JPH11229947A - 内燃機関の気筒判別方法及び装置 - Google Patents

内燃機関の気筒判別方法及び装置

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JPH11229947A
JPH11229947A JP3499898A JP3499898A JPH11229947A JP H11229947 A JPH11229947 A JP H11229947A JP 3499898 A JP3499898 A JP 3499898A JP 3499898 A JP3499898 A JP 3499898A JP H11229947 A JPH11229947 A JP H11229947A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 早期に気筒判別を行うことができる内燃機
関の気筒判別方法及び気筒判別装置を提供する。 【解決手段】 カム角検出用ロ−タ10には、カム角情
報を形成する大径部11及び小径部12が180度間隔
で設けられている。クランク角検出用ロ−タ30には、
所定角度毎にクランク角情報を形成する山部31及び谷
部32あるいは山部33及び谷部34が設けられてい
る。カム角検出用ロ−タ10及びクランク角検出用ロ−
タ30の外周には、カム角センサ20及びクランク角セ
ンサ40が配設されている。気筒判別手段は、クランク
角センサ20から出力されるクランク角信号に含まれて
いるクランク角情報の組み合わせパタ−ンによってクラ
ンクシャフトの回転角度を所定角度毎に判別し、判別し
たクランクシャフトの回転角度とカム角信号に含まれて
いるカム角情報とに基づいて気筒判別を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃燃機関の気筒
を判別する内燃機関の気筒判別方法及び気筒判別装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等に用いられている内燃機関は、
各気筒のピストンをクランクシャフトに連結することに
よってピストンの往復運動を回転運動に変換して取り出
している。ここで、吸気、圧縮、膨張、排気の4行程の
サイクルをクランクシャフトの2回転で行なう4サイク
ル内燃機関を多気筒連結している場合には、クランクシ
ャフトの回転角度を検出するのみではどの気筒が点火時
期、燃料噴射時期、排気位置等にあるか、すなわち気筒
判別を正確に行なうことができない。このため、通常
は、クランクシャフトにタイミングベルト等の連結手段
を介して連結され、吸排気弁を開閉させるためのカムを
有するカムシャフトの回転角度とクランクシャフトの回
転角度とを検出し、両シャフトの回転角度に基づいて気
筒判別を行なっている。
【0003】従来、特開平7−4300号公報に記載さ
れているような内燃機関の気筒判別装置が知られてい
る。この内燃機関の気筒判別装置に用いられているカム
角検出用ロ−タ及びクランク角検出用ロ−タを図16a
及び図16bに示す。カムシャフトに連結されているカ
ム角検出用ロ−タ100は、強磁性材料により形成さ
れ、180度に渡る大径部101と、180度に渡る小
径部102が設けられている。また、大径部101の回
転方向始端より90度〜100度に渡り小径部102と
同一径の凹部103が設けられ、小径部102の回転方
向始端より80度〜90度に渡り大径部101と同一径
の凸部104が設けられている。このカム角検出用ロ−
タ100の外周に対向してホ−ル素子や磁気抵抗素子を
用いた磁気センサ等のカム角センサ110が配設されて
いる。カム角センサ110は、例えばクランクシャフト
が4番気筒の圧縮上死点(TDC)位置にある状態で小
径部102の回転方向始端より5度の位置に配設されて
いる。一方、クランクシャフトに連結されているクラン
ク角検出用ロ−タ120は、強磁性材料で形成され、1
0度間隔で歯121が設けられているとともに、連続す
る2つの歯を欠き落とした欠歯部123が設けられてい
る。このクランク角検出用ロ−タ120の外周に対向し
てホール素子や磁気抵抗素子を用いた磁気センサ等のク
ランク角センサ130が配設されている。クランク角セ
ンサ130は、例えばクランクシャフトが4番気筒の圧
縮上死点の位置にある状態で欠歯部123の回転方向終
端位置に配設されている。カム角センサ110から出力
されるカム角信号、クランク角センサ130から出力さ
れるクランク角信号は、例えばカム角検出用ロ−タ10
0、クランク角検出用ロ−タ120の外周との間隔が狭
い時にHi、広い時にLoとなる。また、カム角センサ
110からのカム角信号及びクランク角センサ130か
らのクランク角信号に基づいて気筒判別を行う気筒判別
手段が設けられている。
【0004】この従来の内燃機関の気筒判別装置は、カ
ム角信号及びクランク角信号に基づいて図17に示すよ
うに気筒判別を行う。まず、クランク角信号の立上りか
ら次の立上りまでの時間間隔、すなわちパルス間隔T
(n)を測定する。そして、今回のパルス間隔T(n)
が前回のパルス間隔T(n−1)より大きいか否かを判
断し、大きい時、すなわち欠歯部123の位置にある時
は、クランクシャフトがクランク角で0度か360度の
位置にあると認識する。次いで、カム角信号がHiであ
るかLoであるかを判断し、Hiであれば1番気筒の圧
縮上死点位置であり、Loであれば4番気筒の圧縮上死
点位置であると認識する。一方、今回のパルス間隔T
(n)が前回のパルス間隔T(n−1)より大きくない
時、すなわち歯121の位置にある時は、クランクシャ
フトがクランク角で180度あるいは540度の位置に
ある状態を検出する。例えば、クランク角信号のパルス
を2個計数する間にカム角信号がHi→Lo→Hiある
いはLo→Hi→Loに変化する時点を検出する。そし
て、その時にカム角信号がHiであれば3番気筒の圧縮
上死点位置であると認識し、Loであれば2番気筒の圧
縮上死点位置であると認識する。さらに、この時のパル
ス間隔T(n)に基づいてエンジン回転数を検出する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の内燃機関の気筒
判別装置では、少なくともカム角検出用ロ−タ100が
90度、すなわちクランクシャフトが180度回転しな
いと気筒判別を行なうことができない。また、カムシャ
フトがタイミングベルトによってクランクシャフトと連
結されている場合には、エンジンの加速時等においてタ
イミングベルトに伸び等が発生し、クランクシャフトと
カムシャフトの相対位置がずれて気筒判別を誤判定する
可能性がある。特に、可変バルブタイミング機構を採用
した場合には、さらに大きくずれてしまう。このような
クランクシャフトとカムシャフトの相対位置のずれによ
り気筒判別を誤判定した場合にも、少なくともクランク
シャフトが180度回転しなければ次の気筒判別を行う
ことができない。このように、従来の内燃機関の気筒判
別装置は、クランクシャフトが180度回転しなければ
気筒判別を行うことができず、エンジン始動時における
点火制御や燃料噴射制御等の開始時期が遅れるという問
題点があった。本発明は、このような問題点を解決する
ために創案されたものであり、早期に気筒判別を行うこ
とができ、エンジン始動時の点火制御や燃料噴射制御等
の開始時期を早めることができる内燃機関の気筒判別方
法及び気筒判別装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、各気筒のピストンに連結
されたクランクシャフトと、前記クランクシャフトに連
結されたカムシャフトを有する内燃機関の気筒判別方法
であって、前記クランクシャフトの所定角度のそれぞれ
を示すクランク角情報とカムシャフトが180度に渡る
区間のいずれに位置するかを示すカム角情報とに基づい
て気筒判別を行う内燃機関の気筒判別方法である。請求
項1に記載の内燃機関の気筒判別方法を用いれば、早期
に気筒判別を行うことができる。また、請求項2に記載
の発明は、請求項1に記載の内燃機関の気筒判別方法に
おいて、前記クランク角情報の組み合わせパタ−ンと前
記カム角情報とに基づいて気筒判別を行う。請求項2に
記載の内燃機関の気筒判別方法を用いれば、安定して気
筒判別を行うことができる。また、請求項3に記載の発
明は、各気筒のピストンに連結されたクランクシャフト
と、前記クランクシャフトに連結されたカムシャフトを
有する内燃機関の気筒判別装置であって、前記クランク
シャフトが所定角度回転する毎に当該所定角度を示すク
ランク角情報を出力するクランク角情報出力手段と、前
記カムシャフトが180度に渡る区間のいずれに位置す
るかを示すカム角情報を出力するカム角情報出力手段
と、前記クランク角情報と前記カム角情報とに基づいて
気筒判別を行う気筒判別手段とを備える内燃機関の気筒
判別装置である。請求項3に記載の内燃機関の気筒判別
装置を用いれば、早期に気筒判別を行うことができる。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の内燃
機関の気筒判別装置において、前記気筒判別手段は前記
クランク角情報の組み合わせパタ−ンとカム角情報とに
基づいて気筒判別を行う。請求項4に記載の内燃機関の
気筒判別装置を用いれば、安定して気筒判別を行うこと
ができる。また、請求項5に記載の内燃機関の気筒判別
装置において、前記クランク角情報を「1」あるいは
「0」のデ−タとする。請求項5に記載の内燃機関の気
筒判別装置を用いれば、クランク角情報出力手段の構成
が簡単になる。また、請求項6に記載の発明は、請求項
3〜5のいずれかに記載の内燃機関の気筒判別装置にお
いて、前記クランク角情報出力手段をクランク角検出用
ロータとクランク角センサとにより構成するとともに、
前記カム角情報出力手段をカム角検出用ロータとカム角
センサとにより構成し、前記クランク角検出用ロータ及
びカム角検出用ロータに山部と谷部を板厚方向両側に逆
位相で設け、前記クランク角センサ及びカム角センサは
それぞれ前記クランク角検出用ロータ及びカム角検出用
ロータの板厚方向両側の山部と谷部の検出信号を差動出
力するように構成する。請求項6に記載の内燃機関の気
筒判別装置を用いれば、センサの取り付け誤差による検
出誤差を防止することができ、検出精度を向上させるこ
とができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を用いて説明する。本発明の第1の実施の形態で用い
るカム角検出用ロ−タ及びクランク角検出用ロ−タを図
1a及び図1bに示す。カムシャフトと連動して回転す
るカム角検出用ロ−タ10は、強磁性材料により形成さ
れ、ほぼ180度間隔でカム角情報を形成する大径部
(山部)11及び小径部(谷部)12が設けられてい
る。このカム角検出用ロ−タ10の外周に対向して、大
径部11及び小径部12を検出するホ−ル素子や磁気抵
抗素子を用いた磁気センサ等のカム角センサ20が配設
されている。一方、クランクシャフトと連動して回転す
るクランク角検出用ロ−タ30は、強磁性材料により形
成され、所定角度、図では15度間隔毎に当該所定角度
を示すクランク角情報を形成する山部31と谷部32あ
るいは山部33と谷部34が設けられている。このクラ
ンク角検出用ロ−タ30の外周に対向して、山部31、
33及び谷部32、34を検出するホ−ル素子や磁気抵
抗素子を用いた磁気センサ等のクランク角センサ40が
配設されている。本実施の形態では、山部と谷部により
「1」あるいは「0」のデ−タを形成しクランク角情報
として用いている。デ−タ「1」を示す部分の山部31
と谷部32の形状は、例えば図2aに示すように、クラ
ンク角検出センサ40から出力されるクランク角信号の
立下りから立上りまでの時間間隔t1と立上りから立下
りまでの時間間隔t2との比、すなわち基準の角度(こ
の場合15度)内のHiの時間間隔t1とLoの時間間
隔t2との比(t1/t2)が1より小さくなるように
形成されている。また、デ−タ「0」を示す部分の山部
33と谷部34の形状は、図2bに示すように、t1/
t2が1より大きくなるように形成されている。カム角
検出用ロ−タ10、カム角センサ20、クランク角検出
用ロ−タ30、クランク角センサ40は、例えば図8に
示す関係となるように配設されている。なお、カム角検
出用ロ−タ10とカム角センサ20によって本発明のカ
ム角情報出力手段が構成され、クランク角検出用ロ−タ
30とクランク角センサ40とによって本発明のクラン
ク角情報出力手段が構成されている。
【0008】以上のように構成することにより、クラン
ク角情報、この場合「1」あるいは「0」のデ−タを判
別することによってクランクシャフトが所定角度(15
度)回転したことを検出することができる。クランク角
情報の設定例を図3に示す。クランク角検出用ロ−タ3
0に、図3に示すような「1」あるいは「0」のクラン
ク角情報を示す山部31と谷部32あるいは山部33と
谷部34が15度毎に形成されている場合、連続する6
つのクランク角情報を組み合わせることによってクラン
クシャフトの回転角度を15度毎に検出することができ
る。すなわち、図3において、「0,0,0,0,0,
1」のクランク角情報の組み合わせパターンが認識でき
た場合には、クランクシャフトが90度の位置にあるこ
とが分かる。そして、その次のデ−タにより「0,0,
0,0,1,0」の組み合わせパターンが認識できた場
合には、クランクシャフトが105度の位置にあること
が分かる。連続する6つのクランク角情報の組み合わせ
パターンとクランクシャフトの回転角度との対応関係を
図4に示す。
【0009】4サイクル内燃機関はクランクシャフトの
2回転によって各行程を実行するため、クランクシャフ
トの回転角度を認識しただけでは正確に気筒判別を行な
うことができない。そこで、このようにして認識したク
ランクシャフトの回転角度とカム角センサ20から出力
されるカム角信号に含まれているカム角情報、この場合
カム角信号のHiあるいはLo状態とに基づいて気筒判
別を行なう。例えば、クランクシャフトの回転角度が0
度でカム角信号がHiの時には1番気筒が圧縮上死点の
位置であり、クランクシャフトの回転角度が0度でカム
角信号がLoの時には4番気筒が圧縮上死点の位置であ
ることが分かる。同様にして、クランクシャフトの回転
角度が180度でカム角信号がHiの時には3番気筒が
圧縮上死点の位置にあり、クランクシャフトの回転角度
が180度でカム角信号がLoの時には2番気筒が圧縮
上死点の位置にあることが分かる。
【0010】次に、本発明の内燃機関の気筒判別装置の
一実施の形態のブロック構成図を図5に示す。気筒判別
装置は、カム角検出用ロ−タ(図示せず)、クランク角
検出用ロ−タ(図示せず)、カム角センサ20、クラン
ク角センサ40、気筒判別手段50等により構成されて
いる。気筒判別手段50は、中央演算処理回路(マイク
ロプロセッサMPU)51、中央演算処理回路51等に
マスタ−クロックを供給するクロック発生器52、クラ
ンク角センサ40から出力されるクランク角信号をパル
ス信号に波形整形するパルス判別回路53、カム角セン
サ20やパルス判別回路53を介したクランク角信号を
入力する入力ポ−ト54、気筒判別プログラム等を格納
したリ−ドオンリメモリ(ROM)55、作業領域等と
して用いられるランダムアクセスメモリ(RAM)5
6、これらを接続するバスライン57等を備えている。
なお、パルス判別回路はセンサに内蔵されている場合も
ある。
【0011】気筒判別手段50による気筒判別処理を図
6及び図7のフロ−チャ−ト図により説明する。この気
筒判別処理は、イグニッションキ−操作時等のエンジン
の始動時に開始される。先ず、パルス判別回路53によ
り波形整形されたクランク角信号のパルスの谷部の時間
間隔(立下りから立上りまでの時間間隔)t1、山部の
時間間隔(立上りから立下りまでの時間間隔)t2を計
測する(ステップS1)。次に、谷部の時間間隔t1と
山部の時間間隔t2との比(t1/t2)を判別し、比
が1以下、例えばt1/t2<1であれば「1」と認識
し、比が1以上、例えばt1/t2≧1であれば「0」
と認識する(ステップS2)。また、谷部の時間間隔t
1と山部の時間間隔t2を加算して基準の角度(クラン
ク角で15度)に対する時間間隔(t1+t2)を求め
る(ステップS3)。そして、基準の角度に対する時間
間隔に基づいてエンジン回転数を求める(ステップS
4)。エンジン回転数は、例えば、60/[24×(t
1+t2)]により求める。
【0012】次に、連続する所定数以上のクランク角情
報、この場合6個以上のパルスを計数したか否かを判断
する(ステップS5)。パルスを6個以上計数していな
ければステップS1に戻る。6個以上のパルスを計数し
ている場合には、過去の連続する6個のパルスの並び、
すなわち連続する6個の「1」あるいは「0」の組み合
わせパターンを認識する(ステップS6)。そして、ス
テップS6で認識した6個の「1」あるいは「0」の組
み合わせパターンに基づき、例えば図4に示したマップ
等によりクランクシャフトの回転角度(絶対角度θ)を
認識する(ステップS7)。次に、ステップS7で認識
したクランクシャフトの絶対角度θが0度(360度)
であるか、180度であるか、0度でも180度でもな
いかを判断する(ステップS8)。
【0013】クランクシャフトの絶対角度θが0度であ
る場合には、カム角信号がHiであるかLoであるかを
判断する(ステップS9)。カム角信号がHiである場
合には、1番気筒が圧縮上死点の位置にあると認識する
(ステップS10)。一方、カム角信号がLoである場
合には、4番気筒が圧縮上死点の位置であると認識する
(ステップS11)。
【0014】ステップS8でクランクシャフトの絶対角
度θが180度である場合には、カム角信号がHiであ
るかLoであるかを判断する(ステップS12)。カム
角信号がHiである場合には、3番気筒が圧縮上死点の
位置にあると認識する(ステップS13)。一方、カム
角信号がLoである場合には、2番気筒が圧縮上死点の
位置であると認識する(ステップS14)。
【0015】また、ステップS8でクランクシャフトの
絶対角度θが0度でも180度でもない場合には、カム
角信号がHiであるかLoであるかを判断する(ステッ
プS15)。カム角信号がHiである場合には、クラン
クシャフトがクランク角で−10度〜と350度の間の
任意の位置にあると認識する(ステップS16)。一
方、カム角信号がLoである場合には、クランクシャフ
トがクランク角で350度〜710度の間の任意の位置
にあると認識する(ステップS17)。
【0016】ステップS10、S11、S13、S1
4、S16、S17でクランクシャフトの位置を認識し
た後、エンジン停止指令が入力されているか否かを判断
する(ステップS18)。エンジン停止指令が入力され
ていない場合にはステップS1に戻り、エンジン停止指
令が入力されている場合には気筒判別処理を終了する。
【0017】本発明を用いた場合のカム角信号及びクラ
ンク角信号と気筒判別位置とのタイミングチャ−トを図
8に示す。図8に示すように、本実施の形態の気筒判別
方法あるいは気筒判別装置を用いると、クランクシャフ
トがどの位置にあっても、クランク角信号のパルスを連
続して6個検出することによりクランクシャフトの回転
角度を認識することができるから、15度×6パルス=
90度(クランク角)が最短の気筒判別区間である。ま
た、パルス立ち下がり直後からの検出開始を考慮する
と、90度+15度=105度(クランク角)が最長の
気筒判別区間となる。すなわち、エンジンのクランクシ
ャフトがいずれの位置から始動しても105度未満で気
筒判別が可能となり、点火時期制御や燃料噴射時期制御
等を早期に開始することができるため、エンジン始動性
が向上する。
【0018】以上のように、従来の内燃機関の気筒判別
装置ではクランクシャフトが少なくとも180度回転し
なければ気筒判別を行うことができなかったが、本発明
ではクランクシャフトが180度回転する前に気筒判別
を行うことができる。また、従来の内燃機関の気筒判別
装置では気筒判別を誤判定した場合には少なくともクラ
ンクシャフトが180度回転しなければ次の気筒判別を
行なうことができなかった。一方、本発明では気筒判別
を誤判定してもクランクシャフトが所定角度、本実施の
形態では15度回転すればクランクシャフトの回転角度
を検出することができるため、安定して気筒判別を行な
うことができ、エンジン始動性が向上する。
【0019】次に、クランク角検出用ロ−タの基準の角
度を30度に設定した第2の実施の形態を図9に示す。
なお、図9aはカム角検出用ロ−タ60を示し、図9b
はクランク角検出用ロ−タ80を示す。カム角検出用ロ
−タ60には、ほぼ180度間隔でカム角情報を形成す
る大径部(山部)61及び小径部(谷部)62が設けら
れている。また、カム角検出用ロ−タ60の外周に対向
してカム角センサ70が配設されている。一方、クラン
ク角検出用ロ−タ80には、所定角度、図では30度毎
にクランク角情報を形成する山部81と谷部82あるい
は山部83と谷部84が設けられている。山部81と谷
部82あるいは山部83と谷部84により、クランク角
検出用ロ−タ80が30度回転する毎に「1」あるいは
「0」のクランク角情報がクランク角センサ90から出
力される。したがって、クランク角センサ90から出力
されるクランク角信号に含まれている「1」あるいは
「0」のクランク角情報を検出することによってクラン
クシャフトが30度回転したことを検出することができ
る。これを、図10に示す。また、連続する4つのクラ
ンク角情報を組み合わせることによってクランクシャフ
トの回転角度を30度毎に検出することができる。連続
する4つのクランク角情報の組み合わせパタ−ンとクラ
ンクシャフトの回転角度との対応関係を図11に示す。
このようにして認識したクランクシャフトの回転角度と
カム角センサ70から出力されるカム角信号に含まれて
いるカム角情報とに基づいて気筒判別を行なうことがで
きる。
【0020】本実施の形態では、クランクシャフトがど
の位置にあっても、連続した4個のパルスを検出するこ
とによりクランクシャフトの回転角度を認識することが
できるから、30度×4パルス=120度(クランク
角)から120度+30度=150度(クランク角)の
範囲内で気筒判別を行うことができる。また、気筒判別
を誤判定した場合でも、クランクシャフトが所定角度、
本実施の形態では30度回転すればクランクシャフトの
回転角度を検出することができるため、安定して気筒判
別を行うことができる。
【0021】以上の実施の形態では、各ロータの外周に
山部と谷部を設け、ロータの外周に対向して1個の磁気
センサを設けている。この場合、ロータが回転して山部
及び谷部が磁気センサが配設されている位置を通過する
と、磁気センサより図12aに示すような信号が出力さ
れる。そして、磁気センサからの出力信号のレベルをス
レッシュホールドレベルと比較し、例えば出力信号のレ
ベルがスレッシュホールドレベルより小さい時にはL
o、大きい時にはHiのパルスを出力する。これによ
り、ロータの山部及び谷部が検出される。磁気センサの
出力信号の立ち上がり特性及び立ち下がり特性は、磁気
センサの取り付け誤差、すなわち磁気センサとロータと
の間のエアギャップのバラツキによって変化する。磁気
センサの出力信号の立ち上がり特性を図12bに示す。
図12bにおいて、実線はエアギャップが小さい時の立
ち上がり特性を示し、破線はエアギャップが大きい時の
立ち上がり特性を示す。磁気センサの出力信号の立ち上
がり特性及び立ち下がり特性にバラツキがでると、磁気
センサの出力信号がスレッシュホールドレベルと一致す
る点が異なり、ロータの山部及び谷部の検出誤差、すな
わちロータの回転角度の検出誤差が生じる。
【0022】磁気センサの取り付け誤差によるロータの
回転角度の検出誤差を防止するカム角情報出力手段及び
クランク角情報出力手段の第3の実施の形態を図13及
び図14に示す。なお、図13aはカム角検出用ロータ
150の正面図、図13bはその右側面図、図14aは
クランク角検出用ロータ170の正面図、図14bはそ
の右側面図である。カム角検出用ロータ150には、板
厚方向の一方側に180度間隔でカム角情報を形成する
大径部151及び小径部152が設けられ、他方側には
一方側と逆位相で小径部153及び大径部154を設け
られている。そして、カム角検出用ロータの一方側の外
周に対向して大径部151及び小系部152を検出する
磁気センサ161が、他方側の外周に対向して小系部1
53及び大径部154を検出する磁気センサ162が配
設されており、両磁気センサ161及び162の出力信
号の差動出力をカム角信号としている。クランク角検出
用ロータ170には、板厚方向の一方側に所定角度毎に
山部171と谷部172あるいは山部173と谷部17
4が設けられ、他方側に一方側と逆位相で谷部175と
山部176あるいは谷部177と山部178が設けられ
ている。そして、クランク角検出用ロータ170の一方
側の外周に対向して山部171、173及び谷部17
2、174を検出する磁気センサ181が、他方側の外
周に対向して谷部175、177及び山部176、17
8を検出する磁気センサ182が配設されており、両磁
気センサ181及び182の出力信号の差動出力をクラ
ンク角信号としている。磁気センサ161と162、1
81と182は、設置作業の容易性から一体に構成する
のが好ましい。
【0023】ロータの板圧方向両側に設けた磁気センサ
の出力信号の差動出力をコンパレータにより求めると、
図15aに示すような出力信号が得られる。スレッシュ
ホールドレベルをGND(接地)レベルとした場合の差
動出力の立ち上がり特性を図15bに示す。図15bに
おいて、実線は両磁気センサとロータとの間のエアギャ
ップが小さい時の立ち上がり特性を示し、破線はエアギ
ャップが大きい時の立ち上がり特性を示す。図15bに
示すように、磁気センサの取り付け誤差があってもロー
タの回転角度の検出誤差はほとんどない。このように、
カム角検出用ロータ及びクランク角検出用ロータに板厚
方向両側に山部及び谷部を逆位相で設け、各ロータの板
圧方向両側に設けた磁気センサの出力信号の差動出力を
それぞれカム角信号及びクランク角信号とすると、磁気
センサの取り付け誤差によるロータの回転角度の検出誤
差を防止することができる。
【0024】以上の実施の形態では、クランク角情報を
形成する部材をクランク角検出用ロ−タに設けた山部と
谷部によって構成したが、クランク角情報を形成する部
材の構成は、山部と谷部に限定されず、クランクシャフ
トが所定角度回転したことを検出することができればよ
い。また、クランク角情報を形成する部材は、15度や
30度間隔以外の種々の角度間隔で設けることができ
る。さらに、クランク角情報の組み合わせ数も種々変更
可能である。また、クランク角情報として「1」あるい
は「0」のデ−タを用いたが、クランク角情報は各所定
角度毎に異なるデ−タを用いてもよい。この場合には、
クランク角情報によってクランクシャフトの回転角度を
認識することができる。また、カム角情報を形成する部
材をカム角検出用ロ−タに設けた大径部(山部)及び小
径部(谷部)によって構成したが、カム角情報を形成す
る部材の構成は、大径部及び小径部に限定されず、カム
シャフトが180度に渡る区間のいずれに位置するかを
検出することができればよい。また、カム角センサ及び
クランク角センサとしてホ−ル素子や磁気抵抗素子を用
いた磁気センサを用いたが、これらのセンサは反射式あ
るいは透過式の光学式センサ、機械式センサ等種々のセ
ンサを用いることができる。また、カム角検出用ロ−タ
やクランク角検出用ロ−タ等の配置関係は図8に示す配
置関係に限定されない。また、気筒判別装置の構成は、
図5に示した構成に限定されない。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
内燃機関の気筒判別方法を用いれば、早期に気筒判別を
行うことができる。また、請求項2に記載の内燃機関の
気筒判別方法を用いれば、安定して気筒判別を行うこと
ができる。また、請求項3に記載の内燃機関の気筒判別
装置を用いれば、早期に気筒判別を行うことができる。
また、請求項4に記載の内燃機関の気筒判別装置を用い
れば、安定して気筒判別を行うことができる。また、請
求項5に記載の内燃機関の気筒判別装置を用いれば、ク
ランク角情報出力手段の構成が簡単になる。また、請求
項6に記載の内燃機関の気筒判別装置を用いれば、セン
サの取り付け誤差による検出誤差を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態で用いるカム角検出
用ロ−タ及びクランク角検出用ロ−タの構成図である。
【図2】クランク角検出用ロ−タに設けられる山部と谷
部により形成されるクランク角情報を示す図である。
【図3】クランク角情報とクランク角度との関係を示す
図である。
【図4】クランク角情報の組み合わせパタ−ンとクラン
クシャフトの回転角度との対応関係を示す図である。
【図5】本発明の内燃機関の気筒判別装置の一実施の形
態のブロック構成図である。
【図6】気筒判別処理を説明するためのフロ−チャ−ト
図である。
【図7】気筒判別処理を説明するためのフロ−チャ−ト
図である。
【図8】カム角信号及びクランク角信号と気筒判別位置
との関係を示すタイミングチャ−ト図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態で用いるカム角検出
用ロ−タ及びクランク角検出用ロ−タの構成図である。
【図10】クランク角情報とクランク角度との関係を示
す図である。
【図11】クランク角情報の組み合わせパタ−ンとクラ
ンクシャフトの回転角度との対応関係を示す図である。
【図12】センサの出力信号の特性を示す図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態で用いるカム角検
出用ロータの構成図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態で用いるクランク
角検出用ロータの構成図である。
【図15】センサの出力信号の特性を示す図である。
【図16】従来のカム角検出用ロ−タ及びクランク角検
出用ロ−タの構成図である。
【図17】従来例におけるカム角信号及びクランク角信
号と気筒判別位置との関係を示すタイミングチャ−ト図
である。
【符号の説明】
10、60、100、150 カム角検出用ロ−タ 11、61、151、154 大径部 12、62、152、153 小径部 20、70、110、161、162 カム角センサ 30、80、120、170 クランク角検出用ロ−タ 31、33、81、83、171、173、176、1
78 山部 32、34、82、84、172、174、175、1
77 谷部 40、90、130、181,182 クランク角セン
サ 50 気筒判別手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各気筒のピストンに連結されたクランク
    シャフトと、前記クランクシャフトに連結されたカムシ
    ャフトを有する内燃機関の気筒判別方法であって、前記
    クランクシャフトの所定角度のそれぞれを示すクランク
    角情報とカムシャフトが180度に渡る区間のいずれに
    位置するかを示すカム角情報とに基づいて気筒判別を行
    う内燃機関の気筒判別方法。
  2. 【請求項2】 前記クランク角情報の組み合わせパタ−
    ンと前記カム角情報とに基づいて気筒判別を行う請求項
    1に記載の内燃機関の気筒判別方法。
  3. 【請求項3】 各気筒のピストンに連結されたクランク
    シャフトと、前記クランクシャフトに連結されたカムシ
    ャフトを有する内燃機関の気筒判別装置であって、前記
    クランクシャフトが所定角度回転する毎に当該所定角度
    を示すクランク角情報を出力するクランク角情報出力手
    段と、前記カムシャフトが180度に渡る区間のいずれ
    に位置するかを示すカム角情報を出力するカム角情報出
    力手段と、前記クランク角情報と前記カム角情報とに基
    づいて気筒判別を行う気筒判別手段とを備える内燃機関
    の気筒判別装置。
  4. 【請求項4】 前記気筒判別手段は前記クランク角情報
    の組み合わせパタ−ンと前記カム角情報とに基づいて気
    筒判別を行う請求項3に記載の内燃機関の気筒判別装
    置。
  5. 【請求項5】 前記クランク角情報は「1」あるいは
    「0」のデ−タである請求項3または4に記載の内燃機
    関の気筒判別装置。
  6. 【請求項6】 前記クランク角情報出力手段をクランク
    角検出用ロータとクランク角センサとにより構成すると
    ともに、前記カム角情報出力手段をカム角検出用ロータ
    とカム角センサとにより構成し、前記クランク角検出用
    ロータ及びカム角検出用ロータに山部と谷部を板厚方向
    両側に逆位相で設け、前記クランク角センサ及びカム角
    センサはそれぞれ前記クランク角検出用ロータ及びカム
    角検出用ロータの板厚方向両側の山部と谷部の検出信号
    を差動出力する請求項3〜5のいずれかに記載の内燃機
    関の気筒判別装置。
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