JPH11244009A - 繊維製面ファスナー - Google Patents
繊維製面ファスナーInfo
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- JPH11244009A JPH11244009A JP10055035A JP5503598A JPH11244009A JP H11244009 A JPH11244009 A JP H11244009A JP 10055035 A JP10055035 A JP 10055035A JP 5503598 A JP5503598 A JP 5503598A JP H11244009 A JPH11244009 A JP H11244009A
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- fastener
- fiber
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Abstract
(57)【要約】
【課題】柔軟性と透明性が確保できるとともに、要求さ
れる係合力と剥離力を有し、生産性に優れ、合理的価格
が設定できる面ファスナーとその製造方法を提供する。 【解決手段】地組織からなる編織物(1) に編織込まれ、
同編織物(1) の表面から突出する少なくとも多数のルー
プ(4a)からなる雌係合素子を有する面ファスナーであっ
て、前記雌係合素子が自己捻れ性を有する単一のモノフ
ィラメント(4)により構成され、前記ループ(4a)の編織
物(1) からの突出基端部が捻転状態となっている。この
ため、地織物(1) から突出するループ(4a)の形態が安定
化され、例えば前記モノフィラメント(4) にかぎらず、
地織物(1) の経糸(2) 及び緯糸(3) にも繊度が小さく且
つ透明性のモノフィラメントを使う場合には、面ファス
ナーの表面から裏面を透視することができるようにな
る。
れる係合力と剥離力を有し、生産性に優れ、合理的価格
が設定できる面ファスナーとその製造方法を提供する。 【解決手段】地組織からなる編織物(1) に編織込まれ、
同編織物(1) の表面から突出する少なくとも多数のルー
プ(4a)からなる雌係合素子を有する面ファスナーであっ
て、前記雌係合素子が自己捻れ性を有する単一のモノフ
ィラメント(4)により構成され、前記ループ(4a)の編織
物(1) からの突出基端部が捻転状態となっている。この
ため、地織物(1) から突出するループ(4a)の形態が安定
化され、例えば前記モノフィラメント(4) にかぎらず、
地織物(1) の経糸(2) 及び緯糸(3) にも繊度が小さく且
つ透明性のモノフィラメントを使う場合には、面ファス
ナーの表面から裏面を透視することができるようにな
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は織成や編成により得
られる織編物の表面に、同織編物の織編成と同時に織編
して形成される少なくとも多数のループからなる雌係合
素子を有する繊維製面ファスナーに関する。
られる織編物の表面に、同織編物の織編成と同時に織編
して形成される少なくとも多数のループからなる雌係合
素子を有する繊維製面ファスナーに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の面ファスナーは、一般に平板状
基材の表面に立設される多数のフック状又はキノコ状の
雄係合素子を有する雄係合部材と、平板状基材の表面に
密接して立ち上がる多数のループ状の雌係合素子を有す
る雌係合部材とからなり、雄雌の各係合素子形成面を対
向して雄雌係合部材を押圧することにより、前記雄係合
素子と雌係合素子とが互いに係合して接合し、或いは雄
雌係合部材を引き剥がすことにより前記係合が外れるも
のである。
基材の表面に立設される多数のフック状又はキノコ状の
雄係合素子を有する雄係合部材と、平板状基材の表面に
密接して立ち上がる多数のループ状の雌係合素子を有す
る雌係合部材とからなり、雄雌の各係合素子形成面を対
向して雄雌係合部材を押圧することにより、前記雄係合
素子と雌係合素子とが互いに係合して接合し、或いは雄
雌係合部材を引き剥がすことにより前記係合が外れるも
のである。
【0003】かかる構造からなる面ファスナーは、日用
品から産業用資材に到るまで極めて広い分野で使用され
ており、近年では、織物や編物からなる面ファスナーに
代わって微細形状の雄係合素子と平板状基材とを同時に
一体成形することにより得られる合成樹脂製の成形面フ
ァスナーが実用化され、直接人の肌に触れやすい各種の
おしめや衛生用品の留め具にまで使われるようになって
きている。
品から産業用資材に到るまで極めて広い分野で使用され
ており、近年では、織物や編物からなる面ファスナーに
代わって微細形状の雄係合素子と平板状基材とを同時に
一体成形することにより得られる合成樹脂製の成形面フ
ァスナーが実用化され、直接人の肌に触れやすい各種の
おしめや衛生用品の留め具にまで使われるようになって
きている。
【0004】このように、雄係合部材に関しては係合素
子の多様な形態や寸法、或いは多様な材質、構造からな
る製品が実用化されてはいるが、この雄係合部材に係脱
する雌係合部材に関しては、その基本構造に変化がない
のが実情である。すなわち、最も一般的な雌係合部材と
しては、繊維製織物や編物の地組織から立設する多数の
ループをもつ、いわゆるパイル織編物であり、通常、そ
のパイル(ループ)はマルチフィラメントをパイル織編
物の地組織に織り込み或いは編み込むことにより得てい
る。また、他の雌係合部材としては、前述の一体成形面
ファスナーの微細形状からなる係合素子の実用化に伴
い、表面に微細なパイルが密生する一般的な不織布が使
われるようになってきている。
子の多様な形態や寸法、或いは多様な材質、構造からな
る製品が実用化されてはいるが、この雄係合部材に係脱
する雌係合部材に関しては、その基本構造に変化がない
のが実情である。すなわち、最も一般的な雌係合部材と
しては、繊維製織物や編物の地組織から立設する多数の
ループをもつ、いわゆるパイル織編物であり、通常、そ
のパイル(ループ)はマルチフィラメントをパイル織編
物の地組織に織り込み或いは編み込むことにより得てい
る。また、他の雌係合部材としては、前述の一体成形面
ファスナーの微細形状からなる係合素子の実用化に伴
い、表面に微細なパイルが密生する一般的な不織布が使
われるようになってきている。
【0005】かかる構造以外に、例えば特公昭55−3
8121号公報によれば、雌係合素子である前記ループ
が多繊維の撚り糸からなる90dの単一糸条からなる例
を示している。この公報に開示された面ファスナーは、
織物の地組織の経緯構成糸が多繊維からなる撚り糸から
なり、経糸の一部に単一のゴム糸が使用され、織成時に
は同ゴム糸を引っ張った状態で織成し、織り上がり時の
収縮により前記ループと雄係合素子であるフック用ルー
プを地組織に緊縛して固定している。
8121号公報によれば、雌係合素子である前記ループ
が多繊維の撚り糸からなる90dの単一糸条からなる例
を示している。この公報に開示された面ファスナーは、
織物の地組織の経緯構成糸が多繊維からなる撚り糸から
なり、経糸の一部に単一のゴム糸が使用され、織成時に
は同ゴム糸を引っ張った状態で織成し、織り上がり時の
収縮により前記ループと雄係合素子であるフック用ルー
プを地組織に緊縛して固定している。
【0006】一方、この種の面ファスナーの用途の多様
化も様々であり、同一産業分野においても、例えばファ
ッション性が求められる衣料分野では、その衣料素材、
構造、或いは彩色に適合する面ファスナーの要望が強
い。特に、近年では下着に限らず外衣についても面ファ
スナーが多用されるようになってきており、例えばレー
ス地などの薄手の衣料にあっては、面ファスナーもそれ
らの衣料素材又はその構造に対応することが望ましい。
これは、何も一般衣料に限るものではなく、例えば面フ
ァスナーが各種のスポーツ衣料やバッグ類などに使われ
る場合に、ファスナー部において衣料本体に付されたロ
ゴマーク等の一部が視認できなくなるようなことがあっ
ては好ましくない。
化も様々であり、同一産業分野においても、例えばファ
ッション性が求められる衣料分野では、その衣料素材、
構造、或いは彩色に適合する面ファスナーの要望が強
い。特に、近年では下着に限らず外衣についても面ファ
スナーが多用されるようになってきており、例えばレー
ス地などの薄手の衣料にあっては、面ファスナーもそれ
らの衣料素材又はその構造に対応することが望ましい。
これは、何も一般衣料に限るものではなく、例えば面フ
ァスナーが各種のスポーツ衣料やバッグ類などに使われ
る場合に、ファスナー部において衣料本体に付されたロ
ゴマーク等の一部が視認できなくなるようなことがあっ
ては好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前述の公報
に開示された面ファスナーにあっても、その基材の織り
密度がゴム糸により高くされ、しかも使用糸条の大半が
撚り糸であることから、薄手で柔軟性のある面ファスナ
ーは得られないばかりでなく、この公報に開示された他
の例からも明らかなように、従来の面ファスナー、特に
その雌係合部材は既述したとおり繊維製の平板状基材の
表面に多数のパイルが密生した状態で立設されており、
如何に平板状基材に工夫を凝らしたとしても、表面に密
生するパイルのため面ファスナーの裏面側を透視するこ
とができず、上述の不具合を解消することができない。
に開示された面ファスナーにあっても、その基材の織り
密度がゴム糸により高くされ、しかも使用糸条の大半が
撚り糸であることから、薄手で柔軟性のある面ファスナ
ーは得られないばかりでなく、この公報に開示された他
の例からも明らかなように、従来の面ファスナー、特に
その雌係合部材は既述したとおり繊維製の平板状基材の
表面に多数のパイルが密生した状態で立設されており、
如何に平板状基材に工夫を凝らしたとしても、表面に密
生するパイルのため面ファスナーの裏面側を透視するこ
とができず、上述の不具合を解消することができない。
【0008】そのため、従来は面ファスナーを取り付け
たのちに所望の模様や文字、マークなどを表面に施すよ
うにするか、予め面ファスナー表面に所要の模様などを
施している。前者の場合には、染色性などの問題が生じ
やすく、しかも模様などを施す手間がかかる。また後者
の場合には、工程数が増えるばかりでなく、面ファスナ
ーの取付時に模様合わせなどの手間がかかり、生産効率
を著しく経過させている。更に、前記パイル面の模様な
どは、その形態が崩れやすく、時間の経過に伴って衣料
本体の模様などとの間にずれが生じたり、色彩の鮮明度
などに差が生じやすくなる。
たのちに所望の模様や文字、マークなどを表面に施すよ
うにするか、予め面ファスナー表面に所要の模様などを
施している。前者の場合には、染色性などの問題が生じ
やすく、しかも模様などを施す手間がかかる。また後者
の場合には、工程数が増えるばかりでなく、面ファスナ
ーの取付時に模様合わせなどの手間がかかり、生産効率
を著しく経過させている。更に、前記パイル面の模様な
どは、その形態が崩れやすく、時間の経過に伴って衣料
本体の模様などとの間にずれが生じたり、色彩の鮮明度
などに差が生じやすくなる。
【0009】本発明は、こうした不具合を解消すべくな
されたものであり、その第1の目的は雌係合部材を通し
て裏面側の模様などが透視できる面ファスナーを提供す
ることにあり、第2の目的は使用素材や基材構造により
透視できない場合にも、雌面ファスナーの製造効率が向
上して生産性が上がるばかりでなく、合理的な価格設定
が可能な面ファスナーを提供することにある。
されたものであり、その第1の目的は雌係合部材を通し
て裏面側の模様などが透視できる面ファスナーを提供す
ることにあり、第2の目的は使用素材や基材構造により
透視できない場合にも、雌面ファスナーの製造効率が向
上して生産性が上がるばかりでなく、合理的な価格設定
が可能な面ファスナーを提供することにある。
【0010】
【発明を解決するための手段及び作用効果】かかる目的
は、本件の請求項1〜請求項12に係る発明によって達
成できる。本発明者等は、上述の課題を踏まえて鋭意検
討した結果、従来の雌係合部材の構造を踏襲することが
不要であることを知った。すなわち、従来の雌係合部材
にあっては可能な限り多数のパイルを密生状態で形成す
ることが、相手方の雄係合素子であるフック片などとの
係合率が増加し、且つ剥離強度なども増加すると考えら
れていた。しかしながら、実験を重ねた結果、パイル形
態が保持されるかぎり、平板状基材の表面に単独に立設
されたループ(パイル)であっても十分に係合力と剥離
強度が確保されることを知った。
は、本件の請求項1〜請求項12に係る発明によって達
成できる。本発明者等は、上述の課題を踏まえて鋭意検
討した結果、従来の雌係合部材の構造を踏襲することが
不要であることを知った。すなわち、従来の雌係合部材
にあっては可能な限り多数のパイルを密生状態で形成す
ることが、相手方の雄係合素子であるフック片などとの
係合率が増加し、且つ剥離強度なども増加すると考えら
れていた。しかしながら、実験を重ねた結果、パイル形
態が保持されるかぎり、平板状基材の表面に単独に立設
されたループ(パイル)であっても十分に係合力と剥離
強度が確保されることを知った。
【0011】しかして、前記パイル形態を維持した状態
でループを基材表面に安定的に保持しようとするには、
上記公報にも開示されているように、通常は、平板状基
材の裏面に合成樹脂を塗布して、ループの基端を基材に
固定すればよい。しかるに、この種の面ファスナーと係
合と剥離とが頻繁に繰り返されるものであり、前記合成
樹脂による固着が弱いと短期日のうちに固着機能が失わ
れかねない。これを避けるには、基材裏面に塗布する前
記合成樹脂の塗布量を増加させる必要がある。この樹脂
量の増加は、平板状基材の柔軟性を喪失させるばかりで
なく、例えば前記平板状基材自体を薄手に形成した場合
にも、その透視性が失われてしまう。このことは、既述
した面ファスナーの多様化に対応できず、その用途も限
られてしまうことを意味する。
でループを基材表面に安定的に保持しようとするには、
上記公報にも開示されているように、通常は、平板状基
材の裏面に合成樹脂を塗布して、ループの基端を基材に
固定すればよい。しかるに、この種の面ファスナーと係
合と剥離とが頻繁に繰り返されるものであり、前記合成
樹脂による固着が弱いと短期日のうちに固着機能が失わ
れかねない。これを避けるには、基材裏面に塗布する前
記合成樹脂の塗布量を増加させる必要がある。この樹脂
量の増加は、平板状基材の柔軟性を喪失させるばかりで
なく、例えば前記平板状基材自体を薄手に形成した場合
にも、その透視性が失われてしまう。このことは、既述
した面ファスナーの多様化に対応できず、その用途も限
られてしまうことを意味する。
【0012】そこで、本発明者等は更に検討を重ねたと
ころ、基材裏面に対する合成樹脂の塗布量を少なくして
も、前記ループを構成する糸条の物性又は形態を選択す
れば、格別の処理工程を経ることなく十分にパイル形態
を保持し得るループが形成できることを知った。
ころ、基材裏面に対する合成樹脂の塗布量を少なくして
も、前記ループを構成する糸条の物性又は形態を選択す
れば、格別の処理工程を経ることなく十分にパイル形態
を保持し得るループが形成できることを知った。
【0013】本件請求項1に係る発明は、編織物の地組
織に編織込まれ、同編織物の表面から突出する少なくと
も多数のループからなる雌係合素子を有する面ファスナ
ーにおいて、前記雌係合素子が単一の糸条であるモノフ
ィラメントにより構成され、しかもその雌係合素子用の
モノフィラメントが自己捻れ性を有してなり、前記編織
物からの突出基端部で前記ループが捻転状態にあること
を特徴とする繊維製面ファスナーを主要な構成としてい
る。
織に編織込まれ、同編織物の表面から突出する少なくと
も多数のループからなる雌係合素子を有する面ファスナ
ーにおいて、前記雌係合素子が単一の糸条であるモノフ
ィラメントにより構成され、しかもその雌係合素子用の
モノフィラメントが自己捻れ性を有してなり、前記編織
物からの突出基端部で前記ループが捻転状態にあること
を特徴とする繊維製面ファスナーを主要な構成としてい
る。
【0014】ここで、本発明における繊維製面ファスナ
ーとは、全てが繊維糸条から構成され、その一表面に少
なくとも雌の係合素子が立設された雌の係合部材として
の機能を備えているものであり、雌係合素子のみだけで
はなく、雌係合素子と雄係合素子とが混在し、それ自体
が係合・離脱できる、いわゆる自己係合型の面ファスナ
ーをも包含するものである。
ーとは、全てが繊維糸条から構成され、その一表面に少
なくとも雌の係合素子が立設された雌の係合部材として
の機能を備えているものであり、雌係合素子のみだけで
はなく、雌係合素子と雄係合素子とが混在し、それ自体
が係合・離脱できる、いわゆる自己係合型の面ファスナ
ーをも包含するものである。
【0015】そして、本発明にあって、前記雌係合素子
がモノフィラメントからなり、地組織に織り込まれ、或
いは編み込まれて形成されるループが、その突出基端部
において自己捻れ性のため捻転して、ループ自体が潜り
抜けた経糸又は緯糸を掴むため、雌係合素子自体が形態
保持性を有することになり、例えば基材裏面に合成樹脂
を塗布する場合にも、その塗布量は従来に較べて極めて
少量で済む。
がモノフィラメントからなり、地組織に織り込まれ、或
いは編み込まれて形成されるループが、その突出基端部
において自己捻れ性のため捻転して、ループ自体が潜り
抜けた経糸又は緯糸を掴むため、雌係合素子自体が形態
保持性を有することになり、例えば基材裏面に合成樹脂
を塗布する場合にも、その塗布量は従来に較べて極めて
少量で済む。
【0016】請求項2に係る発明は、前記自己係合型の
面ファスナーを規定するものであり、請求項1の構成に
加えて、更に編織物の地組織に編織込まれ、同編織物の
表面から突出する多数のモノフィラメントからなる雄係
合素子を有している。この場合、雄係合素子用のモノフ
ィラメントは自己捻れ性を有していてもいなくともよい
が、織編成後に同モノフィラメントから形成されるルー
プの一部を切断してフック片やきのこ片を形成すると
き、その切断のしやすさからは自己捻れ性を有しないほ
うが好ましい。
面ファスナーを規定するものであり、請求項1の構成に
加えて、更に編織物の地組織に編織込まれ、同編織物の
表面から突出する多数のモノフィラメントからなる雄係
合素子を有している。この場合、雄係合素子用のモノフ
ィラメントは自己捻れ性を有していてもいなくともよい
が、織編成後に同モノフィラメントから形成されるルー
プの一部を切断してフック片やきのこ片を形成すると
き、その切断のしやすさからは自己捻れ性を有しないほ
うが好ましい。
【0017】請求項3に係る発明は、前記雌係合素子用
のモノフィラメントが三角形以上の多角断面を有してお
り、その断面形状を採用することで自己捻れ性を備える
ものである。例えば、同モノフィラメントを三角形断面
とすると、織成時や編成時の多部材によりその角部(稜
線部)が擦られて、織り上がり、或いは編み上がりに同
モノフィラメントにより得られるループが突出基端部に
おいて自動的に捻転する。従って、この発明にあっては
自己捻れ性を発現するために格別の処理を必要としな
い。
のモノフィラメントが三角形以上の多角断面を有してお
り、その断面形状を採用することで自己捻れ性を備える
ものである。例えば、同モノフィラメントを三角形断面
とすると、織成時や編成時の多部材によりその角部(稜
線部)が擦られて、織り上がり、或いは編み上がりに同
モノフィラメントにより得られるループが突出基端部に
おいて自動的に捻転する。従って、この発明にあっては
自己捻れ性を発現するために格別の処理を必要としな
い。
【0018】請求項4に係る発明は、捻れ性を有する前
記雌係合素子用のモノフィラメントが熱捲縮性糸条であ
ることを規定している。通常、この種の繊維製面ファス
ナーにあっては、織成又は編成後にセットのための加熱
処理や仕上げ加工のため、必ず加熱工程を通される。こ
の発明にあっては、これらの加熱工程を通すとき、前記
モノフィラメントにより形成されるループの基材からの
突出基端部が捲縮により自己捻転するものである。かか
る捲縮性能を有するモノフィラメントとしては、高収縮
性の繊維材料と低収縮性の繊維材料とをサイドバイサイ
ド型に複合紡糸することにより製造できる。その材質と
しては、各種の熱可塑性合成樹脂を組み合わせることで
得られるが、互いに親和性を有していることが望まし
く、例えば通常のポリエステルと変成ポリエステルとを
複合紡糸することにより得られる。
記雌係合素子用のモノフィラメントが熱捲縮性糸条であ
ることを規定している。通常、この種の繊維製面ファス
ナーにあっては、織成又は編成後にセットのための加熱
処理や仕上げ加工のため、必ず加熱工程を通される。こ
の発明にあっては、これらの加熱工程を通すとき、前記
モノフィラメントにより形成されるループの基材からの
突出基端部が捲縮により自己捻転するものである。かか
る捲縮性能を有するモノフィラメントとしては、高収縮
性の繊維材料と低収縮性の繊維材料とをサイドバイサイ
ド型に複合紡糸することにより製造できる。その材質と
しては、各種の熱可塑性合成樹脂を組み合わせることで
得られるが、互いに親和性を有していることが望まし
く、例えば通常のポリエステルと変成ポリエステルとを
複合紡糸することにより得られる。
【0019】請求項5に係る発明は、前記地組織を構成
する糸条にマルチフィラメントが使われる。本件にあっ
て、基材を構成する織物又は編物が経糸及び緯糸からな
る場合に、通常のごとくそれぞれの糸条に紡績糸や撚糸
を用いることもできるが、この発明にあっては、経糸と
緯糸の双方、又はそのいずれかに実質的に撚りがなされ
ていないマルチフィラメントを使用することができる。
このように無撚りのマルチフィラメントを使用する場合
には、以上自体の柔軟性が生かされ、面ファスナーに柔
軟性を与えることができる。
する糸条にマルチフィラメントが使われる。本件にあっ
て、基材を構成する織物又は編物が経糸及び緯糸からな
る場合に、通常のごとくそれぞれの糸条に紡績糸や撚糸
を用いることもできるが、この発明にあっては、経糸と
緯糸の双方、又はそのいずれかに実質的に撚りがなされ
ていないマルチフィラメントを使用することができる。
このように無撚りのマルチフィラメントを使用する場合
には、以上自体の柔軟性が生かされ、面ファスナーに柔
軟性を与えることができる。
【0020】請求項6に係る発明は、前記地組織を構成
する糸条がモノフィラメントからなることを規定してい
る。用途によっては剛性が高いことが要求される場合も
あり、その場合には基材を構成する地組織の使用糸条と
してモノフィラメントを使うことが望ましい場合もあ
る。また、モノフィラメントだけで地織物や地編物を構
成する場合に、例えばその使用モノフィラメントの繊度
(太さ)や織編密度を変更することにより、適度な柔軟
性を確保することもできる。
する糸条がモノフィラメントからなることを規定してい
る。用途によっては剛性が高いことが要求される場合も
あり、その場合には基材を構成する地組織の使用糸条と
してモノフィラメントを使うことが望ましい場合もあ
る。また、モノフィラメントだけで地織物や地編物を構
成する場合に、例えばその使用モノフィラメントの繊度
(太さ)や織編密度を変更することにより、適度な柔軟
性を確保することもできる。
【0021】請求項7に係る発明は、前記地組織を構成
する糸条が2d〜100dであり、前記雌係合素子用の
モノフィラメントが2d〜70dであることを規定して
いる。通常の繊維製面ファスナーは、上記公報にも開示
されているように、地組織を構成する経糸が多繊維から
なる140dの撚糸であり、緯糸が同じく多繊維からな
る200dの撚糸であって、本願発明の雌係合素子を構
成するループ糸も90dからなる撚糸であることを参考
にしても、本発明に使用されるいずれの糸条の繊度も前
記公報に記載された繊度と比較して一段と小さいことが
分かる。このように細い繊度のモノフィラメントを使用
できる理由は、雌係合素子の前述の自己形態保持性能に
よるところが大きい。
する糸条が2d〜100dであり、前記雌係合素子用の
モノフィラメントが2d〜70dであることを規定して
いる。通常の繊維製面ファスナーは、上記公報にも開示
されているように、地組織を構成する経糸が多繊維から
なる140dの撚糸であり、緯糸が同じく多繊維からな
る200dの撚糸であって、本願発明の雌係合素子を構
成するループ糸も90dからなる撚糸であることを参考
にしても、本発明に使用されるいずれの糸条の繊度も前
記公報に記載された繊度と比較して一段と小さいことが
分かる。このように細い繊度のモノフィラメントを使用
できる理由は、雌係合素子の前述の自己形態保持性能に
よるところが大きい。
【0022】請求項8に係る発明は、上記自己係合型の
面ファスナーを製造する場合の雄係合素子の繊度を規定
するものである。すなわち、前記地組織を構成する糸条
が2d〜100d、前記雌係合素子用のモノフィラメン
トが2d〜70d、雄係合素子用のモノフィラメントが
70d〜300dである。この発明にあって、雄係合素
子の構成糸条であるモノフィラメントの繊度を70d〜
300dと規定しているのは、雌係合素子との係合力を
確保するためであり、それらの数値は雌係合素子の繊度
により適宜選択されるもさのである。
面ファスナーを製造する場合の雄係合素子の繊度を規定
するものである。すなわち、前記地組織を構成する糸条
が2d〜100d、前記雌係合素子用のモノフィラメン
トが2d〜70d、雄係合素子用のモノフィラメントが
70d〜300dである。この発明にあって、雄係合素
子の構成糸条であるモノフィラメントの繊度を70d〜
300dと規定しているのは、雌係合素子との係合力を
確保するためであり、それらの数値は雌係合素子の繊度
により適宜選択されるもさのである。
【0023】請求項9に係る発明は、前記地組織が経緯
糸からなる織成組織である場合に、薄手で柔軟性に優れ
る面ファスナーを得るための経糸及び緯糸の好ましい繊
度を規定しており、その値は経糸の繊度が2d〜100
d、緯糸が30d〜100dである。ここで注目すべき
点は、上記公報に開示された地組織の経糸の繊度がマル
チフィラメントからなる140dであり、また緯糸の繊
度はマルチフィラメントの200dであるのに対して、
この発明における地組織の経糸及び緯糸が共に格段に繊
度が小さいことである。特に、好ましいのは上記請求項
7に係る発明にあって透明性と柔軟性が確保される雌面
ファスナーを製造するには、前記繊度の範囲にあること
である。
糸からなる織成組織である場合に、薄手で柔軟性に優れ
る面ファスナーを得るための経糸及び緯糸の好ましい繊
度を規定しており、その値は経糸の繊度が2d〜100
d、緯糸が30d〜100dである。ここで注目すべき
点は、上記公報に開示された地組織の経糸の繊度がマル
チフィラメントからなる140dであり、また緯糸の繊
度はマルチフィラメントの200dであるのに対して、
この発明における地組織の経糸及び緯糸が共に格段に繊
度が小さいことである。特に、好ましいのは上記請求項
7に係る発明にあって透明性と柔軟性が確保される雌面
ファスナーを製造するには、前記繊度の範囲にあること
である。
【0024】請求項10に係る発明は、更に 前記経糸
が15d〜70dであることを規定しており、かかる繊
度にあるとき、裏面に合成樹脂を塗布しても地組織とし
て実用に耐え得るに十分な強度を有すると共に、透明性
と柔軟性とが確保できる。
が15d〜70dであることを規定しており、かかる繊
度にあるとき、裏面に合成樹脂を塗布しても地組織とし
て実用に耐え得るに十分な強度を有すると共に、透明性
と柔軟性とが確保できる。
【0025】請求項11に係る発明は、薄手の自己係合
型の面ファスナーを得るに好適な雄係合素子用のモノフ
ィラメントの繊度を規定している。すなわち、前記雄係
合素子用のモノフィラメントが100d〜150dであ
るとき、前記雌係合素子用のモノフィラメントの繊度を
2d〜70d、地組織の構成糸条である前記経糸の繊度
を15d〜70dファスナー、緯糸の繊度を30d〜1
00dとして製造される自己係合型の面ファスナーは、
完全に裏面側が透視でき、柔軟性に富み、しかもその係
合強度、剥離強度なども十分なものとなる。因みに、こ
のときの1インチ当りの緯糸の打ち込み数は、従来のそ
れ(52)と大差がなく、却って僅かに多くなる。それ
にも関わらず、緯糸間には間隙が存在する。これは地組
織及び雄雌係合素子用のモノフィラメントが従来のもの
に比べて大幅に繊度が小さいためである。
型の面ファスナーを得るに好適な雄係合素子用のモノフ
ィラメントの繊度を規定している。すなわち、前記雄係
合素子用のモノフィラメントが100d〜150dであ
るとき、前記雌係合素子用のモノフィラメントの繊度を
2d〜70d、地組織の構成糸条である前記経糸の繊度
を15d〜70dファスナー、緯糸の繊度を30d〜1
00dとして製造される自己係合型の面ファスナーは、
完全に裏面側が透視でき、柔軟性に富み、しかもその係
合強度、剥離強度なども十分なものとなる。因みに、こ
のときの1インチ当りの緯糸の打ち込み数は、従来のそ
れ(52)と大差がなく、却って僅かに多くなる。それ
にも関わらず、緯糸間には間隙が存在する。これは地組
織及び雄雌係合素子用のモノフィラメントが従来のもの
に比べて大幅に繊度が小さいためである。
【0026】請求項12に係る発明は、面ファスナーに
おける前記透明度を更に増加させるときの地組織に使用
される糸条の形態を規定している。すなわち、この発明
によれば前記地組織を構成する糸条がモノフィラメント
からなり、それらのモノフィラメント及び雌係合素子用
のモノフィラメントの全てが透明又は半透明の素材から
なる。そして好ましくは、その地組織の裏面に各種の文
字、模様、彩色が施される。この発明にあっては、この
ように地組織の裏面に施された各種の文字、模様、彩色
などが、面ファスナーの表面から明瞭に透視することが
できる。従って、従来のように面ファスナーの係合素子
形成面(表面)に直接彩色などを施した場合に生じる模
様や彩色のはげ落ち、或いは係合素子の変形による周辺
の模様や色彩との間の鮮明差などの不具合が発生しなく
なる。
おける前記透明度を更に増加させるときの地組織に使用
される糸条の形態を規定している。すなわち、この発明
によれば前記地組織を構成する糸条がモノフィラメント
からなり、それらのモノフィラメント及び雌係合素子用
のモノフィラメントの全てが透明又は半透明の素材から
なる。そして好ましくは、その地組織の裏面に各種の文
字、模様、彩色が施される。この発明にあっては、この
ように地組織の裏面に施された各種の文字、模様、彩色
などが、面ファスナーの表面から明瞭に透視することが
できる。従って、従来のように面ファスナーの係合素子
形成面(表面)に直接彩色などを施した場合に生じる模
様や彩色のはげ落ち、或いは係合素子の変形による周辺
の模様や色彩との間の鮮明差などの不具合が発生しなく
なる。
【0027】請求項13に係る発明は、特に上記請求項
7又は8記載の構成糸条の全てがモノフィラメントから
なる繊維製面ファスナーの製造方法に関する。即ち、モ
ノフィラメントからなる前記経糸及び前記緯糸により地
編織物を製編織すると同時に、雌係合素子の構成素材で
あるモノフィラメントをループを編み込み又は織り込む
こと、製編織を終了した面ファスナーを熱セットするこ
と、セットが終了したの裏面に合成樹脂材料を塗布して
薄い皮膜を形成すること、前記面ファスナーの裏面側か
ら表面側に向けて前記皮膜に気体を吹き付け、同皮膜を
前記面ファスナーの各構成糸条の各交差部に集束させる
ことを含み、前記集束により前記面ファスナーの各構成
糸条間に表裏が貫通する空隙を設けてなることを特徴と
している。
7又は8記載の構成糸条の全てがモノフィラメントから
なる繊維製面ファスナーの製造方法に関する。即ち、モ
ノフィラメントからなる前記経糸及び前記緯糸により地
編織物を製編織すると同時に、雌係合素子の構成素材で
あるモノフィラメントをループを編み込み又は織り込む
こと、製編織を終了した面ファスナーを熱セットするこ
と、セットが終了したの裏面に合成樹脂材料を塗布して
薄い皮膜を形成すること、前記面ファスナーの裏面側か
ら表面側に向けて前記皮膜に気体を吹き付け、同皮膜を
前記面ファスナーの各構成糸条の各交差部に集束させる
ことを含み、前記集束により前記面ファスナーの各構成
糸条間に表裏が貫通する空隙を設けてなることを特徴と
している。
【0028】前記合成樹脂皮膜を面ファスナーの構成糸
条である経糸、緯糸及び雌係合素子用のモノフィラメン
トの各交差部に集束させることにより、同交差部におい
て合成樹脂材料が各構成糸条を集中的に接合させるとと
もに、他の部分における各構成糸条間に表裏を貫通させ
た空隙が形成されるため、雌係合素子であるループの形
態が確実に保持されるようになり、しかも全てのモノフ
ィラメントが透明であることと相まって前記空隙の存在
により、面ファスナーの表面から裏面側をより明確に透
視できるようになる。
条である経糸、緯糸及び雌係合素子用のモノフィラメン
トの各交差部に集束させることにより、同交差部におい
て合成樹脂材料が各構成糸条を集中的に接合させるとと
もに、他の部分における各構成糸条間に表裏を貫通させ
た空隙が形成されるため、雌係合素子であるループの形
態が確実に保持されるようになり、しかも全てのモノフ
ィラメントが透明であることと相まって前記空隙の存在
により、面ファスナーの表面から裏面側をより明確に透
視できるようになる。
【0029】
【発明の実施形態】以下、本発明の好適な実施の形態を
図示実施例に基づき具体的に説明する。図1は、本発明
に係る織成面ファスナーの織物構造を備えた第1実施例
を示す一部斜視図であり、同図において1は地織物、2
は経糸、3は緯糸、4は雌係合素子用のモノフィラメン
トである。
図示実施例に基づき具体的に説明する。図1は、本発明
に係る織成面ファスナーの織物構造を備えた第1実施例
を示す一部斜視図であり、同図において1は地織物、2
は経糸、3は緯糸、4は雌係合素子用のモノフィラメン
トである。
【0030】本実施例の雌係合部材にあって、地織物1
は経糸2と緯糸3とからなる平織組織により構成されて
おり、前記経糸2として30dのモノフィラメントが使
用され、緯糸3としては同じく30dのモノフィラメン
トが使用されている。一方、本発明の最も特徴部をな
す、前記地織物1に織り込まれる雌係合素子用の糸条は
単一のモノフィラメント4からなり、同モノフィラメン
ト4が前記地織物1にループ4aを形成しながら織り込
まれる。本実施例によれば、同雌係合素子用のモノフィ
ラメント4の繊度は30dである。
は経糸2と緯糸3とからなる平織組織により構成されて
おり、前記経糸2として30dのモノフィラメントが使
用され、緯糸3としては同じく30dのモノフィラメン
トが使用されている。一方、本発明の最も特徴部をな
す、前記地織物1に織り込まれる雌係合素子用の糸条は
単一のモノフィラメント4からなり、同モノフィラメン
ト4が前記地織物1にループ4aを形成しながら織り込
まれる。本実施例によれば、同雌係合素子用のモノフィ
ラメント4の繊度は30dである。
【0031】本実施例では、前記経糸2、緯糸3及びモ
ノフィラメント4の全てにポリエステルを使用している
が、通常、この種の面ファスナーに使用されるポリアミ
ド、ポリプロピレンなどの熱可塑性合成樹脂材料を単独
で、或いはそれらを組み合わせて使用することができ
る。また、本実施例では面ファスナーの透視性を確保す
べく、各糸条の繊度を前述のように設定するとともに、
透明性のポリエステルを使用している。なお、本発明は
透視性を確保するだけを目的としてなされたものではな
く、生産性や経済性をも踏まえ雌係合素子用の糸条とし
てモノフィラメントを使用することを前提としており、
地織物1の構成糸条である経糸2や緯糸3としてはマル
チフィラメントを使用することもできる。また、経糸2
及び緯糸3にマルチフィラメントを使用して、面ファス
ナーの透明性をも確保しようとする場合には、撚糸より
も実質的に撚りのない無撚りの糸条とすることが好まし
い。
ノフィラメント4の全てにポリエステルを使用している
が、通常、この種の面ファスナーに使用されるポリアミ
ド、ポリプロピレンなどの熱可塑性合成樹脂材料を単独
で、或いはそれらを組み合わせて使用することができ
る。また、本実施例では面ファスナーの透視性を確保す
べく、各糸条の繊度を前述のように設定するとともに、
透明性のポリエステルを使用している。なお、本発明は
透視性を確保するだけを目的としてなされたものではな
く、生産性や経済性をも踏まえ雌係合素子用の糸条とし
てモノフィラメントを使用することを前提としており、
地織物1の構成糸条である経糸2や緯糸3としてはマル
チフィラメントを使用することもできる。また、経糸2
及び緯糸3にマルチフィラメントを使用して、面ファス
ナーの透明性をも確保しようとする場合には、撚糸より
も実質的に撚りのない無撚りの糸条とすることが好まし
い。
【0032】また、本実施例では織成がキャリヤを使っ
て緯糸3を織り込むため、経糸の同一開口内を一本の糸
条が往復するため、緯糸3は常に2本が引き揃えられ
た、いわゆる双糸の状態となる。そのため、上記緯糸3
の繊度は2倍となる。本実施例にあって、前記緯糸3の
1インチ当りの打ち込み数は57〜58であり、通常の
52回/inと比較すると相当多くなる。それにも関わら
ず、透明性が確保されるのは、上述のごとく全ての構成
糸条の繊度が従来のそれに比べて極めて小さいモノフィ
ラメントを使用しているがためであり、前記織り密度で
あっても経緯糸間には空隙が存在するがためでもある。
なお、本実施例における経糸密度は、120〜130本
/inであるが、前記緯糸密度及び経糸密度は、本発明に
係る面ファスナーの用途に応じて決定すればよい。
て緯糸3を織り込むため、経糸の同一開口内を一本の糸
条が往復するため、緯糸3は常に2本が引き揃えられ
た、いわゆる双糸の状態となる。そのため、上記緯糸3
の繊度は2倍となる。本実施例にあって、前記緯糸3の
1インチ当りの打ち込み数は57〜58であり、通常の
52回/inと比較すると相当多くなる。それにも関わら
ず、透明性が確保されるのは、上述のごとく全ての構成
糸条の繊度が従来のそれに比べて極めて小さいモノフィ
ラメントを使用しているがためであり、前記織り密度で
あっても経緯糸間には空隙が存在するがためでもある。
なお、本実施例における経糸密度は、120〜130本
/inであるが、前記緯糸密度及び経糸密度は、本発明に
係る面ファスナーの用途に応じて決定すればよい。
【0033】さて、雌係合素子用の糸条としてモノフィ
ラメント4を使用する点に加えて、本発明にとって最も
特徴とする点は、同モノフィラメント4が自己捻れ性を
有している点にある。本実施例によれば、図2に拡大し
て示すように同モノフィラメント4の断面が三角形をし
ている。かかる断面形状により、地組織の構成糸条であ
る経糸2及び緯糸3による地織物1の織成時にあって、
前記モノフィラメント4が地組織に織り込まれる際、そ
の稜線部に対する摩擦やループの形成機構に基づき自然
と捻転する。その捻転部は必然的にループの立上り基端
部に集中する。この捻転により、モノフィラメント4の
ループ4aは形態を安定させた状態で地織物1にしっか
りと織り込まれることになる。
ラメント4を使用する点に加えて、本発明にとって最も
特徴とする点は、同モノフィラメント4が自己捻れ性を
有している点にある。本実施例によれば、図2に拡大し
て示すように同モノフィラメント4の断面が三角形をし
ている。かかる断面形状により、地組織の構成糸条であ
る経糸2及び緯糸3による地織物1の織成時にあって、
前記モノフィラメント4が地組織に織り込まれる際、そ
の稜線部に対する摩擦やループの形成機構に基づき自然
と捻転する。その捻転部は必然的にループの立上り基端
部に集中する。この捻転により、モノフィラメント4の
ループ4aは形態を安定させた状態で地織物1にしっか
りと織り込まれることになる。
【0034】なお、この実施例ではモノフィラメント4
の断面を三角形としたが、前述の捻れ性が発現する断面
形状であればよく、通常は、三角形以上の多角形断面が
好ましい。また、前記捻れ性はモノフィラメント4の前
記形態に依存するばかりでなく、例えば通常の高熱収縮
性の繊維材料と低熱収縮性の繊維材料とをサイドバイサ
イド型に複合紡糸することにより得られるコンジュゲー
ト構造繊維も加熱処理を行うことにより捻れ性が発現す
る。その繊維材料としては、延伸倍率の低いポリエステ
ルと延伸倍率の高いポリエステルとの組合せ、或いはナ
イロン6とナイロン66との組合せが代表的である。こ
の組合せには、互いに親和性を有している同属系の合成
樹脂材料を選択することが望ましい。
の断面を三角形としたが、前述の捻れ性が発現する断面
形状であればよく、通常は、三角形以上の多角形断面が
好ましい。また、前記捻れ性はモノフィラメント4の前
記形態に依存するばかりでなく、例えば通常の高熱収縮
性の繊維材料と低熱収縮性の繊維材料とをサイドバイサ
イド型に複合紡糸することにより得られるコンジュゲー
ト構造繊維も加熱処理を行うことにより捻れ性が発現す
る。その繊維材料としては、延伸倍率の低いポリエステ
ルと延伸倍率の高いポリエステルとの組合せ、或いはナ
イロン6とナイロン66との組合せが代表的である。こ
の組合せには、互いに親和性を有している同属系の合成
樹脂材料を選択することが望ましい。
【0035】一方、この種の面ファスナーにあっては、
最終的な製品を得るまでには必ず仕上げ工程があり、そ
の工程は加熱を伴い、従って前述のような加熱により捲
縮が発現する糸条を使う場合には、格別な加熱工程を経
ずとも前記仕上げ工程にて捲縮が発現し、モノフィラメ
ント4からなるループの立上り基端部において捻転して
その形態を保持した状態で地織物1の経糸2及び/又は
緯糸3をしっかりと把持する。このときの捻転の程度
は、前記組み合わされる材料の配分を塩梅することで、
容易に決めることができる。
最終的な製品を得るまでには必ず仕上げ工程があり、そ
の工程は加熱を伴い、従って前述のような加熱により捲
縮が発現する糸条を使う場合には、格別な加熱工程を経
ずとも前記仕上げ工程にて捲縮が発現し、モノフィラメ
ント4からなるループの立上り基端部において捻転して
その形態を保持した状態で地織物1の経糸2及び/又は
緯糸3をしっかりと把持する。このときの捻転の程度
は、前記組み合わされる材料の配分を塩梅することで、
容易に決めることができる。
【0036】次に、以上の構成をもつ糸条を使って織成
された本発明の面ファスナーの具体的な織物構造例を図
1に基づいて説明する。同図において、地織物1の構成
糸条である経糸2及び緯糸3、並びに雌係合素子の構成
糸条であるモノフィラメント4のいずれの糸条も30d
のモノフィラメントが使われている。従って、既述した
とおり緯糸3は双糸からなるため、60dとなってい
る。地織物1の組織は経糸2と緯糸3の平織組織からな
る。そして、隣合う2本の経糸2を一組とする経糸列w
の一列を飛ばすごとにループ4aを形成するモノフィラ
メント4が織り込まれている。この場合、前記モノフィ
ラメント4のループ4aは、同図から明らかなように1
本の緯糸3を潜ったあとで、次回の緯糸3を飛び越え、
更に次の緯糸3を潜ったのち、隣りに配された一組の経
糸列wを跨いで、更に次の緯糸3を潜らせながら順次形
成されていく。かかる織物構造は、従来の雄面ファスナ
ーの一般的な織り構造であり、雌係合素子の構成糸条で
あるモノフィラメント4が緯糸3の3本に織り込まれた
あとで経糸列wを跨ぎながら新たなループ4aが形成さ
れることになる。
された本発明の面ファスナーの具体的な織物構造例を図
1に基づいて説明する。同図において、地織物1の構成
糸条である経糸2及び緯糸3、並びに雌係合素子の構成
糸条であるモノフィラメント4のいずれの糸条も30d
のモノフィラメントが使われている。従って、既述した
とおり緯糸3は双糸からなるため、60dとなってい
る。地織物1の組織は経糸2と緯糸3の平織組織からな
る。そして、隣合う2本の経糸2を一組とする経糸列w
の一列を飛ばすごとにループ4aを形成するモノフィラ
メント4が織り込まれている。この場合、前記モノフィ
ラメント4のループ4aは、同図から明らかなように1
本の緯糸3を潜ったあとで、次回の緯糸3を飛び越え、
更に次の緯糸3を潜ったのち、隣りに配された一組の経
糸列wを跨いで、更に次の緯糸3を潜らせながら順次形
成されていく。かかる織物構造は、従来の雄面ファスナ
ーの一般的な織り構造であり、雌係合素子の構成糸条で
あるモノフィラメント4が緯糸3の3本に織り込まれた
あとで経糸列wを跨ぎながら新たなループ4aが形成さ
れることになる。
【0037】勿論、ここに示す織り構造は本発明の一例
に過ぎず、例えば緯糸3の一本置きごとに前記モノフィ
ラメント4によるループを形成することもでき、この場
合にはループ密度が増加して相手方の雄係合素子との係
合率が増加する。また、この織り構造であれば、各ルー
プ4aを2本一組の経糸列wを挟んでジグザグ状に跨ぎ
ながら形成することが、ループに多様な方向性を与える
ため更に好ましい。
に過ぎず、例えば緯糸3の一本置きごとに前記モノフィ
ラメント4によるループを形成することもでき、この場
合にはループ密度が増加して相手方の雄係合素子との係
合率が増加する。また、この織り構造であれば、各ルー
プ4aを2本一組の経糸列wを挟んでジグザグ状に跨ぎ
ながら形成することが、ループに多様な方向性を与える
ため更に好ましい。
【0038】しかして、前記ループ4aの形成時にモノ
フィラメント4は経糸2や緯糸3によって擦られるとと
もに、織幅方向に振られるため、自動的に捻転性が付与
される。このときの形態を図2に示している。また、こ
の捻転性は全てのループ形成時に発生するという保障が
ないため、図1にも示すように形成されるループ4aの
向きが全て同一方向に向くとは限らない。この点では、
一部のループ形態が安定的に保持されないことになる。
フィラメント4は経糸2や緯糸3によって擦られるとと
もに、織幅方向に振られるため、自動的に捻転性が付与
される。このときの形態を図2に示している。また、こ
の捻転性は全てのループ形成時に発生するという保障が
ないため、図1にも示すように形成されるループ4aの
向きが全て同一方向に向くとは限らない。この点では、
一部のループ形態が安定的に保持されないことになる。
【0039】そこで、本実施例にあっては、上述のよう
にして織製された織物に、常法に従い織機上で熱セット
してループ形態を固定し、続いて裏面側に樹脂が塗布さ
れてループ5の基部を地織物1に固着するが、ループ形
態の安定化に加えて更に柔軟性と透明性を確保するため
には、前記樹脂材料を各構成糸条との接着性が高い同種
の材料を使用すると共に、その塗布量を可能な限り少量
に且つループ4aの突出基部と地織物1との接触部に集
中させることが望ましい。
にして織製された織物に、常法に従い織機上で熱セット
してループ形態を固定し、続いて裏面側に樹脂が塗布さ
れてループ5の基部を地織物1に固着するが、ループ形
態の安定化に加えて更に柔軟性と透明性を確保するため
には、前記樹脂材料を各構成糸条との接着性が高い同種
の材料を使用すると共に、その塗布量を可能な限り少量
に且つループ4aの突出基部と地織物1との接触部に集
中させることが望ましい。
【0040】そこで、本実施例では製織を終えた面ファ
スナーに前述のように合成樹脂材料を付与するため、図
3に示すように面ファスナーの織機10の織前部の近傍
に加熱域11を設けてあり、その加熱域11の更に下流
部にスクレーパ13を備えた面ファスナーの裏面に合成
樹脂を塗布するローラコーティング部12が設けられ、
更にその下流部に近接してエアノズル14が面ファスナ
ーの裏面に向けて配設されている。前記織機10には通
常はテープ織機が用いられるが、通常の織機を使うこと
もできる。
スナーに前述のように合成樹脂材料を付与するため、図
3に示すように面ファスナーの織機10の織前部の近傍
に加熱域11を設けてあり、その加熱域11の更に下流
部にスクレーパ13を備えた面ファスナーの裏面に合成
樹脂を塗布するローラコーティング部12が設けられ、
更にその下流部に近接してエアノズル14が面ファスナ
ーの裏面に向けて配設されている。前記織機10には通
常はテープ織機が用いられるが、通常の織機を使うこと
もできる。
【0041】いま、織機10により織成された上記構成
をもつ面ファスナーは、加熱域にて加熱によりセットし
て形態が固定され、次いでその裏面に溶剤により希釈さ
れた合成樹脂材料が塗工ローラ12aを介して塗布され
る。スクレーパ13により塗膜厚が調整されて、面ファ
スナーの裏面全体に薄膜が形成される。この状態で面フ
ァスナーがエアノズル14の設置部に達すると、面ファ
スナーの裏面側から表面側に向けて前記薄膜にエアが吹
き付けられる。このエアにより、各構成糸条2,3,4
の間に存在する空隙部の前記薄膜は破断して、各構成糸
条2,3,4の交差部に集まり、同交差部を局部的に接
合するとともに、前記空隙部を貫通させる。
をもつ面ファスナーは、加熱域にて加熱によりセットし
て形態が固定され、次いでその裏面に溶剤により希釈さ
れた合成樹脂材料が塗工ローラ12aを介して塗布され
る。スクレーパ13により塗膜厚が調整されて、面ファ
スナーの裏面全体に薄膜が形成される。この状態で面フ
ァスナーがエアノズル14の設置部に達すると、面ファ
スナーの裏面側から表面側に向けて前記薄膜にエアが吹
き付けられる。このエアにより、各構成糸条2,3,4
の間に存在する空隙部の前記薄膜は破断して、各構成糸
条2,3,4の交差部に集まり、同交差部を局部的に接
合するとともに、前記空隙部を貫通させる。
【0042】こうして合成樹脂皮材料が面ファスナーの
構成糸条である経糸2、緯糸3及び雌係合素子用のモノ
フィラメント4の各交差部に集まり、同交差部において
各構成糸条を集中的に合成樹脂材料をもって接合するた
め、雌係合素子であるループ4aの形態が崩れることが
なく、しかも各構成糸条間に表裏が貫通する空隙を形成
することにより、全てのモノフィラメント2,3,4が
透明であることと相まって、面ファスナーの表面から裏
面側をより明確に透視できるようになる。
構成糸条である経糸2、緯糸3及び雌係合素子用のモノ
フィラメント4の各交差部に集まり、同交差部において
各構成糸条を集中的に合成樹脂材料をもって接合するた
め、雌係合素子であるループ4aの形態が崩れることが
なく、しかも各構成糸条間に表裏が貫通する空隙を形成
することにより、全てのモノフィラメント2,3,4が
透明であることと相まって、面ファスナーの表面から裏
面側をより明確に透視できるようになる。
【0043】そこで、本実施例にあっては前記面ファス
ナーの裏面に、例えばロゴマークや、各種の模様、文
字、或いはそれぞれに色彩等を施している。一方、従来
の面ファスナーでは前記透明性に欠けるため、色彩等を
施す場合には、面ファスナーの係合素子が形成されてい
る面に直接施しているため、繰り返しの使用により彩色
が落ちたり、係合素子が変形したりすることで、周辺模
様との間に鮮明度に差が生じ、或いは模様づれが生じた
りしている。その点、本発明によれば面ファスナーの裏
面、すなわち相手方物品の取付面に模様などを施すた
め、前述の不具合が発生することはない。
ナーの裏面に、例えばロゴマークや、各種の模様、文
字、或いはそれぞれに色彩等を施している。一方、従来
の面ファスナーでは前記透明性に欠けるため、色彩等を
施す場合には、面ファスナーの係合素子が形成されてい
る面に直接施しているため、繰り返しの使用により彩色
が落ちたり、係合素子が変形したりすることで、周辺模
様との間に鮮明度に差が生じ、或いは模様づれが生じた
りしている。その点、本発明によれば面ファスナーの裏
面、すなわち相手方物品の取付面に模様などを施すた
め、前述の不具合が発生することはない。
【0044】図4は本発明の第2実施例である自己係合
型の面ファスナーを示し、地織物1の同じ表面に雄雌の
係合素子が混在する態様の面ファスナーである。この実
施例にあって、地織物1の経糸2及び緯糸3の繊度は、
上記第1実施例と同様に双方とも30dのモノフィラメ
ントからなり、雌係合素子の構成糸条であるモノフィラ
メント4の繊度も同じく30d、また雄係合素子の構成
糸条であるモノフィラメント5の繊度は150dであっ
て、他の糸条に比べると極めて太繊度であるが、従来の
雄係合素子用のモノフィラメントの繊度が200d〜3
50dであることを考えると、格段に細いことが理解で
きる。
型の面ファスナーを示し、地織物1の同じ表面に雄雌の
係合素子が混在する態様の面ファスナーである。この実
施例にあって、地織物1の経糸2及び緯糸3の繊度は、
上記第1実施例と同様に双方とも30dのモノフィラメ
ントからなり、雌係合素子の構成糸条であるモノフィラ
メント4の繊度も同じく30d、また雄係合素子の構成
糸条であるモノフィラメント5の繊度は150dであっ
て、他の糸条に比べると極めて太繊度であるが、従来の
雄係合素子用のモノフィラメントの繊度が200d〜3
50dであることを考えると、格段に細いことが理解で
きる。
【0045】この実施例では、雄係合素子用のモノフィ
ラメント5の繊度を前述のように他の構成糸条2,3,
4の繊度よりも大きくしているのは、係合力を確保する
がためであるが、その繊度は用途により適宜決定し得る
ものである。但し、製品たる面ファスナーの透明性を確
保するには、その繊度を150d以下とすることが望ま
しく、同時に所要の係合力を確保するには、その繊度を
100d以上にすることが望ましい。なお、本実施例に
使用する各糸条の材質は第1実施例と同様に透明性をも
つポリエステルである。
ラメント5の繊度を前述のように他の構成糸条2,3,
4の繊度よりも大きくしているのは、係合力を確保する
がためであるが、その繊度は用途により適宜決定し得る
ものである。但し、製品たる面ファスナーの透明性を確
保するには、その繊度を150d以下とすることが望ま
しく、同時に所要の係合力を確保するには、その繊度を
100d以上にすることが望ましい。なお、本実施例に
使用する各糸条の材質は第1実施例と同様に透明性をも
つポリエステルである。
【0046】しかして、本実施例による織物構造は、上
記第1実施例と実質的に同一であるが、ただ雌係合素子
であるループ4aと雄係合素子であるループ5aとが織
幅方向に交互に配されている点で相違しているに過ぎな
い。すなわち、上記第1実施例における雌係合素子用の
モノフィラメント4のうち、1本おきに雄係合素子用の
モノフィラメント5に置き替えたものであり、従って両
モノフィラメント4,5の織り込み構造は前記第1実施
例と同じである。
記第1実施例と実質的に同一であるが、ただ雌係合素子
であるループ4aと雄係合素子であるループ5aとが織
幅方向に交互に配されている点で相違しているに過ぎな
い。すなわち、上記第1実施例における雌係合素子用の
モノフィラメント4のうち、1本おきに雄係合素子用の
モノフィラメント5に置き替えたものであり、従って両
モノフィラメント4,5の織り込み構造は前記第1実施
例と同じである。
【0047】しかしながら、本実施例にあっては、前記
雌係合素子用のモノフィラメント4と雄係合素子用のモ
ノフィラメント5とは前述のように繊度が異なる以外に
も、雌係合部材であるループ4aが既述したように自己
捻れ性を備えているのに対して、雄係合素子用のモノフ
ィラメント5は格別の形態や機能を有している必要はな
く、通常のフック片などに使われている円形断面のもの
であってよい。これは、雄係合素子用のモノフィラメン
ト5にも雌係合素子用のモノフィラメント4と同様に自
己捻れ性をもたせると、後述するフック片の形成が難し
くなるがためである。従って、例えば雄係合素子として
ループ5aの上端を溶融切断して、その先端に半球状の
係合頭部を有する、いわゆるキノコ状の係合素子である
場合には、既述したように雄係合素子用のループ5aが
地織物1から突出する基端部で捻転させるようにすれ
ば、地織物1に対して強固に取り付け得るため、雄係合
素子用のモノフィラメント5にも自己捻れ性をもたせる
こともできる。
雌係合素子用のモノフィラメント4と雄係合素子用のモ
ノフィラメント5とは前述のように繊度が異なる以外に
も、雌係合部材であるループ4aが既述したように自己
捻れ性を備えているのに対して、雄係合素子用のモノフ
ィラメント5は格別の形態や機能を有している必要はな
く、通常のフック片などに使われている円形断面のもの
であってよい。これは、雄係合素子用のモノフィラメン
ト5にも雌係合素子用のモノフィラメント4と同様に自
己捻れ性をもたせると、後述するフック片の形成が難し
くなるがためである。従って、例えば雄係合素子として
ループ5aの上端を溶融切断して、その先端に半球状の
係合頭部を有する、いわゆるキノコ状の係合素子である
場合には、既述したように雄係合素子用のループ5aが
地織物1から突出する基端部で捻転させるようにすれ
ば、地織物1に対して強固に取り付け得るため、雄係合
素子用のモノフィラメント5にも自己捻れ性をもたせる
こともできる。
【0048】前述の織り構造をもつループ織物が織成さ
れたのち、第1実施例と同様に熱セットと裏面に薄膜の
形成とがなされ、次いで常法にしたがって雄係合素子用
のループ5aだけが、その一部を切断されて雄係合素子
であるフック片6となる。本実施例にあっても、第1実
施例と同様に得られた面ファスナーは柔軟性と透明性が
確保され、当然に同一構造の面ファスナー同士の係合素
子面を対向させて押圧することにより、所要の係合強度
をもって接合し、容易に引き剥がすこともできる。
れたのち、第1実施例と同様に熱セットと裏面に薄膜の
形成とがなされ、次いで常法にしたがって雄係合素子用
のループ5aだけが、その一部を切断されて雄係合素子
であるフック片6となる。本実施例にあっても、第1実
施例と同様に得られた面ファスナーは柔軟性と透明性が
確保され、当然に同一構造の面ファスナー同士の係合素
子面を対向させて押圧することにより、所要の係合強度
をもって接合し、容易に引き剥がすこともできる。
【0049】以上の説明は、本発明の好適な実施例を説
明したものであり、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではなく、例えば透明性や柔軟性に固執しない場
合には、地織物の経糸や緯糸の繊度を通常の繊度とする
ことも可能であり、織り密度も適宜選択できる。
明したものであり、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではなく、例えば透明性や柔軟性に固執しない場
合には、地織物の経糸や緯糸の繊度を通常の繊度とする
ことも可能であり、織り密度も適宜選択できる。
【図1】本発明の第1実施例である雌面ファスナーを部
分的に示す斜視図である。
分的に示す斜視図である。
【図2】同雌面ファスナーの雌係合素子であるループ形
態例を一部破断して示す拡大斜視図である。
態例を一部破断して示す拡大斜視図である。
【図3】本発明の面ファスナーの製造工程例を示す設備
配置図である。
配置図である。
【図4】本発明の第1実施例である雌面ファスナーを部
分的に示す斜視図である。
分的に示す斜視図である。
1 地織物 2 経糸 3 緯糸 4 (雌係合素子用の)モノフィラメント 4a (雌係合素子としての)ループ 5 (雄係合素子用の)モノフィラメント 5a (雄係合素子用の)ループ 6 フック片 w 経糸列
Claims (13)
- 【請求項1】 地組織からなる編織物(1) に編織込ま
れ、同編織物(1) の表面から突出する少なくとも多数の
ループ(4a)からなる雌係合素子を有する面ファスナーに
おいて、 前記雌係合素子が単一のモノフィラメント(4) により構
成され、そのモノフィラメント(4) が自己捻れ性を有し
てなり、前記ループの編織物(1) からの突出基端部で捻
転状態にあることを特徴とする繊維製面ファスナー。 - 【請求項2】 更に、編織物(1) の地組織に編織込ま
れ、同編織物(1) の表面から突出するモノフィラメント
を構成素材とする多数の雄係合素子を有してなる請求項
1記載の繊維製面ファスナー。 - 【請求項3】 前記雌係合素子用のモノフィラメント
(2) が三角形以上の多角断面を有してなる請求項1又は
2記載の繊維製面ファスナー。 - 【請求項4】 前記雌係合素子用のモノフィラメントが
加熱による捲縮発現性を有してなる請求項1又は2記載
の繊維製面ファスナー。 - 【請求項5】 前記地組織を構成する糸条の全てがマル
チフィラメントからなる請求項1又は2記載の繊維製面
ファスナー。 - 【請求項6】 前記地組織を構成する糸条の全てがモノ
フィラメントからなる請求項1又は2記載の繊維製面フ
ァスナー。 - 【請求項7】 前記地組織を構成する糸条が2d〜10
0dであり、前記雌係合素子用のモノフィラメントが2
d〜70dである請求項1記載の繊維製面ファスナー。 - 【請求項8】 前記地組織を構成する糸条が2d〜10
0d、前記雌係合素子用のモノフィラメントが2d〜7
0d、雄係合素子用の前記モノフィラメントが70d〜
300dである請求項2記載の繊維製面ファスナー。 - 【請求項9】 前記地組織が経緯糸の織成組織からな
り、その経糸が2d〜100、緯糸が30d〜100d
である請求項7又は8記載の繊維製面ファスナー。 - 【請求項10】 前記経糸が15d〜70dである請求
項9記載の繊維製面ファスナー。 - 【請求項11】前記雄係合素子用のモノフィラメントが
100d〜150dである請求項10記載の繊維製面フ
ァスナー。 - 【請求項12】前記地組織を構成する糸条がモノフィラ
メントからなり、それらのモノフィラメント及び雌係合
素子用のモノフィラメントの全てが透明又は半透明の素
材からなる請求項10又は11記載の繊維製面ファスナ
ー。 - 【請求項13】前記請求項7又は8記載の繊維製面ファ
スナーの製造方法であって、 モノフィラメントからなる前記経糸(2) 及び前記緯糸
(3) により地編織物(1)を製編織すると同時に、雌係合
素子の構成素材であるモノフィラメント(4) をループ(4
a)を編み込み又は織り込むこと、 製編織を終了した面ファスナーを熱セットすること、 セットが終了した前記面ファスナーの裏面に合成樹脂材
料を塗布して薄い皮膜を形成すること、 前記面ファスナーの裏面側から表面側に向けて前記皮膜
に気体を吹き付け、同皮膜を前記面ファスナーの各構成
糸条(2,3,4) の各交差部に集束させることを含み、 前記集束により前記面ファスナーの各構成糸条間に表裏
が貫通する空隙を形成することを特徴とする繊維製面フ
ァスナーの製造方法。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10055035A JPH11244009A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 繊維製面ファスナー |
| US09/251,956 US6202264B1 (en) | 1998-03-06 | 1999-02-17 | Surface fastener made of fiber and method for manufacturing the same |
| DE19908874A DE19908874B4 (de) | 1998-03-06 | 1999-03-01 | Aus Fasern hergestellter Flächenhaftverschluß und Verfahren zu dessen Herstellung |
| TW089215414U TW538691U (en) | 1998-03-06 | 1999-03-01 | Surface fastener made of fiber |
| ES009900444A ES2165753B1 (es) | 1998-03-06 | 1999-03-04 | Cierre de superficie realizado en fibras y procedimiento para fabricarlo. |
| CNB991020766A CN1183277C (zh) | 1998-03-06 | 1999-03-05 | 纤维制成的表面固定件及其制造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10055035A JPH11244009A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 繊維製面ファスナー |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11244009A true JPH11244009A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=12987415
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10055035A Pending JPH11244009A (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 繊維製面ファスナー |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11244009A (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100395592B1 (ko) * | 2000-02-29 | 2003-08-25 | 와이케이케이 가부시끼가이샤 | 면 파스너 |
| JP2006081720A (ja) * | 2004-09-16 | 2006-03-30 | Three M Innovative Properties Co | メカニカルファスナー用雌材及び使い捨て紙おむつ |
| JP2009202241A (ja) * | 2008-02-26 | 2009-09-10 | Kovax Corp | 研磨用パッド |
| JP2010253183A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Three M Innovative Properties Co | 面ファスナ用係合雌材及びその製造方法 |
| WO2011007549A1 (ja) * | 2009-07-14 | 2011-01-20 | 川崎重工業株式会社 | ファイバー電極及びファイバー電池、並びにその製造方法、ファイバー電極及びファイバー電池の製造設備 |
| WO2011027798A1 (ja) * | 2009-09-03 | 2011-03-10 | クラレファスニング株式会社 | 易曲面対応型モールドイン成形用面ファスナー、その製造方法、面ファスナー付き発泡樹脂成形体の製造方法とその成形体を用いた座席の製造方法 |
| US9065139B2 (en) | 2009-02-04 | 2015-06-23 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | Fiber electrode for lithium secondary battery, fabrication method therefor, and lithium secondary battery including fiber electrode |
| JP2016013281A (ja) * | 2014-07-02 | 2016-01-28 | クラレファスニング株式会社 | 布製ループ面ファスナー |
| US9281539B2 (en) | 2009-07-14 | 2016-03-08 | Kawasakai Jukogyo Kabushiki Kaisha | Electrical storage device including fiber electrode, and method of fabricating the same |
| JP2016194182A (ja) * | 2015-04-01 | 2016-11-17 | 帝人フロンティア株式会社 | パイル布帛およびその製造方法および繊維製品 |
| JP2024167553A (ja) * | 2023-05-22 | 2024-12-04 | 株式会社ナベル | ロボット用補助カバー又はロボット用補助カバーの装着構造 |
-
1998
- 1998-03-06 JP JP10055035A patent/JPH11244009A/ja active Pending
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100395592B1 (ko) * | 2000-02-29 | 2003-08-25 | 와이케이케이 가부시끼가이샤 | 면 파스너 |
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| JP5527671B2 (ja) * | 2009-07-14 | 2014-06-18 | 川崎重工業株式会社 | ファイバー電池及びその製造方法、ファイバー電極及びファイバー電池の製造設備 |
| US9281539B2 (en) | 2009-07-14 | 2016-03-08 | Kawasakai Jukogyo Kabushiki Kaisha | Electrical storage device including fiber electrode, and method of fabricating the same |
| WO2011027798A1 (ja) * | 2009-09-03 | 2011-03-10 | クラレファスニング株式会社 | 易曲面対応型モールドイン成形用面ファスナー、その製造方法、面ファスナー付き発泡樹脂成形体の製造方法とその成形体を用いた座席の製造方法 |
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| JP2024167553A (ja) * | 2023-05-22 | 2024-12-04 | 株式会社ナベル | ロボット用補助カバー又はロボット用補助カバーの装着構造 |
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