JPH11233121A - 溶融炭酸塩型燃料電池の空気極材料及びその製造方法 - Google Patents
溶融炭酸塩型燃料電池の空気極材料及びその製造方法Info
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- JPH11233121A JPH11233121A JP10054360A JP5436098A JPH11233121A JP H11233121 A JPH11233121 A JP H11233121A JP 10054360 A JP10054360 A JP 10054360A JP 5436098 A JP5436098 A JP 5436098A JP H11233121 A JPH11233121 A JP H11233121A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来電極と同等な電極特性を保持しつつ、耐溶
融塩性に優れる空気極を得ることのできる空気極材料を
提供する。 【解決手段】Ni粒子あるいはFe粒子の表面をCoあ
るいはCo酸化物で被覆した被覆粒子からなる粉末を溶
融炭酸塩型燃料電池の空気極材料とする。
融塩性に優れる空気極を得ることのできる空気極材料を
提供する。 【解決手段】Ni粒子あるいはFe粒子の表面をCoあ
るいはCo酸化物で被覆した被覆粒子からなる粉末を溶
融炭酸塩型燃料電池の空気極材料とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、溶融炭酸塩型燃
料電池の空気極に関し、特に、耐溶融塩性に優れた空気
極材料及びその製造方法に関する。
料電池の空気極に関し、特に、耐溶融塩性に優れた空気
極材料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融炭酸塩型燃料電池(以下、単に、M
CFCと略す。)は、2つの多孔質電極(燃料極と空気
極)とそれらの間に挟まれた電解質及びこれを保持して
いる電解質板によって構成されている。
CFCと略す。)は、2つの多孔質電極(燃料極と空気
極)とそれらの間に挟まれた電解質及びこれを保持して
いる電解質板によって構成されている。
【0003】通常、燃料極(陰極)としてニッケル(N
i)を用い、空気極(陽極)としてニッケル酸化物(N
iO)を用いて、電解質としては、溶融アルカリ炭酸
塩、すなわち、炭酸リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナト
リウム等の混合塩、一般的には炭酸リチウム62%モ
ル、炭酸カリウム38%モルのものが用いられる。
i)を用い、空気極(陽極)としてニッケル酸化物(N
iO)を用いて、電解質としては、溶融アルカリ炭酸
塩、すなわち、炭酸リチウム、炭酸カリウム、炭酸ナト
リウム等の混合塩、一般的には炭酸リチウム62%モ
ル、炭酸カリウム38%モルのものが用いられる。
【0004】このようなMCFCが実用化されるために
は、40,000時間以上の寿命が必要とされているが、電解
質の損失、空気極の溶出や、セパレータの腐食等の課題
を抱えているため、その達成は難しい。現在、空気極材
料として使用されているNiOにおいては、電池運転中
に、電解質の溶融炭酸塩中に微量溶解し、さらに、この
溶解した酸化ニッケルは、溶融炭酸塩中において、式
(1)の反応によって、ニッケルイオンとして拡散す
る。 NiO+CO2 →Ni2++CO3 2-……(1) 拡散したニッケルイオンは、溶融炭酸塩中に溶解してい
る水素によって還元される。金属ニッケルは、溶融炭酸
塩にほとんど溶解しないので、電解質板中に粒子状に析
出してしまう。この結果、セルの内部短絡が発生して、
電池電圧が急激に低下し、電池としての正常な運転が不
可能となる。 したがって、空気極の溶出抑制は、最重
要課題と考えられている。
は、40,000時間以上の寿命が必要とされているが、電解
質の損失、空気極の溶出や、セパレータの腐食等の課題
を抱えているため、その達成は難しい。現在、空気極材
料として使用されているNiOにおいては、電池運転中
に、電解質の溶融炭酸塩中に微量溶解し、さらに、この
溶解した酸化ニッケルは、溶融炭酸塩中において、式
(1)の反応によって、ニッケルイオンとして拡散す
る。 NiO+CO2 →Ni2++CO3 2-……(1) 拡散したニッケルイオンは、溶融炭酸塩中に溶解してい
る水素によって還元される。金属ニッケルは、溶融炭酸
塩にほとんど溶解しないので、電解質板中に粒子状に析
出してしまう。この結果、セルの内部短絡が発生して、
電池電圧が急激に低下し、電池としての正常な運転が不
可能となる。 したがって、空気極の溶出抑制は、最重
要課題と考えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明では、
従来電極と同等な電極特性を保持しつつ、耐溶融塩性に
優れる空気極を得ることのできる空気極材料及びその製
造方法を提供することをその目的とする。
従来電極と同等な電極特性を保持しつつ、耐溶融塩性に
優れる空気極を得ることのできる空気極材料及びその製
造方法を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、本質的に
空気極となりうる粉体粒子表面を、耐溶融塩性に優れる
皮膜を形成しうる材料で被覆した被覆粒子を形成し、こ
の粒子からなる粉体を空気極材料とすることにより、効
率よく電極特性と耐溶融塩性を得られることを見いだし
た。すなわち、本発明は、ニッケル粒子あるいは鉄粒子
の表面をコバルトあるいはコバルト酸化物で被覆した被
覆粒子からなることを特徴とする溶融炭酸塩型燃料電池
の空気極材料である。この空気極材料においては、電池
運転時に空気極となるニッケル粒子あるいは鉄粒子の表
面を、予め、コバルトあるいはコバルト酸化物で被覆し
た被覆粒子とされている。かかる被覆粒子からなる粉末
を成形し焼結したものは、電池運転時の酸化反応によ
り、ニッケルあるいは鉄の空気極材料の溶出を効果的に
抑制することができるとともに、電極特性も維持される
空気極となる。上記発明においては、コバルトの含有量
がニッケル粒子あるいは鉄粒子の全重量に対して2wt%
〜30wt%であることが好ましい形態である。
空気極となりうる粉体粒子表面を、耐溶融塩性に優れる
皮膜を形成しうる材料で被覆した被覆粒子を形成し、こ
の粒子からなる粉体を空気極材料とすることにより、効
率よく電極特性と耐溶融塩性を得られることを見いだし
た。すなわち、本発明は、ニッケル粒子あるいは鉄粒子
の表面をコバルトあるいはコバルト酸化物で被覆した被
覆粒子からなることを特徴とする溶融炭酸塩型燃料電池
の空気極材料である。この空気極材料においては、電池
運転時に空気極となるニッケル粒子あるいは鉄粒子の表
面を、予め、コバルトあるいはコバルト酸化物で被覆し
た被覆粒子とされている。かかる被覆粒子からなる粉末
を成形し焼結したものは、電池運転時の酸化反応によ
り、ニッケルあるいは鉄の空気極材料の溶出を効果的に
抑制することができるとともに、電極特性も維持される
空気極となる。上記発明においては、コバルトの含有量
がニッケル粒子あるいは鉄粒子の全重量に対して2wt%
〜30wt%であることが好ましい形態である。
【0007】また、本発明は、ニッケル粉末あるいは鉄
粉末と、コバルト粉末あるいはコバルト酸化物粉末とを
機械的に混合して、ニッケル粒子あるいは鉄粒子の表面
をコバルトあるいはコバルト酸化物で被覆した被覆粒子
からなる粉末を得る溶融炭酸塩型燃料電池の空気極材料
の製造方法である。粉末の機械的混合によってニッケル
粒子等の表面を被覆することにより、皮膜の厚みや被覆
量をコントロールすることが容易となる。
粉末と、コバルト粉末あるいはコバルト酸化物粉末とを
機械的に混合して、ニッケル粒子あるいは鉄粒子の表面
をコバルトあるいはコバルト酸化物で被覆した被覆粒子
からなる粉末を得る溶融炭酸塩型燃料電池の空気極材料
の製造方法である。粉末の機械的混合によってニッケル
粒子等の表面を被覆することにより、皮膜の厚みや被覆
量をコントロールすることが容易となる。
【0008】また、本発明は、ニッケル粒子あるいは鉄
粒子の表面をコバルトあるいはコバルト酸化物で被覆し
た被覆粒子からなる空気極材料を用いて形成した溶融炭
酸塩型燃料電池の空気極である。
粒子の表面をコバルトあるいはコバルト酸化物で被覆し
た被覆粒子からなる空気極材料を用いて形成した溶融炭
酸塩型燃料電池の空気極である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の空気極材料は、電池運転
時において空気極としての機能を果たしうる材料粒子の
表面に耐溶融塩性に優れる被覆材料を付与した被覆粒子
からなる。空気極材料粒子としては、ニッケル粒子かあ
るいは鉄粒子が好ましい。ニッケルは、電池組み込み後
における酸化等による酸化処理によりニッケル酸化物と
なり、空気極として機能する。鉄は、同じく酸化処理に
より鉄酸化物となり空気極として機能する。
時において空気極としての機能を果たしうる材料粒子の
表面に耐溶融塩性に優れる被覆材料を付与した被覆粒子
からなる。空気極材料粒子としては、ニッケル粒子かあ
るいは鉄粒子が好ましい。ニッケルは、電池組み込み後
における酸化等による酸化処理によりニッケル酸化物と
なり、空気極として機能する。鉄は、同じく酸化処理に
より鉄酸化物となり空気極として機能する。
【0010】空気極材料粒子を被覆する被覆材料として
は、電池運転時において耐溶融塩性に優れるとともに導
電性を有するLiCoO2 を形成しうるコバルト(C
o)あるいはCo酸化物が好ましい。コバルトあるいは
コバルト酸化物の添加量は、空気極材料粒子の全重量に
対してコバルトとして2wt%〜30wt%であることが好
ましい。2wt%未満であると、均一に空気極材料粒子の
表面を被覆することが困難になるからであり、30wt%
を越えると被覆材料が多すぎて空気極材料を被覆するこ
となく残留しやすくなるからである。より好ましくは、
5wt%から20wt%である。かかる範囲で被覆材料が多
いほど、より厚く、より均一に被覆構造が形成されるこ
とがわかっている。かかる被覆構造によれば、耐食性、
寿命とも向上される。
は、電池運転時において耐溶融塩性に優れるとともに導
電性を有するLiCoO2 を形成しうるコバルト(C
o)あるいはCo酸化物が好ましい。コバルトあるいは
コバルト酸化物の添加量は、空気極材料粒子の全重量に
対してコバルトとして2wt%〜30wt%であることが好
ましい。2wt%未満であると、均一に空気極材料粒子の
表面を被覆することが困難になるからであり、30wt%
を越えると被覆材料が多すぎて空気極材料を被覆するこ
となく残留しやすくなるからである。より好ましくは、
5wt%から20wt%である。かかる範囲で被覆材料が多
いほど、より厚く、より均一に被覆構造が形成されるこ
とがわかっている。かかる被覆構造によれば、耐食性、
寿命とも向上される。
【0011】この被覆材料たるCoあるいはCo酸化物
に、マグネシウム(Mg)、マグネシウム酸化物、ある
いはマグネシウム塩がさらに添加されていてもよい。M
gが添加されていると、被覆材料が電池運転時におい
て、Mg−LiCoO2 あるいは、Mg−Li(Co、
Ni)O2 (空気極材料がニッケルの場合、ニッケル粒
子表面での固溶化によって形成される)を構成して、優
れた導電率を発揮するからである。この場合、Mgの添
加量は、Coのモル量に対して、0.2モル以下である
ことが好ましい。Mgが0.2モルを越えると、被覆材
料の導電率が低下するからである。より好ましくは、C
oのモル量に対して0.1以下である。なお、Li2 C
O3 等のリチウム(Li)塩がさらに添加されていても
よい。リチウムは、電解質内にリチウムイオンがあるの
で、特に添加する必要がないが、リチウムイオンを添加
しておくことにより、電解質組成におけるリチウムイオ
ンのバランスをくずすことなくコバルトや鉄をリチウム
化できるというメリットもある。
に、マグネシウム(Mg)、マグネシウム酸化物、ある
いはマグネシウム塩がさらに添加されていてもよい。M
gが添加されていると、被覆材料が電池運転時におい
て、Mg−LiCoO2 あるいは、Mg−Li(Co、
Ni)O2 (空気極材料がニッケルの場合、ニッケル粒
子表面での固溶化によって形成される)を構成して、優
れた導電率を発揮するからである。この場合、Mgの添
加量は、Coのモル量に対して、0.2モル以下である
ことが好ましい。Mgが0.2モルを越えると、被覆材
料の導電率が低下するからである。より好ましくは、C
oのモル量に対して0.1以下である。なお、Li2 C
O3 等のリチウム(Li)塩がさらに添加されていても
よい。リチウムは、電解質内にリチウムイオンがあるの
で、特に添加する必要がないが、リチウムイオンを添加
しておくことにより、電解質組成におけるリチウムイオ
ンのバランスをくずすことなくコバルトや鉄をリチウム
化できるというメリットもある。
【0012】空気極材料粒子表面に被覆材料を被覆する
には、粉末と粉末との機械的混合方法や、沈殿法、含浸
法等を初めとする各種コーティング法、皮膜形成法によ
り可能である。特に機械的混合方法によると、多くの被
覆材料を空気極材料粒子表面に付着させることができる
ため好ましい。機械的混合方法としては、ハイブリダー
ゼーションシステム(奈良機械製作所)、コスモス(川
崎重工業)、メカノフージョンシステム(ホソカワミク
ロン)、メカノミル(岡田精工)、シータ・コンポーザ
(徳寿工作所)等の粒子複合化装置を用いた混合方法を
使用することが好ましい。被覆型複合粒子の作製技術を
含む機械的な粒子複合化技術については、内藤牧男、機
械的粒子複合化技術の現状と展望(粉体と工業(vol.2
5、NO. 5(1994)、第31頁〜42頁)に詳細に記載され
ている。
には、粉末と粉末との機械的混合方法や、沈殿法、含浸
法等を初めとする各種コーティング法、皮膜形成法によ
り可能である。特に機械的混合方法によると、多くの被
覆材料を空気極材料粒子表面に付着させることができる
ため好ましい。機械的混合方法としては、ハイブリダー
ゼーションシステム(奈良機械製作所)、コスモス(川
崎重工業)、メカノフージョンシステム(ホソカワミク
ロン)、メカノミル(岡田精工)、シータ・コンポーザ
(徳寿工作所)等の粒子複合化装置を用いた混合方法を
使用することが好ましい。被覆型複合粒子の作製技術を
含む機械的な粒子複合化技術については、内藤牧男、機
械的粒子複合化技術の現状と展望(粉体と工業(vol.2
5、NO. 5(1994)、第31頁〜42頁)に詳細に記載され
ている。
【0013】このような被覆粒子から形成される粉末
は、MCFCの空気極材料として好ましいものである。
この空気極材料粉末を成形し、還元雰囲気中で焼成し、
この焼成体をMCFCに組み込んでin-situ 酸化により
空気極を形成した。この結果、空気極材料粒子は、ニッ
ケル酸化物あるいは鉄酸化物となり、被覆材料は、Li
CoO2あるいはMg- LiCoO2 、さらには空気極
材料粒子と一部固溶したLi(Co、Ni)O2 等とな
る。なお、空気極であるニッケル酸化物は、一部リチウ
ム化され、鉄酸化物は、ほぼリチウム化されることが知
られている。
は、MCFCの空気極材料として好ましいものである。
この空気極材料粉末を成形し、還元雰囲気中で焼成し、
この焼成体をMCFCに組み込んでin-situ 酸化により
空気極を形成した。この結果、空気極材料粒子は、ニッ
ケル酸化物あるいは鉄酸化物となり、被覆材料は、Li
CoO2あるいはMg- LiCoO2 、さらには空気極
材料粒子と一部固溶したLi(Co、Ni)O2 等とな
る。なお、空気極であるニッケル酸化物は、一部リチウ
ム化され、鉄酸化物は、ほぼリチウム化されることが知
られている。
【0014】最終的に電池運転状態で得られる空気極と
して、以下の組み合わせが例示される。 空気極材料粒子 被覆材料 ニッケル酸化物 LiCoO2 及び/又はLi(Co,Ni)O2 ニッケル酸化物 Mg−LiCoO2 及び/又は Mg−Li(Co,Ni)O2 鉄酸化物 LiCoO2 及び/又はLi(Co,Fe)O2 鉄酸化物 Mg−LiCoO2 及び/又は Mg−Li(Co,Fe)O2 さらに、これらの空気極材料粒子同士を組み合わせるこ
とも可能である。その場合には、組み合わせた空気極材
料に対応して、被覆材料との固溶体が空気極材料粒子表
面において形成されることになる。
して、以下の組み合わせが例示される。 空気極材料粒子 被覆材料 ニッケル酸化物 LiCoO2 及び/又はLi(Co,Ni)O2 ニッケル酸化物 Mg−LiCoO2 及び/又は Mg−Li(Co,Ni)O2 鉄酸化物 LiCoO2 及び/又はLi(Co,Fe)O2 鉄酸化物 Mg−LiCoO2 及び/又は Mg−Li(Co,Fe)O2 さらに、これらの空気極材料粒子同士を組み合わせるこ
とも可能である。その場合には、組み合わせた空気極材
料に対応して、被覆材料との固溶体が空気極材料粒子表
面において形成されることになる。
【0015】本発明の空気極材料粉末は、空気極材料粒
子が、予め、耐溶融塩性に優れて導電性を有しうる被覆
材料で被覆した被覆粒子となっているので、この被覆粒
子からなる粉末を成形、焼成、酸化して得られる空気極
は、個々の空気極材料粒子が耐溶融塩性に優れた特性を
保有したものとなっている。したがって、安定して、耐
溶融塩性を発揮できて、MCFCの長期運転に寄与する
ことができる。また、空気極材料粒子の表面をCoによ
り被覆してLiCoO2 により耐溶融塩性を付与するの
で、高価なCoを多く使用しなくても、効率的に耐溶融
塩性を付与することができるものとなっている。また、
個々の粒子の表面をCoにより被覆するので、電池運転
時には、LiCoO2 の耐溶融塩性が無駄なく発揮され
る。
子が、予め、耐溶融塩性に優れて導電性を有しうる被覆
材料で被覆した被覆粒子となっているので、この被覆粒
子からなる粉末を成形、焼成、酸化して得られる空気極
は、個々の空気極材料粒子が耐溶融塩性に優れた特性を
保有したものとなっている。したがって、安定して、耐
溶融塩性を発揮できて、MCFCの長期運転に寄与する
ことができる。また、空気極材料粒子の表面をCoによ
り被覆してLiCoO2 により耐溶融塩性を付与するの
で、高価なCoを多く使用しなくても、効率的に耐溶融
塩性を付与することができるものとなっている。また、
個々の粒子の表面をCoにより被覆するので、電池運転
時には、LiCoO2 の耐溶融塩性が無駄なく発揮され
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
する。 (実施例1)空気極材料粒子をニッケル粒子(平均粒
径:7μm)とし、被覆材料を酸化コバルト(CoO)
(平均粒径:0.2μm)として、ホソカワミクロン社
製のメカノフージョンシステム(AM−20FVS)
で、1000rpm、30分間の条件で混合して被覆粒
子を得た。なお、ニッケル粒子の全重量に対して、酸化
コバルトをコバルトとして5wt%となるように添加して
混合したもの(以下、5wt%被覆粒子粉末という。)
と、酸化コバルトをコバルトとして10wt%となるよう
に添加して混合したもの(以下、10wt%被覆粒子粉末
という。)の2種の被覆粒子粉末を得た。図1に、混合
前のニッケル粒子の電子顕微鏡写真を示し、図2に、混
合前の酸化コバルトの電子顕微鏡写真を示す。また、図
3には、本実施例の混合により得られた5wt%被覆粒子
の電子顕微鏡写真(図3(a)は3000倍、図3
(b)は10000倍)を示す。これらの電子顕微鏡写
真から、ニッケル粒子は、酸化コバルト粒子にてほぼ均
一に被覆されていることがわかった。
する。 (実施例1)空気極材料粒子をニッケル粒子(平均粒
径:7μm)とし、被覆材料を酸化コバルト(CoO)
(平均粒径:0.2μm)として、ホソカワミクロン社
製のメカノフージョンシステム(AM−20FVS)
で、1000rpm、30分間の条件で混合して被覆粒
子を得た。なお、ニッケル粒子の全重量に対して、酸化
コバルトをコバルトとして5wt%となるように添加して
混合したもの(以下、5wt%被覆粒子粉末という。)
と、酸化コバルトをコバルトとして10wt%となるよう
に添加して混合したもの(以下、10wt%被覆粒子粉末
という。)の2種の被覆粒子粉末を得た。図1に、混合
前のニッケル粒子の電子顕微鏡写真を示し、図2に、混
合前の酸化コバルトの電子顕微鏡写真を示す。また、図
3には、本実施例の混合により得られた5wt%被覆粒子
の電子顕微鏡写真(図3(a)は3000倍、図3
(b)は10000倍)を示す。これらの電子顕微鏡写
真から、ニッケル粒子は、酸化コバルト粒子にてほぼ均
一に被覆されていることがわかった。
【0017】(実施例2)次に、実施例1で得られた2
種の被覆粒子からなる粉体をそれぞれ所定の形状に成形
し、850℃、5時間で焼成して焼結体(電極)を得
た。5wt%被覆粒子粉末から形成した電極の表面の電子
顕微鏡写真(図4(a)は4000倍、図4(b)は1
0000倍)を示す。図4の写真によれば、電極の表面
は、酸化コバルトによって被覆されたニッケル粒子の形
状がそのまま観察されるとともに、ニッケル粒子を被覆
する酸化コバルトの形態が維持され、焼結によってでき
た凹凸形状を示していた。
種の被覆粒子からなる粉体をそれぞれ所定の形状に成形
し、850℃、5時間で焼成して焼結体(電極)を得
た。5wt%被覆粒子粉末から形成した電極の表面の電子
顕微鏡写真(図4(a)は4000倍、図4(b)は1
0000倍)を示す。図4の写真によれば、電極の表面
は、酸化コバルトによって被覆されたニッケル粒子の形
状がそのまま観察されるとともに、ニッケル粒子を被覆
する酸化コバルトの形態が維持され、焼結によってでき
た凹凸形状を示していた。
【0018】(実施例3)実施例2で得た電極を用い
て、溶融炭酸塩(リチウム塩62mol %、カリウム塩3
8mol %)中での溶出試験を実施した。試験は、完全浸
漬溶出試験とし、圧力1atm 、雰囲気(70%air/30
%CO2 、 バブリング)のもと、300℃/hで昇温し、6
50℃で200時間保持し、所定時間において1gを採
取し、ICP発光分析により溶融炭酸塩中のニッケル、
コバルトを定量した。なお、比較のために、ニッケル酸
化物(NiO)、LiCoO2 についても溶出試験を行
った。5wt%被覆粒子粉末由来の電極についての結果を
図5に示す。5wt%被覆粒子粉末由来の電極について
は、被覆されないニッケル酸化物に比較して、ニッケル
溶出量が約1/2に低減された。また、コバルトの溶出
は確認されなかった。10wt%被覆粒子粉末由来の電極
については、被覆されないものに比較してニッケル溶出
量は約1/3に低減された。
て、溶融炭酸塩(リチウム塩62mol %、カリウム塩3
8mol %)中での溶出試験を実施した。試験は、完全浸
漬溶出試験とし、圧力1atm 、雰囲気(70%air/30
%CO2 、 バブリング)のもと、300℃/hで昇温し、6
50℃で200時間保持し、所定時間において1gを採
取し、ICP発光分析により溶融炭酸塩中のニッケル、
コバルトを定量した。なお、比較のために、ニッケル酸
化物(NiO)、LiCoO2 についても溶出試験を行
った。5wt%被覆粒子粉末由来の電極についての結果を
図5に示す。5wt%被覆粒子粉末由来の電極について
は、被覆されないニッケル酸化物に比較して、ニッケル
溶出量が約1/2に低減された。また、コバルトの溶出
は確認されなかった。10wt%被覆粒子粉末由来の電極
については、被覆されないものに比較してニッケル溶出
量は約1/3に低減された。
【0019】(実施例4)実施例1で作製した5wt%被
覆粒子粉末200g、バインダー20g、可塑剤20g
混合して、得られたスラリーをドクターブレード装置に
よりテープ状に成形した。これを、800℃、Ar−H
2 雰囲気中で、2時間焼成して電極を作製し、MCFC
に組み込んで電池試験を実施した。電極は、MCFCの
セルに組み込み後、650℃、カソードガス雰囲気下で
in-situ 酸化され、空気極となった。150mA/cm
2 の電流密度でのこの空気極の分極値は、約60mVで
あり、従来の電極(NiO)と同等であった。
覆粒子粉末200g、バインダー20g、可塑剤20g
混合して、得られたスラリーをドクターブレード装置に
よりテープ状に成形した。これを、800℃、Ar−H
2 雰囲気中で、2時間焼成して電極を作製し、MCFC
に組み込んで電池試験を実施した。電極は、MCFCの
セルに組み込み後、650℃、カソードガス雰囲気下で
in-situ 酸化され、空気極となった。150mA/cm
2 の電流密度でのこの空気極の分極値は、約60mVで
あり、従来の電極(NiO)と同等であった。
【0020】
【発明の効果】本発明によると、従来電極と同等な電極
特性を保持しつつ、耐溶融塩性に優れる空気極を得るこ
とのできる空気極材料を得ることができる。
特性を保持しつつ、耐溶融塩性に優れる空気極を得るこ
とのできる空気極材料を得ることができる。
【図1】混合前のニッケル粒子の電子顕微鏡写真を示す
図である。
図である。
【図2】混合前の酸化コバルトの電子顕微鏡写真を示す
図である。
図である。
【図3】5wt%被覆粒子粉末の電子顕微鏡写真((a)
は3000倍、図3(b)は10000倍)を示す図で
ある。
は3000倍、図3(b)は10000倍)を示す図で
ある。
【図4】5wt%被覆粒子粉末から形成した電極の表面の
電子顕微鏡写真((a)は4000倍、(b)は100
00倍)を示す図である。
電子顕微鏡写真((a)は4000倍、(b)は100
00倍)を示す図である。
【図5】溶出試験結果を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 内藤 牧男 愛知県名古屋市熱田区六野二丁目4番1号 財団法人ファインセラミックスセンター 内 (72)発明者 堀田 禎 愛知県名古屋市熱田区六野二丁目4番1号 財団法人ファインセラミックスセンター 内
Claims (4)
- 【請求項1】ニッケル粒子あるいは鉄粒子の表面をコバ
ルトあるいはコバルト酸化物で被覆した被覆粒子からな
ることを特徴とする溶融炭酸塩型燃料電池の空気極材
料。 - 【請求項2】コバルトの含有量がニッケル粒子あるいは
鉄粒子の全重量に対して2wt%〜30wt%であることを
特徴とする請求項1記載の空気極材。 - 【請求項3】ニッケル粉末あるいは鉄粉末と、コバルト
粉末あるいはコバルト酸化物粉末とを混合して、ニッケ
ル粒子あるいは鉄粒子の表面をコバルトあるいはコバル
ト酸化物で被覆した被覆粒子からなる粉末を得る溶融炭
酸塩型燃料電池の空気極材料の製造方法。 - 【請求項4】ニッケル粒子あるいは鉄粒子の表面をコバ
ルトあるいはコバルト酸化物で被覆した被覆粒子からな
る空気極材料を用いて形成した溶融炭酸塩型燃料電池の
空気極。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10054360A JPH11233121A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | 溶融炭酸塩型燃料電池の空気極材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10054360A JPH11233121A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | 溶融炭酸塩型燃料電池の空気極材料及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11233121A true JPH11233121A (ja) | 1999-08-27 |
Family
ID=12968486
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10054360A Pending JPH11233121A (ja) | 1998-02-18 | 1998-02-18 | 溶融炭酸塩型燃料電池の空気極材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11233121A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002003278A (ja) * | 2000-06-15 | 2002-01-09 | Yoyu Tansanengata Nenryo Denchi Hatsuden System Gijutsu Kenkyu Kumiai | 複合セラミックス粉末及びその製造方法 |
| JP2008503058A (ja) * | 2004-06-15 | 2008-01-31 | フュエルセル エナジー, インコーポレイテッド | 炭酸塩燃料電池のカソード側のハードウェア |
| CN101459241B (zh) | 2007-12-10 | 2012-03-07 | 比亚迪股份有限公司 | 一种复合镍粉及其制备方法以及镍正极和碱性蓄电池 |
| EP1839351A4 (en) * | 2004-12-09 | 2013-01-09 | Praxair Technology Inc | MANUFACTURING METHOD AND CURRENT COLLECTOR |
| JP5830010B2 (ja) * | 2010-03-17 | 2015-12-09 | 新日鉄住金化学株式会社 | ニッケル−コバルトナノ粒子の製造方法 |
-
1998
- 1998-02-18 JP JP10054360A patent/JPH11233121A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002003278A (ja) * | 2000-06-15 | 2002-01-09 | Yoyu Tansanengata Nenryo Denchi Hatsuden System Gijutsu Kenkyu Kumiai | 複合セラミックス粉末及びその製造方法 |
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| EP1839351A4 (en) * | 2004-12-09 | 2013-01-09 | Praxair Technology Inc | MANUFACTURING METHOD AND CURRENT COLLECTOR |
| CN101459241B (zh) | 2007-12-10 | 2012-03-07 | 比亚迪股份有限公司 | 一种复合镍粉及其制备方法以及镍正极和碱性蓄电池 |
| JP5830010B2 (ja) * | 2010-03-17 | 2015-12-09 | 新日鉄住金化学株式会社 | ニッケル−コバルトナノ粒子の製造方法 |
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