JPH1123149A - 木材の乾燥方法及びこれに用いる木材圧縮脱水装置 - Google Patents

木材の乾燥方法及びこれに用いる木材圧縮脱水装置

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JPH1123149A
JPH1123149A JP17683997A JP17683997A JPH1123149A JP H1123149 A JPH1123149 A JP H1123149A JP 17683997 A JP17683997 A JP 17683997A JP 17683997 A JP17683997 A JP 17683997A JP H1123149 A JPH1123149 A JP H1123149A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】角材を短い日数で、その芯部まで十分乾燥する
ことのできる効率の良い角材の乾燥方法及びこれに用い
る木材圧縮脱水装置を提供することにある。 【解決手段】連続的に供給され搬送される角材の上面及
び両側面を圧縮して、平均含水率が80〜110 %となるよ
うに圧縮脱水処理した後、さらに、80〜150 ℃に加熱乾
燥して、平均含水率を20%以下とする

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材の板材建築構
造材、いわゆる柱、土台、ハリ、ケタ等を、木材が本来
有している弾性、粘弾性、動弾性を利用して、木材を連
続的に圧縮脱水して乾燥する木材の乾燥方法及びこれに
用いる木材圧縮脱水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建築構造材として用いられる木材
は、伐採後十分乾燥したものが用いられるが、通常、乾
燥機を用いて強制乾燥される。乾燥の進行につれ木材の
表層部は速やかに乾燥され、表層部の含水率は減少す
る。表層部の含水率が減少すると、表層部の熱伝導率が
下がり、木材内部への熱伝導が悪くなり、内部の乾燥に
時間を要する。その結果、木材の表層部と内部とで収縮
率に大きな差を生じ亀裂Aを生じる(図5参照)。特に
国産材の芯持角材では、白色リング状のB部が芯部の乾
燥を妨げている。この対策として、木材に予め切込みC
を入れ、乾燥を容易とする方法が一部地域で採用されて
いる(図6参照)。この方法は、建築構造材として使用
する箇所が限定されているため、現在ではあまり利用さ
れていない。
【0003】このような切込みを入れずしかも亀裂を生
じさせないで乾燥するには、国産の杉間伐芯持材で、含
水率が平均100 %の柱材(105 ×105 × 3600 mm)をそ
の芯部まで18%程度に乾燥するのに、およそ600 〜700
時間(25〜30日)を要する。このような乾燥方法は、乾
燥施設等の設備償却コスト、その他の乾燥コストを合わ
せると莫大な経費を必要とする。例えば、日産50m3程度
の中規模の木材工場でも、正しく芯部まで含水率18%程
度に乾燥するためには、10〜20基以上の乾燥機を備えね
ばならず、コスト的に不可能である。
【0004】従って、安価な輸入外材に対抗するため、
乾燥時間を240 〜250 時間(ほぼ10日)程度にとどめ、
表面から深さ10〜 15mm 程度の表層部の含水率を20%程
度に、芯部で30〜50%程度に乾燥して、市場に人工乾燥
材として出荷しているのが現実である。また、木材を十
分に乾燥すると黒く変色するため、多くは、外観を重視
して、表面乾燥のみの不十分な乾燥状態で出荷されてい
る。このような不十分な乾燥ではクレームの発生につな
がりかねず、このため大手の住宅メーカーでは、一部に
鉄骨を使用したり、あるいは価格は高くとも集成材(積
層材)を使用するところが多くなり、ますます国産材の
利用が難しくなってきている。
【0005】一方、わが国では戦後、成長の早い樹種と
して針葉樹、北海道ではトド松、カラ松、エゾ松、本州
では杉、ヒノキが主に植林されてきた。従って、今後、
これらの木材を主とする膨大な量の産出が必至である。
しかし、針葉樹は米国から米松、スプルスが輸入され、
その他、南米、ニュージーランド、スウェーデン、ロシ
ア等からも輸入され、これら外材は国内消費の75%に達
している。従って、今後膨大な量の産出が予想される国
産針葉樹を建築構造材として使用するには、容易かつ安
価なコストで十分な乾燥を可能とする乾燥方法の開発が
切望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決して、角材を短い日数で、その芯部まで十分乾燥す
ることのできる効率の良い角材の乾燥方法及びこれに用
いる木材圧縮脱水装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の木材の乾燥方法
は、連続的に供給され搬送される角材の上面及び両側面
を圧縮して、平均含水率が80〜110 %となるように圧縮
脱水処理した後、さらに、80〜150 ℃に加熱乾燥して、
平均含水率を20%以下とすることを特徴としている。
【0008】さらに、本発明の木材圧縮脱水装置は、角
材を連続的に搬送する搬送手段と角材の上面及び両側面
を圧縮する圧縮手段とを備え、圧縮手段は、角材の上面
を圧縮する上面圧縮手段と両側面を圧縮する側面圧縮手
段からなり、前記上面圧縮手段は、加圧シリンダーに接
続された圧縮ローラーを有し、前記側面圧縮手段が、一
方の側面に接して、加圧シリンダーに接続された圧縮ロ
ーラーを有し、他方の側面に接して、固定された固定ロ
ーラーを有することを特徴としている。また、前記圧縮
手段を、高圧の圧縮手段とこれより相対的に低圧の圧縮
手段で構成するのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の木材乾燥方法及び
これに用いる木材圧縮脱水装置について詳細に説明す
る。図1は、本発明の木材圧縮脱水装置を示す平面図で
あり、図2は、図1の正面図である。先ず、被乾燥処理
材である角材1は、供給コンベヤ2により木材圧縮脱水
装置3に供給される。木材圧縮脱水装置3内には角材1
を連続的に搬送する搬送キャタピラ4が配設され、角材
1はこの上を圧縮脱水されながら搬送される。角材1の
圧縮はその上面及び両側面から行われる。角材1の上面
を圧縮する上面圧縮手段は、加圧シリンダー5とこれに
接続された圧縮ローラー6から構成され、圧縮ローラー
6は、角材1の上面に接してその移動とともに回転しつ
つ加圧シリンダー5で圧縮する。
【0010】角材1の両側面を圧縮する側面圧縮手段
は、一方の側面に接して、加圧シリンダー7に接続され
た圧縮ローラー8を有し、他方の側面に接して、固定さ
れた固定ローラー9を有している。角材1は圧縮ローラ
ー8と固定ローラー9との間を圧縮脱水されながら搬送
される。
【0011】さらに、木材圧縮脱水装置3は、前記上面
圧縮手段よりも相対的に高圧の上面圧縮手段と、前記側
面圧縮手段よりも相対的に高圧の側面圧縮手段とを備え
ている。高圧の上面圧縮手段は加圧シリンダー10に接続
された圧縮ローラー11を有している。高圧の側面圧縮手
段は、一方の側面に接して、加圧シリンダー12に接続さ
れた圧縮ローラー13を有し、他方の側面に接して、固定
された固定ローラー14を有している。この圧縮ローラー
13と固定ローラー14との間を通過させることにより角材
1を圧縮脱水する。
【0012】図3(a)は搬送キャタピラ4の上面を示
し、(b)は、(a)のX−X線に沿う断面図である。
搬送キャタピラ4は、圧縮ローラー6,11の加圧力に耐
えるとともに、搬送キャタピラ4の上面を、脱水された
水が排水され易い構造とするのが好ましく、図3が例示
される。上部プレート21の上面には縦横に排水溝22が、
さらに適宜箇所に排水孔23が設けられている。搬送キャ
タピラ4の下部には、駆動チェーン25が設けられ、レー
ル26上を移動する。
【0013】図4は高圧の圧縮ローラー11を示し、
(a)は正面図、(b)は平面図であり、圧縮ローラー
11の表面にはコマ27とその周囲に縦横に排水溝28が設け
られ、脱水された水が排水され易い構造とされている。
【0014】角材1は、上面及び両側面を圧縮されつつ
搬送キャタピラ4により木材圧縮脱水装置3内を搬送さ
れる。圧縮脱水された角材1は、搬出コンベヤ15上を搬
送され、次工程の乾燥炉にて最高温度120 ℃で、昇温、
冷却時間を含め 40 〜60時間加熱処理することにより、
平均含水率20%以下に乾燥される。
【0015】なお、圧縮ローラー6、8に圧縮力を伝達
する加圧シリンダー5、7は、空圧方式でも差し支えな
いが、容易により大きな力の得られる油圧方式が好まし
く、圧縮力は、例えば、角材の断面サイズ110 ×110 mm
に対して、ゲージ圧70〜110kg/cm2程度が好ましい。同
様に、圧縮ローラー11、13に高圧縮力を伝達する加圧シ
リンダー10、12の圧縮力は、ゲージ圧 120〜170 kg/cm2
程度が好ましい。この範囲内であれば角材1の弾性限度
を大きく超えることなく、角材内部に微細な亀裂を生じ
させ、乾燥を促進させることができる。このときの搬送
キャタピラ4の角材搬送速度は2〜8m/ 分である。こ
のような条件下で圧縮脱水すると、平均含水率120 %の
角材1でも80〜110 %程度に低下する。
【0016】なお、角材に加えられる圧縮荷重は、角材
の弾性限度を大きく超えることは許されず、荷重を取り
除いたとき元のサイズにほぼ復元する範囲内で設定され
る。このとき弾性限度に近い圧縮荷重もしくは弾性限度
を多少超えた圧縮荷重を採用するのが好ましい。圧縮荷
重が加えられると、角材は瞬間変形の後、次第に変形を
増しクリープを生じるが、圧縮荷重を除くとクリープは
回復する。一方、圧縮荷重がクリープ限界を超えるとク
リープ破壊を生じる。このためクリープ限界近くまで圧
縮荷重を加えると、角材の内部組織に多数の微細な亀裂
を生じ始める。このとき生じる亀裂の大きさを、圧縮荷
重を制御して、木材が本来その組織構造上内包している
0.5 〜0.8mm 程度とする。亀裂の大きさをこの程度に調
整するならば木材の強度になんら影響を及ぼさない。こ
の亀裂により、加熱乾燥時における内層部から表層部へ
の水分移動を容易とし、乾燥が早まる。さらに、本発明
を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0017】
【実施例】先ず、サイズが110 ×110 ×3600mmで、平均
含水率 130%の杉間伐芯持角材1を、供給コンベヤ2か
ら搬送キャタピラ4に載せ、木材圧縮脱水装置3内に送
り込んだ。角材1は搬送キャタピラ4上を搬送されなが
ら、上面を圧縮ローラー6により、側面を圧縮ローラー
8により圧縮される。圧縮ローラー6、8はそれぞれ加
圧シリンダー5(ゲージ圧90 kg/cm2 )、加圧シリンダ
ー7(ゲージ圧70 kg/cm2 )により加圧力が与えられ
る。各圧縮ローラー8は、対向する位置に設けられた固
定ローラー9に向かって角材1を圧縮する。ローラー
6、8、9の径は200 mmである。
【0018】木材圧縮脱水装置3の前方部には、角材1
の上面および側面をより大きな加圧力で圧縮するため、
径700 mmの圧縮ローラー11、径500 mmの圧縮ローラー13
が配設され、それぞれ加圧シリンダー10(ゲージ圧 150
kg/cm2 )、加圧シリンダー12(ゲージ圧 130 kg/cm
2 )で圧縮される。このときの搬送キャタピラ4の搬送
速度は5m/分であり、約1分で木材圧縮脱水装置3を
通過させたところ、角材1の平均含水率は100 %となっ
ていた。
【0019】さらに乾燥炉に移して徐々に昇温し、120
℃で24時間保持した後、自然放冷して取り出した。乾燥
に要した時間は、ほぼ2日の50時間である。処理された
角材1は、平均含水率が18%で亀裂や歪みは認められ
ず、さらに従来の方法で自然乾燥されたものと同等の強
度を有していた。
【0020】
【発明の効果】上記したように、角材の上面に、圧縮ロ
ーラーで搬送キャタピラに向かって荷重をかけ、角材の
側面には、圧縮ローラーで固定ローラーに向かって荷重
をかけることにより、角材は上下左右から圧縮荷重を受
け、効率よく圧縮脱水される。本発明の木材の乾燥方法
は、含水率100 %の針葉樹の芯持角材を含水率18%まで
乾燥するのに、従来600 〜700 時間(25〜30日)要して
いたのが僅か50〜70時間(2 〜3 日間)で済み、極めて
短日数で十分に乾燥することができ、我が国の林業の再
活性化にとって極めて有意義な発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の木材圧縮脱水装置を示す平面図であ
る。
【図2】図1に示す木材圧縮脱水装置の正面図である。
【図3】搬送キャタピラを示し、(a)はその上面を示
し、(b)は、(a)のX−X線に沿う断面図である。
【図4】高圧の圧縮ローラーを示し、(a)は正面図、
(b)は平面図である。
【図5】芯持角材の乾燥の際に生じる亀裂を示す断面図
である。
【図6】乾燥を容易とするため、予め切込みが入れられ
た芯持角材を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・・・・・角材、 21・・・・・・・・・・
上部プレート、2・・・・・・・・・・・・・・・・供給コンベヤ、
22、28・・・・・・・・・・排水溝、3・・・・・・・・・・・・・・・・木材圧
縮脱水装置、 23・・・・・・・・・・・・・・排水孔、4・・・・・・・・・・
・・・・・・搬送キャタピラ、 24・・・・・・・・・・・・・・ローラー
ピン、5、7、10、12・・・・加圧シリンダー、 25・・・・
・・・・・・・・・・駆動チェーン、6、8、11、13・・・・圧縮ロー
ラー、 26・・・・・・・・・・・・・・レール、9、14・・・・・・・・
・・・・固定ローラー、 27・・・・・・・・・・・・・・コマ、15・・
・・・・・・・・・・・・・・搬出コンベヤ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続的に供給され搬送される角材の上面及
    び両側面を圧縮して、平均含水率が80〜110 %となるよ
    うに圧縮脱水処理した後、さらに、80〜150 ℃に加熱乾
    燥して、平均含水率を20%以下とすることを特徴とする
    木材の乾燥方法。
  2. 【請求項2】角材を連続的に搬送する搬送手段と角材の
    上面及び両側面を圧縮する圧縮手段とを備え、圧縮手段
    は、角材の上面を圧縮する上面圧縮手段と両側面を圧縮
    する側面圧縮手段からなり、前記上面圧縮手段は、加圧
    シリンダーに接続された圧縮ローラーを有し、前記側面
    圧縮手段が、一方の側面に接して、加圧シリンダーに接
    続された圧縮ローラーを有し、他方の側面に接して、固
    定された固定ローラーを有することを特徴とする木材圧
    縮脱水装置。
  3. 【請求項3】前記圧縮手段が、高圧の圧縮手段とこれよ
    り相対的に低圧の圧縮手段からなる請求項2に記載の木
    材圧縮脱水装置。
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