JPH11245216A - 圧粉成形体の移送装置 - Google Patents

圧粉成形体の移送装置

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JPH11245216A
JPH11245216A JP33558398A JP33558398A JPH11245216A JP H11245216 A JPH11245216 A JP H11245216A JP 33558398 A JP33558398 A JP 33558398A JP 33558398 A JP33558398 A JP 33558398A JP H11245216 A JPH11245216 A JP H11245216A
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green compact
suction cup
compact
suction
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JP33558398A
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English (en)
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Katsuaki Okabe
勝明 岡部
Tsuyoshi Nishimura
強 西村
Koichiro Ejima
光一郎 江島
Mitsuteru Toishi
光輝 戸石
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Dowa Holdings Co Ltd
Original Assignee
Dowa Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックス原料粉などの粉体を板形状に圧
縮成型して得た圧粉体基板を容易に移送できる移送装置
を提供する。 【解決手段】 粉体を板形状に圧縮成型してなる圧粉体
基板aを移送する移送装置1であって,圧粉体基板aの
表面を吸着する吸盤7と,吸盤7を支持する支持部材6
を備えている。圧粉体基板aを吸盤7によって吸着し,
所望の位置に移送することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,例えばセラミック
ス原料粉などの粉体を板形状に圧縮成型して得た圧粉成
形体を移送する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばLCD(液晶ディスプレイ)や半
導体の製造では,セラミックス基板からなるターゲット
に加速した粒子を衝突させ,衝撃で飛び出た原子をガラ
ス基板に蒸着させるスパッタリング法が行われる。この
スパッタリング法に用いられるターゲットの製造には,
金型プレス成形,鋳込み成形等を行うための成型機や,
焼結炉が使用される。そして,例えばITO,酸化ジル
コニア,アルミナなどといったセラミックス原料粉を一
次成型機及び二次成型機に順次搬入して板形状に圧縮成
型し,こうして得た圧粉成形体を焼結炉で焼結すること
によってターゲットが製造される。
【0003】ここでターゲットの製造工程を詳しく説明
すると,例えば次のようにして行われている。即ち先
ず,ITO等のセラミックス原料粉を一次成型機に入
れ,板形状に圧縮成型して圧粉成形体を作成する。この
段階では,まだ圧粉成形体の成型密度が低いため,この
一次成型機で作成した圧粉成形体を二次成型機に搬入
し,再び圧粉成形体を圧縮成型し,更に固める。こうし
て十分に固めた圧粉成形体を焼結炉に搬入し,高温で焼
成することにより,ターゲットを製造している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来は,これ
ら一次成型機,二次成型機及び焼結炉の間での圧粉成形
体の移送は,主に作業者の手作業で行われていた。しか
し,焼成前の圧粉成形体は脆弱で割れやすいため,取り
扱いに細心の注意が必要である。このため,人的作業に
よって移送するには作業者への負担が大きく,作業効率
が上がらないという問題があった。
【0005】また最近はLCDの大型化に伴って,ガラ
ス基板も大きくなってきている。このため,ターゲット
も大型化し,焼結特性や歩留まり改善のため,圧粉成形
体もできる限り製品に近い形状(ニアネットシェイプ)
に成形される。こうして成型される圧粉成形体は,重量
・面積が大きいのに反して,その厚みは薄く,抗折強度
が弱い場合が多い。このため,移送作業はますます困難
になっており,移送作業中に圧粉成形体を破損する可能
性が高くなっている。特に一次成型機から二次成型機に
移送する場合は,まだ圧粉成形体の成型密度も低いた
め,抗折強度が不十分であり,圧粉成形体の破損が多発
している。もしも焼成前に圧粉成形体を破損した場合
は,製品として扱うことができなくなり,原料が高価で
ある場合,製造コストが嵩んでしまう。
【0006】従って本発明の目的は,セラミックス原料
粉などの粉体を板形状に圧縮成型して得た圧粉成形体を
容易に移送できる移送装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで,請求項1の発明
にあっては,粉体を板形状に圧縮成型してなる圧粉成形
体を移送する移送装置であって,前記圧粉成形体の表面
を吸着する吸盤と,該吸盤を支持する支持部材を備えて
いることを特徴とする。この請求項1の移送装置にあっ
ては,粉体を圧縮成型して得た圧粉成形体を吸盤によっ
て吸着し,所望の位置に移送することができる。
【0008】この請求項1の移送装置において,請求項
2に記載したように,前記吸盤を複数備え,前記圧粉成
形体の表面を複数箇所において吸着することが好まし
い。そうすれば,複数の吸盤によって圧粉成形体の荷重
を分散させて支持することができ,圧粉成形体に生じる
曲げ応力を少なくすることができるようになる。
【0009】この場合,請求項3に記載したように,前
記複数の吸盤が支持部材に対して昇降自在なロッドを介
して支持されており,このロッドの昇降移動を止めるた
めのストッパを備えていることが好ましい。そうすれ
ば,圧粉成形体に反りなどが生じて基板表面が平坦でな
い場合であっても,ロッドが適宜昇降移動することによ
り,各吸盤を基板表面にそれぞれ密着させることが可能
となり,圧粉成形体表面の形状に合わせて各吸盤の高さ
を自由に調整することができるようになる。そして,そ
のように各吸盤を基板表面に密着させた状態でロッドの
昇降移動をストッパによって止めることにより,各吸盤
によって圧粉成形体の荷重を分散させて支持することが
可能となる。また,請求項4に記載したように,前記ロ
ッドと支持部材との間に弾性部材を介在させるのが良
い。そうすれば,弾性部材によって圧粉成形体に吸盤を
当接させる際に生ずる衝撃を吸収することも可能とな
り,圧粉成形体の破損を防ぐことができる。また,弾性
部材の力によって各吸盤を押し出すことにより,基板表
面に対して吸盤をしっかりと密着させることができるよ
うになる。なお,更に圧粉成形体表面の形状の変化に順
応できるように,各吸盤をロッドに対してユニバーサル
ジョイント等を介して取り付けることにより,吸盤の角
度を調整できるように構成することが好ましい。また,
圧粉成形体を吸着,脱着の際の吸引速度(吸盤の減圧速
度)が大きい場合,圧粉成形体が急激に持ち上げられた
り,落下する可能性があり,その衝撃で圧粉成形体が割
れることもある。これを防ぐため,吸引ノズルに開閉バ
ルブ(リークバルブ)を設け,吸引速度を調整できる構
造とすることが望ましい。その場合,リーク弁を操作し
てほぼ80mmHO/秒程度の減圧速度でゆっくり減
圧しながら吸盤を圧粉成形体に密着させることが望まし
い。また,圧粉成形体を吸盤で吸着する際の到達真空度
は400mmHg以上にするのが望ましい。
【0010】なお,請求項5に記載したように,前記圧
粉成形体は,例えば,焼結によってセラミックスとなる
セラミックス原料粉を板形状に圧縮成型したものとする
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下,本発明の好ましい実施の形
態を図面に基づいて説明する。図1は,本発明の実施の
形態にかかる移送装置1の正面図である。基台2に立設
された支柱3の上端にバランサ機構4が配置されてお
り,このバランサ機構4から伸びる移送アーム5の先端
に取り付けられた支持部材6には,圧粉成形体aの表面
を吸着する複数の吸盤7が装着されている。なお,バラ
ンサ機構4の代わりにクレーン等の移動手段を用いても
良い。圧粉成形体aは,ITO,酸化ジルコニア,アル
ミナなどといったセラミックス原料粉を平面視で長方形
の板形状に圧縮成型した構成になっている。
【0012】図2は,支持部材6を下面側からみた図面
である。この図2に示されるように,図示の形態の移送
装置1は,長方形に構成された支持部材6の全体にほぼ
等しい割合で配置された複数の吸盤7を備えており,後
述するように,これら各吸盤7によって圧粉成形体aの
表面を吸着することにより,圧粉成形体aの荷重を複数
の吸盤7によって分散させて支持することができる構成
になっている。
【0013】図3は,支持部材6に対する吸盤7の支持
機構を示す拡大図である。図示のように,吸盤7の上面
中央にはユニバーサルジョイント10を介してロッド1
1が取り付けられており,吸盤7の角度はロッド11の
下端において自由に変更できるように構成されている。
支持部材6を貫通して昇降移動するロッド11の上端に
は,支持部材6の昇降移動を止めることによって支持部
材6下面におけるロッド11の突出長さを調節するため
のストッパリング12が取り付けられている。支持部材
6の下方においてロッド11の周囲にはコイルバネ13
が装着されており,このようにロッド11と支持部材6
との間に弾性部材を介在させたコイルバネ13の圧縮力
によって,吸盤7を常時下方に弱い力で押し下げるよう
に付勢している。また,ロッド11の途中には図示しな
い真空ポンプに通ずる吸引管15が接続されていて,減
圧により吸盤7に吸着力を付与する構成になっている。
なお,図3では代表して一つの吸盤7について説明した
が,支持部材6に支持された複数の吸盤7はいずれも同
様の構成を備えており,各吸盤7は支持部材6に対して
昇降移動できるように支持され,かつ,各吸盤7の角度
は変更できるように構成されている。
【0014】さて,この移送装置1によって圧粉成形体
aを移送する場合は,先ず図1に示すように,移送アー
ム5を回動させることにより支持部材6を圧粉成形体a
の表面上方に平行に移動させ,支持部材6に支持された
各吸盤7を圧粉成形体aの表面に接触させる。このと
き,各吸盤7は支持部材6の下面に対して昇降自在に支
持されているので,圧粉成形体aに反りなどが生じて基
板表面が平坦でない場合であっても,各吸盤7を基板表
面にそれぞれ密着させることができる。即ち,図4に示
すように,例えば圧粉成形体aの中央が高くなるように
湾曲している場合を例にして説明すると,このような場
合は,支持部材6の中央よりに配置された吸盤7’を支
持しているロッド11’が,支持部材6の左右端部より
に配置された吸盤7”を支持しているロッド11”に比
べて相対的に多く上昇することにより,支持部材6の中
央よりに配置された吸盤7’は支持部材6の左右端部よ
りに配置された吸盤7”よりも上方に移動する。このよ
うに,圧粉成形体aの表面が平坦でない場合は,支持部
材6の下面において各吸盤7を支持しているロッド11
が適宜昇降移動することにより,各吸盤7を基板表面に
それぞれ密着させることができる。
【0015】また,吸盤7と支持部材6の下面との間に
コイルバネ13が介在しているので,コイルバネ13の
変形によって圧粉成形体aに各吸盤7を当接させる際に
生ずる衝撃を吸収することも可能となり,圧粉成形体a
の破損を防ぐことができる。また,コイルバネ13の力
によって各吸盤7を押し出していることにより,基板表
面に対して各吸盤7をしっかりと密着させることができ
るようになる。更に,ユニバーサルジョイント10を使
用したことにより,各吸盤7の角度はロッド11の下端
において自由に変更できるように構成されているので,
吸盤7を密着させる際に,各吸盤7の角度は基板表面の
傾斜角度に応じて適宜調整されるようになる。
【0016】このように圧粉成形体aの表面に複数の吸
盤7をしっかりと密着させた状態で,各吸盤7を支持し
ているロッド11の昇降移動をストッパによって止め
る。即ち,例えば図4に示すように圧粉成形体aの中央
が高く湾曲している例で説明すると,支持部材6の中央
よりに配置された吸盤7’を支持しているロッド11’
が,支持部材6の左右端部よりに配置された吸盤7”を
支持しているロッド11”に比べて相対的に多く上昇し
た状態で,各ロッド11の昇降移動をストッパリング1
2によって止め,各吸盤7の位置を固定する。そして,
このように基板表面の形状に合わせて位置を調整した各
吸盤7によって全体的に吸着することにより,圧粉成形
体aの荷重を分散させて各吸盤7で支持することがで
き,移送中において圧粉成形体aに生じる曲げ応力をな
るべく少なくすることができるようになる。なお,各吸
盤7にかかる荷重がなるべく均等になるように,複数の
吸盤7は支持部材6の表面全体に対してほぼ等しい割合
で配置されていることが望ましい。
【0017】次に,こうして圧粉成形体aを複数の吸盤
7によって荷重を分散させた状態で支持した後,図1で
説明した移送装置1の移送アーム5を回動させることに
より,圧粉成形体aを所望の位置に移動させることがで
きる。また,この移動中に圧粉成形体aの慣性などによ
って生じる垂直方向の衝撃を,コイルバネ13の吸収に
よって緩和することが可能である。こうして,例えば一
次成型機と二次成型機の間や,二次成型機と焼結炉の間
において圧粉成形体aを破損させることなく,容易に移
送することが可能となる。なお,圧粉成形体aを吸着,
脱着の際の吸引速度(吸盤7の減圧速度)が大きい場
合,圧粉成形体aが急激に持ち上げられたり,落下する
可能性があり,その衝撃で圧粉成形体aが割れることも
ある。これを防ぐため,吸引ノズルに開閉バルブ(リー
クバルブ)を設け,吸引速度を調整できる構造とするこ
とが望ましい。
【0018】
【実施例】次に,本発明の移送装置の作用効果を調べる
ため,実施例を行った。先ず,圧粉成形体の通気率につ
いて密度の異なる試験片(凡そ100×100×10m
m)を作成し,真空ポンプの減圧によって圧粉成形体を
吸盤(φ80mm)で吸着し,圧粉成形体の相対密度に
対する到達真空度の変化を測定した。その結果,圧粉成
形体の密度が真密度に対して40%以上の場合,大きな
到達真空度の変化は見られなかった。この相対密度(真
密度に対する密度)が30%以上の場合でも到達真空度
が400mmHg以上になることが分かった。
【0019】次に,圧粉成形体の相対密度が50%の試
験片(100×100×10mm)を用いて,同様の吸
盤により,圧粉成形体表面の粉付着による吸着性につい
て検討した。基板表面に原料粉を軽くまぶした場合,表
面を紙ヤスリで削って粗くした場合及び表面に残った粉
を圧縮空気で吹き飛ばした場合のそれぞれについて行っ
たところ,吸盤と圧粉成形体の吸着面がほぼ密着してい
る限り,吸着可能であることがわかった。
【0020】次に,複数の吸盤により大面積の圧粉成形
体を移送する場合をシミュレーションした。複数の吸盤
によって圧粉成形体を持ち上げた場合に,その内の1箇
所の吸盤にかかる力を求めた。圧粉成形体の密度をρ
(kg・mm−3),吸盤によって持ち上がる部分の寸
法を長さL(mm),幅w(mm)および厚さt(m
m)とする。この時,Lは吸盤の重心からの距離と同じ
におく。
【0021】圧粉成形体の端部及び重心には荷重による
モーメントとその反力として,Mmax=ρLwt
(kgf・mm)が生じる。この時,持ち上げられてい
る部分の断面係数は,Z=L/6wt(kgf・mm
)で与えられる。また,この断面における許容応力
は,σmax=Mmax/Z=6ρL/t(kgf・
mm−2)となる。ここで圧粉成形体の抗折強度σbに
対してσb=σmaxが成立した場合,圧粉成形体に割
れが生じないとして,σmaxをσbに近似してLにつ
いて展開すると次の式(1)が得られる。
【0022】
【数1】
【0023】圧粉成形体のサイズが564×714×2
0mm,20kgの場合,圧粉成形体の密度は,ρ=
2.48×10−6kg/mmとなる。この時,圧粉
成形体の抗折強度がσb=1.0×10−3(kgf/
mm)である場合,L=116mmを得る。この結果か
ら,吸盤の重心から半径116mm,重量2.1kgが
1個の吸盤で持ち上げられることがわかった。
【0024】吸着対象物の面積,形状,重量及び抗折強
度と吸盤の設置数及びその位置について,圧粉成形体
(564×714×20mmのセラミックス成型体,2
0kg,相対密度34.7%)とほぼ同面積の560×
574mmの鋼板に複数個の吸盤を自由に配置できる移
送装置を用いて,試験を行った。この圧粉成形体につい
ては,2.4kgの吸着荷重に耐えうる吸盤を,3×3
=9箇所に配置すれば圧粉成形体を支持できることがわ
かった。
【0025】また,実際に出力6kgの吸盤(φ80m
m)を用いて,圧粉成形体の角部を考慮して13ヶの吸
盤で吸着し持ち上げた。なお,圧粉成形体に荷重をかけ
ないように,空気圧を利用したバランサー(日本ロボテ
ック(株)製)耐荷重50kg対応を使用し,560×
574mmの鋼板にφ80mm吸盤(吸着荷重6kg対
応)を図2で説明したように配置した移送装置(14k
g)を試作した。
【0026】圧粉成形体の表面の凹凸に対応できるよう
に,各吸盤は20mmのストロークで昇降できるように
構成し,また,吸盤を支持している各支柱の長さはネジ
で固定して調節できるようにした。更に,コイルバネに
より圧粉成形体と各吸盤が密着するように構成した。そ
して,吸着速度を制御するためのリーク弁や吸盤のつい
た鋼板と圧粉成形体の水平角度調整のための治具なども
取り付けた。
【0027】この移送装置を使用して,圧粉成形体(5
64×714×20mmのセラミックス成型体,20k
g,相対密度34.7%)の吸着,浮上(持ち上げ)お
よび着地を行った。先ず,圧粉成形体の形状(反り)に
対応するために,各吸盤のストロークを最大にした。次
に,バランサーを利用して圧粉成形体に負荷がかからな
いように吸盤を接触させ,吸盤の位置を調整した。次
に,真空ポンプを用いて,リーク弁を操作してほぼ80
mmHO/秒の減圧速度でゆっくり減圧しながら吸盤
を圧粉成形体に密着させた。この時,圧粉成形体を浮上
させないようバランサーで浮力を調整した。吸盤が密着
したときの到達真空度は,400mmHOとした。こ
れ以下では圧粉成形体表面と吸盤の密着が悪くなり,大
きすぎると吸盤による吸着跡(キスマーク)が残る。吸
盤が密着したところで,各吸盤のストローク(昇降位
置)をネジで固定し,更に鋼板と圧粉成形体の水平位置
を固定した後,バランサーの浮力を徐々に増して浮上さ
せた。この時,圧粉成形体に割れは見られなかった。
【0028】また,圧粉成形体を着地させる場合も,鋼
板と圧粉成形体の水平角度調整を解除し,水平な場所に
ゆっくり着地させた。この場合,角部の着地のタイミン
グがあわないと角部がかけてしまうため,降下場所と圧
粉成形体下面の水平を調整した。着地後,バランサー浮
力を無くし,圧粉成形体が動かない状態でストローク調
整を解除してストロークを最大に緩め,リーク弁を操作
してほぼ80mmHO/秒の減圧速度でゆっくりと吸
盤の吸着を解除した。最後に,吸着部を圧粉成形体上か
らゆっくり取り除いた。この時も圧粉成形体に割れは見
られなかった。
【0029】次に,560×574mmの平板からなる
支持部材の下面に13箇所に吸盤を配置した移送1装置
を用いて,圧粉成形体(564×714×20mm,2
0kg,相対密度34.7%のセラミックス成形体)を
移送した。移送による割れは見られなかった。
【0030】次に,560×574mmの平板からなる
支持部材の下面に13箇所に吸盤を配置した装置を用い
て,最大たわみ14mmの鞍型の圧粉成形体(564×
714×20mm,20kg,相対密度34.7%のセ
ラミックス成形体)を移送した。移送による割れは見ら
れなかった。
【0031】次に,比較例として,圧粉成形体(505
×640×16mm,20kg,相対密度54%のセラ
ミックス成形体)を作業員二人の手作業で移送した。圧
粉成形体を持ち上げた時点で中心に亀裂が入り,54%
と比較的高い相対密度であるのも関わらず,手作業では
移送の際に割れを生じた。
【0032】
【発明の効果】本発明の移送装置によれば,例えば一次
成型機と二次成型機の間や,二次成型機と焼結炉の間な
どにおいて圧粉成形体を破損させることなく,作業者の
負担を軽減して,容易に基板を移送することができるよ
うになる。このため,圧粉成形体の焼成前の割れを防止
でき,ターゲットのような製品の製造コストを低減する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる移送装置の正面図
である。
【図2】支持部材を下面側からみた図面である。
【図3】支持部材に対する吸盤の支持機構を示す拡大図
である。
【図4】中央が高くなるように湾曲している圧粉成形体
を吸着する場合の説明図である。
【符号の説明】
a 圧粉成形体 1 移送装置 4 バランサ機構 6 支持部材 7 吸盤
フロントページの続き (72)発明者 戸石 光輝 東京都千代田区丸の内1丁目8番2号 同 和鉱業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体を板形状に圧縮成型してなる圧粉成
    形体を移送する移送装置であって,前記圧粉成形体の表
    面を吸着する吸盤と,該吸盤を支持する支持部材を備え
    ていることを特徴とする圧粉成形体の移送装置。
  2. 【請求項2】 前記吸盤を複数備え,前記圧粉成形体の
    表面を複数箇所において吸着することを特徴とする請求
    項1に記載の圧粉成形体の移送装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の吸盤が支持部材に対して昇降
    自在なロッドを介して支持されており,このロッドの昇
    降移動を止めるためのストッパを備えていることを特徴
    とする請求項2に記載の圧粉成形体の移送装置。
  4. 【請求項4】 前記ロッドと支持部材との間に弾性部材
    を介在させたことを特徴とする請求項2又は3に記載の
    圧粉成形体の移送装置。
  5. 【請求項5】 前記圧粉成形体が,焼結によってセラミ
    ックスとなるセラミックス原料粉を圧縮成型したもので
    あることを特徴とする請求項1,2,3又は4のいずれ
    かに記載の圧粉成形体の移送装置。
JP33558398A 1997-11-27 1998-11-26 圧粉成形体の移送装置 Pending JPH11245216A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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