JPH11239804A - ホットコイルの製造方法 - Google Patents

ホットコイルの製造方法

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JPH11239804A
JPH11239804A JP4222098A JP4222098A JPH11239804A JP H11239804 A JPH11239804 A JP H11239804A JP 4222098 A JP4222098 A JP 4222098A JP 4222098 A JP4222098 A JP 4222098A JP H11239804 A JPH11239804 A JP H11239804A
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rolling mill
rough
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JP4222098A
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Takashi Kanazawa
敬 金沢
Yasohachi Minamimura
八十八 南村
Yoichi Kitamura
洋一 北村
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素な設備で、高品質の製品の製造を可能と
するホットコイルの製造方法を提供する。 【解決手段】 平行断面鋳型と未凝固圧下装置を有する
広幅中厚鋳片の連続鋳造設備ならびに前記連続鋳造設備
から下流に加熱装置、粗圧延機、粗バー巻き取り巻き戻
し装置および仕上げ圧延機を順に配置した熱間圧延設備
を用い、(A)平行断面鋳型の厚さを80〜120mmと
し、(B) 未凝固圧下量を40mm以下として未凝固圧下
後の鋳片の厚さを70〜80mmとし、(C) 加熱装置に
よる鋳片の加熱温度を900〜1100℃とし、(D) 粗
圧延機を2スタンドとし、(E)粗圧延機で圧延され、粗
バー巻き取り巻き戻し装置に供給される粗バーの厚さを
15〜30mmとし、(F) 仕上げ圧延機を5スタンドと
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広幅中厚鋳片から
の安価で高品質のホットコイルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ホットコイルは、高品質と高生産性が要
求されるため、従来は、大型の連続鋳造設備により大断
面の鋳片(厚さ:200〜300mm程度)を鋳造し、
大型加熱設備、粗圧延機群、仕上げ圧延機群およびダウ
ンコイラを含む熱間圧延設備により圧延をおこない製造
する方法が主流である。
【0003】ところで、近年、精錬技術や鋳造技術の著
しい進歩により品質の良好な鋳片の製造が容易化したこ
とや、省力・省エネルギ思想の高まり等を背景にして熱
間圧延工程の大幅な省略や熱間圧延を施すことなく溶湯
から直接的かつ連続的に薄板材を製造しようとする試み
が比較的融点の低い非鉄金属ばかりでなく鉄系金属にま
でおこなわれるようになってきた。
【0004】この薄鋳片を連続的に鋳造する手段とし
て、これまで以下のような方法が提案されている。 (1) ベルト式壁面移動鋳型を使用した連続鋳造方法。 (2) 異形断面鋳型を使用した連続鋳造方法(SMS方
式)。 (3) 双ロール式連続鋳造方法。
【0005】(1) の方法は、厚さ40mm程度の鋳片を
鋳造し、また(2) の方法は、厚さ50mm程度の鋳片を
鋳造し、熱間圧延工程を簡素化しようとするものであ
り、(3) の方法は、溶湯から厚さ1〜2mm程度の薄板
を直接製造し、熱間圧延工程を完全に省略しようとする
ものである。
【0006】しかし、上記方法には、次のような問題点
が存在している。すなわち、上記(1) の連続鋳造方法
は、ベルトの冷却が困難であるため、メンテナンス費用
やランニングコストが高いという問題のほか、この種の
鋳型では断気鋳造が難しく、表面品質の欠陥を招きやす
いという問題がある。
【0007】上記(2) の連続鋳造方法は、鋳造方向に向
かって鋳型内の断面積が減少するため、鋳型内面と鋳片
表面との間に大きな摩擦力が生じ、この摩擦力による鋳
型内面の摩耗が激しく鋳型寿命が短くなるという問題が
指摘されている。
【0008】上記(3) の連続鋳造方法は、未凝固部での
ロール圧下時に溶湯の流動が激しく介在物の浮上分離が
困難なことや、偏析が生じ易いという問題がある。
【0009】このように、従来の薄鋳片の連続鋳造方法
は、何れも充分に満足できる品質の薄鋳片を良好な作業
性の下で安定製造するという観点からは未解決な問題が
多く、特に鉄系金属薄板材の工業的製造において熱間圧
延を伴う従来法に代替し得るほどの域に達していない。
【0010】そこで、上記に代わる方法として、本発明
者らは、文献(住友金属誌、vol45.No.3(1993)117 )
で、鋳型厚さを90〜120mmとした中厚鋳片の高速
鋳造方法を提案し、さらに、特開平8−90187号公
報において未凝固層を有する中厚鋳片をローラエプロン
帯で圧下するいわゆる未凝固圧下をおこなう連続鋳造方
法を提案した。
【0011】また、特開平7−204708号公報に
は、中厚鋳片鋳造設備の延長線上に近接して加熱設備、
粗圧延機および仕上げ圧延機を配置し、厚さ70〜12
0mmの鋳片を鋳造し、加熱と圧延を経てコイルを製造
するホットコイルの製造方法が提示されている。なお、
上記および下記で便宜的に用いる鋳型の厚さとは、鋳型
を構成する長辺面の内寸を指し、鋳型出口での鋳片の厚
さに対応する値である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記異形断面鋳型によ
り厚さ50mm程度の薄鋳片を鋳造するSMS方式や特
開平7−204708号公報に提示された従来法では、
以下の問題がある。
【0013】(1) 異形断面鋳型を用いると、鋳片の表面
割れが発生し易く、また鋳型の内面にヒートクラックが
発生し易い。 (2) 厚さが80mm未満の鋳型による鋳造では、鋳型内
の湯面変動が激しく、鋳込み作業が不安定になり鋳片の
表面欠陥も生じやすい。
【0014】(3) 熱間圧延工程において、鋳片の表面ス
ケールの完全除去が難しく、スケール残存による表面疵
が発生しやすい。すなわち、鋳片厚が薄いため、竪型圧
延機などの幅圧下による機械的なスケール除去の効果が
減少し、また高圧水によるスケール除去も、コイルの温
度が低下するため、その回数を増加することにも限界が
ある。
【0015】(4) 熱間圧延設備に供給する鋳片の厚さが
80〜100mm程度以上になると、熱間圧延設備の負
荷が増大し、圧延機の増設、搬送テーブルの大型化など
を招く。本発明の目的は、上記従来の問題を解決し、簡
素な製造設備で、高品質の製品の製造を可能とするホッ
トコイルの製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の方法は、鋳造の安定化と圧延設備の負荷抑
制の観点から、鋳型厚さと圧延機に供給する鋳片の厚さ
の適正化とそれを可能とする未凝固圧下の導入、ならび
に、表面スケールの除去の観点から圧延工程の途中での
巻き取り巻き戻し工程の導入を特徴とし、具体的には以
下の通りである。
【0017】(a) 圧延設備の負荷抑制および鋳片の温度
低下抑制などの観点から、圧延機に供給する鋳片厚さは
70mm以上80mm以下とする。 (b) 鋳込み作業の安定化や鋳片の表面品質の確保などの
観点より、鋳造は鋳型の長辺面が平行である平行断面鋳
型を使用し、その鋳型の厚さは80mm以上とする。
【0018】(c) 鋳造中の未凝固層を有する鋳片を圧下
するいわゆる未凝固圧下により、圧延機に供給する鋳片
の厚さを上記(a) の範囲に調整する。また、内部割れ防
止のための未凝固圧下量の限界より、鋳型の厚さは12
0mm以下とする。 (d) 鋳片をその断面平均で900〜1100℃の範囲に
加熱する。
【0019】(e) 温度低下の少ない効率的なスケール除
去が可能となる機械的なスケール除去の手段として、粗
圧延機と仕上げ圧延機の間に、粗圧延機で圧延された厚
さ15〜30mmの鋼板(以下、粗バーという)を巻き
取り、引き続き巻き戻して仕上げ圧延機に供給する粗バ
ー巻き取り巻き戻し装置を設ける。
【0020】本発明の方法は、上記の基本的考え方に基
づくもので、その要旨は以下の(1)〜(3) のとおりであ
る。 (1) 平行断面鋳型と未凝固圧下装置を有する広幅中厚鋳
片の連続鋳造設備ならびに前記連続鋳造設備の下流に加
熱装置、粗圧延機、粗バー巻き取り巻き戻し装置および
仕上げ圧延機を配置した熱間圧延設備を用いるホットコ
イルの製造方法であって、(A) 平行断面鋳型の厚さが8
0〜120mmで、(B) 未凝固圧下装置による未凝固圧
下後の鋳片の厚さが70〜80mmで、(C) 加熱装置に
よる鋳片の加熱温度が900〜1100℃で、(D) 粗圧
延機で圧延され、粗バー巻き取り巻き戻し装置に供給さ
れる粗バーの厚さが15〜30mmで、あることを特徴
とするホットコイルの製造方法。
【0021】(2) 上記未凝固圧下装置による未凝固圧下
量が40mm以下であることを特徴とする上記(1) 項に
記載のホットコイルの製造方法。 (3) 上記粗圧延機が2スタンドで、仕上げ圧延機が5ス
タンドであることを特徴とする上記(1) 項または(2) 項
に記載のホットコイルの製造方法。
【0022】上記において、広幅の鋳片とは、連続鋳造
設備の出口で、幅が800〜1800mm程度のものを
指す。なお、本発明の方法は、特に最小板厚が1.0m
m程度のホットコイルの製造に適する。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は、本発明方法を実施する設
備の構成例を示す製造プロセスの概要図である。
【0024】図1において、符号1は中厚鋳片の連続鋳
造設備、2は平行断面鋳型、3は未凝固圧下装置、4は
切断機、5は加熱炉、6は粗圧延機、7は粗バー巻き取
り巻き戻し装置、8はデスケーリング装置、9は仕上げ
圧延機、10はダウンコイラである。
【0025】本発明の方法においては、連続鋳造設備1
に設けた平行断面鋳型2で厚さ80〜120mmに形成
され内部に未凝固層を有する鋳片は、平行断面鋳型2の
下方の一定曲率の円弧上に配置されたローラエプロン帯
に設けた未凝固圧下装置3で厚さ70〜80mmの鋳片
に未凝固圧下される。次いで、連続鋳造設備1の出口に
設けられた切断機4で所定長さに切断された鋳片は、加
熱炉5に装入されて鋳片の断面平均温度で900〜11
00℃の範囲に加熱され、粗圧延機6で厚さ15〜30
mmの粗バーに圧延された後、粗バー巻き取り巻き戻し
装置7で一旦巻き取られ、引き続き、巻き戻されて仕上
げ圧延機9で所定の厚さのホットコイルに圧延されダウ
ンコイラ10で巻き取られる。なお、加熱炉5は、トン
ネル構造のガス燃焼式加熱炉や誘導式加熱炉、あるいは
その両者を組み合わせた炉が用いられる。また、図示し
ていないが、粗圧延機の入側や仕上げ圧延機の入側にな
ど圧延ライン内に設置し、鋳片や粗バーの幅圧下をおこ
なう竪型圧延機は、従来と同様でよい。仕上げ圧延機の
入側の高圧水によるデスケーリング装置8や、図示して
いないが、粗圧延機の入側などの高圧水によるデスケー
リング装置の設置は従来と同様でよい。
【0026】次に、本発明の方法における鋳片の厚さな
どの数値限定の理由を説明する。本発明の方法にあって
は、連続鋳造設備は平行断面鋳型を備え、その鋳型の厚
さは80mm以上120mm以下である。
【0027】平行断面鋳型を用いることにより、鋳型内
壁に生成する脆弱な初期凝固シェルに働く歪みを低く押
さえることができ、亜包晶鋼などの割れ感受性の高い鋼
種の鋳造が可能となる。
【0028】鋳型の厚さを80mm以上とすることによ
り、湯面への溶鋼流動に必要な浸漬ノズルと鋳型内壁と
の間隔が確保され、鋳込み作業を安定しておこなうこと
ができる。すなわち、80mm未満になると、浸漬ノズ
ルと鋳型内壁との間隔が狭いため溶鋼の流動が減少し、
湯面への熱供給が不足してパウダの滓化不良が発生す
る。
【0029】鋳型の厚さを120mm以下に制限するこ
とにより、未凝固圧下との組み合わせにより、熱間圧延
設備に供給する厚さ70〜80mmの鋳片を連続鋳造設
備で安定して製造することができる。すなわち、120
mmより大きくすると、未凝固圧下量が過大になり、鋳
片の内部欠陥が生じやすい。あるいは、熱間圧延設備に
供給する鋳片の厚さが80mmより大きくなり、後述す
る問題を招く。好ましくは、鋳型の厚さは90mm以上
100mm以下である。
【0030】本発明の方法にあっては、連続鋳造設備の
出側で鋳片の厚さは70〜80mmである。鋳片の厚さ
が70mm未満では、鋳片搬送中の熱放射やロールによ
る冷却あるいは粗圧延機入側での高圧水によるデスケー
リングなどにより、鋳片の温度低下が大きくなり、加熱
エネルギの増加や圧延負荷の増大を招く。また、熱間圧
延工程でのスケール除去が不充分となり、表面疵が発生
しやすい。
【0031】鋳片の厚さが80mmより大きくなると、
圧延パス回数の増加または圧延スタンド数の増加などの
設備の大型化あるいは圧延負荷の増大による圧延ロール
寿命の低下や製品形状の悪化などを招き易い。なお、厚
さが70〜80mmの鋳片では、連続鋳造設備の出口に
おいて、従来のガス切断でなくシャーなどの機械的切断
装置による切断が可能であり、これにより切断に要する
時間が大幅に短縮され、連続鋳造設備の設備長さの短縮
や鋳片の温度低下の抑制が可能となる。
【0032】本発明の方法にあっては、加熱温度は90
0〜1100℃の範囲である。本発明の方法では、連続
鋳造設備の出側で鋳片厚さを70〜80mmの範囲とす
ることにより、粗圧延機入側での鋳片の温度低下を抑制
するとともに、圧延工程の途中で粗バーを巻き取ること
により粗バー後端部の温度低下を抑制することができる
ので、加熱温度を900℃以上1100℃以下と、従来
よりも低くすることができる。その結果、加熱時の鋳片
表面のスケール生成が抑制されるため、スケールが原因
となる表面疵が減少する。また、スケールロスの低減に
より歩留まりの向上および加熱エネルギの低減の効果も
発生する。なお、加熱炉は、トンネル構造のガス燃焼式
加熱炉または誘導式加熱炉あるいは両者を組み合わせた
加熱炉でおこなわれるが、加熱コスト、設備費および設
置スペースなどを考慮して決定される。
【0033】本発明にあっては、粗圧延機で厚さ30〜
15mmの粗バーに圧延する。粗バー厚さを30〜15
mmとしたのは、次工程における粗バー巻き取り巻き戻
し装置の巻き取り制約によるものである。すなわち、粗
バー厚さが15mm未満になると、巻き姿が楕円状にな
りやすく、そのため、巻き取りが不安定になり、表面疵
が発生したり、巻き取り不可を招き易い。さらに、巻き
取った状態の最外周部と最内周部の粗バー温度が著しく
低下し、その部分は仕上げ圧延で適正な圧延温度を確保
できないため、機械的特性が目標値を外れ易い。
【0034】粗バーの厚さが30mmを越えると、曲げ
及び曲げ戻し成形の負荷が大になるため、設備が大型化
し設備費が高くなるとともに、設備のトラブルを招きや
すい。
【0035】次に粗圧延機と仕上げ圧延機の間に粗バー
巻き取り巻き戻し装置を導入し、粗バーの巻き取り巻き
戻しをおこなう理由を説明する。粗バー巻き取り巻き戻
し装置としては、例えば、コイルボックスなどが用いら
れる。
【0036】粗バー巻き取り巻き戻し装置の設置によ
り、高圧水によるスケール除去のような大きな温度降下
をもたらすことなく、粗バー表面のスケールを効率的に
除去することが可能となる。すなわち、粗バーは、粗バ
ー巻き取り巻き戻し装置を通過する際、曲げと曲げ戻し
の変形を受け、粗バー表面のスケールにき裂が入るた
め、スケールは容易に剥離する。なお、曲げ変形の際の
曲率半径を小さくしたり、剥離したスケールを吹き飛ば
すエアーあるいは水の噴射ノズルを粗バー巻き取り巻き
戻し装置に設けることにより上記スケールの剥離を効果
的におこなうことができる。さらに仕上げ圧延機入側の
デスケーリング装置による高圧水の噴射により、残存す
るスケールも完全に除去される。
【0037】なお、粗バー巻き取り巻き戻し装置の設置
は、上記の効率的なスケール除去とともに、従来から指
摘されているように、粗圧延機と仕上げ圧延機との間隔
の短縮による圧延設備長さの短縮や粗バー巻き取りの保
温効果による粗バーの温度低下が可能となる。次に本発
明の好適態様であって、未凝固圧下量が40mm以下で
あるとした理由を説明する。未凝固圧下は、未凝固圧下
の際に矯正歪みなどが作用しないように未凝固圧下置を
鋳型の下方の一定曲率の円弧上に設置したローラエプロ
ン帯に設け、内部に未凝固層を有する鋳片の厚さを圧下
しておこなわれるが、未凝固圧下量が40mmを越える
と鋳片に内部割れが発生し、熱間圧延でもその内部割れ
は消失せず製品欠陥となり易い。したがって、未凝固圧
下量は40mm以下に制限される。
【0038】本発明の好適態様にあっては、粗圧延機は
2スタンドで、仕上げ圧延機は5スタンドである。圧延
工程の簡素化や安価な設備の実現には、圧延スタンド数
の低減が重要である。通常、厚さ200〜300mmの
鋳片からの熱間圧延では、粗圧延機と仕上げ圧延機を合
計で10スタンド以上配置し、最小板厚1.2mm程度
のホットコイルが製造される。最近、建材分野などでさ
らに板厚の薄いホットコイルが要望されているが、板厚
が1.0mm程度のホットコイルを製造するためには、
さらに圧延機の増設が必要となる。本発明の方法では、
鋳片厚さを70〜80mmの範囲にし、粗バー厚さを3
0〜15mmとし、仕上げ圧延機の直前に粗バー巻き取
り巻き戻し装置を設けることにより、粗圧延機が2スタ
ンドで仕上げ圧延機が5スタンドの構成で、スケール疵
の発生のない表面品質の良好な最小板厚1.0mm程度
のホットコイルの圧延が可能となる。
【0039】
【実施例】(実施例1)図1に示す基本構成で、未凝固
圧下装置を有する垂直曲げ型の連続鋳造設備を用い、表
1に示す成分組成の中炭素アルミキルド鋼を鋳造速度
5.0m/分で鋳造した。表2に鋳造条件を示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】本発明例は、鋳型厚さ90mmで未凝固圧
下量を20mmとし連続鋳造設備の出口で厚さ70mm
の鋳片を鋳造し、パウダの滓化状況ならびに鋳片の内部
割れを調査した。比較例1は、鋳型厚さ70mmで未凝
固圧下量0mmとし、比較例2は鋳型厚さ130mmで
未凝固圧下量60mmとして、本発明例と同様に厚さ7
0mmの鋳片を鋳造した。なお、未凝固圧下は、本発明
ではローラーエプロン帯の1セグメント、比較例2では
3セグメントを用い、1セグメント(1セグメントは4
対のロールを備える)の未凝固圧下量を20mmとし
た。
【0043】表3に、鋳造中のパウダの滓化状況ならび
に鋳片の内部割れ発生状況を示す。なお、同表の内部割
れコードは、鋳片長さ1m当たりの鋳片の内部割れ個数
である。
【0044】
【表3】
【0045】表3に示すように、鋳造中のパウダの滓化
は、本発明例と比較例2で良好であったが、比較例1で
は、鋳型内壁と浸漬ノズルとの間隔が少ないため溶鋼流
動が低下し、パウダの滓化が不良になったので、鋳造を
中止した。
【0046】本発明例は、内部割れの発生が著しく少な
く、また極めて軽度であり鋳片品質は良好であった。一
方、比較例2は、未凝固圧下量が過大のため重度の内部
割れが発生し鋳片の内質は不良であった。
【0047】(実施例2)図1に示す基本構成の連続鋳
造設備と熱間圧延設備を用いて、中炭素アルミキルド鋼
(成分組成:表1と同じ)のホットコイルを製造した。
表4に熱間圧延設備の主仕様を、表5に熱間圧延条件を
示す。なお、鋳造条件は表2の本発明例と同様である。
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】本発明例は、厚さ70mmの鋳片をシャー
で切断後、直ちに加熱炉(トンネル構造のガス燃焼炉)
に装入して1100℃に加熱し、その後2スタンドの粗
圧延機で厚さ30mmの粗バーに圧延してコイルボック
スで巻き取り、引き続きその粗バーを巻き戻しながら5
スタンドの仕上げ圧延機で厚さ1.0mmのホットコイ
ルに圧延した。
【0051】比較例は、コイルボックスによる粗バーの
巻き取り巻き戻しを実施せず、粗圧延機で圧延された粗
バーを直接的に仕上げ圧延機に供給した。なお、比較例
の熱間圧延条件は、コイルボックスを用いない以外は表
5の本発明例と同様である。
【0052】表6に、ホットコイルのスケール疵発生状
況を比較して示す。なお、同表のスケール疵発生コード
は、比較例を1.0としたホットコイル単位長さ当たり
のスケール疵発生個数の相対値である。
【0053】
【表6】
【0054】同表に示すように、本発明例のホットコイ
ルは、スケール疵の発生が極めて少なく表面品質は良好
であった。一方、コイルボックスを経ないで製造した比
較例のホットコイルは、その表面にスケール疵が多発
し、表面品質は不良であった。
【0055】なお、本発明例において、粗圧延機による
厚さ70mmの鋳片から厚さ30mmの粗バーへの圧延
ならびに仕上げ圧延機による厚さ30mmの粗バーから
厚さ1.0mmのホットコイルへの圧延は安定しており
問題なかった。また、コイルボックスによる粗バーの巻
き取りと巻き戻しは安定しており問題なかった。
【0056】
【発明の効果】本発明は、従来の薄鋳片ならびに中厚鋳
片を用いておこなうホットコイルの製造の問題を解決
し、簡素な製造設備で、高品質のホットコイルを低コス
トで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実現する設備の構成例を示す製造
プロセスの概要図である。
【符号の説明】
1 連続鋳造設備 2 平行断面鋳型 3 未凝固圧下装置 4 切断機 5 加熱炉 6 粗圧延機 7 粗バー巻き取り巻き戻し装置 8 デスケーリング装置 9 仕上げ圧延機 10 ダウンコイラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B22D 11/20 B22D 11/20 C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平行断面鋳型と未凝固圧下装置を有する
    広幅中厚鋳片の連続鋳造設備ならびに前記連続鋳造設備
    の下流に加熱装置、粗圧延機、粗バー巻き取り巻き戻し
    装置および仕上げ圧延機を配置した熱間圧延設備を用い
    るホットコイルの製造方法であって、(A) 平行断面鋳型
    の厚さが80〜120mmで、(B) 未凝固圧下装置によ
    る未凝固圧下後の鋳片の厚さが70〜80mmで、(C)
    加熱装置による鋳片の加熱温度が900〜1100℃
    で、(D) 粗圧延機で圧延され、粗バー巻き取り巻き戻し
    装置に供給される粗バーの厚さが15〜30mmである
    ことを特徴とするホットコイルの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記未凝固圧下装置による未凝固圧下量
    が40mm以下であることを特徴とする請求項1に記載
    のホットコイルの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記粗圧延機が2スタンドで、仕上げ圧
    延機が5スタンドであることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のホットコイルの製造方法。
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