JPH11228316A - 殺菌消毒用製剤 - Google Patents

殺菌消毒用製剤

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JPH11228316A
JPH11228316A JP10037661A JP3766198A JPH11228316A JP H11228316 A JPH11228316 A JP H11228316A JP 10037661 A JP10037661 A JP 10037661A JP 3766198 A JP3766198 A JP 3766198A JP H11228316 A JPH11228316 A JP H11228316A
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chlorine
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩素系殺菌剤を用いた殺菌消毒剤として、有
毒ガスが発生しにくく、安全であり、優れた殺菌消毒作
用を有するものを提供する。 【解決手段】 水中に濃度50mg/L以上の塩素系殺
菌剤と酸性剤とが溶解されたPH5.5〜7.5の水溶
液からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品分野、医療分
野、一般家庭、飲料水、水泳プール等の広範な環境にお
ける殺菌消毒、とりわけ食品、食器、調理機器、厨房設
備、食品製造設備等の食品関連の殺菌消毒に好適に使用
される殺菌消毒剤及び殺菌消毒用製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、広範な環境における殺菌消毒
用として、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウ
ム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムなどの塩素系殺
菌剤が広く使用されている。また最近では、食塩水を原
料として殺菌消毒用の残留塩素を含む電解酸性水を製造
する電解生成器が実用化される一方、このような電解生
成器を用いることなく塩素剤と酸性物質を使用して前記
電解酸性水と同様の性状及び効能を有する殺菌消毒液を
簡単に得る手段も開発されている(本出願人に係る特願
平8−236080号)。
【0003】前記の塩素系殺菌剤の中でも次亜塩素酸ナ
トリウム(NaOCl)は、安価でかつ効力に優れるた
めに最も汎用されるものであり、5〜12%濃度の水溶
液として市販されており、この水溶液を用途に応じて適
当に希釈して、例えば飲料水やプールの水の消毒には1
mg/リットル(以下、リットルをLで表す)程度、医
療器具の消毒には200mg/L程度、食品の消毒には
100〜200mg/L程度、食器・調理器具や食品製
造設備の消毒には100〜200mg/L程度、床等の
消毒には200〜400mg/L程度の濃度として、そ
れぞれ使用されている。また、次亜塩素酸カルシウム
は、サラシ粉〔Ca(ClO)2 ・CaCl2 ・2H2
O〕及び高度サラシ粉〔Ca(ClO)2 ・3H2 O〕
として販売されており、パルプや繊維の漂白、澱粉・果
皮などの漂白、上下水・プール・浴場の消毒の他、野
菜、果実の殺菌などに使用されている。
【0004】次亜塩素酸ナトリウム及び次亜塩素酸カル
シウムの殺菌作用は、水溶液形態において次亜塩素酸
(HClO)が微生物の呼吸酵素を破壊し、もって微生
物の同化作用を停止させるものと考えられている。しか
して、これら次亜塩素酸塩の水溶液においては、高いP
H領域では次亜塩素酸イオン(Cl O-)が多く、PH
が低くなるに伴って次亜塩素酸(HOCl )が増加す
る。従って、殺菌力を高める上で、次亜塩素酸の割合が
増すようにPHを低く設定することが肝要であるが、P
Hが低くなるほど毒性の強い塩素ガス(Cl2 )の生成
が増加する。
【0005】安定化二酸化塩素は、常温で有毒かつ爆発
の危険性のある二酸化塩素ガスを安定な形で水溶液にし
たものであり、二酸化塩素含量が最大で約5%、PH
8. 5〜10の水溶液が市販されており、パルプ・繊維
の漂白、汚物の消臭、果実の鮮度保持等に使用される
他、米国では水道水の殺菌消毒にも使用されている。ま
た亜塩素酸ナトリウム(NaClO2 )は、PH11〜
12の高濃度の酸化性塩素水溶液として市販されてお
り、パルプ繊維の漂白等の安定化二酸化塩素と類似した
分野で使用されると共に、フキ・サクランボ・ブドウ・
桃に限って食品の漂白にも使用されている。
【0006】安定化二酸化塩素及び亜塩素酸ナトリウム
は、菌、ウィルス、胞子、藻類等の微生物に対して酸化
反応に基づく強い殺菌作用を示す。すなわち、微生物は
栄養分を吸収して排泄するが、排泄物は酸性であるため
に二酸化塩素と反応して次亜塩素酸と発生期の酸素を生
成し、更に次亜塩素酸から発生期の酸素が放出され、こ
の反応が排泄物の分泌経路をたどって微生物の細胞内ま
で進行し、生成した発生期の酸素によって細胞が破壊さ
れることになる。しかして、二酸化塩素は、アンモニア
や窒素化合物との反応性が弱いため、有機物共存下でも
殺菌性を維持できるという利点がある。また亜塩素酸ナ
トリウムは、殺菌作用は安定化二酸化塩素と同様と考え
られるが、より安価であるという利点がある。
【0007】しかるに、安定化二酸化塩素は、水に溶か
したときそのPHが約7. 5であり、次亜塩素酸ナトリ
ウムの約2. 6倍の酸化力を持つが、その殺菌作用は遅
効性である。従って、殺菌作用をより強く発現させるた
め、一般的にPHを4以下に調整して使用されるが、こ
のPHの低下によって有毒な二酸化塩素ガスの発生が大
幅に増加する。これは亜塩素酸ナトリウムの場合でも同
様である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、塩素系
殺菌剤による殺菌消毒では、いずれの殺菌剤の場合で
も、その殺菌力を高める上で水溶液のPHを低く設定す
ることが望ましいが、PHを低くすればするほど有毒ガ
スの発生が増加し、作業環境の悪化を招くという問題が
あった。因みに、日本衛生学会許容濃度として、塩素ガ
スは1ppm以下、二酸化塩素ガスは0.3ppm以下
と規定されている。
【0009】なお、前記の電解生成器を用いずに電解酸
性水と同様の性状及び効能を有する殺菌消毒液を得る方
法では、水中に特定の塩素剤と酸性物質等を溶解し、P
H5.5以下、残留塩素量30ppm以上、酸化還元電
位+800mV以上の酸性溶液を調製するが、この場合
のPHを5〜5.5の範囲としても、残留塩素量を高め
ると発生する塩素ガス量が上記の許容濃度を越えるた
め、やはり作業環境上の問題を完全には払拭できない。
【0010】一方、このような殺菌消毒剤においては、
製造から使用者にわたるまでの流通過程でかなりの日数
を経る場合があると共に、使用者側でも仕入れて直ちに
使用することは稀であり、必要が生じるまで不定期に保
管しておく場合も多いことから、使用時に充分な殺菌消
毒力を発揮する上で保存安定性に優れることが要求され
るが、概して塩素系殺菌剤は分解性が強いために長期間
にわたって安定した殺菌消毒力を維持させることは至難
である。また殺菌消毒の用途は多岐にわたるため、作業
従事者が化学的知識に乏しい場合も多々あることから、
用途に応じた濃度の殺菌消毒液の調製を容易にして且つ
誤操作を防ぐ配慮も必要である。
【0011】本発明は、上述の状況に鑑み、塩素系殺菌
剤を用いた殺菌消毒剤として、有毒ガスが発生しにく
く、安全であると同時に優れた殺菌消毒作用を持ち合わ
せたものを提供することを第一の目的としている。ま
た、本発明の第二の目的は、水に溶解して殺菌消毒液と
なし得る固形の殺菌消毒用製剤として、保存安定性に優
れると共に取扱い性がよく、殺菌消毒液の調製が容易で
誤操作しにくい非末状のものを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記第一の目的を達成す
るために、本発明の請求項1に係る殺菌消毒剤は、水中
に濃度50mg/L以上の塩素系殺菌剤と酸性剤とが溶
解されたPH5.5〜7.5の水溶液からなるものとし
ている。そして、請求項2の発明では、上記塩素系殺菌
剤が、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、
亜塩素酸ナトリウム、安定化二酸化塩素より選ばれる少
なくとも一種である構成としている。また、請求項3の
発明では、上記酸性剤が、酢酸、コハク酸、クエン酸、
リンゴ酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、マレイン酸、アジ
ピン酸、グリコール酸、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸、硫
酸水素ナトリウム、スルファミン酸より選ばれる少なく
とも一種である構成としている。更に、請求項4の発明
では、上記の塩素系殺菌剤として次亜塩素酸ナトリウム
又は次亜塩素酸カルシウムが使用されると共に、酸性剤
として酢酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、
乳酸、フマル酸、リン酸、塩酸、硫酸より選ばれる少な
くとも一種が使用されてなる構成を採用している。
【0013】一方、前記第二の目的を達成するために、
本発明の請求項5に係る殺菌消毒用製剤は、高度サラシ
粉100重量部に対して酸性剤粉末40〜200重量部
が混合されてなるものとしている。そして、請求項6の
発明では、上記の酸性剤粉末が、コハク酸、クエン酸、
リンゴ酸、酒石酸より選ばれる少なくとも一種の粉末で
ある構成としている。また請求項7の発明に係る殺菌消
毒用製剤は、高度サラシ粉100重量部に対してコハク
酸粉末40〜180重量部が混合されてなるものとして
いる。
【0014】更に、請求項8の発明では、上記請求項5
〜7のいずれかの殺菌消毒用製剤において、高度サラシ
粉100重量部に対し、酸性剤粉末40〜200重量部
と、高度サラシ粉と酸性剤粉末との接触を妨げるための
接触妨害剤粉末20〜800重量部とが混合されてなる
構成としている。そして、請求項9の発明では、この請
求項8の殺菌消毒用製剤における接触妨害剤粉末が硫酸
ナトリウムであるものとしている。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の殺菌消毒剤は、水中に濃
度50mg/L以上の塩素系殺菌剤と酸性剤とが溶解さ
れたPH5.5〜7.5の水溶液からなり、優れた殺菌
消毒作用を発揮し、しかも有毒ガスの発生を既述の日本
衛生学会の許容濃度以下に抑えることが可能であるか
ら、作業従事者の安全衛生に及ぼす悪影響を排除できる
という特徴を備えている。
【0016】図1は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液にお
ける有効塩素存在百分率とPHとの関係を示す。この図
より、PHが高いほど次亜塩素酸イオン(ClO-)の
割合が多く、PHが低くなるにつれて次亜塩素酸(HO
Cl)の割合が増加し、PH4〜5付近で次亜塩素酸が
最大の割合となるが、更にPHが低くなるのに伴って次
亜塩素酸の割合が減少すると共に塩素ガス(Cl2 )の
生成が増加することが判る。なお、図からすれば、PH
約5以上では、塩素ガスの発生はないように見えるが、
実際は塩素ガス臭があり、塩素ガス検知管によって計測
値が得られる。従って、塩素ガスの発生を安全衛生面の
問題のない痕跡程度の極微量に抑える上で、PHを5.
5以上とすることが必要である。また、PHが7.5よ
りも高くなると次亜塩素酸の割合が著しく低下するか
ら、充分な殺菌消毒力を確保する上でPHは7.5以下
に設定する必要がある。
【0017】本発明の殺菌消毒剤に使用する塩素系殺菌
剤としては、上記の次亜塩素酸ナトリウムの他に、次亜
塩素酸カルシウム、亜塩素酸ナトリウム、安定化二酸化
塩素が挙げられるが、これらはいずれも食品添加物に規
定されるものである。しかして、次亜塩素酸ナトリウム
以外の上記塩素系殺菌剤を用いた場合でも、その水溶液
中の濃度を50mg/L以上とすると共に、酸性剤によ
って水溶液のPHを5.5〜7.5の範囲に設定するこ
とにより、充分な殺菌消毒力を具備する状態で、塩素ガ
スや二酸化塩素(ClO2 )ガス等の有毒ガスの発生を
極微量に抑えることができる。なお、塩素系殺菌剤の水
溶液中濃度が50mg/Lより少ない場合は、充分な殺
菌消毒作用が得られない。
【0018】次亜塩素酸カルシウムの市販品としては、
既述のように、サラシ粉〔Ca(ClO)2 ・CaCl
2 ・2H2 O〕と、高度サラシ粉〔Ca(ClO)2
3H 2 O〕とがあるが、高い有効塩素量を有する高度サ
ラシ粉がより好適である。この高度サラシ粉は、アルカ
リ性でカルシウムを含むために単に水中に投入しただけ
では充分に溶解しないが、PHを7.5以下に調製する
ことによって完全に溶解する。
【0019】本発明の殺菌消毒剤に配合する酸性剤とし
ては、酢酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、
乳酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、グリコール
酸、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸、硫酸水素ナトリウム、
スルファミン酸等が挙げられる。また、これらの中でも
酢酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、
フマル酸、アジピン酸、リン酸、塩酸、硫酸は食品添加
物に規定される成分であるため、同じく食品添加物に規
定される前記の塩素系殺菌剤との組合せにより、有毒ガ
スの発生を抑えて食品を変質させることなく殺菌消毒が
可能な殺菌消毒剤を調製できる。
【0020】なお、塩素系殺菌剤と酸性剤を共に食品添
加物に規定される成分とした殺菌消毒剤では、食品の直
接洗浄の他に、食器、調理機器、厨房設備、食品製造設
備等の様々な食品に関連した器材・設備の殺菌消毒に好
適に使用できる。しかして、上記の食品添加物に規定さ
れる酸性剤の中でも、殺菌消毒剤水溶液の調製における
取扱い上の安全性や急激なPH変化の防止の観点から、
酢酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、
リン酸、塩酸が好適であり、特に酢酸、コハク酸、クエ
ン酸、リンゴ酸、リン酸がより好適である。また、食品
関連の殺菌消毒用として、殺菌消毒液による有毒ガスの
発生を既述の日本衛生学会の許容濃度以下に確実に抑え
るには、塩素系殺菌剤として次亜塩素酸ナトリウム又は
次亜塩素酸カルシウム(特に高度サラシ粉)を選択する
のがよい。
【0021】上述した本発明の殺菌消毒剤は、前記規定
濃度以上の塩素系殺菌剤と酸性剤とを予め水中に溶解し
て前記PH範囲に設定した水溶液であり、殺菌消毒の用
途に応じて適当に水を加えて希釈した上で使用する。例
えば、塩素系殺菌剤濃度として、飲料水やプールの水の
消毒には1mg/L程度、医療器具の消毒には200m
g/L程度、食品の消毒には100〜200mg/L程
度、食器・調理器具や食品製造設備の消毒には100〜
200mg/L程度、床等の消毒には200〜400m
g/L程度とすればよい。
【0022】一方、本発明の殺菌消毒用製剤は、高度サ
ラシ粉と酸性剤粉末とを特定比率で混合した固形(粉末
状を含む)の殺菌消毒用製剤であり、使用時に水中に溶
解するだけで、前記第一の殺菌消毒剤と同様の優れた殺
菌消毒作用を発揮して且つ有毒ガスの発生が極微量に抑
えられる殺菌消毒液を調製できるものである。そして、
上記の混合比率は、高度サラシ粉100重量部に対して
酸性剤粉末が40〜200重量部の範囲であり、酸性剤
粉末が40重量部未満では充分な殺菌消毒作用が得られ
ず、逆に200重量部を越える場合は水溶液のPHが低
くなり過ぎて塩素ガスの発生による安全衛生上の問題を
生じる。
【0023】なお、上記の酸性剤粉末の配合量は、使用
する高度サラシ粉の品位と殺菌消毒液調製に用いる水の
種類によって好適範囲に違いがあり、特に下限値が変動
する。すなわち、高度サラシ粉には有効塩素量として6
0%品と70%品があり、酸性剤粉末の好ましい下限値
は、60%品で水道水を使用する場合は60重量部、7
0%品で水道水を使用する場合は50重量部、60%品
及び70%品で緩衝力の小さいイオン交換水や蒸留水を
使用する場合は40重量部となる。
【0024】この殺菌消毒用製剤に使用する粉末状の酸
性剤としては、粉末形態での安定性の面から、結晶水を
持たず、吸湿性が少なくて乾燥感のあるものが好まし
く、また食品添加物である高度サラシ粉との組合せによ
る食品関連分野の殺菌消毒に適合させる上で、食品添加
物に規定される成分であることが望ましく、これらの点
からコハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸が推奨され
る。特にコハク酸は、他の酸性剤よりも吸湿性が小さく
粉末の乾燥感があると共に、当該殺菌消毒用製剤を水に
溶解して得られる殺菌消毒液の保存安定性に優れること
から、最も好適である。これに対し、アジピン酸は食品
添加物に規定される粉末状の酸性剤であるが、水への溶
解度が低いために不適であり、また同様に粉末状の酸性
剤であるフマル酸は、水への溶解度が小さく、また酸化
性雰囲気中での安定性に欠けるという難点がある。
【0025】なお、コハク酸を使用する場合の好適な配
合量は、高度サラシ粉100重量部に対して40〜18
0重量部である。しかして、特に殺菌消毒液の調製に水
道水を使用する場合のコハク酸の配合量は、高度サラシ
粉が60%品であるときには60〜180重量部、同じ
く70%品であるときには50〜180重量部とするの
がよい。
【0026】ところで、高度サラシ粉はアルカリ性であ
るため、粉末同士であっても酸性剤との直接的な接触は
保存安定性の面より適切とは言えない。そこで、本発明
の殺菌消毒用製剤においては、高度サラシ粉と酸性剤粉
末と共に、これら両者の接触を妨げるための接触妨害剤
粉末を混合したものが、特に保存安定性に優れるものと
して推奨される。このような接触妨害剤粉末の配合量
は、高度サラシ粉100重量部に対して20〜800重
量部の範囲がよく、少な過ぎると充分な接触妨害効果が
得られない。また該配合量が逆に多過ぎると、製剤中の
高度サラシ粉の含有比率が過少になり、所要の殺菌消毒
力を得るために製剤使用量を多くせねばならず、それだ
け製剤が嵩高になって流通及び使用上で不利となる。
【0027】上記の接触妨害剤としては、高度サラシ粉
に対する反応性に乏しく殺菌消毒液のPHへの影響が小
さいものであればよく、例えば、硫酸ナトリウム、硫酸
カリウム、硫酸カルシウム、塩化ナトリウム、炭酸水素
ナトリウム等の無機化合物の粉末の他、ブドウ糖、乳
糖、蔗糖、デキストリン、澱粉等の炭水化物の粉末も使
用可能である。しかして、これらの中でも、硫酸ナトリ
ウムは、高度サラシ粉に対する反応性がないので有効塩
素を消費せず、且つ吸湿性が小さいために高度サラシ粉
の安定性を損なわず、しかも硫酸カルシウム等に比較し
て水に溶解し易い上に殺菌消毒液のPH変化をもたらさ
ず、また乾燥粉末が容易に得られ、食品添加物にも規定
されるものであることから、特に好適である。これに対
し、塩化カルシウムは、サラシ粉に含まれる成分である
が、吸湿性が大きいために高度サラシ粉の安定性を損な
う懸念がある。
【0028】本発明の殺菌消毒用製剤は、粉末状や顆粒
状として市販される高度サラシ粉(有効塩素量60%,
70%)と酸性剤粉末と要すれば前記接触妨害剤粉末と
の単なる混合物形態でもよいし、この混合物を圧縮成形
したペレット形態ないしタブレット形態でもよく、製造
後に湿気の侵入を阻止できる適当な袋、容器、カプセル
等に封入することによってより安定に保存できるから、
製造から使用者にわたるまでの流通過程でかなりの期間
が経過したり使用者側で長期保管した場合でも、常に優
れた殺菌消毒作用を持つ殺菌消毒液を調製できる。ま
た、上記の単なる混合物形態では袋やカプセルに所要の
単位量として封入し、ペレット形態ないしタブレット形
態では同様に単位量を封入するか粒の大きさを適当に設
定すると共に、殺菌消毒の用途に応じて一定水量当たり
の溶解させる製剤単位量を指示するようにすれば、使用
者側で極めて簡単に殺菌消毒液を調製できるから、作業
従事者が化学的知識に乏しい場合でも誤操作を確実に排
除できる。
【0029】なお、サラシ粉は、高度サラシ粉に比して
有効塩素量が少ない(約35%)上に吸湿性も高いた
め、このような非液状の殺菌消毒用製剤に使用する塩素
系殺菌剤としては不適である。
【0030】
【実施例】実施例1 濃度50〜210mg/Lの次亜塩素酸ナトリウム水溶
液を希塩酸によって後記表1記載の如く多段階に調整
し、各PHの水溶液1Lを容量2.2Lのポリビーカー
に入れて封をし、30分後にポリビーカー内のヘッドス
ペース部(上部空気層)の塩素ガス濃度を測定した。そ
の結果をPH調整前の各次亜塩素酸ナトリウム水溶液の
PHと共に後記表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示すように、濃度50〜210mg
/Lの次亜塩素酸ナトリウム水溶液のPHは8.8〜
9.55であり、いずれも塩素ガスは検出されないが、
強い塩素臭があった。そして、PHを低下させることよ
って塩素ガスが発生するが、そのガス濃度を日本衛生学
会許容濃度の1ppm以下に維持するには、次亜塩素酸
ナトリウムの濃度が50mg/LではPH約5以上、同
75mg/LではPH5.5以上、同105mg/Lで
はPH5.8以上、同150mg/Lでは6.2以上、
同210mg/LではPH6.5以上に設定すればよい
ことが判る。
【0033】実施例2 前記実施例1における塩酸に代えて、酢酸、コハク酸、
クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、マレイ
ン酸、アジピン酸、グリコール酸、リン酸、塩酸、硫
酸、硝酸、硫酸水素ナトリウム、スルファミン酸の各々
を用い、実施例1同様に次亜塩素酸ナトリウム水溶液の
PH調整を行い、実施例1と同様にして各PHにおける
塩素ガス濃度を測定したところ、いずれも表1と略同様
の結果が得られた。
【0034】実施例3 コハク酸によりPHを7.2、6.5、6.0、5.
5、5.0にそれぞれ設定した濃度80〜330mg/
Lの高度サラシ粉(有効塩素量60%)水溶液を調製
し、実施例1と同様にして各PHにおける塩素ガス濃度
を測定したところ、実施例1の次亜塩素酸ナトリウムを
用いた場合の対応するPHの水溶液と略同値であった。
この高度サラシ粉80〜330mg/Lは次亜塩素酸ナ
トリウム50〜210mg/Lの有効塩素量に相当す
る。
【0035】実施例4 濃度50〜210mg/Lの次亜塩素酸ナトリウム水溶
液をリンゴ酸によって後記表2記載の如くPHを多段階
に調整し、各PHの水溶液をスプレーガンにより25c
mの高さから床面に3回噴霧した。そして、3分経過後
の床面に生菌数用フードスタンプをスタンプし、それぞ
れ37℃にて24時間経過後の菌の生育状況を観察し
た。その結果を、各水溶液における塩素ガスの発生度合
と共に、次の表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】表2から明らかなように、水溶液のPHを
6.5に調整したとき、NaOCl濃度50〜210m
g/Lの全ての範囲で消毒効果が認められ、いずれも塩
素ガスは1ppm以下に抑えられている。またNaOC
l濃度を基準とすれば、塩素ガスを1ppm以下として
充分な殺菌消毒作用を得るには、同濃度75mg/Lで
はPH5.5〜7.2、同濃度105mg/LではPH
5.8〜7.8とすればよいことが判る。しかして、次
亜塩素酸ナトリウム水溶液による床の殺菌消毒は一般的
にNaOCl濃度200〜400mg/Lで行われてい
るが、表2の結果は、本発明の殺菌消毒剤のようにPH
を元の水溶液より低く調整すれば、塩素ガスの発生を極
微量に抑えた上で、より低いNaOCl濃度で高い殺菌
消毒効果が得られることを示している。
【0038】実施例5 次亜塩素酸ナトリウム75、105及び150mg/L
を各々リン酸を用いて後記表3の如くPH調整した水溶
液よりなる殺菌消毒液と、高度サラシ粉120及び24
0mg/Lを各々コハク酸を用いて後記表3の如くPH
調整した水溶液よりなる殺菌消毒液とを調製した。そし
て、食材であるレタスの芯を除いたものを30秒間流下
水洗したのち、各殺菌消毒液1Lに対して50gの割合
で5分間完全に浸漬し、各浸漬後のレタスの色合いの変
化と塩素臭の有無を調べると共に、磨砕して生菌数を測
定した。その結果を次の表3に示す。なお、上記の流下
水洗後に測定した生菌数は平均1.5×106 個/gで
あり、殺菌消毒液への浸漬後の生菌数が1.0×104
個/g以下になった場合を効果ありとする。
【0039】
【表3】
【0040】表3に示すように、食品添加物に規定され
る次亜塩素酸ナトリウム及び高度サラシ粉のPH調整し
た水溶液からなる殺菌消毒液を用いることにより、有毒
な素ガスの発生を抑えて、食品を変質させることなく効
果的な殺菌消毒を行うことができる。なお、次亜塩素酸
ナトリウムの150mg/L水溶液と105mg/L溶液に
30分以上レタスを漬けた場合、PH8.3以上とPH
5.3以下で共に変色が認められ、またPH8.3以上
とPH5.5以下では塩素臭の移り臭が認められた。
【0041】実施例6 亜塩素酸ナトリウム50、100及び200mg/Lを
各々リン酸を用いて後記表4の如くPH調整した水溶液
と、安定化二酸化塩素50、100及び200mg/L
を各々コハク酸を用いて後記表4の如くPH調整した水
溶液とを調製し、各PHの水溶液1Lを容量2.2Lの
ポリビーカーに入れて封をし、30分後にポリビーカー
内のヘッドスペース部の二酸化塩素(ClO2 )ガス濃
度を測定した。その結果をPH調整前の各水溶液のPH
と共に後記表4に示す。
【0042】
【表4】
【0043】表4より、亜塩素酸ナトリウムならびに安
定化二酸化塩素の希釈水溶液のPHを酸性剤によって低
下させてゆくと、共にPH5.5近辺から二酸化塩素ガ
スの発生が急激に増大することが判る。従って、二酸化
塩素ガスの発生を抑えつつ殺菌消毒力の向上を図るに
は、PHを5.5以上に調整すべきである。
【0044】実施例7 亜塩素酸ナトリウム50〜200mg/Lをリンゴ酸に
よりPH調整した水溶液よりなる殺菌消毒液と、安定化
二酸化塩素5 0 〜350mg/Lをコハク酸によりPH
調整した水溶液よりなる殺菌消毒液とを、それぞれスプ
レーガンにより25cmの高さから床に3回噴霧し、5
分経過後の床面に生菌数用フードスタンプをスタンプ
し、それぞれ37℃にて24時間経過後の菌の生育状況
を観察したところ、後記表5に示す結果が得られた。ま
た、レタスの芯を除いたものを30秒間流下水洗したの
ち、亜塩素酸ナトリウム及び安定化二酸化塩素の200
mg/Lと100mg/Lの各殺菌消毒液1Lに対して
50gの割合で10分間完全に浸漬し、各浸漬後のレタ
スを磨砕して生菌数を測定したところ、後記表6に示す
結果が得られた。なお、上記の流下水洗後に測定した生
菌数は平均1.5×106 個/gであり、殺菌消毒液へ
の浸漬後の生菌数が1.0×104 個/g以下になった
場合を効果ありとする。
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
【0047】一般に亜塩素酸ナトリウム及び安定化二酸
化塩素の水溶液による殺菌消毒は、水溶液のPHを4以
下として行うのが常であるが、表5,6の結果から、二
酸化塩素ガスの急激な増加のないPH5.5以上にPH
調整しても、充分な殺菌消毒効が得られることが判る。
なお、PH5.5以上の殺菌消毒液によるレタスの殺菌
消毒では、浸漬後の色合いの変化はなく、塩素臭もなか
った。
【0048】実施例8 温度20℃,湿度60%の雰囲気下で、粉末状の高度サ
ラシ粉(有効塩素量60%)100重量部とコハク酸粉
末100重量部とを均一に混合して粉末混合物Aを得る
と共に、前記両粉末の各100重量部と硫酸ナトリウム
粉末100重量部とを均一に混合して粉末混合物Bを得
た。そして、これら粉末混合物A,Bの各80gを容量
100mLのポリエチレン容器に収容して密封保存し、
後記表7に記載の各期間経過後に取り出し、粉末混合物
Aでは水10Lに3gの割合、粉末混合物Bでは水10
Lに4.5gの割合でそれぞれ溶解して殺菌消毒液を調
製し、これら殺菌消毒液を用いて前記実施例5と同様に
してレタスの殺菌消毒を行った。各殺菌消毒液のPH及
び有効塩素量、消毒後の生菌数を後記表7に示す。な
お、消毒前の水洗後の生菌数は約1.5×106 個/g
であり、消毒後の生菌数が1.0×104 個/g以下に
なった場合を効果ありとする。
【0049】
【表7】
【0050】表7の結果から、高度サラシ粉とコハク酸
の粉末混合物からなる殺菌消毒用製剤は、長期保存後で
も充分な殺菌消毒力を維持することが明らかであり、と
りわけ高度サラシ粉及びコハク酸粉末に加えて接触妨害
剤としての硫酸ナトリウム粉末を混合したものは特に保
存安定性に優れることが判る。なお、レタスの変色及び
塩素臭は認められなかった。
【0051】実施例9 コハク酸粉末の使用量を後記表7に記載の重量部に変更
した以外は実施例8と同様にして粉末混合物からなる殺
菌消毒用製剤を作成した。そして、これら殺菌消毒用製
剤を2カ月間密封保存後、実施例8と同様に水に溶解し
て殺菌消毒液を調製したところ、各殺菌消毒液のPH及
び有効塩素量は後記表8に記載するとおりであった。
【0052】
【表8】
【0053】実施例10 温度20℃,湿度40%の雰囲気下で粉末状の高度サラ
シ粉(有効塩素量60%)100重量部とコハク酸粉末
100重量部とを均一に混合し、この粉末混合物を圧縮
成形して1個の重さが3gのペレットを作製し、これら
ペレットをカプセルシートに封入した。そして、3カ月
の保存後にペレットを取り出して水10Lに1個の割合
で溶解したところ、PH6.2で有効塩素量94%の殺
菌消毒液が得られた。この殺菌消毒液を用いて前記実施
例8と同様にしてレタスの殺菌消毒を行ったところ、生
菌数は消毒前の約1.5×106 個/gから約8.1×
103 個/gに減少しており、充分な殺菌消毒効果が得
られると共に、レタスの変色及び塩素臭は認められなか
った。
【0054】実施例11 酸性剤としてコハク酸粉末、クエン酸粉末、リンゴ酸粉
末、酒石酸粉末をそれぞれ使用し、これら酸性剤粉末1
00重量部と粉末状の高度サラシ粉(有効塩素量60
%)100重量部とを温度20℃,湿度60%の雰囲気
下で均一に混合し、各粉末混合物の80gを容量100
mLのポリエチレン容器に入れて温度20℃,湿度70
%の雰囲気下において開放状態で1カ月保管した、そし
て、保管後に取り出して水10Lに3gの割合で溶解し
たところ、得られた各殺菌消毒液PH及び有効塩素量は
次の表9に示す通りであった。
【0055】
【表9】
【0056】表9より、酸性剤粉末と高度サラシ粉との
混合物よりなる殺菌消毒用製剤の保存安定性は、酸性剤
粉末がコハク酸粉末である場合に最も良好であることが
明らかである。
【0057】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、塩素系殺菌剤
を用いた殺菌消毒剤として、有毒ガスが発生しにくく、
安全であると同時に優れた殺菌消毒作用を持ち合わせた
ものが提供される。
【0058】請求項2の発明によれば、上記の殺菌消毒
剤として、特に優れた殺菌消毒作用を発揮するものが提
供される。
【0059】請求項3の発明によれば、上記の殺菌消毒
剤として、特に調製容易なものが提供される。
【0060】請求項4の発明によれば、上記の殺菌消毒
剤として、特に食品分野の殺菌消毒への適合性に優れる
ものが提供される。
【0061】請求項5の発明によれば、殺菌消毒用製剤
として、非溶液形態であって保存安定性に優れると共に
取扱い性がよく、殺菌消毒液の調製が容易で誤操作しに
くいものが提供される。
【0062】請求項6の発明によれば、上記の殺菌消毒
用製剤として、特に食品分野の殺菌消毒への適合性に優
れるものが提供される。
【0063】請求項7の発明によれば、上記の殺菌消毒
用製剤として、食品分野の殺菌消毒への適合性に優れる
上に保存安定性に優れるものが提供される。
【0064】請求項8の発明によれば、上記の殺菌消毒
用製剤として、特に保存安定性に優れるものが提供され
る。
【0065】請求項9の発明によれば、上記の殺菌消毒
用製剤として、特に保存安定性に優れ、また殺菌消毒力
の大きい殺菌消毒液を容易に調製できるものが提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 次亜塩素酸ナトリウム水溶液の有効塩素存在
百分率とPHとの関係を示す特性図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 殺菌消毒用製剤
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品分野、医療分
野、一般家庭、飲料水、水泳プール等の広範な環境にお
ける殺菌消毒、とりわけ食品、食器、調理機器、厨房設
備、食品製造設備等の食品関連の殺菌消毒に好適に使用
される殺菌消毒用製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、広範な環境における殺菌消毒
用として、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウ
ム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムなどの塩素系殺
菌剤が広く使用されている。また最近では、食塩水を原
料として殺菌消毒用の残留塩素を含む電解酸性水を製造
する電解生成器が実用化される一方、このような電解生
成器を用いることなく塩素剤と酸性物質を使用して前記
電解酸性水と同様の性状及び効能を有する殺菌消毒液を
簡単に得る手段も開発されている(本出願人に係る特願
平8−236080号)。
【0003】前記の塩素系殺菌剤の中でも次亜塩素酸ナ
トリウム(NaOCl)は、安価でかつ効力に優れるた
めに最も汎用されるものであり、5〜12%濃度の水溶
液として市販されており、この水溶液を用途に応じて適
当に希釈して、例えば飲料水やプールの水の消毒には1
mg/リットル(以下、リットルをLで表す)程度、医
療器具の消毒には200mg/L程度、食品の消毒には
100〜200mg/L程度、食器・調理器具や食品製
造設備の消毒には100〜200mg/L程度、床等の
消毒には200〜400mg/L程度の濃度として、そ
れぞれ使用されている。また、次亜塩素酸カルシウム
は、サラシ粉〔Ca(ClO)2 ・CaCl2 ・2H2
O〕及び高度サラシ粉〔Ca(ClO)2 ・3H2 O〕
として販売されており、パルプや繊維の漂白、澱粉・果
皮などの漂白、上下水・プール・浴場の消毒の他、野
菜、果実の殺菌などに使用されている。
【0004】次亜塩素酸ナトリウム及び次亜塩素酸カル
シウムの殺菌作用は、水溶液形態において次亜塩素酸
(HClO)が微生物の呼吸酵素を破壊し、もって微生
物の同化作用を停止させるものと考えられている。しか
して、これら次亜塩素酸塩の水溶液においては、高いP
H領域では次亜塩素酸イオン(Cl O−)が多く、PH
が低くなるに伴って次亜塩素酸(HOCl )が増加す
る。従って、殺菌力を高める上で、次亜塩素酸の割合が
増すようにPHを低く設定することが肝要であるが、P
Hが低くなるほど毒性の強い塩素ガス(Cl2 )の生成
が増加する。
【0005】安定化二酸化塩素は、常温で有毒かつ爆発
の危険性のある二酸化塩素ガスを安定な形で水溶液にし
たものであり、二酸化塩素含量が最大で約5%、PH
8. 5〜10の水溶液が市販されており、パルプ・繊維
の漂白、汚物の消臭、果実の鮮度保持等に使用される
他、米国では水道水の殺菌消毒にも使用されている。ま
た亜塩素酸ナトリウム(NaClO2 )は、PH11〜
12の高濃度の酸化性塩素水溶液として市販されてお
り、パルプ繊維の漂白等の安定化二酸化塩素と類似した
分野で使用されると共に、フキ・サクランボ・ブドウ・
桃に限って食品の漂白にも使用されている。
【0006】安定化二酸化塩素及び亜塩素酸ナトリウム
は、菌、ウィルス、胞子、藻類等の微生物に対して酸化
反応に基づく強い殺菌作用を示す。すなわち、微生物は
栄養分を吸収して排泄するが、排泄物は酸性であるため
に二酸化塩素と反応して次亜塩素酸と発生期の酸素を生
成し、更に次亜塩素酸から発生期の酸素が放出され、こ
の反応が排泄物の分泌経路をたどって微生物の細胞内ま
で進行し、生成した発生期の酸素によって細胞が破壊さ
れることになる。しかして、二酸化塩素は、アンモニア
や窒素化合物との反応性が弱いため、有機物共存下でも
殺菌性を維持できるという利点がある。また亜塩素酸ナ
トリウムは、殺菌作用は安定化二酸化塩素と同様と考え
られるが、より安価であるという利点がある。
【0007】しかるに、安定化二酸化塩素は、水に溶か
したときそのPHが約7. 5であり、次亜塩素酸ナトリ
ウムの約2. 6倍の酸化力を持つが、その殺菌作用は遅
効性である。従って、殺菌作用をより強く発現させるた
め、一般的にPHを4以下に調整して使用されるが、こ
のPHの低下によって有毒な二酸化塩素ガスの発生が大
幅に増加する。これは亜塩素酸ナトリウムの場合でも同
様である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、塩素系
殺菌剤による殺菌消毒では、いずれの殺菌剤の場合で
も、その殺菌力を高める上で水溶液のPHを低く設定す
ることが望ましいが、PHを低くすればするほど有毒ガ
スの発生が増加し、作業環境の悪化を招くという問題が
あった。因みに、日本衛生学会許容濃度として、塩素ガ
スは1ppm以下、二酸化塩素ガスは0.3ppm以下
と規定されている。
【0009】なお、前記の電解生成器を用いずに電解酸
性水と同様の性状及び効能を有する殺菌消毒液を得る方
法では、水中に特定の塩素剤と酸性物質等を溶解し、P
H5.5以下、残留塩素量30ppm以上、酸化還元電
位+800mV以上の酸性溶液を調製するが、この場合
のPHを5〜5.5の範囲としても、残留塩素量を高め
ると発生する塩素ガス量が上記の許容濃度を越えるた
め、やはり作業環境上の問題を完全には払拭できない。
【0010】一方、このような殺菌消毒剤においては、
製造から使用者にわたるまでの流通過程でかなりの日数
を経る場合があると共に、使用者側でも仕入れて直ちに
使用することは稀であり、必要が生じるまで不定期に保
管しておく場合も多いことから、使用時に充分な殺菌消
毒力を発揮する上で保存安定性に優れることが要求され
るが、概して塩素系殺菌剤は分解性が強いために長期間
にわたって安定した殺菌消毒力を維持させることは至難
である。また殺菌消毒の用途は多岐にわたるため、作業
従事者が化学的知識に乏しい場合も多々あることから、
用途に応じた濃度の殺菌消毒液の調製を容易にして且つ
誤操作を防ぐ配慮も必要である。
【0011】本発明は、上述の状況に鑑み、塩素系殺菌
剤を用いた殺菌消毒用製剤として、固形であって保存安
定性に優れると共に取扱い性がよく、水に溶解すること
によって、安全であると同時に優れた殺菌消毒作用を持
ち合わせた殺菌消毒液を容易に調製できるものを提供す
ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る殺菌消毒用製剤は、高度サ
ラシ粉100重量部に対して酸性剤粉末40〜200重
量部が混合されてなるものとしている。そして、請求項
2の発明は、上記請求項1の殺菌消毒用製剤において、
酸性剤粉末が、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸
より選ばれる少なくとも一種の粉末である構成としてい
る。
【0013】請求項3の発明に係る殺菌消毒用製剤は、
高度サラシ粉100重量部に対してコハク酸粉末40〜
180重量部が混合されてなるものとしている。
【0014】また、請求項4の発明では、上記請求項1
〜3のいずれかの殺菌消毒用製剤において、高度サラシ
粉100重量部に対し、酸性剤粉末40〜200重量部
と、高度サラシ粉と酸性剤粉末との接触を妨げるための
接触妨害剤粉末20〜800重量部とが混合されてなる
構成としている。そして、請求項5の発明では、この請
求項4の殺菌消毒用製剤における接触妨害剤粉末が硫酸
ナトリウムであるものとしている。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の殺菌消毒用製剤は、高度
サラシ粉と酸性剤粉末とを特定比率で混合した固形(粉
末状を含む)の殺菌消毒用製剤であり、使用時に水中に
溶解するだけで、優れた殺菌消毒作用を発揮して且つ有
毒ガスの発生が極微量に抑えられる殺菌消毒液を調製で
きるものである。そして、上記の混合比率は、高度サラ
シ粉100重量部に対して酸性剤粉末が40〜200重
量部の範囲であり、酸性剤粉末が40重量部未満では充
分な殺菌消毒作用が得られず、逆に200重量部を越え
る場合は水溶液のPHが低くなり過ぎて塩素ガスの発生
による安全衛生上の問題を生じる。
【0016】図1は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液にお
ける有効塩素存在百分率とPHとの関係を示す。この図
より、PHが高いほど次亜塩素酸イオン(ClO−)の
割合が多く、PHが低くなるにつれて次亜塩素酸(HO
Cl)の割合が増加し、PH4〜5付近で次亜塩素酸が
最大の割合となるが、更にPHが低くなるのに伴って次
亜塩素酸の割合が減少すると共に塩素ガス(Cl2 )の
生成が増加することが判る。なお、図からすれば、PH
約5以上では、塩素ガスの発生はないように見えるが、
実際は塩素ガス臭があり、塩素ガス検知管によって計測
値が得られる。従って、塩素ガスの発生を安全衛生面の
問題のない痕跡程度の極微量に抑える上で、PHを5.
5以上とすることが必要である。また、PHが7.5よ
りも高くなると次亜塩素酸の割合が著しく低下するか
ら、充分な殺菌消毒力を確保する上でPHは7.5以下
に設定する必要がある。高度サラシ粉は、アルカリ性で
カルシウムを含むために単に水中に投入しただけでは充
分に溶解しないが、PHを7.5以下に調製することに
よって完全に溶解する。
【0017】酸性剤粉末の配合量は、使用する高度サラ
シ粉の品位と殺菌消毒液調製に用いる水の種類によって
好適範囲に違いがあり、特に下限値が変動する。すなわ
ち、高度サラシ粉には有効塩素量として60%品と70
%品があり、酸性剤粉末の好ましい下限値は、60%品
で水道水を使用する場合は60重量部、70%品で水道
水を使用する場合は50重量部、60%品及び70%品
で緩衝力の小さいイオン交換水や蒸留水を使用する場合
は40重量部となる。
【0018】この殺菌消毒用製剤に使用する粉末状の酸
性剤としては、粉末形態での安定性の面から、結晶水を
持たず、吸湿性が少なくて乾燥感のあるものが好まし
く、また食品添加物である高度サラシ粉との組合せによ
る食品関連分野の殺菌消毒に適合させる上で、食品添加
物に規定される成分であることが望ましく、これらの点
からコハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸が推奨され
る。特にコハク酸は、他の酸性剤よりも吸湿性が小さく
粉末の乾燥感があると共に、当該殺菌消毒用製剤を水に
溶解して得られる殺菌消毒液の保存安定性に優れること
から、最も好適である。これに対し、アジピン酸は食品
添加物に規定される粉末状の酸性剤であるが、水への溶
解度が低いために不適であり、また同様に粉末状の酸性
剤であるフマル酸は、水への溶解度が小さく、また酸化
性雰囲気中での安定性に欠けるという難点がある。
【0019】なお、コハク酸を使用する場合の好適な配
合量は、高度サラシ粉100重量部に対して40〜18
0重量部である。しかして、特に殺菌消毒液の調製に水
道水を使用する場合のコハク酸の配合量は、高度サラシ
粉が60%品であるときには60〜180重量部、同じ
く70%品であるときには50〜180重量部とするの
がよい。
【0020】ところで、高度サラシ粉はアルカリ性であ
るため、粉末同士であっても酸性剤との直接的な接触は
保存安定性の面より適切とは言えない。そこで、本発明
の殺菌消毒用製剤においては、高度サラシ粉と酸性剤粉
末と共に、これら両者の接触を妨げるための接触妨害剤
粉末を混合したものが、特に保存安定性に優れるものと
して推奨される。このような接触妨害剤粉末の配合量
は、高度サラシ粉100重量部に対して20〜800重
量部の範囲がよく、少な過ぎると充分な接触妨害効果が
得られない。また該配合量が逆に多過ぎると、製剤中の
高度サラシ粉の含有比率が過少になり、所要の殺菌消毒
力を得るために製剤使用量を多くせねばならず、それだ
け製剤が嵩高になって流通及び使用上で不利となる。
【0021】上記の接触妨害剤としては、高度サラシ粉
に対する反応性に乏しく殺菌消毒液のPHへの影響が小
さいものであればよく、例えば、硫酸ナトリウム、硫酸
カリウム、硫酸カルシウム、塩化ナトリウム、炭酸水素
ナトリウム等の無機化合物の粉末の他、ブドウ糖、乳
糖、蔗糖、デキストリン、澱粉等の炭水化物の粉末も使
用可能である。しかして、これらの中でも、硫酸ナトリ
ウムは、高度サラシ粉に対する反応性がないので有効塩
素を消費せず、且つ吸湿性が小さいために高度サラシ粉
の安定性を損なわず、しかも硫酸カルシウム等に比較し
て水に溶解し易い上に殺菌消毒液のPH変化をもたらさ
ず、また乾燥粉末が容易に得られ、食品添加物にも規定
されるものであることから、特に好適である。これに対
し、塩化カルシウムは、サラシ粉に含まれる成分である
が、吸湿性が大きいために高度サラシ粉の安定性を損な
う懸念がある。
【0022】本発明の殺菌消毒用製剤は、粉末状や顆粒
状として市販される高度サラシ粉(有効塩素量60%,
70%)と酸性剤粉末と要すれば前記接触妨害剤粉末と
の単なる混合物形態でもよいし、この混合物を圧縮成形
したペレット形態ないしタブレット形態でもよく、製造
後に湿気の侵入を阻止できる適当な袋、容器、カプセル
等に封入することによってより安定に保存できるから、
製造から使用者にわたるまでの流通過程でかなりの期間
が経過したり使用者側で長期保管した場合でも、常に優
れた殺菌消毒作用を持つ殺菌消毒液を調製できる。ま
た、上記の単なる混合物形態では袋やカプセルに所要の
単位量として封入し、ペレット形態ないしタブレット形
態では同様に単位量を封入するか粒の大きさを適当に設
定すると共に、殺菌消毒の用途に応じて一定水量当たり
の溶解させる製剤単位量を指示するようにすれば、使用
者側で極めて簡単に殺菌消毒液を調製できるから、作業
従事者が化学的知識に乏しい場合でも誤操作を確実に排
除できる。
【0023】なお、サラシ粉〔Ca(ClO)2 ・Ca
Cl2 ・2H2 O〕は、高度サラシ粉〔Ca(ClO)
2 ・3H2 O〕に比して有効塩素量が少ない(約35
%)上に吸湿性も高いため、このような非液状の殺菌消
毒用製剤に使用する塩素系殺菌剤としては不適である。
【0024】
【実施例】実施例1 温度20℃,湿度60%の雰囲気下で、粉末状の高度サ
ラシ粉(有効塩素量60%)100重量部とコハク酸粉
末100重量部とを均一に混合して粉末混合物Aを得る
と共に、前記両粉末の各100重量部と硫酸ナトリウム
粉末100重量部とを均一に混合して粉末混合物Bを得
た。そして、これら粉末混合物A,Bの各80gを容量
100mLのポリエチレン容器に収容して密封保存し、
後記表1に記載の各期間経過後に取り出し、粉末混合物
Aでは水10Lに3gの割合、粉末混合物Bでは水10
Lに4.5gの割合でそれぞれ溶解して殺菌消毒液を調
製した。次に、食材であるレタスの芯を除いたものを3
0秒間流下水洗したのち、各殺菌消毒液1Lに対して5
0gの割合で5分間完全に浸漬して殺菌消毒を行った。
各殺菌消毒液のPH及び有効塩素量、消毒後のレタスを
磨砕して測定した生菌数を後記表1に示す。なお、消毒
前の水洗後の生菌数は約1.5×106 個/gであり、
消毒後の生菌数が1.0×104 個/g以下になった場
合を効果ありとする。
【0025】
【表1】
【0026】表1の結果から、高度サラシ粉とコハク酸
の粉末混合物からなる殺菌消毒用製剤は、長期保存後で
も充分な殺菌消毒力を維持することが明らかであり、と
りわけ高度サラシ粉及びコハク酸粉末に加えて接触妨害
剤としての硫酸ナトリウム粉末を混合したものは特に保
存安定性に優れることが判る。なお、レタスの変色及び
塩素臭は認められなかった。
【0027】実施例2 コハク酸粉末の使用量を後記表2に記載の重量部に変更
した以外は実施例1と同様にして粉末混合物からなる殺
菌消毒用製剤を作成した。そして、これら殺菌消毒用製
剤を2カ月間密封保存後、実施例1と同様に水に溶解し
て殺菌消毒液を調製したところ、各殺菌消毒液のPH及
び有効塩素量は後記表2に記載するとおりであった。
【0028】
【表2】
【0029】実施例3 温度20℃,湿度40%の雰囲気下で粉末状の高度サラ
シ粉(有効塩素量60%)100重量部とコハク酸粉末
100重量部とを均一に混合し、この粉末混合物を圧縮
成形して1個の重さが3gのペレットを作製し、これら
ペレットをカプセルシートに封入した。そして、3カ月
の保存後にペレットを取り出して水10Lに1個の割合
で溶解したところ、PH6.2で有効塩素量94%の殺
菌消毒液が得られた。この殺菌消毒液を用いて前記実施
例1と同様にしてレタスの殺菌消毒を行ったところ、生
菌数は消毒前の約1.5×106 個/gから約8.1×
103 個/gに減少しており、充分な殺菌消毒効果が得
られると共に、レタスの変色及び塩素臭は認められなか
った。
【0030】実施例4 酸性剤としてコハク酸粉末、クエン酸粉末、リンゴ酸粉
末、酒石酸粉末をそれぞれ使用し、これら酸性剤粉末1
00重量部と粉末状の高度サラシ粉(有効塩素量60
%)100重量部とを温度20℃,湿度60%の雰囲気
下で均一に混合し、各粉末混合物の80gを容量100
mLのポリエチレン容器に入れて温度20℃,湿度70
%の雰囲気下において開放状態で1カ月保管した、そし
て、保管後に取り出して水10Lに3gの割合で溶解し
たところ、得られた各殺菌消毒液PH及び有効塩素量は
次の表3に示す通りであった。
【0031】
【表3】
【0032】表3より、酸性剤粉末と高度サラシ粉との
混合物よりなる殺菌消毒用製剤の保存安定性は、酸性剤
粉末がコハク酸粉末である場合に最も良好であることが
明らかである。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、殺菌消毒用製
剤として、非溶液形態であって保存安定性に優れると共
に取扱い性がよく、殺菌消毒液の調製が容易で誤操作し
にくいものが提供される。
【0034】請求項2の発明によれば、上記の殺菌消毒
用製剤として、特に食品分野の殺菌消毒への適合性に優
れるものが提供される。
【0035】請求項3の発明によれば、上記の殺菌消毒
用製剤として、食品分野の殺菌消毒への適合性に優れる
上に保存安定性に優れるものが提供される。
【0036】請求項4の発明によれば、上記の殺菌消毒
用製剤として、特に保存安定性に優れるものが提供され
る。
【0037】請求項5の発明によれば、上記の殺菌消毒
用製剤として、特に保存安定性に優れ、また殺菌消毒力
の大きい殺菌消毒液を容易に調製できるものが提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 次亜塩素酸ナトリウム水溶液の有効塩素存在
百分率とPHとの関係を示す特性図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/76 C02F 1/76 A // A23L 3/358 A23L 3/358

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中に濃度50mg/リットル以上の塩
    素系殺菌剤と酸性剤とが溶解されたPH5.5〜7.5
    の水溶液からなる殺菌消毒剤。
  2. 【請求項2】 塩素系殺菌剤が、次亜塩素酸ナトリウ
    ム、次亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸ナトリウム、安定
    化二酸化塩素より選ばれる少なくとも一種である請求項
    1記載の殺菌消毒剤。
  3. 【請求項3】 酸性剤が、酢酸、コハク酸、クエン酸、
    リンゴ酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、マレイン酸、アジ
    ピン酸、グリコール酸、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸、硫
    酸水素ナトリウム、スルファミン酸より選ばれる少なく
    とも一種である請求項1又は2に記載の殺菌消毒剤。
  4. 【請求項4】 塩素系殺菌剤として次亜塩素酸ナトリウ
    ム又は次亜塩素酸カルシウムが使用されると共に、酸性
    剤として酢酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石
    酸、乳酸、フマル酸、リン酸、塩酸、硫酸より選ばれる
    少なくとも一種が使用されてなる請求項1記載の殺菌消
    毒剤。
  5. 【請求項5】 高度サラシ粉100重量部に対して酸性
    剤粉末40〜200重量部が混合されてなる殺菌消毒用
    製剤。
  6. 【請求項6】 酸性剤粉末が、コハク酸、クエン酸、リ
    ンゴ酸、酒石酸より選ばれる少なくとも一種の粉末であ
    る請求項5記載の殺菌消毒用製剤。
  7. 【請求項7】 高度サラシ粉100重量部に対してコハ
    ク酸粉末40〜180重量部が混合されてなる殺菌消毒
    用製剤。
  8. 【請求項8】 高度サラシ粉100重量部に対し、酸性
    剤粉末40〜200重量部と、高度サラシ粉と酸性剤粉
    末との接触を妨げるための接触妨害剤粉末20〜800
    重量部とが混合されてなる請求項5〜7のいずれかに記
    載の殺菌消毒用製剤。
  9. 【請求項9】 接触妨害剤粉末が硫酸ナトリウムである
    請求項8記載の殺菌消毒用製剤。
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