JPH11247983A - 変速比無限大無段変速機の変速御装置 - Google Patents

変速比無限大無段変速機の変速御装置

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JPH11247983A
JPH11247983A JP4708598A JP4708598A JPH11247983A JP H11247983 A JPH11247983 A JP H11247983A JP 4708598 A JP4708598 A JP 4708598A JP 4708598 A JP4708598 A JP 4708598A JP H11247983 A JPH11247983 A JP H11247983A
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JP
Japan
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transmission
range
tilt angle
continuously variable
vehicle
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Application number
JP4708598A
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English (en)
Inventor
Motoharu Nishio
元治 西尾
Yoshiaki Kato
芳章 加藤
Hisaaki Higashijima
尚秋 東島
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 停車位置から走行位置へシフトレバーが操作
されたときに、確実に選択された進行方向へトルクを伝
達する。 【解決手段】 車両の運転状態として少なくとも車速を
検出する車速センサ84と、走行レンジとしてのDレン
ジ、Rレンジ及び停車レンジとしてのNレンジ、Pレン
ジを選択するシフトセレクタ83を備えて、車速が0Km
/hで、DレンジまたはRレンジを選択したときには、パ
ワーローラの傾転角をギヤードニュートラルよりも選択
した走行レンジの進行方向側に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両などに採用さ
れる無段変速機、特に変速比無限大無段変速機の変速御
装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から車両の変速機として、ベルト式
やトロイダル型の無段変速機が知られており、このよう
な無段変速機の変速領域をさらに拡大するために、無段
変速機に一定変速機と遊星歯車機構を組み合わせて変速
比を無限大まで制御可能とする変速比無限大無段変速機
が知られており、例えば、特願平9−63049号など
がある。
【0003】これは、エンジンに連結される変速比無限
大無段変速機のユニット入力軸に変速比を連続的に変更
可能な無段変速機と、一定変速機(減速機)を並列的に
連結するとともに、これらの出力軸を遊星歯車機構で結
合したもので、無段変速機の出力軸4遊星歯車機構のサ
ンギアに、一定変速機の出力軸はローレジュームクラッ
チ(以下、動力循環モードクラッチという)を介して遊
星歯車機構のキャリアに連結される。
【0004】サンギアと連結した無段変速機出力軸はダ
イレクトクラッチ(以下、直結モードクラッチという)
を介して変速比無限大無段変速機の出力軸であるユニッ
ト出力軸に結合される一方、遊星歯車機構のリングギア
もユニット出力軸に結合される。
【0005】このような変速比無限大無段変速機では、
動力循環モードクラッチを接続する一方、直結モードク
ラッチを遮断することにより、無段変速機と一定変速機
の変速比の差に応じて、総減速比を負の値から正の値ま
で無限大(ギヤードニュートラル)を含んでほぼ連続的
に制御を行うローレジューム状態(以下、動力循環モー
ドという)と、動力循環モードクラッチを遮断する一
方、直結モードクラッチを接続して無段変速機の変速比
と無段変速機出力ギヤ列の変速比の積に応じた変速比と
なる直結状態(以下、直結モードという)を選択的に使
用することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の変速比無限大無段変速機の変速制御装置にあって
は、総減速比が無限大となる中立位置で車両を停止させ
て、シフトレバーをニュートラルレンジ(Nレンジ)や
パーキングレンジ(Pレンジ)に設定した状態では、無
段変速機が無負荷状態であるため、総減速比が無限大と
なる中立位置を保持するのが難しく、特に、無段変速機
としてトロイダル型を用いた場合では、寸法公差等によ
って総減速比が中立位置から前進方向あるいは後退方向
へ僅かにずれてしまう場合があり、この状態でシフトレ
バーをNレンジあるいはPレンジからドライブレンジ
(Dレンジ)またはリバースレンジ(Rレンジ)へ切り
換えると、Dレンジを選択したにもかかわらず、一旦後
退側にトルクが発生した後に、ニュートラルとなった
り、あるいは、Rレンジを選択したにもかかわらず、一
旦前進側にトルクが発生した後に、ニュートラルとなっ
て、運転者に違和感を与えるという問題があった。
【0007】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、停車位置から走行位置へシフトレバーが操
作されたときに、確実に選択された進行方向へトルクを
伝達することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、入出力デ
ィスクに挟持されたパワーローラを傾転させることで変
速比を連続的に変更する無段変速機と一定変速機とをユ
ニット入力軸にそれぞれ連結するとともに、無段変速機
と一定変速機の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モード
クラッチ及び直結モードクラッチを介してユニット出力
軸に連結した変速比無限大無段変速機と、車両の運転状
態に応じて前記動力循環モードクラッチを締結する動力
循環モード及び直結モードクラッチを締結する直結モー
ドのうちの一方を選択するとともに、無段変速機のパワ
ーローラの傾転角を制御する変速制御手段とを備えた変
速比無限大無段変速機の変速御装置において、車両の運
転状態として少なくとも車速を検出する車速検出手段
と、少なくとも走行レンジと停車レンジを備えるととも
に、これらレンジを選択する変速指令手段と、前記パワ
ーローラの傾転角を検出する実変速比検出手段とを備
え、前記変速制御手段は、前記車速が0のときには、変
速指令手段が選択したレンジの進行方向に対応するよ
う、前記パワーローラの傾転角を設定する。
【0009】また、第2の発明は、入出力ディスクに挟
持されたパワーローラを傾転させることで変速比を連続
的に変更する無段変速機と一定変速機とをユニット入力
軸にそれぞれ連結するとともに、無段変速機と一定変速
機の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モードクラッチ及
び直結モードクラッチを介してユニット出力軸に連結し
た変速比無限大無段変速機と、車両の運転状態に応じて
前記動力循環モードクラッチを締結する動力循環モード
及び直結モードクラッチを締結する直結モードのうちの
一方を選択するとともに、無段変速機のパワーローラの
傾転角を制御する変速制御手段とを備えた変速比無限大
無段変速機の変速御装置において、車両の運転状態とし
て少なくとも車速を検出する車速検出手段と、少なくと
も走行レンジと停車レンジを備えるとともに、これらレ
ンジを選択する変速指令手段と、前記パワーローラの傾
転角を検出する実変速比検出手段とを備えて、前記変速
制御手段は、前記車速が0で、変速指令手段が停車レン
ジを選択したときには、前記パワーローラの傾転角をギ
ヤードニュートラルに対応した値に設定する。
【0010】また、第3の発明は、入出力ディスクに挟
持されたパワーローラを傾転させることで変速比を連続
的に変更する無段変速機と一定変速機とをユニット入力
軸にそれぞれ連結するとともに、無段変速機と一定変速
機の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モードクラッチ及
び直結モードクラッチを介してユニット出力軸に連結し
た変速比無限大無段変速機と、車両の運転状態に応じて
前記動力循環モードクラッチを締結する動力循環モード
及び直結モードクラッチを締結する直結モードのうちの
一方を選択するとともに、無段変速機のパワーローラの
傾転角を制御する変速制御手段とを備えた変速比無限大
無段変速機の変速御装置において、車両の運転状態とし
て少なくとも車速を検出する車速検出手段と、少なくと
も進行方向を選択可能な走行レンジ及び停車レンジを備
えるとともに、これらレンジを選択する変速指令手段
と、前記パワーローラの傾転角を検出する実変速比検出
手段とを備えて、前記変速制御手段は、前記車速が0
で、変速指令手段が走行レンジを選択したときには、前
記パワーローラの傾転角をギヤードニュートラルよりも
走行レンジの進行方向側に設定する。
【0011】また、第4の発明は、入出力ディスクに挟
持されたパワーローラを傾転させることで変速比を連続
的に変更する無段変速機と一定変速機とをユニット入力
軸にそれぞれ連結するとともに、無段変速機と一定変速
機の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モードクラッチ及
び直結モードクラッチを介してユニット出力軸に連結し
た変速比無限大無段変速機と、車両の運転状態に応じて
前記動力循環モードクラッチを締結する動力循環モード
及び直結モードクラッチを締結する直結モードのうちの
一方を選択するとともに、無段変速機のパワーローラの
傾転角を制御する変速制御手段とを備えた変速比無限大
無段変速機の変速御装置において、車両の運転状態とし
て少なくとも車速とアクセルペダルの踏み込み量を検出
する手段と、少なくとも走行レンジと停車レンジを備え
るとともに、これらレンジを選択する変速指令手段と、
前記パワーローラの傾転角を検出する実変速比検出手段
とを備えて、前記変速制御手段は、前記車速が0よりも
大または小で、変速指令手段が停車レンジを選択したと
きには、前記パワーローラの傾転角を車速とアクセルペ
ダルの踏み込み量に基づいて設定する。
【0012】また、第5の発明は、前記第1ないし第4
の発明のいずれかひとつにおいて、前記実変速比検出手
段は、前記入力ディスク及び出力ディスクの回転数の比
またはこの比に相当する値に基づいて、パワーローラの
傾転角を検出する。
【0013】また、第6の発明は、前記第3の発明にお
いて、前記変速制御手段は、前記車速が0で、変速指令
手段が走行レンジを選択したときに、前記パワーローラ
の傾転角がギヤードニュートラルよりも走行レンジの進
行方向とは反対側にある間は、前記動力循環モードクラ
ッチの締結を禁止する。
【0014】また、第7の発明は、前記第6の発明にお
いて、前記変速制御手段は、前記パワーローラの傾転角
がギヤードニュートラルよりも走行レンジの進行方向側
となってから前記動力循環モードクラッチを徐々に締結
する。
【0015】
【発明の効果】第1の発明は、車速が0Km/hのときに
は、変速指令手段が選択したレンジの進行方向となるよ
うパワーローラの傾転角を設定するため、例えば、走行
レンジとして、Dレンジを選択したときには、パワーロ
ーラの傾転角が前進側に、Rレンジを選択したときに
は、パワーローラの傾転角が後退側になるよう設定さ
れ、停車レンジとしてNレンジまたはPレンジが選択さ
れたときには、ギヤードニュートラルとなるよう、パワ
ーローラの傾転角が設定されるため、発進時には必ず変
速指令手段で設定した進行方向へトルクが伝達され、前
記従来例のように運転者が操作した進行方向と逆方向に
トルクが伝達されるのを確実に防止して、変速比無限大
無段変速を備えた車両の運転性を大幅に向上させること
ができる。
【0016】また、第2の発明は、車速が0Km/hで、変
速指令手段が停車レンジ(例えば、NレンジまたはPレ
ンジ)を選択したときには、パワーローラの傾転角を動
力循環モードのギヤードニュートラルに対応した値に設
定するため、変速指令手段を走行レンジ(例えば、Dレ
ンジまたはRレンジ)に切り換えて発進する際には、必
ず進行方向へトルクが伝達されるので、前記従来例のよ
うに運転者が操作した進行方向と逆方向にトルクが伝達
されるのを確実に防止して、変速比無限大無段変速を備
えた車両の運転性を大幅に向上させることができる。
【0017】また、第3の発明は、車速が0Km/hで、変
速指令手段が走行レンジ(例えば、DレンジまたはRレ
ンジ)を選択したときには、パワーローラの傾転角を、
動力循環モードのギヤードニュートラルよりも走行レン
ジの進行方向側となるよう設定するため、例えば、Dレ
ンジではギヤードニュートラルよりも前進側に傾転角が
設定され、Rレンジではギヤードニュートラルよりも後
退側に傾転角が設定され、発進時には必ず変速指令手段
で設定した進行方向へトルクが伝達され、前記従来例の
ように運転者が操作した進行方向と逆方向にトルクが伝
達されるのを確実に防止して、変速比無限大無段変速を
備えた車両の運転性を大幅に向上させることができる。
【0018】また、第4の発明は、車速が前進または後
退を示す一方、変速指令手段が停車レンジ(例えば、N
レンジまたはPレンジ)を選択したときに、パワーロー
ラの傾転角を、車速とアクセルペダルの踏み込み量に基
づいて設定するため、例えば、Dレンジ等で走行中にN
レンジへシフト操作が行われた場合には、車速とアクセ
ルペダルの踏み込み量等の運転状態に応じた傾転角とな
るように変速制御が行われるため、再びNレンジからD
レンジへ復帰した場合には、変速ショックを生じること
なく円滑に元のシフト位置へ復帰することができ、変速
比無限大無段変速を備えた車両の運転性を大幅に向上さ
せることができる。
【0019】また、第5の発明は、実変速比検出手段
は、入力ディスク及び出力ディスクの回転数の比または
この比に相当する値に基づいて、パワーローラの傾転角
を検出するため、容易かつ正確にパワーローラの傾転角
を求めることができる。
【0020】また、第6の発明は、車速が0Km/hで、変
速指令手段が走行レンジを選択したときには、パワーロ
ーラの傾転角がギヤードニュートラルよりも走行レンジ
の進行方向とは反対側にある間は、動力循環モードクラ
ッチの締結を禁止するため、例えば、停車状態でDレン
ジまたはRレンジに設定されると、パワーローラの傾転
角がギヤードニュートラルの位置よりも前進側または後
退側となるまでは、動力循環モードクラッチ9の締結が
禁止されてトルクの伝達が遮断されるため、前記従来例
のように運転者が操作した進行方向と逆方向にトルクが
伝達されるのを確実に防止して、変速比無限大無段変速
を備えた車両の運転性を大幅に向上させることができ
る。
【0021】また、第7の発明は、パワーローラの傾転
角がギヤードニュートラルよりも走行レンジの進行方向
側となってから動力循環モードクラッチを徐々に締結す
るようにしたため、NレンジまたはRレンジ等の停車レ
ンジの無負荷状態では変速速度が過大になりやすいトロ
イダル型無段変速機を用いた場合でも、例えば、N→D
セレクト操作を行った場合では、傾転角が前進側になっ
てから、初めて動力循環モードクラッチの締結が開始さ
れ、かつ、この締結が徐々に行われるため、傾転角が前
進側となっていたパワーローラは、ギヤードニュートラ
ルの中立位置φ0へ向けて緩やかに変化するため、変速
ショックを与えることがなく、円滑な変速制御を行っ
て、変速比無限大無段変速を備えた車両の運転性を大幅
に向上させることができる。
【0022】
【実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付図面に
基づいて説明する。
【0023】図1〜図4は、トロイダル型無段変速機を
用いて変速比無限大無段変速機を構成した一例を示す。
【0024】これは、図1に示すように、エンジンに連
結される変速比無限大無段変速機のユニット入力軸1
に、変速比を連続的に変更可能な無段変速機2と、ギア
3a、3bから構成された一定変速機3(減速機)を並
列的に連結するとともに、これらの出力軸4、3cを遊
星歯車機構5で結合したもので、無段変速機2の出力軸
4は遊星歯車機構5のサンギア5aに、一定変速機3の
出力軸3cはローレジュームクラッチ9(以下、動力循
環モードクラッチ9という)を介して遊星歯車機構5の
キャリア5bに連結される。
【0025】サンギア5aと連結した無段変速機出力軸
4はダイレクトクラッチ10(以下、直結モードクラッ
チ10という)を介して変速比無限大無段変速機の出力
軸であるユニット出力軸6に結合される一方、遊星歯車
機構5のリングギア5cもユニット出力軸6に結合され
る。
【0026】ユニット出力軸6には変速機出力ギヤ7が
設けられ、この変速機出力ギヤ7は差動ギヤ8のファイ
ナルギヤ12aと歯合し、所定の総減速比で差動ギヤ8
と結合した駆動軸11a、11bに駆動力が伝達され
る。
【0027】無段変速機2は、図1に示すように、2組
の入力ディスク21、出力ディスク22で、パワーロー
ラ20をそれぞれ挟持、押圧するダブルキャビティのト
ロイダル型で構成され、パワーローラ20は、図2に示
すように、下端を油圧シリンダ30に支持されて軸まわ
りに回転可能なトラニオン軸23に軸支される。
【0028】この油圧シリンダ30は、ピストン31に
よって上下の油室30A、30Bが画成され、ピストン
31の図中下方には、軸71を介してカム72が固設さ
れる。
【0029】さらに、このカム72の図中下方には補正
信号圧シリンダ60が配設され、この補正信号圧シリン
ダ60にはカム72と摺接するロッド62が伸縮自在に
突設され、このロッド62の下端にはピストン61が固
設されており、補正信号圧シリンダ60の内部はピスト
ン61によって2つの油室60A、60Bに画成され
る。
【0030】そして、油室60Bにはロッド62の端部
をカム72へ向けて付勢するスプリング64が収装さ
れ、さらに、油室60Bにはドレンポート63Bが開口
し、油室60B内の作動油が排出される。
【0031】また、油室60Aにはポート63Aが開口
し、補正信号圧PSDがコントロールバルブ50に形成さ
れた補正信号圧ポート53Aへ導かれる一方、ポート6
3Aは絞り65を介して後述するソレノイド弁82から
の信号圧PSOLを導く信号圧ポート63Cと連通する。
【0032】なお、上記軸71、カム72、ロッド6
2、スプリング64より、変位伝達手段70が構成され
る。
【0033】上記油圧シリンダ30の油室30A、30
Bの油圧は、軸方向へ摺動自在なスプールを備えたコン
トロールバルブ50によって調整される。
【0034】コントロールバルブ50は、図2に示すよ
うに、スプール51の両端部52aと52eの間に、3
つのランド52b、52c、52dが所定の間隔で形成
され、この端部52eの図中右側の端面とこのコントロ
ールバルブ50の内端部との間には、スプール51を図
中左側へ向けて付勢するスプリング54が介装される。
【0035】一方、スプール51の端部52aの図中左
側の端面に面したコントロールバルブ50の内周には、
補正信号圧シリンダ60からの補正信号圧PSDを導く補
正信号圧ポート53Aが開口し、スプール51は上記ス
プリング54の付勢力FSPRに抗して補正信号圧PSD
応じて変位する。
【0036】さらに、左側の端部52aとランド52b
及びランド52cとランド52dとの間に対向する内周
には、油路90を介して油圧シリンダ30の下方の油室
30Aと連通するポート53B、53Gが形成され、右
側の端部52eとランド52d及びランド52bとラン
ド52cとの間に対向する内周には、油路91を介して
油圧シリンダ30の上方の油室30Bと連通するポート
53D、53Iがそれぞれ形成される。
【0037】ランド52cと対向する内周には、後述す
るプレッシャーレギュレーターバルブ310からの元圧
と連通するライン圧ポート53E、53Fが開口し、ラ
ンド52cの変位に応じてポート53D又は53Gのう
ちの一方へライン圧PLを供給する。
【0038】一方、ランド52b、52dと対向する内
周には図示しないドレンタンクと連通するドレンポート
53C、53Hが開口して、ランド52b、52dの変
位に応じてポート53Dまたは53Gのうちの一方をド
レンタンクに接続する。これらのランド及びポートは、
油圧シリンダ30のトルク伝達力の減少側の油室30A
と増大側の油室30Bの差圧調整手段を構成する。
【0039】なお端部52eに面した内周にはドレンポ
ート53Jが開口して作動油が排出される。
【0040】さらに、スプール51の端部52a、52
eの外径は等しく設定され、各ランド52b〜52dの
外径もそれぞれ等しく設定されて、ランドの外径は端部
の外径よりも大きく設定され、端部52aと対向する内
周にはカラー55が介装される。
【0041】図3は、コントロールバルブ50へライン
圧PLを供給する油圧供給源(オイルポンプ)300か
らの油圧回路を示しており、オイルポンプ300から吐
出される作動油圧は、プレッシャーレギュレーターバル
ブ310により設定圧力値に調圧され、この調圧された
油圧(ライン圧PL)が、元圧油路340及び350を
介して、図4に示すシフトセレクタ83に連動するマニ
ュアルバルブ320のポート322及び動力循環モード
クラッチ制御用バルブ330のポートに供給される。
【0042】マニュアルバルブ320は、走行レンジと
してのDレンジ(ドライブレンジ)ポート323及び後
退レンジとしてのRレンジ(リバースレンジ)ポート3
21がシャトル弁80を介してコントロールバルブ50
のライン圧ポート53E、53Fに接続されており、マ
ニュアルバルブ320がDレンジにあるとき、Dレンジ
ポート323にポート322が連通されて、ライン圧P
Lがシャトル弁80を介してコントロールバルブ50の
ライン圧ポート53E、53Fに供給される。
【0043】マニュアルバルブ320がRレンジにある
とき(図3の状態)、Rレンジポート321にポート3
22が連通されてライン圧PLがシャトル弁80を介し
てコントロールバルブ50のライン圧ポート53E、5
3Fに供給される。
【0044】マニュアルバルブ320が停車レンジとし
てのNレンジ(ニュートラルレンジ)になると、ポート
322がDレンジポート323、Rレンジポート321
と遮断されるとともに、Dレンジポート323、Rレン
ジポート321がドレンポート324及び325に接続
される。
【0045】マニュアルバルブ320が同じく停車レン
ジとしてのPレンジ(パーキングレンジ)になると、ポ
ート322が遮断されるとともに、Dレンジポート32
3、Rレンジポート321がドレンポート324及び3
25に接続される。
【0046】動力循環モードクラッチ制御用バルブ33
0は、動力循環モードクラッチ9の締結力を制御するた
めのアクチュエータを備えた電磁弁等で構成され、動力
循環モードクラッチ制御用バルブ330よりライン圧P
Lが供給されると、動力循環モードクラッチ9が締結さ
れ、動力循環モードクラッチ制御用バルブ330より供
給圧が減圧されると、動力循環モードクラッチ9が解放
される。
【0047】この動力循環モードクラッチ制御用バルブ
330は、図4に示すコントロールユニット80からの
信号により、シフトレバーがNレンジまたはPレンジに
あるとき、動力循環モードクラッチ9への供給圧を減圧
するように制御され、これによってNレンジまたはPレ
ンジを選択したときには、動力循環モードクラッチ9が
解放される。
【0048】また、シフトレバーがDレンジまたはRレ
ンジになると、動力循環モードクラッチ9ヘライン圧P
Lを供給するように制御され、これによって動力循環モ
ードクラッチ9が締結される。
【0049】コントロールバルブ50のポート53Gと
油圧シリンダ30の油室30Aとを連通する油路90及
びポート53Dと油圧シリンダ30の油室30Bとを連
通する油路91は、Dレンジのときに油室30Bの油圧
が油室30Aの油圧を超えないように、マニュアルバル
ブ320を介してリリーフ回路95に接続されている。
なお、動力循環モードは、Dレンジにあるとき、所定の
運転域等で直結モードに切り換えられる。
【0050】ここで、パワーローラ20が入力ディスク
21から出力ディスク22へ伝達する伝達力は、第2油
室としての油室30Aの油圧を油室30Bに比して相対
的に増大することでパワーローラ20のトルク伝達力が
減少する一方、第1油室としての油室30Bの油圧を相
対的に増大させることで、パワーローラ20のトルク伝
達力が増大し、油室30A、30Bの差圧を調整するこ
とで、トルク伝達力は連続的に制御される。
【0051】そして、コントロールバルブ50は、スプ
ール51の端部52a、52eの外径が等しく設定さ
れ、また、各ランド52b〜52dの外径もそれぞれ等
しく設定されて、各ランドの外径は端部の外径よりも大
きく設定される。
【0052】ここで、信号圧PSOLを増大させると、ス
プール51は図中右側へ変位するため、ポート53Eと
53Dが連通して油圧シリンダ30の油室30Bヘライ
ン圧PLが供給され、油室30Bに加わる油圧PINCが増
大する一方、ランド52dの変位に応じてドレンポート
53Hとポート53Gが連通するため、油圧シリンダ3
0の油室30Aはタンクと連通し、油室30Aの油圧P
DECは減少し、差圧PINC−PDECと釣り合う位置までパ
ワーローラ20のトルク伝達力は増大する。
【0053】逆に、信号圧PSOLを減少させると、スプ
ール51は図中左側へ変位するため、ポート53Gと5
3Eが連通して油圧シリンダ30の油室30Aヘライン
圧PLが供給され、油室30Aに加わる油圧PDECが増大
する一方、ランド52bの変位に応じてドレンポート5
3Cとポート53Dが連通するため、油圧シリンダ30
の油室30Bがタンクと連通し、油室30Bの油圧P
INCは減少し、差圧PINC−PDECと釣り合う位置までパ
ワーローラ20のトルク伝達力は減少する。
【0054】したがって、信号圧PSOLの増減に応じて
油室30A、30Bの油圧PDEC、PINCの差圧を調整す
れば、パワーローラ20のトルク伝達力を制御すること
ができる。
【0055】なお、油室30A、30Bの油圧PDEC
INCの差圧がパワーローラ20のトルク伝達力と釣り
合っている状態から信号圧PSOLを変化させると、パワ
ーローラ20は、釣り合い位置から図2に示す上方向ま
たは下方向へ変位する、その結果、パワーローラ20は
トラニオン軸23まわりに傾転し、油圧PDEC、PINC
差圧がパワーローラ20のトルク伝達力と釣り合う位置
まで変速する。
【0056】上記のように変速比が設定された無段変速
機2の出力は、ギア2a、カウンタギア40a、ギア4
aから構成された無段変速機出力ギア列40を介して、
出力軸4へ伝達されるのである。なお、変速比無限大無
段変速機の機構については、前記従来例と同様に構成さ
れる。
【0057】ここで、変速制御装置は、図4に示すよう
に構成され、マイクロコンピュータなどで構成されたコ
ントロールユニット80には、車速VSPを検出する車
速センサ84、シフト位置を検出するシフトセレクタ8
3またはインヒビタスイッチ、スロットル開度TVO
(またはアクセルペダルの踏み込み量)を検出する開度
センサ85、パワーローラ20及びトラニオン23の傾
転角φ(軸回り変位)を検出する変位センサ81からの
信号が入力され、コントロールユニット80は、これら
運転状態に応じて目標変速比を決定し、実際の変速比で
ある傾転角φが目標値となるように、ソレノイド82を
駆動して信号圧PSOLを変化させるのである。
【0058】図5〜図8は、コントロールユニット80
で行われる変速制御の一例を示すフローチャートで、以
下、これらフローチャートを参照しながら変速制御につ
いて詳述する。なお、図5はメインルーチンを示し、図
6〜図8はシフト位置に応じたサブルーチンを示してお
り、所定時間ごとに繰り返して実行されるものである。
【0059】まず、図5に示すステップS501では、
シフトセレクタ83(または図示しないインヒビタスイ
ッチ)の信号から現在のシフト位置を読み込んで、ステ
ップS502では、現在のシフト位置がNレンジまたは
Pレンジであれば図7のNレンジ制御へ進み、ステップ
S503では、現在のシフト位置がDレンジであれば図
6のDレンジ制御へ進み、ステップS504では、現在
のシフト位置がRレンジであれば図8のRレンジ制御へ
進む。
【0060】次に、Dレンジにおける制御について説明
する。
【0061】図6に示すステップS601では、まず、
車速センサ84からの車速VSPと、変位センサ81か
らの傾転角φを読み込み、ステップS602では、車速
VSP=0Km/h、すなわち停車状態であるか否かを判定
し、停車状態であればステップS603へ進む一方、走
行状態であればステップS608へ進む。
【0062】停車状態の場合には、ステップS603
で、目標傾転角を所定の中立位置φ0として、変位セン
サ81が検出する実際の傾転角φが目標傾転角φ0未満
となるようにフィードバック制御を行う。
【0063】ここで、傾転角φは、図4に示すように、
パワーローラ20の接点と、出力ディスク22の曲率中
心を結んだ線と、この曲率中心から入出力ディスクの回
転軸と直交する線がなす角を示す。なお、この傾転角φ
の求め方は、「大容量高効率ハーフトロイダルCVTの
研究」(1991年11月 社団法人自動車技術会発行
動力伝達技術の現状と将来 No.11)に開示され
たものと同様である。
【0064】そして、傾転角の中立位置φ0は、図9、
図10に示すように、動力循環モードのときに、ギヤー
ドニュートラル、すなわち、総変速比(IVT比)が無
限大となる点に対応した傾転角である。
【0065】傾転角φと中立位置φ0の関係は、図10
に示すように、動力循環モードにおいては、傾転角φが
中立位置φ0よりも小さくなると、総変速比は前進側と
なる一方、傾転角φが中立位置φ0よりも大きくなる
と、総変速比は後退側となる。
【0066】すなわち、ステップS603では、総変速
比が前進側となるようにパワーローラ20の傾転角φを
制御するのである。
【0067】次に、ステップS604では、変位センサ
81が検出した傾転角φが中立位置φ0未満になったか
否かを判定して、中立位置φ0未満であればステップS
605へ進み、そうでない場合には、ステップS603
の制御を継続する。
【0068】傾転角φが中立位置φ0未満になったステ
ップS605では、総変速比が前進側になっているた
め、開度センサ85からスロットル開度TVOを読み込
んでから、ステップS606でN→Dセレクト制御を行
う。
【0069】このN→Dセレクト制御は、動力循環モー
ドクラッチ9の締結をスロットル開度TVOやエンジン
回転数Ne等に応じて徐々に行うもので、例えば、図1
1に示すように、傾転角φが前進側(<φ0)となった
ことが判定された時間t1から、動力循環モードクラッ
チ制御用バルブ330の開弁制御を行い、一旦、プリチ
ャージ圧Pc1まで上昇させた後に、所定時間t2後
(例えば、0.8秒後)に目標油圧Pctとなるよう徐
々に動力循環モードクラッチ9の締結を行うものであ
る。
【0070】一方、上記ステップS602の判定で、走
行中であると判定された場合には、ステップS608へ
進んで、フラグfが0であるか否かを判定する。
【0071】このフラグfは、動力循環モードクラッチ
9または直結モードクラッチ10が締結制御中であるか
否かを判別するもので、ここでは、f=0のときに締結
制御中、f=1のときに締結制御終了状態とする。
【0072】すなわち、ステップS608では、f=0
となる締結制御中であれば、ステップS609へ進む一
方、締結終了状態であればステップS612へ進んで通
常の変速制御を行ってから処理を終了する。
【0073】締結制御中と判定されたステップS608
では、ステップS609で開度センサ85が検出したス
ロットル開度TVOを読み込んでから、ステップS61
0で、車速VSPとスロットル開度TVOに応じた目標
傾転角φtgtを演算するとともに、実際の傾転角φが目
標傾転角φtgtとなるようにフィードバック制御する。
【0074】なお、目標傾転角φtgtの演算は図示しな
いマップなどによって行われる。
【0075】そして、ステップS611では、現在の運
転状態に基づいて、動力循環モードクラッチ9または直
結モードクラッチ10の締結制御を行う。なお、締結す
るクラッチの選択は、図9に示したように、1/総変速
比(IVT比)の大きさ等に応じて、動力循環モードク
ラッチ9または直結モードクラッチ10が選択される。
【0076】こうして、上記ステップS606またはS
611で、動力循環モードクラッチ9または直結モード
クラッチ10の締結制御を行った後には、ステップS6
09でフラグfを1にセットして締結制御終了としてか
ら処理を終了する。
【0077】次に、図5のステップS502でNレンジ
またはPレンジと判定されたときのNレンジ制御につい
て、図7のフローチャートを参照しながら詳述する。
【0078】まず、ステップS701では、まず、車速
センサ84からの車速VSPと、変位センサ81からの
傾転角φを読み込み、ステップS702では、車速VS
P=0Km/h、すなわち停車状態であるか否かを判定し、
停車状態であればステップS703へ進む一方、走行中
にNレンジへ操作された状態であればステップS704
へ進む。
【0079】停車状態の場合のステップS703では、
目標傾転角を所定の中立位置φ0として、変位センサ8
1が検出する実際の傾転角φ=目標傾転角φ0となるよ
うにフィードバック制御を行う。
【0080】一方、走行中にNレンジへ操作された場合
のステップS704では、開度センサ85が検出したス
ロットル開度TVOを読み込んでから、車速VSPとス
ロットル開度TVOに応じた目標傾転角φtgtを演算す
るとともに、実際の傾転角φが目標傾転角φtgtとなる
ようにフィードバック制御する。
【0081】そして、ステップS703、704でフィ
ードバック制御を行った後には、フラグf=0、すなわ
ち、動力循環モードクラッチ9または直結モードクラッ
チ10の締結制御中と設定して処理を終了する。
【0082】次に、図5のステップS504でRレンジ
と判定されたときのRレンジ制御について、図8のフロ
ーチャートを参照しながら詳述する。
【0083】図8に示すステップS801では、まず、
車速センサ84からの車速VSPと、変位センサ81か
らの傾転角φを読み込み、ステップS802では、車速
VSP=0Km/h、すなわち停車状態であるか否かを判定
し、停車状態であればステップS803へ進む一方、走
行状態であればステップS808へ進む。
【0084】停車状態の場合には、ステップS803
で、目標傾転角を所定の中立位置φ0として、変位セン
サ81が検出する実際の傾転角φが目標傾転角φ0より
大、すなわち、上記したように傾転角φが後退側となる
ようにフィードバック制御を行う。
【0085】次に、ステップS804では、変位センサ
81が検出した傾転角φが中立位置φ0を超えたか否か
を判定して、中立位置φ0より大であればステップS8
05へ進み、そうでない場合には、ステップS803の
制御を継続する。
【0086】傾転角φが中立位置φ0よりも大になった
ステップS805では、総変速比が後退側になっている
ため、開度センサ85からスロットル開度TVOを読み
込んでから、ステップS806でN→Rセレクト制御を
行う。
【0087】このN→Rセレクト制御は、動力循環モー
ドクラッチ9の締結をスロットル開度TVOやエンジン
回転数Ne等に応じて徐々に行うもので、上記図11と
同様に、傾転角φが後退側(>φ0)となったことが判
定された時間t1から、動力循環モードクラッチ制御用
バルブ330の開弁制御を行い、一旦、プリチャージ圧
Pc1まで上昇させた後に、所定時間t2後(例えば、
0.8秒後)に目標油圧Pctとなるよう徐々に動力循
環モードクラッチ9の締結を行うものである。
【0088】一方、上記ステップS802の判定で、走
行中であると判定された場合には、ステップS808へ
進んで、フラグf=0であるか否か、すなわち、後退状
態であるから、動力循環モードクラッチ9が締結制御中
であるか否かを判定する。
【0089】f=0となる締結制御中であれば、ステッ
プS809へ進む一方、締結終了状態であればステップ
S812へ進んで通常の変速制御を行ってから処理を終
了する。
【0090】締結制御中と判定されたステップS808
では、ステップS809で開度センサ85が検出したス
ロットル開度TVOを読み込んでから、ステップS81
0で、車速VSPとスロットル開度TVOに応じた目標
傾転角φtgtを演算するとともに、実際の傾転角φが目
標傾転角φtgtとなるようにフィードバック制御する。
なお、目標傾転角φtgtの演算は図示しないマップなど
によって行われる。
【0091】そして、ステップS811では、現在の運
転状態に基づいて、動力循環モードクラッチ9の締結制
御を行う。
【0092】こうして、上記ステップS806またはS
811で、動力循環モードクラッチ9の締結制御を行っ
た後には、ステップS809でフラグfを1にセットし
て締結制御終了としてから処理を終了する。
【0093】上記制御を所定時間毎に繰り返すことによ
り、車速VSP=0Km/hとなる停車状態では、変速比無
限大無段変速機の総変速比(IVT比)はギヤードニュ
ートラルとなる傾転角の中立位置φ0から、シフトセレ
クタ83で選択したシフト位置に応じた進行方向へトル
クが伝達されるように制御され、Dレンジで停車中の場
合には、傾転角φが中立位置φ0よりも前進側となるよ
う設定されるため、発進時には必ず、前進方向へトルク
が伝達され、一方、Rレンジで停車中の場合には、傾転
角φが中立位置φ0よりも後退側となるよう設定される
ため、発進時には必ず、後退方向へトルクが伝達され、
前記従来例のように運転者が操作した進行方向と逆方向
にトルクが伝達されるのを確実に防止して、変速比無限
大無段変速を備えた車両の運転性を大幅に向上させるこ
とができるのである。
【0094】そして、NレンジまたはRレンジのときに
は、傾転角φが中立位置φ0となるように制御され、こ
の停車状態からDレンジまたはRレンジに設定される
と、パワーローラ20の傾転角φが中立位置φ0よりも
前進側または後退側となるまでは、上記ステップS60
4、S804で動力循環モードクラッチ9の締結が禁止
されるため、N→DまたはN→Rセレクト操作でも、発
進時には必ず、進行方向へトルクが伝達されるので、前
記従来例のように運転者が操作した進行方向と逆方向に
トルクが伝達されるのを確実に防止して、変速比無限大
無段変速を備えた車両の運転性を大幅に向上させること
ができるのである。
【0095】さらに、N→DまたはN→Rセレクト操作
の際には、動力循環モードクラッチ9の締結を徐々に行
うようにしたため、NレンジまたはRレンジの無負荷状
態では変速速度が過大になりやすいトロイダル型無段変
速機2を用いた場合でも、例えば、N→Dセレクト操作
を行った場合では、図11に示すように、Nレンジから
Dレンジへ操作して、傾転角φが前進側になったと判定
された時間t1から動力循環モードクラッチ9の締結油
圧は、一旦プリチャージ圧Pc1まで立ち上がった後
に、徐々に目標油圧Pctまで増大するため、傾転角φ
が無段変速機2の最Hi側の変速比(図中前進方向)ま
で変位した場合でも、所定時間が経過する時間t2まで
に、ギヤードニュートラルの中立位置φ0へ向けて緩や
かに変化するため、変速ショックを与えることがなく、
円滑な変速制御を行って、変速比無限大無段変速を備え
た車両の運転性を大幅に向上させることができるのであ
る。
【0096】一方、Dレンジ等で走行中にNレンジへシ
フト操作が行われた場合には、車速VSPとスロットル
開度TVO等の運転状態に応じた傾転角φtgtとなるよ
うに変速制御が行われるため、再びNレンジからDレン
ジへ復帰した場合には、変速ショックを生じることなく
円滑に元のシフト位置へ復帰することができ、変速比無
限大無段変速を備えた車両の運転性を大幅に向上させる
ことができるのである。
【0097】なお、上記実施形態において、パワーロー
ラ20の傾転角φを検出する手段として変位センサ81
を用いたが、図示はしないが、入力ディスク21と出力
ディスク22の回転数の比からパワーローラ20の傾転
角φを換算してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す変速比無限大無段変
速機の概略構成図。
【図2】同じく無段変速機のコントロールバルブを示す
油圧回路図。
【図3】同じくマニュアルバルブと動力循環モードクラ
ッチを含めた油圧回路図。
【図4】変速制御の概念構成図。
【図5】コントロールユニットで行われる制御の一例を
示すフローチャートで、メインルーチンを示す。
【図6】同じくフローチャートでDレンジ制御のサブル
ーチンを示す。
【図7】同じくフローチャートでNレンジ制御のサブル
ーチンを示す。
【図8】同じくフローチャートでRレンジ制御のサブル
ーチンを示す。
【図9】無段変速機の変速比(CVT比)と1/総変速
比(IVT比)の関係を示すグラフ。
【図10】パワーローラの傾転角と無段変速機の変速比
(CVT比)の関係を示すグラフ。
【図11】動力循環モードクラッチの締結油圧及びパワ
ーローラの傾転角と時間の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 ユニット入力軸 2 無段変速機 3 一定変速機 4 無段変速機出力軸 5 遊星歯車機構 6 ユニット出力軸 7 変速機出力ギヤ 8 動力循環モードクラッチ 9 直結モードクラッチ 20 パワーローラ 21 入力ディスク 22 出力ディスク 23 トラニオン軸 30 油圧シリンダ 30A、30B 油室 31 ピストン 50 コントロールバルブ 80 コントローラ 81 変位センサ 82 ソレノイド 83 シフトセレクタ 84 車速センサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力ディスクに挟持されたパワーロー
    ラを傾転させることで変速比を連続的に変更する無段変
    速機と一定変速機とをユニット入力軸にそれぞれ連結す
    るとともに、無段変速機と一定変速機の出力軸を遊星歯
    車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードクラッ
    チを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大無段
    変速機と、 車両の運転状態に応じて前記動力循環モードクラッチを
    締結する動力循環モード及び直結モードクラッチを締結
    する直結モードのうちの一方を選択するとともに、無段
    変速機のパワーローラの傾転角を制御する変速制御手段
    とを備えた変速比無限大無段変速機の変速御装置におい
    て、 車両の運転状態として少なくとも車速を検出する車速検
    出手段と、 少なくとも走行レンジと停車レンジを備えるとともに、
    これらレンジを選択する変速指令手段と、 前記パワーローラの傾転角を検出する実変速比検出手段
    とを備え、 前記変速制御手段は、前記車速が0のときには、変速指
    令手段が選択したレンジの進行方向に対応するよう、前
    記パワーローラの傾転角を設定することを特徴とする変
    速比無限大無段変速機の変速御装置。
  2. 【請求項2】 入出力ディスクに挟持されたパワーロー
    ラを傾転させることで変速比を連続的に変更する無段変
    速機と一定変速機とをユニット入力軸にそれぞれ連結す
    るとともに、無段変速機と一定変速機の出力軸を遊星歯
    車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードクラッ
    チを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大無段
    変速機と、 車両の運転状態に応じて前記動力循環モードクラッチを
    締結する動力循環モード及び直結モードクラッチを締結
    する直結モードのうちの一方を選択するとともに、無段
    変速機のパワーローラの傾転角を制御する変速制御手段
    とを備えた変速比無限大無段変速機の変速御装置におい
    て、 車両の運転状態として少なくとも車速を検出する車速検
    出手段と、 少なくとも走行レンジと停車レンジを備えるとともに、
    これらレンジを選択する変速指令手段と、 前記パワーローラの傾転角を検出する実変速比検出手段
    とを備えて、 前記変速制御手段は、前記車速が0で、変速指令手段が
    停車レンジを選択したときには、前記パワーローラの傾
    転角をギヤードニュートラルに対応した値に設定するこ
    とを特徴とする変速比無限大無段変速機の変速御装置。
  3. 【請求項3】 入出力ディスクに挟持されたパワーロー
    ラを傾転させることで変速比を連続的に変更する無段変
    速機と一定変速機とをユニット入力軸にそれぞれ連結す
    るとともに、無段変速機と一定変速機の出力軸を遊星歯
    車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードクラッ
    チを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大無段
    変速機と、 車両の運転状態に応じて前記動力循環モードクラッチを
    締結する動力循環モード及び直結モードクラッチを締結
    する直結モードのうちの一方を選択するとともに、無段
    変速機のパワーローラの傾転角を制御する変速制御手段
    とを備えた変速比無限大無段変速機の変速御装置におい
    て、 車両の運転状態として少なくとも車速を検出する車速検
    出手段と、 少なくとも進行方向を選択可能な走行レンジ及び停車レ
    ンジを備えるとともに、これらレンジを選択する変速指
    令手段と、 前記パワーローラの傾転角を検出する実変速比検出手段
    とを備えて、 前記変速制御手段は、前記車速が0で、変速指令手段が
    走行レンジを選択したときには、前記パワーローラの傾
    転角をギヤードニュートラルよりも走行レンジの進行方
    向側に設定することを特徴とする変速比無限大無段変速
    機の変速御装置。
  4. 【請求項4】 入出力ディスクに挟持されたパワーロー
    ラを傾転させることで変速比を連続的に変更する無段変
    速機と一定変速機とをユニット入力軸にそれぞれ連結す
    るとともに、無段変速機と一定変速機の出力軸を遊星歯
    車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードクラッ
    チを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大無段
    変速機と、 車両の運転状態に応じて前記動力循環モードクラッチを
    締結する動力循環モード及び直結モードクラッチを締結
    する直結モードのうちの一方を選択するとともに、無段
    変速機のパワーローラの傾転角を制御する変速制御手段
    とを備えた変速比無限大無段変速機の変速御装置におい
    て、 車両の運転状態として少なくとも車速とアクセルペダル
    の踏み込み量を検出する手段と、 少なくとも走行レンジと停車レンジを備えるとともに、
    これらレンジを選択する変速指令手段と、 前記パワーローラの傾転角を検出する実変速比検出手段
    とを備えて、 前記変速制御手段は、前記車速が0よりも大または小
    で、変速指令手段が停車レンジを選択したときには、前
    記パワーローラの傾転角を車速とアクセルペダルの踏み
    込み量に基づいて設定することを特徴とする変速比無限
    大無段変速機の変速御装置。
  5. 【請求項5】 前記実変速比検出手段は、前記入力ディ
    スク及び出力ディスクの回転数の比またはこの比に相当
    する値に基づいて、パワーローラの傾転角を検出するこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載の変速比
    無限大無段変速機の変速御装置。
  6. 【請求項6】 前記変速制御手段は、前記車速が0で、
    変速指令手段が走行レンジを選択したときに、前記パワ
    ーローラの傾転角がギヤードニュートラルよりも走行レ
    ンジの進行方向とは反対側にある間は、前記動力循環モ
    ードクラッチの締結を禁止することを特徴とする請求項
    3に記載の変速比無限大無段変速機の変速御装置。
  7. 【請求項7】 前記変速制御手段は、前記パワーローラ
    の傾転角がギヤードニュートラルよりも走行レンジの進
    行方向側となってから前記動力循環モードクラッチを徐
    々に締結することを特徴とする請求項6に記載の変速比
    無限大無段変速機の変速御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005351437A (ja) * 2004-06-14 2005-12-22 Nsk Ltd 無段変速装置
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