JPH1122615A - 内燃機関のノック検出方法及び装置 - Google Patents

内燃機関のノック検出方法及び装置

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JPH1122615A
JPH1122615A JP17591297A JP17591297A JPH1122615A JP H1122615 A JPH1122615 A JP H1122615A JP 17591297 A JP17591297 A JP 17591297A JP 17591297 A JP17591297 A JP 17591297A JP H1122615 A JPH1122615 A JP H1122615A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン電流出力信号からノック振動成分を抽
出する際、ノック振動成分と燃焼変動ノイズ成分との分
離を容易にできるようにし、ノック検出精度の向上を図
る。 【解決手段】 イオン電流検出回路15は、イオン電流
が流れる経路内に点火コイル二次側1bが存在しないた
め、ノック振動の高次の周波数成分を含んだ状態でイオ
ン電流を検出することができる。BPF17は、そのノ
ック振動高次周波数成分のみを抽出することにより、異
なる周波数帯域にある燃焼変動ノイズを確実に除去す
る。CPU10は、そのノック振動高次周波数成分に基
づいてノック発生の有無を判定する。その結果、EGR
実行時や低中負荷時において燃焼の不安定に起因してノ
ックありとの誤判定がなされるという事態が確実に回避
され、ノック検出精度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のノック
検出方法及び装置に関し、より詳細には、燃焼室内のイ
オン電流に基づいてノックを検出する方法及び装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】ガソリンエンジンでは、点火プラグから
与えられる火花で点火プラグ付近の混合気が着火せしめ
られ、その火炎が混合気全体に伝わることによって、ガ
ソリンの燃焼が起こる。その場合の異常燃焼の一つにノ
ックがある。ノックは、火炎伝播の途中で圧力が異常に
高くなった場合に火炎の伝播を待たずに未燃焼部分(端
末ガス)が自己着火する現象である。ノックが発生する
と、燃焼ガスが振動することにより熱が伝搬しやすくな
り、その結果、エンジンが破損するおそれがある。ノッ
クは、点火時期と密接な関係があり、点火時期を早める
と燃焼最大圧力が高まり、ノックが発生しやすくなる。
【0003】一方、熱効率を高め、燃料消費率を低減す
るためには、高い圧縮比を達成することが好ましい。そ
こで、ノックの発生を検出しつつノックが発生する限界
近傍まで点火時期を早める制御が点火時期制御の一部と
して行われている。かかるノック検出方法としては、従
来、シリンダブロック等に振動センサを取り付け、ノッ
ク振動を検出するものが一般的であったが、近年におい
ては、ノック発生時におけるシリンダ内イオン電流変化
を利用するものが提案されている。
【0004】すなわち、点火プラグによる放電が起き、
燃焼室内の混合気が燃焼すると、その混合気はイオン化
する。混合気がイオン化した状態にあるときに、点火プ
ラグに電圧を印加すると、イオン電流が流れる。このイ
オン電流を検出し、解析処理を行うことによって、ノッ
クの発生を検出することができるのである。通常、ノッ
クが発生すると、6〜7kHzの振動成分がイオン電流
に現れる。イオン電流に基づくノック検出方法及び装置
は、そのノック特有の周波数成分をフィルタ(濾波器)
で抽出し、その大きさに基づいてノック判定を行う。
【0005】例えば、特開平6-159129号公報は、イオン
電流検出回路の出力から、6.3kHz付近の周波数成
分をノック振動成分としてバンドパスフィルタ(帯域通
過濾波器)により抽出し、その抽出された周波数成分を
積分し、その積分結果に基づいてノック発生の有無を検
出する方法を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、排気ガス再
循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation )の実行時
や低中負荷時には、燃焼が不安定となり、これに起因す
る振動成分がイオン電流出力信号に含まれる場合があ
る。このような燃焼の不安定に起因する振動成分は、イ
オン電流出力信号に含まれるノック振動成分に基づきノ
ック判定を行う上でノイズ(以下、燃焼変動ノイズと呼
ぶ)となる。そして、この燃焼変動ノイズの周波数は1
〜7kHzであるため、ノック振動成分と燃焼変動ノイ
ズ成分とを分離することは困難である。すなわち、燃焼
変動ノイズが存在する場合、ノック振動に関連する周波
数成分の抽出用として設けられたバンドパスフィルタを
通過する成分が現れ、実際にはノックが発生していない
にもかかわらず、ノックありとの誤判定がなされてしま
う。
【0007】かかる実情に鑑み、本発明の目的は、イオ
ン電流出力信号からノック振動成分を抽出する際、燃焼
変動ノイズ成分を確実に分離して抽出することができ
る、内燃機関のノック検出方法及び装置を提供すること
により、ノック検出精度の更なる向上を図ることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明によれば、点火コイルと、前記点火コイルの一次
側に接続され、一次電流の通電及び遮断を切り換えるス
イッチング手段と、前記点火コイルの二次側に接続さ
れ、前記スイッチング手段による一次電流の遮断に伴い
発生する二次側高電圧に応じて火花放電を起こすことに
より、シリンダ内の混合気を着火せしめる点火プラグ
と、を有する内燃機関においてノックを検出する方法で
あって、(a) 前記点火コイル二次側を含まずかつ前記点
火プラグを含む閉回路に電圧を印加し、混合気の燃焼時
にシリンダ内に発生するイオンを介して前記点火プラグ
に流れるイオン電流を検出するステップと、(b) 前記ス
テップ(a) において生成されるイオン電流出力信号を、
放電ノイズが発生しうる期間においてマスクするステッ
プと、(c) 前記ステップ(b) によるマスク処理後の信号
からノック振動の高次の周波数成分を抽出するステップ
と、(d) 前記ステップ(c) において抽出されるノック振
動の高次の周波数成分に基づいてノックの有無を判定す
るステップと、を具備する、内燃機関のノック検出方法
が提供される。
【0009】また、本発明によれば、点火コイルと、前
記点火コイルの一次側に接続され、一次電流の通電及び
遮断を切り換えるスイッチング手段と、前記点火コイル
の二次側に接続され、前記スイッチング手段による一次
電流の遮断に伴い発生する二次側高電圧に応じて火花放
電を起こすことにより、シリンダ内の混合気を着火せし
める点火プラグと、を有する内燃機関においてノックを
検出する装置であって、前記点火コイル二次側を含まず
かつ前記点火プラグを含む閉回路に電圧を印加し、混合
気の燃焼時にシリンダ内に発生するイオンを介して前記
点火プラグに流れるイオン電流を検出するイオン電流検
出手段と、放電ノイズが発生しうる期間において前記イ
オン電流検出手段の出力信号をマスクするマスク手段
と、前記マスク手段の出力信号からノック振動の高次の
周波数成分を抽出するバンドパスフィルタと、前記バン
ドパスフィルタの出力信号に基づいてノックの有無を判
定するノック判定手段と、を具備する、内燃機関のノッ
ク検出装置が提供される。
【0010】なお、ノック振動の高次の周波数成分とし
ては、10〜18kHz付近の周波数成分が好ましい。
【0011】上記の如く構成された、本発明に係る、内
燃機関のノック検出方法及び装置においては、イオン電
流が流れる経路内に点火コイル二次側が存在しないた
め、ノック振動の高次の周波数成分を含んだ状態でイオ
ン電流が検出される。そして、そのイオン電流出力信号
からノック振動の高次の周波数成分のみが抽出されるた
め、異なる周波数帯域にある燃焼変動ノイズは確実に分
離される。その結果、燃焼の不安定に起因してノックあ
りとの誤判定がなされるという事態を確実に防止するこ
とができ、ノック検出精度が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態について説明するが、まずその前に、本発明
が課題とする従来技術の問題点を分析するとともに、本
発明の課題解決原理の詳細について説明する。イオン電
流に基づくノック検出装置の構成は、2通りに分類する
ことができる。その一方は、イオン電流が流れる経路内
に点火コイル二次側を含む構成であり、他方は、イオン
電流が流れる経路内に点火コイル二次側を含まない構成
である。
【0013】図1は、点火コイル二次側を含む経路にイ
オン電流が流れる構成を採用するノック検出装置の一例
を示すブロック図である。点火コイル1の一次巻線1a
の一端は、バッテリ2の正電極に接続され、他の一端
は、スイッチング手段としてのトランジスタ3のコレク
タに接続されている。そのトランジスタ3のエミッタは
接地され、そのベースには点火信号が印加されるように
構成されている。点火コイル1の二次巻線1bの一端
は、点火プラグ4の中心電極4aに接続されている。点
火プラグ4の外側電極4bは、接地されている。
【0014】点火コイル1の二次巻線1bの他端は、イ
オン電流検出回路5を介して接地されている。イオン電
流検出回路5は、点火コイル1の一次電流の遮断時に生
ずる二次電流によりイオン電流生成用電源となるコンデ
ンサ(図示せず)を一定電圧に充電し、火花放電後、こ
のコンデンサと点火コイル二次巻線1bと点火プラグ4
と電流検出抵抗(図示せず)とからなる閉回路に流れる
イオン電流を検出するように構成されている。
【0015】まず、点火信号がハイとなり、トランジス
タ3がオンすると、点火コイル一次巻線1aに電流が流
れる。次いで、点火信号がロウとされてトランジスタ3
がオフにされることにより一次電流が遮断されると、点
火コイル1の二次巻線1bに高電圧が誘起され、その結
果、点火プラグ4にて火花放電が起こる。すなわち、点
火プラグ4の中心電極4aにマイナス極性の高電圧が印
加されることにより、中心電極4aと外側電極(接地電
極)4bとの間で火花放電が起こり、点火コイル二次巻
線1bから、イオン電流検出回路5及び点火プラグ4を
介して、二次巻線1bへと一巡する電流が流れる。この
過程において、イオン電流検出回路5内のコンデンサ
は、一定電圧にまで充電される。
【0016】点火プラグ4における火花放電により、燃
焼室内の混合気が着火し燃焼すると、その混合気はイオ
ン化する。混合気がイオン化した状態にあるときには、
点火プラグ4の両電極間は導電性を有する。なおかつ、
イオン電流検出回路5内のコンデンサの充電電圧により
点火プラグ4の両電極間には電圧が印加されるため、イ
オン電流が流れる。すなわち、このイオン電流は、イオ
ン電流検出回路5から、点火コイル二次巻線1b及び点
火プラグ4を介して、再びイオン電流検出回路5へと一
巡する。この過程において、イオン電流検出回路5内の
電流検出抵抗の両端にイオン電流の大きさに応じた電圧
が現れ、この電圧がイオン電流検出回路の出力信号(以
下、イオン電流出力信号と呼ぶ)となる。
【0017】そして、イオン電流出力信号は、マスク回
路6に導かれる。マスク回路6は、供給されるマスク信
号がアクティブの間、イオン電流出力信号をマスクする
ことにより、放電ノイズが発生する期間の信号を後段に
伝達しないようにするためのものである。マスク回路6
の出力は、バンドパスフィルタ(BPF)(帯域通過濾
波器)7に導かれる。BPF7は、マスク回路6の出力
信号を入力してその中からノックに関連する周波数成分
すなわち6〜7kHz付近の周波数成分を抽出する。ま
た、BPF7の後段に設けられた積分回路8は、供給さ
れるゲート信号がアクティブの間、BPF7の出力信号
を積分する。なお、積分回路に代えて、ピークホールド
(P/H)回路を設けてもよい。
【0018】また、A/D変換回路9は、積分回路8の
アナログ出力電圧をディジタル出力電圧に変換する。さ
らに、中央処理装置(CPU)10は、ノック制御を含
む点火時期制御を行うものであり、A/D変換回路9の
出力信号に基づき、その値が所定の基準値以上となった
ときにノックありと判定する。そして、CPU10は、
各種センサからの出力に基づいて各種運転状態を検出
し、ノックの有無とともにエンジンの状態を総合的に判
定し、最適な点火時期を決定し、点火信号を出力する。
また、CPU10は、マスク回路6におけるマスク期間
及び積分回路8におけるゲート期間を決定し、マスク信
号及びゲート信号をマスク回路6及び積分回路8にそれ
ぞれ供給する。
【0019】図2(A)〜(C)、図3(A)〜(C)
及び図4(A)〜(C)は、図1のノック検出装置にお
ける(A)イオン電流出力信号、(B)BPF出力信号
及び(C)積分回路出力信号のタイムチャートを示す図
であって、図2は、燃焼が安定しているとともにノック
が発生していない場合に係る図であり、図3は、ノック
が発生している場合に係る図であり、図4は、ノックは
発生していないが低負荷域やEGR実行域にあって燃焼
が不安定である場合に係る図である。急峻な放電ノイズ
の終了後に現れるイオン電流出力は、筒内圧力に同期し
た山形状の低周波数信号である。そして、図2の場合、
イオン電流出力にはノックに起因する振動成分も燃焼変
動に起因する振動成分も含まれず、ノック振動成分の発
生が予想されるゲート期間(この例では上死点後10°
〜40°に設定されている)においてBPF出力を積分
しても、その積分値は小さい。
【0020】一方、ノックが発生した場合、図3に示さ
れるように、筒内圧力最大時以降にノック振動成分がイ
オン電流出力に重なる。そのノック振動成分がBPFに
より抽出される結果、積分値が大きくなり、ノック検出
が可能となる。ところが、ノックが発生していなくとも
燃焼が不安定な場合、図4に示されるように、イオン電
流出力は、1〜7kHzの振動成分を含む乱雑な波形と
なり、それに伴い、BPF出力も、振幅の大きな信号と
なって現れ、その結果、積分回路出力も大きくなって、
ノックが誤検出されてしまう。
【0021】図5(A)、(B)及び(C)は、FFT
(高速フーリエ変換)解析により、図2(A)、図3
(A)及び図4(A)に示されるイオン電流出力信号を
それぞれ周波数領域で表示した特性図であり、横軸は周
波数、縦軸はパワースペクトル密度を表す。この図から
もわかるように、ノックが発生した場合(図5(B))
には、ノックが発生しなかった場合(図5(A))に比
較して、6〜7kHzの周波数成分が大きく現れる。し
かし、ノックは発生していないが燃焼が不安定な場合
(図5(C))にも、やはり6〜7kHzの周波数成分
がかなり含まれる。従って、従来のノイズ検出方法で
は、燃焼変動ノイズの影響を受けることから逃れること
ができない。
【0022】ところで、ノック現象について詳細に検討
すると、その振動の周波数は、燃焼室の寸法(主にボア
径)及び音速から決まる各種共鳴振動モードの周波数と
その高調波とからなり、その各種共鳴振動モード及び共
鳴振動数は、例えば、図6に例示される如きものであ
る。同図に示される6.3kHzの共鳴振動モードの一
次成分に着目してノック検出を行うと、前述したよう
に、1〜7kHzの燃焼変動ノイズの影響を回避するこ
とができない。しかし、6.3kHzの振動モードの高
調波やその他の共鳴振動モードに着目し、ノック振動の
高次の周波数成分を抽出してノック判定を行うこととす
れば、燃焼変動ノイズの影響を取り除くことができる。
高次の周波数成分としては、図6及びプラグ取付位置か
ら判断して、10〜18kHz付近が好ましい。
【0023】そこで、本発明では、ノック振動の高次の
周波数成分に基づき、ノック判定を行う。ただし、図1
に示したような、イオン電流経路に点火コイル二次巻線
を含む構成では、二次巻線が一種のフィルタとなり、図
5(B)に示されるように高周波数成分がカットされて
しまう。そのため、本発明では、イオン電流経路に点火
コイル二次巻線を含まない構成を採用する。
【0024】図7は、本発明の一実施形態に係るノック
検出装置の構成を示す図である。なお、図1に示される
構成要素と同一の構成要素には、同一の符号が付されて
いる。すなわち、図1のイオン電流検出回路5及びBP
F7に代えて、イオン電流検出回路15及びBPF17
が設けられており、その他の部分は同一である。BPF
17は、従来技術のようにノック振動の一次の周波数成
分としての6〜7kHz付近を抽出するのではなく、ノ
ック振動の高次の周波数成分としての10〜18kHz
付近を抽出する。
【0025】図8は、図7に示されるイオン電流検出回
路15及び点火回路の詳細を示す回路図である。点火コ
イル1の二次巻線1bの一端は、ダイオード21を介し
て点火プラグ4の中心電極4aに接続されている。ダイ
オード21と点火プラグ4との接続点は、ダイオード2
2、定電圧電源23及びイオン電流検出抵抗24を介し
て接地されている。従って、点火プラグ4には、定電圧
電源23により常に一定電圧が印加されていることとな
る。
【0026】したがって、火花放電後には、定電圧電源
23の正端子から、イオン電流検出抵抗24、点火プラ
グ4及びダイオード22を介して、定電圧電源23の負
端子へと一巡するイオン電流が流れる。そして、イオン
電流検出抵抗24と定電圧電源23との接続点には“イ
オン電流値×検出抵抗値”の電圧が現れ、その電圧はイ
オン電流出力信号として後段の回路に供給される。この
ように、イオン電流が流れる経路内に点火コイル二次側
が存在しないため、ノック振動の高次の周波数成分がカ
ットされることなしにイオン電流が検出される。そし
て、前述したように、ノック振動の高次の周波数成分
は、後段のBPF17により抽出される。その後のノッ
ク判定処理は、図1に関して説明した内容と同一であ
る。
【0027】図9は、図8に示される回路構成にて検出
されるイオン電流出力信号のFFT解析結果を示す図、
すなわちイオン電流出力を周波数領域で表示した特性図
であり、横軸は周波数、縦軸はパワースペクトル密度を
表す。なお、図9(A)は、ノックが発生しなかった場
合についてのものであり、図9(B)は、ノックが発生
した場合についてのものである。この図からわかるよう
に、点火コイル二次側をイオン電流経路に含まない場合
には、ノック振動の一次の周波数成分6〜7kHz付近
だけでなく、ノック振動の高次の周波数成分10〜18
kHz付近でも、ノック発生の有無により差が生ずる。
従って、1〜7kHz付近の燃焼変動ノイズを影響を回
避すべく、図7の回路構成により、ノック振動の高次の
周波数成分10〜18kHzを帯域通過させてノック判
定を行うことができ、ノック検出精度が向上する。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
イオン電流出力信号からノック振動成分を抽出する際、
燃焼変動ノイズ成分を確実に分離して抽出することがで
きる、内燃機関のノック検出方法及び装置が提供され
る。すなわち、イオン電流が流れる経路内に点火コイル
二次側が存在しないため、ノック振動の高次の周波数成
分を含んだ状態でイオン電流が検出され、ノック判定用
にその高次の周波数成分のみが抽出される結果、異なる
周波数帯域にある燃焼変動ノイズが確実に除去される。
従って、EGR実行時や低中負荷時において燃焼の不安
定に起因してノックありとの誤判定がなされるという事
態が確実に回避され、ノック検出精度の向上が図られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】点火コイル二次側を含む経路にイオン電流が流
れる構成を採用するノック検出装置の一例を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1のノック検出装置における(A)イオン電
流出力信号、(B)BPF出力信号及び(C)積分回路
出力信号のタイムチャートを示す図であって、燃焼が安
定しているとともにノックが発生していない場合に関す
るものである。
【図3】図1のノック検出装置における(A)イオン電
流出力信号、(B)BPF出力信号及び(C)積分回路
出力信号のタイムチャートを示す図であって、ノックが
発生している場合に関するものである。
【図4】図1のノック検出装置における(A)イオン電
流出力信号、(B)BPF出力信号及び(C)積分回路
出力信号のタイムチャートを示す図であって、ノックは
発生していないが燃焼が不安定である場合に関するもの
である。
【図5】(A)、(B)及び(C)は、図2(A)、図
3(A)及び図4(A)に示されるイオン電流出力信号
をそれぞれFFT(高速フーリエ変換)解析により周波
数領域で表示した特性図である。
【図6】ノック振動の各種共鳴振動モード及び共鳴振動
数を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るノック検出装置の構
成を示す図である。
【図8】図7に示されるイオン電流検出回路15及び点
火回路の詳細を示す回路図である。
【図9】図8に示される回路構成にて検出されるイオン
電流出力信号のFFT解析結果を示す図、すなわちイオ
ン電流出力を周波数領域で表示した特性図であって、
(A)は、ノックが発生しなかった場合についてのもの
であり、(B)は、ノックが発生した場合についてのも
のである。
【符号の説明】 1…点火コイル 1a…一次巻線 1b…二次巻線 2…バッテリ 3…トランジスタ 4…点火プラグ 4a…中心電極 4b…外側電極 5…イオン電流検出回路 6…マスク回路 7…バンドパスフィルタ 8…積分(又はピークホールド)回路 9…A/D変換回路 10…CPU 15…イオン電流検出回路 17…バンドパスフィルタ 21…ダイオード 22…ダイオード 23…定電圧電源 24…イオン電流検出抵抗

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火コイルと、前記点火コイルの一次側
    に接続され、一次電流の通電及び遮断を切り換えるスイ
    ッチング手段と、前記点火コイルの二次側に接続され、
    前記スイッチング手段による一次電流の遮断に伴い発生
    する二次側高電圧に応じて火花放電を起こすことによ
    り、シリンダ内の混合気を着火せしめる点火プラグと、
    を有する内燃機関においてノックを検出する方法であっ
    て、 (a) 前記点火コイル二次側を含まずかつ前記点火プラグ
    を含む閉回路に電圧を印加し、混合気の燃焼時にシリン
    ダ内に発生するイオンを介して前記点火プラグに流れる
    イオン電流を検出するステップと、 (b) 前記ステップ(a) において生成されるイオン電流出
    力信号を、放電ノイズが発生しうる期間においてマスク
    するステップと、 (c) 前記ステップ(b) によるマスク処理後の信号からノ
    ック振動の高次の周波数成分を抽出するステップと、 (d) 前記ステップ(c) において抽出されるノック振動の
    高次の周波数成分に基づいてノックの有無を判定するス
    テップと、 を具備する、内燃機関のノック検出方法。
  2. 【請求項2】 前記ステップ(c) は、10〜18kHz
    付近の周波数成分を抽出するものである、請求項1に記
    載の内燃機関のノック検出方法。
  3. 【請求項3】 点火コイルと、前記点火コイルの一次側
    に接続され、一次電流の通電及び遮断を切り換えるスイ
    ッチング手段と、前記点火コイルの二次側に接続され、
    前記スイッチング手段による一次電流の遮断に伴い発生
    する二次側高電圧に応じて火花放電を起こすことによ
    り、シリンダ内の混合気を着火せしめる点火プラグと、
    を有する内燃機関においてノックを検出する装置であっ
    て、 前記点火コイル二次側を含まずかつ前記点火プラグを含
    む閉回路に電圧を印加し、混合気の燃焼時にシリンダ内
    に発生するイオンを介して前記点火プラグに流れるイオ
    ン電流を検出するイオン電流検出手段と、 放電ノイズが発生しうる期間において前記イオン電流検
    出手段の出力信号をマスクするマスク手段と、 前記マスク手段の出力信号からノック振動の高次の周波
    数成分を抽出するバンドパスフィルタと、 前記バンドパスフィルタの出力信号に基づいてノックの
    有無を判定するノック判定手段と、 を具備する、内燃機関のノック検出装置。
  4. 【請求項4】 前記バンドパスフィルタは、10〜18
    kHz付近の周波数成分を抽出するものである、請求項
    3に記載の内燃機関のノック検出装置。
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