JPH11226719A - 耐摩耗性複合化用予備成形体及びその製造方法及び耐摩耗性複合化部材 - Google Patents
耐摩耗性複合化用予備成形体及びその製造方法及び耐摩耗性複合化部材Info
- Publication number
- JPH11226719A JPH11226719A JP3328798A JP3328798A JPH11226719A JP H11226719 A JPH11226719 A JP H11226719A JP 3328798 A JP3328798 A JP 3328798A JP 3328798 A JP3328798 A JP 3328798A JP H11226719 A JPH11226719 A JP H11226719A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- preform
- particles
- ceramic particles
- ceramic
- sinterable
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高硬度セラミックス粒子を主体とし、且つ複
合化における高圧鋳造に十分耐えられる強度を有する予
備成形体、その製造方法、及び該予備成形体を用いた耐
摩耗性に優れた複合化部材を提供する。 【解決手段】 高硬度セラミックス粒子が、該高硬度セ
ラミックス粒子よりも焼結温度が低い焼結性セラミック
ス粒子及び該焼結性セラミックス粒子との反応性を有す
る金属酸化物とともに焼結されている。高硬度セラミッ
クス粒子、焼結性セラミックス粒子、及び該焼結性セラ
ミックス粒子との反応性を有する金属酸化物又は該金属
酸化物を分解により生じる無機化合物が均一に混合され
た混合体を加熱して、前記焼結性セラミックス粒子を焼
結させる工程を含む製造方法。
合化における高圧鋳造に十分耐えられる強度を有する予
備成形体、その製造方法、及び該予備成形体を用いた耐
摩耗性に優れた複合化部材を提供する。 【解決手段】 高硬度セラミックス粒子が、該高硬度セ
ラミックス粒子よりも焼結温度が低い焼結性セラミック
ス粒子及び該焼結性セラミックス粒子との反応性を有す
る金属酸化物とともに焼結されている。高硬度セラミッ
クス粒子、焼結性セラミックス粒子、及び該焼結性セラ
ミックス粒子との反応性を有する金属酸化物又は該金属
酸化物を分解により生じる無機化合物が均一に混合され
た混合体を加熱して、前記焼結性セラミックス粒子を焼
結させる工程を含む製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高硬度で耐摩耗性
に優れた複合化部材及び該複合化用予備成形体及びその
製造方法に関するものであり、さらに詳述すると、ブレ
ーキロータのように高度な耐摩耗性を要求する部分に用
いられる複合化部材、及び該複合化部材に用いられる複
合化用予備成形体、及びその製造方法に関するものであ
る。
に優れた複合化部材及び該複合化用予備成形体及びその
製造方法に関するものであり、さらに詳述すると、ブレ
ーキロータのように高度な耐摩耗性を要求する部分に用
いられる複合化部材、及び該複合化部材に用いられる複
合化用予備成形体、及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ブレーキロータのように高度な耐摩耗性
を求められる部品については、軽金属を母材とし、これ
を強化材で強化してなる複合化部材が用いられる。そし
て、高度な耐摩耗性を満足するための強化材としては、
金属粉末やモース硬度8以上の高硬度なセラミックスが
考えられる。
を求められる部品については、軽金属を母材とし、これ
を強化材で強化してなる複合化部材が用いられる。そし
て、高度な耐摩耗性を満足するための強化材としては、
金属粉末やモース硬度8以上の高硬度なセラミックスが
考えられる。
【0003】一方、複合化部材の製造方法としては、母
材となる軽金属粉末と強化材用粒子とを混合し、ホット
プレス法等で加圧成形する方法がある。この方法は製造
工程が複雑な上に、部材全体を強化することとなる。
材となる軽金属粉末と強化材用粒子とを混合し、ホット
プレス法等で加圧成形する方法がある。この方法は製造
工程が複雑な上に、部材全体を強化することとなる。
【0004】しかし、一般に高硬度なセラミックス粒子
をはじめとする高硬度強化材は加工が困難である。この
ため、耐摩耗性が要求される部分が摺動部分のような一
部分の場合、全体を強化することは、コスト的に不利な
だけでなく、加工面から見ても不利である。
をはじめとする高硬度強化材は加工が困難である。この
ため、耐摩耗性が要求される部分が摺動部分のような一
部分の場合、全体を強化することは、コスト的に不利な
だけでなく、加工面から見ても不利である。
【0005】近年、強化が要求される部分だけ複合化す
る方法として、まず、所定形状に成形された連通気孔タ
イプの多孔質である予備成形体を製造し、この予備成形
体を軽金属の溶湯に浸漬し、溶湯を加圧することにより
該予備成形体の気孔内に軽金属を含浸させるという複合
化方法が提案され、当該方法に用いられる予備成形体及
びその製造方法が種々提案されている。
る方法として、まず、所定形状に成形された連通気孔タ
イプの多孔質である予備成形体を製造し、この予備成形
体を軽金属の溶湯に浸漬し、溶湯を加圧することにより
該予備成形体の気孔内に軽金属を含浸させるという複合
化方法が提案され、当該方法に用いられる予備成形体及
びその製造方法が種々提案されている。
【0006】本出願人は、複合化用予備成形体として、
セラミックス焼結体を骨格とする予備成形体及びその製
造方法についての研究を進めている。例えば、セラミッ
クス粒子、セラミックスウィスカ、セラミックス短繊維
及び焼失性粒子を分散させたスラリー液を濾過して得ら
れた脱液体部材を加熱して、前記セラミックス粒子、セ
ラミックスウィスカを焼結させるとともに、前記焼失性
粒子を焼失させるという複合化用予備成形体の製造方法
を出願している(特願平8−331578号)。
セラミックス焼結体を骨格とする予備成形体及びその製
造方法についての研究を進めている。例えば、セラミッ
クス粒子、セラミックスウィスカ、セラミックス短繊維
及び焼失性粒子を分散させたスラリー液を濾過して得ら
れた脱液体部材を加熱して、前記セラミックス粒子、セ
ラミックスウィスカを焼結させるとともに、前記焼失性
粒子を焼失させるという複合化用予備成形体の製造方法
を出願している(特願平8−331578号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記製造方法におい
て、セラミックス粒子として、SiC等の高硬度なセラ
ミックス粒子を用いて、耐摩耗性複合化用予備成形体を
作製することが考えられる。
て、セラミックス粒子として、SiC等の高硬度なセラ
ミックス粒子を用いて、耐摩耗性複合化用予備成形体を
作製することが考えられる。
【0008】しかし、SiCをはじめとする高硬度セラ
ミックス粒子は、一般に焼結性が劣っている。このた
め、得られた予備成形体の強度は不十分で、複合化に際
して金属溶湯を高圧で鋳造すると、予備成形体が変形し
たり、金型に取り付けたりする際に、壊れたりするとい
う問題がある。
ミックス粒子は、一般に焼結性が劣っている。このた
め、得られた予備成形体の強度は不十分で、複合化に際
して金属溶湯を高圧で鋳造すると、予備成形体が変形し
たり、金型に取り付けたりする際に、壊れたりするとい
う問題がある。
【0009】複合化のための加圧鋳造の加圧力を下げる
ことも考えられるが、加圧力を下げると、予備成形体の
微小な空孔にまで金属溶湯が充填されない場合が生じ、
その場合に得られる複合化部材は金属溶湯が充填されて
いない、いわゆる巣のある複合化部材となる。また、加
圧力が低いと、ブレーキロータのように比較的大型の部
品では、端部まで金属溶湯が流れ込まないうちに金属の
凝固が始まってしまうおそれもあり、複合化部材の品質
面、生産性の点からも好ましくない。
ことも考えられるが、加圧力を下げると、予備成形体の
微小な空孔にまで金属溶湯が充填されない場合が生じ、
その場合に得られる複合化部材は金属溶湯が充填されて
いない、いわゆる巣のある複合化部材となる。また、加
圧力が低いと、ブレーキロータのように比較的大型の部
品では、端部まで金属溶湯が流れ込まないうちに金属の
凝固が始まってしまうおそれもあり、複合化部材の品質
面、生産性の点からも好ましくない。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、高硬度セラミック
ス粒子を主体とし、且つ複合化における高圧鋳造に十分
耐えられる強度を有する予備成形体、及びその製造方
法、及び該予備成形体を用いた耐摩耗性に優れた複合化
部材を提供することにある。
たもので、その目的とするところは、高硬度セラミック
ス粒子を主体とし、且つ複合化における高圧鋳造に十分
耐えられる強度を有する予備成形体、及びその製造方
法、及び該予備成形体を用いた耐摩耗性に優れた複合化
部材を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、複合化部
材の耐摩耗性に影響を与えない程度の含有量で高硬度セ
ラミックス粒子の焼結強度を高めることができる手法を
見い出し、本発明を完成した。
材の耐摩耗性に影響を与えない程度の含有量で高硬度セ
ラミックス粒子の焼結強度を高めることができる手法を
見い出し、本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明の耐摩耗性複合化用予備
成形体は、高硬度セラミックス粒子が、該高硬度セラミ
ックス粒子よりも焼結温度が低い焼結性セラミックス粒
子及び該焼結性セラミックス粒子との反応性を有する金
属酸化物とともに焼結されていることを特徴とする。
成形体は、高硬度セラミックス粒子が、該高硬度セラミ
ックス粒子よりも焼結温度が低い焼結性セラミックス粒
子及び該焼結性セラミックス粒子との反応性を有する金
属酸化物とともに焼結されていることを特徴とする。
【0013】前記高硬度セラミックス粒子の体積率は5
〜34vol%であることが好ましく、前記高硬度セラ
ミックス粒子は、モース硬度が8以上であることが好ま
しく、具体的にはSiC粒子、Al2 O3 粒子、及びB
N粒子からなる群より選ばれる少なくともいずれか1種
であることが好ましい。
〜34vol%であることが好ましく、前記高硬度セラ
ミックス粒子は、モース硬度が8以上であることが好ま
しく、具体的にはSiC粒子、Al2 O3 粒子、及びB
N粒子からなる群より選ばれる少なくともいずれか1種
であることが好ましい。
【0014】前記焼結性セラミックス粒子は、前記高硬
度セラミックス粒子よりも融点が低く、且つ粒径が小さ
いセラミックス粒子であることが好ましく、具体的に
は、TiO2 又はSiO2 粒子であることが好ましい。
度セラミックス粒子よりも融点が低く、且つ粒径が小さ
いセラミックス粒子であることが好ましく、具体的に
は、TiO2 又はSiO2 粒子であることが好ましい。
【0015】さらにまた、予備成形体全体の体積に対し
て、セラミックスウィスカ15vol%(0を含まな
い)以下を含むことが好ましく、セラミックス短繊維1
5vol%(0を含まない)以下を含むことが好まし
い。
て、セラミックスウィスカ15vol%(0を含まな
い)以下を含むことが好ましく、セラミックス短繊維1
5vol%(0を含まない)以下を含むことが好まし
い。
【0016】また、本発明の耐摩耗性予備成形体の製造
方法は、高硬度セラミックス粒子、該高硬度セラミック
ス粒子よりも焼結温度が低い焼結性セラミックス粒子、
及び該焼結性セラミックス粒子との反応性を有する金属
酸化物又は該金属酸化物を分解により生じる無機化合物
が均一に混合された混合体を加熱して、前記焼結性セラ
ミックス粒子を焼結させる工程を含むことを特徴とす
る。
方法は、高硬度セラミックス粒子、該高硬度セラミック
ス粒子よりも焼結温度が低い焼結性セラミックス粒子、
及び該焼結性セラミックス粒子との反応性を有する金属
酸化物又は該金属酸化物を分解により生じる無機化合物
が均一に混合された混合体を加熱して、前記焼結性セラ
ミックス粒子を焼結させる工程を含むことを特徴とす
る。
【0017】前記金属酸化物は、酸化カルシウム、酸化
マグネシウム及び酸化アルミニウムからなる群より選択
される少なくとも1種であることが好ましく、前記金属
酸化物を分解により生じる無機化合物は、炭酸カルシウ
ムであることが好ましい。また、前記混合体には、さら
に焼失性粒子が含まれていてもよく、さらに無機バイン
ダーが含まれていてもよい。
マグネシウム及び酸化アルミニウムからなる群より選択
される少なくとも1種であることが好ましく、前記金属
酸化物を分解により生じる無機化合物は、炭酸カルシウ
ムであることが好ましい。また、前記混合体には、さら
に焼失性粒子が含まれていてもよく、さらに無機バイン
ダーが含まれていてもよい。
【0018】また、前記混合体において、前記高硬度セ
ラミックス粒子の体積に対する前記焼結性セラミックス
粒子の体積率(焼結性セラミックスの体積/高硬度セラ
ミックスの体積)は3/100〜1/2であることが好
ましく、前記焼結性セラミックス粒子の体積に対する前
記金属酸化物の体積率(金属酸化物の体積/焼結性セラ
ミックスの体積)が1/10〜1であることが好まし
い。
ラミックス粒子の体積に対する前記焼結性セラミックス
粒子の体積率(焼結性セラミックスの体積/高硬度セラ
ミックスの体積)は3/100〜1/2であることが好
ましく、前記焼結性セラミックス粒子の体積に対する前
記金属酸化物の体積率(金属酸化物の体積/焼結性セラ
ミックスの体積)が1/10〜1であることが好まし
い。
【0019】本発明の耐摩耗性複合化部材は、本発明の
予備成形体の気孔部分に軽金属が充填されていることを
特徴とする。
予備成形体の気孔部分に軽金属が充填されていることを
特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の耐摩耗性複合化用予備成
形体について、その製造方法とともに説明する。
形体について、その製造方法とともに説明する。
【0021】先ず、強化材となる高硬度セラミックス粒
子、焼結性セラミックス粒子、該焼結性セラミックス粒
子と反応する金属酸化物が均一に混合された混合体を調
製する。
子、焼結性セラミックス粒子、該焼結性セラミックス粒
子と反応する金属酸化物が均一に混合された混合体を調
製する。
【0022】高硬度セラミックス粒子とは、モース硬度
8以上のセラミックス粒子で、具体的には、SiC粒
子、BN粒子、Al2 O3 粒子などが挙げられる。これ
らは、いずれも耐摩耗性に優れていて、耐摩耗性が要求
される部材の強化材として好適である。
8以上のセラミックス粒子で、具体的には、SiC粒
子、BN粒子、Al2 O3 粒子などが挙げられる。これ
らは、いずれも耐摩耗性に優れていて、耐摩耗性が要求
される部材の強化材として好適である。
【0023】高硬度セラミックス粒子の粒径は、1μm
以上、特に10μm以上が好ましく、100μm以下、
特に75μm以下が好ましい。1μm未満では焼結性セ
ラミックス粒子が周囲に取り囲むようにして焼結できな
くなり、100μmを超えると表面エネルギーが小さく
なりすぎて、焼結性セラミックス粒子との共存下であっ
ても、焼結できなくなるからである。
以上、特に10μm以上が好ましく、100μm以下、
特に75μm以下が好ましい。1μm未満では焼結性セ
ラミックス粒子が周囲に取り囲むようにして焼結できな
くなり、100μmを超えると表面エネルギーが小さく
なりすぎて、焼結性セラミックス粒子との共存下であっ
ても、焼結できなくなるからである。
【0024】また、予備成形体全体に対する高硬度セラ
ミックス粒子の体積率(以下、「Vf(高硬度セラミッ
クス)」で表す)は、5〜34vol%程度であること
が好ましい。予備成形体全体に対する強化材の体積率
(以下、「Vf(強化材)」で表す)としては、複合化
に必要な通気性を確保するためには35vol%が上限
であり、ハンドリングの点から10vol%が下限だか
らである。
ミックス粒子の体積率(以下、「Vf(高硬度セラミッ
クス)」で表す)は、5〜34vol%程度であること
が好ましい。予備成形体全体に対する強化材の体積率
(以下、「Vf(強化材)」で表す)としては、複合化
に必要な通気性を確保するためには35vol%が上限
であり、ハンドリングの点から10vol%が下限だか
らである。
【0025】ここで、「Vf」は予備成形体全体に対す
る体積率を示している。気孔も含めた予備成形体全体の
体積をV1 、気孔の体積をV0 とすると、強化材の体積
は(V1 −V0 )となるので、Vf(強化材)は(V1
−V0 )/V1 で示される体積率となる。尚、本発明の
予備成形体の製造においては、焼結前後における体積収
縮はほとんどないので、Vfは吸引脱水した最密充填状
態の混合体のみかけの密度と、各配合物の配合重量及び
密度とから算出できる。
る体積率を示している。気孔も含めた予備成形体全体の
体積をV1 、気孔の体積をV0 とすると、強化材の体積
は(V1 −V0 )となるので、Vf(強化材)は(V1
−V0 )/V1 で示される体積率となる。尚、本発明の
予備成形体の製造においては、焼結前後における体積収
縮はほとんどないので、Vfは吸引脱水した最密充填状
態の混合体のみかけの密度と、各配合物の配合重量及び
密度とから算出できる。
【0026】焼結性セラミックス粒子は、後述の金属酸
化物とともに、高硬度セラミックス粒子の焼結性を補助
するために配合される。つまり、高硬度セラミックス粒
子と比べて焼結性に優れたセラミックス粒子で、具体的
には、高硬度セラミックス粒子よりも融点が低く、17
00℃以下で焼結できるセラミック粒子をいい、TiO
2 粒子、SiO2 粒子などが挙げられる。顔料としてよ
く用いられるルチル型の酸化チタン粒子は、モース硬度
が7程度で、加工し易く、耐摩耗性にも優れ、またコス
トの点からも、耐摩耗性複合化部材の強化材として好適
である。
化物とともに、高硬度セラミックス粒子の焼結性を補助
するために配合される。つまり、高硬度セラミックス粒
子と比べて焼結性に優れたセラミックス粒子で、具体的
には、高硬度セラミックス粒子よりも融点が低く、17
00℃以下で焼結できるセラミック粒子をいい、TiO
2 粒子、SiO2 粒子などが挙げられる。顔料としてよ
く用いられるルチル型の酸化チタン粒子は、モース硬度
が7程度で、加工し易く、耐摩耗性にも優れ、またコス
トの点からも、耐摩耗性複合化部材の強化材として好適
である。
【0027】また、焼結性セラミックス粒子は、高硬度
セラミックス粒子よりも粒径が小さいことが好ましく、
具体的には焼結性セラミックス粒子の種類にもよるが、
0.1〜10.0μmの範囲で、高硬度セラミックス粒
子との関係で選択することが好ましい。0.1μm未満
のセラミックス粒子では、混合体の作成が困難となり、
10.0μmを超えると粒子の表面エネルギーの低下か
ら、焼結しにくくなるからである。
セラミックス粒子よりも粒径が小さいことが好ましく、
具体的には焼結性セラミックス粒子の種類にもよるが、
0.1〜10.0μmの範囲で、高硬度セラミックス粒
子との関係で選択することが好ましい。0.1μm未満
のセラミックス粒子では、混合体の作成が困難となり、
10.0μmを超えると粒子の表面エネルギーの低下か
ら、焼結しにくくなるからである。
【0028】焼結性セラミックス粒子の含有割合は、焼
結性を補助するという役割から、前記高硬度セラミック
ス粒子に対する体積率(焼結性セラミックスの体積/高
硬度セラミックスの体積)が3/100〜1/2が好ま
しく、より好ましくは1/20〜1/5である。1/2
を超えると、高硬度セラミックス粒子の周囲を取り囲む
のに必要以上の量の焼結性セラミックス粒子が含まれる
こととなって、耐摩耗性の向上が少なくなり、3/10
0未満では焼結性補助効果が不十分となって、予備成形
体の強度が不十分となるからである。
結性を補助するという役割から、前記高硬度セラミック
ス粒子に対する体積率(焼結性セラミックスの体積/高
硬度セラミックスの体積)が3/100〜1/2が好ま
しく、より好ましくは1/20〜1/5である。1/2
を超えると、高硬度セラミックス粒子の周囲を取り囲む
のに必要以上の量の焼結性セラミックス粒子が含まれる
こととなって、耐摩耗性の向上が少なくなり、3/10
0未満では焼結性補助効果が不十分となって、予備成形
体の強度が不十分となるからである。
【0029】焼結性セラミックスと反応する金属酸化物
とは、焼結温度で焼結性セラミックス粒子と反応する金
属酸化物をいい、具体的には、CaO、MgO、Al2
O3などが挙げられ、用いる焼結性セラミックスの種類
に応じて適宜選択すればよい。
とは、焼結温度で焼結性セラミックス粒子と反応する金
属酸化物をいい、具体的には、CaO、MgO、Al2
O3などが挙げられ、用いる焼結性セラミックスの種類
に応じて適宜選択すればよい。
【0030】これらの金属酸化物をそのまま混合体に配
合してもよいし、焼結の過程で分解してこれらの金属酸
化物を生成する化合物を用いてもよい。例えば、CaO
に代えてCaCO3 のような炭酸塩を用いてもよい。混
合体の調製方法としてスラリーを吸引成形する方法を用
いる場合には、金属酸化物が水と反応しないように、C
aOに代えてCaCO3 のように水中に安定な化合物を
用いることは好ましい。
合してもよいし、焼結の過程で分解してこれらの金属酸
化物を生成する化合物を用いてもよい。例えば、CaO
に代えてCaCO3 のような炭酸塩を用いてもよい。混
合体の調製方法としてスラリーを吸引成形する方法を用
いる場合には、金属酸化物が水と反応しないように、C
aOに代えてCaCO3 のように水中に安定な化合物を
用いることは好ましい。
【0031】上記金属酸化物又は該酸化物を分解により
生成する無機化合物は、焼結時に焼結性セラミックス粒
子と反応して、新たなセラミックスを生成する。例え
ば、焼結性セラミックス粒子とTiO2 粒子を用い、該
焼結性セラミックス粒子と反応する金属酸化物としてC
aOを用いた場合、両者の反応によりCaTiO3 を生
成する。この新たに生成されたセラミックスは、焼結性
セラミックス粒子よりも焼結性に優れている。その結
果、金属酸化物と組み合わせることなく焼結性セラミッ
クス粒子のみを用いた場合よりも低い温度で焼結させる
ことができ、さらに焼結性セラミックス粒子単独の場合
よりも少ない含有量で、同程度以上の焼結性補助効果を
発揮させることができる。つまり、高硬度セラミックス
粒子の周囲で、焼結性セラミックス粒子と金属酸化物と
が化合しつつ焼結することにより、焼結性に劣る高硬度
セラミックス粒子同士の結合を強めることができる。
生成する無機化合物は、焼結時に焼結性セラミックス粒
子と反応して、新たなセラミックスを生成する。例え
ば、焼結性セラミックス粒子とTiO2 粒子を用い、該
焼結性セラミックス粒子と反応する金属酸化物としてC
aOを用いた場合、両者の反応によりCaTiO3 を生
成する。この新たに生成されたセラミックスは、焼結性
セラミックス粒子よりも焼結性に優れている。その結
果、金属酸化物と組み合わせることなく焼結性セラミッ
クス粒子のみを用いた場合よりも低い温度で焼結させる
ことができ、さらに焼結性セラミックス粒子単独の場合
よりも少ない含有量で、同程度以上の焼結性補助効果を
発揮させることができる。つまり、高硬度セラミックス
粒子の周囲で、焼結性セラミックス粒子と金属酸化物と
が化合しつつ焼結することにより、焼結性に劣る高硬度
セラミックス粒子同士の結合を強めることができる。
【0032】上記金属酸化物又は該酸化物を分解により
生成する無機化合物は、平均粒径が0.1〜10μm程
度のものを使用することが好ましい。10μmを超える
と、焼結が不均一になりやすいからである。
生成する無機化合物は、平均粒径が0.1〜10μm程
度のものを使用することが好ましい。10μmを超える
と、焼結が不均一になりやすいからである。
【0033】混合体における金属酸化物の含有割合は、
共に配合される焼結性セラミックスと反応する必要があ
ることから、焼結性セラミックス粒子に対する体積率
(金属酸化物の体積/焼結性セラミックスの体積)が1
/10〜1、特に45/100〜55/100であるこ
とが好ましい。1/10未満では、金属酸化物配合の効
果が得られずに焼結性が不十分となり、1を超えると、
焼結性セラミックス粒子が金属酸化物の周囲を取り囲め
なくなり、両者の反応による新たな化合物生成が不十分
となって、結局耐摩耗性の十分な向上が図れなくなるか
らである。
共に配合される焼結性セラミックスと反応する必要があ
ることから、焼結性セラミックス粒子に対する体積率
(金属酸化物の体積/焼結性セラミックスの体積)が1
/10〜1、特に45/100〜55/100であるこ
とが好ましい。1/10未満では、金属酸化物配合の効
果が得られずに焼結性が不十分となり、1を超えると、
焼結性セラミックス粒子が金属酸化物の周囲を取り囲め
なくなり、両者の反応による新たな化合物生成が不十分
となって、結局耐摩耗性の十分な向上が図れなくなるか
らである。
【0034】上記混合体には、上記高硬度セラミックス
粒子、焼結性セラミックス粒子、金属酸化物の他に、必
要に応じて、セラミックスウィスカやセラミックス短繊
維等の他の強化材を含有してもよい。これらの他の強化
材は、セラミックス粒子のみで焼結した場合では一般に
焼結の際の体積収縮が大きくなったり、予備成形体の通
気性が低下し易くなることから、繊維状であるセラミッ
クスウィスカ、セラミックス短繊維を含有させることに
より、焼結の際の体積収縮がほとんどなくなり、予備成
形体の通気性を向上させることができるからである。
粒子、焼結性セラミックス粒子、金属酸化物の他に、必
要に応じて、セラミックスウィスカやセラミックス短繊
維等の他の強化材を含有してもよい。これらの他の強化
材は、セラミックス粒子のみで焼結した場合では一般に
焼結の際の体積収縮が大きくなったり、予備成形体の通
気性が低下し易くなることから、繊維状であるセラミッ
クスウィスカ、セラミックス短繊維を含有させることに
より、焼結の際の体積収縮がほとんどなくなり、予備成
形体の通気性を向上させることができるからである。
【0035】セラミックスウィスカとしては、チタン酸
カリウム(K2 O・6TiO2 )ウィスカ、ほう酸アル
ミニウム(9Al2 O3 ・2B2 O3 )ウィスカなどが
挙げられる。これらのうち1種又は2種以上を用いるこ
とができ、予備成形体に求められる特性に応じて適宜選
択すればよい。
カリウム(K2 O・6TiO2 )ウィスカ、ほう酸アル
ミニウム(9Al2 O3 ・2B2 O3 )ウィスカなどが
挙げられる。これらのうち1種又は2種以上を用いるこ
とができ、予備成形体に求められる特性に応じて適宜選
択すればよい。
【0036】上記セラミックスウィスカとしては、繊維
径0.5〜1.0μm、繊維長10〜30μmのウィス
カが好ましく用いられる。細く短いウィスカでは、混合
体におけるウィスカの充填密度が緻密になりすぎて、得
られる予備成形体の気孔が小さくなり、複合化に際して
溶湯の含浸が困難となるからである。
径0.5〜1.0μm、繊維長10〜30μmのウィス
カが好ましく用いられる。細く短いウィスカでは、混合
体におけるウィスカの充填密度が緻密になりすぎて、得
られる予備成形体の気孔が小さくなり、複合化に際して
溶湯の含浸が困難となるからである。
【0037】短繊維としては、ウィスカよりも繊維長、
繊維径が大きい繊維状のもので、具体的には繊維径が2
〜10μm、繊維長が200〜300μmのものが好ま
しく用いられる。また種類としては、アルミナ短繊維、
SiC繊維などが好ましく用いられる。
繊維径が大きい繊維状のもので、具体的には繊維径が2
〜10μm、繊維長が200〜300μmのものが好ま
しく用いられる。また種類としては、アルミナ短繊維、
SiC繊維などが好ましく用いられる。
【0038】上記セラミックスウィスカ、セラミックス
短繊維という上記セラミックス粒子以外の強化材を含有
する場合には、予備成形体全体に対する強化材の体積率
Vf(強化材)、すなわち混合体における高硬度セラミ
ックス粒子、焼結性セラミックス粒子、セラミックスウ
ィスカ、及び短繊維の総体積が35vol%以下となる
ようにすることが好ましい。Vf(強化材)が35vo
l%を超えると、予備成形体が緻密になりすぎて、換言
すると予備成形体の通気性が低下しすぎて、高圧鋳造法
による複合化が困難になるからである。
短繊維という上記セラミックス粒子以外の強化材を含有
する場合には、予備成形体全体に対する強化材の体積率
Vf(強化材)、すなわち混合体における高硬度セラミ
ックス粒子、焼結性セラミックス粒子、セラミックスウ
ィスカ、及び短繊維の総体積が35vol%以下となる
ようにすることが好ましい。Vf(強化材)が35vo
l%を超えると、予備成形体が緻密になりすぎて、換言
すると予備成形体の通気性が低下しすぎて、高圧鋳造法
による複合化が困難になるからである。
【0039】上記要件を満たす範囲で、予備成形体全体
の体積に対するセラミックスウィスカの体積率Vf(ウ
ィスカ)、短繊維の体積率Vf(短繊維)は、いずれも
15vol%以下とすることが好ましく、より好ましく
は14.5vol%以下、さらに好ましくは10vol
%以下である。15vol%を超えると、予備成形体の
通気性が低下しすぎて複合化が困難になるからである。
尚、Vf(ウィスカ)、Vf(短繊維)は、吸引脱水し
た最密充填状態の混合体のみかけ密度と、セラミックス
ウィスカ又は短繊維の配合重量及び密度から算出され
る。
の体積に対するセラミックスウィスカの体積率Vf(ウ
ィスカ)、短繊維の体積率Vf(短繊維)は、いずれも
15vol%以下とすることが好ましく、より好ましく
は14.5vol%以下、さらに好ましくは10vol
%以下である。15vol%を超えると、予備成形体の
通気性が低下しすぎて複合化が困難になるからである。
尚、Vf(ウィスカ)、Vf(短繊維)は、吸引脱水し
た最密充填状態の混合体のみかけ密度と、セラミックス
ウィスカ又は短繊維の配合重量及び密度から算出され
る。
【0040】上記混合体には、強化材の他に、焼失性粒
子、無機バインダー、凝集剤、その他の添加剤が含有さ
れ得る。
子、無機バインダー、凝集剤、その他の添加剤が含有さ
れ得る。
【0041】上記焼失性粒子とは、焼結温度で焼失して
しまう粒子で、得られる予備成形体の気孔部分を形成す
ることになる。従って、予備成形体の通気性を向上させ
る必要がある場合には、空孔率を調整するために配合す
ることが好ましい。
しまう粒子で、得られる予備成形体の気孔部分を形成す
ることになる。従って、予備成形体の通気性を向上させ
る必要がある場合には、空孔率を調整するために配合す
ることが好ましい。
【0042】上記焼失粒子としては、ポリプロピレン粒
子、ポリエチレン粒子、ポリアクリルアミド粒子等の樹
脂粉末、黒鉛粉末などが挙げられる。これらのうち、焼
失し易さの点から黒鉛粉末が好ましく用いられる。
子、ポリエチレン粒子、ポリアクリルアミド粒子等の樹
脂粉末、黒鉛粉末などが挙げられる。これらのうち、焼
失し易さの点から黒鉛粉末が好ましく用いられる。
【0043】また、焼失性粒子の大きさは、1μm以
上、特に30μm以上で、250μm以下、特に100
μm以下であることが好ましい。焼失性粒子が大きくな
りすぎると、焼失に時間がかかる上に、予備成形体に形
成される空孔が大きくなりすぎて最終的に形成される複
合化部材の均一化に影響するからである。一方、1μm
未満では、焼失性粒子の焼失により形成される空孔部分
が、該焼失性粒子の周囲に付着していた焼結性セラミッ
クス粒子の焼結時の体積収縮に利用される等の理由か
ら、多孔質の形成がうまくゆかないからである。
上、特に30μm以上で、250μm以下、特に100
μm以下であることが好ましい。焼失性粒子が大きくな
りすぎると、焼失に時間がかかる上に、予備成形体に形
成される空孔が大きくなりすぎて最終的に形成される複
合化部材の均一化に影響するからである。一方、1μm
未満では、焼失性粒子の焼失により形成される空孔部分
が、該焼失性粒子の周囲に付着していた焼結性セラミッ
クス粒子の焼結時の体積収縮に利用される等の理由か
ら、多孔質の形成がうまくゆかないからである。
【0044】前記混合体における焼失性粒子の割合は、
予備成形体全体に対する強化材の体積率Vf(強化材)
に応じて選択すればよい。但し、焼失性粒子の割合が増
加する程、予備成形体におけるセラミックスの占有割合
の低下となって複合化部材の強度が低下することにな
り、複合化に際して、高圧鋳造に耐えられなくなるおそ
れがある。よって、少なくとも予備成形体全体に対する
強化材の体積率Vf(強化材)が10vol%程度を確
保できるように、焼失性粒子の混合割合を選択する必要
がある。ここで、混合体における粒子が占める体積率
は、粒径にもよるが、最密充填された場合であっても予
備成形体全体に対する粒子の体積率は40vol%程度
が限界である。よって、焼失性粒子と強化材(セラミッ
クス粒子、セラミックスウィスカ、及び短繊維)との含
有割合は、体積比(強化材:焼失性粒子)が10:30
〜35:5程度であることが好ましい。このような割合
で配合することにより、Vf(強化材)を10〜35v
ol%程度とすることができる。かかる範囲では、一般
に予備成形体を破壊することなく、予備成形体への金属
溶湯の含浸が容易である。
予備成形体全体に対する強化材の体積率Vf(強化材)
に応じて選択すればよい。但し、焼失性粒子の割合が増
加する程、予備成形体におけるセラミックスの占有割合
の低下となって複合化部材の強度が低下することにな
り、複合化に際して、高圧鋳造に耐えられなくなるおそ
れがある。よって、少なくとも予備成形体全体に対する
強化材の体積率Vf(強化材)が10vol%程度を確
保できるように、焼失性粒子の混合割合を選択する必要
がある。ここで、混合体における粒子が占める体積率
は、粒径にもよるが、最密充填された場合であっても予
備成形体全体に対する粒子の体積率は40vol%程度
が限界である。よって、焼失性粒子と強化材(セラミッ
クス粒子、セラミックスウィスカ、及び短繊維)との含
有割合は、体積比(強化材:焼失性粒子)が10:30
〜35:5程度であることが好ましい。このような割合
で配合することにより、Vf(強化材)を10〜35v
ol%程度とすることができる。かかる範囲では、一般
に予備成形体を破壊することなく、予備成形体への金属
溶湯の含浸が容易である。
【0045】無機バインダーは焼結助剤として配合され
るもので、強化材の主体がセラミックスウィスカの場合
に含有することが好ましい。具体的には、シリカゾルや
アルミナゾル等のコロイド物質が用いられる。
るもので、強化材の主体がセラミックスウィスカの場合
に含有することが好ましい。具体的には、シリカゾルや
アルミナゾル等のコロイド物質が用いられる。
【0046】また、凝集剤としては、ポリアクリルアミ
ドゲルなどが挙げられる。さらにその他の添加剤として
は硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
ドゲルなどが挙げられる。さらにその他の添加剤として
は硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
【0047】以上のような化合物を均一に含有する混合
体を調製する方法は、含有される粒子、ウィスカ、繊維
等を均一に混合して最密充填状態が得られる方法であれ
ば特に限定しないが、容易にそのような混合体が得られ
る方法として、例えば、本出願人が先に出願した特願平
8−331578号に記載の方法を採用することができ
る。
体を調製する方法は、含有される粒子、ウィスカ、繊維
等を均一に混合して最密充填状態が得られる方法であれ
ば特に限定しないが、容易にそのような混合体が得られ
る方法として、例えば、本出願人が先に出願した特願平
8−331578号に記載の方法を採用することができ
る。
【0048】すなわち、高硬度セラミックス粒子、焼結
性セラミックス粒子、金属酸化物、必要に応じて添加さ
れたセラミックスウィスカ、短繊維、焼失性粒子、及び
無機バインダーなどの添加剤を、水等の分散媒に混合し
てスラリーを調製し、このスラリーを所定形状を有する
容器に入れて吸引濾過等により脱水して脱液体物を得
る。濾過により得られた脱液体物を、パンチ等で加圧し
て圧縮すれば、各配合物が均一に混合されるとともに、
ほぼ最密充填状態となった混合体が容易に得られる。
性セラミックス粒子、金属酸化物、必要に応じて添加さ
れたセラミックスウィスカ、短繊維、焼失性粒子、及び
無機バインダーなどの添加剤を、水等の分散媒に混合し
てスラリーを調製し、このスラリーを所定形状を有する
容器に入れて吸引濾過等により脱水して脱液体物を得
る。濾過により得られた脱液体物を、パンチ等で加圧し
て圧縮すれば、各配合物が均一に混合されるとともに、
ほぼ最密充填状態となった混合体が容易に得られる。
【0049】以上のような構成を有する混合体を加熱し
て、焼結性セラミックス粒子が焼結、ひいては焼結性セ
ラミックスの焼結により高硬度セラミックス粒子が焼結
されることにより、本発明の予備成形体が得られる。
て、焼結性セラミックス粒子が焼結、ひいては焼結性セ
ラミックスの焼結により高硬度セラミックス粒子が焼結
されることにより、本発明の予備成形体が得られる。
【0050】焼結温度は、少なくとも焼結性セラミック
ス粒子が焼結できる温度であればよい。かかる温度で
は、焼結性セラミックス粒子と金属酸化物とが反応す
る。例えば、TiO2 とCaOとが反応してCaTiO
3 を生成する。高硬度セラミックス粒子の周囲に存在し
たTiO2 とCaOとが反応してCaTiO3 を生成し
つつSiCを強固に結び付ける。また、新たに生成する
化合物は、一般に焼結性セラミックスよりも焼結されや
すい。従って、両者の反応が進行することにより、焼結
性セラミックス単独の焼結温度よりも低い温度で焼結す
ることが可能となる。焼結性が低い高硬度セラミックス
を主体とするにも拘わらず、高硬度セラミックス粒子が
焼結しないような温度で焼結しても、強固に焼結された
予備成形体が得られる。
ス粒子が焼結できる温度であればよい。かかる温度で
は、焼結性セラミックス粒子と金属酸化物とが反応す
る。例えば、TiO2 とCaOとが反応してCaTiO
3 を生成する。高硬度セラミックス粒子の周囲に存在し
たTiO2 とCaOとが反応してCaTiO3 を生成し
つつSiCを強固に結び付ける。また、新たに生成する
化合物は、一般に焼結性セラミックスよりも焼結されや
すい。従って、両者の反応が進行することにより、焼結
性セラミックス単独の焼結温度よりも低い温度で焼結す
ることが可能となる。焼結性が低い高硬度セラミックス
を主体とするにも拘わらず、高硬度セラミックス粒子が
焼結しないような温度で焼結しても、強固に焼結された
予備成形体が得られる。
【0051】このようにして得られる予備成形体は、焼
結性セラミックス、ひいては焼結性セラミックスと金属
酸化物の反応により生成される新たなセラミックスを介
して、高硬度セラミックス粒子、セラミックス短繊維、
セラミックスウィスカ、焼結性セラミックス粒子が各々
の接合部分で融合焼結され、短繊維、ウィスカ、及びセ
ラミックス粒子で形成される間隙が連通気孔となるよう
な多孔質の予備成形体となる。そして、混合体に配合さ
れていた金属酸化物は、主として本発明の予備成形体に
おいて、焼結性セラミックス粒子と反応してなる化合物
として存在している。一方、混合体中に焼失性粒子が配
合されている場合、焼結に際してCO,CO2 となって
系外へ放出除去、すなわち焼失し、焼失性粒子が混合し
ていた部分は空孔となり、予備成形体の通気性がアップ
する。
結性セラミックス、ひいては焼結性セラミックスと金属
酸化物の反応により生成される新たなセラミックスを介
して、高硬度セラミックス粒子、セラミックス短繊維、
セラミックスウィスカ、焼結性セラミックス粒子が各々
の接合部分で融合焼結され、短繊維、ウィスカ、及びセ
ラミックス粒子で形成される間隙が連通気孔となるよう
な多孔質の予備成形体となる。そして、混合体に配合さ
れていた金属酸化物は、主として本発明の予備成形体に
おいて、焼結性セラミックス粒子と反応してなる化合物
として存在している。一方、混合体中に焼失性粒子が配
合されている場合、焼結に際してCO,CO2 となって
系外へ放出除去、すなわち焼失し、焼失性粒子が混合し
ていた部分は空孔となり、予備成形体の通気性がアップ
する。
【0052】また、セラミックスウィスカや短繊維が共
存する系では、一般に短繊維、ウィスカ及びセラミック
ス粒子で形成される間隙は小さく、複合化に際して母材
金属の溶湯が進入しにくく、所謂巣のある予備成形体が
できやすい。しかし、本発明の予備成形体は、焼結性セ
ラミックス粒子が金属酸化物と反応して、より焼結性に
優れたセラミックスに変化する結果、短繊維、ウィスカ
及びセラミックス粒子で形成される間隙を埋めてしまう
ように焼結して、ほとんど巣のない予備成形体を作成す
ることができるという効果もある。
存する系では、一般に短繊維、ウィスカ及びセラミック
ス粒子で形成される間隙は小さく、複合化に際して母材
金属の溶湯が進入しにくく、所謂巣のある予備成形体が
できやすい。しかし、本発明の予備成形体は、焼結性セ
ラミックス粒子が金属酸化物と反応して、より焼結性に
優れたセラミックスに変化する結果、短繊維、ウィスカ
及びセラミックス粒子で形成される間隙を埋めてしまう
ように焼結して、ほとんど巣のない予備成形体を作成す
ることができるという効果もある。
【0053】以上のような複合化用予備成形体を用い
て、高圧鋳造法や気体加圧鋳造法により複合化部材を製
造する。
て、高圧鋳造法や気体加圧鋳造法により複合化部材を製
造する。
【0054】高圧鋳造法とは、例えば、図1に示すよう
な金型11内部に予備成形体10をセットし、これに母
材となる軽金属の溶湯12を注入し、パンチ13で溶湯
12を加圧することにより、予備成形体10の気孔部分
に母材金属を含浸させる方法である。図1中、14は金
型11を加熱するためのヒータである。気体加圧鋳造法
は、気体により溶湯を加圧する方法である。
な金型11内部に予備成形体10をセットし、これに母
材となる軽金属の溶湯12を注入し、パンチ13で溶湯
12を加圧することにより、予備成形体10の気孔部分
に母材金属を含浸させる方法である。図1中、14は金
型11を加熱するためのヒータである。気体加圧鋳造法
は、気体により溶湯を加圧する方法である。
【0055】複合化部材の母材を構成する軽金属は特に
限定せず、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシ
ウム合金などを用いることができる。具体的には、JI
S規格H5202に規格されているAC8A、AC4A
C等のマグネシウムを含有するアルミニウム合金が挙げ
られる。
限定せず、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシ
ウム合金などを用いることができる。具体的には、JI
S規格H5202に規格されているAC8A、AC4A
C等のマグネシウムを含有するアルミニウム合金が挙げ
られる。
【0056】溶湯の加圧圧力は、予備成形体の強化材体
積率Vf(強化材)、予備成形体を構成するセラミック
スの種類、強化材におけるウィスカ、粒子、短繊維の体
積割合、溶湯の種類等により異なる。尚、短繊維及びウ
ィスカが共存する系であっても、上述のように巣がほと
んどない予備成形体が形成される結果、換言すると、多
孔質体としての気孔は、いずれも溶湯が進入していくこ
とができる程度の大きさとなっていることから、従来よ
りも低い加圧力で、巣のない複合化部材を製造すること
ができる。
積率Vf(強化材)、予備成形体を構成するセラミック
スの種類、強化材におけるウィスカ、粒子、短繊維の体
積割合、溶湯の種類等により異なる。尚、短繊維及びウ
ィスカが共存する系であっても、上述のように巣がほと
んどない予備成形体が形成される結果、換言すると、多
孔質体としての気孔は、いずれも溶湯が進入していくこ
とができる程度の大きさとなっていることから、従来よ
りも低い加圧力で、巣のない複合化部材を製造すること
ができる。
【0057】従って、本発明の複合化部材は、本発明に
かかる連通気孔タイプの多孔質体である予備成形体の気
孔部分に母材金属が充填された巣のない複合化部材であ
る。予備成形体で強化されている部分は、複合化部材の
全体であっても特定部分であってもよい。
かかる連通気孔タイプの多孔質体である予備成形体の気
孔部分に母材金属が充填された巣のない複合化部材であ
る。予備成形体で強化されている部分は、複合化部材の
全体であっても特定部分であってもよい。
【0058】例えば、加圧鋳造法で用いる金型として、
予備成形体を金型の所定位置にセットされるようなもの
を用いた場合、図2に示すように、摺動部材2が摺動す
る部分のみを強化した部分強化複合化部材を製造するこ
とができる。図2において、1は予備成形体であり、こ
の気孔部分に金属が含浸されており、B部(破線で囲ま
れた部分)は母材金属のみからなる非強化部分である。
このように所定位置のみ強化された部分強化複合化部材
は、全体が強化された複合化部材と比べて加工困難な部
分が少なくて済むので、生産性が良い。また、強化材の
含有量が少なくて済むので、コスト的にも有利である。
予備成形体を金型の所定位置にセットされるようなもの
を用いた場合、図2に示すように、摺動部材2が摺動す
る部分のみを強化した部分強化複合化部材を製造するこ
とができる。図2において、1は予備成形体であり、こ
の気孔部分に金属が含浸されており、B部(破線で囲ま
れた部分)は母材金属のみからなる非強化部分である。
このように所定位置のみ強化された部分強化複合化部材
は、全体が強化された複合化部材と比べて加工困難な部
分が少なくて済むので、生産性が良い。また、強化材の
含有量が少なくて済むので、コスト的にも有利である。
【0059】さらに、本発明の複合化部材を時効硬化処
理が期待できるような熱処理、例えばT6熱処理を行っ
てもよい。これにより、さらに硬度がアップした複合化
部材が得られる。
理が期待できるような熱処理、例えばT6熱処理を行っ
てもよい。これにより、さらに硬度がアップした複合化
部材が得られる。
【0060】
【実施例】〔予備成形体の製造〕 実施例1、2:高硬度セラミックス粒子として、平均粒
径15μmのSiC粒子を使用した。焼結性セラミック
ス粒子として平均粒径0.3μmの市販のTiO2 (ル
チル型)粒子;繊維長10〜30μmで繊維径0.5〜
1.0μmのほう酸アルミニウムウィスカ;繊維径2〜
10μmで繊維長200〜300μmのアルミナ短繊
維;炭酸カルシウム(粒径5μm);焼失性粒子として
平均粒径75μmの黒鉛粉末;さらに無機バインダーと
してアルミナゾルを水中に添加し、上記物質を均一に分
散させたスラリー液を調製した。吸引脱水口を備えた容
器に調製したスラリー液を入れて吸引し、所定形状を有
する脱水物を得た。この脱水物におけるTiO2 粒子、
ほう酸アルミニウムウィスカ、アルミナ短繊維、炭酸カ
ルシウムが夫々占める予備成形体全体に対する体積率
(Vf)は、表1に示す通りである。尚、予備成形体全
体に対する黒鉛粉末の体積率Vf(黒鉛)は18vol
%となるようにした。
径15μmのSiC粒子を使用した。焼結性セラミック
ス粒子として平均粒径0.3μmの市販のTiO2 (ル
チル型)粒子;繊維長10〜30μmで繊維径0.5〜
1.0μmのほう酸アルミニウムウィスカ;繊維径2〜
10μmで繊維長200〜300μmのアルミナ短繊
維;炭酸カルシウム(粒径5μm);焼失性粒子として
平均粒径75μmの黒鉛粉末;さらに無機バインダーと
してアルミナゾルを水中に添加し、上記物質を均一に分
散させたスラリー液を調製した。吸引脱水口を備えた容
器に調製したスラリー液を入れて吸引し、所定形状を有
する脱水物を得た。この脱水物におけるTiO2 粒子、
ほう酸アルミニウムウィスカ、アルミナ短繊維、炭酸カ
ルシウムが夫々占める予備成形体全体に対する体積率
(Vf)は、表1に示す通りである。尚、予備成形体全
体に対する黒鉛粉末の体積率Vf(黒鉛)は18vol
%となるようにした。
【0061】この脱水物を、800℃に加熱してまず黒
鉛粉末を焼失させ、次いで1100℃に上げて2時間加
熱して、56mm×36mm×15mmの予備成形体を
得た。この予備成形体をX線回折分析したところ、チタ
ン酸カルシウムの存在を確認できた。つまり、酸化チタ
ン粒子は、酸化カルシウムと化合して焼結していること
を確認できた。
鉛粉末を焼失させ、次いで1100℃に上げて2時間加
熱して、56mm×36mm×15mmの予備成形体を
得た。この予備成形体をX線回折分析したところ、チタ
ン酸カルシウムの存在を確認できた。つまり、酸化チタ
ン粒子は、酸化カルシウムと化合して焼結していること
を確認できた。
【0062】比較例1〜4:スラリー液の調製にあた
り、SiC粒子、酸化チタン粒子、炭酸カルシウムの配
合量(Vf)を表1に示すように変えた以外は、上記実
施例と同様にして脱水物を得、これを1250℃で3時
間加熱して、実施例と同大同形の予備成形体を得た。す
なわち、炭酸カルシウム及び酸化チタンが共存しない場
合には、焼結温度を1250℃にまで上げる必要があっ
た。
り、SiC粒子、酸化チタン粒子、炭酸カルシウムの配
合量(Vf)を表1に示すように変えた以外は、上記実
施例と同様にして脱水物を得、これを1250℃で3時
間加熱して、実施例と同大同形の予備成形体を得た。す
なわち、炭酸カルシウム及び酸化チタンが共存しない場
合には、焼結温度を1250℃にまで上げる必要があっ
た。
【0063】
【表1】
【0064】〔複合化部材の製造〕上記で作製した実施
例1、2及び比較例4の予備成形体を、図1に示す金型
内にセットし、アルミニウム合金であるAC8Aの溶湯
を注入し、表2に示すような条件で複合化して複合化部
材を得た。
例1、2及び比較例4の予備成形体を、図1に示す金型
内にセットし、アルミニウム合金であるAC8Aの溶湯
を注入し、表2に示すような条件で複合化して複合化部
材を得た。
【0065】得られた実施例1及び実施例2の予備成形
体の電子顕微鏡写真を、夫々図3(a)(b)に示す。
また、図3(a)の中央部分の模写図を図4に示す。
体の電子顕微鏡写真を、夫々図3(a)(b)に示す。
また、図3(a)の中央部分の模写図を図4に示す。
【0066】図4において、21(斜線部分)はウィス
カであり、22(格子部分)はSiC粒子である。そし
て、ウィスカ21及びSiC粒子22を囲むように焼結
しているのが酸化チタンあるいはチタン酸カルシウム2
3である。尚、図4中、24は母材金属である。
カであり、22(格子部分)はSiC粒子である。そし
て、ウィスカ21及びSiC粒子22を囲むように焼結
しているのが酸化チタンあるいはチタン酸カルシウム2
3である。尚、図4中、24は母材金属である。
【0067】尚、炭酸カルシウム及び酸化チタンを含有
しない場合(比較例1)、炭酸カルシウムを含有しない
場合(比較例2)、酸化チタンを含有しない場合(比較
例3)は、いずれも予備成形体の強度が不十分であった
ために、複合化に際して予備成形体が壊れてしまい、複
合化部材を得ることができなかった。
しない場合(比較例1)、炭酸カルシウムを含有しない
場合(比較例2)、酸化チタンを含有しない場合(比較
例3)は、いずれも予備成形体の強度が不十分であった
ために、複合化に際して予備成形体が壊れてしまい、複
合化部材を得ることができなかった。
【0068】
【表2】
【0069】〔予備成形体及び複合化部材の評価〕 予備成形体の強度 実施例1、2及び比較例4の予備成形体の圧縮強度を測
定した。圧縮強度は、15mm×15mm×15mmの
予備成形体のサンプルをプレスし、サンプルが破壊した
ときの圧力(MPa)で評価した。
定した。圧縮強度は、15mm×15mm×15mmの
予備成形体のサンプルをプレスし、サンプルが破壊した
ときの圧力(MPa)で評価した。
【0070】測定結果を、図5に示す。図5の横軸は強
化材(SiC粒子、TiO2 粒子、ウィスカ及び短繊維
の総体積)の予備成形体全体に対する体積率(Vf%)
を示しており、縦軸は圧縮強度(MPa)を示してい
る。また、図5中、○は実施例であり、●は比較例であ
る。
化材(SiC粒子、TiO2 粒子、ウィスカ及び短繊維
の総体積)の予備成形体全体に対する体積率(Vf%)
を示しており、縦軸は圧縮強度(MPa)を示してい
る。また、図5中、○は実施例であり、●は比較例であ
る。
【0071】酸化チタンを含有しないで作成した予備成
形体では、同程度の強化材体積率を有する実施例の予備
成形体よりも圧縮縮強度が低く、図5中、一点鎖線(ハ
ンドリグライン)を満足できないことがわかる。ここ
で、ハンドリングラインとは、複合化部材を製造するの
に必要な圧縮強度、特に予備成形体を金型に取り付けた
り、所定形状に加工するのに必要な強度を示しいる。
形体では、同程度の強化材体積率を有する実施例の予備
成形体よりも圧縮縮強度が低く、図5中、一点鎖線(ハ
ンドリグライン)を満足できないことがわかる。ここ
で、ハンドリングラインとは、複合化部材を製造するの
に必要な圧縮強度、特に予備成形体を金型に取り付けた
り、所定形状に加工するのに必要な強度を示しいる。
【0072】複合化部材の耐摩耗性 実施例1、2及び比較例4の複合化部材のディスクを製
造し、表3に示す条件で摩耗試験を行なった。
造し、表3に示す条件で摩耗試験を行なった。
【0073】
【表3】
【0074】参考例1として予備成形体を製造すること
なく、SiCを均一に含有させて作成した複合化部材
(複合化部材に対するSiC含有率:15vol%)、
参考例2として、強化材なしのアルミニウム合金(AC
8A)のF材(熱処理なし)単独の摩耗試験結果も併せ
て図6に示す。
なく、SiCを均一に含有させて作成した複合化部材
(複合化部材に対するSiC含有率:15vol%)、
参考例2として、強化材なしのアルミニウム合金(AC
8A)のF材(熱処理なし)単独の摩耗試験結果も併せ
て図6に示す。
【0075】参考例2より、強化材がないとディスク側
の摩耗が大きいことがわかる。また、参考例1のよう
に、強化材を予備成形することなく用いた場合には、複
合化部材から強化材たるSiC粒子が脱落し、脱落した
SiC粒子が相手材を攻撃するために、相手材の摩耗が
大きくなった。一方、実施例の複合化部材では、SiC
の脱落が少なく、同程度のSiCを含有する参考例1の
ディスクよりも摩耗が少なく、しかも相手材の摩耗も少
なかった。実施例の複合化部材では、SiC粒子が焼結
性セラミックスにより脱落しにくくなっているためと考
えられる。尚、SiCを含有しない比較例4の複合化部
材では、相手材の摩耗は少ないが、ディスク側の摩耗が
大きかった。
の摩耗が大きいことがわかる。また、参考例1のよう
に、強化材を予備成形することなく用いた場合には、複
合化部材から強化材たるSiC粒子が脱落し、脱落した
SiC粒子が相手材を攻撃するために、相手材の摩耗が
大きくなった。一方、実施例の複合化部材では、SiC
の脱落が少なく、同程度のSiCを含有する参考例1の
ディスクよりも摩耗が少なく、しかも相手材の摩耗も少
なかった。実施例の複合化部材では、SiC粒子が焼結
性セラミックスにより脱落しにくくなっているためと考
えられる。尚、SiCを含有しない比較例4の複合化部
材では、相手材の摩耗は少ないが、ディスク側の摩耗が
大きかった。
【0076】
【発明の効果】本発明の耐摩耗性複合化用予備成形体
は、高硬度セラミックス粒子を主体として形成され、し
かも高硬度セラミックス粒子は、焼結性セラミックス粒
子により強固に結び付けられているので、自らの摩耗が
少なく且つ相手材の摩耗も少なくて済むという耐摩耗性
に優れた複合化部材を提供することができる。
は、高硬度セラミックス粒子を主体として形成され、し
かも高硬度セラミックス粒子は、焼結性セラミックス粒
子により強固に結び付けられているので、自らの摩耗が
少なく且つ相手材の摩耗も少なくて済むという耐摩耗性
に優れた複合化部材を提供することができる。
【0077】また、本発明の予備成形体の製造方法によ
れば、一般に焼結しにくい高硬度セラミックス粒子が主
体となっても、焼結性セラミックス粒子とこれと反応す
る金属酸化物との働きにより強固な予備成形体を製造す
ることができる。
れば、一般に焼結しにくい高硬度セラミックス粒子が主
体となっても、焼結性セラミックス粒子とこれと反応す
る金属酸化物との働きにより強固な予備成形体を製造す
ることができる。
【0078】本発明の耐摩耗性複合化部材は、高硬度セ
ラミックス粒子を主体とした予備成形体を用いているの
で、耐摩耗性に優れ、しかも予備成形体で強化する部分
を特定部分に限定することにより、加工し難い部分を最
小限にして、優れた耐摩耗性を発揮することができる。
ラミックス粒子を主体とした予備成形体を用いているの
で、耐摩耗性に優れ、しかも予備成形体で強化する部分
を特定部分に限定することにより、加工し難い部分を最
小限にして、優れた耐摩耗性を発揮することができる。
【図1】複合化に用いる装置の一実施例の構成を示す図
である。
である。
【図2】部分強化複合化部材の一実施例の構成を示す模
式図である。
式図である。
【図3】(a)、(b)は夫々実施例1及び実施例2の
複合化部材の組織状態を示す電子顕微鏡写真である。
複合化部材の組織状態を示す電子顕微鏡写真である。
【図4】図3(a)の写真の中央部の模写図である。
【図5】予備成形体の圧縮強度の測定結果を示すグラフ
である。
である。
【図6】実施例及び比較例の複合化部材の耐摩耗試験結
果を示すグラフである。
果を示すグラフである。
1 予備成形体 10 予備成形体 11 金型 12 溶湯 21 ウィスカ 22 SiC 24 母材金属
Claims (15)
- 【請求項1】 高硬度セラミックス粒子が、該高硬度セ
ラミックス粒子よりも焼結温度が低い焼結性セラミック
ス粒子及び該焼結性セラミックス粒子との反応性を有す
る金属酸化物とともに焼結されていることを特徴とする
耐摩耗性複合化用予備成形体。 - 【請求項2】 前記高硬度セラミックス粒子の体積率が
5〜34vol%である請求項1に記載の耐摩耗性複合
化用予備成形体。 - 【請求項3】 前記高硬度セラミックス粒子は、モース
硬度が8以上である請求項1又は2に記載の耐摩耗性複
合化用予備成形体。 - 【請求項4】 前記高硬度セラミックス粒子は、SiC
粒子、Al2 O3 粒子、及びBN粒子からなる群より選
ばれる少なくともいずれか1種である請求項1〜3のい
ずれかに記載の耐摩耗性複合化用予備成形体。 - 【請求項5】 前記焼結性セラミックス粒子は、前記高
硬度セラミックス粒子よりも融点が低く、且つ粒径が小
さいセラミックス粒子である請求項1〜4のいずれかに
記載の耐摩耗性複合化用予備成形体。 - 【請求項6】 前記焼結性セラミックス粒子は、TiO
2 又はSiO2 粒子である請求項1〜5のいずれかに記
載の耐摩耗性複合化用予備成形体。 - 【請求項7】 予備成形体全体の体積に対して、セラミ
ックスウィスカ15vol%(0を含まない)以下を含
む請求項1〜6に記載の耐摩耗性複合化用予備成形体。 - 【請求項8】 予備成形体全体の体積に対して、セラミ
ックス短繊維15vol%(0を含まない)以下を含む
請求項1〜7のいずれかに記載の耐摩耗性複合化用予備
成形体。 - 【請求項9】 高硬度セラミックス粒子、該高硬度セラ
ミックス粒子よりも焼結温度が低い焼結性セラミックス
粒子、及び該焼結性セラミックス粒子との反応性を有す
る金属酸化物又は該金属酸化物を分解により生じる無機
化合物が均一に混合された混合体を加熱して、前記焼結
性セラミックス粒子を焼結させる工程を含むことを特徴
とする複合化用予備成形体の製造方法。 - 【請求項10】 前記金属酸化物は、酸化カルシウム、
酸化マグネシウム及び酸化アルミニウムからなる群より
選択される少なくとも1種である請求項9に記載の複合
化用予備成形体の製造方法。 - 【請求項11】 前記金属酸化物を分解により生じる無
機化合物は、炭酸カルシウムである請求項10に記載の
複合化用予備成形体の製造方法。 - 【請求項12】 前記混合体において、前記高硬度セラ
ミックス粒子の体積に対する前記焼結性セラミックス粒
子の体積率(焼結性セラミックスの体積/高硬度セラミ
ックスの体積)が3/100〜1/2である請求項9〜
11のいずれかに記載の複合化用予備成形体の製造方
法。 - 【請求項13】 前記混合体において、前記焼結性セラ
ミックス粒子の体積に対する前記金属酸化物の体積率
(金属酸化物の体積/焼結性セラミックスの体積)が1
/10〜1である請求項9〜12のいずれかに記載の複
合化用予備成形体の製造方法。 - 【請求項14】 前記混合体には、さらに焼失性粒子が
含まれている請求項9〜13のいずれかに記載の複合化
用予備成形体の製造方法。 - 【請求項15】 請求項1〜8のいずれかに記載の予備
成形体の気孔部分に軽金属が充填されていることを特徴
とする耐摩耗性複合化部材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3328798A JPH11226719A (ja) | 1998-02-16 | 1998-02-16 | 耐摩耗性複合化用予備成形体及びその製造方法及び耐摩耗性複合化部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3328798A JPH11226719A (ja) | 1998-02-16 | 1998-02-16 | 耐摩耗性複合化用予備成形体及びその製造方法及び耐摩耗性複合化部材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11226719A true JPH11226719A (ja) | 1999-08-24 |
Family
ID=12382330
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3328798A Pending JPH11226719A (ja) | 1998-02-16 | 1998-02-16 | 耐摩耗性複合化用予備成形体及びその製造方法及び耐摩耗性複合化部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11226719A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007091471A1 (ja) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | Central Motor Wheel Co., Ltd. | 複合材用プリフォーム及びその製造方法 |
-
1998
- 1998-02-16 JP JP3328798A patent/JPH11226719A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007091471A1 (ja) * | 2006-02-06 | 2007-08-16 | Central Motor Wheel Co., Ltd. | 複合材用プリフォーム及びその製造方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPS62120449A (ja) | 繊維強化金属母材複合体 | |
| EA008264B1 (ru) | Способ электролитического восстановления оксидов металлов, таких как диоксид титана, и сырье для этого способа | |
| JP3376292B2 (ja) | 部分複合軽金属系部品およびそれの製造に用いる予備成形体 | |
| KR100686581B1 (ko) | 금속 매트릭스 복합물의 제조를 위한 저 체적 분율 프리폼(preform)의 제조방법 | |
| JP3315659B2 (ja) | 複合化用予備成形体及びその製造方法及び該予備成形体を用いた複合化部材 | |
| JP3314141B2 (ja) | 複合化用予備成形体並びにこれが複合化された複合アルミニウム系金属部品及びこれらの製造方法 | |
| Soundararajan et al. | Processing of mullite–aluminum composites | |
| EP1190997A1 (en) | Method of manufacturing preform | |
| KR20030042425A (ko) | 복합 재료 및 그 제조 방법 | |
| JPH11226719A (ja) | 耐摩耗性複合化用予備成形体及びその製造方法及び耐摩耗性複合化部材 | |
| US7132156B2 (en) | Preform for composite material and aluminum composite material having the preform for composite material and a manufacturing method of the same | |
| JP4119770B2 (ja) | 複合材用プリフォームの製造方法 | |
| JPH11199343A (ja) | 複合化用予備成形体及びこれを用いた複合化部材並びにこれらの製造方法 | |
| JPH01147031A (ja) | 金属マトリックス複合品の製造方法 | |
| JPH06192767A (ja) | 複合材料とその製造方法 | |
| JPH1129831A (ja) | 金属基複合材用プリフォーム及びその製造方法 | |
| JPH11226718A (ja) | 複合化用予備成形体及びその製造方法及び該予備成形体を用いた複合化部材 | |
| JP3628198B2 (ja) | 金属基複合材用プリフォーム及びその製造方法 | |
| JP4016444B2 (ja) | 複合アルミニウム系金属部品の製造方法 | |
| JP4016443B2 (ja) | 複合化用予備成形体並びにこれが複合化された複合アルミニウム系金属部品及びこれらの製造方法 | |
| JP6821207B2 (ja) | アルミニウム合金基複合材料の製造方法 | |
| JP2000234157A (ja) | 金属基複合材用プリフォーム及びその製造方法 | |
| JP4051720B2 (ja) | 複合化用予備成形体の製造方法及び該複合化用予備成形体が複合化された複合軽金属部材の製造方法 | |
| US6844281B2 (en) | Reinforcement preform for metal matrix composites | |
| JP4135191B2 (ja) | 部分複合軽金属系部品の製造方法並びにそれに用いる予備成形体 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20041112 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050719 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20080115 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20080603 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |