JPH11245076A - エキシマレーザ加工装置及びその加工方法 - Google Patents

エキシマレーザ加工装置及びその加工方法

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JPH11245076A
JPH11245076A JP10063975A JP6397598A JPH11245076A JP H11245076 A JPH11245076 A JP H11245076A JP 10063975 A JP10063975 A JP 10063975A JP 6397598 A JP6397598 A JP 6397598A JP H11245076 A JPH11245076 A JP H11245076A
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JP
Japan
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processing
gas
excimer laser
pressure
air
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Application number
JP10063975A
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English (en)
Inventor
Hironobu Ishimabuse
広信 石間伏
Kazuaki Sajiki
一明 桟敷
Yoshiyuki Niwatsukino
義行 庭月野
Noriyuki Sekizawa
紀之 堰澤
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空引きを行なわずに加工を行なえるエキシ
マレーザ加工装置及び加工方法を提供する。 【解決手段】 加工対象物を加工容器6に入れ、加工容
器6内部の空気を少なくとも雰囲気ガスと、さらに反応
ガスとに置換して加工を行なうエキシマレーザによる加
工方法において、少なくとも雰囲気ガス、又はさらに反
応ガスを加工容器6に給気しながら、加工容器6の内圧
と大気圧との差圧に基づいて自然排気により、前記内部
の空気を排気する。或いは、内部の空気を排気手段によ
り強制的に排気しながら銭給気を同時に行なう。これに
より、加工容器6は耐圧性の小さいシートや板厚の薄い
部材により構成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エキシマレーザを
使用して、ガス中でエッチングやアブレーション等の加
工を行なう加工装置及びその加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、紫外線領域で発振するエキシマレ
ーザを使用した微細加工が行なわれている。この微細加
工には、半導体上に形成された金属、絶縁体やSi等の
層をマスクパターンに合わせてエッチングする加工等が
ある。この加工には、レーザ光のエネルギーを利用する
アブレーション加工と、反応性のガスを用い、このガス
をレーザ光で励起して加工材料と反応させ、加工材料を
解離させる光化学反応的加工とがある。また、アブレー
ション加工においても、雰囲気ガスを変えることによっ
て加工特性を変えることがある。
【0003】図7は、レーザー研究誌平成7年4月号
「レーザーアブレーション加工時におけるデブリー付着
特性とその除去の実用化」に開示されたエキシマレーザ
加工装置の一例であり、以下同図に基づいて従来技術を
説明する。同図において、図示しないエキシマレーザか
ら出射されたレーザ光1はマスク2の開口部を通過して
アッテネータ3を経て被加工物へ光を照射する。この後
レンズ4によって集光されたレーザ光1は、加工容器6
にOリング等の手段で密着したウィンドウ5を透過して
加工容器6の内部に入り、ウェハや半導体等の前記被加
工物7の加工点11に照射され、アブレーション加工が
行なわれる。
【0004】この加工容器6は、同図に示すようにガス
給気口8とガス排気口9とを備え、ガス給気口8からは
図示しない配管を介して、窒素(N2 )、ヘリウム(H
e)等の雰囲気ガスが給気されるようになっている。図
示はされていないが、エッチング等の目的に使用される
加工装置においては、塩化水素(HCl )や三フッ化窒
素(NF3 )等の反応ガスを給気する場合もある。ま
た、上記ガス排気口9は図示しない配管を介して真空ポ
ンプ10等の真空排気手段に接続されており、加工容器
6を真空引きすることができるようになっている。
【0005】従来の加工方法によれば、まず加工容器6
を真空ポンプ10で高真空(低圧力)にまで真空引きし
ている。そして、真空になった加工容器6の内部に前記
雰囲気ガス(加工の種類によっては、これに反応ガスが
加わることもある)を所定の圧力まで導入して、被加工
物7の周囲を雰囲気ガスで満たしている。この状態で、
レーザ光1を被加工物7に照射し、加工を行なうように
している。
【0006】また、従来の他の加工方法としては、被加
工物7を加工容器6に入れずに前記雰囲気ガスを被加工
物7に勢いよく吹きつけ、前記加工点近傍の空気を雰囲
気ガスで概略置換して加工を行なう方法もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術には、次に述べるような問題点がある。
【0008】上述したように、従来のエキシマレーザの
加工では、被加工物7を加工容器6に入れ、その内部を
真空引きしてから雰囲気ガスを入れて加工を行なうよう
にしている。これは、加工容器6の内部に残存する空気
の量が多いほど加工精度が劣化し、逆に雰囲気ガス及び
反応ガスの純度が高いほど加工精度が向上するからであ
る。このため、上記加工容器6は高い真空到達度(いか
に低い圧力にまで到達するか)を求められる。これに
は、真空漏れを生じないための溶接等の非常に精密な技
術が必要であり、加工容器6の製作には多大な手間とコ
ストとを必要とする。
【0009】また、被加工物7が大きかったり多数の被
加工物7を同時に加工しようとしたりすると、大きな加
工容器6を製作しなければならず、大きくするにつれて
加工容器6の圧力に対する強度は弱くなる。そのため
に、加工容器6を、壁の厚みを厚くしたりリブ等の支持
部材によって補強したりなければならず、加工装置全体
が大型化し、重量も大きなものになる。
【0010】また、被加工物7に雰囲気ガスを吹きつけ
る従来の他の加工方法では、加工点近傍に空気が若干入
り込むために空気と雰囲気ガスとの置換が不十分であ
り、良好な加工精度を得ることが非常に難しい。また、
吹きつけの圧力や方向等の条件によって空気がガスに置
換される置換率が異なるため、加工精度を均一にするこ
とが難しい。またこの方法は、ガスが周囲に拡散するた
め、前記反応ガスとして腐食性のガス(例えば塩化水素
等)を使用するエッチング等の加工には用いることがで
きない。
【0011】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、簡単な構成で高精度の加工を行なえるエ
キシマレーザの加工方法及び加工装置を提供することを
目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1構成の発明は、被加工物7を
加工容器6に入れ、加工容器6内部の空気を少なくとも
雰囲気ガスと、或いはさらに反応ガスと置換して加工を
行なうエキシマレーザによる加工方法において、加工容
器6内部の圧力を大気圧近傍に保ちながら、内部の空気
を前記雰囲気ガス、反応ガスと置換して加工を行なって
いる。
【0013】上記第1構成によれば、加工容器内部の空
気と雰囲気ガス及び反応ガスとを、真空引きをせずに大
気圧近傍で置換している。これにより、置換に際して真
空引きをする必要がないので、被加工物を入れる加工容
器に圧力及び真空漏れに対する対策を施す必要がない。
従って、上記加工容器を簡単な構造でかつ安価に製作で
きる。また、上記の対策が不要であるため、加工容器を
大型にすることが容易であり、大きな被加工物を加工し
たり多数の被加工物を同時に加工したりすることが容易
に可能である。また、上記加工容器を真空に排気するた
めの真空ポンプ及び真空引きの際の圧力を監視する真空
計を備える必要がないので、加工装置の構成が簡単なも
のとなり、安価なコストで製作できる。
【0014】また、第2構成の発明は、第1構成記載の
加工方法において、少なくとも雰囲気ガスを、或いはさ
らに反応ガスを前記加工容器6に給気し、この給気時の
加工容器6内部の圧力と大気圧との差圧に基づく自然排
気によって前記内部の空気を排出して前記置換を行なっ
ている。
【0015】上記第2構成によれば、加工容器内部の空
気と置換するガスを加工容器に給気し、加工容器からの
排気は加工容器内部の圧力が上がったことによる自然排
気によっている。これにより、前記加工容器にポンプ等
の排気手段を設ける必要がなく、加工装置の構成が簡単
となり、安価なコストで製作できる。
【0016】また、第3構成の発明は、第1構成記載の
加工方法において、加工容器6内部の空気を排気手段に
よって排気しながら、雰囲気ガスを、或いはさらに反応
ガスを給気してガスの置換を行なっている。
【0017】上記第3構成によれば、空気を排気しなが
ら前記雰囲気ガス及び反応ガスの給気を行なっているの
で、給気の速度を速くすることができる。
【0018】また、第4構成の発明は、第1〜第3構成
のいずれかに記載の加工方法において、雰囲気ガスを、
エキシマレーザのレーザ光1が被加工物7に照射される
加工点11に吹きつけるように給気している。
【0019】上記第4構成によれば、前記雰囲気ガスを
加工点に吹きつけるようにしているので、加工点近傍の
雰囲気ガスのガス純度をさらに高くすることができる。
これにより、加工精度を向上させることができる。
【0020】また、第5構成の発明は、第1〜第3構成
のいずれかに記載の加工方法において、空気よりも比重
の軽いガスは加工容器6の上部から給気して下部から空
気を排気し、空気よりも比重の重いガスは加工容器6の
下部から給気して上部から空気を排気している。
【0021】上記第5構成によれば、空気より軽いガス
を上部から給気し、下部から空気を排気しているので、
ガスは加工容器の上部に溜まり、空気を下部へ効率良く
排気することができる。また、空気より重いガスを下部
から給気し、上部から空気を排気しているので、ガスは
加工容器の下部に溜まり、空気を上部へ効率良く排気す
ることができる。これにより、ガスの置換を効率良く行
なうことができ、短時間で加工に着手できるようになる
とともに、加工容器内部のガスの純度が上がり、加工精
度を向上させることができる。
【0022】さらに第6構成の発明は、被加工物7を入
れる加工容器6と、加工容器6内部の空気を少なくとも
雰囲気ガスと、或いはさらに反応ガスと置換するガス置
換手段と、を備えたエキシマレーザ加工装置において、
前記ガス置換手段が、加工容器6内部の圧力を大気圧近
傍に保ちながらガスの置換を行なう置換手段である。
【0023】上記第6構成によれば、加工容器内部の空
気と雰囲気ガス及び反応ガスとを真空引きをせずに大気
圧近傍で置換を行なうガス置換手段を有している。これ
によって、ガス置換に際して真空引きをする必要がない
ので、被加工物を入れる加工容器に圧力及び真空漏れに
対する対策を施す必要がなく、上記加工容器の構造を簡
単にできる。また、上記加工容器を真空に排気するため
の真空ポンプ、及び真空引きの際の圧力を監視する真空
計を備える必要がないので、加工装置の構成が簡単にな
る。
【0024】また、第7構成の発明は、前記第6構成記
載のエキシマレーザ加工装置において、前記加工容器6
が密閉容器である。
【0025】第7構成の発明によれば、被加工物を入れ
る加工容器が密閉容器であるので、雰囲気ガス又は反応
ガスに腐食性ガスを使用した場合にも、これらのガスが
外部に漏れることがない。これにより、エキシマレーザ
加工装置が腐食したり外気を汚染したりすることがない
ので、エキシマレーザ加工装置の信頼性を向上させるこ
とができる。
【0026】また、第8構成の発明は、前記第6構成記
載のエキシマレーザ加工装置において、前記加工容器6
が少なくとも1面の透明な面を有している。
【0027】第8構成の発明によれば、被加工物を入れ
る加工容器の少なくとも1つの面が透明である。これに
より、加工容器内部の加工中の反応を観察することがで
きるので、異常が起きたときなどにその原因を確かめる
ことが容易である。
【0028】また、第9構成の発明は、前記第6構成記
載のエキシマレーザ加工装置において、前記加工容器6
がシートで構成した壁を有している。
【0029】第9構成の発明によれば、被加工物を入れ
る加工容器が、ビニールシート等のシートで構成されて
いる。即ち、被加工物の周囲を覆うようにシートで前記
加工容器を形成しているので、加工容器の製作が容易で
あり、大きな加工容器を製作することができる。その結
果として、大きな被加工物や多量の被加工物を加工する
ことが可能であり、生産性を向上させることができる。
【0030】また、第10の構成の発明は、前記第6構
成記載のエキシマレーザ加工装置において、前記加工容
器6の少なくとも内壁が、前記雰囲気ガス又は反応ガス
に対して耐腐食性を有している。
【0031】第10構成の発明によれば、加工容器内面
が雰囲気ガスや反応ガスに対して、耐腐食性を有してい
る。これにより、腐食性ガスを反応ガスとして使用した
場合にも加工容器が腐食されないので、加工容器の寿命
を長くすることができ、エキシマレーザ加工装置の信頼
性を向上させることができる。
【0032】
【発明の実施の形態及び実施例】以下、図を参照しなが
ら、本発明に係わる実施形態を詳細に説明する。なお、
前記図7と同一要素には同一符号を付し、重複説明は省
略する。
【0033】まず、図1〜図4に基づいて、第1の実施
形態を説明する。図1は、本実施形態に係わる加工装置
の構成図を示している。同図において、レーザ光1はウ
ィンドウ5を透過して加工容器6に入り、被加工物7に
照射されて加工点11でエッチング加工を行なう。被加
工物7は、図中XY方向に移動可能な加工ステージ14
上に搭載されており、加工ステージ14を移動させて被
加工物7の全面にわたってエッチング加工が可能であ
る。また、この加工ステージ14上に被加工物7を複数
個並べて配置し、これらを順次加工することも可能であ
る。
【0034】この加工容器6は、同図に示すように例え
ば直方体形状のボックス構造をしており、接合部は溶接
やパッキンで大気圧近傍にあるガスが漏れないように密
閉されている。加工容器6の側面には被加工物7を交換
するための取出口12が備えられており、取出口12の
蓋12Aの外周部は、これもパッキン等の手段で密閉さ
れている。さらに、ウィンドウ5も加工容器6の壁に対
して密閉されている。なお、加工容器6の板厚は、圧力
差に対する対策を施す必要がないため、従来の加工容器
6に比較して薄いものでよい。また、加工容器6の形状
としては、直方体に限定されるものではなく、例えば円
筒形でもよい。
【0035】このとき、加工容器6は、反応ガスとして
腐食性の強い塩化水素ガスを内部に導入することから、
耐腐食性を備えたステンレス(例えばSUS316)等
の材質で構成されているか、或いはガスに触れる表面に
フッ素系樹脂コーティング等の腐食対策(耐腐食性樹脂
コーティング等)を施されていることが望ましい。ま
た、パッキンも耐腐食性を備えた材料であることが望ま
しい。なお、この腐食対策の方法は、内部に導入するガ
スの種類によっても変わることがある。
【0036】また、前記加工容器6には、ガスを導入す
るガス給気口8が備えられている。このガス給気口8
は、例えば3本に分岐した配管13Aに接続され、分岐
した各々の配管13Aはそれぞれバルブ15A〜15C
を経て塩化水素(HCl)、ヘリウム(He)、窒素
(N2 )の各ガスボンベに接続されている。これらのバ
ルブ15A〜15Cを交互に開くことによって、各ガス
をこの加工容器6内に給気することが可能である。
【0037】さらに、この加工容器6にはガス排気口9
が備えられており、排気バルブ16を経て加工容器6内
のガスを排出する排気ポンプ17に接続されている。こ
の排気ポンプ17は、ガス給気口8から給気されるガス
の量と同程度の量のガスを排気する能力を有しており、
吸い込み側の圧力が大気圧近傍のときに効率良く働くポ
ンプが好適である。また、排気ポンプ17のガスに触れ
る部分には前記SUS316等のステンレスの部品を使
い、作動油をガスに触れさせない等の腐食性対策が施さ
れていることが望ましい。
【0038】前記排気ポンプ17から排気されたガス
は、配管13Bを通って例えばスクラバ等のガス処理装
置20に導かれる。このガス処理装置20は、排気ポン
プ17から排気された前記塩化水素等の腐食性が強いガ
スを例えばアルカリ溶液等と反応させ、化学反応によっ
て中和させてガスの腐食性をなくす働きをする。
【0039】また、加工容器6にはその内部の圧力を検
出する圧力検出器18が取りつけられており、圧力に対
応した検出値Pを出力する。この圧力検出器18にも、
前述したように腐食性対策が施されていることが望まし
い。前記検出値Pは、例えばマイクロコンピュータ等を
有する圧力制御器19に入力され、圧力制御器19は、
この検出値Pに基づいて、各バルブ15A〜15C、排
気バルブ16、及び排気ポンプ17等を制御する制御指
令を出力する。本実施形態では、これらの圧力制御器1
9、圧力検出器18、各バルブ15A〜15C、排気バ
ルブ16及び排気ポンプ17を総称してガス置換手段と
呼ぶ。
【0040】図2に、この加工容器6内の空気を、前記
雰囲気ガス及び反応ガスに置換するための圧力制御器1
9の処理手順の一例をフローチャートで示す。まず、排
気ポンプ17に作動指令を出力し(ステップS1)、ヘ
リウムのボンベに繋がっているバルブ15Bに開指令を
出力する(ステップS2)。これにより、加工容器6内
にヘリウムガスが導入される。
【0041】次に、圧力制御器19は、圧力検出器18
の検出値Pを予め設定された所定の圧力上限値PM1及び
所定の圧力下限値Pm1と比較する(ステップS3)。こ
のとき、圧力上限値PM1及び圧力下限値Pm1を、大気圧
近傍の値に設定することにより、加工容器6内の圧力を
大気圧近傍に保つことができる。検出値Pが圧力上限値
PM1以上であれば排気バルブ16に開指令を出力し(ス
テップS4)、検出値Pが圧力下限値Pm1以下であれば
排気バルブ16に閉指令を出力して、ステップS6に移
行する(ステップS5)。或いは検出値Pが圧力下限値
Pm1と圧力上限値PM1との間であれば、そのままステッ
プS6に移行する。このようにして、加工容器6内部の
圧力を所定の範囲内に保ちながら、ガスの置換を行なう
ことができる。
【0042】そして、バルブ15Bが開いている時間
(以後、ガス給気時間tと呼ぶ)を、予め設定された所
定時間tH1と比較し(ステップS16)、ガス給気時間
tが所定時間tH1以下であればステップS3に戻って以
上の処理を繰り返し、ガス給気時間tが所定時間tH1を
越えればバルブ15B及び排気バルブ16に閉指令を出
力する(ステップS7)。これで、加工容器6内部の空
気が、雰囲気ガスであるヘリウムに置換されたことにな
る。
【0043】さらに、反応ガスである塩化水素のボンベ
に繋がっているバルブ15Aに開指令を出力し(ステッ
プS8)、このときの圧力検出器18の検出値Pを予め
設定された所定圧力PH と比較し(ステップS9)、検
出値Pが所定圧力PH 未満の間はバルブ15Aを開いて
おき、検出値Pが所定圧力PH 以上になればバルブ15
Aに閉指令を出力する(ステップS10)。なお、ステ
ップS7で排気バルブ16を閉じずに開けたままにして
おき、ステップS10で検出値Pが所定圧力PH 以上に
なれば、排気バルブ16を閉じるようにしてもよい。そ
して、最後に排気ポンプ17に停止指令を出力する(ス
テップS11)。これで、空気と雰囲気ガス及び反応ガ
スとの置換が終了する(ステップS12)。
【0044】以上のような手順でガスの置換を行ない、
前述したエッチング等の加工を行なった後、前記雰囲気
ガス及び反応ガスを排気し、バルブ15Cを開いて加工
容器6の内部を窒素に置換する。そして、加工容器6の
取出口12を開けて被加工物7を交換し、新たな加工を
行なう。このように加工容器6の内部を窒素に置換する
のは、前記腐食性ガスが大気中に漏れないようにするた
めである。
【0045】図3に、加工終了後に加工容器6内のガス
を窒素に置換するための処理手順の一例を、フローチャ
ートで示す。
【0046】まず、排気ポンプ17に作動指令を出力し
(ステップS21)、窒素のボンベに繋がっているバル
ブ15Cに開指令を出力する(ステップS22)。これ
により、加工容器6内に窒素ガスが導入される。圧力制
御器19は、圧力検出器18の検出値Pを予め設定した
所定の圧力上限値PM2及び所定の圧力下限値Pm2と比較
する(ステップS23)。このとき、前述した理由で、
圧力上限値PM2及び圧力下限値Pm2は、大気圧近傍の値
に設定する。検出値Pが圧力上限値PM2以上であれば排
気バルブ16に開指令を出力し(ステップS24)、検
出値Pが圧力下限値Pm2以下であれば排気バルブ16に
閉指令を出力し(ステップS25)、ステップS26に
移行する。或いは検出値Pが圧力下限値Pm2と圧力上限
値PM2との間であれば、そのままステップS26に移行
する。
【0047】そして、バルブ15Cを開けている時間
(以後、窒素給気時間Tと呼ぶ)を、予め設定された所
定時間TH と比較し(ステップS26)、窒素給気時間
Tが所定時間TH 以下であればステップS23に戻って
以上の処理を繰り返し、窒素給気時間Tが所定の時間T
H を越えればバルブ15C及び排気バルブ16に閉指令
を出力する(ステップS27)。そして、最後に排気ポ
ンプ17に停止指令を出力する(ステップS28)。以
上の手順によって、雰囲気ガス及び反応ガスと窒素との
置換が終了するので、前記取出口12を開き、被加工物
7を交換すればよい(ステップS29)。
【0048】また、加工容器6の構造を図4に示すよう
にしてもよい。同図において、加工容器6は側面の下部
と上部とにそれぞれガス給気口8A,8Bを備えてお
り、ガス給気口8Aはバルブ15Aを介して塩化水素ボ
ンベに、ガス給気口8Bはバルブ15B,15Cを介し
てそれぞれヘリウムボンベと窒素ボンベとに接続されて
いる。また、加工容器6は側面の上部と下部とにそれぞ
れガス排気口9A,9Bを備えており、これらはそれぞ
れ排気バルブ16A,16Bを介して排気ポンプ17に
接続されている。
【0049】このようにすれば、ヘリウム等の空気より
軽いガスは加工容器6の上部にあるガス給気口8Bから
給気されて加工容器6の上部に溜まり、空気は下に押し
下げられて下部にあるガス排気口9Bから排気される。
また逆に、塩化水素等の空気より重いガスは加工容器6
の下部にあるガス給気口8Aから給気されて加工容器6
の下部に溜まり、空気は上に押し上げられて上部にある
ガス排気口9Aから排気される。これにより、効率良く
ガス置換を行なうことができるので、加工の生産性が向
上するとともに、加工容器6内のガスの純度が上がるの
で、加工を精度良く行なうことができる。
【0050】このように本実施形態によれば、加工容器
6内のガス圧を大気圧近傍に保ってガスの置換を行なっ
ているので、置換に際して真空引きをする必要がない。
これにより、被加工物7を入れる加工容器6に圧力及び
真空漏れに対する対策を施す必要がなく、加工容器6の
構造を簡単にでき、安価なコストで製作することができ
る。また、上記の対策が不要であるため、加工容器を大
型にすることが容易であり、大きな被加工物を加工した
り多数の被加工物を同時に加工したりすることが容易に
可能である。
【0051】また、加工容器6内部から空気を排気しな
がら雰囲気ガス及び反応ガスの給気を行なっているの
で、ガスの置換に要する時間を短縮でき、加工の生産性
を向上させることができる。これは、ガスを窒素に置換
する際も同様である。
【0052】また、被加工物7を入れる加工容器6は、
耐腐食性の材料で構成されているか、又は少なくともガ
スに接するその内面が耐腐食性コーティングされた材料
で構成された密閉容器である。これにより、反応ガスと
して腐食性ガスを使用した場合にも加工容器6が腐食す
ることがなく、またこれらの腐食性ガスが外部に漏れる
ことがないので、エキシマレーザ加工装置や周囲の装置
が腐食することがなく、エキシマレーザ加工装置の信頼
性を向上させることができる。
【0053】次に図5、図6に基づいて、第2の実施形
態を説明する。なお、前記図1〜図4と同一要素には同
一符号を付し、重複説明は省略する。
【0054】本実施形態においては、加工容器6内をヘ
リウム等の雰囲気ガスで満たし、前述したアブレーショ
ン加工を行なうための実施形態を説明する。図5は、本
実施形態に係わる加工装置の構成図を示している。同図
における加工容器6は、アルミやステンレスのパイプ2
1Aと塩ビ等の継手21Bとを組み合わせた直方体の枠
21と、その外側から全面に被せられた直方体のシート
ボックス22(そのうち、少なくとも1面が透明な面で
あることが望ましい)から構成されている。
【0055】前記シートボックス22は、例えばビニー
ル製の一体物のシート又は互いに接着された6枚のシー
トで形成され、その一面にはファスナー23を有して、
これを開けることで内部の被加工物7を交換することが
できる。或いは、複数枚のシートで形成する場合は、そ
の端部を互いにファスナー23等で接合してもよい。
【0056】加工容器6の外周面の所定位置に設けられ
たガス給気口8にはバルブ15Bを介して雰囲気ガスで
あるヘリウムのボンベが接続されている。そして、ガス
給気口8の加工容器6の内面側には吹きつけ管24が接
続されていて、この吹きつけ管24は加工点11の近傍
にヘリウムガスを吹きつけることができるように、図示
しない固定手段で固定されている。一方、加工容器6の
外周面の所定位置に設けられたガス排気口9の外側には
排気バルブ16が接続されていて、その外側端部は大気
に開放されている。
【0057】図6に、本実施形態に係わる、加工容器6
内の空気をヘリウムに置換するための手順の一例をフロ
ーチャートで示す。本実施形態においては、バルブ15
B及び排気バルブ16が前記ガス置換手段に相当してお
り、これらのバルブは手動で開閉されるものとする。
【0058】まず、排気バルブ16を開き(ステップS
31)、ヘリウムのボンベに接続されたバルブ15Bを
開く(ステップS32)。これによって、ガス給気口8
から入ってくるヘリウムに押されて、加工容器6内に入
っていた空気が排気口から排出され、ヘリウムと置換さ
れる。そして、バルブ15Bが開いているガス給気時間
tをストップウォッチ等で観察して、これを予め定めた
所定時間tH2と比較し(ステップS33)、このガス給
気時間tが所定時間tH2を越えれば排気バルブ16を閉
じ(ステップS34)、そしてバルブ15Bを閉じる
(ステップS35)。これでガス置換は終了し(ステッ
プS36)、前記アブレーション加工を開始することが
できる。
【0059】或いは、前記ステップS32の後、排気バ
ルブ16とバルブ15Bとを開いた状態で前記アブレー
ション等の加工を行なうようにしてもよい。このように
すれば、ヘリウムは常に加工容器6に供給されているの
で、加工容器6内部のガス純度をさらに上げることがで
き、良好な加工を行なうことができる。また、空気は常
に給気圧に押されてガス排気口9から大気に排出される
ので、排気バルブ16を備えなくてもよい。そして、加
工が終了したときステップS34又はステップS35に
移行し、バルブ15Bを、又はさらに排気バルブ16を
閉じてガス置換を終了した後、ファスナー23を開き、
被加工物7を交換すればよい。勿論、以上の手順を前記
第1の実施形態のように自動で行なってもよい。
【0060】このように、本実施形態によれば、大気圧
近傍の圧力でガスを置換しているので、加工容器6の壁
を耐圧性が小さいシートで構成することができる。従っ
て、加工容器6を簡単な構造で、かつ安価に製作するこ
とが可能である。また、大きな加工容器6を容易に製作
することができるので、大きな被加工物7や多量の被加
工物7を同時に加工することが可能となり、生産性を向
上させることができる。
【0061】また、吹きつけ管24が前記加工点11に
集中的にヘリウムガスを給気しているので、加工点11
近傍のヘリウム純度は周囲よりもさらに高くなり、良好
な加工を行なうことができる。
【0062】また、被加工物7を入れる加工容器6の少
なくとも1つの面を透明にしている。これにより、加工
容器6内部の加工中の状態を観察することができ、何か
異常が起きたときなどにその原因を確かめることが容易
である。
【0063】さらに、加工容器6からの排気が、置換す
るガスの加工容器6への給気に伴う加工容器6内部の圧
力上昇による自然排気で行なわれている。これにより、
加工容器6にポンプ等の排気手段を設ける必要がなく、
加工装置の構成が簡単となり、製造コストを低減でき
る。
【0064】ただし、本実施形態においては、バルブ1
5Bを開いた際にガス給気口8から加工容器6に入って
いくヘリウムの単位時間あたりの体積が、ガス排気口9
から排出され得るガスの量よりも多くなり過ぎないよう
にすることが望ましい。これによって、ヘリウムガスが
加工容器6内部に充満して内部の圧力が所定圧力以上に
高くなることによる加工容器6の破損を防止することが
できる。
【0065】また、本実施形態においては、加工容器6
を枠21とシートボックス22とで構成したが、これを
アクリル等の透明樹脂によって構成してもよい。このよ
うにしても、前述したように加工容器6が透明であるこ
との効果と、密閉性を保つ効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる加工装置の説明
図。
【図2】ガスの置換を行なう手順の一例を示すフローチ
ャート。
【図3】窒素の置換を行なう手順の一例を示すフローチ
ャート。
【図4】加工装置の他の例の構成図。
【図5】第2の実施形態に係わる加工装置の構成図。
【図6】ガスの置換を行なう手順の一例を示すフローチ
ャート。
【図7】従来のレーザ加工装置。
【符号の説明】
1…レーザ光、2…マスク、3…アッテネータ、4…レ
ンズ、5…ウィンドウ、6…加工容器、7…被加工物、
8…ガス給気口、9…ガス排気口、10…真空ポンプ、
11…加工点、12…取出口、14…加工ステージ、1
5A〜15C…バルブ、16…排気バルブ、17…排気
ポンプ、18…圧力検出器、19…圧力制御器、20…
ガス処理装置、21A…パイプ、21B…継手、22…
シートボックス、23…ファスナー、24…吹きつけ
管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堰澤 紀之 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工物(7) を加工容器(6) に入れ、加
    工容器(6) 内部の空気を少なくとも雰囲気ガスと、或い
    はさらに反応ガスと置換して加工を行なうエキシマレー
    ザによる加工方法において、 加工容器(6) 内部の圧力を大気圧近傍に保ちながら、内
    部の空気を前記雰囲気ガス、反応ガスと置換して加工を
    行なうことを特徴とするエキシマレーザの加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の加工方法において、 少なくとも雰囲気ガスを、或いはさらに反応ガスを前記
    加工容器(6) に給気し、この給気時の加工容器(6) 内部
    の圧力と大気圧との差圧に基づく自然排気によって前記
    内部の空気を排出して前記置換を行なうことを特徴とす
    るエキシマレーザの加工方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の加工方法において、 加工容器(6) 内部の空気を排気手段によって排気しなが
    ら、雰囲気ガスを、或いはさらに反応ガスを給気してガ
    スの置換を行なうことを特徴とするエキシマレーザの加
    工方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の加工方
    法において、 雰囲気ガスを、エキシマレーザのレーザ光(1) が被加工
    物(7) に照射される加工点(11)に吹きつけるように給気
    することを特徴とするエキシマレーザの加工方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の加工方
    法において、 空気よりも比重の軽いガスは加工容器(6) の上部から給
    気して下部から空気を排気し、 空気よりも比重の重いガスは加工容器(6) の下部から給
    気して上部から空気を排気することを特徴とするエキシ
    マレーザの加工方法。
  6. 【請求項6】 被加工物(7) を入れる加工容器(6) と、 加工容器(6) 内部の空気を少なくとも雰囲気ガスと、或
    いはさらに反応ガスと置換するガス置換手段と、 を備えたエキシマレーザ加工装置において、 前記ガス置換手段が、加工容器(6) 内部の圧力を大気圧
    近傍に保ちながらガスの置換を行なう置換手段であるこ
    とを特徴とするエキシマレーザ加工装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のエキシマレーザ加工装置
    において、 前記加工容器(6) が密閉容器であることを特徴とするエ
    キシマレーザ加工装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のエキシマレーザ加工装置
    において、 前記加工容器(6) が少なくとも1面の透明な面を有する
    ことを特徴とするエキシマレーザ加工装置。
  9. 【請求項9】 請求項6記載のエキシマレーザ加工装置
    において、 前記加工容器(6) がシートで構成した壁を有することを
    特徴とするエキシマレーザ加工装置。
  10. 【請求項10】 請求項6記載のエキシマレーザ加工装
    置において、 前記加工容器(6) の少なくとも内壁が、前記雰囲気ガス
    又は反応ガスに対して耐腐食性を有することを特徴とす
    るエキシマレーザ加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006231408A (ja) 2005-02-25 2006-09-07 Trumpf Werkzeugmaschinen Gmbh & Co Kg レーザ加工機の管路及び中空室又はそのいずれか一方を掃気する方法
CN106563882A (zh) * 2015-10-10 2017-04-19 中国科学院西安光学精密机械研究所 一种封闭式充气面增压夹紧装置、系统及其加工方法
CN114985925A (zh) * 2022-05-18 2022-09-02 武汉逸飞激光股份有限公司 一种气体保护的激光焊接方法及装置

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