JPH11246540A - オキセタン基含有カリックス〔4〕レゾルシンアレーン誘導体及びその製造法 - Google Patents

オキセタン基含有カリックス〔4〕レゾルシンアレーン誘導体及びその製造法

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JPH11246540A
JPH11246540A JP5187598A JP5187598A JPH11246540A JP H11246540 A JPH11246540 A JP H11246540A JP 5187598 A JP5187598 A JP 5187598A JP 5187598 A JP5187598 A JP 5187598A JP H11246540 A JPH11246540 A JP H11246540A
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Tatatomi Nishikubo
忠臣 西久保
Atsushi Kameyama
敦 亀山
Hidemasa Okamoto
秀正 岡本
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Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なカリックスアレーン誘導体の提供。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1は水素またはC1−C17の分枝を有すること
もあるアルキル基、R2は共に水素またはC1−C6の分
枝を有することもあるアルキル基を示す。)で示される
オキセタン基含有カリックス〔4〕レゾルシンアレーン
誘導体を一般式(II) 【化2】 (式中、R1は水素またはC1−C17の分枝を有すること
もあるアルキル基、R2は水素またはC1−C6の分枝を
有することもあるアルキル基を示す。)で示されるカリ
ックス〔4〕レゾルシンアレーンにオキセタン基を導入
することにより合成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下記一般式(I)
で表されるオキセタン基含有カリックス〔4〕レゾルシ
ンアレーン誘導体及びその製造法に関する。
【0002】
【化4】 (式中、R1は水素またはC1−C17の分枝を有すること
もあるアルキル基、R2は共に水素またはC1−C6の分
枝を有することもあるアルキル基を表す。)
【0003】
【従来の技術】カリックスアレーンは、複数個のフェノ
ール単位がメチレン基を介して結合した環状オリゴマー
であり、ホスト/ゲスト化学の研究において重要な位置
を占めているが、最近合成法が容易であることや高い耐
熱性を示すことから、新しい機能性材料としての利用が
種々検討されている。カリックスアレーンについての研
究としては、西久保らによる(メタ)アクリロイル基を
有するp−アルキル−カリックスアレーンについての合
成、光反応性、および光硬化させたものの耐熱性につい
ての報告(第45回高分子学会年次大会、11Pf06
8)、同じく西久保らによるビニロキシ基、プロパルギ
ル基、1−プロペニル基を有するp−メチル−カリック
スアレーンの合成とその光カチオン重合についての報告
(第46回高分子学会年次大会、111E18)などが
ある。また、p−メチル−カリックスアレーンのアセチ
ル化物および同アセチル化物より形成されたフィルムに
ついては特公平7−23340号公報に報告されてお
り、金属イオンの選択的分離、抽出に有用なフェノール
基のOH基の水素原子が特定の置換基により置換されて
いる新規カリックスアレーン誘導体については特開平8
−127561号公報に開示されている。一方、二価フ
ェノールのレゾルシンをアルデヒド類を用いて4個結合
した環状オリゴマーであるカリックス〔4〕レゾルシン
アレーン誘導体については、レゾルシンに由来するOH
基の水素原子を特定の置換基により置換したものが表面
改質剤、洗浄剤として提案されている(特開平7−25
2177号公報、および特開平8−245474号公報
参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】機能性材料としてカリ
ックスアレーンについての研究は、まだまだ着手された
ばかりで、多様な市場のニーズに応えるに足りうるカリ
ックスアレーン誘導体はいまだ提供されていないのが現
状である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、新規な反
応性に富んだカリックス〔4〕レゾルシンアレーン誘導
体を創出すべく、種々研究を行った結果、反応性に富む
オキセタン基を含有するカリックス〔4〕レゾルシンア
レーン誘導体が、カリックス〔4〕レゾルシンアレーン
が本来有する耐熱性を維持しつつ、極めて反応性に富ん
でおり、機能性材料用の原料として極めて優れているこ
とを見い出し本発明を完成させたものである。即ち、本
発明は、下記一般式(I)
【0006】
【化5】 (式中、R1、R2は上記の通りの意味を有する。)で表
されるオキセタン基含有カリックス〔4〕レゾルシンア
レーン誘導体及びその製造方法を提供せんとするもので
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】上記一般式(I)で表されるオキ
セタン基含有カリックス〔4〕レゾルシンアレーン誘導
体は、下記一般式(II)
【0008】
【化6】 (式中、R1は水素またはC1−C17の分枝を有すること
もあるアルキル基を表す。)で表されるカリックス
〔4〕レゾルシンアレーンと下記一般式(III)
【0009】
【化7】 (式中、R2は水素またはC1−C6の分枝を有すること
もあるアルキル基を表し、R3はC1−C4の分枝を有す
ることもあるアルキル基、フェニル基またはp−トリル
基を表す。)で表される化合物を、溶媒中で第四オニウ
ム塩の存在下で50〜150℃の温度で1〜50時間反
応させることにより得られる。
【0010】上記一般式(II)で表されるカリックス
〔4〕レゾルシンアレーンは既知の化合物であり、その
合成法はJournal of American Chemical Society, 111,
14, 5397(1989)等に詳述されている。一般式(II)で
表されるカリックス〔4〕リゾルシンアレーンの置換基
R1としては、水素原子に加え、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソ
ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n
−ペンチル基、イソペンチル基、sec−アミル基、t
ert−アミル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、
イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n
−ノニル基など分枝を有しても良いC1−C17のアルキ
ル基が挙げられる。なかでもR1としては水素、メチル
基、エチル基、n−プロピル基が好ましい。
【0011】一般式(III)で表される化合物は、Botij
a Gonzalezらによるスペイン特許第2073995号に
開示の方法により合成できる。即ち、3−アルキル−3
−ヒドロキシメチルオキセタンにR3SO2Cl(式中R
3はp−トリル基などを示す)で表されるスルホニルク
ロリド化合物を適当な塩基性物質例えばピリジンなどの
存在下で有機溶媒中で0℃〜室温(25℃)で反応させ
ることにより容易に合成することができる。この合成法
を図示すれば以下の通りである。
【0012】
【化8】
【0013】上記の合成法により合成された一般式(II
I)で表される化合物は、常法に従って精製した後又は
精製を行わずに使用することができる。しかし、一般に
は、濃縮後、減圧蒸留などの操作により、精製したもの
を使用することが好ましい。一般式(III)で表される
化合物の置換基R2としては、水素原子に加えて、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ter
t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、se
c−アミル基、tert−アミル基、ネオペンチル基、
n−ヘキシル基、イソヘキシル基などの分枝を有しても
よいC1−C6のアルキル基が挙げられる。メチル基又は
エチル基が好ましい例として例示される。また、同化合
物の置換基R3としては、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の分枝を
有してもよいC1−C4のアルキル基や、フェニル基、p
−トリル基などが挙げられる。より好ましくはp−トリ
ル基が挙げられる。
【0014】上記一般式(III)で表される化合物とし
ては、R2がメチル基で、R3がp−トリル基である3−
メチル−3−オキセタニルメチルトシレート(以下MO
MTと称すことがある)や、R2がエチル基で、R3がp
−トリル基である3−エチル−3−オキセタニルメチル
トシレート(以下EOMTと称すことがある)が例示さ
れる。
【0015】上記一般式(III)で表される化合物の合
成の際使用する溶媒としては、ベンゼン、トルエン、ピ
リジンなどの芳香族有機溶媒が挙げられる。これらの有
機溶媒の使用量については、特に制限はないが、3−ア
ルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタンと式R3SO2
Cl(式中R3は上記と同じ)で表されるスルホニル化
合物の合計量(重量)を1としたとき、2〜20倍(容
量)となるような割合で使用すればよい。
【0016】上記一般式(III)で表される化合物の合
成に際しては、塩基性物質を使用することが好ましい。
塩基性物質としては、水酸化アンモニウム(アンモニア
水)、KOH,NaOHなどのアルカリ金属の水酸化物
などの無機の塩基性物質やトリエチルアミン、ピリジン
などの有機の塩基性物質が挙げられる。塩基性物質の使
用量は、式R3SO2Cl(式中R3は上記と同じ)で表
されるスルホニル化合物1モル当たり1.0〜1.2モ
ルの割合で使用すればよい。
【0017】3−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキ
セタンと式R3SO2Cl(式中R3は上記と同じ)で表
されるスルホニル化合物との使用量は通常は等モルであ
るが、いずれか一方を過剰に使用してもよい。即ち、3
−アルキル−3−ヒドロキシメチルオキセタン1モルに
対して、上記のスルホニル化合物を0.9〜1.1モル
の割合で使用してもよい。通常、反応は0℃〜室温(2
5℃)で30分ないし10時間行えばよい。撹拌は必ず
しも必須ではないが、均一な反応の進行および反応促進
のためには撹拌を行った方がよい。
【0018】上記一般式(II)で表されるカリックス
〔4〕レゾルシンアレーンと上記一般式(III)で表さ
れる化合物との反応は通常溶媒中で行う。かかる溶媒と
しては、一般式(II)で表されるカリックス〔4〕レゾ
ルシンアレーンと一般式(III)で表される化合物との
反応を反応溶媒中で均一に行うため、適用される反応温
度において少なくとも、液体状態を維持できる高沸点
で、上記一般式(II)で表されるカリックス〔4〕レゾ
ルシンアレーン及び/又は一般式(III)で表される化
合物ならびに目的生成物のオキセタン基含有カリックス
〔4〕レゾルシンアレーン誘導体を溶解もしくは膨潤す
る作用を有し、かつこれらの化合物と反応性を有しない
ものであれば、使用可能である。かかる溶媒としては、
テトラヒドロフラン(THF)、N,N−ジメチルホル
ムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド
(DMAC)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘ
キサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、N−メチル
−2−ピロリドン(NMP)などが挙げられる。中で
も、DMF,DMAC,NMPが好適に使用される。上
記の溶媒は、一般式(II)で表されるカリックス〔4〕
レゾルシンアレーンと一般式(III)で表される化合物
の合計量1重量部当たり容量で2〜20倍を使用すれば
よい。即ち、一般式(II)で表されるカリックス〔4〕
レゾルシンアレーンと一般式(III)で表される化合物
の合計1gに対し2〜20mlの割合で使用すればよ
い。
【0019】一般式(II)で表されるカリックス〔4〕
レゾルシンアレーンと一般式(III)で表される化合物
との反応は通常塩基性物質の存在下で行う。かかる塩基
性物質としては、NH4OH(アンモニア水)、アルカ
リ金属水酸化物(KOH,NaOH,LiOH等)、ア
ルカリ土類金属水酸化物(Ca(OH)2,Mg(OH)
2,Ba(OH)2等)などの無機の塩基性物質が挙げら
れる。使用する塩基性物質の量は、使用する一般式(II
I)で表される化合物に対し等モル量であるが、若干過
剰に使用してもよく一般式(III)で表される化合物1
モルに対し1.0〜1.2モルの範囲内で使用すればよ
い。塩基性物質を使用することにより、副生するスルホ
ン酸(R3SO3H)、例えばp−トルエンスルホン酸を
目的生成物オキセタン基含有カリックス〔4〕レゾルシ
ンアレーン誘導体から分離し易くするのに、金属塩やア
ンモニウム塩にするためのものであって、従って、本反
応に必要不可欠のものではないことは勿論である。
【0020】一般式(II)で表されるカリックス〔4〕
レゾルシンアレーンと一般式(III)で表される化合物
との反応に触媒として使用する第四オニウム塩として
は、下記一般式(IV)で表される化合物が挙げられる。
【0021】
【化9】 (式中、R4〜R10は、互いに同一でも異なっていても
よく、水素原子、ヒドロキシアルキル基、アルキル基、
アリール基またはアルアルキル基を表し、これらがアル
キル基もしくはアルアルキル基である場合は、炭素数1
〜30の直鎖状、分枝状または環状の炭化水素基であ
る。M1は、窒素原子、リン原子、砒素原子またはアン
チモン原子を表し、M2は、酸素原子、硫黄原子、セレ
ン原子または錫原子を表し、そしてM3は、ヨウ素原子
を表す。またXは、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ
ド、炭酸基、重炭酸基、リン酸二水素基および重硫酸基
からなる群より選ばれる1価の陰イオンを表す)で示さ
れる化合物である。具体的には、前記一般式(IV)にお
いて、M1が窒素原子である場合のアンモニウム化合
物、M1がリン原子である場合のホスホニウム化合物、
M1が砒素原子である場合のアルソニウム化合物、M1が
アンチモン原子である場合のスチボニウム化合物、M2
が酸素原子である場合のオキソニウム化合物、M2が硫
黄原子である場合のスルホニウム化合物、M2がセレン
原子である場合のセレノニウム化合物、M2が錫原子で
ある場合のスタンノニウム化合物、そして、M3がヨウ
素である場合のヨードニウム化合物などが挙げられる。
【0022】そして、上記のアンモニウム化合物の具体
例として、テトラn−ブチルアンモニウムクロライド
(TBAC)、テトラn−ブチルアンモニウムブロマイ
ド(TBAB)およびテトラn−ブチルアンモニウムア
イオダイド(TBAI)などのテトラn−ブチルアンモ
ニウムハライド(TBAX)が挙げられる。また、上記
のホスホニウム化合物の具体例としては、テトラn−ブ
チルホスホニウムクロライド(TBPC)、テトラn−
ブチルホスホニウムブロマイド(TBPB)およびテト
ラn−ブチルホスホニウムアイオダイド(TBPI)な
どのテトラn−ブチルホスホニウムハライド(TBP
X)およびテトラフェニルホスホニウムクロライド(T
PPC)、テトラフェニルホスホニウムブロマイド(T
PPB)およびテトラフェニルホスホニウムアイオダイ
ド(TPPI)などのテトラフェニルホスホニウムハラ
イド(TPPX)などが挙げられる。
【0023】本発明では、上述した第四オニウム塩触媒
の中でも、TBAC、TBABおよびTBAIなどのT
BAX、TBPC、TBPBおよびTBPIなどのTB
PX、および、TPPC、TPPBおよびTPPIなど
のTPPXなどのアンモニウム化合物やホスホニウム化
合物の使用が好ましい。尚、本発明においては、触媒と
して上記第四オニウム塩の中から選ばれる2種以上を混
合して用いてもかまわない。上記第四オニウム塩触媒
は、一般式(III)で表される化合物1モル当たり0.
01〜0.1モルの割合で使用すればよい。一般式(II
I)で表される化合物の使用量は、一般式(II)で表さ
れるカリックス〔4〕レゾルシンアレーンの2倍モル量
であればよいが、それより少なくてもあるいは過剰でも
よく、一般式(II)で表されるカリックス〔4〕レゾル
シンアレーンの1モル当たり一般式(III)で表される
化合物を1.8〜3.0モルの範囲内で使用すればよ
い。
【0024】一般式(II)で表されるカリックス〔4〕
レゾルシンアレーンと一般式(III)で表される化合物
との反応は常圧下で通常50℃〜150℃の温度で1〜
50時間行えばよい。反応は、窒素ガス、アルゴンガ
ス、ヘリウムガスなどの不活性ガス雰囲気下で行うこと
が好ましい。均一な反応の進行と反応促進のためには撹
拌することが好ましい。尚、一般式(I)の合成法を図
示すれば以下の通りである。
【0025】
【化10】 (上式においてR1,R2およびR3は前記と同じであ
る。) かくして得られる一般式(I)で表されるオキセタン基
含有カリックス〔4〕レゾルシンアレーン誘導体として
は下式で示されるものが例示される。
【0026】
【化11】
【0027】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、
勿論、本発明は以下の実施例により何等制限を受けるも
のではない。 (実施例1) (1)メチルカリックス〔4〕レゾルシンアレーン(C
RA)の合成 撹拌機付きの50mlのガラス製オートクレーブに、窒
素ガス気流下でレゾルシン1.71g(15.5m m
ol)を20mlのエタノールに溶解して入れアセトア
ルデヒド1.12g(15.6m mol)を加えた。
氷浴上で2.5mlの12N−HCl水溶液を滴下した
後、70℃に加熱しながら10時間撹拌した。反応混合
物溶液を1リットルの水に投入すると黄色沈澱が析出し
た。析出した黄色沈澱物を吸引濾過して80℃の温水2
リットルで洗浄し、最終的に濾液が中性を示すのを確認
し、得られた沈澱物を真空乾燥器で60℃に加熱して乾
燥した。乾燥物をクロロホルムと酢酸エチルの混合溶媒
で再結晶を行い精製して白色の粒状結晶を得た。この時
の収率は72%であった。
【0028】(2)3−エチル−3−オキセタニルメチ
ルトシレート(EOMT)の合成 5.81g(50m mol)の3−エチル−3−ヒド
ロキシメチルオキセタンと9.53g(50m mo
l)のp−トルエンスルホニルクロリドを30mlのピ
リジンを含む100ml容量の三角フラスコに加え、こ
れを室温で撹拌しながら1時間反応させた。反応終了
後、析出したピリジン塩酸塩を濾別し、濾別したピリジ
ン塩酸塩を酢酸エチルで洗浄し、酢酸エチル溶液を濾液
に加えた。得られた混液を分液ロートに移し、これを蒸
留水で3回洗浄し分離した有機層に硫酸マグネシウムを
加えて脱水した。硫酸マグネシウムを濾取し、濾液を濃
縮したのち、更に減圧蒸留により精製した。11.2g
のEOMTが得られた。収率は83%である。得られた
EOMTの物性は以下の通りである。 bp=154〜155℃(0.1mmHg) ・IR(neat,cm-1) 1597(ν C=C of aromatic),1362,11
76(ν S=O) 1096,980(ν C-O-C of cyclic ether),837(ν S-O) ・1H-NMR(200MHz,CDCl3,TMS):δ(ppm) 0.84(t,J=7.3Hz,3.0H,CH2 CH3 ),1.60-1.84(q,J=7.3Hz,2.
0H,CH2 CH3) 2.55(s,3.0H,Ph-CH3 ),4.26(s,2.1H,O-CH2 -SO2) 4.32-4.35(d,J=6.8Hz,2.0H,C-CH2 -O),4.38-4.44(d,J=6.
8Hz,2.0H,C-CH2 -O) 7.35-7.39(d,J=8.1Hz,2.0H,aromatic H),7.79-7.83(d,J
=8.1Hz,2.0H,aromaticH)
【0029】(3)オキセタン基含有カリックス〔4〕
レゾルシンアレーン誘導体(1)の合成 0.34g(2.5m mol)のCRA、1.36g
(5.0m mol)のEOMT、0.28g(5.0
m mol)のKOH、0.08g(0.25m mo
l)のテトラn−ブチルアンモニウムブロマイド(TB
AB)を3mlのN−メチル−2−ピロリドンを含む1
0ml容量のナスフラスに加え、70℃に加熱し窒素雰
囲気下で撹拌しながら、24時間反応させた。反応終了
後、反応母液を分液ロートに移し、クロロホルムを加え
た後、蒸留水で3回洗浄した。分離した有機層は硫酸マ
グネシウムを加えて脱水した。硫酸マグネシウムを濾別
後、濃縮し得られた残渣をエタノールに加え、再沈殿さ
せ精製した。エタノールによる再沈殿精製操作は2回繰
り返した。0.57gの白色の粉末固体が得られた。収
率は69%である。このものの1H−NMRのデータは
以下の通りである。 0.82(t,J=7.3Hz,12.0H,CH2 C
H3 ),1.02(t,J=7.3Hz,12.0H,
CH2 CH3 ) 1.43(d,J=6.8Hz,12.0H,CHCH
3 ),1.65(q,J=7.3Hz,8.0H,CH
2 CH3) 1.92(q,J=7.3Hz,8.0H,CH2 CH
3),3.62(d,J=5.9Hz,8.0H,
Ha) 3.84(d,J=5.9Hz,8.0H,Hb),
4.00−4.34(m,12.0H,CH,CH2) 4.53(d,J=5.9Hz,Ha),4.60−
4.80(m,12.0H,CH2,Hb),6.06
(s,2.0H,aromatic H) 6.17(s,2.0H,aromatic H),
6.54(s,2.0H,aromatic H),
7.30(s,2.0H,aromatic H)
【0030】
【化12】
【0031】また、白色の粉末固体をクロロホルムに溶
解させ、このクロロホルム溶液を用いてキャスト法によ
りフィルムを製造したときのフィルムのIRデータは以
下の通りである。 ・IR(Film,cm-1) 1457(ν C=C of aromatic),1209(ν
arC-O-C of ether) 983(ν C-O-C of cyclic ether) 更に、この白色粉末固体の元素分析値は、C:72.1
8%、H:8.57%であり、組成式C80H112O16に
対する計算値C:72.26%、H:8.49%によく
一致した。尚、上記の1H−NMRスペクトルは図1と
して、またIRスペクトルは図2としてこの明細書に添
付した。
【0032】(実施例2) (1)3−メチル−3−オキセタニルメチルトシレート
(MOMT)の合成 実施例1の(2)EOMTの合成において、3−エチル
−3−ヒドロキシメチルオキセタンを3−メチル−3−
ヒドロキシメチルオキセタンに代えた以外は、実施例1
の(2)と全く同様に行った。11.5gのMOMTが
得られた。収率は90%である。
【0033】(2)オキセタン基含有カリックス〔4〕
レゾルシンアレーン誘導体(2)の合成 実施例1の(3)において、EOMTをMOMT1.2
8g(5.0m mol)に代えた以外は、実施例1の
(3)と全く同様に行った。0.51gの白色の粉末固
体が得られた。収率は67%である。このものの1H−
NMRのデータは以下の通りである。 ・1H-NMR(200MHz,CDCl3,TMS):δ(ppm) 1.22(s,12.0H,CH3),1.45(d,J=6.8Hz,12.0H,CHCH3 ),1.52
(s,12.0H,CH3) 3.50(d,J=5.9Hz,8.0H,Ha),3.79(d,J=5.9Hz,8.0H,Hb) 4.02-4.32(m,12.0H,CH,CH2),4.50(d,J=5.9Hz,Ha) 4.60-4.82(m,12.0H,CH2,Hb),6.03(s,2.0H,aromatic Hc) 6.13(s,2.0H,aromatic Hc),6.51(s,2.0H,aromatic Hc),
7.31(s,2.0H,aromaticHc)
【0034】
【化13】
【0035】また、キャスト法により製造したフィルム
のIRデータは以下の通りである。 ・IR(Film,cm-1) 1458(ν C=C of aromatic),1188(ν
arC-O-C of ether) 975(ν C-O-C of cyclic ether) かくして得られた標記化合物の元素分析値は以下の通り
である。 実測値: C:70.96% ,H:8.07% 計算値: C:71.03% ,H:7.95%(C72H96O16として)
【0036】
【発明の効果】オキセタン基をカリックス〔4〕レゾル
シンアレーンに導入することにより、耐熱性を維持しか
つ反応性が付与されるので、各種機能性材料としての利
用がより一層増大することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られたオキセタン基含有カリッ
クス〔4〕レゾルシンアレーン誘導体の1H−NMRス
ペクトルを示す。
【図2】 実施例1で得られたオキセタン基含有カリッ
クス〔4〕レゾルシンアレーン誘導体のIRスペクトル
を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるオキセタン
    基含有カリックス〔4〕レゾルシンアレーン誘導体。 【化1】 (式中、R1は水素またはC1−C17の分枝を有すること
    もあるアルキル基、R2は共に水素またはC1−C6の分
    枝を有することもあるアルキル基を表す。)
  2. 【請求項2】下記一般式(II) 【化2】 (式中、R1は水素またはC1−C17の分枝を有すること
    もあるアルキル基を表す。)で表されるカリックス
    〔4〕レゾルシンアレーンと下記一般式(III) 【化3】 (式中、R2は水素またはC1−C6の分枝を有すること
    もあるアルキル基を表し、R3はC1−C4の分枝を有す
    ることもあるアルキル基、フェニル基またはp−トリル
    基を表す。)で表される化合物とを、反応溶媒中、第四
    オニウム塩の存在下に50〜150℃の温度で1〜50
    時間反応させることを特徴とする請求項1に記載のオキ
    セタン基含有カリックス〔4〕レゾルシンアレーン誘導
    体の製造法。
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