JPH11236331A - ビタミンa類可溶化製剤 - Google Patents

ビタミンa類可溶化製剤

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JPH11236331A
JPH11236331A JP5623698A JP5623698A JPH11236331A JP H11236331 A JPH11236331 A JP H11236331A JP 5623698 A JP5623698 A JP 5623698A JP 5623698 A JP5623698 A JP 5623698A JP H11236331 A JPH11236331 A JP H11236331A
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vitamin
solubilized
preparation
acid
stabilizer
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JP5623698A
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Itaru Sakaguchi
至 坂口
Yoshihide Nagasaka
義秀 長坂
Hiroshi Nishitani
弘 西谷
Tasaku Tamura
太作 田村
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Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ビタミンA類の活性を損なわず、可溶化状態を
安定に長期間保持することができるビタミンA類可溶化
製剤を提供する。 【解決手段】ビタミンA活性を有するビタミンA類と、
ビタミンA類を水溶液に可溶化させる界面活性剤と、ビ
タミンA類を前記水溶液中で安定に存在させる安定化剤
とを含有するビタミンA類可溶化製剤であって、ビタミ
ンA類の平均粒径が50nm以下である。前記安定化剤
は、オキシカルボン酸、ポリリン酸およびそれらの塩か
ら選ばれた少なくとも1つであることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ビタミンA類可溶
化製剤、特に栄養剤等に配合することを目的としたビタ
ミンA類可溶化製剤であって、栄養剤等に添加して用い
てもビタミンA類はその活性を失わず、可溶化状態を安
定に長期間保持することができるビタミンA類可溶化製
剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビタミンAおよびその誘導体等ビタミン
A活性を有するビタミンA類は、栄養ドリンク剤、経腸
栄養剤または輸液栄養剤等の各種栄養剤、食品等に配合
される場合がある。ところが、脂溶性のビタミンA類は
非常に酸化され易く、特に水溶液中では極めて不安定で
あり、酸、光、熱等により種々の異性化、分解を生じて
しまう。
【0003】そこで、栄養剤等に添加して用いられても
ビタミンA類の活性が失われず、安定な状態を長期間維
持することができるビタミンA類含有水性製剤の開発が
望まれていた。
【0004】これまでのビタミンA類の安定化技術とし
ては、坑酸化剤を使用する方法が知られている。例え
ば、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)およびブチ
ルヒドロキシアニソール(BHA)などの脂溶性抗酸化
剤や、アスコルビン酸、ヒドロキノンおよびシステイン
などの水溶性抗酸化剤を添加する方法(特開昭58−4
1813号公報)が提案されている。
【0005】また、非イオン界面活性剤により可溶化し
たビタミンA類を、脂溶性抗酸化剤、水溶性抗酸化剤お
よび特定アミノ酸の3群中のうち少なくとも2群の化合
物を配合し、ビタミンA類を安定化する方法(特開平5
−17350)が提案されている。
【0006】しかし、これらの方法によれば、ビタミン
A類を添加配合した栄養剤等は、抗酸化剤の抗酸化速度
よりもビタミンA類の酸化速度の方が速く、長期間に亘
る保存の場合、栄養剤中のビタミンA類の活性が損なわ
れるおそれがあり、十分に満足し得るものではなかっ
た。
【0007】また、特定のHLB値のポリオキシエチレ
ン硬化ヒマシ油に、異なる特定のHLB値の非イオン界
面活性剤を組合わせることによりビタミンA類の不安定
化を防止し、長期にわたって外観を安定に維持する方法
(特開平5−331056)が提案されている。
【0008】しかし、この方法で調製されたビタミンA
類可溶化水溶液は、外観の安定性は保持できるが、ビタ
ミンA類は活性を十分保持し得るものではなく、ビタミ
ンA類を長期間安定に維持し得るビタミンA類可溶化製
剤は実用化されていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、栄養
剤等に添加してもビタミンA類は活性を失わず、長期間
安定な可溶化状態を維持することができるビタミンA類
可溶化製剤を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(9)の本発明により達成される。
【0011】(1) ビタミンA活性を有するビタミン
A類と、前記ビタミンA類を水溶液に可溶化させる界面
活性剤と、前記ビタミンA類を前記水溶液中で安定に存
在させる安定化剤とを含有するビタミンA類可溶化製剤
であって、前記水溶液における前記ビタミンA類の平均
粒径が50nm以下であることを特徴とするビタミンA類
可溶化製剤。
【0012】(2) 前記ビタミンA類の含有量が0.
01〜7 W/V%である上記(1)に記載のビタミンA類
可溶化製剤。
【0013】(3) 前記安定化剤はオキシカルボン酸
およびオキシカルボン酸塩のうち少なくとも1つである
上記(1)または(2)に記載のビタミンA類可溶化製
剤。
【0014】(4) 前記オキシカルボン酸はクエン酸
および酒石酸のうち少なくとも1つである上記(3)に
記載のビタミンA類可溶化製剤。
【0015】(5) 前記安定化剤はポリリン酸および
ポリリン酸塩のうち少なくとも1つである上記(1)な
いし(4)のいずれかに記載のビタミンA類可溶化製
剤。
【0016】(6) 前記ポリリン酸はメタリン酸およ
びピロリン酸のうち少なくとも1つである上記(5)に
記載のビタミンA類可溶化製剤。
【0017】(7) 前記安定化剤の含有量が0.02
〜0.7 W/V%である上記(1)ないし(6)のいずれ
かに記載のビタミンA類可溶化製剤。
【0018】(8) 前記乳化剤はポリソルベート80
およびポリキシエチレン硬化ヒマシ油60のうち少なく
とも1つである上記(7)に記載のビタミンA類可溶化
製剤。
【0019】(9) 前記界面活性剤の含有量が0.5
〜20 W/V%である上記(1)ないし(8)のいずれか
に記載のビタミンA類可溶化製剤。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明のビタミンA類可溶
化製剤を好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0021】本発明のビタミンA類可溶化製剤は、ビタ
ミンA活性を有するビタミンA類と、ビタミンA類を水
溶液に可溶化させる界面活性剤と、ビタミンA類を水溶
液中で安定に存在させる安定化剤とを含有するものであ
って、前記ビタミンA類の平均粒径が50nm以下である
ことを特徴とする。
【0022】ビタミンA類の平均粒径が50nm以下であ
ることにより、脂溶性であるビタミンA類が水溶液中に
おいて良好に分散し、安定に存在することができる。ま
た、栄養ドリンク剤、経腸栄養剤または輸液栄養剤等の
栄養剤および食品等に配合し、長期間保存してもビタミ
ンA類が分離したりすることなく、安定な可溶化状態を
保つことができる。
【0023】ここで、ビタミンA類の安定化とは、水溶
液中でビタミンA活性が損なわれることがなく、かつ相
分離等を生じないで長期間安定に存在し得ることを意味
し、例えばビタミンA類可溶化製剤を調製した直後のビ
タミンA類の活性(含有量)に対し、各条件下で保存し
た場合にビタミンA類の活性(含有量)が90%以上残
存し、さらにビタミンA類の平均粒径が変化していない
状態等をいう。
【0024】また、ビタミンA類の可溶化とは、ビタミ
ンA類を含有する溶液系が均一で透明であり、例えば溶
液中にビタミンA類の平均粒径が50nm以下となって存
在している状態を意味する。
【0025】本発明に用いられるビタミンA類は、ビタ
ミンAおよびビタミンA誘導体等のビタミンA活性を有
するものであればいかなるものであってもよく、一般に
ビタミンA、ビタミンA油等のビタミンA含有混合物、
ビタミンAパルミテート、ビタミンAアセテート等のビ
タミンA脂肪酸エステル等、およびそれらの誘導体等が
挙げられる。
【0026】本発明のビタミンA類可溶化製剤中のビタ
ミンA類の含有量は、0.01〜7W/V%が好ましく、
0.05〜5 W/V%がより好ましい。ビタミンA類の含
有量が0.01 W/V%未満であると、ビタミンA類の十
分な活性が得られないおそれがあり、7 W/V%を超える
場合ビタミンA類を安定に可溶化することが困難となる
場合がある。
【0027】本発明のビタミンA類可溶化製剤は、ビタ
ミンA類を水溶液中で安定に存在させる安定化剤を含有
する。これによりビタミンA類は水溶液中においても長
期間安定な状態を維持することができる。
【0028】本発明において使用されるビタミンA類の
安定化剤としては、例えばオキシカルボン酸およびオキ
シカルボン酸塩のうち少なくとも1つであることが好ま
しい。
【0029】オキシカルボン酸としては、クエン酸、酒
石酸、グルコン酸等が挙げられるが、なかでもクエン酸
および酒石酸のうち少なくとも1つであることがより好
ましく、これらは1種または2種以上を混合して使用す
ることができる。これにより、上記ビタミンA類の安定
化効果をより効果的に発揮させることができる。
【0030】さらにこれらの塩としては、例えばナトリ
ウム塩、カリウム塩等が挙げられる。
【0031】また、安定化剤はポリリン酸およびポリリ
ン酸塩のうち少なくとも1つであることが好ましい。ポ
リリン酸としては、例えばピロリン酸、メタリン酸、ト
リリン酸等が挙げられ、これらを1種または2種以上を
混合して使用することができるが、なかでもメタリン
酸、ピロリン酸が特に好ましい。これにより、上記と同
様、ビタミンA類の安定化効果をより有効に発揮させる
ことができる。
【0032】また、これらの塩としては、例えばナトリ
ウム塩、カリウム塩等が挙げられる。
【0033】上記オキシカルボン酸またはポリリン酸お
よびこれらの塩等に代表される安定化剤の含有量は、
0.02〜0.7 W/V%が好ましく、0.05〜0.5
W/V%がより好ましい。含有量が0.02 W/V%未満の
場合、ビタミンA類の安定性向上効果が得られ難く、一
方、0.7 W/V%を超えてもビタミンA類の安定性の向
上は殆どみられない。
【0034】本発明のビタミンA類可溶化製剤は界面活
性剤を含有する。これにより脂溶性のビタミンA類を水
溶液中に良好に分散させ、安定に可溶化することができ
る。
【0035】界面活性剤としては、医薬製剤に使用され
るものであれば特に限定されず、例えば、高度精製卵黄
レシチン、精製大豆レシチン、精製卵黄レシチン、セス
キオレイン酸ソルビタン、ソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油50、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油6
0、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポ
リオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン(16
0)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリソ
ルベート80、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソル
ビタン(20E. O.)、グリセリン脂肪酸エステル、
プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エ
ステル等が挙げられ、これらを1種または2種以上混合
して使用することができる。これらのなかでも、ポリソ
ルベート80またはポリオキシエチレン硬化ヒマシ油6
0を使用することが特に好ましい。これにより、ビタミ
ンA類をより良好に分散し、安定に可溶化することがで
きる。
【0036】さらに、これらの界面活性剤を上記安定化
剤としてオキシカルボン酸、ポリリン酸およびそれらの
塩等のうち少なくとも1つと組合わせることにより、よ
り一層効果的にビタミンA類の安定化を図ることができ
る。
【0037】界面活性剤の含有量は、0.5〜20 W/V
%が好ましく、1.0〜15 W/V%がより好ましい。界
面活性剤の含有量が0.5 W/V%よりも少ない場合、ビ
タミンA類を可溶化し安定に維持することが困難になる
場合がある。一方、20 W/V%を超えてもビタミンA類
の可溶化の向上はみられない場合がある。
【0038】なお、本発明のビタミンA類可溶化製剤
は、上記ビタミンA類のみならず、他の脂溶性ビタミン
や油脂類を含むものであってもよい。混合可能な脂溶性
ビタミンとしては、例えばビタミンD、ビタミンE、ビ
タミンF、ビタミンK、ユビキノンおよびこれらの活性
を有する誘導体、混合物等が挙げられる。
【0039】また、混合可能な油脂類としては、一般に
動物、植物、または微生物を原料とする油脂が挙げら
れ、例えば、豚脂、牛脂、鶏油、マグロ油、イワシ油、
サバ油、肝油、大豆油、綿実油、サフラワー油、米油、
コーン油、ナタネ油、パーム油、シソ油、カカオ脂、落
花生油、ヤシ油等が挙げられる。さらに、中鎖脂肪酸ト
リグリセリドなどの合成トリグリセリドなどが挙げられ
る。これらを1種または2種以上適宜組み合わせて使用
することができる。
【0040】さらに、本発明のビタミンA可溶化製剤に
は、性質を損なわない範囲において乳化剤、乳化助剤、
安定化剤等を1種または2種以上組合わせて添加しても
よい。
【0041】乳化剤としては、例えば、サポニン、ステ
ロール、コール酸、デソキシコール酸、ユッカ抽出物等
が挙げられる。乳化助剤としては、例えば、ブドウ糖、
果糖、ショ糖、乳糖、麦芽糖、デキストリン、プロピレ
ングリコール、グリセリンや糖アルコール、例えば、マ
ルチトール、還元水あめ、ラクチトール、パラチニッ
ト、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、キ
シリトール等が挙げられる。その他の安定化剤として
は、例えばアラビアガム、キサンタンガム、トラガント
ガム、グアガム、ジェランガム、ローカストビーンガム
等のガム質等が挙げられる。
【0042】このようにして得られたビタミンA類可溶
化製剤は、栄養ドリンク剤、経腸栄養剤または輸液栄養
剤等の各種栄養剤、食品等に配合して使用される。その
場合であっても長期間保存してもビタミンA類の活性が
失われず、安定な可溶化状態を保つことができる。
【0043】本発明のビタミンA可溶化製剤は、例えば
以下のような方法で調製することができる。
【0044】まず、界面活性剤とビタミンA類を油脂等
に溶解させ、プロペラ式攪拌機やホモミキサー等の攪拌
機を用いてよく混合し油相を調製する。
【0045】これとは別に、水(精製水)と安定化剤と
を攪拌機等を用いて混合・溶解し水相を調製する。ここ
に、先の界面活性剤とビタミンA類とを含む油相を攪拌
しながら徐々に加えていく。このとき、逆に油相に水相
を加えてもよい。
【0046】このような工程によりビタミンA類可溶化
製剤は調製されるが、油相が十分に可溶化されていない
場合には、さらに高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナ
イザー、マイクロフルイダイザー、ナノマイザー、アル
ティマイザー等の均質化処理機を用いた均質化処理を行
ってもよい。これにより、容易かつ確実に均一に可溶化
したビタミンA類可溶化製剤を得ることができる。
【0047】この均質化処理は、可溶化状態の安定性向
上のため、複数回行ってもよい。また、均質化処理とし
ては、前述した均質化処理機を用いる方法以外に、超音
波乳化機等を用いることができ、その他転相乳化法、液
晶乳化法、D相乳化法およびPIT乳化法等によること
もできる。
【0048】さらに、本発明のビタミンA類可溶化製剤
は、60〜100℃で殺菌処理が行われ、さらに必要に
応じて100〜150℃の高温殺菌または滅菌処理を経
て保管または使用される。
【0049】本発明のビタミンA類可溶化製剤は、栄養
ドリンク剤、経腸栄養剤または輸液栄養剤等の栄養剤に
配合された後、60〜100℃で殺菌処理が行われ、さ
らに必要に応じて100〜150℃高温殺菌または滅菌
処理が行われるが、このような加熱処理に対しても安定
であり、また長期間保存してもビタミンA類が分解等に
より失われたり、相分離を生じたりすることなく安定に
可溶化状態を保つことができる。
【0050】以上、本発明のビタミンA類可溶化製剤に
ついて説明したが、本発明は、これらに限定されるもの
ではなく、ビタミンA類可溶化製剤に必要に応じて、電
解質成分や添加剤としてpH調節剤、各種バッファー溶
液、着色防止剤等を添加してもよい。
【0051】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0052】1.ビタミンA類可溶化製剤調製例1 (実施例1)
【0053】下記の組成からなる各水相と油相とを混合
し、ビタミンA類可溶化製剤を調製した。
【0054】水相 プロピレングリコール:400g メタリン酸ナトリウム(安定化剤):5g 精製水:395g
【0055】油相 ビタミンAアセテート:50g ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(界面活性剤):
150g
【0056】まず、容量2Lのステンレス製ビーカー
に、プロピレングリコールと、メタリン酸ナトリウムを
精製水に溶解した水溶液とを混合し水相を調製した。
【0057】これとは別に、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油60と、ビタミンAアセテートとを混合し油相を
調製した。
【0058】先の水相に油相を徐々に加えて混合し粗乳
化させた後、さらに精製水を加えて全量を1Lとした。
【0059】次いで、マイクロフルイダイザーを用い
て、均質化圧1500kg/cm2 、パス回数10回で均質
化処理を行い、均質なビタミンA類可溶化製剤を調製し
た。ビタミンA類可溶化製剤の組成を表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】調製直後におけるビタミンA類可溶化製剤
中のビタミンA類の平均粒径は28nmであった。ビタミ
ンA類の平均粒径は光散乱法により測定した。
【0062】(実施例2)下記の組成からなる各水相と
油相とを混合し、ビタミンA類可溶化製剤を調整した。
【0063】水相 酒石酸(安定化剤):1g 精製水:1500g
【0064】油相 ビタミンAパルミテート:1g ポリソルベート80(界面活性剤):161.15g BHT(酸化防止剤):0.24g コレカルシフェロール(ビタミンD剤):0.01g 酢酸トコフェロール(ビタミンE剤):36g フィトナジオン(ビタミンK剤):1.6g
【0065】まず、容量500mlのガラス製ビーカー
に、油相の各構成材料を入れ、マグネチックスターラー
を用いて撹拌した。
【0066】これとは別に、容量3Lのステンレス製ビ
ーカーに、酒石酸と注射用水とを加え完全に溶解した。
【0067】次に、酒石酸溶液を攪拌しながら、先に調
製した油相を徐々に添加していき、透明な混合液を得
た。この混合液にさらに注射用水を加えて全量を2Lと
し、ビタミンA可溶化製剤を調製した。
【0068】調製直後におけるビタミンA類可溶化製剤
中のビタミンA類の平均粒径は15nmであった。
【0069】(実施例3)ポリソルベート80(界面活
性剤)の添加量を161.39gとし、BHTを添加し
ないこととした以外は実施例2と同様にしてビタミンA
可溶化製剤を調製した。
【0070】調製直後におけるビタミンA類可溶化製剤
中のビタミンA類の平均粒径は16nmであった。
【0071】(実施例4)下記の組成からなる各水相と
油相とを混合し、ビタミンA類可溶化製剤を調製した。
【0072】水相 クエン酸ナトリウム(安定化剤):10g グリセリン:200g 精製水:1500g
【0073】油相 ビタミンA:3g ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(界面活性剤):
20g 酢酸トコフェロール(ビタミンE剤):3.2g フィトナジオン(ビタミンK剤):0.05g 大豆油:740g
【0074】容量2Lのステンレス製ビーカーにグリセ
リンと、クエン酸ナトリウムを精製水に溶解した溶液と
を混合し、水相を調製した。これとは別に、上記油相の
構成材料を混合し油相を調製した。
【0075】先の水相に油相を徐々に加えて混合し粗乳
化させた後、精製水を加えて全量を2Lとした。
【0076】これを、高圧ホモジナイザーを用いて均質
化圧500kg/cm2 、パス回数5回で均質化処理し、均
質なビタミンA類可溶化製剤を調製した。
【0077】調製直後におけるビタミンA類可溶化製剤
中のビタミンA類の平均粒径は45nmであった。
【0078】(比較例1)水相として、メタリン酸ナト
リウム(安定化剤)を含有しない精製水400gを用い
た以外は実施例1と同様にしてビタミンA類可溶化製剤
を調製した。
【0079】調製直後におけるビタミンA類可溶化製剤
中のビタミンA類の平均粒径は28nmであった。
【0080】(比較例2)メタリン酸ナトリウム(安定
化剤)の代わりに同量のアスコルビン酸ナトリウム(酸
化防止剤)を用いた以外は実施例1と同様にしてビタミ
ンA可溶化製剤を調製した。
【0081】調製直後におけるビタミンA類可溶化製剤
中のビタミンA類の平均粒径は32nmであった。
【0082】(比較例3)酒石酸(安定化剤)の代わり
にアスコルビン酸(酸化防止剤)を用いた以外は実施例
2と同様にしてビタミンA類可溶化製剤を調製した。
【0083】調製直後におけるビタミンA類可溶化製剤
中のビタミンA類の平均粒径は15nmであった。
【0084】(比較例4)クエン酸ナトリウム(安定化
剤)を20g、グリセリンを190g使用して水相を調
製した以外は実施例4と同様にしてビタミンA類可溶化
製剤を調製した。
【0085】調製直後におけるビタミンA類可溶化製剤
中のビタミンA類の平均粒径は134nmであった。
【0086】(比較例5)クエン酸ナトリウム(安定化
剤)を使用せず、水相をグリセリン(210g)のみと
した以外は実施例4と同様にしてビタミンA類可溶化製
剤を調製した。
【0087】調製直後におけるビタミンA類可溶化製剤
中のビタミンA類の平均粒径は46nmであった。
【0088】2.ビタミンA類の安定性試験 上記各実施例1〜4および比較例1〜5で調製したビタ
ミンA可溶化製剤の一部(400ml)を採り、容量40
0mlの可塑性素材容器(商品名「テルパック」テルモ
(株)製)に充填し密封した後、110℃で10分間加
熱滅菌した。
【0089】その後40℃で2ヶ月間保存した後、およ
び25℃で6ヶ月間保存した後、各ビタミンA可溶化製
剤中のビタミンA類の平均粒径を調べた。さらに、ビタ
ミンA類の含有量を測定し、調製直後のビタミンA類の
含有量(100%)に対する割合を求めた。これらの結
果を表2に示す。
【0090】
【表2】
【0091】3.ビタミンA類可溶化製剤調製例2:経
腸栄養剤の調製 (実施例5)
【0092】実施例4のビタミンA可溶化製剤を、表3
に示す組成の材料に配合し経腸栄養剤を調製した。
【0093】(比較例6)比較例4のビタミンA類可溶
化製剤を用い、試験例1と同様にして経腸栄養剤を調製
した。
【0094】(比較例7)比較例5のビタミンA可溶化
製剤を用い、試験例1と同様にして経腸栄養剤を調製し
た。
【0095】
【表3】
【0096】4.経腸栄養剤中におけるビタミンA類の
安定性 実施例5および比較例6,7で調製した各経腸栄養剤を
可塑性素材容器(商品名「テルパック」テルモ(株)
製)に充填し密封した後、110℃で10分間加熱滅菌
し、室温(25℃)で6ヶ月間保存した後、経腸栄養剤
中のビタミンA類の平均粒径および含有量を測定し、調
製直後のビタミンA類の含有量(100%)に対する割
合を求めた。結果を表4に示す。
【0097】
【表4】
【0098】これらの結果から、実施例1〜4のビタミ
ンA類可溶化製剤は、水溶液中においてもビタミンA類
は殆ど損なわれることがなく、活性を維持するものであ
った。また、平均粒径の経時変化が殆どみられないこと
から可溶化状態を長期間安定に保持することがわかっ
た。
【0099】さらに、このようなビタミンA類可溶化製
剤は、経腸栄養剤に添加してもビタミンA類が分解等す
ることなく、相分離も生じないで長期にわたり安定に性
状を保つことがわかった。
【0100】これに対し、比較例1〜5のビタミンA類
可溶化製剤は、いずれも調製直後のビタミンA類を90
%以上維持することはできなかった。また、ビタミンA
類の平均粒径も時間の経過とともに増大し、可溶化状態
が安定に維持されなかった。また、比較例4では調製直
後からビタミンA類が良好に可溶化せず、時間が経過す
ると相分離を生じた。したがって、このようなビタミン
A類可溶化製剤を経腸栄養剤に配合した場合もビタミン
A類の劣化が著しく、相分離を生じた。
【0101】なお、実施例1〜3のビタミンA類可溶化
製剤を経腸栄養剤として配合し、実施例5と同様の試験
を行ったが、いずれも良好な結果が得られた。
【0102】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のビタミンA
類可溶化製剤は、水溶液中においてもビタミンA類の分
離、変質、劣化等を生じることがなく、長期間高い安定
性を維持することができる。
【0103】さらに、経腸栄養剤等の各種医薬品製剤、
栄養剤、食品等に配合してもビタミンA類の安定性に影
響を及ぼすことなく、品質安定性、保存性に優れた各種
医薬品製剤等を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 太作 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビタミンA活性を有するビタミンA類
    と、 前記ビタミンA類を水溶液に可溶化させる界面活性剤
    と、 前記ビタミンA類を前記水溶液中で安定に存在させる安
    定化剤とを含有するビタミンA類可溶化製剤であって、 前記水溶液における前記ビタミンA類の平均粒径が50
    nm以下であることを特徴とするビタミンA類可溶化製
    剤。
  2. 【請求項2】 前記ビタミンA類の含有量が0.01〜
    7 W/V%である請求項1に記載のビタミンA類可溶化製
    剤。
  3. 【請求項3】 前記安定化剤はオキシカルボン酸および
    オキシカルボン酸塩のうち少なくとも1つである請求項
    1または2に記載のビタミンA類可溶化製剤。
  4. 【請求項4】 前記オキシカルボン酸はクエン酸および
    酒石酸のうち少なくとも1つである請求項3に記載のビ
    タミンA類可溶化製剤。
  5. 【請求項5】 前記安定化剤はポリリン酸およびポリリ
    ン酸塩のうち少なくとも1つである請求項1ないし4の
    いずれかに記載のビタミンA類可溶化製剤。
  6. 【請求項6】 前記ポリリン酸はメタリン酸およびピロ
    リン酸のうち少なくとも1つである請求項5に記載のビ
    タミンA類可溶化製剤。
  7. 【請求項7】 前記安定化剤の含有量が0.02〜0.
    7 W/V%である請求項1ないし6のいずれかに記載のビ
    タミンA類可溶化製剤。
  8. 【請求項8】 前記乳化剤はポリソルベート80および
    ポリキシエチレン硬化ヒマシ油60のうち少なくとも1
    つである請求項7に記載のビタミンA類可溶化製剤。
  9. 【請求項9】 前記界面活性剤の含有量が0.5〜20
    W/V%である請求項1ないし8のいずれかに記載のビタ
    ミンA類可溶化製剤。
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