JPH11248608A - 絶縁膜の欠陥検出方法 - Google Patents

絶縁膜の欠陥検出方法

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JPH11248608A
JPH11248608A JP5239498A JP5239498A JPH11248608A JP H11248608 A JPH11248608 A JP H11248608A JP 5239498 A JP5239498 A JP 5239498A JP 5239498 A JP5239498 A JP 5239498A JP H11248608 A JPH11248608 A JP H11248608A
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章 岡田
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路博 合瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコン基板上の絶縁膜の欠陥の大きさ、位
置及び分布を簡便に精度良く検出可能な絶縁膜の欠陥検
出方法を提供する。 【解決手段】 金属を含有する電解質溶液E中で絶縁膜
12が負電極となるように絶縁膜に等しく電圧を印加する
ことによって絶縁膜に存在する欠陥13の位置に対応して
絶縁膜表面に電解質溶液の金属14を析出させ、これによ
って絶縁膜の欠陥が検出され、電解質溶液の金属は貴金
属を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁膜中に存在す
る欠陥の検出方法に関するもので、詳細には、表面に絶
縁膜を有するシリコン基板において、絶縁膜中に存在す
る欠陥を検出、測定する欠陥の検出方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】表面に絶縁膜を有するシリコン基板の絶
縁膜中に存在する欠陥を検出する手法は、従来より様々
な原理に基づくものが提案されている。例えば、RCA Re
view,Vol.34, p.656-690(1973)及びSolid State Techno
logy, Vol.17, p.35-42(1974)に総説されるように、
[1]キャパシタを用いた電気的方法、[2]化学的選
択エッチングによる方法、[3]気泡発生等の電気化学
的方法、[4]Nomarski法などの化学的方法、[5]X
線,電子線によるマイクロプローブ解析法、[6]機械
的プローブによるプロファイル観察、などの方法があ
る。
【0003】しかし、半導体素子の絶縁のために用いら
れる膜(SiO2,SiN,SiON等)やMOSトラ
ンジスタのゲート酸化膜の評価には、膜の目的に合致さ
せるためにも、電界が印加された状態で欠陥を検出でき
る方法が好ましい。
【0004】前記の要件を満たす第1の方法として、例
えば[1]のように、「金属(M)−酸化膜(O)−半
導体(S)」構造を持つMOSキャパシタの電気特性を
測定する方法が挙げられる。この方法は、絶縁膜の電気
特性を直接測定して欠陥の有無を測定する方法であるの
で、信頼性の非常に高い欠陥の評価法である。しかし、
MOSキャパシタの試作には、絶縁分離された金属電極
を形成するためにスパッタリング、あるいは蒸着、低圧
CVDなどの真空を必要とする工程や、写真蝕刻工程な
ど種々の工程を必要とする。このため、評価の迅速性及
び簡便さが失われるという欠点があった。
【0005】前記第1の方法の欠点を克服するために
は、少数の工程によって評価を完了することのできる電
気化学的方法が非常に有効であり、これを実現するもの
として従来様々な方法が提案されている。たとえば、RC
A Review, Vol.31, p.431-438(1970)では、前記第1の
方法の欠点を克服する第2の方法として、メチルアルコ
ールを溶媒として銅陽極を用い、陰極である絶縁膜を有
する半導体シリコン基板の欠陥上に銅を電気泳動現象に
よって析出させる方法を提案している。しかし、この方
法では、25℃におけるメチルアルコールの比電気伝導
度が3×10-7Ω-1cm-1と極めて小さく、溶液抵抗に
よる電圧降下の影響が大きいため、陰極である絶縁膜を
有する半導体シリコン基板の表面電位を面内で均一に保
つのが容易ではない。このため、面内で銅の析出むらが
起きやすい。また、溶液が吸湿性および蒸発性を有する
ため液組成が経時変化しやすく、再現性に乏しいなどの
多くの問題がある。
【0006】前記第1,第2の方法の欠点を克服する第
3の方法として、特開昭52−132682号には、銅
の強酸塩を含む水溶液を電解質溶液とし、前記電解質溶
液に侵されない導電性物質により構成された陽極と、被
測定物である絶縁膜を有する半導体シリコン基板により
構成された陰極とを、前記電解質溶液に浸漬し、前記陽
極と陰極との間に、シリコン基板の表面に形成された絶
縁膜の絶縁破壊電圧よりも小さな直流電圧を印加して陰
極である絶縁膜を有する半導体シリコン基板の欠陥上に
銅を電気化学的メッキ反応によって析出させる方法が開
示されている。この方法では電解質溶液による電圧降下
の影響が小さいので、シリコン基板の表面電位を面内で
均一に保つことができる。このため、銅析出の面内均一
性が良い。また、電解質溶液が水溶液であるため吸湿及
び蒸発による液組成の経時変化はさほど問題とならな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第
3の従来方法においても、次のような問題が存在する。
【0008】絶縁膜の表面に有機物が付着している場
合、表面が疎水性になると共に、有機物が電気絶縁物と
して作用し、電気がより流れ難くなるため、たとえ絶縁
膜中に欠陥があったとしても絶縁膜の表面に銅の析出が
起こり難くなり、結果的に欠陥が検出できなくなるとい
う問題があった。
【0009】又、絶縁膜の表面に不純物として銅が付着
している場合、絶縁膜中に欠陥がなくても銅析出が起こ
るため、見かけ上は欠陥があるように観察されるという
問題があった。
【0010】更に、銅析出部の直径が10ミクロン以上
となる程度に析出面積が大きい場合、個々の欠陥の相対
的大きさと面内分布を目視観察することができるが、逆
に個々の欠陥の中心位置を正確に特定し観察することは
困難であった。欠陥部の断面を直接観察するための試料
を加工するためには欠陥の中心位置を同時に正確に特定
できなければならないため、中心位置の特定が困難であ
ることは不利となる。
【0011】逆に、銅析出部の直径が1ミクロン以下、
特に直径0.1ミクロン以下である程度に面積が小さい
場合、欠陥の中心位置を正確に特定できるが、個々の欠
陥の相対的大きさ及び面内分布を簡便に目視観察するこ
とは困難であった。
【0012】更に、銅析出部の表面は、周囲の環境によ
り酸化や溶解などの化学変化をうけやすく、銅析出部の
大きさが直径1ミクロン以下と小さければ小さいほど、
その影響が大きく、一度析出したものが表面酸化や溶解
により消失したり、環境からの二次汚染によって絶縁膜
欠陥部と無関係の場所に銅が付着し易い。この結果、欠
陥の位置や大きさの特定及び観察が困難になるという問
題点があった。特に、試料を薄片化する工程で、析出し
た金属が消失し易い。
【0013】又、シリコン基板裏面の自然酸化膜(二酸
化シリコン膜)に予めAlやInなどでオーミック電極
を形成する必要があり、操作も繁雑であった。
【0014】本発明が解決しようとする課題は、上記の
従来技術の問題点を解決し、シリコン基板に形成された
絶縁膜の欠陥の個々の相対的大きさ及び欠陥中心位置と
欠陥分布とを簡便に精度良く特定し観察することができ
る絶縁膜を有するシリコン基板の欠陥検出方法を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の絶縁膜の欠陥検出方法は、金属を含有する
電解質溶液中で絶縁膜が負電極となるように絶縁膜に等
しく電圧を印加することによって絶縁膜に存在する欠陥
の位置に対応して絶縁膜表面に該電解質溶液の金属を析
出させる析出工程を有し、析出した金属によって絶縁膜
の欠陥が検出される絶縁膜の欠陥検出方法であって、該
電解質溶液の金属は貴金属を含む。
【0016】又、上記析出工程の後に、前記絶縁膜を酸
化性の酸液を用いて洗浄する洗浄工程を実施することが
できる。
【0017】あるいは、上記析出工程を複数有し、当該
複数の析出工程の各々において絶縁膜表面に析出させる
金属が異なるようにすることができる。
【0018】上記絶縁膜の表面にシリコン膜が形成さ
れ、上記析出工程の後に更に、絶縁膜の表面を硝酸を用
いて酸化させる酸化工程と、酸化した絶縁膜の表面を弗
酸を用いてエッチングするエッチング工程とを有するこ
とも可能である。
【0019】上記電解質溶液は、水溶性有機溶剤を含有
させることもできる。
【0020】複数の析出工程を有する上記欠陥検出方法
において、各析出工程毎に印加電圧を制御することによ
って析出させる金属の量を異なるようにすることができ
る。
【0021】あるいは、各析出工程毎に電解質溶液の金
属組成を変えることによって析出させる金属を異なるよ
うにすることができる。
【0022】上記において、イオン化傾向の小さな金属
から順番に析出させることができる。
【0023】上記析出工程の後に、絶縁膜が正電極とな
るように絶縁膜に電圧を印加することによって析出した
金属の一部を溶出させる溶出工程を実施することもでき
る。
【0024】又、上記析出工程の前に、前記絶縁膜を酸
化性の酸液を用いて洗浄する洗浄工程を実施することが
できる。
【0025】更に、析出した金属の周囲をマーキングす
る工程を有することもできる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明は、無電界メッキまたは電
気化学的濃度分極が起こらない濃度範囲の金属イオンも
しくは金属錯体を水に溶解した電解質溶液中で、表面に
窒化物や酸化物等の絶縁膜を有するシリコン基板を陰極
として電圧を印加して通電することによって絶縁膜の欠
陥が存在する位置と存在しない位置との電流値の差によ
り欠陥の存在位置に対応して選択的に絶縁膜表面に電解
質溶液中の金属成分が析出(電着)することを利用し
て、シリコン基板上に形成した絶縁膜中の欠陥がある位
置を特定する欠陥の検出方法であって、本発明の第1の
特徴は、電解質溶液中の金属イオン又は金属錯体の金属
成分として貴金属を含有することである。電解質溶液が
貴金属を含有することによって、通電により欠陥の存在
する位置に貴金属が析出する。貴金属の電着精度は銅に
比べて格段に良く、貴金属の安定性により析出後の消失
が防止できるだけでなく、欠陥の位置が判り判別し易い
ように絶縁膜上に刻み込みを入れるような応用におい
て、蝕刻等を用いることが可能である。特に金は他の金
属と色が異なるため視覚的に識別し易いので、欠陥の位
置の特定に有利である。
【0027】電解質溶液としては、貴金属を溶解した酸
溶液が用いられる。貴金属には、金、銀及び白金族元素
があり、白金族元素にはルテニウム、ロジウム、パラジ
ウム、オスミウム、イリジウム及び白金が含まれる。貴
金属は王水に溶解するので、貴金属の王水溶液を調製
し、これを塩酸、硫酸、硝酸等の酸の水溶液に適宜配合
して電解質溶液を調製することができる。硫酸は絶縁膜
表面に残存し易く、水洗によって速やかに除去し難いの
で、硫酸を用いた電解質溶液で操作した場合、欠陥がな
い絶縁膜表面にもこれらの金属が析出し易い。このよう
なことから、塩酸水溶液又は硝酸水溶液を用いるのが特
に好ましい。電解質溶液に含有される金属成分は貴金属
に限定されるものではなく、更に他の金属イオンを含有
させてもよい。
【0028】シリコン基板を陰極として用いるために
は、シリコン基板に陰極電圧を印加する必要がある。こ
れは、例えば、導電性部材にシリコン基板の裏面(評価
する絶縁膜と反対側の面)を接触固定してこの導電性部
材に陰極電圧を印加することによって可能である。導電
性部材を形成する材料としては、常温で導電性固体であ
ればいかなるものでもよい。銅、アルミニウム、銀、
鉄、金、白金、パラジウムなどが挙げられるが、銅、ア
ルミニウム、銀、鉄が価格が安く、加工性も良いので好
ましい。シリコン基板には通常自然酸化膜が形成されて
いるので、シリコン基板裏面の自然酸化膜を貫いて内部
の金属シリコンに接続するような先が鋭く尖った凹凸を
導電性部材のシリコン基板との接触面に設けることが望
ましい。凹凸の落差が大きいほどその効果は大きいが、
大きすぎると導電性部材が破損し易くなる。また、小さ
すぎるとシリコン基板を重ね合わせて取付けた時に、シ
リコン基板裏面の自然酸化膜を貫くことが困難となる。
これらを考慮すると、凹凸の大きさは0.02〜200
μm、望ましくは0.1〜20μmとするのがよい。導
電性部材表面の凹凸の作製手段は、絶縁膜中の欠陥中心
部を中心に上部表面に低イオン化傾向の金属が析出する
のを直接的にも間接的にも妨害するのでなければいかな
る手段でも良く、先の尖った金属ピンセットや針等で導
電性金属薄板の表面全面を傷つけて作製しても良い。鋭
い凹凸でシリコン基板裏面の自然酸化膜を貫いてシリコ
ン基板との電気接続を形成することにより、オーミック
電極の形成が不要となり、操作も簡便となる。
【0029】シリコン基板と導電性部材とを重ね合わせ
て固定保持するための手段は、絶縁膜中の欠陥中心部を
中心に上部表面に低イオン化傾向の金属が析出するのを
直接的にも間接的にも妨害するのでなければ、いかなる
手段でも良く、2枚のプラスチック材料で基板の端部を
挟み、プラスチック材料のネジで絞るなどの手段が好適
に用いられる。また、電解質溶液がシリコン基板裏面と
接触しないようにするためには、低イオン化傾向の金属
が析出するのを直接的にも間接的にも妨害するのでなけ
ればいかなる手段でも良く、ゴム製のOリングを用い
て、プラスチック材料とシリコン基板等との間に挟むよ
うにしてもよい。
【0030】陰極と対をなす陽極の材料としては、常温
で導電性固体であり、且つ、イオン化傾向が水素よりも
小さな金属であればいかなるものでもよい。銅、金、白
金、パラジウムなどが挙げられるが、金、白金などの貴
金属が化学的にも安定であるので好ましい。
【0031】本発明の第2の特徴は、電解質溶液に水溶
性有機溶剤を添加することである。水溶性有機溶剤を添
加することによって、絶縁膜表面に付着した有機物を溶
解除去できるので、絶縁膜に電圧を印加して直流電流を
通電した時に、電気化学的作用により絶縁膜中の欠陥部
を中心として絶縁膜表面に精度良く金属成分を析出させ
ることができる。
【0032】水溶性有機溶媒としては、絶縁膜表面に付
着した有機物を除去でき、かつ欠陥の検出を直接的にも
間接的にも妨害するものでなければ、いかなるものでも
良く、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、アセトンなどの水溶性有機溶媒が好ま
しい。
【0033】欠陥検出を行うシリコン基板を酸化性の酸
溶液を含む溶液であらかじめ洗浄すると、絶縁膜表面に
付着していた銅を除去できる。従って、絶縁膜に直流電
圧を印加した時に、電気化学的作用により絶縁膜中の欠
陥中心部を中心として表面に貴金属をさらに精度良く析
出させることができる。又、貴金属を析出させたシリコ
ン基板を酸化性の酸溶液で洗浄すると、銅による絶縁膜
の汚染があった場合などに、銅を溶解して除去すること
ができる。酸化性の酸溶液としては、絶縁膜表面に付着
した銅を溶解して除去でき、且つ、欠陥の検出を直接的
にも間接的にも妨害するものでなければ、いかなるもの
でも良く、例えば、硝酸、過酸化水素と塩酸の混合溶
液、硝酸と塩酸の希混合溶液などが好ましい。
【0034】上述に従って金属を所定時間析出させたシ
リコン基板に、逆方向の電圧、つまりシリコン基板が正
電極となるような電圧を印加して析出させた時より少な
い電流を通電すると、析出した金属が中央部(欠陥の中
心位置)から溶出し始め、析出金属の形状が環状にな
る。この後再度、負電極となるように電圧を印加してさ
らに少ない電流を通電すると、環状析出金属の中央から
また金属の析出が開始される。このような操作を繰り返
すことによって、析出金属の形状が同心円状になり、欠
陥の存在確認が容易になると共に、迅速且つ精度良く欠
陥の相対的大きさ、欠陥の分布及び欠陥の中心特定を行
うことが容易になる。又、電解質溶液を変更したり印加
する電圧を変えることによって、1回目に析出させる金
属と異なる金属を2回目に析出させることもできる。段
階的に異なる金属を析出させる場合の好ましい一形態と
して、最初に析出させる金属が貴金属でありイオン化傾
向の小さな金属から順番に段階的に析出させる形態があ
る。
【0035】シリコン基板を正電極として電圧を印加し
て析出金属を溶解させる際、電解液は、析出した金属の
うち目的の金属を溶解して除去でき、かつ欠陥の検出を
直接的にも間接的にも妨害するものでなければいかなる
ものでも良いが、酸化性の希酸溶液を用いるのが好まし
い。例えば、希硝酸、過酸化水素と希塩酸の混合溶液、
もしくは希硝酸と希塩酸の混合溶液などの酸化性の希酸
溶液を電解液として用いるのが好ましい。
【0036】上述のように直流電圧の向き及び大きさを
制御しながら印加するための手段は、絶縁膜中の欠陥中
心部を中心に上部表面に低イオン化傾向の金属が析出す
るのを直接的にも間接的にも妨害するのでなければいか
なる手段でも良く、直流電圧の向きと大きさを任意に可
変できる可変直流電圧発生装置、直流電圧の大きさを任
意に可変できる可変直流電圧発生装置と接続切り替えス
イッチとの組合せなどが挙げられる。簡便性の点から、
直流電圧の向きと大きさを任意に可変できる可変直流電
圧発生装置を用いる方法が好ましい。
【0037】あるいは、例えば銅を析出させる工程の終
了前に銅よりもイオン化傾向の小さな貴金属イオン水溶
液を電解質溶液に添加することによって、絶縁膜中の欠
陥中心部を中心として貴金属も析出させてもよい。析出
した貴金属と銅とでは色が異なるため容易に識別できる
ので、絶縁膜の欠陥の大きさと面内分布及び欠陥中心を
更に迅速且つ簡便に精度良く観察することができる。
【0038】銅を含有する電解質溶液を用いて絶縁膜上
に銅を析出させる場合、銅と反応して錯体化する錯化剤
を電解質溶液に配合すると、析出する銅粒子が小さくき
め細かくなる。錯化剤としては、例えば、アンモニウム
イオン(NH4 +)、シアン(CN-)、有機酸(シュウ
酸、酒石酸、クエン酸、酢酸)、キレート剤(EDT
A,CyDTA,NTA,EDDHA)等が挙げられ
る。
【0039】また、金属を析出させた後に、酸化性の希
酸溶液を含む溶液でシリコン基板を洗浄することによっ
て、過剰に析出した金属を徐々に溶解して除去できる。
従って、絶縁膜の欠陥の大きさ及び欠陥中心と欠陥の面
内分布を上記よりも更に迅速且つ簡便に精度良く観察す
ることができる。
【0040】上述の方法に従って金属を析出させた後、
金属析出物の外側周辺をマーキングし、酸化性の酸溶液
で金属析出物の一部もしくは大部分を選択的にエッチン
グしてもよい。マーキングの手段としては、析出した金
属の位置を簡便に示すことができ、かつ欠陥の検出を直
接的にも間接的にも妨害するものでなければいかなるも
のでも良く、例えば、レーザによるマーキング等が好ま
しい。
【0041】イオン化傾向の小さな金属から順番に複数
種の金属を析出させ、析出寸法が段階的に大きくなるよ
うにしてもよい。
【0042】シリコン基板に析出させた金属が貴金属で
ある場合、硝酸を用いて基板を洗浄すると、環境からの
汚染により付着した銅等の金属は溶出するが、欠陥位置
を示す析出貴金属は消失しない。更に、絶縁膜上にシリ
コン膜があると、析出貴金属によって被覆されている部
分以外のシリコン膜表面は硝酸による酸化を受けて酸化
珪素を生じ、この後に弗酸によって更に処理するとケイ
フッ化水素酸となり溶解する。この結果、析出貴金属の
被覆部分以外のシリコン膜表面がエッチングされ、段差
が形成される。従って、この後に王水等を用いて析出金
属をシリコン基板から除去しても、欠陥位置は段差によ
って特定することができる。
【0043】図1は、上述した欠陥検出方法を実施する
検出処理装置の一例を示す。この検出処理装置1は、処
理部2と処理制御部3とから構成され、処理部2は、電
解質溶液Eを収容するための貯蔵容器4と、その貯蔵容
器4内に配置される2つの電極部(電極板)5a,5b
とから構成される。電極部(電極板)5aは、試料基板
(Si基板)6に電圧を印加するために接触固定され
る。保持具8は、試料基板6と電極部5aを接触固定す
る。保持具8はテフロン等の耐酸性樹脂によって製造さ
れる。処理制御部3は、供給する直流電圧の方向及び大
きさが可変である可変直流電圧発生装置9と、電流計1
0と、電圧計11とから構成される。可変直流電圧発生
装置9は、電極部5a及び電極部5bと電気的に接続さ
れ、可変直流電圧発生装置9と電極部5aとの電気接続
は、電流計10及び保持具8を介して形成されている。
試料基板6は一定の厚さを有し、所定厚さの絶縁膜(S
iO2膜)12が形成されており、絶縁膜12の表面が
板状の電極部5bと平行になるように配置されている。
電極部5aの表面には、試料基板6を圧接した時に試料
基板6の裏側表面にある自然酸化膜を貫通して内部のシ
リコンと導通するように鋭く微細な凹凸が刻設されてい
る。尚、図1には示していないが、保持具8自体を固定
保持するための保持具固定台や、他方の電極部5bを固
定保持するための電極固定保持具、電解質溶液Eの濃度
を常に均一にするためのマグネチックスターラー、印加
する直流電圧の変動を小さく制御するための抵抗等を必
要に応じて配置してもよい。
【0044】上記構成において、電極部5aが負電極、
電極部5bが正電極となるように電圧を印加すると、電
極部5aにより絶縁膜12に等しく電圧が印加される。
絶縁膜12表面は、欠陥13の有無により局所的に電流
値の差が生じ、欠陥13に対応する位置の絶縁膜12表
面に電解質溶液E中の金属成分が析出し始め、析出した
金属14によって斑点が形成される。
【0045】図1の検出処理装置1によって欠陥13の
対応位置に金属を析出させた試料基板6は、光学顕微
鏡、走査型電子顕微鏡等の物理観察装置によって観察す
ることができる。従って、このような観察装置を検出処
理装置に隣接して配置される。
【0046】上記検出処理装置1を用いて行う検出処理
の一例を図2を参照して以下に記載する。
【0047】検出処理装置1の貯蔵容器4に銅イオンを
含有する電解質溶液Eを収容し、電極部5aを負極、電
極部5bを正極として電圧を印加することによって試料
基板6Aの絶縁膜12A中の欠陥13Aが存在する位置
に銅が析出する。次に、印加する電圧を下げ且つ逆転さ
せて電極部5aを正極、電極部5bを負極として電圧を
印加すると、析出した銅の中央部から銅が溶出し始め、
図2に示すように試料基板6Aの絶縁膜12A上に環状
析出銅20が得られる。この後、更に印加する電圧を下
げ且つ逆転させて電極部5aを負極、電極部5bを正極
として電圧を印加するすると、環状析出銅20の中央に
同心円状に再度銅が析出する。更に印加する電圧を下げ
且つ逆転させて電極部5aを正極、電極部5bを負極と
して電圧を印加すると、内側の析出銅の中央部から銅が
溶出し始め、2重の環状析出銅20,21が得られる。
この後、電解質液に貴金属イオンを含有する溶液を添加
し、再度、印加する電圧を下げ且つ逆転させて電極部5
aを負極、電極部5bを正極として電圧を印加するする
と、環状析出銅20,21の中央に同心円状に貴金属2
2が析出する。析出する貴金属22には、電解質液Eの
状態によって銅も含有する。
【0048】検出処理装置1を用いて行う検出処理の他
の例を図3〜5を参照して以下に記載する。
【0049】検出処理装置1の貯蔵容器4に貴金属イオ
ンを含有する電解質液を収容し、電極部5aを負極、電
極部5bを正極として電圧を印加することによって、図
3に示すように、試料基板6B上の絶縁膜12Bの欠陥
13Bが存在する位置において絶縁膜12Bの表面に貴
金属30が析出する。試料基板13Bを一旦取り出して
水洗した後、貯蔵容器4の電解質液を卑金属イオンを含
有する電解質液に交換して試料基板13Bを再度貯蔵容
器4に設置する。次に、印加する電圧を上げ且つ印加時
間を長くして電圧を印加すると、図3に示すように卑金
属31が析出する。
【0050】更に、試料基板6Bを取り出して水洗し、
図4に示すように、析出した卑金属31の周囲の絶縁膜
12Bに、レーザーを用いてマーキング32を施す。こ
の後、試料基板6Bを硝酸に浸すことによって卑金属3
1がエッチングされ、図5に示すように、絶縁膜12B
表面に貴金属30及びマーキング32を有する試料基板
6Bが得られる。
【0051】上記において、絶縁膜を有する基板として
シリコン基板を用いて本発明を説明しているが、本発明
の絶縁膜の欠陥を検出する方法は、シリコン基板への適
用に限定されるものではなく、他の導電性金属基板上に
絶縁膜を形成したものに適用できるのは言うまでもな
い。また、絶縁膜に関しても、二酸化珪素だけでなく、
窒化珪素や他金属の酸化物、窒化物、炭化物等の欠陥検
出に適用できる。更に、金属基板上に形成した絶縁膜だ
けでなく、絶縁膜そのものを直接電極板に接触させて均
等に電圧を印加するようにして欠陥検出を行っても良
い。
【0052】
【実施例】以下、本発明の実施の形態について実験結果
を参照して更に詳しく説明する。
【0053】[実施例1]直径150mm(6インチ)の
硼素ドープSiウェハ(比抵抗:6.9Ωcm、厚さ:6
25μm)に、絶縁膜として熱酸化法により厚さ200
オングストロームの二酸化ケイ素膜を形成した。この試
料基板を用いて以下の操作を行った。
【0054】〔操作1〕約3Nの硝酸と約3Nの塩酸と
を1:1(容積比)で混合して混酸溶液を調製した。こ
の混酸溶液を用いて約25℃で10分間上述の試料基板
を洗浄し、続いて純水で洗浄して乾燥した。
【0055】乾燥した試料基板の絶縁膜と反対の面(裏
面)を図1に示すように電極部5aに圧接し、電極部5
a及び試料基板の裏面を周囲から遮断するように検出処
理装置1の保持具8に固定して貯蔵容器4に図1のよう
に設置した。検出処理装置1の各構成部の詳細は以下の
通りである。
【0056】(貯蔵容器4) 厚さ0.4cmの透明ポリ
塩化ビニルで製造された縦25cm×横15cm×高さ25
cmの直方体型上面開放容器。
【0057】(電極部5a) 直径150mmφ(6イン
チ)×厚さ0.1cmの銅製平板の表面全面をステンレス
ピンセットで傷付け、深さ1〜20μmの凹凸を形成し
たもの。
【0058】(電極部5b) 縦15cm×横15cm×厚
さ0.05cmの金製平板。
【0059】(保持具8) 直径200mmφ×厚さ2.
3cmのテフロン製。試料基板の固定には2個のゴム製O
リング、テフロン製器具及びアクリル製ネジを使用。
【0060】金を王水で溶解し、塩酸に加えて約0.0
001モル/Lの濃度で金を含む約0.5N塩酸溶液を
調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタ
ノールを添加して電解質液とした。この電解質液を貯蔵
容器4に投入した。これにより、試料基板の二酸化ケイ
素膜表面のみが電解質液と接触した。
【0061】電極部5a及び電極部5bに+10Vの電
圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)を60分間
印加した。これにより、試料基板上に金が析出した。こ
の後、試料基板をおよそ25℃の約3N塩酸を用いて約
5分間洗浄し、約25℃の純水で約5分間洗浄して乾燥
した。
【0062】試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走
査型電子顕微鏡で観察し、析出した金を調べた。この
後、試料基板を王水で洗浄して金を溶解除去した。
【0063】更に、上述の電解質液での金の析出から析
出した金の溶解除去までの工程を10回繰り返すことに
よって、析出した金の顕微鏡観察を10回行った。顕微
鏡観察の結果、析出物は10回とも同一位置に生じ、析
出物の直径は10回とも0.6μmであった。析出物は
少量の銅を含むことがあり、顕微鏡観察による金と銅と
の識別は若干難しかった。
【0064】〔操作2〕操作1における希塩酸による洗
浄処理の代わりに約3Nの希硝酸水溶液による洗浄処理
を行ったこと以外は操作1と同様の操作を繰り返すこと
によって、析出した金の顕微鏡観察を10回行った。
【0065】顕微鏡観察の結果、析出物は10回とも同
一位置に生じ、析出物の直径は10回とも0.6μmで
あった。析出物には殆ど銅が検出されず、黄金色の金属
光沢によって顕微鏡観察による金の識別が容易であっ
た。
【0066】〔操作3〕操作1における希塩酸による洗
浄処理を行わなかったこと以外は操作1と同様の操作を
繰り返すことによって、析出した金の顕微鏡観察を10
回行った。
【0067】顕微鏡観察の結果、析出物は10回とも同
一位置に生じ、析出物の直径は10回とも0.6μmで
あった。銅の析出が少量あり、顕微鏡観察による金と銅
との識別は若干難しかった。
【0068】〔操作4〕塩化第二銅を塩酸水溶液に溶解
し、銅の濃度が約0.001モル/Lの約0.1Nの塩
酸水溶液を調製した。これに、エタノールを容積比で
0.5%となるように添加して銅を含有する電解質液を
得た。
【0069】操作1における電極部5bを縦15cm×横
15cm×厚さ0.05cmの銅製平板に代え、電解質液を
上述の銅を含有する電解質液に交換したこと以外は操作
1と同様の操作を繰り返すことによって、析出した銅の
顕微鏡観察を10回行った。顕微鏡観察の結果、7回は
銅が析出していたが、3回は析出しなかった。析出物の
直径は0.3〜0.6μmの範囲で変動していた。これ
は、一度析出した銅が化学的に不安定であるために、表
面酸化によって溶解したり消失したものと考えられる。
【0070】〔操作5〕操作1における電解質液の調製
で、エタノールを添加しなかったこと以外は操作1と同
様の操作を繰り返し、析出した金の顕微鏡観察を10回
行った。
【0071】顕微鏡観察の結果、9回においては金が析
出していたが、1回は析出しなかった。析出物の直径は
0.4〜0.6μmの範囲で変動していた。これは、絶
縁膜表面に有機物が付着していたために金の析出が不安
定になり、消失したものと考えられる。
【0072】[実施例2]直径150mm(6インチ)の
リンドープSiウェハ(比抵抗:2.9Ωcm、厚さ:6
25μm)に、絶縁膜としてCVD法により厚さ300
オングストロームの窒化ケイ素膜を形成した。さらにこ
の上にCVD法により厚さ200オングストロームのポ
リSi膜を形成した。この試料基板を用いて以下の操作
を行った。
【0073】〔操作6〕約1Nの硝酸と約1Nの塩酸と
を1:3(容積比)で混合して混酸溶液を調製した。こ
の混酸溶液を用いて約25℃で5分間上述の試料基板を
洗浄し、続いて純水で洗浄して乾燥した。
【0074】乾燥した試料基板の絶縁膜と反対の面(裏
面)を図1に示すように電極部5aに圧接し、電極部5
a及び試料基板の裏面を周囲から遮断するように検出処
理装置1の保持具8に固定して貯蔵容器4に図1のよう
に設置した。検出処理装置1の各構成部の詳細は以下の
通りである。
【0075】(貯蔵容器4) 厚さ0.4cmの透明ポリ
塩化ビニルで製造された縦25cm×横15cm×高さ25
cmの直方体型上面開放容器。
【0076】(電極部5a) 直径150mmφ(6イン
チ)×厚さ0.1cmの銅製平板の表面全面をステンレス
ピンセットで傷付け、深さ1〜20μmの凹凸を形成し
たもの。
【0077】(電極部5b) 縦15cm×横15cm×厚
さ0.05cmの金製平板。
【0078】(保持具8) 直径200mmφ×厚さ2.
3cmのテフロン製。試料基板の固定には2個のゴム製O
リング、テフロン製器具及びアクリル製ネジを使用。
【0079】金を王水で溶解し、塩酸に加えて約0.0
001モル/Lの濃度で金を含む約0.5N塩酸溶液を
調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタ
ノールを添加して電解質液とした。この電解質液を貯蔵
容器4に投入した。これにより、試料基板の窒化ケイ素
膜上部のポリシリコン膜表面のみが電解質液と接触し
た。
【0080】電極板7及び電極部5bに+10Vの電圧
(電極部5bの電位−電極部5aの電位)を60分間印
加した。これにより、試料基板上に金が析出した。この
後、試料基板をおよそ25℃の約4N硝酸を用いて約5
分間酸化処理し、約25℃の約1N弗酸水溶液で約5分
間エッチング処理する操作を5回繰り返した後に、純水
で洗浄して乾燥した。
【0081】試料基板表面に析出した金の周囲にレーザ
ーマーキングを行い、試料基板の表面を光学顕微鏡及び
走査型電子顕微鏡で観察した。更に、析出した金が示す
欠陥位置に基づいて、透過型電子顕微鏡から放射する電
子線が透過するようにFIB(収束イオンビーム発生装
置)等を用いて欠陥を含む試料基板を横方向から薄片状
にし、欠陥の構造をTEM(透過型電子顕微鏡)を用い
て観察した。
【0082】観察の結果、金は欠陥に対応する位置を中
心として析出していた。析出物の周囲のポリSi膜は約
100オングストロームエッチングされていたので、欠
陥の位置特定及び構造観察は容易であった。銅などの他
金属成分の析出は殆どなく、光学顕微鏡による金の識別
は、黄金色の金属光沢により容易であった。
【0083】〔操作7〕操作6における弗酸によるエッ
チングを行わなかったこと以外は操作6と同様の操作を
行い、析出した金及び試料基板の観察を行った。
【0084】観察の結果、金は欠陥に対応する位置を中
心として析出しており、光学顕微鏡による金の識別は容
易であった。析出物の周囲のポリSi膜はエッチングさ
れていないので、欠陥の位置特定及び構造観察は若干難
しかった。
【0085】〔操作8〕操作6における硝酸による酸化
処理を行わなかったこと以外は操作6と同様の操作を行
い、析出した金及び試料基板の観察を行った。
【0086】観察の結果、金は欠陥に対応する位置を中
心として析出していたが、銅の析出も少量あったため、
光学顕微鏡による金の識別は若干難しかった。析出物の
周囲のポリSi膜は約10オングストロームエッチング
されていたので、欠陥の位置特定及び構造観察は比較的
容易であった。
【0087】〔操作9〕操作6における硝酸による酸化
処理及び弗酸によるエッチングを行わなかったこと以外
は操作6と同様の操作を行い、析出した金及び試料基板
の観察を行った。
【0088】観察の結果、金は欠陥に対応する位置を中
心として析出していたが、金以外に銅等の金属の析出も
少量あったため、光学顕微鏡による金の識別は若干難し
かった。析出物の周囲のポリSi膜はエッチングされて
いないので、欠陥の位置特定及び構造観察は難しかっ
た。
【0089】〔操作10〕塩化第二銅を塩酸水溶液に溶
解し、銅の濃度が約0.001モル/Lの約0.1Nの
塩酸水溶液を調製した。これに、エタノールを容積比で
0.5%となるように添加して銅を含有する電解質液を
得た。
【0090】操作6における電極部5bを縦15cm×横
15cm×厚さ0.05cmの銅製平板に代え、電解質液を
上述の銅を含有する電解質液に交換したこと以外は操作
6と同様の操作を行い、試料基板の観察を行った。
【0091】試料基板には、欠陥の位置特定が可能な銅
の析出は見られなかった。これは、一度析出した銅が硝
酸での処理によって溶解し消失したためと考えられる。
【0092】[実施例3]直径150mm(6インチ)の
硼素ドープSiウェハ(比抵抗:7.2Ωcm、厚さ:6
25μm)に、絶縁膜として熱酸化法により厚さ200
オングストロームの二酸化ケイ素膜を形成した。この試
料基板を用いて以下の操作を行った。
【0093】〔操作11〕約2Nの硝酸と約2Nの塩酸
とを1:1(容積比)で混合して混酸溶液を調製した。
この混酸溶液を用いて約25℃で10分間上述の試料基
板を洗浄し、続いて純水で洗浄して乾燥した。
【0094】乾燥した試料基板の絶縁膜と反対の面(裏
面)を図1に示すように電極部5aに圧接し、電極部5
a及び試料基板の裏面を周囲から遮断するように検出処
理装置1の保持具8に固定して貯蔵容器4に図1のよう
に設置した。検出処理装置1の各構成部の詳細は以下の
通りである。
【0095】(貯蔵容器4) 厚さ0.4cmの透明ポリ
塩化ビニルで製造された縦25cm×横15cm×高さ25
cmの直方体型上面開放容器。
【0096】(電極部5a) 直径150mmφ(6イン
チ)×厚さ0.1cmの銅製平板の表面全面をステンレス
ピンセットで傷付け、深さ1〜20μmの凹凸を形成し
たもの。
【0097】(電極部5b) 縦15cm×横15cm×厚
さ0.05cmの銅製平板。
【0098】(保持具8) 直径200mmφ×厚さ2.
3cmのテフロン製。試料基板の固定には2個のゴム製O
リング、テフロン製器具及びアクリル製ネジを使用。
【0099】塩化第2銅を塩酸水溶液で溶解し、約0.
001モル/Lの濃度で銅を含む約0.1N塩酸溶液を
調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタ
ノールを添加して電解質液とした。この電解質液を貯蔵
容器4に投入した。これにより、試料基板の二酸化珪素
膜表面のみが電解質液と接触した。
【0100】電極部5a及び電極部5bに+10Vの電
圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)を20分間
印加し、次に−9Vの電圧を18分間印加した。この
後、更に+5Vの電圧を5分間、−4.5Vの電圧を
4.5分間、+2Vの電圧を1分間印加した。
【0101】この後、試料基板を約25℃の純水で洗浄
して乾燥し、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走
査型電子顕微鏡で観察した。
【0102】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置を中心として絶縁膜表面に同心円状に環状の析出
物が銅によって形成されていた。外径が0.02μm以
上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、外径
が10μm以上の大きい析出物であっても、欠陥の中心
位置を最大誤差1μmの精度で特定できた。
【0103】〔操作12〕金を王水で溶解し、塩酸に加
えて金の塩酸溶液を調製し、これを操作11において調
製した電解質液に添加して、約0.001モル/Lの濃
度で銅を含み約0.00003モル/Lの濃度で金を含
む約0.1N塩酸溶液を調製した。+2Vの電圧を1分
間印加した時に、これを電解質液として用いたこと以
外、操作11と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表
面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0104】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置を中心として絶縁膜表面に同心円状に環状の析出
物が形成されていた。析出物の中心部分は金で形成さ
れ、周辺部分は銅で形成されていた。外径が0.02μ
m以上の銅による析出物は欠陥存在の特定に有効であっ
た。又、外径が10μm以上の銅による大きい析出物で
あっても、欠陥の中心位置を最大誤差0.1μmの精度
で特定できた。
【0105】〔操作13〕操作11における電圧印加を
+10Vの電圧(電極部5bの電位−電極部5aの電
位)による20分間の印加のみとしたこと以外は操作1
1と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕
微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0106】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置を中心として絶縁膜表面に円形の析出物が銅によ
って形成されていた。直径が0.02μm以上の析出物
は欠陥存在の特定に有効であった。又、直径が10μm
以上の大きい析出物であっても、欠陥の中心位置を最大
誤差5μmの精度で特定できた。
【0107】〔操作14〕操作13における混酸溶液に
よる試料基板の洗浄を省略し、電解質液にエタノールを
添加しなかったこと以外は操作13と同様の操作を行
い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子
顕微鏡で観察した。
【0108】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置を中心として絶縁膜表面に円形の析出物が銅によ
って形成されていた。直径が0.2μm以下の析出物は
欠陥存在の特定が困難であった。又、直径が10μm以
上の大きい析出物において、欠陥の中心位置を最大誤差
5μmの精度で特定することは困難であった。
【0109】[実施例4]直径150mm(6インチ)の
リンドープSiウェハ(比抵抗:3.5Ωcm、厚さ:6
25μm)に、絶縁膜としてCVD法により厚さ300
オングストロームの窒化ケイ素膜を形成した。この試料
基板を用いて以下の操作を行った。
【0110】〔操作15〕約2Nの硝酸と約2Nの塩酸
とを1:1(容積比)で混合して混酸溶液を調製した。
この混酸溶液を用いて約25℃で10分間上述の試料基
板を洗浄し、続いて純水で洗浄して乾燥した。
【0111】乾燥した試料基板の絶縁膜と反対の面(裏
面)を図1に示すように電極部5aに圧接し、電極部5
a及び試料基板の裏面を周囲から遮断するように検出処
理装置1の保持具8に固定して貯蔵容器4に図1のよう
に設置した。検出処理装置1の各構成部の詳細は以下の
通りである。
【0112】(貯蔵容器4) 厚さ0.4cmの透明ポリ
塩化ビニルで製造された縦25cm×横15cm×高さ25
cmの直方体型上面開放容器。
【0113】(電極板部5a) 直径150mmφ(6イ
ンチ)×厚さ0.1cmの銅製平板の表面全面をステンレ
スピンセットで傷付け、深さ1〜20μmの凹凸を形成
したもの。
【0114】(電極部5b) 縦15cm×横15cm×厚
さ0.05cmの銅製平板。
【0115】(保持具8) 直径200mmφ×厚さ2.
3cmのテフロン製。試料基板の固定には2個のゴム製O
リング、テフロン製器具及びアクリル製ネジを使用。
【0116】塩化第二銅を塩酸に溶解し、約0.001
モル/Lの濃度で銅を含む約0.1N塩酸溶液を調製し
た。これに容積比で約0.5%となるようにエタノール
を添加して電解質液とした。この電解質液を貯蔵容器4
に投入した。これにより、試料基板の二酸化珪素膜表面
のみが電解質液と接触した。
【0117】電極部5a及び電極部5bに+11Vの電
圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)を20分間
印加し、次に−10Vの電圧を18分間印加した。この
後、更に+5Vの電圧を5分間、−4.5Vの電圧を
4.5分間、+2Vの電圧を1分間印加した。
【0118】この後、試料基板を約25℃の純水で洗浄
して乾燥し、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走
査型電子顕微鏡で観察した。
【0119】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置を中心として絶縁膜表面に同心円状に環状の析出
物が銅によって形成されていた。外径が0.02μm以
上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、外径
が10μm以上の大きい析出物であっても、欠陥の中心
位置を最大誤差1μmの精度で特定できた。
【0120】〔操作16〕白金を王水で溶解し、塩酸に
加えて白金の塩酸溶液を調製し、これを操作15におい
て調製した電解質液に添加して、約0.001モル/L
の濃度で銅を含み約0.00003モル/Lの濃度で白
金を含む約0.1N塩酸溶液を調製した。+2Vの電圧
を1分間印加した時に、これを電解質液として用いたこ
と以外は操作15と同様の操作を行い、試料基板の絶縁
膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0121】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置を中心として絶縁膜表面に同心円状に環状の析出
物が形成されていた。析出物の中心部分は白金で形成さ
れ、周辺部分は銅で形成されていた。外径が0.02μ
m以上の銅による析出物は欠陥存在の特定に有効であっ
た。又、外径が10μm以上の銅による大きい析出物で
あっても、欠陥の中心位置を最大誤差0.1μmの精度
で特定できた。
【0122】〔操作17〕操作15における電圧印加を
+11Vの電圧(電極部5bの電位−電極部5aの電
位)による20分間の印加のみとしたこと以外は操作1
5と同様の操作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕
微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0123】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置を中心として絶縁膜表面に円形の析出物が銅によ
って形成されていた。直径が0.02μm以上の析出物
は欠陥存在の特定に有効であった。又、直径が10μm
以上の大きい析出物であっても、欠陥の中心位置を最大
誤差5μmの精度で特定できた。
【0124】〔操作18〕操作17における混酸溶液に
よる試料基板の洗浄を省略し、電解質液にエタノールを
添加しなかったこと以外は操作17と同様の操作を行
い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子
顕微鏡で観察した。
【0125】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置を中心として絶縁膜表面に円形の析出物が銅によ
って形成されていた。直径が0.2μm以下の析出物は
欠陥存在の特定が困難であった。又、直径が10μm以
上の大きい析出物において、欠陥の中心位置を最大誤差
5μmの精度で特定することは困難であった。
【0126】[実施例5]直径150mm(6インチ)の
硼素ドープSiウェハ(比抵抗:7.1Ωcm、厚さ:6
25μm)に、絶縁膜として熱酸化法により厚さ200
オングストロームの二酸化ケイ素膜を形成した。この試
料基板を用いて以下の操作を行った。
【0127】〔操作19〕約2Nの硝酸と約2Nの塩酸
とを1:1(容積比)で混合して混酸溶液を調製した。
この混酸溶液を用いて約25℃で10分間上述の試料基
板を洗浄し、続いて純水で洗浄して乾燥した。
【0128】乾燥した試料基板の絶縁膜と反対の面(裏
面)を図1に示すように電極部5aに圧接し、電極部5
a及び試料基板の裏面を周囲から遮断するように検出処
理装置1の保持具8に固定して貯蔵容器4に図1のよう
に設置した。検出処理装置1の各構成部の詳細は以下の
通りである。
【0129】(貯蔵容器4) 厚さ0.4cmの透明ポリ
塩化ビニルで製造された縦25cm×横15cm×高さ25
cmの直方体型上面開放容器。
【0130】(電極部5a) 直径150mmφ(6イン
チ)×厚さ0.1cmの銅製平板の表面全面をステンレス
ピンセットで傷付け、深さ1〜20μmの凹凸を形成し
たもの。
【0131】(電極部5b) 縦15cm×横15cm×厚
さ0.02cmの金製平板。
【0132】(保持具8) 直径200mmφ×厚さ2.
3cmのテフロン製。試料基板の固定には2個のゴム製O
リング、テフロン製器具及びアクリル製ネジを使用。
【0133】金を王水に溶解し、約0.0001モル/
Lの濃度で金を含む約0.5N塩酸溶液を調製した。こ
れに容積比で約0.5%となるようにエタノールを添加
して第1の電解質液とした。
【0134】他方、塩化第二銅を塩酸に溶解し、約0.
001モル/Lの濃度で銅を含む約0.1N塩酸溶液を
調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタ
ノールを添加して第2の電解質液とした。
【0135】第1の電解質液を貯蔵容器4に投入した。
これにより、試料基板の二酸化ケイ素膜表面のみが第1
の電解質液と接触した。電極部5a及び電極部5bに+
2Vの電圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)を
2分間印加した。
【0136】次に、電解質液を第2の電解質液に交換
し、電極部5bを縦15cm×横15cm×厚さ0.05cm
の銅製平板に交換して、+10Vの電圧を20分間印加
した。
【0137】この後、試料基板の酸化膜上に析出した金
属の周囲4箇所に、レーザーを用いて切込みを入れるこ
とによってマークとした。このマークは、延長線の交わ
る点が析出物の中心を示すように形成し、且つ、4つの
切込みのうちの1つが他の3つと大きさや形状が異なる
ようにして基板の方向等が判るようにした。
【0138】マークを形成した試料基板の酸化膜上の銅
を、約2N硝酸を用いて約25℃で約10分間エッチン
グ処理し、約25℃の純水で洗浄して乾燥し、試料基板
の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察
した。
【0139】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置に金が析出していた。又、レーザーマーキングの
際に、外径が0.02μm以上の析出物は欠陥存在の特
定に有効でありマーキングが可能であった。マークの状
態から、欠陥に対応する位置を中心として絶縁膜表面に
同心円状に金及び銅が析出した後に、エッチングによっ
て銅を除去できた。従って、エッチング処理前の外径が
10μm以上の大きい銅の析出物であっても、金の析出
物により欠陥の中心位置を最大誤差0.05μmの精度
で特定できた。
【0140】〔操作20〕レーザーマーキング及びエッ
チング処理を行わないこと以外は実施例19と同様の操
作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査
型電子顕微鏡で観察した。
【0141】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置に金及び銅が同心円状に析出していた。金は銅で
被覆され、中心部に位置していた。外径が0.02μm
以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、外
径が10μm以上の大きい銅の析出物であっても、欠陥
の中心位置を最大誤差1μmの精度で特定できた。
【0142】〔操作21〕操作19における電圧印加
を、第1の電解質液を用いた+2Vの電圧印加のみとし
たこと以外は操作19と同様の操作を行い、試料基板の
絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察し
た。
【0143】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置に金が析出していた。金の外径が0.02μm以
上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、外径
が10μm以上の大きい金の析出物であっても、欠陥の
中心位置を最大誤差1μmの精度で特定できた。
【0144】〔操作22〕操作19における電圧印加
を、第2の電解質液を用いた+10Vの電圧印加のみと
し、レーザーマーキング及びエッチング処理を行わない
こと以外は操作19と同様の操作を行い、試料基板の絶
縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察し
た。
【0145】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置に銅が析出していた。外径が0.2μm以上の析
出物は欠陥存在の特定に有効であった。外径が10μm
以上の大きい銅の析出物では、欠陥の中心位置を最大誤
差5μmの精度で特定することは困難であった。
【0146】[実施例6]直径150mm(6インチ)の
リンドープSiウェハ(比抵抗:3.4Ωcm、厚さ:6
25μm)に、絶縁膜としてCVD法により厚さ300
オングストロームの窒化ケイ素膜を形成した。この試料
基板を用いて以下の操作を行った。
【0147】〔操作23〕約2Nの硝酸と約2Nの塩酸
とを1:1(容積比)で混合して混酸溶液を調製した。
この混酸溶液を用いて約25℃で10分間上述の試料基
板を洗浄し、続いて純水で洗浄して乾燥した。
【0148】乾燥した試料基板の絶縁膜と反対の面(裏
面)を図1に示すように電極部5aに圧接し、電極部5
a及び試料基板の裏面を周囲から遮断するように検出処
理装置1の保持具8に固定して貯蔵容器4に図1のよう
に設置した。検出処理装置1の各構成部の詳細は以下の
通りである。
【0149】(貯蔵容器4) 厚さ0.4cmの透明ポリ
塩化ビニルで製造された縦25cm×横15cm×高さ25
cmの直方体型上面開放容器。
【0150】(電極部5a) 直径150mmφ(6イン
チ)×厚さ0.1cmの銅製平板の表面全面をステンレス
ピンセットで傷付け、深さ1〜20μmの凹凸を形成し
たもの。
【0151】(電極部5b) 縦15cm×横15cm×厚
さ0.02cmの白金製平板。
【0152】(保持具8) 直径200mmφ×厚さ2.
3cmのテフロン製。試料基板の固定には2個のゴム製O
リング、テフロン製器具及びアクリル製ネジを使用。
【0153】白金を王水に溶解し、約0.0001モル
/Lの濃度で白金を含む約0.5N塩酸溶液を調製し
た。これに容積比で約0.5%となるようにエタノール
を添加して第1の電解質液とした。
【0154】他方、塩化第二銅を塩酸に溶解し、約0.
001モル/Lの濃度で銅を含む約0.1N塩酸溶液を
調製した。これに容積比で約0.5%となるようにエタ
ノールを添加して第2の電解質液とした。
【0155】第1の電解質液を貯蔵容器4に投入した。
これにより、試料基板の窒化ケイ素膜表面のみが第1の
電解質液と接触した。電極部5a及び電極部5bに+2
Vの電圧(電極部5bの電位−電極部5aの電位)を2
分間印加した。
【0156】次に、電解質液を第2の電解質液に交換
し、電極部5bを縦15cm×横15cm×厚さ0.05cm
の銅製平板に交換して、+10Vの電圧を30分間印加
した。
【0157】この後、試料基板の窒化ケイ素膜上に析出
した金属の周囲4箇所に、レーザーを用いて切込みを入
れることによってマークとした。このマークは、延長線
の交わる点が析出物の中心を示すように形成し、且つ、
4つの切込みのうちの1つが他の3つと大きさや形状が
異なるようにして基板の方向等が判るようにした。
【0158】マークを形成した試料基板を、約2N硝酸
を用いて約25℃で約10分間エッチング処理し、約2
5℃の純水で洗浄して乾燥し、試料基板の絶縁膜表面を
光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察した。
【0159】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置に白金が析出していた。又、レーザーマーキング
の際に、外径が0.02μm以上の析出物は欠陥存在の
特定に有効でありマーキングが可能であった。マークの
状態から、欠陥に対応する位置を中心として絶縁膜表面
に同心円状に白金及び銅が析出した後に、エッチングに
よって銅が除去できた。従って、エッチング処理前の外
径が10μm以上の大きい銅の析出物であっても、白金
の析出物により欠陥の中心位置を最大誤差0.05μm
の精度で特定できた。
【0160】〔操作24〕レーザーマーキング及びエッ
チング処理を行わないこと以外は実施例23と同様の操
作を行い、試料基板の絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査
型電子顕微鏡で観察した。
【0161】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置に白金及び銅が同心円状に析出していた。白金は
銅で被覆され、中心部に位置していた。外径が0.02
μm以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。
又、外径が10μm以上の大きい銅の析出物であって
も、欠陥の中心位置を最大誤差1μmの精度で特定でき
た。
【0162】〔操作25〕操作23における電圧印加
を、第1の電解質液を用いた+2Vの電圧印加のみとし
たこと以外は操作23と同様の操作を行い、試料基板の
絶縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察し
た。
【0163】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置に白金が析出していた。白金の外径が0.02μ
m以上の析出物は欠陥存在の特定に有効であった。又、
外径が10μm以上の大きい金の析出物であっても、欠
陥の中心位置を最大誤差1μmの精度で特定できた。
【0164】〔操作26〕操作23における電圧印加
を、第2の電解質液を用いた+10Vの電圧印加のみと
し、レーザーマーキング及びエッチング処理を行わない
こと以外は操作23と同様の操作を行い、試料基板の絶
縁膜表面を光学顕微鏡及び走査型電子顕微鏡で観察し
た。
【0165】顕微鏡観察の結果、絶縁膜の欠陥に対応す
る位置に銅が析出していた。外径が0.2μm以上の析
出物は欠陥存在の特定に有効であった。外径が10μm
以上の大きい金の析出物では、欠陥の中心位置を最大誤
差5μmの精度で特定することは困難であった。
【0166】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の欠陥検出
方法を用いれば、絶縁膜の欠陥の位置、大きさ及び分布
を迅速且つ簡便に精度良く決定できるので、その工業的
価値は非常に大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶縁膜の欠陥検出方法を実施する検出
装置の一具体例を示す概略構成図である。
【図2】図1の検出処理装置を用いて実施する欠陥検出
方法の一例を説明するための基板の平面図(a)及び断
面図(b)。
【図3】図1の検出処理装置を用いて実施する欠陥検出
方法の他の例を説明するための一工程図であり、基板の
断面図(左)及び平面図(右)。
【図4】図3の工程に続く工程を示す基板の断面図
(左)及び平面図(右)。
【図5】図4の工程に続く工程を示す基板の断面図
(左)及び平面図(右)。
【符号の説明】
E 電解質溶液 1 検出処理装置 2 処理部 3 処理制御部 4 貯蔵容器 5a,5b 電極部(電極板) 6 試料基板(Si基板) 8 保持具 9 可変直流電圧発生装置 10 電流計 11 電圧計 12 絶縁膜(SiO2膜) 13 欠陥 14 金属
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/66 H01L 21/66 Q (72)発明者 合瀬 路博 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 鈴木 功 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属を含有する電解質溶液中で絶縁膜が
    負電極となるように絶縁膜に電圧を印加することによっ
    て絶縁膜に存在する欠陥の位置に対応して絶縁膜表面に
    該電解質溶液の金属を析出させる析出工程を有し、析出
    した金属によって絶縁膜の欠陥が検出される絶縁膜の欠
    陥検出方法であって、該電解質溶液の金属は貴金属を含
    むことを特徴とする絶縁膜の欠陥検出方法。
  2. 【請求項2】 前記析出工程の後に、前記絶縁膜を酸化
    性の酸液を用いて洗浄する洗浄工程を有することを特徴
    とする請求項1記載の欠陥検出方法。
  3. 【請求項3】 前記析出工程を複数有し、当該複数の析
    出工程の各々において絶縁膜表面に析出させる金属が異
    なることを特徴とする請求項1記載の欠陥検出方法。
  4. 【請求項4】 前記絶縁膜表面にシリコン膜が形成さ
    れ、前記析出工程の後に更に、シリコン膜の表面を硝酸
    を用いて酸化させる酸化工程と、酸化したシリコン膜の
    表面を弗酸を用いてエッチングするエッチング工程とを
    有することを特徴とする請求項1記載の欠陥検出方法。
  5. 【請求項5】 前記電解質溶液は、水溶性有機溶剤を含
    有することを特徴とする請求項1記載の欠陥検出方法。
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