JPH11240799A - 単結晶基板及びその製造法 - Google Patents

単結晶基板及びその製造法

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JPH11240799A
JPH11240799A JP6825998A JP6825998A JPH11240799A JP H11240799 A JPH11240799 A JP H11240799A JP 6825998 A JP6825998 A JP 6825998A JP 6825998 A JP6825998 A JP 6825998A JP H11240799 A JPH11240799 A JP H11240799A
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substrate
polishing
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wafer
crystal substrate
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JP6825998A
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English (en)
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Toshihito Kuramochi
豪人 倉持
Yoshitaka Kubota
吉孝 窪田
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板表面が高精度の平滑面であり、かつ面だれ
現象により生じる面だれが小さく、また、基板表面が平
坦となった単結晶基板、及びその製造法を提供する。 【解決の手段】基板表面の中心線平均粗さが0.3nm
以下であり、前記基板の面だれが基板の周縁から20μ
m以内の範囲であり、かつ基板の厚さ方向へのだれが1
μm以下である単結晶基板及びその製造法を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、光導波路などの光
学用あるいは弾性表面波フィルタ用等に用いられるタン
タル酸リチウムやホウ酸リチウムなどの単結晶基板及び
その製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車電話やコードレスホンなどの移動
体通信分野では、弾性表面波素子の基板としてタンタル
酸リチウムやホウ酸リチウムなどの単結晶基板が利用さ
れている。この基板は以下のように従来は製造されてい
る。すなわち、例えばチョクラスキー法などにより得ら
れた単結晶インゴットを内周刃ブレード用切断機やワイ
ヤーソーを用いて切断して板状のウエハーを得、得られ
たウエハーの両面を所定の厚さになるまでラップし、次
いで、例えば片面研磨装置の上定盤にウエハーを固定
し、ウレタン等のポリッシングパッドと遊離砥粒として
のコロイダルシリカを含有した研磨液を用いて鏡面研磨
し、研磨終了後上定盤より研磨されたウエハーを取り外
し、有機溶剤により洗浄して得ている。
【0003】このような光導波路などの光学用あるいは
弾性表面波フィルタ用等に用いられる単結晶基板の特性
において重要な点としては以下の通りである。
【0004】1)基板に光を照射した場合に、基板表面
において光が乱反射してしまうのを極力抑えることがそ
の光学的用途において極めて重要であり、そのために基
板の表面が高精度の平滑面になっていること。
【0005】2)基板を実用に供する場合、研磨された
基板の平坦部分について必要な大きさに切断して用いら
れることとなるため平坦部が多い方が経済的に有利であ
る。従って、基板製造工程中の研磨工程において、研磨
された基板の周縁部がその中心部よりも薄くなっていな
い、すなわち、いわゆる面だれ現象を起こしていないこ
とによりその平担性が確保され、より多くの範囲が実用
に供しうること。
【0006】3)例えば基板表面に写真製版などにより
パターン形成する際に表面が平坦である方がより正確に
パターン形成でき、また、より微細なパターン形成も可
能となるために、製造された基板の表面が平坦であるこ
と。
【0007】しかしながら、従来の単結晶基板は、その
基板研磨面の中心線平均粗さがせいぜい0.4nmであ
り、基板研磨面の周縁部が中心部よりも薄くなる現象、
いわゆる面だれ現象が生じており、基板の周縁より基板
内側へ500μm程度の範囲までわたることもあり、か
つ通常50μm以上の基板の厚さ方向へのだれが生じて
いた。また、従来の製造法による場合、単結晶基板の研
磨面の中心線平均粗さはせいぜい0.4nmであり、か
つ前記した面だれ現象も生じており、さらに中心線平均
粗さを高精度にするためには研磨加工時間をいっそう必
要とするために面だれ現象を促進してしまうことになっ
ていた。
【0008】また、機械と工具、15巻、8号、23〜
28頁(1994年8月)には、従来の遊離砥粒を用い
たポリッシングに代えて、遊離砥粒を支持体に固定して
得られる固定砥粒研磨を用いた方法について記載されて
いるが、固定砥粒による研磨ではスクラッチが発生しや
すく、かつ仕上げ面粗さが悪くなること、また、この固
定砥粒の製造の際に制御しにくく、均質な構造を有した
固定砥粒を得ることが大きな課題である旨の記載があ
る。
【0009】すなわち、従来の遊離砥粒を用いた方法や
固定砥粒を用いた方法のいずれに方法においても、基板
表面の粗さを高精度とし、かつ基板の周縁部に面だれを
生じにくくすることは困難であった。
【0010】さらに、ウレタン等のポリッシングパッド
と遊離砥粒としてのコロイダルシリカを含有した研磨液
を用いて基板表面を研磨する従来の方法では、基板表面
を研磨加工により平坦とすることも困難であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の方法
により研磨された中心線平均粗さを有するタンタル酸リ
チウムやホウ酸リチウムの単結晶基板では、例えば素子
化工程におけるいっそうの微細な加工ができておらず、
基板の中心線平均粗さのいっそうの高精度化は重要な課
題となっており、その基板の中心線平均粗さをより高精
度にすることにより、素子化工程においてより微細な加
工が可能となり、特性の改善が図れるのである。また、
面だれを有する単結晶基板の場合、基板を加工してデバ
イス用チップとする際の歩留まりが低くなり、面だれ現
象の抑制は重要な課題であった。さらに、基板の表面を
平坦とすることは、基板表面に写真製版等で適切なパタ
ーンを施す際に重要な課題となっていた。
【0012】すなわち、本発明の目的は、基板表面が高
精度の平滑面であり、かつこのような面だれ現象により
生じる面だれが小さく、また、基板表面が平坦となった
単結晶基板、及びその製造法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討を重ねた結果、単結晶インゴッ
トを切断して板状のウエハを得、このウエハを両面ラッ
プで所望の厚さまで研磨した後、これを鏡面研磨して単
結晶基板を製造する方法において、鏡面研磨処理の際
に、主としてシリカ(二酸化珪素)からなり、かさ密度
が0.2〜1.5g/cm3であり、BET比表面積が
10〜400m2/gであり、かつ平均粒子径が0.0
01〜0.5μmである研磨用成形体を研磨装置に装着
して研磨用定盤とし、この研磨用定盤にウエハを押し付
けて研磨することで、以下の知見を見出だした。
【0014】1)硬い材料である単結晶基板を研磨する
にあたり、シリカ微粒子を成形して得られる研磨用成形
体を用いるためにシリカ微粒子の粒径等を一定範囲内の
ものを用い、また成形方法も工夫することで研磨用成形
体の表面物性を制御することができ、その結果、比較的
短時間でも研磨された基板の表面が極めて高精度に研磨
することができ、さらに平滑な表面とすることができ
る。
【0015】2)研磨用成形体が一体の成形品であり、
その物性も硬いため、研磨の際に基板の隅部まで研磨用
成形体が同程度の力により研磨することとなり、従っ
て、研磨された基板にはいわゆる面だれ現象が著しく抑
制できること。
【0016】3)研磨用成形体として平板状の成形品を
用いた場合には、研磨の際に基板の研磨面全体にわたり
一様に力がかかり、従って、研磨された基板は平坦な面
を有することになること。
【0017】特に研磨用成形体の表面物性を一定範囲内
とすることで基板形状を一定にし、表面の平滑性に優れ
たものを得ることができるということを見出だし、本発
明を完成するに至った。
【0018】以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】本発明の単結晶基板としては、ホウ酸リチ
ウム、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の酸化
物基板やシリコンウエハー、さらに、ガリウム砒素、ガ
リウムリン等の化合物基板、水晶などであり、これらの
内、その表面精度に優れる点でホウ酸リチウム、タンタ
ル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の酸化物基板やシリ
コンウエハーが好ましく、さらに、ホウ酸リチウム、タ
ンタル酸リチウムの酸化物基板が好ましい。
【0020】本発明の単結晶基板は、基板表面の中心線
平均粗さが0.3nm以下、好ましくは0.25nm以
下であり、基板の面だれが図1に示されるように基板の
周縁から20μm以内の範囲内であり、かつ基板の厚さ
方向へのだれが1μm以下である。
【0021】このように中心線平均粗さが小さく、かつ
面だれが小さな単結晶基板はその製造が困難ということ
もあるために実用的なものは得られておらず、例えば従
来のホウ酸リチウムやタンタル酸リチウムの単結晶基板
は中心線平均粗さはせいぜい0.4nm程度であり、そ
の面だれは基板の周縁部から500μm以内の範囲にわ
たることもあり、基板の厚さ方向へ通常50μm以上だ
れており、非常に劣っており、本発明の単結晶基板は全
く新規なものである。
【0022】ここで、単結晶基板の中心線平均粗さにつ
いては、JIS−B−0601に定義されており、その
測定にあたっては通常JIS−B−0651に記載のよ
うな触針式表面粗さ計で測定することができ、例えば触
針式表面粗さ計タリステップで測定することができる。
この装置は表面粗さを非常に精度良く測定できる装置の
一つであり、中心線平均粗さの測定限界値は0.1nm
である。しかしながら、この装置を用いて研磨された単
結晶基板の表面粗さを測定しても中心線平均粗さの測定
限界値に近く、基板の表面粗さの程度の比較を行うこと
は実際上極めて困難なものである。
【0023】そこで、本発明者らは中心線平均粗さをよ
り精度よく測定できる原子間力顕微鏡(AFM)を用い
て測定したところ、中心線平均粗さが優れている単結晶
基板を見い出すに至った。従って、本明細書における中
心線平均粗さの値は原子間力顕微鏡(AFM)又はこれ
と同程度に中心線平均粗さを精度よく測定できる測定方
法により測定される中心線平均粗さの値である。
【0024】このように優れた中心線平均粗さを有し、
かつ面だれが極めて小さい単結晶基板の製造方法は、上
記特性を有する基板が製造できれば特に限定されるもの
ではなく、通常以下の製造方法により容易に製造するこ
とができる。
【0025】すなわち、通常、単結晶基板、例えばホウ
酸リチウム単結晶基板は、ホウ酸リチウムの単結晶を育
成してそのインゴットを得、ついでこれを切断して板状
のウエハを得る。このウエハを両面ラップで所望の厚さ
まで研磨し、得たウエハを鏡面研磨する(通常「ポリッ
シング」と呼ばれる)ことにより得られる。
【0026】ここで、両面ラップされたウエハを鏡面研
磨する場合に、以下に記載するように、特定の性状を有
した研磨用成形体にこのウエハを押しつけ、摺擦運動さ
せて製造する方法が簡便であり、また、単結晶基板とし
て優れた性能を示すものを得ることができる。さらに、
この研磨用成形体を研磨用定盤として組み込み、研磨装
置にこの研磨用定盤を装着して研磨を実施することで作
業効率が向上するため、このような研磨用定盤、研磨装
置を用いる態様が好ましい。研磨用定盤としては通常用
いられるものであれば特に限定されず、また、研磨装置
としては、ウエハを鏡面研磨するにあたり、ウエハへ適
切な圧力を付与でき、研磨に際して摺擦運動を施せるも
のであればよい。
【0027】ウエハを鏡面研磨する際に用いられる研磨
用成形体としては、主としてシリカ(二酸化珪素)から
なり、かさ密度が0.2〜1.5g/cm3であり、B
ET比表面積が10〜400m2/gであり、かつ平均
粒子径が0.001〜0.5μmであることが好まし
く、このような研磨用成形体を加工して研磨用定盤と
し、研磨液を流通させながら研磨用成形体表面と基板表
面を押しつけて摺擦運動することによって研磨する方法
である。このとき研磨液には遊離砥粒を含有していても
していなくても特にかまわないが、遊離砥粒を含有させ
た方が通常研磨速度が速くなり、容易に製造することが
できる。
【0028】ここで研磨用成形体の物性、組成としては
以下に記載の通りである。
【0029】すなわち、主としてシリカとは、シリカ成
分が全量の90重量%以上有するものが好ましく用いら
れ、例えば、その種類として乾式法シリカ、湿式法シリ
カなどが例示できる。また、シリカ以外の例えば結合剤
などは含まれない。ここで、シリカ成分が90重量%以
上とはシリカ粉末を105℃で2時間加熱処理した後の
シリカ成分、不純物、灼熱減量(Ig.Loss)の総
量を全量としたときのシリカ成分の重量%である。従っ
て、灼熱減量を除いて考えれば、本発明で用いられるシ
リカ原料粉末は実質的にシリカ成分は97重量%以上で
ある。
【0030】研磨用成形体のかさ密度としては、0.2
〜1.5g/cm3の範囲が好ましく、より好ましくは
0.4〜0.9g/cm3の範囲である。かさ密度が
0.2g/cm3を下回ると製造が困難となり、1.5
g/cm3を上回ると優れた表面粗さが得られにくくな
り、好ましくない。
【0031】研磨用成形体のBET比表面積としては、
10〜400m2/gの範囲が好ましく、より好ましく
は10〜200m2/gの範囲である。BET比表面積
が400m2/gを上回ると製造が困難となり、10m2
/gを下回ると優れた表面粗さが得られにくくなる。
【0032】研磨用成形体の平均粒子径としては、0.
001〜0.5μmの範囲が好ましく、より好ましくは
0.01〜0.3μmの範囲である。平均粒子径が0.
001μmを下回ると製造が困難となり、0.5μmを
上回ると優れた表面粗さを得られにくくなる。
【0033】上記記載の特性を有した研磨用成形体はシ
リカ微粉末を成形して得られるシリカ成形体を加工する
ことで得られる。その加工方法としては、加熱脱脂、加
熱焼成、機械加工等による方法が例示できるが、研磨用
成形体として研磨作業に使用できる強度を付与できる加
工方法であれば特に限定されるものではない。
【0034】次に、この研磨用成形体を研磨用定盤とし
て使用し、単結晶基板を製造することも可能である。例
えば、研磨用成形体を研磨装置の回転定盤に固定し、基
板表面を研磨する方法などが挙げられる。
【0035】このような研磨用成形体を用いた単結晶基
板の製造における研磨の条件としては、上記特性を有す
る単結晶基板が製造できるものであれば特に限定される
ものではない。例えば研磨剤としては通常コロイダルシ
リカ等が用いられる。その濃度は従来の工業的実例で
は、例えば20〜30重量%の二酸化珪素を含む高濃度
で使用しているが、本発明ではこの濃度までの任意の範
囲から選ばれ、一般的には1〜20重量%程度で十分に
研磨できる。また、研磨用成形体自体に研磨材としての
機能があるため、遊離砥粒を使用しなくても製造可能で
ある。
【0036】このようにして本発明の単結晶基板が得ら
れるわけであるが、その用途としては表面精度に優れて
おり、光導波路などの光学用あるいは弾性表面波フィル
タ用等に好適に用いられる。
【0037】なお、ホウ酸リチウムの単結晶基板の場
合、ホウ酸リチウムにはホウ素、リチウム、酸素の各元
素の比の異なるものが存在し、例えばLiBO4、Li2
47などがあるが、本発明ではこれらの中、単結晶と
して存在するホウ酸リチウムすべてを含むものある。
【0038】このような研磨用成形体を用いた単結晶基
板の製造法をタンタル酸リチウムやホウ酸リチウムの酸
化物からなる単結晶基板以外の材料、例えばニオブ酸リ
チウム等の酸化物基板、シリコンウエハーやガリウム砒
素、ガリウムリン等の化合物基板、水晶等の他の材料に
適用することができ、それらの材料においても従来にな
い表面精度、すなわち中心線平均粗さが小さく、面だれ
も小さい優れた基板材料を得ることができる。さらにガ
ラス、金属、フェライト、アルミナ、窒化アルミニウ
ム、PZTなどのような多結晶性の基板に対しても従来
の方法により得られるものよりも優れた表面精度を有し
たものを得ることができるものと考えられる。
【0039】従来のウレタン等の研磨布を用いた研磨方
法では、研磨布が弾力性に富む材料で形成されているた
めに、凹凸のある被研磨材料の表面に対して良好に適合
するが、本発明の研磨用成形体を用いた単結晶基板の製
造法では、研磨の際に用いられる定盤の硬さが研磨布と
比較して相対的に硬く、定盤自身の平坦度や精度にも優
れるので、その影響により被研磨材料の表面精度にも優
れてくるものと考えられる。すなわち、表面粗さに優
れ、かつ基板表面の面だれが極めて小さな基板材料を得
ることができるものと推察される。
【0040】しかしながら、このような推察は本発明を
なんら拘束するものではない。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、各評価は以下に示した方法によって実施した。
【0042】〜かさ密度〜 100mm×100mm×15mm(厚さ)の平板状試
料を作製し、サンプルとした。このサンプルを電子天秤
で測定した重量と、マイクロメータで測定した形状寸法
とから算出した。
【0043】〜平均粒子径〜 研磨用成形体の一部を、走査型電子顕微鏡ISI DS
−130(明石製作所製)で観察し、シリカ粒子部分の
みを考慮してインタセプト法により求めた。
【0044】〜BET比表面積〜 研磨用成形体を砕いた後、MONOSORB(米国QU
ANTACHROME社製)を用い、BET式1点法に
より測定した。
【0045】〜表面粗さ〜 単結晶基板の表面粗さの程度を測定するには、通常中心
線平均粗さについてJIS−B−0601に定義されて
おり、その測定にあたってはJIS−B−0651に記
載のような触針式表面粗さ計で測定することができ、例
えば触針式表面粗さ計タリステップで測定することがで
きる。この装置は表面粗さを非常に精度良く測定できる
装置の一つであり、中心線平均粗さの測定限界値は0.
1nmである。そこで、この装置を用い、実施例、比較
例において研磨したタンタル酸リチウム及びホウ酸リチ
ウム単結晶基板の表面粗さを測定した。その測定条件を
表1、測定結果を表2に示す。測定結果はタンタル酸リ
チウム単結晶基板及びホウ酸リチウム単結晶基板はとも
に同じ数値となった。測定にはタリステップ(RANK
TAYLOR HOPSON LTD.製、型式:M
XX9−1650−XX 112/1037 396
A)を用いた。表2に示されるように、この装置を用い
て研磨したタンタル酸リチウム及びホウ酸リチウム単結
晶基板の表面粗さを測定しても中心線平均粗さの測定限
界値に近く、基板の表面粗さの程度の比較を行うことは
実際上極めて困難なものであった。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】そこで、研磨後のタンタル酸リチウム及び
ホウ酸リチウム基板の表面粗さを原子間力顕微鏡(AF
M)SPI3600(SII社製)を用い、コンタクト
モードによる斥力測定法により測定した。測定はタンタ
ル酸リチウム又はホウ酸リチウム基板上の2μm×2μ
mの範囲を3領域ずつ任意に測定して平均し、中心線平
均粗さ(Ra)にて評価した。ここで研磨終了とは実施
例、比較例ともに通常製品としていわれる研磨面相当の
面を得た段階のことで、単結晶インゴットをワイヤーソ
ーで切断して板状基板を得、それを両面ラップした面を
約10μm鏡面研磨した状態のことである。
【0049】〜面だれ現象〜 面だれ現象は、走査型電子顕微鏡(明石製作所製、型
式:ISI DS−130)を用いて観察し、得られた
写真から図1に示すように面だれ量を定義して算出し
た。すなわち、基板が平面であるとし、基板の周縁部に
おいて非平面となった部分につき、第1に基板表面の周
縁から内側への距離(図1における距離A)として、第
2に基板の厚み方向の接線と基板表面の接線と交差する
点からだれが生じている部分までの距離(図1における
距離B)とした。
【0050】実施例1 表3に示す物性を有する直径25mm、厚さ5mmの研
磨用成形体の円柱状試験片を作製し、高速レンズ研磨装
置の回転定盤(直径360mm)に装着し、成形体の表
面を平坦に整えた。これを定盤回転数100rpm、定
盤への被研磨材料の所定の加工圧力のもとで、被研磨材
料として直径3インチのタンタル酸リチウム基板を用
い、市販のコロイダルシリカ(フジミインコーポレーテ
ッド製、COMPOL80)をシリカ(二酸化珪素)含
有量8重量%となるように調製した研磨液(液温:25
℃、pH=12)を用いて、研磨液を100ml/分の
速度で滴下して循環使用しながら研磨した。表4には得
られた結果として表面精度の測定結果を、図2には研磨
して得られたタンタル酸リチウム基板表面の原子間力顕
微鏡写真につきそのスケッチを示す。
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】また、研磨されたタンタル酸リチウム基板
表面の周縁部を上記記載の方法により走査型電子顕微鏡
を用いて撮影し、距離A及び距離Bを測定したところ、
それぞれ、約7μm、約0.3μmであった。
【0054】比較例1 スウエード系ポリッシングパッド(フジミインコーポレ
ーテッド製、SURFIN 018−3)を高速レンズ
研磨装置の回転定盤(直径360mm)に貼付し、定盤
回転数100rpm、定盤への被研磨材料の所定の加工
圧力のもとで、被研磨材料としてタンタル酸リチウム基
板を用い、市販コロイダルシリカ(フジミインコーポレ
ーテッド製、COMPOL80)をシリカ(二酸化珪
素)含有量20重量%となるように調製した研磨液(液
温:25℃、pH=12)を用いて、研磨液を100m
l/分の速度で滴下して循環使用しながら研磨した。表
4には得られた結果として表面精度の測定結果を、図3
には研磨して得られたタンタル酸リチウム基板表面の原
子間力顕微鏡写真につきそのスケッチを示す。
【0055】また、研磨されたタンタル酸リチウム基板
表面の周縁部を上記記載の方法により走査型電子顕微鏡
を用いて撮影し、距離A及び距離Bを測定したところ、
それぞれ、約200μm、約100μmであった。
【0056】実施例2 表3に示す物性を有する直径25mm、厚さ5mmの研
磨用成形体の円柱状試験片を作製し、高速レンズ研磨装
置の回転定盤(直径360mm)に装着し、成形体の表
面を平坦に整えた。これを定盤回転数100rpm、定
盤への被研磨材料の所定の加工圧力のもとで、被研磨材
料として直径3インチのホウ酸リチウム基板を用い、市
販のコロイダルシリカ(フジミインコーポレーテッド
製、COMPOL80)をシリカ(二酸化珪素)含有量
8重量%となるように調製した研磨液(液温:25℃、
pH=12)を用いて、研磨液を100ml/分の速度
で滴下して循環使用しながら研磨した。表5には得られ
た結果として表面精度の測定結果を、図4には研磨して
得られたホウ酸リチウム基板表面の原子間力顕微鏡写真
につきそのスケッチを示す。
【0057】
【表5】
【0058】また、研磨されたホウ酸リチウム基板表面
の周縁部を上記記載の方法により走査型電子顕微鏡を用
いて撮影し、距離A及び距離Bを測定したところ、それ
ぞれ、約7μm、約0.3μmであった。
【0059】比較例2 スウエード系ポリッシングパッド(フジミインコーポレ
ーテッド製、SURFIN 018−3)を高速レンズ
研磨装置の回転定盤(直径360mm)に貼付し、定盤
回転数100rpm、定盤への被研磨材料の所定の加工
圧力のもとで、被研磨材料としてホウ酸リチウム基板を
用い、市販コロイダルシリカ(フジミインコーポレーテ
ッド製、COMPOL80)をシリカ(二酸化珪素)含
有量20重量%となるように調製した研磨液(液温:2
5℃、pH=12)を用いて、研磨液を100ml/分
の速度で滴下して循環使用しながら研磨した。表5には
得られた結果として表面精度の測定結果を、図5には研
磨して得られたホウ酸リチウム基板表面の原子間力顕微
鏡写真につきそのスケッチを示す。
【0060】また、研磨されたホウ酸リチウム基板表面
の周縁部を上記記載の方法により走査型電子顕微鏡を用
いて撮影し、距離A及び距離Bを測定したところ、それ
ぞれ、約200μm、約100μmであった。
【0061】以上のように、実施例の方が比較例よりも
表面粗さ、面だれ共に小さく、従って、基板表面が滑ら
かに研磨でき、研磨の際に被研磨材料の周縁部も削って
しまうこともほとんどないことが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】面だれの量を算出するための研磨された基板に
おける面だれを示す基板の一部の断面図(概念図)の
例。
【図2】実施例1の研磨試験により得られたタンタル酸
リチウム基板表面の原子間力顕微鏡のスケッチである。
【図3】比較例1の研磨試験により得られたタンタル酸
リチウム基板表面の原子間力顕微鏡のスケッチである。
【図4】実施例2の研磨試験により得られたホウ酸リチ
ウム基板表面の原子間力顕微鏡のスケッチである。
【図5】比較例2の研磨試験により得られたホウ酸リチ
ウム基板表面の原子間力顕微鏡のスケッチである。
【符号の説明】
1:基板研磨面の接線を外挿した線 2:基板表面上の面だれが生じた部分とその内側の面だ
れが生じていない部分との境界 3:2の位置より基板表面に対して直角に引いた線 4:線1と直角に交わる基板の厚み方向の接線を外挿し
た線 5:基板の厚み方向の表面における面だれが生じた部分
とその基板表面側の面だれが生じていない部分との境界 6:5の位置より基板の厚み方向に対して直角に引いた
線 A:基板表面の周縁部における面だれの生じている範囲
(線3と線4の距離) B:基板の厚さ方向の面だれ量(線1と線6の距離)
【発明の効果】本発明の単結晶基板は従来よりも表面粗
さに優れ、かつ面だれが非常に小さく、また、その表面
が平坦となることも明らかであるため、光導波路などの
光学用あるいは弾性表面波フィルタ用材料等として有用
である。また、本発明による単結晶基板の製造法によれ
ば、このような優れた特性を有した単結晶基板を容易に
製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板表面の中心線平均粗さが0.3nm以
    下であり、前記基板の面だれが基板の周縁から20μm
    以内の範囲であり、かつ基板の厚さ方向へのだれが1μ
    m以下であることを特徴とする単結晶基板。
  2. 【請求項2】単結晶基板がタンタル酸リチウム又はホウ
    酸リチウムの単結晶基板であることを特徴とする請求項
    1に記載の単結晶基板。
  3. 【請求項3】単結晶インゴットを切断して板状のウエハ
    を得、前記ウエハを両面ラップで所望の厚さまで研磨し
    た後、これを鏡面研磨してホウ酸リチウム単結晶基板を
    製造する方法において、主としてシリカ(二酸化珪素)
    からなり、かさ密度が0.2〜1.5g/cm3であ
    り、BET比表面積が10〜400m2/gであり、か
    つ平均粒子径が0.001〜0.5μmである研磨用成
    形体にウエハを押しつけ摺擦運動させて鏡面研磨するこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の単結晶基
    板の製造法。
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