JPH11245084A - アルミニウム系めっき鋼板のろう付方法 - Google Patents

アルミニウム系めっき鋼板のろう付方法

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JPH11245084A
JPH11245084A JP10047529A JP4752998A JPH11245084A JP H11245084 A JPH11245084 A JP H11245084A JP 10047529 A JP10047529 A JP 10047529A JP 4752998 A JP4752998 A JP 4752998A JP H11245084 A JPH11245084 A JP H11245084A
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plated steel
flux
steel sheet
fluoride
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JP10047529A
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Inventor
Hatsuhiko Oikawa
初彦 及川
Masahiro Obara
昌弘 小原
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Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ろう付部で高い継手強度の得られる、Al系
めっき鋼板のろう付方法を提供する。 【解決手段】 塩化物に弗化物が添加されたフラック
ス、あるいは弗化物のみからなるフラックスを使用し、
好ましくはAg系、Cu系、Ni系のいずれかのろう材
を用いて、Al系めっき鋼板同士のろう付、あるいはA
l系めっき鋼板と他のめっき鋼板とのろう付を行うろう
付方法。塩化物に弗化物が添加されたフラックス、ある
いは弗化物からなるフラックスは、Al系めっき鋼板表
面の緻密な酸化膜を破壊し、ろう材のぬれ性を促進させ
るため、ろう付部で高い継手強度が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用材料など
に用いるAl系めっき鋼板のろう付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の燃料タンク用材料としては、従
来まで、Pb−Sn合金めっき鋼板が使用されてきた。
しかし、最近、環境保護の立場から、Pbに対する規制
が一段と厳しくなり、これに対応して、Pb−Sn合金
めっき鋼板の代わりに、Al−Si合金めっき鋼板を使
おうという動きが出てきている。
【0003】一方、自動車分野では、従来より、めっき
鋼板を接合する方法として、スポット溶接やシーム溶接
などの抵抗溶接が使われており、燃料タンク用材料の接
合でも主にこれらの方法が使われている。しかし、歪を
発生させたくない箇所や形状的に抵抗溶接が不可能な箇
所では、ろう付やはんだ付が使われている。ろう付と
は、母材より融点が低い金属(ろう)を用いて母材同士
を接合する方法であり、加熱によってろうのみを溶融さ
せて母材同士を接合するため、接合形態は母材/ろう/
母材となる。一方、450℃より融点が低い金属(はん
だ)を用いて接合する方法を特にはんだ付と呼んでい
る。ろう付は、はんだ付に比べて高い接合強度が得ら
れ、また、その接合部は、ある程度高い温度で使用する
ことも可能であるため、はんだ付に比べて有利である。
【0004】ろう付には、大気中、不活性雰囲気中、真
空中で行う方法があり、大気中でのろう付ではフラック
スを使用する。フラックスを使用する目的は、ろう付作
業温度で被接合材の酸化を防ぐとともに、被接合材表面
に存在する酸化膜を除去することにある。フラックスは
各種の塩からなり、ろう材の融点や被接合材の種類によ
って使い分けられている。一方、不活性雰囲気中でフラ
ックスを使用する方法としては、アルミニウムをろう付
する場合のノコロック法が知られている。この場合は、
アルミニウム表面の酸化膜を除去するためにフラックス
が用いられている。
【0005】ろう付を使えば、簡便な手段で精密な接合
が可能となり、また、コスト低減にもつながるため、車
体の接合では既に一部実用化されている。今後、燃料タ
ンクなどの自動車部品にAl系めっき鋼板が適用される
につれて、Al系めっき鋼板のろう付に対するニーズ
は、ますます高まるものと考えられる。一例を上げれ
ば、燃料タンクにパイプや口金を接合する場合には、ろ
う付が用いられるものと考えられる。
【0006】しかし、Al−Si合金めっき鋼板などに
代表されるAl系めっき鋼板のろう付性、はんだ付性は
非常に悪いことが知られている。すなわち、従来、Pb
−Sn合金めっき鋼板のろう付、はんだ付で用いられて
いたろう、はんだとそれ用のフラックスを用いても、十
分なぬれ性(広がり性)が得られないのである。これ
は、Al系めっき鋼板の表面に緻密なAl酸化膜が存在
するためであり、この酸化膜が、従来のめっき鋼板で使
用していたフラックスでは除去できないためであると考
えられる。
【0007】Al系めっき鋼板をろう付、はんだ付する
ひとつの方法として、Al系めっき鋼板のめっき層を鋼
板表面から除去する方法が考えられる。しかし、鋼板表
面に形成されたAl系めっき層は、鋼板の耐食性を向上
させる上で重要である。したがって、このようなめっき
層を安易に除去することは、耐食性を低下させる原因と
なる。また、一旦形成されたAl系めっき層を除去する
ことは、組立行程時の工数増加および生産性の低下を招
く。この意味から、この方法を採用することはできな
い。
【0008】Al系めっき鋼板をろう付、はんだ付する
別の方法として、AlおよびAl系合金のろう付、はん
だ付に用いられているろう(Al−Si系)やはんだ
(Zn−Al系、Zn−Cd系、Zn−Sn系、など)
とフラックスを用いてろう付、はんだ付を行うことも可
能である。しかし、これらの方法を用いた場合には、い
ずれも接合強度が低くなるという問題点がある。ろう付
の場合に接合強度が低くなるのは、ろう付加熱中にAl
系めっき層が溶融し、めっき層と鋼板との間でFe−A
l−Si金属間化合物層が成長して、Al系めっき層が
剥離し易くなるからである。また、はんだ付の場合に接
合強度が低くなるのは、十分なぬれ性が得られなかった
り、はんだ自身の強度が低いためである。
【0009】これらの方法とは別に、特開平8−290
293号公報に開示されているように、アルミニウムよ
り融点が高い金属をろう材として使用し、弗化アルミニ
ウムを含む塩化物フラックスを使用してめっき層を排除
し、直接Al系めっき鋼板の鋼板にろう付する方法も考
えられている。しかし、この方法では、ろう付時にめっ
き層を排除するため、ろう付部周辺の耐食性が低下する
恐れがある。また、ろうのぬれ性あるいはろう付後のフ
ラックスの洗浄性をさらに向上させるために、さらなる
フラックスの改良が必要であるものと考えられる。なぜ
なら、ろうのぬれ性は施工上重要なファクターとなるか
らである。また、この方法で用いられるフラックスは腐
食性があるため、フラックスが残留するとろう付部で腐
食が起こるからである。特に、後行程で塗装を行う場合
には、フラックスの完全除去は必須となる。この意味か
ら、フラックスの洗浄性は非常に重要である。なお、他
のめっき鋼板、例えば、Zn系めっき鋼板やSn−Zn
系めっき鋼板、Ni系めっき鋼板に対しても十分なぬれ
性が確保できるようフラックスを改良することは重要で
ある。なぜなら、燃料タンクなどにおけるろう付では、
異種めっき鋼板同士の組み合わせやAl系めっき鋼板と
めっきパイプとの組み合わせになるからである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、今後、自動車への適用が拡大すると考えられる、A
l系めっき鋼板のろう付方法を開発することである。す
なわち、Al系めっき鋼板に対して十分なぬれ性(広が
り性)を有し、かつ、十分な接合強度が得られるろう付
方法を提案することにある。また、洗浄性が良好なフラ
ックス、あるいは、洗浄が不可能であっても大気中で腐
食性を持たないようなフラックスを用いたろう付方法を
提案することにある。さらに、Al系めっき鋼板と他の
めっき鋼板あるいはめっきパイプとのろう付、例えば、
Al系めっき鋼板とZn系めっき、Sn−Zn系めっ
き、Niめっきなどが施された鋼板やパイプとのろう付
に際しても適用できるように、他のめっきが施された鋼
板やパイプに対しても適用可能なろう付方法を提案する
ことにある。なお、一般的に、はんだ付では高い接合強
度が得られないため、本発明では、高い接合強度が得ら
れるろう付方法について検討した。
【0011】
【課題を解決するための手段】先にも述べたように、A
l−Si合金めっき鋼板のろう付では、従来、Pb−S
n合金めっき鋼板のろう付で用いられているろうとフラ
ックスの組み合わせ、例えば、銀ろう(Ag−Cu系)
と硼酸+硼酸塩+弗化物+硼弗化物フラックス、あるい
は黄銅ろう(Cu−Zn系)と硼酸+硼酸塩フラックス
の組み合わせでは十分なぬれ性は得られない。また、A
l−Si合金めっき鋼板のはんだ付でも、従来、Pb−
Sn合金めっき鋼板のはんだ付で用いられているはんだ
とフラックスの組み合わせ、例えば、Pb−Snはんだ
と塩化物フラックス、あるいはSn−Znはんだと塩化
物フラックスの組み合わせでも十分なぬれ性が得られな
い。そこで、Al−Si合金めっき鋼板に対するぬれ性
を確保するために、Al−Si合金ろうと塩化物+弗化
物フラックスの組み合わせを用いるが、この場合にはろ
う付部でAl−Si合金めっきが剥離して接合強度は低
い値を示す。これは、ろう付時にAl−Si合金めっき
が溶融し、Al−Si合金めっきと鋼板との間に存在す
るFe−Al−Si金属間化合物層が成長して、Al−
Si合金めっき層が剥離し易くなるからである。
【0012】上記のように、従来用いられていたろう付
法、例えば、銀ろう(Ag−Cu系)や黄銅ろう(Cu
−Zn系)を用いた方法で十分なぬれ性が得られないの
は、ろう付温度が高いためにAl−Si合金めっきが溶
融し、その表面に緻密なAl酸化膜が生成されるからで
ある。しかし、黄銅ろうや銀ろうは、ろう材自体の強度
は高いため、もし、十分なぬれ性が得られるのならば、
ろう付部の強度は高くなるものと考えられる。
【0013】そこで、本発明者らは、AlまたはAl系
合金で使用されているフラックスを、銀ろうや黄銅ろう
と組み合わせることを考え、最適なフラックス成分につ
いて検討した。その結果、Al系めっき鋼板におけるぬ
れ性を大幅に改善することに成功し、本発明を完成する
に至った。ここに、本発明の要旨とするところは、下記
(1)〜(3)のとおりである。
【0014】(1) Al系めっき鋼板のろう付におい
て、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウムの1
種以上を含有する主成分とし、これに、弗化ナトリウ
ム、弗化カリウム、弗化リチウム、弗化アルミニウムの
2種以上を含有する添加物を添加した混合物をフラック
スとして使用することを特徴とするAl系めっき鋼板の
ろう付方法。
【0015】(2) Al系めっき鋼板のろう付におい
て、弗化アルミカリウムおよび弗化アルミニウムからな
る混合物をフラックスとして使用することを特徴とする
Al系めっき鋼板のろう付方法。 (3) Ag系ろう、Cu系ろう、Ni系ろうのいずれ
かをろう材として使用することを特徴とする前記(1)
または(2)に記載のAl系めっき鋼板のろう付方法。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、図面に基づいて、本発明に
かかるろう付方法について、作用とともに具体的に説明
する。図1は、本発明にかかるろう付方法の説明図であ
り、Al系めっき鋼板同士をろう付する場合について示
してある。図中、ろう付すべきAl系めっきが施された
鋼板1同士の間には、Al系めっき層2を介してフラッ
クス3とろう材4が挿入されており、全体としてろう付
組立体を構成している。
【0017】このろう付組立体を、酸素アセチレンなど
のガスバーナー5や加熱炉、あるいは高周波誘導加熱装
置でろう付温度まで加熱する。本発明では、Al系めっ
き層に比べてろう材の融点の方が高いため、昇温の過程
でまずAl系めっき層が溶融し、次にろう材が溶融し
て、溶融したAl系めっき層がろう材の中に溶け込んで
いく。その結果、鋼板1同士の界面では、Al系めっき
層とろう材が相互に溶融した層が観察される。
【0018】Al系めっき鋼板をろう付する時の雰囲気
としては、大気中、不活性雰囲気中、真空中のいずれで
も良い。不活性雰囲気を保つためのガスとしては、窒素
ガス、水素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスがある
が、コストの観点から、窒素ガスや水素ガスを使うこと
が望ましい。本発明の場合、大気中でろう付を行う場合
には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウムか
らなる塩化物を主成分とし、これに、弗化ナトリウム、
弗化カリウム、弗化リチウム、弗化アルミニウムの内か
ら2種以上が添加されたフラックスを用い、これによっ
て大気による酸化を防止するとともに、Al系めっき鋼
板の表面に存在する。
【0019】Al酸化膜を破壊して、表面のぬれ性を促
進してろう付を行う。一方、不活性雰囲気中でろう付を
行う場合には、弗化アルミカリウム、弗化アルミニウム
からなるフラックスを用い、これによってAl系めっき
鋼板の表面に存在するAl酸化膜を破壊し、表面のぬれ
性を促進してろう付を行う。本発明で用いるフラックス
としては、Al系めっき鋼板に対して十分なぬれ性(広
がり性)が確保できるとともに、他のめっき鋼板やめっ
きパイプ、例えば、Zn系めっきやSn−Zn系めっ
き、Ni系めっきが施された鋼板やパイプに対しても十
分なぬれ性(広がり性)が確保でき、かつ、十分な接合
強度が得られることが重要である。また、ろう付後の洗
浄性が良好であることも重要である。なぜなら、Al系
めっき鋼板のろう付で用いるフラックスには塩化物が含
まれているため、フラックス自体が腐食性を持つからで
ある。さらに、洗浄が不可能なフラックスであっても、
大気中で腐食性を持たないことが重要である。
【0020】この観点から、本発明で用いるフラックス
としては、大気中でろう付を行う場合には、塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム、塩化リチウムからなる塩化物を主
成分とし、これに、弗化ナトリウム、弗化カリウム、弗
化リチウム、弗化アルミニウムの内から2種以上が添加
されたフラックスであることが望ましい。また、弗化ナ
トリウム、弗化カリウム、弗化アルミニウムの代わり
に、弗化アルミナトリウム、弗化アルミカリウムを添加
しても良い。このフラックスは腐食性があるが、洗浄性
が非常に良好であるため、ろう付後の腐食の心配は無
い。また、不活性雰囲気中でろう付を行う場合には、弗
化アルミカリウムと弗化アルミニウムからなるフラック
スであることが望ましい。このフラックスは、洗浄性が
困難であるが非腐食性であるため、ろう付後の腐食の心
配は無い。除去する必要性があれば、ワイヤーブラシな
どでこすって除去することも可能である。
【0021】フラックスの組成については、上述のよう
な効果があれば特に制限は無いが、塩化ナトリウム、塩
化カリウム、塩化リチウムからなる塩化物を主成分と
し、これに、弗化ナトリウム、弗化カリウム、弗化リチ
ウム、弗化アルミニウムの内から2種以上が添加された
フラックスでは、弗化物の全組成が全体の30%以下で
あることが望ましい。なぜなら、弗化物の組成が30%
以上になると、フラックスの洗浄性が低下するからであ
る。また、このフラックスでは、ぬれ性、洗浄性を向上
させるために、必要に応じて、塩化亜鉛、塩化マグネシ
ウム、塩化バリウム、塩化ストロンチウム、塩化カルシ
ウムなどの塩化物や、弗化アルミナトリウム、弗化アル
ミカリウム、弗化亜鉛、弗化カルシウム、弗化バリウ
ム、弗化ストロンチウム、弗化マグネシウムなどの弗化
物を添加しても良い。一方、弗化アルミカリウムと弗化
アルミニウムからなるフラックスでは、アルミニウムの
組成範囲が5〜20wt%、カリウムの組成範囲が25
〜35wt%、弗素の組成範囲が45〜60wt%であ
ることが望ましい。なぜなら、この組成範囲でぬれ性が
十分確保できるからである。
【0022】本発明において用いるろう材は、Alより
融点の高い金属であればよい。これはろう付部の接合強
度を高くするために、それ自体の強度が高い金属をろう
材として用いることを目的としている。具体的には、A
g系、Cu系、Ni系のろう材が上げられる。大気中で
ろう付する場合には、Ag系のろう材として銀ろう(A
g−Cu系合金)があり、Cu系のろう材として、黄銅
ろう(Cu−Zn系合金)、りん銅ろう(Cu−P系合
金)があり、また、不活性雰囲気中でろう付する場合に
は、Cu系のろう材として銅ろう(純Cu系)、青銅ろ
う(Cu−Sn系合金)があり、Ni系のろう材として
ニッケルろう(Ni−Cr系)がある。
【0023】本発明におけるAl系めっき鋼板として
は、純Alめっき鋼板のほか、Al−Si合金めっき鋼
板、Al−Mn合金めっき鋼板、Al−Zn合金めっき
鋼板などが上げられる。Al系めっき層は、通常、溶融
めっき法で形成されるが、電気めっき法、蒸着法、溶
射、などの方法で形成しても良い。また、Al系めっき
鋼板とろう付する他のめっき鋼板やパイプとしては、純
Znめっき、Zn−Fe系めっき、Zn−Al系めっ
き、Zn−Ni系めっきなどのZn系めっきやSn−Z
n系めっき、Ni系めっきが施された鋼板やパイプが上
げられる。これらのめっき層は、溶融めっき法、電気め
っき法、蒸着法、溶射、などのいずれの方法で形成して
も良い。
【0024】
【実施例】以下、実施例によって、本発明を具体的に説
明する。 −実施例1− 初めに、下記に示す3種類のAl系めっき鋼板(50×
50×0. 8mm)を用いて、ろう材のぬれ性評価とろ
う付後のフラックスの洗浄性評価を実施した。
【0025】供試材 純Alめっき鋼板 ;両面めっき材−付着量
4g/m2、蒸着めっき Al−10%Siめっき鋼板;両面めっき材−付着量
60g/m2、溶融めっき Al−25%Mnめっき鋼板;両面めっき材−付着量
20g/m2、電気めっき 図2に示すように、3種類のAl系めっき2が施された
鋼板1の上に、表1に示すA、Bのフラックス3を2〜
3gと表2に示すa、b、cのろう材4を1〜2g置
き、大気中でAl系めっき鋼板を下側からアセチレンガ
スバーナー5で加熱して、ろう材のぬれ性(広がり性)
を調べた。また、3種類のAl系めっき鋼板の上に、表
1に示すCのフラックスを2〜3gと表2に示すd、
e、fのろう材を1〜2g置き、窒素雰囲気の炉中でA
l系めっき鋼板を加熱して、ろう材のぬれ性(広がり
性)を調べた。さらに、AとBのフラックスを用いた時
には、ろう付後のフラックスの洗浄性を調べた。のめ
っき鋼板でぬれ性およびフラックスの洗浄性を調べた結
果を表3に示す。なお、それぞれの評価は4段階で行
い、良いものから、◎−○−△−×、とした。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】表3の結果からわかるように、フラックス
Aを用いた場合には、Al系めっき鋼板に対するろう材
のぬれ性は非常に悪かった。これは、フラックスAの組
成を変化させても同様であった。一方、フラックスBあ
るいはフラックスCを用いた場合には、Al系めっき鋼
板に対するぬれ性は非常に良好であった。なお、ろう材
a、b、cは、大気中でろう付が可能であるため、窒素
雰囲気中でろう付する必要性はないが、フラックスCを
用い、窒素雰囲気中でこれらろう材のぬれ性評価を実施
しても、良好なぬれ性が得られた。また、フラックスB
は、フラックスAに比べて、ろう付後の洗浄性が非常に
優れている。フラックスAとフラックスBは、いずれも
大気中で腐食性を持つため、洗浄後に残査が残らない方
が望ましい。この意味からも、フラックスの洗浄性が良
好であることは重要である。なお、フラックスCについ
ては洗浄性の評価を実施しなかったが、フラックスCは
もともと非洗浄性のフラックスであり、大気中で放置し
ても腐食性がないため、特に問題とはならない。、
のめっき鋼板を用いて同様の評価を実施したが、結果は
のめっき鋼板を用いた場合と同様であった。
【0030】−実施例2− 次に、フラックスBとCの組成を変えて、実施例1と同
様に、3種類のAl系めっき鋼板に対するぬれ性とろう
付後のフラックスの洗浄性を評価した。ろう付に用いた
フラックスの組成を表4に示す。また、のめっき鋼板
を用いた時の評価結果を表5に示す。なお、ろう材は、
表2に示すものを用いた。
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】表5の結果からもわかるように、フラック
スG、H、I、Jを用いた場合には、フラックスD、
E、Fを用いた場合に比べて、Al系めっき鋼板に対す
るろう材のぬれ性も、ろう付後のフラックスの洗浄性も
良好であることがわかった。また、実験結果より、ろう
材のぬれ性とフラックスの洗浄性を向上させるために
は、塩化リチウムが不可欠であることがわかった。ただ
し、塩化リチウムは値段が高いため、添加量は最小限に
することが望ましい。フラックス中の弗化物は、フラッ
クスの洗浄性を低化させるため、フラックス中の弗化物
量を30%以下にすることが望ましい。また、フラック
スHの塩化亜鉛の代わりに、塩化マグネシウム、塩化バ
リウム、塩化ストロンチウム、塩化カルシウムを添加し
ても、フラックスJの弗化亜鉛の代わりに、弗化カルシ
ウム、弗化バリウム、弗化ストロンチウム、弗化マグネ
シウムを添加しても良好なろう付性、洗浄性が得られ
た。さらに、弗化ナトリウム、弗化カリウム、弗化アル
ミニウムの代わりに、この弗化物と同等組成の、弗化ア
ルミナトリウム、弗化アルミカリウムを添加しても結果
は同じであった。、のめっき鋼板を用いて同様の評
価を実施したが、結果はのめっき鋼板を用いた場合と
同様であった。
【0034】−実施例3− 次に、下記に示す6種類のめっき鋼板(50×50×
0. 8mm)を用いて、ろう材のぬれ性評価とろう付後
のフラックスの洗浄性評価を実施した。 供試材 Znめっき鋼板 ;両面めっき材−付着量60g
/m2、溶融めっき Zn−Feめっき鋼板;両面めっき材−付着量45g
/m2、溶融めっき Zn−Alめっき鋼板;両面めっき材−付着量60g
/m2、溶融めっき Zn−Niめっき鋼板;両面めっき材−付着量20g
/m2、溶融めっき Sn−Znめっき鋼板;両面めっき材−付着量40g
/m2、溶融めっき Niめっき鋼板 ;両面めっき材−付着量10g
/m2、電気めっき 評価結果を表6に示す。なお、フラックスとしては表1
に示すBを、ろう材としては表2に示すa、b、cを用
いた。
【0035】
【表6】
【0036】表6の結果からもわかるように、いずれの
めっき鋼板でも、ろう材のぬれ性およびろう付後のフラ
ックスの洗浄性は良好であった。また、フラックスとし
て、表1に示したBの代わりに表4に示したG、H、
I、Jを用いても結果は同様であった。また、フラック
スとして表1に示したCを用い、また、ろう材として表
2に示したd、e、fを用いて窒素雰囲気中でろう付し
ても、ろう材のぬれ性は良好であることがわかった。
【0037】−実施例4− さらに、JIS Z 3192(ろう付継手の引張せん
断試験法)に準じて、ろう付部の引張せん断試験を実施
した。試験片としては実施例1で述べた3種類のAl系
めっき鋼板(〜)と実施例3で述べた6種類のめっ
き鋼板(〜)を用いた。試験片の形状は15×50
×0.8mmの短冊状とし、図3に示すようにラップし
ろ5mmの所にフラックス3とろう材4を挟み込み、両
側からバーナー5で加熱して、ろう材が溶融した時点で
両側から加圧し冷却させた。試験片の組み合わせとして
は、3種類のAl系めっき鋼板(〜)の全ての組み
合わせ、および3種類のAl系めっき鋼板(〜)と
6種類のめっき鋼板(〜)の組み合わせとした。表
3、表5で示した本発明でのろう材とフラックスの組み
合わせで試験片を作製し、引張せん断試験片を実施した
結果、いずれの試験片の組み合わせでも母材破断とな
り、ろう付部の強度は非常に高いことがわかった。
【0038】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、A
l系めっき鋼板のろう付において、高い継手強度(母材
破断)を得ることができる。また、ろう付後の腐食の心
配も無いため、これまで適用できなかった自動車分野に
対してもAl系めっき鋼板を使用することができる。こ
の意味から、本発明の実用上の意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、Al系めっき鋼板同士のろう付方法を
説明するための概略断面図である。
【図2】図2は、Al系めっき鋼板に対するろう材のぬ
れ性(広がり性)を調べる方法を説明するための概略断
面図である。
【図3】図3は、引張せん断試験片を作製する方法を説
明するための概略断面図である。
【符号の説明】
1…鋼板 2…Al系めっき層 3…フラックス 4…ろう材 5…バーナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B23K 35/30 310 B23K 35/30 310C // B23K 103:16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al系めっき鋼板のろう付において、 塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウムの1種以
    上を含有する主成分とし、これに、弗化ナトリウム、弗
    化カリウム、弗化リチウム、弗化アルミニウムの2種以
    上を含有する添加物を添加した混合物をフラックスとし
    て使用することを特徴とするAl系めっき鋼板のろう付
    方法。
  2. 【請求項2】 Al系めっき鋼板のろう付において、 弗化アルミカリウムおよび弗化アルミニウムからなる混
    合物をフラックスとして使用することを特徴とするAl
    系めっき鋼板のろう付方法。
  3. 【請求項3】 Ag系ろう、Cu系ろう、Ni系ろうの
    いずれかをろう材として使用することを特徴とする請求
    項1または2に記載のAl系めっき鋼板のろう付方法。
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WO2024135560A1 (ja) * 2022-12-23 2024-06-27 日本製鉄株式会社 ろう付された重ね継手、ろう付された重ね継手の製造方法、及び自動車部品
CN118720424A (zh) * 2024-09-02 2024-10-01 成都中科精园科技有限公司 一种钢丝网夹层辅助钢铝异种金属搭接焊的方法

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