JPH11246404A - 吸収を改善した医薬組成物 - Google Patents

吸収を改善した医薬組成物

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JPH11246404A
JPH11246404A JP5244198A JP5244198A JPH11246404A JP H11246404 A JPH11246404 A JP H11246404A JP 5244198 A JP5244198 A JP 5244198A JP 5244198 A JP5244198 A JP 5244198A JP H11246404 A JPH11246404 A JP H11246404A
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JP
Japan
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pharmaceutical composition
substance
inorganic porous
tas
silicate
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JP5244198A
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English (en)
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Kazuhiko Baba
一彦 馬場
Masahiro Kinoshita
真宏 木下
Kazu Yamabe
和 山邉
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Taiho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taiho Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3- ビス(4-メトキシフェニル)メチレン-2-
インドリノンの溶解性及び吸収性を改善した医薬組成物
を提供する。 【解決手段】 上記化合物をヒドロキシプロピルメチル
セルロースなどの高分子物質及び/又はケイ酸カルシウ
ムなどの無機多孔性物質存在下で非晶質化させたことを
特徴とする医薬組成物、及び上記化合物を加熱溶融し、
無機多孔性物質存在下で非晶質化させるか、あるいは上
記化合物を有機溶媒に溶解し、高分子物質及び/又は無
機多孔性物質を加えた後、溶媒を留去することを特徴と
する医薬組成物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は溶解性及び吸収性の
改善された医薬組成物に関する。より具体的には、本発
明は 3-ビス(4-メトキシフェニル)メチレン-2- イン
ドリノンを無機多孔性物質及び/又は高分子物質存在下
で非晶質化させたことを特徴とする医薬組成物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】3-ビス(4-メトキシフェニル)メチレン
-2- インドリノン(以下、本明細書において「TAS-301
」又は「本発明化合物」と称する)は、国際公開 WO97
/26242に狭心症における血管狭窄に対して行われるPTCA
(経皮経管的冠血管形成術:Percutaneous translumina
l coronary angioplasty)後の血管狭窄の抑制剤として
有用であることが開示されている。
【0003】一方、難溶性薬物の溶解性を改善するため
に、溶媒和物の形成、結晶多形、薬物の微粉末化、賦形
剤との混合粉砕法などを用いることが知られている。ま
た、特定の難溶性薬物に関しては、有機溶媒に薬物を溶
解して無機多孔性物質や高分子物質と混合し、その後溶
媒を留去することにより、薬物を無機多孔性物質に吸着
させる手法や高分子物質に分散させる手法が知られてい
る(特開昭55-98113号公報、特開平8-295627号公報、特
開平8-301763号公報、特開平9-59159 号公報、及び特開
平9-309828号公報など)。しかしながら、このような方
法が難溶性薬物の全てに適応可能なわけでもなく、また
難溶性薬物の物性を詳細に検討して最適なものを試行錯
誤的に決定しなければならなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】TAS-301 は水に対する
溶解度が極めて低いので、これを含有する製剤からの溶
出速度が遅く、消化管における吸収率や吸収速度がばら
つく可能性があった。従って、TAS-301 が速やかに消化
管内で溶出し、所望の薬効を安定的に発現することがで
きる製剤の開発が求められていた。本発明者らは、これ
ら先行技術をTAS-301 に適用すべく、ジェット粉砕機な
どを用いて粉砕する方法、及び結晶セルロースやマンニ
トールなどの賦形剤と混合粉砕する方法を検討したが、
TAS-301 の粒子サイズが数ミクロンからサブミクロン程
度にまで微細化されるものの、吸収性を十分改善できな
いことを確認した。本発明者らは上記問題点を解決すべ
く鋭意検討した結果、TAS-301 を高分子物質及び/又は
無機多孔性物質存在下で非晶質化することにより、溶解
性及び吸収性が改善されることを見いだし本発明を完成
するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、3-ビス(4-メ
トキシフェニル)メチレン-2- インドリノンを高分子物
質及び/又は無機多孔性物質存在下で非晶質化させるこ
とにより、溶解性及び吸収性を改善した医薬組成物及び
その製造方法を提供するものである。本発明の医薬組成
物は、例えば、TAS-301 を無機多孔性物質を用いて加熱
溶融法又は溶媒法により非晶質化するか、あるいは、高
分子物質を用いた溶媒法で非晶質化することによって製
造できる。
【0006】
【発明の実施の形態】加熱溶融法は、TAS-301 を無機多
孔性物質の存在下に加熱し、TAS-301 を溶融させて非晶
質化させる方法である。無機多孔性物質は微細な空隙を
多数有しており、毒性が低く、TAS-301 の加熱溶融温度
において安定であれば特に限定されないが、例えば、ケ
イ酸カルシウム(エーザイ:商品名 フローライト)、
ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(富士化学:商品名
ノイシリン)、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、合
成ケイ酸アルミニウム、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケ
イ素(塩野義製薬:商品名 カープレックス)等の無機
ケイ素化合物、カオリン、合成ヒドロタルサイト、乾燥
水酸化アルミニウムゲル、又は沈降炭酸カルシウム等が
例示できる。また、これらを1種又は2種以上混合して
用いてもよい。なかでもケイ酸カルシウム、含水二酸化
ケイ素、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム又は
これらの混合物が好ましい。
【0007】無機多孔性物質の粒子サイズは、例えば、
約1〜100μm程度であることが好ましい。無機多孔
性物質の配合量は特に限定されないが、TAS-301 1重量
部に対して 0.1〜10重量部、好ましくは 0.5〜5 重量部
である。TAS-301 の加熱溶融温度は、一般的には、この
化合物の融点(180〜200 ℃)以上で 300℃以下、好まし
くは250 ℃以下の温度範囲から適宜選択することができ
る。処理温度が300 ℃以上になるとTAS-301 の分解が生
じる場合があるので、必要以上に高温で処理することは
望ましくない。また、加熱溶融を行うに際して、必要に
応じて適宜の有機溶媒又は水を用いることもできるが、
溶融温度が高いことや、残留溶媒を除去する煩雑さか
ら、これらを用いることなく処理を行うことが好まし
い。
【0008】加熱溶融法に使用される手段はTAS-301 を
無機多孔性物質の存在下加熱できるものであれば特に限
定されず、当業者に利用可能な適宜の手段を採用するこ
とができる。より具体的には、例えば、オイルバス、電
気炉、万能混合攪拌機、回分式混練機、連続式混練機又
は攪拌圧縮型押し出し造粒機などを用いることができ
る。これらのうち、攪拌圧縮型押し出し造粒機は粉体の
混合性に優れており、約250 ℃で短時間かつ連続的に処
理を行うことができるので、本発明の医薬組成物の製造
に極めて好適である。攪拌圧縮型押し出し造粒機は、供
給口から投入された物質を造粒機内に設置されたスクリ
ュー等により攪拌混合しながら、ノズル等から圧力をか
けて押し出して造粒成形を行う機械であり、スクリュー
の数が1本の一軸型エクストルーダー、スクリューの数
が2本の二軸型エクストルーダーなどがあるが、好まし
いものとして二軸型エクストルーダーを挙げることがで
きる。
【0009】二軸型エクストルーダーは、2本のスクリ
ューと加熱・冷却装置を備えた攪拌圧縮型押し出し造粒
機の1種であり、各種の製品が市販されている。装置及
び処理条件は特に限定されず、一般的に当業者に汎用の
装置及び処理条件を採用することができる(例えば、薬
剤学, 56, pp.15-22, 1995; 国際公開 WO92/18106;特開
平9-59159 号公報などを参照)。薬物及び多孔性物質の
粒子サイズは供給口に投入可能なサイズであればよい
が、通常 5 mm 以下であり、好ましくは 2 mm 以下であ
る。
【0010】二軸型エクストルーダーの運転条件は当業
者に適宜選択可能である。例えば、バレル温度は、薬物
が溶融する温度以上、通常は融点以上に設定すべきであ
るが、複数の部分でバレル温度を設定できる場合には、
それらのうちの少なくとも1ヶ所を薬物が溶融する温度
以上に設定すればよい。スクリューの形状は製品の排出
が可能であれば特に限定されない。また、スクリュー回
転数も特に限定されないが、通常は50〜300 rpm であ
る。原料の供給方法としては、例えば、予め混合された
本発明化合物と無機多孔性物質とを混合してから供給す
る方法、また本発明化合物と無機多孔性物質とを別々に
一定速度で供給する方法などを採用することができる。
供給速度は、スクリュー径や本発明化合物及び無機多孔
性物質の物理化学的特性などの種々の条件に応じて適宜
選択可能であるが、一般的には、スクリュー径が 25 mm
の場合には 5〜100 g/分程度である。
【0011】TAS-301 のような高い融点を有する化合物
の非晶質化に無機多孔性物質を使用し、攪拌圧縮型押し
出し造粒機で加熱溶融した例は従来ほとんど知られてい
ない。本発明の方法では、無機多孔性物質の採用によ
り、二軸型エクストルーダーでの処理中にTAS-301 のみ
が溶融して無機多孔性物質に吸着するが、後者はこの温
度において極めて安定であるため、TAS-301 の安定な温
度条件等を考慮して処理できるという利点がある。ま
た、調製物の流動性が良好なために圧力はほとんどかか
らず、出口ダイを取り外すか、あるいは直径約5mm 以上
の孔の開いたダイから調製物を取りだすことができると
いう利点がある。さらに得られた調製物は粉末状であ
り、粉砕を行うことなく、必要に応じて篩過し散剤とし
て用いることもでき、又、調製物を必要に応じて篩過
し、製剤原料として製剤工程に利用できることも有利な
特徴である。加熱溶融に要する時間は使用する装置によ
り適宜選択されるが、通常は1〜30分、より好ましくは
1〜15分である。
【0012】溶媒法は、TAS-301 を有機溶媒に溶解し、
その中に高分子物質及び/又は上記無機多孔性物質を加
えて溶媒を留去させることにより、前記両物質の表面又
は細孔内にTAS-301 を非晶質化させる方法である。高分
子物質としては、水又は弱塩基性ないし強塩基性の緩衝
液に溶解し、薬学的に許容されるものを用いることがで
きるが、その種類は特に限定されない。例えば、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース(信越化学:商品名 T
C−5)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メチル
セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ポリ
ビニルピロリドン(BASF社:商品名 コリドン)、
ポリエチレングリコール、アクリル酸エチル・メタアク
リル酸メチルコポリマー又はメタアクリル酸コポリマー
等を用いることができる。また、これらを1種又は2種
以上混合して用いてもよい。なかでもヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースフタレート、ポリビニルピロリドン、又はこれらの
混合物が好ましい。また、無機多孔性物質としては、加
熱溶融法で例示されたものが使用できる。
【0013】これらの高分子物質及び/又は無機多孔性
物質の使用量は特に限定されないが、好ましくはTAS-30
1 に対して 0.1〜10倍量(重量比)、より好ましくは
0.5〜5 倍量(重量比)程度である。有機溶媒として
は、TAS-301 及び高分子物質を溶解できるものであれば
特に限定されないが、比較的低沸点の溶媒を用いること
が望ましい。例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、
アセトン、エタノール、メタノール、アセトニトリル、
酢酸エチル、ジエチルエーテル、ヘキサン、又はこれら
の混合溶媒を用いることができる。アセトン、エタノー
ル、メタノール、アセトニトリルなど水と混じり合う有
機溶媒を用いる場合には、必要に応じて適宜の量の水を
加えてもよい。TAS-301 及び高分子物質を有機溶媒に溶
解する方法、及び溶液から有機溶媒を留去する方法は特
に限定されず、当業者に利用可能な適宜の方法を利用す
ることができる。有機溶媒の留去方法としては、例え
ば、噴霧乾燥(スプレードライ)する方法、グラニュー
糖などの核顆粒にコーティング後乾燥する方法、フラス
コ内で減圧乾燥する方法などを挙げることができる。例
えば、特開平9-59159 号公報に記載された溶解方法及び
留去方法を採用することができる。
【0014】非晶質化された本発明化合物は、通常の分
析手段である粉末X線回折又は示差走査熱量分析(以
下、DSC)により確認できる。本明細書において「非
晶質化」という用語は、TAS-301 が実質的に完全に非晶
質として存在する場合のほか、一部に結晶状態のTAS-30
1 が存在する場合を含めて広義に解釈する必要がある。
上記方法により得られた本発明の医薬組成物は、必要に
応じて粉砕及び/又は篩過の後、さらに必要に応じて適
宜の賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、界面活性剤等を添加した
後、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤などの製剤として
調製される。これらの製剤の製造方法は当業者に周知か
つ慣用であり、製剤の形態に応じて適宜の方法を採用す
ることが可能である。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定される
ことはない。以下の実施例において、平均粒子径約20μ
mのTAS-301 の粉砕末を使用した。また、二軸型エクス
トルーダーとして栗本鐵工所製KEX-25型を用い、孔径10
mmの出口ダイを使用した。二軸型エクストルーダーへの
粉体定量供給機としてクマエンジニアリング製 model
100 型を用いた。
【0016】実施例1 TAS-301 (100g)とケイ酸カルシウム 200g (商品名 フ
ローライトRE:株式会社トクヤマ製)を予め混合し、混
合粉体をバレル温度250 ℃、スクリュー回転数250rpmに
設定した二軸型エクストルーダーに30g/分の速度で定量
供給し、粉末状の本発明医薬組成物(約280g)を得た。 実施例2 TAS-301 とフローライトREを予め 1:0.5〜1:3 の種々の
比率で混合し、混合粉体量を 300g とした。混合粉体を
バレル温度 250℃、スクリュー回転数 250 rpmに設定し
た二軸型エクストルーダーに30g/分の速度で定量供給
し、粉末状の本発明医薬組成物を得た(表1)。
【0017】
【表1】 ────────────────────────────── TAS-301:フローライトRE 重量比 本発明医薬組成物収量(g ) ────────────────────────────── 1:0.5 270 1:0.75 282 1:1 265 1:2 280 1:3 275 ──────────────────────────────
【0018】実施例3 TAS-301 (100g)とフローライトRE(200g)を予め混合
し、混合粉体をバレル温度 170、 190、 210、 220、 2
30、及び 250℃、スクリュー回転数 250rpm に設定した
二軸型エクストルーダーに30g/分の速度で定量供給し、
粉末状の本発明医薬組成物を得た(表2)。
【0019】
【表2】 ────────────────────────── バレル温度(℃) 本発明医薬組成物収量(g ) ────────────────────────── 170 281 190 274 210 278 220 268 230 272 250 275 ──────────────────────────
【0020】実施例4 TAS-301 (100g)とフローライトRE(200g)を予め混合
し、混合粉体をバレル温度 250℃、スクリュー回転数 2
50rpm に設定した二軸型エクストルーダーに 9、18、及
び30g/分の速度で定量供給し、粉末状の本発明医薬組成
物を得た(表3)。
【0021】
【表3】 ─────────────────────────── 供給速度(g/分) 本発明医薬組成物収量(g ) ─────────────────────────── 9 276 18 267 30 282 ───────────────────────────
【0022】実施例5 TAS-301 (100g)とフローライトRE(200g)を予め混合
し、混合粉体をバレル温度 250℃、スクリュー回転数 1
25及び 250rpm に設定した二軸型エクストルーダーに30
g/分の速度で定量供給し、粉末状の本発明医薬組成物を
得た(表4)。
【0023】
【表4】 ──────────────────────────── スクリュー回転数(rpm ) 本発明医薬組成物収量(g ) ──────────────────────────── 125 268 250 268 ────────────────────────────
【0024】実施例6 TAS-301 (100mg) とフローライトRE 200mgあるいは含水
二酸化ケイ素(商品名:カープレックス#67 又はカープ
レックス#80 :塩野義製薬株式会社製)200mgを予め混
合し、ガラス製アンプル中に充填し、予め 250℃に設定
した電気炉(ヤマト科学FP41型)中で5分間加熱した
後、アンプルから内容物を取り出し粉末状の本発明医薬
組成物を得た(表5)。比較例1TAS-301 10g とフロー
ライトRE 20gを乳鉢中で均一になるまで混合し、混合物
を得た。
【0025】
【表5】 ──────────────────────────── 無機多孔性物質の種類 本発明医薬組成物収量(mg) ──────────────────────────── フローライトRE 272 カープレックス#67 255 カープレックス#80 260 ────────────────────────────
【0026】試験例1 実施例1で得た本発明医薬組成物及び比較例1で得た混
合物の粉末X線回折パターンを対比して図1に示す。混
合物では明らかなTAS-301 の結晶ピークが認められた
が、本発明医薬組成物ではほとんど認められず、TAS-30
1 が非晶質化していることが示された。 試験例2 実施例1で得た本発明医薬組成物及び比較例1で得た混
合物のDSCパターンを図2に示す。混合物では180 ℃
及び200 ℃付近にTAS-301 の融解ピークが認められた
が、本発明医薬組成物では認められず、TAS-301 が非晶
質化していることが示された。表6には融解ピークの面
積を示す。
【0027】
【表6】 ─────────────────────────── 組成物 融解ピーク面積(cal/g ) 180℃付近 200℃付近 ─────────────────────────── 混合物 4.84 0.04 本発明医薬組成物 <0.01 <0.01 ───────────────────────────
【0028】試験例3 実施例2で得た本発明医薬組成物についてDSCを測定
した。表7に180 ℃及び200 ℃付近の融解ピークの面積
を示す。TAS-301 とフローライトREの重量比が1:0.5 以
上でTAS-301 が非晶質化していることが示された。
【0029】
【表7】 ────────────────────────────── TAS-301: フローライトRE 融解ピーク面積(cal/g ) 重量比 180 ℃付近 200℃付近 ────────────────────────────── 1:0.5 0.61 <0.01 1:0.75 <0.01 <0.01 1:1 <0.01 <0.01 1:2 <0.01 <0.01 1:3 <0.01 <0.01 ──────────────────────────────
【0030】試験例4 実施例3で得た本発明医薬組成物についてDSCを測定
した。表8に180 ℃及び200 ℃付近の融解ピークの面積
を示す。バレル温度が210 ℃以上でTAS-301 が非晶質化
していることが示された。
【0031】
【表8】 ──────────────────────────── バレル温度(℃) 融解ピーク面積(cal/g ) 180 ℃付近 200 ℃付近 ──────────────────────────── 170 5.86 0.83 190 <0.01 1.13 210 <0.01 <0.01 220 <0.01 <0.01 230 <0.01 <0.01 250 <0.01 <0.01 ────────────────────────────
【0032】試験例5 実施例4で得た本発明医薬組成物についてDSCを測定
した。表9に180 ℃及び200 ℃付近の融解ピークの面積
を示す。いずれの供給速度で調製を行った場合もTAS-30
1 が非晶質化していることが示された。
【0033】
【表9】 ──────────────────────────── 供給速度(g/分) 融解ピーク面積(cal/g ) 180℃付近 200℃付近 ──────────────────────────── 9 <0.01 <0.01 18 <0.01 <0.01 30 <0.01 <0.01 ────────────────────────────
【0034】試験例6 実施例5で得た本発明医薬組成物についてDSCを測定
した。表10に180 ℃及び200 ℃付近の融解ピークの面
積を示す。いずれのスクリュー回転数で調製を行った場
合もTAS-301 が非晶質化していることが示された。
【0035】
【表10】 ───────────────────────────── スクリュー回転数(rpm ) 融解ピーク面積(cal/g ) 180 ℃付近 200 ℃付近 ───────────────────────────── 125 <0.01 <0.01 250 <0.01 <0.01 ─────────────────────────────
【0036】試験例7 実施例6で得た本発明医薬組成物についてDSCを測定
した。表11に180 ℃及び200 ℃付近の融解ピークの面
積を示す。いずれの無機多孔性物質を用いて調製を行っ
た場合もTAS-301 が非晶質化していることが示された。
【0037】
【表11】 ───────────────────────────── 無機多孔性物質の種類 融解ピーク面積(cal/g ) 180 ℃付近 200 ℃付近 ───────────────────────────── フローライトRE <0.01 <0.01 カープレックス#67 <0.01 <0.01 カープレックス#80 <0.01 <0.01 ─────────────────────────────
【0038】試験例8 実施例1で得た本発明医薬組成物及び比較例1で得た混
合物について、日本薬局方一般試験法溶出試験法(パド
ル法、50rpm )に従い溶出試験を行った。試験液として
0.8%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液900mL を用い、測定
波長は 350nm、投入量はTAS-301 として100mg とした。
試験結果を図3に示す。本発明医薬組成物は混合物と比
較して速やかな溶出を示した。
【0039】試験例9 実施例1で得た本発明医薬組成物を用い、常法により製
造したカプセル剤を摂食後のビーグル犬にTAS-301 とし
て300mg/bodyの用量で経口投与したときの血漿中濃度推
移を図4に示す。対照としてTAS-301 の粉砕末を常法に
より製造したカプセル剤(以下、「 通常製剤」 という)
を投与した。本発明医薬組成物の最高血漿中濃度(Cma
x)及び血漿中濃度曲線下面積(AUC)は通常製剤と比較
して有意に高く(p<0.01)、明らかな吸収性の改善が確
認された(表12)。
【0040】
【表12】 ──────────────────────────────── 組成物 Cmax(μg/ mL ) AUC0-24 (μg h/ mL ) ──────────────────────────────── 本発明医薬組成物 2.75±0.53 27.8±3.0 通常製剤 1.18±0.43 16.9±6.9 ────────────────────────────────
【0041】実施例7 TAS-301 (100g)及びフローライトRE(200g)を予め混合
せず、バレル温度 250℃、スクリュー回転数 250rpm に
設定した二軸型エクストルーダーに、2 台の定量供給機
を用いてそれぞれ10g/分及び20g/分の速度で同時に定量
供給し、粉末状の本発明医薬組成物(約275g)を得た。 実施例8 TAS-301 (100g)とカープレックス#67 (200g)あるいはカ
ープレックス#80 (200g)を予め混合し、バレル温度 250
℃、スクリュー回転数 250rpm に設定した二軸型エクス
トルーダーに30g/分の速度で定量供給し、粉末状の本発
明医薬組成物を得た(表13)。
【0042】
【表13】 ───────────────────────────── 無機多孔性物質の種類 本発明医薬組成物収量(g ) ───────────────────────────── カープレックス#67 228 カープレックス#80 224 ─────────────────────────────
【0043】試験例10 実施例7で得た本発明医薬組成物についてDSCを測定
した。表14に180 ℃及び200 ℃付近の融解ピークの面
積を示す。TAS-301 と無機多孔性物質を予め混合してか
ら供給した場合(実施例1)と比較してDSCパターン
に変化はなく、TAS-301 と無機多孔性物質を別々に供給
した場合もTAS-301 が非晶質化していることが示され
た。
【0044】
【表14】 ─────────────────────────────── 原料供給方法 融解ピーク面積(cal/g ) 180 ℃付近 200 ℃付近 ─────────────────────────────── 混合してから供給(実施例1) <0.01 <0.01 別々に供給(実施例7) <0.01 <0.01 ───────────────────────────────
【0045】試験例11 実施例8で得た本発明医薬組成物についてDSCを測定
した。表15に180 ℃及び200 ℃付近の融解ピークの面
積を示す。いずれの無機多孔性物質を用いて調製を行っ
た場合もTAS-301 が非晶質化していることが示された。
【0046】
【表15】 ───────────────────────────── 無機多孔性物質の種類 融解ピーク面積(cal/g ) 180 ℃付近 200 ℃付近 ───────────────────────────── カープレックス#67 <0.01 <0.01 カープレックス#80 <0.01 <0.01 ─────────────────────────────
【0047】実施例9 TAS-301 (5g)とポリビニルピロリドン(商品名:Kollid
on 30 :BASF社製)10g をジクロロメタン/アセトン混
合溶媒(2:1) 300mLに溶解した後、ロータリーエバポレ
ーターを用い約40℃にて溶媒を留去した。残留物を卓上
型小型粉砕機を用いて粉砕後、70℃で約48時間減圧乾燥
し、本発明医薬組成物を得た。 実施例10 TAS-301(5g)とヒドロキシプロピルメチルセルロース
(商品名:TC-5MW:信越化学工業株式会社製)15g をジ
クロロメタン/エタノール混合溶媒(1:1) 200mLに溶解
した後、ロータリーエバポレーターを用い約50℃にて溶
媒を留去した。残留物を卓上型小型粉砕機を用いて粉砕
後、70℃で約48時間減圧乾燥し、本発明医薬組成物を得
た。
【0048】実施例11 TAS-301 とKollidon 30 を重量比率 1:1、1:2 及び1:3
で混合し、ジクロロメタン/アセトン混合溶媒(2:1) 3
00 mL に固形分濃度5w/v% で溶解した後、ロータリーエ
バポレーターを用い約40℃にて溶媒を留去した。残留物
を卓上型小型粉砕機を用いて粉砕後、70℃で約48時間減
圧乾燥し、本発明医薬組成物を得た。 比較例2 TAS-301 (5g)とKollidon 30 (10g) を乳鉢中で均一にな
るまで混合し、混合物を得た。 比較例3 TAS-301 (5g)とTC-5MW (15g)を乳鉢中で均一になるまで
混合し、混合物を得た。
【0049】試験例12 実施例9で得た本発明医薬組成物及び比較例2で得た混
合物の粉末X線回折パターンを対比して図5に示す。混
合物では明らかなTAS-301 の結晶ピークが認められた
が、本発明医薬組成物では認められず、TAS-301 が非晶
質化していることが示された。 試験例13 実施例9で得た本発明医薬組成物及び比較例2で得た混
合物のDSCパターンを図6に示す。混合物では180 ℃
付近にTAS-301 の融解ピークが認められたが、本発明医
薬組成物では認められず、TAS-301 が非晶質化している
ことが示された。
【0050】試験例14 実施例10で得た本発明医薬組成物及び比較例3で得た混
合物の粉末X線回折パターンを対比して図7に示す。混
合物では明らかなTAS-301 の結晶ピークが認められた
が、本発明医薬組成物では認められず、TAS-301 が非晶
質化していることが示された。 試験例15 実施例11で得た本発明医薬組成物の粉末X線回折パター
ンをそれぞれ図8に示す。いずれの混合比率においても
TAS-301 の結晶ピークは認められず、TAS-301が非晶質
化していることが示された。
【0051】試験例16 実施例9で得た本発明医薬組成物、比較例2で得た混合
物について、日本薬局方一般試験法溶出試験(パドル
法、50rpm )に従い溶出試験を行った。試験液として0.
8%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液900mL を用い、測定波
長は 350nm、投入量はTAS-301 として100mg とした。結
果を図9に示す。本発明医薬組成物は混合物に比較して
速やかな溶出を示した。
【0052】試験例17 実施例9で得た本発明医薬組成物を用い、常法により製
造した錠剤を、摂食後のビーグル犬にTAS-301 として30
0mg/bodyの用量で経口投与したときの血漿中濃度推移を
図10に示す。対照としてTAS-301 の粉砕末を常法により
製造したカプセル剤(通常製剤)を投与した。本発明医
薬組成物の最高血漿中濃度(Cmax)及び血漿中濃度曲線
下面積(AUC)は通常製剤と比較して有意に高く(p<0.0
1)、明らかな吸収性の改善が確認された(表16)。
【0053】
【表16】 ────────────────────────────── 組成物 Cmax(μg/mL) AUC0-24 (μg h/mL) ────────────────────────────── 本発明医薬組成物 3.89±1.19 42.6±8.6 通常製剤 1.18±0.43 16.9±6.9 ──────────────────────────────
【0054】実施例12 実施例1で得た本発明医薬組成物300mg に、崩壊剤とし
て低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(商品名: L
H-11、信越化学工業株式会社製)20mgを添加・混合後、
1号ゼラチンカプセルに充填して、カプセル剤を製造し
た。 実施例13 実施例9で得た本発明医薬組成物450mg に、賦形剤とし
てケイ酸カルシウム(商品名:フローライトRE、 株式会
社トクヤマ製)200mg 及び崩壊剤としてコーンスターチ
(日本食品加工株式会社製)500mg を添加・混合後、約
1000kgの圧力で打錠することにより、直径20mmの錠剤を
製造した。
【0055】
【発明の効果】本発明の医薬組成物は、水に難溶性のTA
S-301 の溶解度及び溶解速度を顕著に改善し、その結
果、組成物からの速やかな薬物の溶出を可能とするとと
もに、TAS-301 の吸収性が改善され、所望の薬理作用を
確実に発揮できるという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得た本発明医薬組成物及び比較例
1で得た混合物の粉末X線回析パターンを対比して示し
た図である。
【図2】 実施例1で得た本発明医薬組成物及び比較例
1で得た混合物の示差走査熱量分析(DSC)パターン
を示した図である。
【図3】 実施例1で得た本発明医薬組成物及び比較例
1で得た混合物について日本薬局方一般試験法溶出試験
に従い溶出試験を行った結果を示す図である。
【図4】 実施例1で得た本発明医薬組成物を用い、TA
S-301 として 300 mg/bodyを摂食後のビーグル犬に経口
投与したときの血漿中濃度推移を示した図である。
【図5】 実施例9で得た本発明医薬組成物及び比較例
2で得た混合物の粉末X線回折パターンを対比して示し
た図である。
【図6】 実施例9で得た本発明医薬組成物及び比較例
2で得た混合物の示差走査熱量分析(DSC)パターン
を示した図である。
【図7】 実施例10で得た本発明医薬組成物及び比較
例3で得た混合物の粉末X線回折パターンを対比して示
した図である。
【図8】 実施例11で得た3種類の本発明医薬組成物
の粉末X線回折パターンを示した図である。
【図9】 実施例9で得た本発明医薬組成物及び比較例
2で得た混合物について日本薬局方一般試験法溶出試験
に従い溶出試験を行った結果を示す図である。
【図10】 実施例9で得た本発明医薬組成物を用い、
TAS-301 として 300 mg/bodyを摂食後のビーグル犬に経
口投与したときの血漿中濃度推移を示した図である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3-ビス(4-メトキシフェニル)メチレン
    -2- インドリノンを高分子物質及び/又は無機多孔性物
    質存在下で非晶質化させたことを特徴とする医薬組成
    物。
  2. 【請求項2】 無機多孔性物質がケイ酸カルシウム、ケ
    イ酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、メ
    タケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム
    マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、カオリン、合
    成ヒドロタルサイト、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ
    素、乾燥水酸化アルミニウムゲル、及び沈降炭酸カルシ
    ウムからなる群から選ばれる物質である請求項1記載の
    医薬組成物。
  3. 【請求項3】 高分子物質がヒドロキシプロピルメチル
    セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキ
    シプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプ
    ロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メチ
    ルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ポ
    リビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、アクリ
    ル酸エチル・メタアクリル酸メチルコポリマー、及びメ
    タアクリル酸コポリマーからなる群から選ばれる物質で
    ある請求項1記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】 無機多孔性物質及び/又は高分子物質が
    ケイ酸カルシウム、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ
    酸、合成ケイ酸アルミニウム、ヒドロキシプロピルメチ
    ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフ
    タレート、及びポリビニルピロリドンからなる群から選
    ばれる物質である請求項1記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 3-ビス(4-メトキシフェニル)メチレン
    -2- インドリノンを加熱溶融し、無機多孔性物質存在下
    で非晶質化させることを特徴とする医薬組成物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 3-ビス(4-メトキシフェニル)メチレン
    -2- インドリノンを有機溶媒に溶解し、高分子物質及び
    /又は無機多孔性物質を加えた後、溶媒を留去すること
    を特徴とする医薬組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 無機多孔性物質がケイ酸カルシウム、ケ
    イ酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、、
    メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウ
    ムマグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、カオリン、
    合成ヒドロタルサイト、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケ
    イ素、乾燥水酸化アルミニウムゲル、及び沈降炭酸カル
    シウムからなる群から選ばれる物質である請求項5項又
    は6項記載の医薬組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 高分子物質がヒドロキシプロピルメチル
    セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキ
    シプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプ
    ロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、メチ
    ルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ポ
    リビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、アクリ
    ル酸エチル・メタアクリル酸メチルコポリマー、及びメ
    タアクリル酸コポリマーからなる群から選ばれる物質で
    ある請求項6記載の医薬組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 加熱溶融を攪拌圧縮型押し出し造粒機で
    行う請求項5記載の医薬組成物の製造方法。
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