JPH11254238A - 電解加工方法及び電解加工装置 - Google Patents

電解加工方法及び電解加工装置

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JPH11254238A
JPH11254238A JP10053909A JP5390998A JPH11254238A JP H11254238 A JPH11254238 A JP H11254238A JP 10053909 A JP10053909 A JP 10053909A JP 5390998 A JP5390998 A JP 5390998A JP H11254238 A JPH11254238 A JP H11254238A
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Toshihiko Sakuhara
寿彦 作原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解質溶液中で被加工物と加工電極を近接さ
せ、両者の間に電解反応を生じさせて被加工物の加工を
行う電解加工法において、加工電極の先端や被加工物の
変形を起こさず、正確かつ容易に被加工物と加工電極と
の離間距離を制御する事が可能な方法および装置を提供
する。 【解決手段】 はじめに、被加工物303の被加工面と
加工電極304の先端部とを近づけながら定期的に被加
工物303の電位を測定・蓄積し、これを解析すること
によって、被加工物203の被加工面と加工電極204
の先端部とが接触して離間距離が零となる零接触基準位
置を検出する。つぎに、零接触基準位置を基準として被
加工物303と加工電極304の離間距離を算出し、離
間距離の算出値が所望の離間距離の値と一致するように
被加工物303と加工電極304の相対位置を調整する
過程により離間距離の制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属工業、電子工
業分野等において、電解溶液中で加工電極を用いて電気
化学反応により微細加工を行う電解加工方法及び電解加
工装置に係わり、特に、加工電極と被加工物との離間距
離が零となる零接触基準位置を基準に加工電極と被加工
物の所定の離間距離を保ちつつ電解加工が行われる電解
加工方法及び電解加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属工業、電子工業分野等におい
て、溶液中で微細な先端を有する探針を用いて電気化学
反応により被加工物の微細加工を行う方法が知られてい
る(特開平06-299390)。この方法において、加工精度
を向上させるためには、加工電極と被加工物間の距離を
短くする必要がある。ミクロンオーダーの精度を持つ加
工を行う場合、加工電極と被加工物間の距離は10μm
(ミクロン)以下にする必要があり、このような微小距
離を高い精度で制御することは困難である。その理由と
しては、 1.加工電極と被加工物が溶液中にあること、2.レー
ザー変位計等相対的な距離の変化を高精度に測定するこ
とが可能な技術はあるが、このような測定方法では距離
の原点が特定できないと絶対距離を測定することができ
ないこと、等が挙げられる。そこで、加工電極と被加工
物が接触する点を何等かの方法で測定し、そこを原点に
とり別の高精度なスケールを用いて距離を測定するとい
う方法が考えられる。この接触を検出する方法として
は、 1.加工電極と被加工物間の抵抗値を測定する方法など
が考えられる。また、他の微小な距離の測定方法として
は、2.加工電極と被加工物間の静電容量を測定するこ
と、3.トンネル電流を測定すること、等が考えられ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法には以下のような問題点が存在する。はじめに、
第1の方法では、加工電極や被加工物の表面が薄い酸化
膜等で覆われている場合があり、加工電極が被加工物に
ある程度の力で押しつけられないと、接触が検出できな
い可能性がある。加工精度を高めるために加工電極の先
端径は、数百μm以下となっているので、強く押しつけ
られた場合には先端がつぶれてしまうという技術的課題
を有する。また、抵抗値を測定するためには、加工電極
と被加工物間に電圧を印加する必要があるが、被加工物
が電解質溶液中で反応性が高い場合、溶液中で、加工電
極−被加工物間に標準電極電位差よりも大きな電圧が印
加されると、この電圧によって電気化学反応が起き、加
工が行われてしまうという技術的課題も有する。
【0004】つぎに、第2の方法では、使用する溶液の
種類や濃度が代わると誘電率も変るため、あらかじめ電
極間距離と静電容量の関係を測定しておく必要が生じ
る。また、溶液中での静電容量の測定は、溶液の対流な
どが原因となり測定値がノイズの影響を受けやすいとい
う技術的課題を有する。さらに、第3の方法では、厳密
には非接触であるため原点の検出には理想的であるが、
溶液中でトンネル電流を検出するためには、ファラデー
電流や電気二重層への充電電流等の影響を排除するた
め、加工電極の先端径を非常に小さくする必要があり、
加工速度を向上させるために加工電極の先端径を数十〜
数百μm(ミクロン)とした場合には、溶液中でのトン
ネル電流の検出が非常に困難であるという技術的課題を
有する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を解決
する手段として、本発明では、電解質溶液中で被加工物
と加工電極とを対向させ、前記被加工物の被加工面と前
記加工電極の先端部との間を所望の離間距離に制御した
状態で、前記被加工物の被加工面と前記加工電極の先端
部との間に電解反応を起こさせて加工を施す電解加工方
法において、前記離間距離の制御は、はじめに前記被加
工物と前記加工電極を接近させながら前記被加工物また
は前記加工電極の電位を定期的に測定・蓄積して解析す
ることにより、前記被加工物の被加工面と前記加工電極
の先端部とが接触して離間距離が零となる零接触基準位
置を検出し、つぎに前記零接触基準位置を基準として前
記被加工物の被加工面と前記加工電極の先端部との離間
距離を算出し、前記、離間距離の算出値が所望の離間距
離と一致するように前記被加工物と前記加工電極の相対
位置を調整する過程により行う事を特徴としている。
【0006】また、前記零接触基準位置の検出は、前
記、定期的な電位測定の際に、蓄積された電位情報の一
部を用いて前記被加工物と前記加工電極の相対移動距離
に対する電位変化を外挿し、測定位置に対応する電位を
算出した値と、測定値との差が、設定したしきい値を越
える場合に接触と判定し、前記接触判定が行われた際の
接触位置を零接触基準位置とする事により行うことを特
徴としている。
【0007】また、請求項3記載の電解加工装置は、電
解質溶液中で被加工物を保持する被加工物保持手段と、
前記被加工物の被加工面に電解反応により加工を施す加
工電極と、前記被加工物および前記加工電極の電位・電
流を制御する電位・電流制御手段と、前記被加工物保持
手段に保持された被加工物の被加工面と前記加工電極の
先端部との間の離間距離を変更させる離間距離変更手段
とを備えた電解加工装置において、前記被加工物または
前記加工電極の電位を測定する電位測定手段と、前記電
位測定手段により測定される電位の情報を記憶する電位
情報記憶手段と、前記電位情報記憶手段に記憶された電
位情報を解析する電位情報解析手段と、前記電位情報解
析手段により電位情報を解析した結果から、前記被加工
物と前記加工電極とが相互に接触した際に接触判定を行
う接触判定手段と、前記接触判定手段によって接触が判
定された時の接触位置を、前記被加工物と前記加工電極
の離間距離が零となる零接触基準位置として記憶する零
接触基準位置記憶手段と、前記零接触基準位置を基準と
して、前記被加工物と前記加工電極の相対移動距離を基
に前記被加工物の被加工面と前記加工電極の先端部との
離間距離を算出する離間距離演算手段と、離間距離の目
標値を記憶する目標離間距離記憶手段と、前記離間距離
演算手段による算出に基づき、前記被加工物の被加工面
と前記加工電極の先端部との離間距離が前記目標離間距
離と一致するように、前記離間距離変更手段に離間距離
の調整を行わせる離間距離制御手段とを備えたことを特
徴としている。
【0008】以上の課題を解決する手段にあって離間距
離変更手段には、被加工物側のみ移動させる場合、加工
電極側のみ移動させる場合、被加工物側と加工電極側の
両方を移動させる場合のいずれも含まれる。また、被加
工物の被加工面と加工電極の先端が接触するとは、両者
が物理的に完全接触するのみならず、加工電極の先端が
加工物の被加工面に電気的に接触したとみなされる場合
も含まれる。
【0009】以下、本発明の原理について説明する。図
1(a)に示すように、2種類の金属板A101、B1
02を非接触状態で溶液中に浸漬した場合、次のような
反応が起こり、金属板A101の方が金属板B102よ
りもイオン化しやすいとする。このとき、金属板A10
1上で起こる反応としては、 M1→M1 n++ne- (1) M1 n++ne-→M1 (2) 金属板B102上で起こる反応としては、 M2→M2 n++ne- (3) M2 n++ne-→M2 (4) であり、金属板A101の平衡電位は(1)式と(2)
式の反応が平衡状態になるときの電位であり、金属板B
102の平衡電位は(3)式と(4)式の反応が平衡状
態になるときの電位である。
【0010】ここで、金属板A101を被加工物とし、
金属板B102を加工電極とし、参照電極305を基準
として電位差計103を用いて被加工物の電位を測定し
た場合、被加工物の電位は、(1)式と(2)式の反応
が平衡になるときの電位を測定することになる。一方、
図1(b)に示すように、金属板B102が金属板A1
01に接触すると、金属板A101は金属板B102よ
りもイオン化しやすいので、(1)式の反応は(3)式
の反応より起こりやすく、(4)式の反応は(2)式の
反応より起こりやすくなる。即ち、(1)式及び(4)
式の反応の平衡状態が主体となる電位が測定されると推
察される。
【0011】以上より、金属板同士が接触することで化
学反応の平衡状態に変化が生じるので、例えば、被加工
物と加工電極を接近させながら参照電極に対する被加工
物の電位を定期的に測定すれば、電位が変化する位置で
被加工物と加工電極が接触したと判断することができ
る。そして、接触位置を基準として被加工物と加工電極
との相対移動距離を制御すれば、所望の離間距離を得る
事が可能となる。
【0012】ここで、電位変化を検出する際に、単純に
測定した電位の値を比較するだけでは接触点の検出は困
難である。その理由としては次の点が挙げられる。 1.加工電極の先端部のつぶれを防止するために被加工
物と加工電極を接近させる際の電位の測定間隔を小さく
すると、接触時の電位の変化は非常に緩やか起き、各測
定点における電位変化は小さくなる。
【0013】2.化学平衡に達するまでに時間がかかる
ため、被加工物と加工電極の相対距離に変化がなくても
電位は緩やかに変化する。 3.各測定点における電位の変化は比較的小さいため、
ノイズ等の影響による測定電位の変化によって誤って接
触を判定してしまう可能性がある。そこで、上記の問題
を解決するために、本発明でははじめに被加工物と加工
電極を接近させながら被加工物または加工電極の電位を
定期的に測定・蓄積し、蓄積された電位情報の一部を用
いて被加工物と加工電極の相対移動距離に対する電位変
化を外挿し、測定位置に対応する電位を算出した値と、
測定値との差が、設定したしきい値を越える場合に接触
と判定している。
【0014】例えば、図2(a)に示したように電位が
変化している場合、測定位置前後で明らかに電位の変化
が起きているが、各位置における電位変化はわずかであ
るため、単純に電位の値を比較しただけでは電位変化を
検出して接触を判定することは困難であることがわか
る。これに対して、図2(a)の中に矢印で示した部分
の電位情報を用いて被加工物と加工電極の相対移動距離
に対する電位変化を外挿し、測定位置に対応する電位値
を算出した値と、測定値との差を計算すると、測定位置
前後で前記の差の値が次第に大きくなり、設定したしき
い値を越えた場合に接触を判定すれば接触判定が容易に
できる。
【0015】ここで、測定位置の直前部分の電位情報を
用いずに外挿を行っているのは、接触時の電位変化が非
常に緩やかに起きているため、直前の電位情報を用いて
外挿を行うと接触判定が困難となるためである。例え
ば、図2(b)のように、直前部分の電位情報を用いて
外挿を行った場合は、外挿により算出した値と測定値と
の差が小さくなり、検出が困難となることがわかる。
【0016】このように、電位変化を外挿する際に、電
位測定位置の直前部分の電位情報を用いずに、一定の間
隔より以前の電位情報を利用することによって、接触時
の電位変化が緩やかで各点における電位変化が小さい場
合でも接触位置を検出することが可能となる。また、電
位測定時のノイズの影響を受けることもない。さらに、
ミクロ的観点では、金属と溶液の界面には、溶液中とは
イオン密度の異なる電気2重層が存在し、この層厚は、
ナノメートルオーダーである。従って、物理的接触以前
に電位差に変化が生じると考えられるので、これを検出
すれば非接触で基準位置の設定が可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】◎実施の形態1 図3は、本発明を電解加工装置に適用した実施の形態1
を示すものである。本実施の形態は、加工溶液容器30
1内で加工溶液302に浸漬された被加工物303と、
被加工物303に対向配置されて被加工物303に電解
加工を行う加工電極304と、電極電位の基準となる参
照電極305と、被加工物303および加工電極304
の電位、電流を制御する電位・電流制御装置306と、
加工溶液容器301の下側に設置され、被加工物303
をZ軸方向(垂直方向)に移動させることが可能なZ軸
ステージ307と、Z軸ステージ307の下側に設置さ
れ、被加工物303をX軸およびY軸方向(水平方向)
に移動させることが可能なXY軸ステージ308と、Z
軸ステージ307の移動制御を行うZ軸ステージ制御装
置309と、XY軸ステージ308の移動制御を行うX
Y軸ステージ制御装置310と、被加工物303と加工
電極304が接触して離間距離が零となる零接触基準位
置を検出する零接触基準位置検出装置111と、零接触
基準位置を基準として、被加工物303の被加工面と加
工電極304の先端部との離間距離を制御する離間距離
制御装置112と、加工実行時にXY方向の移動位置を
制御する移動位置制御装置113より構成されている。
【0018】Z軸ステージ307、XY軸ステージ30
8は、それぞれ、Z軸ステージ制御装置309、XY軸
ステージ制御装置310による制御の下で、電気的駆動
手段により、Z軸方向、XY軸方向へ移動され、その移
動量や移動位置が電気的に計測されるようになってい
る。零接触基準位置検出装置311は、電位・電流制御
装置306、Z軸ステージ制御装置309、および離間
距離制御装置312に接続され、電位・電流制御装置3
06より送られる被加工物303の電位情報を受け取っ
て記憶する電位情報記憶手段と、前記電位情報記憶手段
によって記憶された電位情報を解析する電位情報解析手
段と、電位情報を解析した結果から被加工物303の被
加工面と加工電極304の先端部が接触した際に接触判
定を行う接触判定手段と、接触判定手段によって接触が
判定された際のZ軸ステージの移動位置を零接触基準位
置として記憶する零接触基準位置記憶手段を備えてお
り、前記零接触基準位置を示す信号を離間距離制御装置
312に送り、接触が判定された際にZ軸ステージ制御
装置309に停止信号を送ることが可能となっている。
【0019】離間距離制御装置312は、零接触基準位
置検出装置311とZ軸ステージ制御装置309に接続
され、離間距離の目標値を記憶する目標離間距離記憶手
段と、零接触基準位置とZ軸ステージ307の移動量を
基に、被加工物303の被加工面と加工電極304の先
端部との離間距離を算出する離間距離演算手段と、離間
距離の算出値が前記目標離間距離記憶手段に記憶された
離間距離の目標値と一致するように、Z軸ステージ30
7の移動量を調節する離間距離制御手段を備えている。
【0020】電位・電流制御装置306は、例えば、ポ
テンショ・ガルバノスタットと呼ばれる加工電極回路3
06A、該加工電極回路306Aの加工電極304の電
位や加工電極304と被加工物303との間に流れる電
流等を制御するマイクロコンピュータ、並びに操作用の
各種操作キーなどを備える。加工電極回路306Aは、
例えば、図4に示すように、定電圧電源401のプラス
側に接続された可変抵抗402、可変抵抗402に接続
されたオペアンプ403、オペアンプ403の出力部に
接続された対向電極(加工電極)304、該対向電極
(加工電極)304と対向配置され定電圧電源401の
マイナス側に接続された作用極(被加工物)303、及
び作用極303の電位測定の基準となる参照電極305
などから構成されている。
【0021】加工電極304は、棒状体であり、その被
加工面と対向する先端は尖鋭化され、かつ、最先端部の
一部のみが露出し、その他の部分は絶縁体で被覆されて
いる。また、棒状体の材質は、例えば、カーボン、タン
グステン、白金等が用いられる。また、参照電極305
は、例えば、ガラスの筒状体であり、加工溶液に浸漬す
る側の先端には液絡が備えられ、筒状体の中心には銀よ
りなる細線がガラス膜部に達するように設けられ、前記
細線を浸漬するように塩化銀溶液が満たされている。
【0022】この加工電極回路306Aによれば、可変
抵抗402の抵抗値を変化させることで、対向電極(加
工電極)304と作用極(被加工物)303の間に流れ
る電流をほぼ零にしたり電解加工に必要な所要電流とす
ることが可能である。本実施の形態では図5(a)の概
念図に示すように、零接触基準位置を検出するときに被
加工物(金属板A)101と加工電極(金属板B)10
2との間に電流が流れないようにする検出時用の定電流
電源105を備え、参照電極305を基準に被加工物
(金属板A)101の電位を測定する構成となってお
り、零接触基準位置検出時に被加工物と加工電極の間に
電流が流れ、電解反応が起きて加工が進行してしてしま
うのを防ぐことが出来る。しかし(b)に示すように、
被加工物(金属板A)101が加工溶液中で安定なら
ば、被加工物(金属板A)101と加工電極(金属板
B)102との間に電流が流れないようにする検出時用
の定電流電源が組み込まれない構成としてもよい。
【0023】なお、電位・電流制御装置306には、電
位差計104、定電流電源105、電流計106の機能
は含まれている。以下、図6に基づいて、本実施の形態
に係わる電解加工装置の使用方法について説明する。は
じめに、電位・電流制御装置306の加工電極回路30
6Aの可変抵抗402を無限大近くに大きくして、被加
工物303と加工電極304間に流れる電流がほぼ零と
なるようにする。この状態では被加工物303を加工電
極304に近づけても被加工物303と加工電極304
との間に加工現象につながる電気化学反応は生じない。
【0024】つぎに、Z軸ステージ307をゆっくり上
昇させることにより被加工物303と加工電極304を
接近させながら、電位・電流制御装置306により被加
工物303の電位を定期的に測定し、零接触基準位置検
出装置311の電位情報解析手段によって電位情報を解
析する。そして、電位情報解析手段による解析結果をも
とに、接触判定手段によって接触が判定された時点でZ
軸ステージ307を停止させ、この時のZ軸ステージ3
07の移動位置を、零接触基準位置として零接触基準位
置記憶手段に記憶させる。
【0025】つぎに、離間距離制御装置312によっ
て、検出された零接触基準位置を基準として被加工物3
03の被加工面と加工電極304の先端部との離間距離
を算出しながらZ軸ステージ307を下降させ、離間距
離が目標値と一致するようにZ軸ステージ307の移動
距離を制御する。そして、所望の離間距離を保った状態
で、電位・電流制御装置306により被加工物303と
加工電極304の間に所定の電圧を印加して一定の電流
が流れるように制御するとともに、加工形状に沿ってX
Y軸ステージを動作して電解加工を実行する。
【0026】つぎに、図7および図8を用いて、零接触
基準位置検出方法について説明する。零接触基準位置検
出時には、被加工物303と加工電極304が離れてい
る状態から、Z軸ステージ307を動作させて被加工物
303の被加工面と加工電極304の先端部とを近づけ
ながら定期的に被加工物303の電位を測定し蓄積す
る。この過程において被加工物303と加工電極304
を一定間隔近づけるごとに、まず、蓄積された電位情報
の一部を用いてZ軸ステージ307の移動距離に対する
電位の変化を外挿し、測定位置に対応する電位を算出す
る。つぎに、電位を測定し前記算出値との差を計算す
る。例えば図8では、測定位置をkとすると、k−5〜
k−1までの電位情報を用いて電位変化を外挿し、kの
対応する電位値を算出した値と測定値との差を求めてい
る。そして、この時の差が設定したしきい値よりも大き
い場合には接触と判定し、小さい場合には再びZ軸ステ
ージを307動作させて被加工物303と加工電極30
4とを一定間隔だけ接近させ、最終的に接触を判定する
まで繰り返す。
【0027】図9は、本実施の形態を適用した電解加工
装置を用いて、実際に零接触基準位置の検出を行った例
を示す。X軸はZ軸ステージ307の機械的原点からの
移動距離を示しており、Y軸は、左側の軸が参照電極3
05を基準とした被加工物303の電位を、右側の軸が
外挿による計算値と測定値との差を算出した値をそれぞ
れ示している。
【0028】本実施例では、加工電極304として白金
−イリジウム合金線の先端を電解エッチングにより先端
径1μmにまで尖鋭化し、さらに先端部分以外を樹脂に
より被覆したものを用い、被加工物303としてクロム
板を用いた。また、参照電極305として銀/塩化銀電
極を使用した。零接触基準位置の検出は、加工電極30
4と被加工物303に流れる電流を零とながらZ軸ステ
ージを駆動して被加工物303と加工電極304を近づ
け、0.1μm移動するごとに参照電極305を基準と
して被加工物303の電位を測定し、電位情報を解析し
て接触判定をおこなった。その際、図10に示すよう
に、測定位置をkとして、k−50〜k−26までの電
位情報を用いて電位変化を直線近似して外挿し、kに対
応する電位値を算出した値と測定値との差を計算し、し
きい値を3mVと設定して差が3mVを越えた場合に接
触したと判定している。この時、直前に測定したk−1
〜k−25までの電位情報を用いずに外挿を行う事によ
って、緩やかな電位変化も検出することが可能となる。
【0029】本実施例の結果から、電位が変化しはじめ
た位置より1μm以内に接触の判定がされており、加工
電極の先端がほとんどつぶれることなく接触位置の検出
が可能であることが確認された。さらに、本実施の形態
では、被加工物303と加工電極304の接触位置を電
気的に検出し、その検出時のZ軸ステージ307の移動
位置を零接触基準位置とし、その零接触基準位置からの
Z軸テーブル307の下方への移動距離を被加工物30
3と加工電極304との離間距離とし、所望の離間距離
に制御した状態で被加工物303に電解加工を行ってい
るため、零接触基準位置を特定する際に加工電極304
の先端が被加工物303に物理的に接触して加工電極3
04先端や被加工物303が変形することにより零接触
基準位置がずれて所望の離間距離が不正確になるのを防
止することができる。また、溶液の液種やノイズの影響
を受けることもなく、トンネル電流を検知する必要もな
い。
【0030】◎変形の形態 図11、11は、変形の形態に係わる概念図を示すもの
である。本変形の形態における第1の態様は、実施の形
態1とほぼ同様の構成であるが、図11(a)に示すよ
うに、加工電極(金属板B)102の電位を測定して接
触位置を検出する点に特徴を有する。これによっても、
同様な手順により接触位置が検出される。
【0031】また、図11(b)に示すように、被加工
物(金属板A)101が加工溶液中で安定ならば、接触
位置検出時に被加工物(金属板A)101と加工電極
(金属板B)102の間に電流が流れないようにする接
触位置検出時用の定電流電源を用いない構成でもよい。
本変形の形態における第2の態様は、実施の形態とほぼ
同様の構成であるが、図12(a)示すように、被加工
物(金属板A)101と加工電極(金属板B)102の
電位差を測定し接触位置を検出する点に特徴を有する。
これによれば、被加工物(金属板A)101と加工電極
(金属板B)102の接触位置で電位差が零となること
を利用して接触を検出することができる。また、同様
に、図12(b)に示すように、定電流電源を用いない
構成でも接触位置が検出される。
【0032】◎実施の形態2 本実施の形態は、図13に示すように、実施の形態1と
ほぼ同様の構成であるが、Z軸ステージ制御装置309
により制御されるZ軸ステージ307に加工電極取付け
アーム314を介して加工電極304が取付けられた点
に特徴を有する。
【0033】この装置の動作としては、加工電極取付け
アーム314がZ軸方向に上下運動することにより、加
工電極304は加工電極取付けアーム314に従動さ
れ、被加工物23の被加工面との離間距離が設定され
る。これによっても、実施の形態1と同様の効果が得ら
れる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、被加工
物と加工電極の接触位置(接触点)を電気的に検出しそ
の検出時の位置を零接触基準位置とし、その零接触基準
位置からの移動によってできる被加工物と加工電極との
間隔を離間距離とし、その離間距離を所望の離間距離に
して被加工物に電解加工を行うこととしたので、零接触
基準位置を特定する際に加工電極の先端が被加工物に物
理的に接触して加工電極の先端や被加工物が変形するこ
とにより零接触基準位置がずれて所望の離間距離が不正
確になるのを防止することができる。さらに、零接触基
準位置検出時において被加工物と加工電極との相対移動
距離に対する電位変化を外挿する際に、電位測定位置の
直前部分の電位情報を用いずに一定の間隔より以前の電
位情報を利用することによって、接触時の電位変化が緩
やかで各点における電位変化が小さい場合でも接触位置
検出することが可能となる。
【0035】また、被加工物と加工電極との接触位置を
零接触基準位置と定める際の加工電極の先端のつぶれが
防止され、溶液の液種、ノイズの影響を受けることもな
く、また、トンネル電流を検知する必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す模式図である。
【図2】本発明の効果を示す説明図である。
【図3】本発明の電解加工装置の第1の実施の形態を示
す模式図である。
【図4】本発明で使用する定電流回路の例を示す回路図
である。
【図5】(a)(b)は、図3に係わる回路の概念を示
す模式図である。
【図6】本発明による電解加工方法を示すフローチャー
トである。
【図7】零接触基準位置検出の手順を示すフローチャー
トである。
【図8】本発明の零接触基準位置検出の方法を示す説明
図である。
【図9】本発明の電解加工装置を用いて、零接触基準位
置を検出した実験例を示す説明図である。
【図10】(a)(b)は、本発明の電解加工装置を用
いて零接触基準位置を検出した実験例における実験条件
を示す説明図である。
【図11】(a)(b)は、本発明の電解加工装置の変
形の形態を示す模式図である。
【図12】(a)(b)は、本発明の電解加工装置の変
形の形態を示す模式図である。
【図13】本発明の部品製作装置の第2の実施の形態を
示す模式図である。
【符号の説明】
301 加工溶液容器 302 加工溶液 303 被加工物 304 加工電極 305 参照電極 306 電位・電流制御装置 307 Z軸ステージ 308 XY軸ステージ 309 Z軸ステージ制御装置 310 XY軸ステージ制御装置 311 零接触基準位置検出装置 312 離間距離制御装置 313 移動位置制御装置
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 電解加工方法及び電解加工装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属工業、電子工
業分野等において、電解溶液中で加工電極を用いて電気
化学反応により微細加工を行う電解加工方法及び電解加
工装置に係わり、特に、加工電極と被加工物との離間距
離が零となる零接触基準位置を基準に加工電極と被加工
物の所定の離間距離を保ちつつ電解加工が行われる電解
加工方法及び電解加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属工業、電子工業分野等におい
て、溶液中で微細な先端を有する探針を用いて電気化学
反応により被加工物の微細加工を行う方法が知られてい
る(特開平06-299390)。この方法において、加工精度
を向上させるためには、加工電極と被加工物間の距離を
短くする必要がある。ミクロンオーダーの精度を持つ加
工を行う場合、加工電極と被加工物間の距離は10μm
(ミクロン)以下にする必要があり、このような微小距
離を高い精度で制御することは困難である。その理由と
しては、 1.加工電極と被加工物が溶液中にあること、2.レー
ザー変位計等相対的な距離の変化を高精度に測定するこ
とが可能な技術はあるが、このような測定方法では距離
の原点が特定できないと絶対距離を測定することができ
ないこと、等が挙げられる。そこで、加工電極と被加工
物が接触する点を何等かの方法で測定し、そこを原点に
とり別の高精度なスケールを用いて距離を測定するとい
う方法が考えられる。この接触を検出する方法として
は、 1.加工電極と被加工物間の抵抗値を測定する方法など
が考えられる。また、他の微小な距離の測定方法として
は、2.加工電極と被加工物間の静電容量を測定するこ
と、3.トンネル電流を測定すること、等が考えられ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法には以下のような問題点が存在する。はじめに、
第1の方法では、加工電極や被加工物の表面が薄い酸化
膜等で覆われている場合があり、加工電極が被加工物に
ある程度の力で押しつけられないと、接触が検出できな
い可能性がある。加工精度を高めるために加工電極の先
端径は、数百μm以下となっているので、強く押しつけ
られた場合には先端がつぶれてしまうという技術的課題
を有する。また、抵抗値を測定するためには、加工電極
と被加工物間に電圧を印加する必要があるが、被加工物
が電解質溶液中で反応性が高い場合、溶液中で、加工電
極−被加工物間に標準電極電位差よりも大きな電圧が印
加されると、この電圧によって電気化学反応が起き、加
工が行われてしまうという技術的課題も有する。
【0004】つぎに、第2の方法では、使用する溶液の
種類や濃度が代わると誘電率も変るため、あらかじめ電
極間距離と静電容量の関係を測定しておく必要が生じ
る。また、溶液中での静電容量の測定は、溶液の対流な
どが原因となり測定値がノイズの影響を受けやすいとい
う技術的課題を有する。さらに、第3の方法では、厳密
には非接触であるため原点の検出には理想的であるが、
溶液中でトンネル電流を検出するためには、ファラデー
電流や電気二重層への充電電流等の影響を排除するた
め、加工電極の先端径を非常に小さくする必要があり、
加工速度を向上させるために加工電極の先端径を数十〜
数百μm(ミクロン)とした場合には、溶液中でのトン
ネル電流の検出が非常に困難であるという技術的課題を
有する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を解決
する手段として、本発明では、電解質溶液中で被加工物
と加工電極とを対向させ、前記被加工物の被加工面と前
記加工電極の先端部との間を所望の離間距離に制御した
状態で、前記被加工物の被加工面と前記加工電極の先端
部との間に電解反応を起こさせて加工を施す電解加工方
法において、前記離間距離の制御は、はじめに前記被加
工物と前記加工電極を接近させながら前記被加工物また
は前記加工電極の電位を定期的に測定・蓄積して解析す
ることにより、前記被加工物の被加工面と前記加工電極
の先端部とが接触して離間距離が零となる零接触基準位
置を検出し、つぎに前記零接触基準位置を基準として前
記被加工物の被加工面と前記加工電極の先端部との離間
距離を算出し、前記、離間距離の算出値が所望の離間距
離と一致するように前記被加工物と前記加工電極の相対
位置を調整する過程により行う事を特徴としている。
【0006】また、前記零接触基準位置の検出は、前
記、定期的な電位測定の際に、蓄積された電位情報の一
部を用いて前記被加工物と前記加工電極の相対移動距離
に対する電位変化を外挿し、測定位置に対応する電位を
算出した値と、測定値との差が、設定したしきい値を越
える場合に接触と判定し、前記接触判定が行われた際の
接触位置を零接触基準位置とする事により行うことを特
徴としている。
【0007】また、請求項3記載の電解加工装置は、電
解質溶液中で被加工物を保持する被加工物保持手段と、
前記被加工物の被加工面に電解反応により加工を施す加
工電極と、前記被加工物および前記加工電極の電位・電
流を制御する電位・電流制御手段と、前記被加工物保持
手段に保持された被加工物の被加工面と前記加工電極の
先端部との間の離間距離を変更させる離間距離変更手段
とを備えた電解加工装置において、前記被加工物または
前記加工電極の電位を測定する電位測定手段と、前記電
位測定手段により測定される電位の情報を記憶する電位
情報記憶手段と、前記電位情報記憶手段に記憶された電
位情報を解析する電位情報解析手段と、前記電位情報解
析手段により電位情報を解析した結果から、前記被加工
物と前記加工電極とが相互に接触した際に接触判定を行
う接触判定手段と、前記接触判定手段によって接触が判
定された時の接触位置を、前記被加工物と前記加工電極
の離間距離が零となる零接触基準位置として記憶する零
接触基準位置記憶手段と、前記零接触基準位置を基準と
して、前記被加工物と前記加工電極の相対移動距離を基
に前記被加工物の被加工面と前記加工電極の先端部との
離間距離を算出する離間距離演算手段と、離間距離の目
標値を記憶する目標離間距離記憶手段と、前記離間距離
演算手段による算出に基づき、前記被加工物の被加工面
と前記加工電極の先端部との離間距離が前記目標離間距
離と一致するように、前記離間距離変更手段に離間距離
の調整を行わせる離間距離制御手段とを備えたことを特
徴としている。
【0008】以上の課題を解決する手段にあって離間距
離変更手段には、被加工物側のみ移動させる場合、加工
電極側のみ移動させる場合、被加工物側と加工電極側の
両方を移動させる場合のいずれも含まれる。また、被加
工物の被加工面と加工電極の先端が接触するとは、両者
が物理的に完全接触するのみならず、加工電極の先端が
加工物の被加工面に電気的に接触したとみなされる場合
も含まれる。
【0009】以下、本発明の原理について説明する。図
1(a)に示すように、2種類の金属板A101、B1
02を非接触状態で溶液中に浸漬した場合、次のような
反応が起こり、金属板A101の方が金属板B102よ
りもイオン化しやすいとする。このとき、金属板A10
1上で起こる反応としては、 M1→M1n++ne- (1) M1n++ne-→M1 (2) 金属板B102上で起こる反応としては、 M2→M2n++ne- (3) M2n++ne-→M2 (4) であり、金属板A101の平衡電位は(1)式と(2)
式の反応が平衡状態になるときの電位であり、金属板B
102の平衡電位は(3)式と(4)式の反応が平衡状
態になるときの電位である。
【0010】ここで、金属板A101を被加工物とし、
金属板B102を加工電極とし、参照電極305を基準
として電位差計104を用いて被加工物の電位を測定し
た場合、被加工物の電位は、(1)式と(2)式の反応
が平衡になるときの電位を測定することになる。一方、
図1(b)に示すように、金属板B102が金属板A1
01に接触すると、金属板A101は金属板B102よ
りもイオン化しやすいので、(1)式の反応は(3)式
の反応より起こりやすく、(4)式の反応は(2)式の
反応より起こりやすくなる。即ち、(1)式及び(4)
式の反応の平衡状態が主体となる電位が測定されると推
察される。
【0011】以上より、金属板同士が接触することで化
学反応の平衡状態に変化が生じるので、例えば、被加工
物と加工電極を接近させながら参照電極に対する被加工
物の電位を定期的に測定すれば、電位が変化する位置で
被加工物と加工電極が接触したと判断することができ
る。そして、接触位置を基準として被加工物と加工電極
との相対移動距離を制御すれば、所望の離間距離を得る
事が可能となる。
【0012】ここで、電位変化を検出する際に、単純に
測定した電位の値を比較するだけでは接触点の検出は困
難である。その理由としては次の点が挙げられる。 1.加工電極の先端部のつぶれを防止するために被加工
物と加工電極を接近させる際の電位の測定間隔を小さく
すると、接触時の電位の変化は非常に緩やか起き、各測
定点における電位変化は小さくなる。
【0013】2.化学平衡に達するまでに時間がかかる
ため、被加工物と加工電極の相対距離に変化がなくても
電位は緩やかに変化する。 3.各測定点における電位の変化は比較的小さいため、
ノイズ等の影響による測定電位の変化によって誤って接
触を判定してしまう可能性がある。そこで、上記の問題
を解決するために、本発明でははじめに被加工物と加工
電極を接近させながら被加工物または加工電極の電位を
定期的に測定・蓄積し、蓄積された電位情報の一部を用
いて被加工物と加工電極の相対移動距離に対する電位変
化を外挿し、測定位置に対応する電位を算出した値と、
測定値との差が、設定したしきい値を越える場合に接触
と判定している。
【0014】例えば、図2(a)に示したように電位が
変化している場合、点kの前後で明らかに電位の変化が
起きているが、各位置における電位変化はわずかである
ため、単純に電位の値を比較しただけでは電位変化を検
出して接触を判定することは困難であることがわかる。
これに対して、図2(a)の中に矢印で示した部分の電
位情報を用いて被加工物と加工電極の相対移動距離に対
する電位変化を外挿し、点kに対応する電位値を算出し
た値と、測定値との差を計算すると、点kの前後で前記
の差の値が次第に大きくなり、設定したしきい値を越え
た場合に接触を判定すれば接触判定が容易にできる。
【0015】ここで、測定位置の直前部分の電位情報を
用いずに外挿を行っているのは、接触時の電位変化が非
常に緩やかに起きているため、直前の電位情報を用いて
外挿を行うと接触判定が困難となるためである。例え
ば、図2(b)のように、直前部分の電位情報を用いて
外挿を行った場合は、外挿により算出した値と測定値と
の差が小さくなり、検出が困難となることがわかる。
【0016】このように、電位変化を外挿する際に、電
位測定位置の直前部分の電位情報を用いずに、一定の間
隔より以前の電位情報を利用することによって、接触時
の電位変化が緩やかで各点における電位変化が小さい場
合でも接触位置を検出することが可能となる。また、電
位測定時のノイズの影響を受けることもない。さらに、
ミクロ的観点では、金属と溶液の界面には、溶液中とは
イオン密度の異なる電気2重層が存在し、この層厚は、
ナノメートルオーダーである。従って、物理的接触以前
に電位差に変化が生じると考えられるので、これを検出
すれば非接触で基準位置の設定が可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】◎実施の形態1 図3は、本発明を電解加工装置に適用した実施の形態1
を示すものである。本実施の形態は、加工溶液容器30
1内で加工溶液302に浸漬された被加工物303と、
被加工物303に対向配置されて被加工物303に電解
加工を行う加工電極304と、電極電位の基準となる参
照電極305と、被加工物303および加工電極304
の電位、電流を制御する電位・電流制御装置306と、
加工溶液容器301の下側に設置され、被加工物303
をZ軸方向(垂直方向)に移動させることが可能なZ軸
ステージ307と、Z軸ステージ307の下側に設置さ
れ、被加工物303をX軸およびY軸方向(水平方向)
に移動させることが可能なXY軸ステージ308と、Z
軸ステージ307の移動制御を行うZ軸ステージ制御装
置309と、XY軸ステージ308の移動制御を行うX
Y軸ステージ制御装置310と、被加工物303と加工
電極304が接触して離間距離が零となる零接触基準位
置を検出する零接触基準位置検出装置311と、零接触
基準位置を基準として、被加工物303の被加工面と加
工電極304の先端部との離間距離を制御する離間距離
制御装置312と、加工実行時にXY方向の移動位置を
制御する移動位置制御装置313より構成されている。
【0018】Z軸ステージ307、XY軸ステージ30
8は、それぞれ、Z軸ステージ制御装置309、XY軸
ステージ制御装置310による制御の下で、電気的駆動
手段により、Z軸方向、XY軸方向へ移動され、その移
動量や移動位置が電気的に計測されるようになってい
る。零接触基準位置検出装置311は、電位・電流制御
装置306、Z軸ステージ制御装置309、および離間
距離制御装置312に接続され、電位・電流制御装置3
06より送られる被加工物303の電位情報を受け取っ
て記憶する電位情報記憶手段と、前記電位情報記憶手段
によって記憶された電位情報を解析する電位情報解析手
段と、電位情報を解析した結果から被加工物303の被
加工面と加工電極304の先端部が接触した際に接触判
定を行う接触判定手段と、接触判定手段によって接触が
判定された際のZ軸ステージの移動位置を零接触基準位
置として記憶する零接触基準位置記憶手段を備えてお
り、前記零接触基準位置を示す信号を離間距離制御装置
312に送り、接触が判定された際にZ軸ステージ制御
装置309に停止信号を送ることが可能となっている。
【0019】離間距離制御装置312は、零接触基準位
置検出装置311とZ軸ステージ制御装置309に接続
され、離間距離の目標値を記憶する目標離間距離記憶手
段と、零接触基準位置とZ軸ステージ307の移動量を
基に、被加工物303の被加工面と加工電極304の先
端部との離間距離を算出する離間距離演算手段と、離間
距離の算出値が前記目標離間距離記憶手段に記憶された
離間距離の目標値と一致するように、Z軸ステージ30
7の移動量を調節する離間距離制御手段を備えている。
【0020】電位・電流制御装置306は、例えば、ポ
テンショ・ガルバノスタットと呼ばれる加工電極回路3
06A、該加工電極回路306Aの加工電極304の電
位や加工電極304と被加工物303との間に流れる電
流等を制御するマイクロコンピュータ、並びに操作用の
各種操作キーなどを備える。加工電極回路306Aは、
例えば、図4に示すように、定電圧電源401のプラス
側に接続された可変抵抗402、可変抵抗402に接続
されたオペアンプ403、オペアンプ403の出力部に
接続された対向電極(加工電極)304、該対向電極
(加工電極)304と対向配置され定電圧電源401の
マイナス側に接続された作用極(被加工物)303、及
び作用極303の電位測定の基準となる参照電極305
などから構成されている。
【0021】加工電極304は、棒状体であり、その被
加工面と対向する先端は尖鋭化され、かつ、最先端部の
一部のみが露出し、その他の部分は絶縁体で被覆されて
いる。また、棒状体の材質は、例えば、カーボン、タン
グステン、白金等が用いられる。また、参照電極305
は、例えば、ガラスの筒状体であり、加工溶液に浸漬す
る側の先端には液絡が備えられ、筒状体の中心には銀よ
りなる細線がガラス膜部に達するように設けられ、前記
細線を浸漬するように塩化銀溶液が満たされている。
【0022】この加工電極回路306Aによれば、可変
抵抗402の抵抗値を変化させることで、対向電極(加
工電極)304と作用極(被加工物)303の間に流れ
る電流をほぼ零にしたり電解加工に必要な所要電流とす
ることが可能である。本実施の形態では図5(a)の概
念図に示すように、零接触基準位置を検出するときに被
加工物(金属板A)101と加工電極(金属板B)10
2との間に電流が流れないようにする検出時用の定電流
電源105を備え、参照電極305を基準に被加工物
(金属板A)101の電位を測定する構成となってお
り、零接触基準位置検出時に被加工物と加工電極の間に
電流が流れ、電解反応が起きて加工が進行してしてしま
うのを防ぐことが出来る。しかし(b)に示すように、
被加工物(金属板A)101が加工溶液中で安定なら
ば、被加工物(金属板A)101と加工電極(金属板
B)102との間に電流が流れないようにする検出時用
の定電流電源が組み込まれない構成としてもよい。
【0023】なお、電位・電流制御装置306には、電
位差計104、定電流電源105、電流計106の機能
は含まれている。以下、図6に基づいて、本実施の形態
に係わる電解加工装置の使用方法について説明する。は
じめに、電位・電流制御装置306の加工電極回路30
6Aの可変抵抗402を無限大近くに大きくして、被加
工物303と加工電極304間に流れる電流がほぼ零と
なるようにする。この状態では被加工物303を加工電
極304に近づけても被加工物303と加工電極304
との間に加工現象につながる電気化学反応は生じない。
【0024】つぎに、Z軸ステージ307をゆっくり上
昇させることにより被加工物303と加工電極304を
接近させながら、電位・電流制御装置306により被加
工物303の電位を定期的に測定し、零接触基準位置検
出装置311の電位情報解析手段によって電位情報を解
析する。そして、電位情報解析手段による解析結果をも
とに、接触判定手段によって接触が判定された時点でZ
軸ステージ307を停止させ、この時のZ軸ステージ3
07の移動位置を、零接触基準位置として零接触基準位
置記憶手段に記憶させる。
【0025】つぎに、離間距離制御装置312によっ
て、検出された零接触基準位置を基準として被加工物3
03の被加工面と加工電極304の先端部との離間距離
を算出しながらZ軸ステージ307を下降させ、離間距
離が目標値と一致するようにZ軸ステージ307の移動
距離を制御する。そして、所望の離間距離を保った状態
で、電位・電流制御装置306により被加工物303と
加工電極304の間に所定の電圧を印加して一定の電流
が流れるように制御するとともに、加工形状に沿ってX
Y軸ステージを動作して電解加工を実行する。
【0026】つぎに、図7および図8を用いて、零接触
基準位置検出方法について説明する。零接触基準位置検
出時には、被加工物303と加工電極304が離れてい
る状態から、Z軸ステージ307を動作させて被加工物
303の被加工面と加工電極304の先端部とを近づけ
ながら定期的に被加工物303の電位を測定し蓄積す
る。この過程において被加工物303と加工電極304
を一定間隔近づけるごとに、まず、蓄積された電位情報
の一部を用いてZ軸ステージ307の移動距離に対する
電位の変化を外挿し、測定位置に対応する電位を算出す
る。つぎに、電位を測定し前記算出値との差を計算す
る。例えば図8では、測定位置をkとすると、k−5〜
k−1までの電位情報を用いて電位変化を外挿し、kに
対応する電位値を算出した値と測定値との差を求めてい
る。そして、この時の差が設定したしきい値よりも大き
い場合には接触と判定し、小さい場合には再びZ軸ステ
ージ307を動作させて被加工物303と加工電極30
4とを一定間隔だけ接近させ、最終的に接触を判定する
まで繰り返す。
【0027】図9は、本実施の形態を適用した電解加工
装置を用いて、実際に零接触基準位置の検出を行った例
を示す。横軸はZ軸ステージ307の機械的原点からの
移動距離を示しており、縦軸は、左側の軸が参照電極3
05を基準とした被加工物303の電位を、右側の軸が
外挿による計算値と測定値との差を算出した値をそれぞ
れ示している。
【0028】本実施例では、加工電極304として白金
−イリジウム合金線の先端を電解エッチングにより先端
径1μmにまで尖鋭化し、さらに先端部分以外を樹脂に
より被覆したものを用い、被加工物303としてクロム
板を用いた。また、参照電極305として銀/塩化銀電
極を使用した。零接触基準位置の検出は、加工電極30
4と被加工物303に流れる電流を零とながらZ軸ステ
ージを駆動して被加工物303と加工電極304を近づ
け、0.1μm移動するごとに参照電極305を基準と
して被加工物303の電位を測定し、電位情報を解析し
て接触判定をおこなった。その際、図10に示すよう
に、測定位置をkとして、k−50〜k−26までの電
位情報を用いて電位変化を直線近似して外挿し、kに対
応する電位値を算出した値と測定値との差を計算し、し
きい値を3mVと設定して差が3mVを越えた場合に接
触したと判定している。この時、直前に測定したk−1
〜k−25までの電位情報を用いずに外挿を行う事によ
って、緩やかな電位変化も検出することが可能となる。
【0029】本実施例の結果から、電位が変化しはじめ
た位置より1μm以内に接触の判定がされており、加工
電極の先端がほとんどつぶれることなく接触位置の検出
が可能であることが確認された。さらに、本実施の形態
では、被加工物303と加工電極304の接触位置を電
気的に検出し、その検出時のZ軸ステージ307の移動
位置を零接触基準位置とし、その零接触基準位置からの
Z軸テーブル307の下方への移動距離を被加工物30
3と加工電極304との離間距離とし、所望の離間距離
に制御した状態で被加工物303に電解加工を行ってい
るため、零接触基準位置を特定する際に加工電極304
の先端が被加工物303に物理的に接触して加工電極3
04先端や被加工物303が変形することにより零接触
基準位置がずれて所望の離間距離が不正確になるのを防
止することができる。また、溶液の液種やノイズの影響
を受けることもなく、トンネル電流を検知する必要もな
い。
【0030】◎変形の形態 図11、12は、変形の形態に係わる概念図を示すもの
である。本変形の形態における第1の態様は、実施の形
態1とほぼ同様の構成であるが、図11(a)に示すよ
うに、加工電極(金属板B)102の電位を測定して接
触位置を検出する点に特徴を有する。これによっても、
同様な手順により接触位置が検出される。
【0031】また、図11(b)に示すように、被加工
物(金属板A)101が加工溶液中で安定ならば、接触
位置検出時に被加工物(金属板A)101と加工電極
(金属板B)102の間に電流が流れないようにする接
触位置検出時用の定電流電源を用いない構成でもよい。
本変形の形態における第2の態様は、実施の形態とほぼ
同様の構成であるが、図12(a)に示すように、被加
工物(金属板A)101と加工電極(金属板B)102
の電位差を測定し接触位置を検出する点に特徴を有す
る。これによれば、被加工物(金属板A)101と加工
電極(金属板B)102の接触位置で電位差が零となる
ことを利用して接触を検出することができる。また、同
様に、図12(b)に示すように、定電流電源を用いな
い構成でも接触位置が検出される。
【0032】◎実施の形態2 本実施の形態は、図13に示すように、実施の形態1と
ほぼ同様の構成であるが、Z軸ステージ制御装置309
により制御されるZ軸ステージ307に加工電極取付け
アーム314を介して加工電極304が取付けられた点
に特徴を有する。
【0033】この装置の動作としては、加工電極取付け
アーム314がZ軸方向に上下運動することにより、加
工電極304は加工電極取付けアーム314に従動さ
れ、被加工物23の被加工面との離間距離が設定され
る。これによっても、実施の形態1と同様の効果が得ら
れる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、被加工
物と加工電極の接触位置(接触点)を電気的に検出しそ
の検出時の位置を零接触基準位置とし、その零接触基準
位置からの移動によってできる被加工物と加工電極との
間隔を離間距離とし、その離間距離を所望の離間距離に
して被加工物に電解加工を行うこととしたので、零接触
基準位置を特定する際に加工電極の先端が被加工物に物
理的に接触して加工電極の先端や被加工物が変形するこ
とにより零接触基準位置がずれて所望の離間距離が不正
確になるのを防止することができる。さらに、零接触基
準位置検出時において被加工物と加工電極との相対移動
距離に対する電位変化を外挿する際に、電位測定位置の
直前部分の電位情報を用いずに一定の間隔より以前の電
位情報を利用することによって、接触時の電位変化が緩
やかで各点における電位変化が小さい場合でも接触位置
検出することが可能となる。
【0035】また、被加工物と加工電極との接触位置を
零接触基準位置と定める際の加工電極の先端のつぶれが
防止され、溶液の液種、ノイズの影響を受けることもな
く、また、トンネル電流を検知する必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す模式図である。
【図2】本発明の効果を示す説明図である。
【図3】本発明の電解加工装置の第1の実施の形態を示
す模式図である。
【図4】本発明で使用する定電流回路の例を示す回路図
である。
【図5】(a)(b)は、図3に係わる回路の概念を示
す模式図である。
【図6】本発明による電解加工方法を示すフローチャー
トである。
【図7】零接触基準位置検出の手順を示すフローチャー
トである。
【図8】本発明の零接触基準位置検出の方法を示す説明
図である。
【図9】本発明の電解加工装置を用いて、零接触基準位
置を検出した実験例を示す説明図である。
【図10】(a)(b)は、本発明の電解加工装置を用
いて零接触基準位置を検出した実験例における実験条件
を示す説明図である。
【図11】(a)(b)は、本発明の電解加工装置の変
形の形態を示す模式図である。
【図12】(a)(b)は、本発明の電解加工装置の変
形の形態を示す模式図である。
【図13】本発明の部品製作装置の第2の実施の形態を
示す模式図である。
【符号の説明】 301 加工溶液容器 302 加工溶液 303 被加工物 304 加工電極 305 参照電極 306 電位・電流制御装置 307 Z軸ステージ 308 XY軸ステージ 309 Z軸ステージ制御装置 310 XY軸ステージ制御装置 311 零接触基準位置検出装置 312 離間距離制御装置 313 移動位置制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 作原 寿彦 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 安宅 龍明 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セ イコーインスツルメンツ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質溶液中で被加工物と加工電極とを
    対向させ、前記被加工物の被加工面と前記加工電極の先
    端部との間を所望の離間距離に制御した状態で、前記被
    加工物の被加工面と前記加工電極の先端部との間に電解
    反応を起こさせて加工を施す電解加工方法において、 はじめに前記被加工物と前記加工電極を接近させながら
    前記被加工物または前記加工電極の電位を定期的に測定
    ・蓄積し、これを解析することにより、前記被加工物の
    被加工面と前記加工電極の先端部とが接触して離間距離
    が零となる零接触基準位置を検出し、つぎに前記零接触
    基準位置を基準として前記被加工物の被加工面と前記加
    工電極の先端部との離間距離を算出し、前記、離間距離
    の算出値が所望の離間距離と一致するように前記被加工
    物と前記加工電極の相対位置を調整する過程により離間
    距離の制御を行う事を特徴とする電解加工方法。
  2. 【請求項2】 前記、定期的な電位測定の際に、前記、
    蓄積された電位情報の一部を用いて前記被加工物と前記
    加工電極の相対移動距離に対する電位変化を外挿し測定
    位置に対応する電位を算出した値と、測定値との差が、
    設定したしきい値を越える場合に接触と判定し、前記接
    触判定が行われた際の接触位置を零接触基準位置とする
    事により前記零接触基準位置の検出を行うことを特徴と
    する請求項1記載の電解加工方法。
  3. 【請求項3】 電解質溶液中で被加工物を保持する被加
    工物保持手段と、前記被加工物の被加工面に電解反応に
    より加工を施す加工電極と、前記被加工物および前記加
    工電極の電位・電流を制御する電位・電流制御手段と、
    前記被加工物保持手段に保持された被加工物の被加工面
    と前記加工電極の先端部との間の離間距離を変更させる
    離間距離変更手段とを備えた電解加工装置において、 前記被加工物または前記加工電極の電位を測定する電位
    測定手段と、前記電位測定手段により測定される電位の
    情報を記憶する電位情報記憶手段と、前記電位情報記憶
    手段に記憶された電位情報を解析する電位情報解析手段
    と、前記電位情報解析手段により電位情報を解析した結
    果を用いて、前記被加工物と前記加工電極とが相互に接
    触した際に接触判定を行う接触判定手段と、前記接触判
    定手段によって接触が判定された時の接触位置を、前記
    被加工物と前記加工電極の離間距離が零となる零接触基
    準位置として記憶する零接触基準位置記憶手段と、前記
    零接触基準位置を基準として、前記被加工物と前記加工
    電極の相対移動距離を基に前記被加工物の被加工面と前
    記加工電極の先端部との離間距離を算出する離間距離演
    算手段と、離間距離の目標値を記憶する目標離間距離記
    憶手段と、前記離間距離演算手段による算出に基づき、
    前記被加工物の被加工面と前記加工電極の先端部との離
    間距離が前記目標離間距離と一致するように、前記離間
    距離変更手段に離間距離の調整を行わせる離間距離制御
    手段とを備えたことを特徴とする電解加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110039140A (zh) * 2019-04-09 2019-07-23 清华大学 绝缘材料工件表面对准和浸液深度调控的装置及方法
CN110744152A (zh) * 2019-11-06 2020-02-04 南京工程学院 基于短路时间的微细电化学加工模糊在线控制系统

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