JPH11253190A - 細菌培養用ボトルおよび細菌検出方法 - Google Patents

細菌培養用ボトルおよび細菌検出方法

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JPH11253190A
JPH11253190A JP5719198A JP5719198A JPH11253190A JP H11253190 A JPH11253190 A JP H11253190A JP 5719198 A JP5719198 A JP 5719198A JP 5719198 A JP5719198 A JP 5719198A JP H11253190 A JPH11253190 A JP H11253190A
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JP
Japan
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bottle
cylindrical portion
diameter cylindrical
bacteria
culture
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JP5719198A
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Inventor
Yuji Murakami
村上  祐児
Mikako Fujiike
美加子 藤池
Akihiko Maeda
彰彦 前田
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Japan Oxygen Co Ltd
Taiyo Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定同位体を含有する培地で細菌を培養し、
代謝により生成される物質の核磁気共鳴吸収を測定し
て、菌の検出同定を効率良くかつ精度よく実施するため
の手段の提供。 【解決手段】 本発明の細菌培養用ボトル1Aは、大径
円筒部2と小径円筒部3とが連結された異径管の、いず
れか一方の端部が封じられ、他方の端部に着脱自在なキ
ャップ4を装着したものである。本発明の細菌検出方法
は、上述した本発明の細菌培養用ボトルに、重水素,13
C,15Nからなる群から選択される少なくとも一種の安
定同位体を含む培地と、検体とを入れて培養し、前記ボ
トルの小径円筒部に磁場をかけ、核磁気共鳴吸収を測定
し、前記安定同位体を含む代謝生成物の存在から細菌を
検出することを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細菌を培養して検
査する際に使用される細菌培養用ボトルおよび細菌検出
方法に関し、特に安定同位体を含む培地で細菌を培養
し、代謝物の核磁気共鳴吸収を測定することで細菌の検
出同定を効率良く行うためのものである。
【0002】
【従来の技術】安定同位体を含有する培地で血液等の検
体を培養し、そのときの代謝により生成した物質の核磁
気共鳴吸収を測定して、検体中の細菌を検出同定する方
法(以下、SI−NMR法と言う)がある。そしてこの
方法を実施するための細菌の培養方法としては、従来、
下記の(A)と(B)の二法がある。
【0003】(A)カルチャーボトルで培養する方法。
カルチャーボトルは、細菌培養用ボトルとして、もっと
も普及している。このボトルは有底円筒形であり、瓶口
部にスクリューキャップが螺着嵌合されるようになって
いる。普通に市販されているものは太さが20〜30m
m、深さが50〜70mm程度である。本ボトルは低価
格であり、取り扱いが容易な長所があるが、このボトル
の径は太いので、これを直接核磁気共鳴吸収装置の測定
室にロードして分析することはできない。そのためSI
−NMR法を行う場合には、カルチャーボトルは培養に
のみ使用し、核磁気共鳴吸収を測定するためには、培養
物質を専用の核磁気共鳴吸収管(以下、NMR管とい
う)に移し替える作業が必要であった。その結果、必要
な操作が一つ増える上、作業者が細菌と接触する機会が
増えるため、二次感染の危険性が高くなる欠点がある。
【0004】(B)NMR管で培養する方法。NMR管
は、サンプル(培養液)に均一な磁場がかかるようにし
たガラス細管である。普通、外径は約5mm、長さは1
30〜150mmである。底部は封じ切りになってお
り、上部はテフロン栓にて密栓するようになっている。
このNMR管中で直接細菌を培養すれば、そのまま核磁
気共鳴吸収装置の測定室にロードして分析することがで
きる。そのため、上記(A)のカルチャーボトルを使用
する方法に比べ、培養液の移し替え操作が不要となり、
測定が簡略化でき、且つ作業者は細菌と接触することが
なくなり、二次感染の危険性を回避できる。しかし、N
MR管は前記の如き細管であるため、管内に入れられる
培地の量が限られ、それに伴い培地中の栄養源の量も限
られる。しかも管内の空気と培地との接触面積が小さく
ならざるを得ない。一般の好気性菌の増殖は、溶存酸素
と栄養源に依存するから、NMR管を培養ボトルとして
使用すると、菌の増殖速度が遅くなる。したがって、S
I−NMR法による細菌の検出同定までに長い時間がか
かることになる。また、NMR管内の容量が小さいた
め、血液などの検体サンプルの注入可能な量も制限され
る。検体サンプル中に存在する菌が極低濃度である場合
には、検体サンプル中の菌注入確率が低下することによ
り、検出率が低下する。または、検出までの時間が長く
なるなどの欠点を生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、安定同位体
を含有する培地で細菌を培養し、代謝により生成される
物質の核磁気共鳴吸収を測定して、菌の検出同定を効率
良くかつ精度よく実施するための手段の提供を課題とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の細菌培養用ボト
ルは、大径円筒部と小径円筒部とが連結された異径管
の、いずれか一方の端部が封じられ、他方の端部に着脱
自在なキャップを装着したものである。このボトルにお
いて、キャップの少なくとも一部を通気性として良い。
また、小径円筒部が核磁気共鳴吸収管となり、前記大径
円筒部が核磁気共鳴吸収装置の試料管保持部に係合する
ホルダーとなっていることが望ましい。本発明の細菌検
出方法は、上述した本発明の細菌培養用ボトルに、重水
素,13C,15Nからなる群から選択される少なくとも一
種の安定同位体を含む培地と、検体とを入れて培養し、
前記ボトルの小径円筒部に磁場をかけ、核磁気共鳴吸収
を測定し、前記安定同位体を含む代謝生成物の存在から
細菌を検出することを特徴としている。この方法におい
て、細菌培養用ボトルの大径円筒部で前記培養を行った
後、培養液を小径円筒部に移して核磁気共鳴吸収を測定
しても良い。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は本発明による細菌培養用ボ
トル(以下、ボトルという)の第1の実施形態を示すも
のである。このボトル1Aは、上部の大径円筒部2と下
部の小径円筒部3とを連結してなる異径管である。小径
円筒部3の下端は封じ切られている。大径円筒部2の上
端は開口しており、上端部外周には図示しないネジ部が
形成されている。このネジ部には、スクリューキャップ
4が螺着嵌合されている。
【0008】また図2は本発明によるボトルの第2の実
施形態を示すものである。このボトル1Bも大径円筒部
2と小径円筒部3とを連結した異径管であるが、先の第
1の実施形態によるボトル1Aとは逆に、大径円筒部2
の端部を封じ切って底部とし、小径円筒部3の端部を上
部開口とし、この小径円筒部3の上端部にネジ部を設
け、小径のスクリューキャップ4を螺着嵌合した構成に
なっている。
【0009】これらのボトル1A,1Bにおいて、大径
円筒部2と小径円筒部3との接続部分は、内容物である
培地や検体が両部分の間を円滑に移動できる形状であれ
ば良く、特に限定されない。またボトル1A,1Bの材
質は限定されることはなく、NMR管で通常使用される
ものであれば良く、例えば石英ガラスが好適に用いられ
る。肉厚は、0.1〜1.0mm程度で良い。
【0010】大径円筒部2の内径寸法(X)は特に限定
されないが、通常は内径が10〜50mm程度であり、
好ましくは20〜40mm程度である。長さ(Y1)は
30〜100mm程度であり、好ましくは50〜70m
m程度である。この大径円筒部2の内径と長さが大き過
ぎるものは、細菌の培養に必要がないばかりでなく、作
業性を損なうことになる。小さ過ぎると、培地や検体の
収容量が少なくなり、かつ空気との接触面積が不足する
ために細菌の増殖が遅くなる欠点がある。
【0011】小径円筒部3は、核磁気共鳴吸収分析にお
いて用いられるNMR管として機能するものであり、の
内径寸法(Z)も特に限定されないが、内径は1〜30
mm程度であり、好ましくは2〜20mm程度である。
長さ(Y2)は50〜250mm程度であり、好ましく
は100〜200mm程度である。内径が太過ぎたり、
長さが長過ぎると、通常使用される核磁気共鳴吸収装置
にセットすることに支障を生じる。また、細過ぎたり、
短か過ぎると、分析に必要な検体の収容量が不足する
他、細過ぎる場合には培地や検体の内容物が細管内を移
動することが困難になる。
【0012】図3は、これらのボトル1A,1Bに装着
されるスクリューキャップ4を例示するものである。こ
のキャップ4は、円板状の天面部とその周縁から垂下し
た筒部とを備え、筒部の内周面にはボトル1A,1Bの
瓶口に設けられたネジ部に螺合するネジが形成されてい
る。キャップ4の本体7は合成樹脂からなり、その材質
は特に限定されないが、フッ素樹脂やシリコーン樹脂な
どが好適である。キャップ4の天面部中央は、内容物は
漏れ出さないが、通気性のある膜からなる通気性部分6
になっている。この通気性部分6はシリコーン樹脂など
の通気性樹脂フィルムや発泡体からなっている。なお、
本例示では、スクリューキャップ4をボトル1A,1B
の瓶口に螺着嵌合する構成としたが、内容物が漏出しな
いように瓶口を閉止できれば他の閉止手段、例えば押し
込み式の栓や無理嵌め式のキャップと瓶口との組み合わ
せを用いても良い。また、検出すべき細菌が嫌気性菌で
ある場合は、通気性部分6ではなく、完全気密性のある
キャップを使用するか、ボトル1A,1Bごと嫌気性雰
囲気中に置いて培養を行う。
【0013】これらのボトル1A,1Bを用いて、検体
中の細菌を検出、同定するには、まず滅菌処理したボト
ル1A,1Bに、培地と検体(培養液5)を注入し、瓶
口にキャップ4を装着してボトル1A,1Bを密封し、
細菌を培養する。ここで、培地としては、検出するべき
細菌の種類に応じて、適宜な基本培地を選択使用し、そ
の栄養成分のうちの一種、例えば炭素源のグルコースと
してD−グルコース−1−13Cを添加した安定同位体含
有培地を用いる。なお、使用する安定同位体は13Cに限
らず、重水素、15Nを含んだ栄養成分を加え、分析に供
しても良い。培養液5の量は、各ボトル1A,1Bと
も、気相空間が残るように定める。培養温度は検出する
べき細菌の種類に応じて適宜設定し得るが、通常は30
〜40℃程度とする。
【0014】培養したのち、ボトル1A,1Bの上下
(天地)を逆転して培養液を攪拌し、均一な培養液を小
径円筒部3に移し、ボトル1A,1Bを核磁気共鳴吸収
分析装置にロードし、NMR管として機能する小径円筒
部3の部分に磁場をかけて核磁気共鳴吸収を測定する。
検体中に細菌が存在すれば、その増殖に伴い、安定同位
体を含む栄養成分を細菌が取り込み代謝し、細菌の種類
に応じて安定同位体を含む各種の代謝産物、例えば乳
酸、エチルアルコール、酢酸などの有機酸類、二酸化炭
素などが生成している。核磁気共鳴吸収分析によって、
各種の代謝生成物を分析することにより、検体中の細菌
の検出、同定が可能となる。
【0015】このボトル1A,1Bは、十分な量の培地
と検体とを収容可能な大径円筒部2と、NMR管として
使用可能な小径円筒部3とを備えているので、微量な菌
を短い時間で培養することができるとともに、培養後の
液を小径円筒部3に入れた状態で培養液の核磁気共鳴吸
収装置の測定室にロードすることができ、安定同位体を
含む代謝生成物の吸収ピークから菌種の検出と同定をす
ることができるので、細菌検出操作を効率良く行うこと
ができる。また培養液5をNMR管に移し替える操作が
不要であるから、作業が二次感染する危険性を回避する
ことができる。さらに、NMR管を核磁気共鳴吸収分析
装置にロードする場合、直径がNMR管よりも太い専用
のホルダーにNMR管を差し込んで測定室にロードしな
ければならないが、本発明のボトル1A,1Bであれ
ば、大径円筒部2にホルダーとしての機能を持たせるこ
とができるので、管をホルダーに差し込む操作が不要と
なり、分析操作を一層簡便にできる。
【0016】図4と図5は本発明のボトルの第3の実施
形態を示すものである。このボトル1Cは、図1に示す
第1の実施形態によるボトル1Aと同様の構成要素を備
えている他、大径円筒部2の下部(小径円筒部3の上
部)に複数の羽根8を設けたことを特徴としている。こ
の羽根8は、ボトル1Cの成形の際に一体に設けても良
いし、小径円筒部3の外周に嵌合される大きさのリング
に放射状に羽根8を形成した合成樹脂からなる部材を、
小径円筒部3に装着しても良い。この羽根8を設けたこ
とにより、核磁気共鳴吸収を測定する際に、この羽根に
空気流を吹き付けることにより、ボトルを高速で回転さ
せ、磁場が均一にかかるようにすることができる。
【0017】この機能は、従来は径が太いNMR管専用
のホルダーが所持していたものであり、NMR測定を行
う際にNMR管をこのホルダーの中心に差し込んでNM
R分析装置にロードする必要があったものを、このボト
ル1Cでは大径円筒部2にその機能を付加したものであ
る。これによって、NMR管を専用のホルダーに差し込
むという操作が省けるため、分析操作を簡便化すること
ができる。
【0018】
【実施例】(実施例1)菌の培養速度 大腸菌(Escherichia coli, ATCC29522)と、黄色ブド
ウ球菌(Staphylococcus aureus, ATCC29213)の2種
類の好気性菌を、各種形状のボトルで培養した。菌の増
殖に伴う濁度を、波長660nmにおける吸光度(O
D)として測定し、増殖速度を比較した。なお、この場
合、吸光度(OD)は濁度を示す指標であり、OD値の
増加は菌が増殖し、かつそれに伴い栄養源であるグルコ
ースを消費し、代謝物をより多く生産したことを指し示
す。
【0019】使用したボトルは、比較例として従来型の
カルチャーボトルとNMR管、本発明ボトルとして図1
(本発明ボトル(a)という)及び図2(本発明ボトル
(b)という)に示すものを用いた。各ボトルの寸法と
培養液(培地と菌の合計)の注入量は表1の通りとし
た。なお、表1で「大径」、「小径」とあるのは、それ
ぞれ大径円筒部、小径円筒部の内径、深さ、内容積を表
している。また接触面積は培養液と気相(空気)とが接
する面積である。
【0020】
【表1】
【0021】培地は、ブレインハートインフージョン
(栄研化学社製)を5.8重量%含む培養液に、D−グ
ルコース−1−13C(米国ISOTEC社製)を1重量
%添加したものを用いた。滅菌処理した培地に菌を接種
した。菌の濃度は、105cells/mlにした。この培養液
を各ボトルに、表1に示した液量で注入し、37℃で振
とう培養(毎分20回程度)した。適宜時間後に培養液
を分光セルに取り、波長660nmの吸光度(OD)を
測定した。分光計は日本分光(株)製、Ubest-30を用い
た。
【0022】大腸菌のODの経時変化を図6に、黄色ブ
ドウ球菌のODの経時変化を図7に示す。大腸菌、黄色
ブドウ球菌とも、本発明のボトル(a),(b)による
培養は従来のカルチャーボトルによる培養と同程度の菌
体増殖速度を示し、NMR管による培養はこれらよりも
遅いことがわかる。すなわち、空気との接触面積が大き
く、培地量が多く栄養豊富な条件で培養する方が、菌の
増殖が速いことを示している。したがって、SI−NM
R法において、NMR管を培養ボトルとして使用するよ
りも、本発明のボトル(a),(b)を使用する方が、
菌の培養が早くできることがわかった。
【0023】(実施例2)菌による生成物の核磁気共鳴
吸収の測定 大腸菌を、実施例1と同じ条件で同じ4種類のボトルに
より、8時間培養した。培養後、内部標準としてジオキ
サンを1μl/ml培養液の割合で添加した。本発明の
ボトル(a),(b)とNMR管については、上下を逆
転し、内容物を攪拌して細管部分にも培養液が均一に分
布するようにした。本発明の培養用ボトルとNMR管で
培養した場合は、直接核磁気共鳴吸収装置(日本電子
(株)製、GSX-270)の測定室にロードした。
【0024】本発明のボトル(a)で培養し、核磁気共
鳴吸収を測定した結果を図8に示す。代謝物ピークのう
ち、約17ppmはエタノール、約21ppmは乳酸、
約23ppmは酢酸のピークであり、これらは大腸菌の
増殖に伴って生成された物質である。67ppmは内部
標準のジオキサンのピークである。約93ppmと約9
7ppmはグルコースのピークである。本発明のボトル
(a)で培養した場合のピークの高さを1とした場合
の、その他のボトルで培養した各ピークの高さの比を表
2に示す(ジオキサンのピークは省略)。
【0025】
【表2】
【0026】図8と表2から、本発明のボトル(a),
(b)による培養では、カルチャーボトルによる培養と
ほぼ同じ高さの、生成物のピークが得られることが分か
る。それに対して、NMR管で培養した場合には、同じ
代謝生成物のピークは得られるものの、ピークの高さは
低い。すなわち、最初の菌濃度が同じであっても、NM
R管による培養では、菌の増殖が少ないので検出精度が
低くなる。ピークを高くしようとすると、培養に長い時
間を必要として作業効率が悪くなる。あるいは、最初の
菌濃度、したがって、検体中の菌が少ない場合には、実
質的に菌の培養と検出が不可能になる。換言すると、本
発明の培養用ボトルによればNMR管による培養に比較
して、微量の菌を含む検体から菌を検出することが可能
である。
【0027】以上説明した通り、実施例1では、本発明
の培養用ボトルは従来から常用されるカルチャーボトル
と同じ速さで菌を培養できることが明らかとなった。実
施例2では、培養液を移し替える作業をすることなく、
小径円筒部をNMR管としてそのまま核磁気共鳴吸収を
測定できることが実証された。また実施例2によれば、
培養液の移し替えが不要なNMR管を用いた培養に比較
して、微量の菌の培養と検出が可能であること、及び、
短い培養時間で検出が可能であることが明らかになっ
た。
【0028】実施例2では大腸菌の代謝生成物の核磁気
共鳴吸収を測定したが、菌による代謝生成物質は菌ごと
に特有であるから、安定同位体を含む本発明の培養用ボ
トルを使用して菌を培養し、代謝により生成する物質の
核磁気共鳴吸収を測定すれば、菌の検出とともに菌種の
同定が可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明による細菌培養用ボトルは、十分
な量の培地と検体とを収容可能な大径円筒部と、NMR
管として使用可能な小径円筒部とを備えているので、微
量な菌を短い時間で培養することができるとともに、培
養後の液を小径円筒部に入れた状態で培養液の核磁気共
鳴吸収装置の測定室にロードすることができ、安定同位
体を含む代謝生成物の吸収ピークから菌種の検出と同定
をすることができるので、細菌検出操作を効率良く行う
ことができる。また培養液をNMR管に移し替える操作
が不要であるから、作業者が二次感染する危険性を回避
することができる。さらに、NMR管を核磁気共鳴吸収
分析装置にロードする場合、直径がNMR管よりも太い
専用のホルダーにNMR管を差し込んで測定室にロード
しなければならないが、本発明のボトルであれば、大径
円筒部にホルダーとしての機能を持たせることができる
ので、管をホルダーに差し込む操作が不要となり、分析
操作を一層簡便にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の細菌培養用ボトルの第1の実施形態
を示す正面図。
【図2】 本発明の細菌培養用ボトルの第2の実施形態
を示す正面図。
【図3】 同じボトルに装着されるキャップの斜視図。
【図4】 本発明の細菌培養用ボトルの第3の実施形態
を示す断面図。
【図5】 同じボトルの底面図。
【図6】 本発明に係る実施例1の増殖試験の結果を示
すグラフ。
【図7】 本発明に係る実施例1の別な結果を示すグラ
フ。
【図8】 本発明に係る実施例2の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1A,1B,1C ボトル(細菌培養用ボトル) 2 大径円筒部 3 小径円筒部 4 キャップ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大径円筒部と小径円筒部とが連結された
    異径管の、いずれか一方の端部が封じられ、他方の端部
    に着脱自在なキャップを装着した細菌培養用ボトル。
  2. 【請求項2】 前記キャップの少なくとも一部に通気性
    部分を設けたことを特徴とする請求項1記載の細菌培養
    用ボトル。
  3. 【請求項3】 前記小径円筒部が核磁気共鳴吸収管とな
    り、前記大径円筒部が核磁気共鳴吸収装置の試料管保持
    部に係合するホルダーとなる寸法と形状に構成されたこ
    とを特徴とする請求項1記載の細菌培養用ボトル。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載さ
    れた細菌培養用ボトルに、重水素,13C,15Nからなる
    群から選択される少なくとも一種の安定同位体を含む培
    地と、検体とを入れて培養し、前記ボトルの小径円筒部
    に磁場をかけ、核磁気共鳴吸収を測定し、前記安定同位
    体を含む代謝生成物の存在から細菌を検出することを特
    徴とする細菌検出方法。
  5. 【請求項5】 前記細菌培養用ボトルの大径円筒部で前
    記培養を行った後、培養液を小径円筒部に移して核磁気
    共鳴吸収を測定することを特徴とする請求項4記載の細
    菌検出方法。
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