JPH11236218A - 硫酸銀の回収方法 - Google Patents

硫酸銀の回収方法

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JPH11236218A
JPH11236218A JP4185998A JP4185998A JPH11236218A JP H11236218 A JPH11236218 A JP H11236218A JP 4185998 A JP4185998 A JP 4185998A JP 4185998 A JP4185998 A JP 4185998A JP H11236218 A JPH11236218 A JP H11236218A
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sulfate
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JP4185998A
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Hiroshi Imai
博 今井
Michihiro Nishio
道裕 西尾
Yukimitsu Hirao
幸光 平尾
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】銀塩を含む溶液より高純度の硫酸銀として銀を
回収し、また、容易に高純度の硫酸銀を回収する方法を
提供する。 【解決の手段】銀化合物を含む溶液より硫酸銀として銀
を回収する方法において、(1)銀を含む溶液に塩化物
を加えて塩化銀を得る第1工程、(2)第1工程後の塩
化銀を還元して粗銀を得る第2工程、(3)第2工程後
の粗銀に硝酸を加えて硝酸銀の溶液を得る第3工程、
(4)第3工程後の硝酸銀の溶液に硫酸を加えて硫酸銀
の沈殿を得る第4工程、(5)第4工程後の硫酸銀の沈
殿を洗浄する第5工程、の5工程を少なくとも経ること
を特徴とする硫酸銀の回収方法。を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は銀化合物を含む溶液
より硫酸銀として回収する方法に関し、特にCOD測定
の際に妨害物質となる塩化物イオンのマスキング剤とし
て用いられる硫酸銀又は硝酸銀を再使用できるように硫
酸銀として回収するに好適な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】試料中のCOD(化学的酸素要求量)を
測定する際、試料中に塩化物イオンが含有するとCOD
測定値に影響がでるために、含有する塩化物イオンをマ
スキングさせることが必要であった。そこで、このマス
キング剤として、硫酸銀や硝酸銀を通常1試料に対し1
〜10g加えていた。しかしながら、硫酸銀、硝酸銀は
高価であるため、その大量の使用は経済的な課題となっ
ていた。
【0003】そこで、マスキング剤として使用された銀
化合物を回収して再度使用を試みる方法が種々提案され
ている。しかし、従来提案された方法により回収される
硫酸銀や硝酸銀の純度は試薬並であるが、極微量の不純
物を含むために、COD測定の際の空試験における過マ
ンガン酸カリウム溶液を消費する量が多くなるといった
ようにCOD測定の使用に支障があるため、回収して再
度使用することが困難となっていた。
【0004】また、特許第2543795号公報には、
COD測定後の廃液に塩酸を添加して塩化銀の沈殿を生
成させ、これを微粉化後還元して粗銀を得、その後に洗
浄し、さらに濃硫酸を加え加熱して硫酸銀として回収し
ている方法が記載されている。しかしながら、この方法
では、COD測定において空試験で消費する過マンガン
酸カリウムの消費量が大きくなり測定値に誤差を生じて
しまう可能性があり、さらに硫酸銀を得るために加熱す
る必要があるといった作業の煩雑さやエネルギーコス
ト、安全性の面で課題を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
回収方法では使用された硝酸銀や硫酸銀を容易に高純度
で回収することができず、高純度が要求される試薬を使
用するCOD測定はコスト自体高額とならざるを得なか
ったという課題を有していた。本発明はこのように上記
に記載した課題に鑑みてなされたものであり、その目的
は、銀塩を含む溶液より高純度の硫酸銀として銀を回収
する方法を提供することにあり、また、容易に高純度の
硫酸銀を回収することも本発明の目的とするところであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、銀化合物を含む
溶液より高純度の硫酸銀として銀を回収するにあたり、
塩化銀の沈殿を生成させ、この沈殿を還元して粗銀を
得、さらに得られた粗銀に硫酸を加え加熱することで比
較的高純度な硫酸銀を得るという従来の方法に対し、粗
銀に対してまず硝酸を加えてより水に対する溶解性の高
い硝酸銀(対水における溶解度:241g/100ml
(25℃))とした後に、これに硫酸を加えることで硝
酸銀よりも溶解性の低い硫酸銀(対水における溶解度:
0.84g/100ml(25℃))として銀を回収す
るという方法を用いることで以下の知見を見出だした。
【0007】1)粗銀に対し硝酸を加えて水に対して溶
解性の高い硝酸銀とするため、粗銀より高い収量で硝酸
銀を得ることができ、また、穏和な条件にて速やかに硝
酸銀を得ることができ、回収率の向上が望め、また、特
別の処理設備を要せずに処理できること。
【0008】2)1)で得られる硝酸銀を含む溶液と沈
殿部とを分離することで、容易に沈殿部の不純分が次の
工程に入らないようにできること。
【0009】3)硝酸銀の溶液に硫酸を加え硫酸銀の沈
殿を形成させるために、直接粗銀より硫酸銀を得る方法
よりも高い収量で硫酸銀を得ることができ、また、穏和
な条件にて速やかに硫酸銀を得ることができ、回収率の
向上や特別の処理設備を要せずに処理できること。
【0010】4)粗銀や硫酸銀の固形分に対して、硝
酸、硫酸といった酸を用いて処理するため、固形分中の
不純物に対する高い洗浄効果が期待でき、特に還元剤と
して用いる亜鉛等の除去に硝酸が有効であること。
【0011】5)硫酸銀の沈殿として得た後に水等で洗
浄することで不純物、特に銀以外の不純な硫酸金属塩の
除去ができること。
【0012】6)各処理工程において生じた次工程に回
さない銀成分を含む部分についても、別の処理工程へこ
れらを加えることで最終的に出発時の銀成分に対して1
00%近い収量で回収できること。
【0013】このように、本発明の硫酸銀の回収方法を
用いることでこれらの優れた点を見出だし、本発明を完
成するに至った。
【0014】以下、本発明を工程に沿って詳細に説明す
る。
【0015】<第1工程>第1工程は銀化合物を含む溶
液に塩化物を加えて塩化銀を得る工程である。
【0016】ここで、銀化合物を含む溶液とはこれに塩
化物を加えることで水に対する溶解性の低い塩化銀を生
じる組成を有するものであれば特に限定されることはな
いが、COD測定の際にマスキング剤として硝酸銀や硫
酸銀が用いられた際に生じる廃液が好ましい。また、本
発明において用いられる塩化物とは塩化銀を生成させる
ことができるものであれば特に限定されないが、取り扱
いの容易さや価格の面から塩化ナトリウム、塩酸が好ま
しく用いられる。
【0017】これらの銀化合物を含む溶液と加えられる
塩化物の量としては、銀塩を含む溶液中の銀分を確実に
塩化銀へと変えるために銀分に対して理論量よりも過剰
の量の塩化物を加えるとよい。こうすることで塩化銀の
生成量が多くなり、生成速度が速くなるからである。
【0018】また、用いられる塩化物を銀化合物を含む
溶液に加える際の態様としては、銀化合物を含む溶液に
塩化物を直接加えても、両者を少量ずつ混和後大きな容
器へと導入してもよく、両者が接触して塩化銀を生成す
る方法であればあらゆる方法が採用できる。両者が接触
する際には塩化銀が速やかに生成し、又は加えられる塩
化物が速やかに混合され未反応の銀分が生じないように
スターラー等により撹拌することが好ましい。さらに用
いられる塩化物は固形状であっても液状であってもよ
く、銀化合物を含む溶液の量などにより適切に選択すれ
ばよい。
【0019】このようにして銀化合物を塩化物と反応さ
せて塩化銀を沈殿生成させることができるが、この反応
の完了の目安としては、例えば、塩化物を加えることで
生じる白濁溶液を一旦静置し、その上澄みが透明になっ
たところで塩化物を加えても白濁しなくなった時点で知
ることができる。本発明の方法においては、反応完結前
であっても次の第2工程へと第1工程で得た塩化銀を用
いることができ、いつ反応を完結させるか否かは処理の
目的に応じて適宜選択すればよい。
【0020】第1工程の処理後生成した塩化銀の沈殿と
上澄み液とは分離されるが、分離方法については濾別、
遠心分離、デカンテーションなどの公知の方法により行
うことができる。分離後、塩化銀の沈殿を含む部分は次
の第2工程へと移されるが、その場合同じ容器にて第2
工程を実施しても別の容器に移した後に第2工程の処理
を行ってもよい。その際、塩化銀を含む沈殿物を貯蔵槽
に一定量になるまで蓄え、6N程度の塩酸溶液を加えて
おく方法が実用上好ましく用いられる。なお、分離後の
塩化銀の沈殿を実質的に含まない部分は一旦所蔵容器に
て貯蔵した後に別の第1工程を実施する際に加えてもよ
く、また、中和し、希釈して放流してもよい。
【0021】<第2工程>第2工程は第1工程で得られ
た塩化銀を還元して粗銀を得る工程である。
【0022】第1工程で得られた塩化銀の沈殿物を還元
して粗銀を得るに際し、塩化銀の沈殿を洗浄することが
好ましく、洗浄の具体的な方法としては、塩化銀の沈殿
に純水等の洗浄液を加えた後液部と沈殿部とを濾別、遠
心分離、デカンテーションなどの公知の方法により分離
し、その際に塩化銀の沈殿中の不純物を洗い流すことが
できる。洗浄の際、その目安として洗浄液のpHが4以
上に、好ましくはpH7程度の中性になるまで洗浄する
とよい。また、洗浄後、沈殿の水気を濾紙等を敷いた吸
引ろ過器などを用いて取り除くことが好ましい。こうす
ることで、洗浄処理を速やかに行うことができ、また、
塩化銀を還元する際に溶液の量を極力減らすことができ
還元処理が速やかに行うことができる。
【0023】塩化銀の沈殿物を還元して粗銀を得るため
に塩化銀の沈殿を容器に移し、塩酸溶液を添加して塩化
銀が全部浸るまで加え、これに亜鉛金属を加える。ここ
で、反応を行うための容器としては塩酸による腐食を抑
えるために耐酸性の容器が好ましく、例えば、ガラス製
の容器が好ましく用いられる。本工程において用いられ
る塩酸や亜鉛金属としては、塩化銀を還元して粗銀とす
る活性を有しておればよい。塩酸としては、不純物が比
較的少ない純度のものが好ましく、その濃度としては6
N程度であればよい。また、亜鉛金属は、その形状とし
て粉末状、粒状、棒状、板状などのいずれも用いること
ができるが、粉末状の亜鉛はその反応が早いために処理
時間を短縮する場合に好ましく用いられ、棒状、板状の
亜鉛の場合は反応後に取り出しが容易であるため亜鉛分
を除去する必要がある場合には好ましい。このようなこ
とから、具体的な使用方法として、反応初期には粉末、
粒状の亜鉛金属を使用し、反応の後期には棒状、板状の
亜鉛金属を使用するように使い分けするとよい。
【0024】こうして亜鉛還元反応が起こり、塩化銀よ
り粗銀が得られるわけであるが、その反応中、塩酸と亜
鉛金属の反応により反応熱が発生するため容器の外部を
冷却すると効率がよくなる。反応温度としては、特別の
加熱装置を必要とせず処理が容易となるように室温以下
とすることが好ましい。
【0025】このようにして塩化銀を還元して粗銀とす
ることができるが、この反応の完了の目安としては、一
定時間後に反応液は透明になり、沈殿の塩化銀は白色又
は灰色より黄緑色に変わり、撹拌しても白色又は灰色が
無くなった時点で知ることができる。本発明の方法にお
いては、反応完結前であっても次の第3工程へと第2工
程で得た粗銀を用いることができ、いつ反応を完結させ
るか否かは処理の目的に応じて適宜選択すればよい。
【0026】反応後は残存する亜鉛金属を反応容器より
取り出す。そして、生成した粗銀と上澄み液とは分離さ
れるが、分離方法については濾別、遠心分離、デカンテ
ーションなどの公知の方法により行うことができる。分
離後、粗銀は洗浄される。洗浄には水を用いるとよい。
洗浄の条件としては、洗浄後の洗浄液のpHが4以上、
好ましくは中性となるまで洗浄するのがよい。また、洗
浄の際には目の比較的粗い濾紙等を敷いてその上に粗銀
の沈殿を載せて洗浄するのが容易である。
【0027】なお、上記の分離工程で分別された上澄み
液は中和し、希釈して放流される。
【0028】<第3工程>第3工程は第2工程で得られ
た粗銀に硝酸を加えて硝酸銀の溶液を得る工程である。
【0029】第3工程では、第2工程で得られた粗銀を
耐酸性の容器に移し、これに濃硝酸を少量ずつ添加し粗
銀を溶解して硝酸銀の溶液が得られる。このときの操作
は、窒素酸化物のガスが発生するため換気のよい設備に
て行うことが望ましい。また、この反応はつぎの(1)
式のようになると推定される。
【0030】 3Ag+4HNO3→3AgNO3+NO+2H2O (1) ここで、用いられる容器としては濃硝酸と接触しても実
質的に腐食等の変化を起こさないものであればよく、例
えばガラス製、樹脂製、陶磁器製などが挙げられる。ま
た、用いられる濃硝酸は上記の反応式(1)に示される
ように、銀を溶解し硝酸銀としうる程度の濃度であれば
よく、また、操作のしやすさから通常60重量%程度の
濃硝酸が用いられる。
【0031】また、本第3工程では硝酸銀の溶液が生成
されるが、前の第1工程で生成した塩化銀が第2工程の
反応が完結せずに粗銀中に混入していても硝酸銀の溶液
中には実質的に含まれることがなく、従って、硝酸銀の
溶液を沈殿部分と分離することで純度の高い硝酸銀の溶
液を得られる。
【0032】こうして硝酸銀の溶液が得られるわけであ
るが、反応後は硝酸銀の上澄み液と沈殿部とは分離され
る。その分離方法については濾別、遠心分離、デカンテ
ーションなどの公知の方法により行うことができる。分
離後、沈殿部には未反応の粗銀や塩化銀などが含まれる
が、これらは別の回収処理の際に用いることができ、具
体的には別の処理の際にその第1工程の反応液に加えて
処理してもよい。
【0033】そして、本工程で得られた硝酸銀の溶液は
耐酸性の容器に移される。ここで用いられる容器として
は次の第4工程で用いられる硫酸と接触しても実質的に
腐食等の変化を起こさないものであればよく、例えばガ
ラス製などが挙げられる。なお、本第3工程で得られる
反応液において沈殿物が生じていないのであれば第3工
程で用いた容器でそのまま第4工程の反応を行わせるこ
ともできる。
【0034】<第4工程>第4工程は第3工程で得られ
た硝酸銀の溶液に硫酸を加えて硫酸銀の沈殿を得る工程
である。
【0035】第4工程では、第3工程で得られた硝酸銀
の溶液を上記記載の耐酸性の容器に移す。次いでこの容
器に硫酸を添加して硫酸銀の沈殿物を生成させる。ここ
で、硫酸の添加にあたっては、発熱を抑制するために少
量ずつ加えることが望ましい。硫酸を加える際に発熱す
るような場合には容器の外壁を冷却してもよい。本発明
の方法では、硝酸銀の溶液に硫酸を加えて硫酸銀の沈殿
を生成させるため、比較的低温によっても硫酸銀が効率
よく生成させることができ、操作の簡便さの面から20
〜35℃という常温の条件下で実施することが好まし
い。このようにして実施される本第4工程の反応は次の
(2)式のようになると推定される。
【0036】 2AgNO3+H2SO4→Ag2SO4+2HNO3 (2) ここで、用いられる硝酸は上記の反応式(2)に示され
るように、硝酸銀の溶液に加えることで硫酸銀の沈殿を
生成しうる程度の濃度であればよく、また、用いる硫酸
の量を少なくするために通常95重量%程度の濃硫酸が
用いられる。
【0037】このようにして生じた硫酸銀の沈殿を含む
反応液は、上澄み液と硫酸銀を含む沈殿部とに分離され
る。その分離方法については濾別、遠心分離、デカンテ
ーションなどの公知の方法により行うことができる。分
離後、上澄み液には未反応の硝酸銀などが含まれるが、
これらは別の回収処理の際に用いることができ、具体的
には別の処理の際にその第3工程の反応液に加えること
ができ、また、他の工程で生じたものと共に別の回収処
理の第1工程の反応液へ加えてもよい。
【0038】<第5工程>第5工程は第4工程で得られ
た硫酸銀の沈殿を洗浄する工程である。
【0039】第5工程では、第4工程で得られた硫酸銀
の沈殿を洗浄するが、洗浄には水を用いるとよい。洗浄
の条件としては、洗浄後の洗浄液のpHが4以上、好ま
しくは中性となるまで洗浄するのがよい。また、洗浄の
際には目の比較的粗い濾紙等を敷いてその上に粗銀の沈
殿を載せて洗浄するのが容易である。
【0040】さらに、このようにして洗浄された硫酸銀
を乾燥することもでき、その方法としては公知の方法に
より行うことができる。例えば、洗浄の際の際に用いら
れたろ過器により水気を十分取り除き、その後硫酸銀の
表面積を広く、厚みは薄くなるように展開し、乾燥器を
用いてあるいは用いずに乾燥するとよい。
【0041】なお、第5工程で洗浄された液には多くの
銀化合物を含んでおり、別の処理の際にその第1工程の
操作を行って塩化銀として回収することもできる。
【0042】本発明の方法の用途としては、COD測定
の際にマスキング剤として硝酸銀、硫酸銀が用いられた
場合の廃液中の銀化合物の回収のみならず、写真の現像
廃液の処理など、銀化合物を含む溶液より硫酸銀として
銀を回収するのに有用である。
【0043】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いてさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0044】実施例 <第1工程>300mlの三角フラスコに銀化合物の入
ったCOD測定を行った廃液200mlを入れ、これに
マグネチックスターラーで撹拌しながら塩酸を加えた。
塩酸は加えても溶液部が白濁しなくなるまで加えた。こ
れを静置後上澄み液をデカンテーションで捨て、沈殿物
の塩化銀を5リットルの広口ポリ容器(貯槽ビン)に移
した。この中に塩化銀の沈殿が十分浸るまで6Nの塩酸
を加えた。
【0045】<第2工程>第1工程で得た塩化銀を貯め
ておいた貯槽ビンより塩化銀を約300g(湿重量)を
取り出し、1リットルビーカーに移し水道水で水洗いを
行った。洗浄水のpHが5以上になるまで繰り返し水洗
したのち純水で再度洗浄を行った。
【0046】次いで、洗浄後の塩化銀を環境測定の懸濁
物質測定用の濾過器を使用し、金網部の濾紙の代わりに
水通りの良いティシュペーパー2枚を使い吸引ろ過を
し、塩化銀に含んでいる水気を取り除いた。この塩化銀
を500mlのビーカー(ガラス製)に移し、6N塩酸
溶液を塩化銀が十分浸るまで加え、粒状の亜鉛金属(和
光純薬製、試薬1級)80gを加え、このビーカーを洗
面器に水を入れたものに漬けてビーカーの外壁を冷却し
ながら塩化銀を還元させた。2時間経過後、このビーカ
ーに棒状の金属亜鉛(和光純薬製、試薬1級)50gを
4〜5本入れ、塩化銀の還元状況を観察し、塩化銀の灰
色が無くなり黄緑色の金属銀になるまでドラフト内で一
夜放置した。その後金属亜鉛を取り出し、これの液部を
捨て、沈殿物を洗浄し、洗浄液がpH5以上になるまで
水洗した。これの水気を懸濁物質測定用のろ過器を使用
し、濾紙の代わりにティシュペーパーを使い吸引ろ過し
て水気を取り除いて粗銀を回収した。
【0047】<第3工程>第2工程で得た粗銀を300
mlビーカーに移し、ドラフト内で濃硝酸(60重量
%、和光純薬製、試薬1級)を駒込ピペットを用いて注
意しながらはじめは1滴ずつ、後に30ml/分程度の
速度で少量づつ加え、ガラス棒で軽く撹拌して粗銀を溶
解して硝酸銀の溶液を得、この硝酸銀の溶液を1時間静
置して不溶解部を沈降させた後、上澄み液を別の300
mlビーカーに移した。
【0048】<第4工程及び第5工程>第3工程で回収
した硝酸銀の溶液に濃硫酸(95重量%、和光純薬製、
試薬1級)を駒込ピペットを用いて注意しながらはじめ
は1滴ずつ、後に30ml/分程度の速度で少量づつ加
え、硫酸銀の沈殿物を生成させた。濃硫酸を加えても液
状層で白濁した硫酸銀が生成しなくなったところで止
め、ガラス棒で軽く撹拌し、再度濃硫酸を1滴加え、液
状層に白濁が見られなくなれば反応が完了とした。
【0049】液部は別の容器に移し、沈殿部の硫酸銀に
純水を200〜300mlを加えて、ガラス棒で撹拌
し、懸濁物質測定用のろ過器を使用し、洗浄ろ過を行っ
た後ろ過器内の硫酸銀をビーカーに戻し、再度純水を2
00〜300mlを加えて、ガラス棒で撹拌し、懸濁物
質測定用(SS測定用)のろ過器に吸引ろ過して洗浄を
行った。このろ過器内の硫酸銀の沈殿を乾燥器により水
分を除去して白い粉末の約280gの精製硫酸銀をを得
た。
【0050】比較例 実施例と同様に第1工程及び第2工程を実施した後、第
2工程で得た粗銀を300mlビーカーに移し、これに
実施例で用いたと同じ硫酸を加え、粗銀を2時間加熱し
溶解後放冷し、これを純水の入ったビーカーに移した
後、ガラスろ過器でろ過し、純水にて洗浄した。この
後、得られた硫酸銀の沈殿を乾燥した。
【0051】〜試験〜 実施例及び比較例で得た硫酸銀と、市販の硫酸銀(キシ
ダ化学製、試薬特級であり、JIS−K−8965合格
品)を用い、以下の試験を実施した。
【0052】−純度試験− 回収した硫酸銀の純度を比較するために次の方法により
調べた。
【0053】純度試験方法:120℃で乾燥した本品
0.5gを精秤し、硝酸5.0mlおよび純水50ml
を加えて溶解させ、この溶液に指示薬として硫酸第二鉄
アンモニウム溶液を加え、0.1mol/リットルのチ
オシアン酸アンモニウム溶液で滴定して、硫酸銀濃度を
測定した結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】表1より、得られた硫酸銀の純度は全て9
9.5重量%以上であり、高純度であることが分かる。
【0056】−COD測定への適合性試験− 得られた硫酸銀がCOD測定に使用可能か否かを調べる
ために試料を調製して比較を行った。
【0057】準備工程:CODが10ppm程度の実在
サンプル(工場排水:COD値10ppm)にNaCl
が3重量%になるようにNaClを加えたサンプルを調
製した。この調製した合成試料で、硫酸銀(試薬、実施
例の回収品、比較例の回収品)によるCOD値に対する
影響を次の方法により比較した。
【0058】COD試験方法:三角フラスコ300ml
に合成試料100ml入れ、硫酸(1+2)(JIS−
K−0102により、硫酸1に対して水2の割合で混合
したもの)を10ml加え、硫酸銀10gを加え、マグ
ネチックスターラーでよく撹拌した後、5mmol/リ
ットル−過マンガン酸カリウム溶液10mlを正確に加
え、沸騰水浴中にフラスコのまま入れて30分間加熱す
る。
【0059】沸騰水浴より三角フラスコを取り出し、こ
れに12.5mmol/リットル−しゅう酸ナトリウム
溶液を正確に10ml加え、液温を60℃に保ちながら
5mmol/リットル−過マンガン酸カリウム溶液で逆
滴定し、薄い微紅色を呈するところを終点とする。
【0060】このときの結果を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】表2より、試薬及び実施例の回収品は比較
例の回収品と比較して空試験の滴定量が低く、また、C
OD値も比較例の回収品では低めとなることが分かる。
【0063】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明の硫酸銀
の回収方法によれば、塩化物イオンのマスキング剤とし
て一度使用した硫酸銀、硝酸銀等の銀化合物を含む廃液
より、硫酸銀として銀をCOD測定に使用できるほど高
純度で回収再生することができる。またこれまでは回収
した硫酸銀では純度においては市場の試薬並であった
が、COD測定には還元物質の混入のため、COD値に
悪い影響があった。しかし本発明の回収した硫酸銀は試
薬と比べても劣ることはない。
【0064】また、本発明の回収方法は高温反応を行わ
ず常温で処理できるため、危険性もなく、省エネでもあ
る回収方法である。
【0065】さらに、本発明の方法の各工程で生じ、次
の工程へと移されなかった銀化合物は、別の処理の際の
各工程の反応液へと加えることで、最終的には出発時の
銀化合物量の100%近くを回収することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銀化合物を含む溶液より硫酸銀として銀を
    回収する方法において、 (1)銀化合物を含む溶液に塩化物を加えて塩化銀を得
    る第1工程、 (2)第1工程後の塩化銀を還元して粗銀を得る第2工
    程、 (3)第2工程後の粗銀に硝酸を加えて硝酸銀の溶液を
    得る第3工程、 (4)第3工程後の硝酸銀の溶液に硫酸を加えて硫酸銀
    の沈殿を得る第4工程、 (5)第4工程後の硫酸銀の沈殿を洗浄する第5工程、
    の5工程を少なくとも経ることを特徴とする硫酸銀の回
    収方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の第4工程を20〜35℃
    で行うことを特徴とする硫酸銀の回収方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100482772B1 (ko) * 2002-04-18 2005-04-14 희성금속 주식회사 황산은의 제조방법
JP2015214442A (ja) * 2014-05-09 2015-12-03 コスモ石油株式会社 硝酸銀の製造方法
CN106191971A (zh) * 2016-08-19 2016-12-07 南通皋鑫电子股份有限公司 回收高压二极管引脚镀银挂具的方法
CN110372028A (zh) * 2019-06-14 2019-10-25 西陇科学股份有限公司 一种高纯度硫酸银的工业化生产方法

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