦検出用受光素子27に至らせるものであ
る。その際、前眼部表面反射光は撮影光学系5の光路に
沿って前記ハーフミラー16に至り、これを透過して合
焦検出用受光素子27に受光される。
【0025】前記照明光学系4と合焦光学系7とは互い
に、合焦検出用の前記スリット光が前記合焦検出用受光
素子27の受光点にちょうど入射するように反射される
反射点が、照明光学系4におけるスリット光の収束点と
なるように構成されている。
【0026】そして、機枠2をZ方向に移動させ、スリ
ット光が合焦検出用受光素子27に受光された(合焦が
なされた)ことによる信号によって機枠2のZ方向移動
が停止させられる。この合焦動作は前記アライメント動
作と並行してもよく、また、アライメントが完了した後
になされてもよい。
【0027】前記アライメント光学系6において、その
光路における集光レンズ21の被検眼E側に開口部材
(以下、照門という)29が配設されている。照門29
は、被検者が固視灯25を見た場合、固視灯25より僅
かに大きく見える開口部が形成されたものである。この
場合の固視灯25は照門29に対するいわば照星とな
る。予備アライメント装置は、この照門29と、固視灯
25から被検眼Eに至る光学系とで構成されている。
【0028】被検者が照門29を通して固視灯25を見
た場合、固視灯25がちょうど照門29に一致するよう
に被検眼が位置するため、アライメント光学系6の光軸
と被検眼Eの角膜頂点とが近接する状態となる。よっ
て、アライメント指標光の角膜反射像が、前眼部像を撮
像しているテレビカメラ12で受像できるようになる。
よって、被検者が照門29を通して固視灯25を見るこ
とができる位置に被検眼Eが誘導された状態、すなわ
ち、予備アライメントが完了した状態から、引き続きア
ライメントを行うようにするとよい。
【0029】前記照門29は、たとえば同心円状に配設
した液晶パターンの切り換え表示等によってその開口部
が拡大および収縮するように構成することも可能であ
る。このように構成することにより、被検眼を一定位置
且つ一定の方向に誘導することがさらに容易になる。
【0030】また、前記照門29は固視灯25から被検
眼Eにいたる光軸上に固設される必要はなく、たとえ
ば、光学系によって照門を合成投影するか、または照門
を光軸上に進入および退避しうるように構成することも
可能である。そうすることにより、装置の構成上の自由
度が増し、開口部の拡大、収縮がさらに容易になる。
【0031】前記開口部とは、実際に空間が形成された
ものの他、上述のごとく空間的には閉止されていて光の
全波長域が透過しうる小径の部分が形成されたものであ
ってもよい。したがって、たとえば、透明な合成樹脂ま
たはガラスなどに光を透過せしめる部分(前記小径孔に
相当)を除いてその周囲に印刷などによって光不透過部
や後述の光学フィルター部を形成したものなども採用し
うる。
【0032】図3は、顎台装置40の構成を示す構成図
である。また、図4はこの顎台装置40の構造を詳細に
示すための図であり、(a)は図3のA−A矢視断面
図、(b)は(a)のB−B線に沿った縦断面図、
(c)は図3の矢印Cの方向からみた側面図である。
【0033】顎台装置40は主に、顎当部41と、摺動
機構42と、電磁クラッチ43と、軸受装置44と、当
板45と、コイルバネ49とで構成されている。電磁ク
ラッチ43と、軸受装置44は、角膜細胞撮影装置1の
フレーム33に固定されている。また、摺動機構42は
外筒42aとこの外筒42aの内部において上下方向に
摺動可能に設けられた内筒42bとで構成されている。
この摺動機構42が請求項にいう支持部に相当する。外
筒42aはその下端が取付板46を介してフレーム33
に固定されている。顎当部41は内筒42bの上端に固
定されている。顎当部41の上面には2つのくぼみ41
a、41bが形成されているが、これは被検眼Eが左目
である場合と右眼である場合のそれぞれの場合に対応し
て、顎を当接させる箇所を設けたものである。つまり、
被検眼が左目である場合は顎をくぼみ41aに、被検眼
Eが右目である場合は顎をくぼみ41bに当接させるの
である。取付板46には、その下方に当板45がスペー
サ47を介して設けられている。コイルバネ49は内筒
42bと当板45との間に介在し、当板45に対して内
筒42bを上方に付勢している。棒状体48は伸縮する
コイルバネ49の案内用に設けられたものであり、その
下端が当板45に固着されている。
【0034】内筒42bの側面には上下方向に伸延する
ラック50aが形成されている。そして、外筒42aに
形成された切欠部42e(図4(c)参照)からこのラ
ック50aの一部が露出している。電磁クラッチ43
は、フレーム33に固定された取付部43aと、この取
付部43aに固定された摩擦板43bと、この摩擦板4
3bを貫通して軸受43cで一端を軸支されて摩擦板4
3bに対して回動自在に設けられた貫通軸43dと、こ
の貫通軸43dに固定された摩擦板43eとを備えてい
る。貫通軸43dの他端は軸受装置44で軸支されてい
る。この電磁クラッチ43は、通電されていない状態で
は2つの摩擦板43b、43eは接触しておらず、よっ
て貫通軸43dは回動自在である。しかし、電磁クラッ
チ43に通電がされると、電磁力によって貫通軸43d
が図4(b)において右方向に駆動され、2つの摩擦板
43b、43eの摩擦面同士が圧接してクランプ状態と
なる。よって貫通軸43dは回動不能となる。また、貫
通軸43dの中央部には小歯車50bが固定されてい
る。この小歯車50bは、ラック50aの切欠部42e
から露出した部分とかみ合っている。また、内筒42b
の側面にはピン42cが突設されており、このピン42
cの先端が外筒42aに上下方向に形成された長孔42
dから突出している。このピン42cと長孔42dによ
って、内筒42bの外筒42aに対する回動と上下方向
の摺動範囲が規制される。
【0035】次にこの角膜細胞撮影装置1において顎台
装置40がどのように使用されるかを具体的に説明す
る。顎当部41に被検者の頭部が載っていない状態で
は、顎当部41は図4に示されるような高い位置にあ
る。しかし、この状態でコイルバネ49の弾発力は、顎
当部41と内筒42bの総重量とほぼ釣り合っており、
小さな力で顎当部41を押し下げることができる。被検
者はまず、顎当部41の上面のくぼみ41a、41bの
一方に自らの顎を当接させ、被検眼Eの高さが孔部32
の高さ位置になるまで顎当部41を押し下げる。このと
きは電磁クラッチ43には通電はされていない。よっ
て、顎当部41を押し下げると、内筒42bが下がり、
ラック50aとかみ合っている小歯車50bが回転し、
摩擦板43eも回転する。そして、被検者は固視灯25
を視認できる位置を、自らの頭部を上下動させながら探
すのである。被検者は照門29の開口部を介して固視灯
25を見なければならない。よって、被検者が固視灯2
5を視認したときの被検眼Eの位置は、前眼部観察光学
系35の光軸の近辺にあり、前眼部観察光学系35の視
角にアライメント視標光の角膜反射像が入っている。テ
レビカメラ12の画像信号は図外の制御装置に送出され
る。この制御装置は、前眼部観察光学系35の視角に角
膜反射像が入ったことを検出すると、予備アライメント
が完了したものとみなして、電磁クラッチ43に通電さ
せる。すると電磁クラッチ43の摩擦板43b、43e
同士が圧接し、貫通軸43dは回動できなくなる。ラッ
ク50aと小歯車50bとはかみ合っているので、貫通
軸43dが回動不能の状態になると内筒42bもその高
さ位置から上下方向に変動できなくなる。これによって
顎当部41がそのときの高さ位置に固定され、被検者の
頭部が安定した状態で支持される。ここでは電磁クラッ
チ43が請求項にいう固定手段に相当する。そして、こ
の状態でアライメント装置による自動アライメントが開
始される。アライメント装置とは前眼部観察光学系3
5、アライメント光学系6、前記駆動装置などから構成
される装置である。予備アライメントの完了後、顎当部
41の高さ位置が瞬時に固定されるので、予備アライメ
ント完了時の位置に頭部を固定したままで、自動アライ
メントを開始することができる。そして、自動アライメ
ントと、合焦光学系7による合焦とがなされ、撮影光学
系5による被検眼の角膜細胞の撮影が完了すると、電磁
クラッチ43への電力供給が停止されてクランプが解除
される。
【0036】なお、上記実施形態では、予備アライメン
トの完了を制御装置が検知して、制御装置が固定手段た
る電磁クラッチ43を起動させるようにしている。しか
し、制御装置によって固定手段(電磁クラッチ43)を
起動させるのではなく、人手によって固定手段を起動す
るようにしてもよい。具体的には、例えば、固定手段起
動用の操作スイッチを設けるようにしてもよい。テレビ
カメラ12が撮像する前眼部の画像はモニタ表示器に表
示されるので、角膜細胞撮影装置1の操作者はその表示
を見ながら予備アライメント完了を判断し、操作スイッ
チの操作により固定手段を起動させるのである。
【0037】図5は、顎台装置のもう一つの実施形態を
示す構成図である。また、図6はこの顎台装置60の構
造を詳細に示すための縦断面図である。この顎台装置6
0は、図1のような角膜細胞撮影装置に適用されてお
り、この角膜細胞撮影装置の撮影系の構成は図2のもの
と同様である。この顎台装置60は、主に、顎当部61
と、接触検知部70と、摺動機構62と、駆動機構66
と、図外の制御装置とで構成されている。顎当部61
は、接触検知部70に軸70aで軸支されている。この
顎当部61の上面には、図3、図4の顎当部41と同様
に、2つのくぼみ61a、61bが形成されている。接
触検知部70の基部70bには2つのマイクロスイッチ
70c、70dが固設されており、顎当部61はこのマ
イクロスイッチ70c、70dの作動子の弾発力によっ
て水平状態に維持されている。2つのマイクロスイッチ
70c、70dは顎当部61の2つのくぼみ61a、6
1bに対応する位置に設けられている。摺動機構62
は、外筒62aと、この外筒62aの内部において上下
方向に摺動可能に設けられた内筒62bとで構成されて
いる。外筒62aはその下端が角膜細胞撮影装置のフレ
ーム73に固定されている。内筒62bの上端には接触
検知部70の基部70bが固定されている。駆動機構6
6は、モータ66aと、このモータ66aの軸に連結さ
れて回転数を減速させる減速装置66bと、2枚のギヤ
66c、66dからなるギヤ機構と、ギヤ66dに固定
され外周に雄ネジが形成されたネジ軸66eと、内筒6
2bの内周面に固定されネジ軸66eと螺合するナット
66fとで構成されている。このネジ軸66eとナット
66fとで送りネジ機構が構成されている。減速装置6
6bの下端はフレーム73に固定されており、モータ6
6aの回転はこの減速装置66bとギヤ機構を介してネ
ジ軸66eに伝えられる。よって、モータ66aの回転
を制御することによって、内筒62bを上下動させるこ
とができる。モータ66aは制御装置によって制御され
る。内筒62bの側面には外方に向かってピン62cが
突設されている。このピン62cの先端は、外筒62a
に上下方向に形成された長孔62fから突出している。
このピン62cと長孔62fによって、内筒62bの外
筒62aに対する回動が規制されている。また、外筒6
2aの周辺には上下2箇所にフォトカプラ62d、62
eが固定されており、ピン62cとフォトカプラ62
d、62eによって、内筒62bの外筒62aに対する
上下方向の摺動範囲が規制される。すなわち、内筒62
bの高さ位置は、ピン62cの高さがフォトカプラ62
dの高さに一致するような位置と、ピン62cの高さが
フォトカプラ62eの高さに一致するような位置との間
に制限される。フォトカプラ62d、62eの間にピン
62cが入ると、フォトカプラ62d、62eはこれを
検知し、フォトカプラ62d、62eから検知信号が制
御装置に送出され、制御装置がモータ66aの回転を停
止させて、内筒62bの動きを停止させるのである。
【0038】次に角膜細胞撮影装置の使用状態を説明し
ながら、この顎台装置60の作用を具体的に説明する。
当初、顎当部61は、可動高さ範囲の最も下の位置にあ
る。この位置は、ピン62cがフォトカプラ62dの間
に入るような位置である。このとき顎当部61には被検
者の顎が接触しておらず、顎当部61は図6に示される
ような水平状態にある。この状態で被検者は角膜細胞撮
影装置のハウジングに形成された孔部を右目又は左目で
覗き込み、照門29を介して固視灯25を視認できる位
置を自らの頭部を上下動させながら探す。このとき顎当
部61は、可動高さ範囲の最も下の位置に待機している
ので、被検者が頭部位置を調整するときの邪魔にはなら
ない。そして、被検者が固視灯25を視認できる状態に
なると、前眼部観察光学系35の視角にアライメント視
標光の角膜反射像が入る。テレビカメラ12の画像信号
は制御装置に送出されている。制御装置は、テレビカメ
ラ12の画像信号に基づき、前眼部観察光学系35の視
角に角膜反射像が入ったことを検出すると、予備アライ
メントが完了したものとみなして、モータ66aを回転
させる。これにより内筒62bが上昇し、顎当部61も
上昇する。そして、顎当部61の上面に被検者の顎が接
触すると、2つのマイクロスイッチ70c、70dのう
ちの一方の作動子が押圧される。マイクロスイッチ70
c、70dは制御装置に接続されている。制御装置はマ
イクロスイッチの作動を検知すると、モータ66aの端
子を短絡させて回転を止める。すると、顎によって押圧
されても顎当部61は下降できない状態になる。ネジ軸
66eとナット66fによる送りネジ機構の逆転止の作
用や減速装置66bの抵抗に加え、端子の短絡によるモ
ータ66aの抵抗が作用するからである。すなわち、送
りネジ機構と、減速装置66bと、端子が短絡したモー
タ66aとが、顎当部61の高さ位置を固定するための
固定手段として機能している。これによって顎当部61
がそのときの高さ位置に固定され、被検者の頭部の高さ
位置が固定され安定した状態になる。そして、この状態
でアライメント装置によるアライメントが開始される。
予備アライメントの完了が制御装置によって検知される
と、すぐに顎当部61が上昇して、頭部をその時の高さ
位置に固定する。このように、予備アライメント完了時
の位置に頭部を固定したままで、自動アライメントをす
ることができる。そして、自動アライメントと、合焦光
学系7による合焦とがなされ、撮影光学系5による被検
眼の角膜細胞の撮影が完了すると、モータ66aが回転
し、顎当部61は初期の待機位置に戻る。
【0039】なお、上記の顎台装置60では、駆動機構
66を構成する部材が、顎当部61の高さ位置を固定す
るための固定手段として機能したが、例えば電磁クラッ
チのような、駆動機構とは独立した固定手段を設けるよ
うにしてもよい。
【0040】図7は、接触検出装置のもう一つの例を示
す縦断面図である。図6の接触検出部は、マイクロスイ
ッチ70c、70d等によって構成されていたが、図7
のようにタッチセンサ82a、82bで構成してもよ
い。顎当部81は内筒62bの上端に直接固定されてお
り、タッチセンサ82a、82bは顎当部81のくぼみ
の表面部に埋め込まれている。タッチセンサ82a、8
2bは制御装置に接続されているので、制御装置は、顎
当部81に被検者の顎が接触したことを知ることができ
る。
【0041】なお、上記では予備アライメント装置とし
て、照門29を用いるものを示したが、予備アライメン
ト装置としては、アライメント指標の角膜反射像が前眼
部観察光学系により観察できる位置に被検眼を誘導する
ようなものであれば、どのようなものを用いても良い。
例えば、特公平4−30291号公報に開示されたよう
な、被検眼の前眼部から射出した光がほぼ平行光束とし
て被検眼に戻るように反射光学系を眼科機器の光軸と一
致させて被検眼の前方に配置することにより、被検者自
身が自己眼の位置合わせを行うようなものを用いても良
い。また、特開平6−114006号公報に開示された
ような、内面を鏡面研磨した管部材越しに被検者が固視
標光源を観察して光源像のけられがない状態に自己アラ
イメントするようなものを用いても良い。
【0042】
【発明の効果】以上に説明したように、本願発明の眼科
装置用顎台装置によると、被検者が自らの被検眼の位置
を光学系に合わせることによって設定される頭部位置に
顎当部を合わせて行くことになるので、顎当部の高さ位
置設定に際して検者の操作・判断は不要となり、顎当部
を最終的な高さ位置に素早く設定できる。
【0043】また、本願発明の眼科装置によると、予備
アライメント完了後に素早く頭部をその時の高さ位置に
固定することができ、予備アライメント完了した後にア
ライメント装置の前眼部観察光学系の視角からアライメ
ント指標反射像が外れてしまうようなことがない。ま
た、被検者が予備アライメントを行うに際して、顎当部
が邪魔になることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】角膜細胞撮影装置の斜観図である。
【図2】角膜細胞撮影装置の撮影系の構成を示す構成図
である。
【図3】顎台装置の構成図である。
【図4】顎台装置の構造を詳細に示すための図であり、
(a)は図3のA−A矢視断面図、(b)は(a)のB
−B線に沿った縦断面図、(c)は図3の矢印Cの方向
からみた側面図である。
【図5】顎台装置のもう一つの実施形態を示す構成図で
ある。
【図6】顎台装置の縦断面図である。
【図7】接触検出装置のもう一つの例を示す縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1 角膜細胞撮影装置 2 機枠 3 撮影系 4 照明光学系 5 撮影光学系 6 アライメント光学系 7 合焦光学系 8 ストロボ放電管 9 スリット 10 投影レンズ 11 ハーフミラー 12 テレビカメラ 13 対物レンズ 14 ミラー 15 結像レンズ 16 ハーフミラー 17 発光ダイオード 18、19 ミラー 12a 受光面 20、21 集光レンズ 22 ハーフミラー 23 ビームスプリッター 24 前眼部撮影レンズ 25 発光ダイオード(固視灯) 26 照明ランプ 27 合焦検出用受光素子 28 集光レンズ 29 照門 31 額当 32 孔部 33 フレーム 35 前眼部観察光学系 40 顎台装置 41 顎当部 41a、41b くぼみ 42 摺動機構 42a 外筒 42b 内筒 42c ピン 42d 長孔 42e 切欠部 43 電磁クラッチ 43a 取付部 43b 摩擦板 43c 軸受 43d 貫通軸 43e 摩擦板 44 軸受装置 45 当板 46 取付板 47 スペーサ 48 棒状体 49 コイルバネ 50a ラック 50b 小歯車 60 顎台装置 61 顎当部 61a、61b くぼみ 62 摺動機構 62a 外筒 62b 内筒 62c ピン 62d、62e フォトカプラ 62f 長孔 66 駆動機構 66a モータ 66b 減速装置 66c ギヤ 66d ギヤ 66e ネジ軸 66f ナット 70 接触検知部 70a 軸 70b 基部 70c、70d マイクロスイッチ 73 フレーム 81 顎当部 82a、82b タッチセンサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検眼を観察または撮影する時に被検者
    の頭部の高さ位置を固定するための、眼科装置用顎台装
    置であって、 顎当部と、該顎当部の少なくとも高さ位置を変更可能に
    支持する支持部と、該顎当部を上方に付勢する付勢手段
    と、該顎当部の高さ位置を固定する固定手段とを具備す
    る眼科装置用顎台装置。
  2. 【請求項2】 被検眼を観察または撮影する時に被検者
    の頭部の高さ位置を固定するための、眼科装置用顎台装
    置であって、 顎当部と、該顎当部の少なくとも高さ位置を変更可能に
    支持する支持部と、該顎当部を上昇させる駆動手段と、
    該顎当部の高さ位置を固定する固定手段と、該顎当部の
    上面が被検者の顎に接触したことを検出する接触検出手
    段と、 該駆動手段の起動後、接触検出手段によって該顎当部と
    被検者の顎との接触を検出して、該駆動手段を停止させ
    るとともに、該固定手段を動作させる制御手段とを具備
    する眼科装置用顎台装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の眼科装置用顎台
    装置と、 被検眼にアライメント指標を投影するアライメント指標
    投影手段と、 被検眼からの該アライメント指標の反射像を前眼部観察
    光学系で観察してアライメントを行うアライメント装置
    と、 該アライメント装置によりアライメントがなされる前
    に、該反射像が前眼部観察光学系により観察できる位置
    に被検眼を誘導する予備アライメント装置とを備えた眼
    科装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の眼科装置用顎台装置と、 被検眼にアライメント指標を投影するアライメント指標
    投影手段と、 被検眼からの該アライメント指標の反射像を前眼部観察
    光学系で観察してアライメントを行うアライメント装置
    と、 該アライメント装置によりアライメントがなされる前
    に、該反射像が該前眼部観察光学系により観察できる位
    置に被検眼を誘導する予備アライメント装置と、 該予備アライメント装置による予備アライメント完了
    後、該アライメント装置によるアライメント開始前に、
    該固定手段を動作させる制御手段を備えた眼科装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の眼科装置用顎台装置と、 被検眼にアライメント指標を投影するアライメント指標
    投影手段と、 被検眼からの該アライメント指標の反射像を前眼部観察
    光学系で観察してアライメントを行うアライメント装置
    と、 該アライメント装置によりアライメントがなされる前
    に、該反射像が前眼部観察光学系により観察できる位置
    に被検眼を誘導する予備アライメント装置とを備え、 該制御手段が、該予備アライメント装置による予備アラ
    イメント完了後、該アライメント装置によるアライメン
    ト開始前に、該駆動手段を起動させることを特徴とする
    眼科装置。
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