JPH11228276A - 液体肥料 - Google Patents

液体肥料

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JPH11228276A
JPH11228276A JP10025708A JP2570898A JPH11228276A JP H11228276 A JPH11228276 A JP H11228276A JP 10025708 A JP10025708 A JP 10025708A JP 2570898 A JP2570898 A JP 2570898A JP H11228276 A JPH11228276 A JP H11228276A
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JP
Japan
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diatomaceous earth
amino acid
mother liquor
liquid fertilizer
yeast
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JP10025708A
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Akira Murayama
晃 村山
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Ajinomoto Co Inc
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Ajinomoto Co Inc
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G5/00Fertilisers characterised by their form
    • C05G5/20Liquid fertilisers

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】新規液体肥料、特に葉面散布用液肥の提供。 【解決手段】(1)糖化珪藻土に含まれる糖に、これを
原料として酵母菌を大量増殖させてからアミノ酸晶析母
液を添加処理する工程、(2)細菌菌体含有珪藻土の細
菌を珪藻土存在下で自己消化せしめてからアミノ酸晶析
母液を添加処理する工程、および(3)上記(1)と上
記(2)で得られたものを混合する工程、のいずれかの
工程の後に、珪藻土を分離して得られる液体を有効成分
とすることを特徴とする液体肥料、およびその葉面散布
用液肥としての用途。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミノ酸晶析母液
を用いた液体肥料、更に詳しくは、アミノ酸発酵液から
アミノ酸を等電点晶析法により回収した後のアミノ酸晶
析母液をマイルド化した液体肥料に関する。この液体肥
料は、葉面散布用に特に適する。
【0002】
【従来の技術】フェニルアラニンなどのアミノ酸発酵液
からの生成アミノ酸の分離は、例えば、先ずアミノ酸発
酵液から発酵菌体を珪藻土(例えば「セライト」)を濾
過助材に用い除去し、次いで、必要に応じて得られた濾
液を濃縮してからそのpHを生成アミノ酸の等電点に調
整してアミノ酸を晶出せしめ、最後に晶出アミノ酸を固
液分離に付して晶析母液から分離することで行われる
(等電点晶析法)。ここに、アミノ酸の等電点に調整す
るという場合の等電点は、当該アミノ酸の純系における
等電点とは必ずしも一致しない。例えば、フェニルアラ
ニンの純系での等電点は5.48といわれているが、フ
ェニルアラニン発酵液を濃縮し、このpHを調整してフ
ェニルアラニンを析出させる場合、析出母液(晶析母
液)中のフェニルアラニン濃度が一番低くなるpH(等
電点)は、通常、約4.5である。この差異は、もちろ
ん、共存不純物によるものであり、他のアミノ酸の場合
も、同じように見られる。
【0003】そして、このような、アミノ酸発酵液から
のアミノ酸分離法において副生するアミノ酸晶析母液
は、各種有機成分(蛋白質、各種アミノ酸、多糖類、油
脂類等)や硫安およびバランスが取れたミネラルを含む
液体肥料の原料として評価されている。すなわち、この
晶析母液を適当濃度に希釈後作物に対して根から施用す
る場合は、作物に対してなんらの障害もなく、肥効は確
実に出ている。しかしながら、葉面散布するには、無機
化合物の硫安が多い等の理由のために避けられてきた。
【0004】一方、例えば、施設園芸では、苗作りの段
階においても、また本園においても要所要所で液肥を葉
面散布して樹勢の回復を計ることが多い。特に、繰り返
し果実を収穫するイチゴ、ナス、トマト等では、栽培期
間が長く、花芽形成と同時に果実および樹の成長を維持
するためにも即効的に効く液肥を葉面から与える必要の
あるケースが多い。
【0005】従来市販されている葉面散布用液肥として
は、次の様なものがある。すなわち、ミネラル単独のも
の、糖蜜や黒砂糖の様な糖類を長時間発酵させて一部を
有機酸に変えたもの、植物の抽出液で「漢方薬」的な要
素を含むもの、特殊な成分を表示したものでサイトカイ
ニンや光合成細菌を含むもの、更にはそれらの混合液等
である。しかし、これらは、組成や由来の表示も完全で
はなく、また効果も判然としないものが多い。そのた
め、組成や由来の分かったもので、作物に対する濃縮に
よる浸透圧の上昇による障害等の少なくかつ効果の明瞭
な葉面散布剤(葉面散布用液肥)の開発の待たれるとこ
ろが大である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前項記載の従来技術の
背景下に、本発明は、同項末尾に記載の葉面散布用液肥
として好適な液体肥料を開発して提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前項記載の
目的を達成すべく、根から施用する液体肥料として実用
化されている前記のアミノ酸晶析母液を葉面散布に適す
るように改善すべく(マイルド化するともいい、具体的
方法は後述)鋭意研究の結果、このアミノ酸晶析母液と
アミノ酸発酵に関連して発生する使用済珪藻土(糖化液
の精製に使用したもの、および発酵菌体の除去に使用し
たもの)および酵母菌を巧みに組合わせ利用することに
より優れた葉面散布用液肥を得ることができることを見
いだし、このような知見に基いて本発明を完成するに至
った。本発明の葉面散布用液肥は、もちろん、根から施
用する液体肥料として使用することができる。
【0008】すなわち、本発明は、(1)糖化珪藻土に
含まれる糖に、これを原料として酵母菌を大量増殖させ
てからアミノ酸晶析母液を添加処理する工程、(2)細
菌菌体含有珪藻土の細菌を珪藻土存在下で自己消化せし
めてからアミノ酸晶析母液を添加処理する工程、および
(3)上記(1)と上記(2)で得られたものを混合す
る工程、のいずれかの工程の後に、珪藻土を分離して得
られる液体を有効成分とすることを特徴とする液体肥
料、およびこのような液体肥料の葉面散布用液肥の用途
に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明は、先に述べたように、既に液肥と
して実用化されているアミノ酸晶析母液をマイルド化し
て得られる液体肥料、特に葉面散布用液肥に関するが、
このマイルド化に際しては、(a)ミネラルがバランス
よく含まれている必要があるとの理由から、濃度が薄く
なっても存在させる、(b)浸透圧を下げる必要がある
との理由から、できれば硫安の比率を下げてアミノ酸、
蛋白などの有機態窒素を増加させる、(c)アミノ酸、
糖、油脂類などは原料中に少なくて植物に有用との理由
から、減らさずに有機酸を増加させる、(d)腐敗等を
防止するとの理由から、マイルド化に使用した酵母菌な
どの微生物等は殺菌せずに生かしておく、および(e)
葉面散布することを考慮してアミノ酸晶析母液に特有の
臭気を減少させる、ことをベースとして試作を重ねた。
【0011】本発明の方法で用いる珪藻土には特別な制
限はなく、例えば「セライト」などを用いることができ
る。
【0012】本発明の方法で用いるアミノ酸晶析母液の
アミノ酸にも特別の制限はなく、例えばフェニルアラニ
ン、トリプトファン、チロシン、ロイシン、イソロイシ
ン、スレオニン、セリン、バリン、ヒスチジン、リジ
ン、グルタミン酸などいずれでもよい。
【0013】そして、アミノ酸晶析母液の固形分濃度に
も特別の制限はないが、アミノ酸などの固形分の飽和状
態以下であれば処理操作上有利なことはいうまでもな
い。因みに、アミノ酸晶析母液には、アミノ酸以外に固
形分成分としてグルコース、これが数個連なった多糖類
や油脂類およびミネラルなどが通常含まれている。
【0014】また、アミノ酸発酵液を直接濃縮した濃縮
液やアミノ酸発酵液の直接乾燥物(の溶解液)等を、必
要に応じてまたは所望により、アミノ酸晶析母液に添加
することもできる。
【0015】さて、フェニルアラニンなどのアミノ酸発
酵に関連して発生する使用済み珪藻土には2種類ある。
一つは、糖化珪藻土である。一般に、アミノ酸発酵の炭
素源としてブドウ糖が必要な場合に、澱粉を酵素的にま
たは酸若しくはアルカリを使用して化学的に加水分解し
て糖化液とし、これを清澄ブドウ糖液とするために珪藻
土濾過を行うが、このような濾過に使用された使用済み
珪藻土を糖化珪藻土というのである。これには、10〜
25重量%、例えば約20重量%、のブドウ糖と25〜
35重量%、例えば約30重量%、の水分が残ってい
る。もう一つは、細菌菌体含有珪藻土である。アミノ酸
発酵液からのアミノ酸(粗結晶)の分離は、予じめ珪藻
土を使用して発酵菌体を濾去し、ついで等電点晶析法等
によりアミノ酸を晶析させ、固液分離に付することで行
なうことができるが、このような濾過に使用された使用
済み珪藻土は、当然のことながら発酵菌体を含有してい
るので細菌菌体含有珪藻土というのである。細菌菌体含
有珪藻土における発酵菌体は、10〜30重量%(乾燥
菌体として)、例えば約25重量%、そして水分は50
〜70重量%、例えば約65重量%、である。
【0016】本発明に係わるアミノ酸晶析母液のマイル
ド化の第1は、上記糖化珪藻土に残存しているブドウ糖
分の活用による。すなわち、残存するブドウ糖を原料に
酵母菌存在下、または必要に応じて酵母菌を添加して、
これらの酵母菌を増殖させ、この菌の作用で、アミノ酸
晶析母液をマイルドにし、そして、ブドウ糖を有機酸、
アルコールなどに変化させて特有の臭気を消す。
【0017】具体的には、糖化珪藻土は、これに水を加
えてスラリーとする(例えば、湿潤糖化珪藻土1重量部
と水1重量部との攪拌混合物)。ついで、これにスター
ターとして、例えば酒粕を加えて酵母菌を増殖させる。
酵母菌が充分に(すなわち、アルコール臭がつく等ま
で)増殖した後に、アミノ酸晶析母液を連続もしくは断
続的に添加し、酵母菌との接触を行う(添加処理)。こ
れは、アミノ酸晶析母液は無機塩が飽和状態にあるの
で、酵母菌が浸透圧に耐えられる条件にすることが主た
る理由である。この過程は、酸化系(すなわち、析出ア
ミノ酸の単離工程における、液を循環させるのに使用す
るポンプによる空気を巻き込んだ状態である高温低pH
攪拌下の空気酸化条件)にあったアミノ酸晶析母液を還
元系(すなわち、低温酸素不足系)にさらし、マイルド
化する意図がある。こうすることにより、還元化等のメ
リットが得られる。当然ながら酵母菌の増殖は、酸素供
給が無い条件で静置で行なうのが好ましい。雑菌の増殖
を抑え、酵母菌を活発に活動させるpH領域としては、
例えばpH4以下までにも落とすことも考えられるが、
アミノ酸晶析母液(例えば、フェニルアラニン晶析母
液)によってはその緩衝作用のためにそこまで落とすこ
とが困難な場合がある。その場合は、雑菌増殖による害
が顕著でなければ例えばpH4.5とすることができ
る。
【0018】なお、酵母菌の増殖に当たっては、N源と
して少量のアミノ酸晶析母液を初期に添加するとC/N
比(炭素対窒素比)を下げ、晶析母液に含まれるミネラ
ル、アミノ酸、硫安などの酵母菌の増殖に役立つ。特に
ミネラルは、糖化珪藻土中のブドウ糖の中には少なく、
この意味で晶析母液に含まれるミネラルは有用である。
また、廃糖蜜(CM(甘薯糖蜜)やBM(甜菜糖蜜))
を初期に添加することも初期の増殖を促進する効果があ
り、また臭いを良くすることができる。酵母培養時間と
しては、培養温度及び初期の菌量にもよるが、酵母増殖
スピードを上げる目的で高めの設定温度の25〜40
℃、例えば40℃の場合、4〜5日間、例えば4日間を
とるのが菌量に応じた炭酸ガスの発生量等の見地から好
ましい。また、酵母菌増殖後のアミノ酸晶析母液は断続
的(段掛け的)に加えるのが浸透圧を急激に上げないと
いう見地から好ましく、その時間間隔および添加量は、
酵母菌量にもよるが、例えば順調な増殖の場合、例えば
総量を糖化珪藻土のスラリー調製に使用した水量と同重
量部として、これを5分割して48時間毎に添加するこ
とができる。最終的なpHは、アミノ酸晶析母液の種類
にもよるが、3.5〜5.5である。
【0019】このような処理により得られた液は、それ
より珪藻土を除去して葉面散布用液肥の有効成分とす
る。珪藻土の除去は濾過が簡単であり、また遠心分離に
よっても問題なくできる。その際、酵母菌の生菌体の一
部は、濾液側に洩らすか、または上清側に残すと、先に
述べたような腐敗防止のメリットが得られるが、本発明
の葉面散布用液肥の有効成分としては、酵母生菌体を濾
液側または上清側に残すことは必須要件ではない。
【0020】本発明に係わるアミノ酸晶析母液のマイル
ド化の第2は、前記発酵液から珪藻土に伴われて除去さ
れた細菌菌体の活用による。すなわち、フェニルアラニ
ンなどのアミノ酸発酵に用いたバクテリアの細胞質を自
己消化させてエキス状にした後アミノ酸晶析母液を加え
てこれをアミノ酸晶析母液側に抽出・移行させる。細胞
質に含まれる各種有機物を鉱酸による苛酷な酸分解等を
経ずに、より自然な状態で取り出して植物の生育に供す
るためである。換言すれば、細菌菌体含有珪藻土のバク
テリア部分を自己消化させて細胞質を外部に取り出して
液肥とする構想である。細胞質を過酷な条件なしに農業
資材に活用する考えは珍しい。自己消化物だけでは液肥
として濃すぎること及び処理過程中での腐敗の危険性が
あるのでアミノ酸晶析母液で希釈・抽出する。
【0021】具体的には、細菌菌体含有珪藻土は、これ
に水を加えてスラリーとする(例えば、湿潤細菌菌体含
有珪藻土1重量部と水1重量部との攪拌混合物)。
【0022】この際、自己消化を促進する目的で、必要
に応じてリゾチームや蛋白質分解酵素パパインを併用す
ることができる。周知のように、2つの酵素はペプチド
グリカンの製造によく使用されており、その作用条件を
適用することができる。それ故、当初の反応pHは6.
5〜8.0、好ましくは7.3〜7.8、例えば7.5
と高く調整する。自己消化の進行は、僅かなガスの発生
とエキス臭の発生及びスラリーの流動性が良くなること
から判断することができる。自己消化時間としては、酵
素の力価と添加量にもよるが、通常2〜6日間である。
例えば菌体珪藻土200kgにリゾチウム80gの場
合、例えば4日間とすることができる。
【0023】自己消化した後に、アミノ酸晶析母液は、
全量を一度に加えずに、少量ずつ連続的に添加するか、
または断続的に(段掛け的に)添加するのがpHの急激
な変化を起こさないとの見地から好ましい。最終的なp
Hは、アミノ酸晶析母液のアミノ酸の種類にもよるが、
3.5〜5.5である。その時間間隔および添加量は、
酵素の力価にもよるが、例えば標準設計(本発明者の定
めた標準フローシート)の場合、例えばアミノ酸晶析母
液の総量をスラリー調製に使用した水量と同重量部と
し、これを5分割して48時間毎に添加することができ
る。アミノ酸晶析母液を加えるに従ってpHは徐々に当
該アミノ酸の等電点近くになって安定化する。例えば、
アミノ酸晶析母液がフェニルアラニンの晶析母液の場
合、pHが徐々に4.5近くになって安定する。この理
由としてはフェニルアラニンの等電点の4.5であるこ
と、及び珪藻土中に含有されるまたは飛来した野生の酵
母菌が増殖して有機酸を産生することによるものと考え
られる。
【0024】このような処理により得られた液は、該液
より珪藻土を除去して葉面散布用液肥の有効成分とす
る。糖化珪藻土の場合に較べて濾過性が悪く、遠心分離
が好ましいがそれも必ずしも楽ではない。その際、酵母
菌の生菌体は、濾液側に洩らすか、または上清側に残す
と、先に述べたような製品の腐敗防止のメリットが得ら
れるが、本発明の葉面散布用液肥の有効成分としては、
酵母生菌体を濾液側または上清側に残すことは必須要件
ではない。これは、糖化珪藻土の場合と同じである。
【0025】本発明に係わる発酵菌体の自己消化で重要
な点は、発酵終了後のバクテリア細胞から酵母菌体から
の酵母エキス生成に似た現象が簡単に成立する点であ
る。試みに、珪藻土を含まない圧搾菌体のみで同じ操作
を比較して行ったところ、自己消化の過程で「腐敗型」
(すなわち、悪臭を伴うpH制御の外れた状態)に移行
しやすいことが観察される。フェニルアラニン発酵菌体
の系について、両者の差をpHで見てみると、珪藻土含
有系では安定してpHが4.5近くに下がるのに比し
て、珪藻土を含まない系ではそれよりも高い値を示す場
合(例えば、pH7.5〜6.8)が多かった。珪藻土
が存在する場合、「腐敗型」に移行するのを防止する健
全な酵母等の菌が珪藻土の微細な穴に住みついて腐敗に
移行する雑菌を抑制しているものと推定される。
【0026】因みに、アミノ酸発酵終了後の発酵バクテ
リアからその細胞質をうまく取り出して活用する試みは
少ない。
【0027】上のようにして得られる2種類の葉面散布
用液肥の有効成分は、これを適宜混用することができ
る。このような混用液肥は、上のようにして得られる2
種類のアミノ酸晶析母液の添加処理液を、珪藻土を除去
せずに混合し、その後、混合液から珪藻土を除去するこ
とでも作成できることはいうまでもない。
【0028】アミノ酸晶析母液の添加処理を経てから珪
藻土を除去して得られる、酵母の生菌体を含むまたは含
まない液体は、そのまま本発明の葉面散布用液肥として
使用することができる。また、作物の葉面散布に適する
濃度に適宜希釈して本発明の葉面散布用液肥として使用
できる。二者のうち、腐敗の危険性を考えると、前者の
形態で使用するのが好ましい。上記液体は、更にまた、
先にも説明したように、液体肥料として根から施用する
ことができることはいうまでもない。
【0029】本発明の葉面散布用液肥は、後掲実施例に
記載されているような用途の他、イチゴの高設栽培にも
有用であると考えられる。
【0030】すなわち、イチゴの高設栽培(土を使用せ
ずに合成培土(ピートモス、パーミキュライト、ゼオラ
イトなど)で人の腰の高さに持ち上げた栽培方法)に適
した栄養剤(有機系)が未だ開発されていないので、本
発明の葉面散布用液肥は果実の味に注目した総合栄養剤
として一番ふさわしい中味と期待される。合成培土はイ
オン交換性が土壌よりも少なく、無機肥料は障害が出や
すい。糖、有機酸、ミネラル、アミノ酸等を含む本発明
の葉面散布剤で点滴培養するのが最も良いと予想され
る。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
【0032】実施例1(糖化珪藻土の活用) ブドウ糖を18w/w%含有する糖化珪藻土200kg
(湿潤)、水200kg、N源としてフェニルアラニン
発酵液からフェニルアラニンを等電点晶析し、分離した
後のフェニルアラニン晶析母液(後述のようにpHは
4.5)2kg、酵母の種菌として酒粕少量(約50
g)、およびCM少量(約100g)を攪拌混合した
(pH5.5)。この混合物を品温40℃で4日間保持
して酵母の増殖をおこなった。この間、pHは自動的に
4.5付近に定まった(酵母による発酵で有機酸も生じ
たことによるものと考えられる)。また、増殖が始まる
と表層に約0.5cmの厚いスカムが浮いてきた。
【0033】その後、上記と同じフェニルアラニン晶析
母液200kgを同じ温度で5回(40kg/回)に分
けて2日毎に添加した。つまり、水の量と添加するフェ
ニルアラニン晶析母液の量を等しくした。最終回の添加
後2日間放置し、菌体を上清に残す条件で珪藻土を遠心
分離して本発明の葉面散布用液肥の有効成分の製品をほ
ぼ400kg得た(すなわち、出来上がり製品量は、使
用した水とアミノ酸晶析母液の合計量とほぼ一致)。得
られた液肥のpHは4.5、フェニルアラニン濃度は
0.3%で、このものの臭気は、酢酸などの有機酸臭と
エタノールなどのアルコール臭とアミノ酸晶析母液の臭
気との混合臭であった。
【0034】なお、40℃を27℃(室温)に変えた他
は全く同様の条件で行った操作によっても、ほぼ同様の
結果を収めることができた。
【0035】因みに、上で使用したフェニルアラニン晶
析母液は、フェニルアラニン発酵液よりフェニルアラニ
ン発酵菌体を珪藻土で除去し、ついで適宜濃縮し、硫酸
でpHを4.5に調整してフェニルアラニンを晶析し、
これを濾過機による濾過方式に付して得られたものであ
った(得られた晶析母液のpHは4.5、そして残存フ
ェニルアラニン濃度0.7%)。
【0036】実施例2(細菌菌体含有珪藻土の活用) フェニルアラニン発酵により得られた細菌菌体を約24
%含有する珪藻土200kg(湿潤)、水200kg、
リゾチームの酵素製剤「卵白リゾチーム」(エーザイ
(株)社製、力価:1mg当たりリゾチーム0.8mg
以上)80gおよびパパインの酵素製剤「パパインW−
4D」(天野製薬(株)社製、力価:蛋白消化力400
U/mg以上)160gを攪拌しながら6%KOH水溶
液を加えてpHを7.5に調整した。この混合物を品温
40℃で4日間保持して自己消化を行った。この間、酵
母エキスに似た好ましい臭気が出てきた。色はやや黄色
で表面には灰色層のスカムが見られた。ガスの発生は殆
どなかった。
【0037】その後実施例1と同じフェニルアラニン晶
析母液(前記のようにpHは4.5)200kgを5回
(40kg/回)に分けて2日毎に添加した。フェニル
アラニン晶析母液を加えても酵母エキスに似た臭気は消
えなかった。フェニルアラニン晶析母液を加えると細か
い気泡が多数出てきた。溶存していた炭酸ガスと考えら
れる。フェニルアラニン晶析母液を加えるに従って徐々
にpHは4.5近くになって安定した。
【0038】フェニルアラニン晶析母液の最終回の添加
後2日間放置し、(珪藻土中に含有されているおよび/
または野生の酵母菌を増殖させ)た後遠心分離した。遠
心分離による本発明の葉面散布用液肥の有効成分の製品
出来量(遠心分離液量)は、使用した水とフェニルアラ
ニン晶析母液の合計量(400kg)の85%で340
kgの歩留まりとなった。
【0039】なお、40℃を26℃(室温)に変え、他
は全く同様の条件で行った操作では、40℃の場合に比
較して自己消化が遅くかつ弱かったので、「腐敗型」に
移行する危険性は少ないものの35℃程度に加温して行
う操作が好ましい。
【0040】実施例3(混合使用例(葉面散布)) 農家に依頼して実施例1および2で得られた2種類の、
本発明の葉面散布用液肥の有効成分の1:1(重量比)
混合物を適宜希釈して作物に葉面散布した。対象作物
は、イチゴ、ナス、ミニトマト、キュウリ、及び花卉
(ラークスパー)であった。フェニルアラニン晶析母液
の液肥に較べて臭いが改善されており葉面散布に適して
いた。
【0041】イチゴ、ナス、ミニトマト、キュウリ及び
ラークスパーで、それぞれ、150倍希釈、200倍希
釈、250倍希釈、そして300倍希釈で葉面に散布し
たが、150倍希釈でも葉に障害が出ることは全くな
く、施用してすぐに成長に寄与することが認められた。
すなわち、イチゴの場合は新芽が出て来たし、ナスの場
合は果実の肥大が認められ、ミニトマトの場合は果形が
大きくなり、キュウリの場合は新芽の伸びが強くなり、
花芽の形成が良くなった。そしてラークスパーの場合は
背丈の伸びと1本1本の重量が増した。また、ミニトマ
トのばあいは、味が良くなったとの評価も受けている。
【0042】このように短時間に効果が発揮される主た
る要因は、本発明の葉面散布用液肥に含まれるミネラル
であろうと推定される。
【0043】実施例4(混合使用例(植木の根への施
用)) 事務室などに置いてある装飾用植木鉢の植木は、水しか
やらないので一般に成長しない。
【0044】このような植木に、実施例3におけると同
じ混合物(熟成液肥)を150倍希釈して根に与えたと
ころ、驚くほどの成長を見せ、新芽が盛んに出て来た。
なお、障害は全く見られなかった。
【0045】実施例5(混合使用例(冬場の大根の根へ
の使用)) 実施例4におけると同様の熟成液肥を150倍希釈し
て、畑に2列に植えてある大根の1列のみ(試験区)に
根の周辺に撒いた。この区の大根は、トウ立ちがなく、
順調に収穫できた。
【0046】他方の列(対照区)の大根に、実施例1に
おけると同じフェニルアラニン晶析母液を、その含有全
窒素を試験区の150倍希釈熟成液肥の全窒素含有量と
同じになるように希釈し、試験区に遅れて同じ方法で根
から与えたが、時期が遅すぎたこともあって、トウ立ち
が激しく、食べるには問題であった。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、フェニルアラニンなど
のアミノ酸発酵に関連して副生する糖化珪藻土に残留す
るブドウ糖分、濾過助剤に含有されるアミノ酸発酵菌
体、およびアミノ酸晶析母液を有機的連関のもとにこれ
らを活用して有用な液体肥料、特に葉面散布用に好適な
液肥として再生することができ、延いてはアミノ酸発酵
から環境を保護し、またアミノ酸製造のコストダウンに
も資することができる。
【0048】なお、本発明の液体肥料は、原料を含めて
その製造方法から明らかなように、安全性が確保されて
おり、特に、葉面散布で果実に残留しても人に有害とな
ることはない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)糖化珪藻土に含まれる糖に、これを
    原料として酵母菌を大量増殖させてからアミノ酸晶析母
    液を添加処理する工程、(2)細菌菌体含有珪藻土の細
    菌を珪藻土存在下で自己消化せしめてからアミノ酸晶析
    母液を添加処理する工程、および(3)上記(1)と上
    記(2)で得られたものを混合する工程、のいずれかの
    工程の後に、珪藻土を分離して得られる液体を有効成分
    とすることを特徴とする液体肥料。
  2. 【請求項2】(1)糖化珪藻土に含まれる糖に、これを
    原料として酵母菌を大量増殖させてからアミノ酸晶析母
    液を添加処理する工程、(2)細菌菌体含有珪藻土の細
    菌を珪藻土存在下で自己消化せしめてからアミノ酸晶析
    母液を添加処理する工程、および(3)上記(1)と上
    記(2)で得られたものを混合する工程、のいずれかの
    工程の後に、珪藻土を分離して得られる液体を有効成分
    とすることを特徴とする葉面散布用液肥。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100401247B1 (ko) * 2000-12-29 2003-10-17 윤채혁 무발효 퇴비, 유기질 비료 및 그의 제조방법
CN108586117A (zh) * 2018-08-19 2018-09-28 覃建忠 一种含氨基酸渣的土豆专用肥料及其制备方法

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