JPH11229879A - 圧縮自着火機関及びその制御方法 - Google Patents

圧縮自着火機関及びその制御方法

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JPH11229879A
JPH11229879A JP10030826A JP3082698A JPH11229879A JP H11229879 A JPH11229879 A JP H11229879A JP 10030826 A JP10030826 A JP 10030826A JP 3082698 A JP3082698 A JP 3082698A JP H11229879 A JPH11229879 A JP H11229879A
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timing
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Toshiji Amano
野 寿 二 天
Fujio Shoji
司 不二雄 庄
Teruhiro Sakurai
井 輝 浩 桜
Fukuei Chiyou
福 榮 張
Tatsuo Sakonji
樹 生 左近司
Kazuhisa Okamoto
本 和 久 岡
Kenji Nakagawa
川 健 司 中
Tomohito Morimoto
本 智 史 森
Yasuharu Kawabata
端 康 晴 川
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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼室内で自着火して瞬時に燃焼し、且つ、
自着火を好適に制御可能な圧縮自着火機関と制御方法の
提供。 【解決手段】 自着火を促進する窒素酸化物(NO
x)、或いは空気と反応して窒素酸化物を生成するオゾ
ン(O3 )を燃焼室(BS)内に供給する様に構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関に関するも
のであり、より詳細には、燃焼室内で自着火して瞬時に
燃焼する圧縮自着火機関に関する。
【0002】
【従来の技術】燃焼室内で自着火して瞬時に燃焼する圧
縮自着火機関について、図10−図12を参照して説明
する。なお、当然のことではあるが、図10−図12か
ら明らかな様に、この機関には点火手段は設けられてい
ない。全体を符号1で示す自着火機関の作動に際して、
先ず図10で示す圧縮行程において、シリンダSに対し
てピストンPが矢印Uで示す様に上昇して、シリンダS
及びピストンPにより画定される燃焼空間BSを圧縮す
る。
【0003】圧縮の結果、燃焼空間BSが所定の高温・
高圧下にさらされると、燃焼空間BS内の未燃ガスの自
着火が発生する(図11)。図11では明確には表現さ
れていないが、自着火条件に至った燃焼空間BS内の未
燃混合気は瞬時に燃焼する。その結果、燃焼空間BSは
膨張し、ピストンPは矢印Dで示される様に下方へ押し
下げられるのである(図12)。
【0004】この様に自着火による圧縮自着火機関は、
点火手段が不必要であると共に、圧縮空気中に燃料を噴
霧する必要も無い。そのため、構成を簡素化することが
出来るので、非常に有用な技術であると考えられてい
る。
【0005】しかし、自着火の制御は非常に困難であ
り、そのため、実用化には至っていないのが実情であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した様な
従来技術に鑑みて提案されたものであり、燃焼室内で自
着火して瞬時に燃焼する圧縮自着火機関であって、自着
火を好適に制御可能な圧縮自着火機関と、その制御方法
の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者は、米国自動車技
術会(SAE)が1993年10月18日から21日に
開催した「燃料及び潤滑の会議と展示」(Fuels
and Lubricants Meeting an
d Exposition)で発表された「エンジンに
おいて窒素酸化物が燃料の自着火に及ぼす影響」(Th
e Effect of Nitric Oxide
on Autoignition ofa Prima
ry Reference Fuel Blend i
n aMotored Engine)なる論文におい
て、窒素酸化物(NOx)が自着火に影響を及ぼす旨、
より具体的にはNOxが存在する雰囲気下では自着火が
生じ易い旨が記載されていることに着目した。
【0008】本発明の圧縮自着火機関は、燃焼室内で自
着火して瞬時に燃焼する圧縮自着火機関において、自着
火を促進する窒素酸化物(NOx)、或いは空気と反応
して窒素酸化物(NOx)を生成するオゾンを燃焼室内
に供給する様に構成されていることを特徴としている。
【0009】係る構成を有する本発明によれば、NOx
或いはオゾンを燃焼室内に供給する様に構成しているの
で、自着火が生じ難い状態となった際にはNOxを燃焼
室内に供給して、自着火を生じ易い雰囲気とすることが
出来る。そのため、従来は不可能であった安定した運転
が可能となるのである。
【0010】ここで、オゾンO3 を燃焼室に供給するの
は、空気中の窒素N2 と N2 +2O3 → 2NO+2O22 +2O3 → 2NO2 +O2 なる式で示される化学反応を行って、NOxを形成する
からである。
【0011】ここで、NOx或いはオゾンを燃焼室内に
供給する構造として、例えば、NOx或いはオゾンの貯
蔵手段やオゾン発生装置を設け、その貯蔵手段やオゾン
発生装置の出力管(NOx或いはオゾンの供給管)を本
発明の圧縮自着火機関の吸気管に合流せしめることが好
ましい。または、NOx或いはオゾンの貯蔵手段やオゾ
ン発生装置の出力管(NOx或いはオゾンの供給管)
を、本発明の圧縮自着火機関の燃焼室に直接連通しても
良い。
【0012】本発明の実施に際して、前記機関の自着火
タイミングに関する情報を検出する検出手段と、前記機
関の燃焼室内へ供給されるNOx或いはオゾンの供給量
を調節する供給量調節手段と、検出手段からの情報に基
づいて供給量調節手段を制御する制御手段とを有してお
り、該制御手段は、検出手段によって得られた情報から
自着火のタイミングを求め、求められた自着火タイミン
グが適正なタイミングに対して早い場合はNOx或いは
オゾンの供給量を減少し、タイミングが適正な場合はN
Ox或いはオゾンの供給量を維持し、自着火タイミング
が適正なタイミングに対して遅い場合はNOx或いはオ
ゾンの供給量を増加する制御を行う様に構成されている
のが好ましい。
【0013】ここで、自着火タイミングが適正なタイミ
ングに対して早いということは、前記機関の燃焼室が自
着火し易い状態、或いは、NOxが必要以上に含有され
ている状態にあることを意味している。この様な場合に
は燃焼室の雰囲気を自着火し難い方向へ移行するべく、
NOx或いはオゾンの供給量を減少する。一方、自着火
タイミングが適正なタイミングに対して遅いということ
は、前記機関の燃焼室が自着火し難い状態、或いは、N
Oxが十分に含有されていない状態にあることを意味し
ている。そのため、この様な場合には燃焼室の雰囲気を
自着火し易い方向へ移行するべく、NOx或いはオゾン
の供給量を増加する。
【0014】この様な本発明の圧縮自着火機関を制御す
る本発明の制御方法は、燃焼室内で自着火して瞬時に燃
焼する圧縮自着火機関を制御する制御方法において、前
記機関の自着火タイミングに関する情報を検出する検出
工程と、検出工程によって得られた情報から自着火のタ
イミングを求める工程と、求められた自着火タイミング
が適正なタイミングに対して早い場合はNOx或いはオ
ゾンの供給量を減少し、タイミングが適正な場合はNO
x或いはオゾンの供給量を維持し、自着火タイミングが
適正なタイミングに対して遅い場合はNOx或いはオゾ
ンの供給量を増加する様に制御する工程、とを有してい
る。
【0015】ここで、本発明の制御方法の実施に際し
て、自動制御にのみ限定されるのではない。より具体的
には、前記「制御する工程」はコントロールユニットに
限定されるのではなく、人力による制御も含む文言であ
る。
【0016】また、本発明の圧縮自着火機関は、燃焼室
内で自着火して瞬時に燃焼する圧縮自着火機関におい
て、燃焼室内にスワール流、逆スワール流、或いは逆タ
ンブル流を発生せしめ、以て燃焼室内に残留する残留ガ
スと未燃ガスとを均一に混合して、NOxを燃焼室内で
均一に分布させる様に構成している。
【0017】係る構成を具備する本発明の圧縮自着火機
関によれば、NOxを燃焼室内で均一に分布するため、
燃焼室の一部のみにNOxが偏在している場合に比較し
て、自着火を均一に発生させ易くなると共に、安定した
運転を維持し易くなる。
【0018】本発明の実施に際して、機関の吸気ポート
と排気ポートとを、燃焼室の中心軸に対して対称に配置
すれば、NOxのより一層均一な分布を図ることが出来
るので、好ましい。
【0019】さらに本発明の圧縮自着火機関は、燃焼室
内で自着火して瞬時に燃焼する圧縮自着火機関であっ
て、且つ、副室を有する圧縮自着火機関において、副室
から前記機関の燃焼室(主室)に対して火炎ジェットを
噴射することにより、副室における燃焼によって発生し
たNOxを前記機関の燃焼室(主室)内に均一に分布せ
しめる様に構成されたことを特徴としている。
【0020】副室における燃焼を、燃焼室(主室)に比
較してNOx過剰にせしめ、副室燃焼により過剰に生成
されたNOxを主室へ均一に分布すれば、主室を、圧縮
による自着火を生じ易い雰囲気にすることが出来るので
ある。
【0021】ここで、前記機関の自着火タイミングに関
する情報を検出する検出手段と、前記副室へ供給される
燃料供給量を調節する調節手段と、検出手段からの情報
に基づいて調節手段を制御する制御手段とを有してお
り、該制御手段は、検出手段によって得られた情報から
自着火のタイミングを求め、求められた自着火タイミン
グが適正なタイミングに対して早い場合は、副室の混合
気の空気過剰率を、燃焼によるNOx生成量が最大とな
る理論最適値から遠ざけ、自着火タイミングが適正な場
合は副室の混合気の空気過剰率を維持し、自着火タイミ
ングが適正なタイミングに対して遅い場合は、副室の混
合気の空気過剰率を、燃焼によるNOx生成量が最大と
なる理論最適値に近付けるよう制御を行うのが好まし
い。自着火タイミングが適正なタイミングに対して早い
ということは、前記機関の燃焼室が自着火し易い状態、
或いは、NOxが必要以上に含有されている状態にある
ことを意味している。この様な場合には、副室の混合気
の空気過剰率を、燃焼によるNOx生成量が最大となる
理論最適値から遠ざけて、副室におけるNOx生成量を
減少し、以て、主室の雰囲気を自着火し難い方向へ移行
する。ここで、空気過剰率の理論最適値(燃焼によるN
Ox生成量が最大となる理論最適値)は、1.1近傍で
ある。副室におけるNOx生成量は、副室の混合気の空
気過剰率が1.1の時が最も多く、空気過剰率の数値が
1.1から離隔するほどNOx生成量は減少するからで
ある。そして、空気過剰率の数値が1.1よりも離隔す
る様にせしめれば、NOx生成量は減少し、主室の雰囲
気は自着火し難い方向へ移行するのである。
【0022】一方、自着火タイミングが適正なタイミン
グに対して遅いということは、前記機関の燃焼室が自着
火し難い状態、或いは、NOxが十分に含有されていな
い状態にあることを意味している。そのため、副室の混
合気の空気過剰率を、燃焼によるNOx生成量が最大と
なる理論最適値に近付けて、副室におけるNOx生成量
を増加し、主室の雰囲気を自着火し易い方向へ移行する
のである。
【0023】この様な本発明の圧縮自着火機関を制御す
るための本発明の制御方法は、燃焼室内で自着火して瞬
時に燃焼する圧縮自着火機関であって、且つ、副室を有
する圧縮自着火機関を制御する制御方法において、前記
圧縮自着火機関の自着火タイミングに関する情報を検出
する検出工程と、前記副室へ供給される燃料供給量を調
節する燃料供給量調節工程と、検出工程で得られた情報
から自着火のタイミングを求める工程と、求められた自
着火タイミングが適正なタイミングに対して早い場合
は、副室の混合気の空気過剰率を、燃焼によるNOx生
成量が最大となる理論最適値から遠ざけ、タイミングが
適正な場合は副室の混合気の空気過剰率を維持し、自着
火タイミングが適正なタイミングに対して遅い場合は、
副室の混合気の空気過剰率を、燃焼によるNOx生成量
が最大となる理論最適値に近付ける様に制御する工程、
とを有している。
【0024】ここで、この制御方法は自動制御にのみ適
用されるのではなく、人手を用いた制御にも適用可能で
ある。そして、前記「制御する工程」を実行する手段
は、電子的な制御手段(CPU等)に限定されるのでは
なく、作業員すなわち人手でも良いのである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図1−図9を参照して、本
発明の実施形態を説明する。なお、添附図面において、
同一の部材には同一の符号を付しておく。
【0026】図1は本発明の第1実施形態を示してい
る。全体を符号10で示す圧縮自着火機関は、吸気管1
2、排気管14、吸気弁16、排気弁18、及び、自着
火のタイミングを知るための圧力センサP1(機関の自
着火タイミングに関する情報を検出する検出手段)を有
している。そして吸気管12には、NOx或いはオゾン
の貯蔵手段20と、NOx或いはオゾンを吸気管12内
に噴射するためのノズル22と、貯蔵手段20の出力管
(NOx或いはオゾンの供給管)24と、該出力管24
に介装された開閉弁V1(機関の燃焼室内へ供給される
NOx或いはオゾンの供給量を調節する供給量調節手
段)とを有している。なお、開閉弁V1は開度調整自在
に構成されている。また、貯蔵手段20に代えて、オゾ
ン発生装置(オゾナイザー)を設けても良い。
【0027】圧力センサP1で検出された筒内圧力は伝
達ラインSL1を介してコントロールユニット(制御手
段)26に伝達され、コントロールユニット26は、セ
ンサP1よって計測された圧力から自着火のタイミング
を求め、求められた圧力タイミングに対応する弁開度制
御信号を、伝達ラインSL2を介して開閉弁V1に伝達
する。そして、開閉弁V1は制御信号に応答した弁開度
となり、その弁開度に対応する量のNOx或いはオゾン
が、出力管24及びノズル22を介して吸気管12内に
供給される。
【0028】係る構成を有する第1実施形態によれば、
センサP1の計測結果から燃焼室BS内が自着火が生じ
難い雰囲気であることが判明した際には、NOx或いは
オゾンの供給量を増加することにより、自着火を生じ易
い雰囲気とすることが出来る。そのため、自着火により
燃焼行程を実行する圧縮自着火機関であっても、安定し
た運転が実現出来る。
【0029】次に、図2を参照して、図1の実施形態の
制御を説明する。先ず、自着火のタイミングに関する情
報である機関10内の筒内圧力を圧力センサP1によっ
て検出する(ステップS1)。そして、検出された圧力
に基づいてコントロールユニット26では自着火のタイ
ミングが求められ、求められた自着火タイミングが適正
か否かが判断される(ステップS2)ここで、自着火タ
イミングが適正であれば(ステップS2が「適正」)、
機関10の燃焼室BSは自着火に好適な雰囲気下にあ
り、或いは、燃焼室BSはNOxの含有量は適正であ
る。従って、開閉弁V1の開度はそのままの状態に保持
され、NOx或いはオゾンの発生量(図示しないオゾナ
イザを用いた場合)もそのままに維持される(ステップ
S3)。
【0030】しかし、自着火タイミングが適正なタイミ
ングに対して早ければ(ステップS2が「早い」)、機
関10の燃焼室BSは自着火し易い雰囲気下、或いは、
NOxが必要以上に含有されている雰囲気下にあること
を意味している。従って、燃焼室BSの雰囲気を自着火
し難い方向へ移行するべく、NOx或いはオゾンの供給
量を減少するため、開閉弁V1の開度を絞り(開度が
小)、NOx或いはオゾンの供給量(図示しないオゾナ
イザを用いた場合)を減少するのである(ステップS
4)。
【0031】一方、自着火タイミングが適正なタイミン
グに対して遅ければ(ステップS2が「遅い」)、機関
10の燃焼室BSが自着火し難い雰囲気下、或いは、N
Oxが十分に含有されていない雰囲気下にあることを意
味している。従って、燃焼室BSの雰囲気を自着火し易
い方向へ移行するべく、NOx或いはオゾンの供給量を
増加するため、開閉弁V1の開度を拡げ(開度が大)、
NOx或いはオゾンの発生量(図示しないオゾナイザを
用いた場合)を増加するのである(ステップS5)。
【0032】ステップS3−S5のいずれかの処理が完
了したならば、再びステップS1に戻り、以下、機関1
0の運転が完了するまでこの処理を繰り返す。
【0033】図3は本発明の第2実施形態に係る圧縮自
着火機関を示している。図3において全体を符号30で
示す圧縮自着火機関は、図1で示す機関10と概略同様
な構成を有している。但し、図3の機関30は、NOx
或いはオゾンの貯蔵手段20−2の出力管(NOx或い
はオゾンの供給管)24−2(或いはその先端のノズル
22−2)が、圧縮自着火機関30の燃焼室BSに直接
連通している点が、第1実施形態とは相違している。
【0034】その他の構成及び作用効果は、第1実施形
態と同様であるので、重複説明は省略する。また、図3
における図示は省略されているが、圧縮自着火機関30
における自着火のタイミングを求めるための圧力センサ
(図1の部材P1)と、出力管24−2に介装される開
閉弁(図1の部材V1)と、コントロールユニット(図
1の部材26)と、伝達ライン(図1の部材SL1、S
L2)とを設けて、第1実施形態と同様の制御(図2参
照)を行う事も出来る。
【0035】図4−図6は本発明の第3実施形態を示し
ている。図4において、全体を符号40で示す圧縮自着
火機関では、吸気ポートIP、IPを介して流入する未
燃混合気は、それぞれ符号RT−1、RT−2で示す様
な流れを形成する。そして、この2本の未燃混合気の流
れRT−1、RT−2は、所謂「逆タンブル流」を構成
している。
【0036】図5において、未燃混合気の流れRS−
1、RS−2は所謂「スワール流」を構成する。また図
6において、未燃混合気の流れRSR−1、RSR−2
は所謂「逆スワール流」を構成している。
【0037】図4−図6の実施形態によれば、燃焼室B
S内に未燃混合気による逆タンブル流(図4)や、スワ
ール流(図5)や、逆スワール流(図6)が発生するの
で、燃焼室BS内に新たに流入する未燃混合気(未燃ガ
ス)は、燃焼室BSに残留し且つNOxを大量に含有す
る残留ガスと良好に且つ均一に混合する。そのため、燃
焼室BS内ではNOxの分布が均一となる。
【0038】ここで、上述した様にNOxは自着火を生
じ易くする性質を有しているので、燃焼室BSの一部の
みにNOxが偏在していると、NOx全体の量が同一で
あっても均一に分布している場合に比較すると、当該偏
在箇所におけるNOx濃度が高くなり、自着火のタイミ
ングの発生に偏りが生じてしまう。すなわち、NOx濃
度が同一であっても自着火のタイミングは同一とならな
いので、均一且つ安定な自着火の維持が困難である。こ
れに対して、図4−図6の実施形態の様に燃焼室BS内
のNOx分布が均一になっていると、NOx濃度が同一
であれば自着火の発生も均一となり、安定した運転が可
能となる。
【0039】図6において明確に示されている様に、吸
気ポートIPと排気ポートOPとは、燃焼室BSの中心
軸C−BSに対して対称に配置されている。NOxが、
より一層均一な分布となる様にするためである。
【0040】図7−図9は本発明の第4実施形態を示し
ている。図7及び図8において全体を符号50で示す圧
縮自着火機関は、燃焼室(主室)BSと副室SRとを有
している。図8で示す様に、副室SRには、点火手段5
2と、燃料噴射ノズル54とが設けられている。
【0041】(図8で示す様に)燃料噴射ノズル54
は、燃料供給管58を介して図示しない燃料供給源に連
通している。そして、燃料供給管58には開閉弁VF
(副室へ供給される混合気の空気過剰率を調節する調節
手段)が介装されている。
【0042】また、機関50には、自着火タイミングに
関する情報を検出する検出手段である圧力センサP−1
が取り付けられている。センサP−1で計測された機関
50の筒内圧力は、伝達ラインSL3を介してコントロ
ールユニット64(制御手段)に伝達される。そして、
ユニット64において自着火タイミングが求められ、そ
れに対応して、伝達ラインSL4を介し、開閉弁VFに
対して弁開度制御信号が送出される。
【0043】図8で示す機関50においては、副室SR
において点火手段52で点火すると、NOxを過剰に含
有した火炎ジェット(図7の符号FJ:図8では図示せ
ず)が発生する。この火炎ジェットが主室(燃焼室)B
S内に噴射されることにより、火炎ジェットに含有され
る過剰のNOxが主室BS内に均一に分布する。その結
果、主室BSは圧縮による自着火を生じ易い雰囲気とな
るのである。
【0044】次に、図9をも参照して、コントロールユ
ニット64による制御について説明する。
【0045】先ず、圧力センサP1により機関50の筒
内圧力を計測し、それに基づいて、コントロールユニッ
ト64において、機関50の自着火タイミングを求める
(ステップS11)。そして、求められた自着火タイミ
ングが適正であるか否かを判断する(ステップS1
2)。
【0046】ここで、自着火タイミングが適正であれば
(ステップS12が「適正」)、機関50の主室BSは
自着火するにあたって適正な雰囲気下にあり、或いは、
主室BSのNOx含有量は適正である。副室SRから火
炎ジェットにより主室BSに供給されるNOx量も適正
であると考えられるので、副室SRへの燃料供給量或い
は開閉弁VFの開度も、そのままの状態に保持される
(ステップS13)。
【0047】これに対して、自着火タイミングが適正な
タイミングに対して早い場合には(ステップS12が
「早い」)、機関50の主室BSが自着火し易い状態、
或いは、NOxが必要以上に含有されている状態にある
ので、NOx量を減少しなければならない。ここで、副
室SRにおけるNOx生成量は、副室SRの混合気の空
気過剰率が1.1の時が最も多く、空気過剰率の数値が
1.1から離隔するほどNOx生成量は減少する。従っ
て、開閉弁VFの開度を調節して、空気過剰率の数値が
1.1よりも離隔する様にせしめればNOx生成量は減
少し(ステップS14)、主室BSの雰囲気は自着火し
難い方向へ移行する。
【0048】一方、自着火タイミングが適正なタイミン
グに対して遅い場合には(ステップS12が「遅
い」)、機関50の主室BSが自着火し難い状態、或い
は、NOxが十分に含有されていない状態にある。そし
て上述した通り、副室SRにおけるNOx生成量は、副
室SRの混合気の空気過剰率が1.1の時が最も多くな
る。従って、開閉弁VFの開度を制御して副室SRへの
燃料供給量を調節して、副室SRの混合気の空気過剰率
を1.1に近接せしめて、副室SRにおけるNOx発生
量を増大させる(ステップS15)。これにより、主室
BSに含有されるNOx量を増加し、主室BSの雰囲気
を自着火し易い方向へ移行する。
【0049】ステップS3−S5のいずれかの処理が完
了したならば、再びステップS1に戻り、以下、機関1
0の運転が完了するまでこの処理を繰り返す。
【0050】図示はされていないが、図1−図9の半発
明の実施形態において、制御は自動制御にのみ限定され
るのではなく、作業員によるマニュアル制御も可能であ
る旨を付記する。
【0051】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、圧縮自着
火機関の燃焼室を適正なNOx濃度に維持することが可
能であり、自着火が均一なタイミングで行われる様な雰
囲気下に保持される。そのため、従来技術においては運
転制御が困難だった燃焼室内で自着火して瞬時に燃焼す
るタイプの圧縮自着火機関でも、安定した運転が実現出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すブロック図。
【図2】本発明の第1実施形態における制御フローチャ
ートを示す図。
【図3】本発明の第2実施形態を示すブロック図。
【図4】本発明の第3実施形態の一例を模式的に示す
図。
【図5】図4とも別の例を模式的に示す図。
【図6】図4、図5とは別の例を模式的に示す図。
【図7】本発明の第4実施形態を示す部分断面図。
【図8】本発明の第4実施形態を示すブロック図。
【図9】本発明の第4実施形態における制御フローチャ
ートを示す図。
【図10】燃焼室内で自着火する機関の圧縮行程を模式
的に示す図。
【図11】燃焼室内で自着火する機関の燃焼行程を模式
的に示す図。
【図12】燃焼室内で自着火する機関の膨張行程を模式
的に示す図。
【符号の説明】
1、10、30、50・・・圧縮自着火機関 S・・・シリンダ P・・・ピストン P1・・・圧力センサ BS・・・燃焼室(主室) SR・・・副室 V1、VF・・・開閉弁 IP・・・吸気ポート OP・・・排気ポート C−BS・・・燃焼室の中心軸 12・・・吸気管 14・・・排気管 20、20−2・・・NOx或いはオゾンの発生或いは
貯蔵手段 22、22−2、54、56・・・ノズル 24、24−2・・・出力管(NOx或いはオゾンの供
給管) 26、64・・・コントロールユニット 58・・・燃料供給管 60・・・空気配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 左近司 樹 生 東京都墨田区緑2−13−7−1006 (72)発明者 岡 本 和 久 東京都目黒区中目黒4−13−21−A210 (72)発明者 中 川 健 司 神奈川県平塚市宮松町15−10−715 (72)発明者 森 本 智 史 東京都練馬区春日町2−1−14−102 (72)発明者 川 端 康 晴 神奈川県横浜市磯子区汐見台3−3−3308 −304

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室内で自着火して瞬時に燃焼する圧
    縮自着火機関において、自着火を促進する窒素酸化物、
    或いは空気と反応して窒素酸化物を生成するオゾンを燃
    焼室内に供給する様に構成されたことを特徴とする圧縮
    自着火機関。
  2. 【請求項2】 前記機関の自着火タイミングに関する情
    報を検出する検出手段と、前記機関の燃焼室内へ供給さ
    れる窒素酸化物或いはオゾンの供給量を調節する供給量
    調節手段と、検出手段からの情報に基づいて供給量調節
    手段を制御する制御手段とを有しており、該制御手段
    は、検出手段によって得られた情報から自着火のタイミ
    ングを求め、求められた自着火タイミングが適正なタイ
    ミングに対して早い場合は窒素酸化物或いはオゾンの供
    給量を減少し、タイミングが適正な場合は窒素酸化物或
    いはオゾンの供給量を維持し、自着火タイミングが適正
    なタイミングに対して遅い場合は窒素酸化物或いはオゾ
    ンの供給量を増加する制御を行う様に構成されている請
    求項1の圧縮自着火機関。
  3. 【請求項3】 燃焼室内で自着火して瞬時に燃焼する圧
    縮自着火機関を制御する制御方法において、前記機関の
    自着火タイミングに関する情報を検出する検出工程と、
    検出工程によって得られた情報から自着火のタイミング
    を求める工程と、求められた自着火タイミングが適正な
    タイミングに対して早い場合は窒素酸化物或いはオゾン
    の供給量を減少し、タイミングが適正な場合は窒素酸化
    物或いはオゾンの供給量を維持し、自着火タイミングが
    適正なタイミングに対して遅い場合は窒素酸化物或いは
    オゾンの供給量を増加する様に制御する工程、とを有し
    ていることを特徴とする制御方法。
  4. 【請求項4】 燃焼室内で自着火して瞬時に燃焼する圧
    縮自着火機関において、燃焼室内にスワール流、逆スワ
    ール流、或いは逆タンブル流を発生せしめ、以て燃焼室
    内に残留する残留ガスと未燃ガスとを均一に混合して、
    窒素酸化物を燃焼室内で均一に分布させる様に構成した
    ことを特徴とする圧縮自着火機関。
  5. 【請求項5】 燃焼室内で自着火して瞬時に燃焼する圧
    縮自着火機関であって、且つ、副室を有する圧縮自着火
    機関において、副室から前記機関の燃焼室に対して火炎
    ジェットを噴射することにより、副室における燃焼によ
    って発生した窒素酸化物を前記機関の燃焼室内に均一に
    分布せしめる様に構成されたことを特徴とする圧縮自着
    火機関。
  6. 【請求項6】 前記機関の自着火タイミングに関する情
    報を検出する検出手段と、前記副室へ供給される燃料供
    給量を調節する調節手段と、検出手段からの情報に基づ
    いて調節手段を制御する制御手段とを有しており、該制
    御手段は、検出手段によって得られた情報から自着火の
    タイミングを求め、求められた自着火タイミングが適正
    なタイミングに対して早い場合は、副室の混合気の空気
    過剰率を、燃焼によるNOx生成量が最大となる理論最
    適値から遠ざけ、自着火タイミングが適正な場合は副室
    の混合気の空気過剰率を維持し、自着火タイミングが適
    正なタイミングに対して遅い場合は、副室の混合気の空
    気過剰率を、燃焼によるNOx生成量が最大となる理論
    最適値に近くなるよう制御を行う様に構成されている請
    求項5の圧縮自着火機関。
  7. 【請求項7】 燃焼室内で自着火して瞬時に燃焼する圧
    縮自着火機関であって、且つ、副室を有する圧縮自着火
    機関を制御する制御方法において、前記圧縮自着火機関
    の自着火タイミングに関する情報を検出する検出工程
    と、前記副室へ供給される燃料供給量を調節する燃料供
    給量調節工程と、検出工程で得られた情報から自着火の
    タイミングを求める工程と、求められた自着火タイミン
    グが適正なタイミングに対して早い場合は、副室の混合
    気の空気過剰率を、燃焼によるNOx生成量が最大とな
    る理論最適値から遠ざけ、自着火タイミングが適正な場
    合は副室の混合気の空気過剰率を維持し、自着火タイミ
    ングが適正なタイミングに対して遅い場合は、副室の混
    合気の空気過剰率を、燃焼によるNOx生成量が最大と
    なる理論最適値に近くなるよう燃料供給量を調整する様
    に制御する工程、とを有することを特徴とする制御方
    法。
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