JPH11254281A - 加工装置及び加工方法 - Google Patents

加工装置及び加工方法

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JPH11254281A
JPH11254281A JP5319398A JP5319398A JPH11254281A JP H11254281 A JPH11254281 A JP H11254281A JP 5319398 A JP5319398 A JP 5319398A JP 5319398 A JP5319398 A JP 5319398A JP H11254281 A JPH11254281 A JP H11254281A
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grinding
gas
cutting
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Kenichi Sekiya
憲一 関家
Elmer Wittenzoellner
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Disco Abrasive Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作用要素と被加工物との接触部に加工液を供
給しながら行う各種の加工において、加工精度及び加工
により形成される結果物の品質の低下を招くことなく、
加工液の使用量を節減する。 【解決手段】 作用要素と被加工物との接触部に加工液
を強制的に侵入させるようにガスを噴出するガス噴出手
段を加工装置に設け、ガス噴出手段から噴出されるエア
ー等のガスによって加工液が作用要素と被加工物との接
触部に集中するようにして当該接触部の冷却効果を高め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、作用要素を被加工
物に接触させて各種の加工を行う場合に、作用要素と被
加工物との接触部に加工液を供給しながら加工を遂行す
る加工方法及び加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種の加工装置においては、作用要素を
被加工物に接触させて加工を行うとき、作用要素と被加
工物との接触部に加工液を供給し、当該接触部を冷却す
ることにより被加工物の加工精度及び品質の向上を図っ
ている。
【0003】加工液を供給しながら加工を行う加工装置
としては、例えば、図14に示すような、半導体ウェー
ハをダイシングするダイシング装置50が周知である。
このダイシング装置50においては、被加工物である半
導体ウェーハWは、図15にも示すように、保持テープ
Tを介してフレームFに保持されてカセット71に収納
される。
【0004】半導体ウェーハWの表面には、所定間隔を
置いて格子状に配列された複数の直線状領域であるスト
リートSが存在し、ストリートSによって区画された多
数の矩形領域には回路パターンが施されている。
【0005】カセット71に収納された半導体ウェーハ
Wは、搬出入手段72によって1枚ずつ仮置き領域73
に取り出され、搬送手段74に吸着されて搬送手段74
が旋回動することによりチャックテーブル58に搬送さ
れ、吸引保持される。
【0006】チャックテーブル58に半導体ウェーハW
が保持されると、チャックテーブル58がX軸方向に移
動し、アライメント手段75の直下に位置付けられてパ
ターンマッチング等の処理によって切削すべきストリー
トが検出される。そして、更にチャックテーブル58が
X軸方向に移動することにより、加工液の一種である切
削液の供給を受けながら、作用要素である回転する切削
ブレード76を備えた切削手段77の作用を受けて検出
されたストリートが切削される。このようにしてストリ
ートが1本ずつ縦横に切削されることによりダイシング
され、個々のチップが形成される。
【0007】切削手段77は、図16に示すように、切
削ブレード76がブレードカバー78によって覆われた
構成となっており、切削ブレード76の両面の外周部7
9は、ダイヤモンド砥粒等の砥粒が電着(電鋳)によっ
て固定されて固定砥粒を形成している。また、切削手段
77には、図17に示すように、スピンドルハウジング
80に回転可能に支持された回転スピンドル81の先端
に装着された切削ブレード76を両側から挟むようにし
て切削液ノズル82a、82bを備えており、切削中
は、切削液ノズル82a、82bから毎分2リットル程
の切削液が供給されて半導体ウェーハWの冷却が行われ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の切削手段77では、半導体ウェーハWの表面
全体にある程度切削液が行き渡り、切削ブレード76と
半導体ウェーハWとの接触部に特に重点的に切削液が供
給されているにもかかわらず、当該接触部の冷却効果が
十分ではない。従って、ダイシングによって形成された
チップの縁にチッピングが生じやすく、加工精度、チッ
プの品質の点で問題がある。
【0009】また、半導体ウェーハWの切削液が大量に
供給されると、切削により生じた切削屑が切削液に混じ
って大量に排出されるため、環境問題を引き起こすとい
う問題もある。
【0010】更に、半導体ウェーハWと切削ブレード7
6との接触部に切削液を充分に供給しようとするため、
必要以上に切削液を使用することになり、無駄が多く不
経済である。特に、チップの品質向上のために蒸留水の
ような高価な水を切削液として使用している場合には極
めて不経済である。
【0011】以上のような問題点は、上述のダイシング
装置のみならず、作用要素と被加工物との接触部に加工
液を供給しながら加工を遂行する様々な加工に共通して
発生するものである。従って、各種の加工においては、
加工精度及び加工により形成される結果物の品質の低下
を招くことなく加工液の使用量を節減することに解決す
べき課題を有している。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の具体的手段として本発明は、少なくとも、被加工物を
保持する保持手段と、該保持手段に保持された被加工物
に接触して加工を遂行する作用要素を備えた加工手段
と、該作用要素と被加工物との接触部に加工液を供給す
る加工液供給手段とを含み、該加工液供給手段から供給
された加工液を作用要素と被加工物との接触部に侵入さ
せるようにガスを噴出するガス噴出手段を配設した加工
装置を提供するものである。
【0013】そして、作用要素は固定砥粒により構成し
たこと、固定砥粒は研削砥石であり、加工手段は研削手
段であること、保持手段はチャックテーブルであり、被
加工物は半導体ウェーハであり、加工液は水であり、ガ
ス噴出手段が噴出するガスはエアーであること、保持手
段はチャックテーブルであり、固定砥粒は切削ブレード
であり、加工手段は切削手段であること、被加工物は半
導体ウェーハであり、加工液は水であり、ガス噴出手段
が噴出するガスはエアーであることを付加的要件とする
ものである。
【0014】また、本発明は、保持手段に保持された被
加工物に加工手段の作用要素を接触させて該被加工物に
所要の加工を施す加工方法であって、作用要素と被加工
物との接触部に加工液を供給しながら加工を遂行する際
に、加工液が作用要素と被加工物との接触部に侵入する
ようにガスを噴出しながら加工を遂行する加工方法を提
供するものである。
【0015】そして、作用要素として固定砥粒を用いた
こと、固定砥粒として研削砥石を用い、所要の加工は被
加工物の表面研削加工であること、保持手段をチャック
テーブルとし、被加工物を半導体ウェーハとし、加工液
として水を用い、ガスとしてエアーを用い、表面研削加
工は半導体ウェーハの面研削加工であること、保持手段
をチャックテーブルとし、固定砥粒として切削ブレード
を用い、所要の加工は切削加工であること、被加工物を
半導体ウェーハとし、加工液として水を用い、ガスとし
てエアーを用い、切削加工は該半導体ウェーハのダイシ
ング加工であることを付加的要件とするものである。
【0016】このように構成される加工装置及び加工方
法によれば、エアー等のガスが噴出されることにより作
用要素と被加工物との接触部に加工液が強制的に押し込
まれて極めて有効かつ効率的に当該接触部に加工液が供
給される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態とし
て、図1に示す研削装置30及びこの研削装置30を用
いて研削水を供給しながら半導体ウェーハの研削を行う
方法を例に挙げて説明する。
【0018】研削装置30においては、研削しようとす
る被加工物である半導体ウェーハは、カセット37bか
ら搬出入手段37cによってセンター合わせテーブル3
7dに搬出され、搬送手段35bによってセンター合わ
せテーブル37dの近傍に位置する保持手段であるチャ
ックテーブル33に載置される。
【0019】そして、そのチャックテーブル33は、タ
ーンテーブル32が回転することによって加工手段であ
る研削手段34bの直下に位置付けられ、チャックテー
ブル33が回転すると共に、研削手段32bの下部に装
着された作用要素である研削砥石が回転しながら下降し
て適宜の押圧力が加えられることにより、半導体ウェー
ハの研削、例えばここでは粗仕上げが行われる。
【0020】そして更にターンテーブル32が回転し、
研削手段34aの直下に位置付けられ、チャックテーブ
ル33が回転すると共に、研削手段34aの下部に装着
された研削砥石が回転しながら下降して適宜の押圧力が
加えられることにより、半導体ウェーハの研削、例えば
ここでは鏡面仕上げが行われる。
【0021】こうして研削が行われた半導体ウェーハを
保持したチャックテーブル33は、ターンテーブル32
の回転により仮受け台36aの近傍に移動し、研削後の
半導体ウェーハは、搬送手段35aによって仮受け台3
6aへと搬送されて洗浄が行われる。そして洗浄後はセ
ンター合わせテーブル37eに搬送された後、搬出入手
段37cによってカセット37aに収納される。
【0022】作業台31の端部からは、壁体38が起立
して設けられており、この壁体38の内側の面には一対
のレール39が垂直方向に併設され、レール39に沿っ
てスライド板40が上下動するのに伴い、スライド板4
0に固定された研削手段34a、34bが上下動するよ
うになっている。
【0023】研削手段34a、34bは、図2に示すよ
うに、スピンドルハウジング41の中心部にスピンドル
42が回転可能に支持され、スピンドル42の下端に円
板上のマウンタ43が装着され、更に、マウンタ43の
下部に研削ホイール44が装着された構成となってい
る。また、図6に示すように、スピンドル42内には研
削水を流通する研削水供給路45が貫通し、この研削水
供給路45はマウンター44内の分岐路46を経由して
研削ホイール44の研削水供給口47まで貫通してい
る。更に、研削水供給口47の外側には作用要素である
研削砥石48が下方に突設されている。
【0024】チャックテーブル33の近傍には、ノズル
11が作業台31から起立しているガス噴出手段10が
設けられており、その先端の噴出口12はチャックテー
ブル33の方向に向けられている。このガス噴出手段1
0は、図2に示すように、ガス供給部13から例えば高
圧エアーのようなガスを供給されて、噴出口12からガ
ス14を噴出する。なお、ガス噴出手段10は、図3
(A)のように、回転及び上下動可能なノズル11に設
けたひとつの噴出口12からガス14が噴出されるよう
構成されていてもよいし、また、図3(B)のように、
ノズル11に複数の噴出口12が水平方向に末広がり状
に配設されて各噴出口12からガス14が噴出されるよ
う構成されていてもよい。更に、ガス噴出手段10は、
図3(C)のように、ノズル11に水平方向にスリット
状の噴出口12が設けられた構成としてもよい。
【0025】研削手段34(34a、34b)の上下
動、スピンドル42の回転、チャックテーブル33の回
転は制御部20によって制御され、図4のように構成さ
れる。
【0026】壁体38の外側の上部には、パルスモータ
21が設けられ、このパルスモータ21に駆動されて回
転するボールネジ22に駆動部23が係合されている。
この駆動部23は壁体38を貫通し、スライド板40と
連結されている。そして、制御部20がパルスモータド
ライバ24を介してパルスモータ21を駆動し、パルス
モータ21の回転に伴ってボールネジ22が回転するこ
とにより駆動部23が上下動し、これによってスライド
板40もレール39に沿って上下動して研削手段34が
上下動する。また、駆動部23は制御部20と直接接続
されており、制御部20からの制御の下でスピンドル4
2の回転を駆動する。
【0027】壁体38の外側にはリニアスケール25が
垂直方向に配設されており、リニアスケール25上にお
ける駆動部23の位置情報が制御部20に転送され、こ
の位置情報は、制御部20における研削手段34の上下
動の精密制御に供される。
【0028】また、制御部20は、サーボドライバ26
を介してチャックテーブル33の下部に設けられたエン
コーダ27及びサーボモータ28と接続されており、エ
ンコーダ27及びサーボモータ28を駆動することによ
り、チャックテーブル33の回転を制御することができ
る。
【0029】研削手段34(34a、34b)によって
チャックテーブル33に保持された半導体ウェーハWを
研削する際は、チャックテーブル33を回転させると共
に、スピンドル42を回転させながら研削手段34(3
4a、34b)を下降させて半導体ウェーハWに対して
回転する研削砥石48を押圧して研削を行う。またこれ
と同時に、研削水供給路45の上部から加工液である研
削水を流入させ、研削水供給路45及び分岐路46を介
して加工液供給手段である研削水供給口47から半導体
ウェーハWに対して研削水49を供給する。
【0030】研削ホイール44は、ホイールベース44
aを有し、そのホイールベース44aには、図5に示す
ように、一定間隔をおいて円弧状に研削水を供給する研
削水供給口47と、その外側に一定間隔毎に円弧状に研
削砥石48とが配設されている。そして、その上部はマ
ウンター43にボルト等で固定されている。また、研削
砥石48は、一面にダイヤモンド砥粒等の砥粒がレジノ
イドボンド等のボンド剤によって固定された固定砥粒で
ある。
【0031】以上のように構成される研削装置30を用
いて半導体ウェーハを表面研削する際は、図6に示すよ
うに、研削しようとする半導体ウェーハWをチャックテ
ーブル33に載置して保持させ、制御部20の制御の
下、チャックテーブル33を回転させると共に、スピン
ドル42を回転させて研削ホイール44を回転させなが
ら研削手段34(34a、34b)を下降させていき、
回転する研削砥石48を適宜の押圧力を加えながら半導
体ウェーハWに接触させることにより半導体ウェーハW
の面を研削する。
【0032】このとき研削水供給路45には、高価な純
水を0.4リットル/分ほど供給し、その純水は分岐路
46を介して研削水供給口47から研削水15として半
導体ウェーハWに供給される。
【0033】また、これと同時にガス噴出手段10にガ
スを供給して噴出口12から、好ましくは3気圧〜5気
圧のエアー14を5リットル/分〜20リットル/分噴
出する。なお、研削水としては、純水だけでなく、潤滑
油等を用いることもでき、ガス噴出手段10から噴出す
るガスとしては、エアーの他に、不活性ガス、加工液を
ミスト状としたものを混入させたガス等を用いることが
できる。
【0034】噴出されたエアー14によって研削水15
の流れは勢いを増し、図7に示すように、半導体ウェー
ハWと研削砥石48との接触部における僅かな隙間にも
強制的に入り込む。そしてこのように入り込んだ研削水
によって、研削水の気化による気化熱の発生と相まっ
て、半導体ウェーハWの冷却が一層促進される。
【0035】このようにして研削水の供給量が0.4リ
ットル/分と少量でも、エアーの噴出によって半導体ウ
ェーハWの冷却が促進され、半導体ウェーハWの面焼け
が生じにくくなる。具体的には、エアー使用時は半導体
ウェーハを300枚程度研削しても面焼けが生じなかっ
たのに対し、エアーを使用しなかった場合には、2枚目
の研削において研削不能状態が発生したことが実験によ
り確認された。従って、エアーを使用しない場合は、従
来のように2リットル/分以上の切削水の供給が必要で
あった。
【0036】また、エアーを供給すると、半導体ウェー
ハWに研削ひずみやクラックが生じにくく、面の粗さが
なくなって鏡面研削が可能となり、また、スピンドル4
2の回転速度を落とさなくても、半導体ウェーハの厚さ
を例えば200μm以下のように薄く研削することも可
能となる。
【0037】更に、研削砥石48の摩耗が少なくなり、
寿命が延びる。具体的には、従来のように研削水のみを
供給して研削を行った場合と、本発明のように研削水を
供給すると共にガス噴出手段10からエアー14を噴出
して研削を行った場合とについてそれぞれ研削砥石48
の摩耗量を測定した結果、図8に示すグラフを得た。
【0038】図8において、横軸(X軸)は研削枚数、
縦軸(Y軸)は摩耗量を表しており、どちらの場合も研
削枚数が増えるほど摩耗量も増加し、研削枚数と摩耗量
とは比例関係にあるが、エアーを用いる本発明の研削の
場合の直線の傾きは0.6969、エアーを用いない従
来の研削の場合は直線の傾きは1.0034となってお
り、本発明の研削の場合のほうが3割ほど直線の傾きが
小さく、摩耗の度合いが小さくなっている。即ち、本発
明の研削の場合のほうが研削砥石の寿命を3割ほど延ば
せることが確認された。
【0039】また、研削時の研削砥石48と半導体ウェ
ーハWとの摩擦によってスピンドル42の回転速度が低
下するのを防止するために、スピンドル42を駆動する
モータには付加電流が加えられることがあるが、本発明
の研削の場合には、研削砥石48と半導体ウェーハWと
の間にできるわずかな隙間に研削液が入り込むので摩擦
が小さく、付加電流を小さくすることができることが実
験により確認された。その実験結果は、横軸を研削枚
数、縦軸を付加電流として図9のグラフに表されてお
り、本発明の研削の場合には、従来の研削の場合よりも
平均で約0.7アンペアほど付加電流を減少させること
ができることが確認された。更に、グラフに示すよう
に、従来の研削の場合に見られる研削砥石48の摩耗の
バラツキに起因する付加電流の急激な増加がなくなって
付加電流に安定性が増すことも確認された。
【0040】次に、本発明の第二の実施の形態として、
半導体ウェーハのダイシングを行うダイシング装置及び
ダイシング装置において切削液を供給しながら半導体ウ
ェーハのダイシングを行う方法を例に挙げて説明する。
なお、ここで説明するダイシング装置は、従来の技術で
説明したダイシング装置50と切削手段の構成のみが異
なり、それ以外は従来と同様に構成されるため、共通す
る部位については従来と同一の符号を付し、その説明は
省略することとする。
【0041】加工手段である切削手段51は、図10に
示すように、作用要素である切削ブレード52がブレー
ドカバー53によって覆われた構成となっており、切削
ブレード52の両面の外周部54は、ダイヤモンド砥粒
等の砥粒が電着(電鋳)によって固定されて固定砥粒を
形成している。また、ブレードカバー53からは、図1
1に示すように、切削ブレード52を挟むようにして加
工液供給手段である2本の切削液ノズル55a、55b
が切削ブレード52と一定の距離をおいて平行に配設さ
れている。
【0042】図11に示したように、切削ブレード52
の面の延長線上の位置には、切削ブレード52と半導体
ウェーハWとの接触部付近に加工液である切削液を供給
する切削液ノズル56を配設し、更にその外側には、高
圧エアーのようなガスを噴出するガス噴出手段57を配
設している。
【0043】このように構成される切削手段51を用い
て被加工物である半導体ウェーハWを切削する際は、各
切削液ノズルから切削液、例えば、水が供給されると共
に、半導体ウェーハWを吸引保持する保持手段であるチ
ャックテーブル58がX軸方向に移動し、作用要素であ
る切削ブレード52が回転してダイシング溝が形成され
ていく。
【0044】図11に示すように、切削液ノズル55
a、55bから供給される切削水は、切削ブレード52
と半導体ウェーハWとの接触部に向けて流れ、更に、切
削液ノズル56から供給される切削液も当該接触部に向
けて流れる。そして更に、切削液ノズル56から供給さ
れる切削液は、ガス噴出手段57から噴出されるエアー
によって接触部に集中し、切削液が接触部に充分に供給
され、切削ブレード52と半導体ウェーハWとの間にで
きるわずかな隙間にも侵入し、冷却が促進される。
【0045】また、エアーの噴出によって切削液の気化
が促進され、気化熱によって接触部の熱が奪われること
になり、より一層冷却効果が増大する。
【0046】このように、切削液を切削ブレード52と
半導体ウェーハWとの接触部に集中させて当該接触部の
冷却が促進されると、切削の際に半導体ウェーハWにチ
ッピングが生じにくく、加工精度が増してチップの品質
が向上することが確認された。
【0047】なお、切削手段は、図12及び図13に示
すように構成されていてもよい。図12及び図13の例
における切削手段62においては、切削ブレード59を
挟むようにして2本の切削液ノズル60a、60bが切
削ブレード59と一定の距離をおいて平行に配設されて
おり、更にその外側には平行に2つのガス噴出手段61
a、61bを配設している。そして、ガス噴出手段61
a、61bの切削液ノズル側には、多数のエアー噴出口
(図示せず)を備えている。
【0048】このような構成において切削液を供給しな
がらエアーを噴出すると、切削液ノズル60aから供給
される切削液は、ガス噴出手段61aから噴出するエア
ーによってその大部分が切削ブレード59と半導体ウェ
ーハWとの接触部の片面側に集中する。同様に、切削液
ノズル60bから供給される切削液も、ガス噴出手段6
1bから噴出するエアーによってその大部分が切削ブレ
ード59と半導体ウェーハWとの接触部のもう片面側に
集中する。
【0049】こうして、図11の例の場合よりも更に切
削水が切削ブレードと半導体ウェーハWとの接触部に侵
入し、冷却効果がより一層高まる。その結果、チップの
加工精度、品質も一層向上する。
【0050】本実施の形態においては、加工装置として
研削装置とダイシング装置を例に挙げて説明したが、本
発明はこれらに限定されるものではない。例えば、円柱
状の鉄からなるシャフトの外周面を研磨するシャフト研
磨機、石材、ガラス、金属等の表面に種々の加工を施す
平面研削盤、種々の硬質材料を切削する切削機、半導体
インゴットをスライスする半導体インゴット切削機等に
も本発明を適用可能である。
【0051】また、これら様々な装置に使用される作用
要素としては様々なものがあるが、天然ダイヤモンド砥
粒、人造ダイヤモンド砥粒、CBN砥粒、カーボランダ
ム砥粒、アランダム砥粒等の砥粒を、ビトリファイドボ
ンド、メタルボンド、レジノイドボンド、電着、電鋳等
で固めた砥石である固定砥粒であればよい。
【0052】なお、加工装置がクリーンルーム等の比較
的密閉された部屋に設置されている場合は、ガス噴出手
段から噴出するガスはエアーであることが好ましい。不
活性ガスの場合はオペレータが呼吸困難を起こすことが
あるからである。
【0053】
【発明の効果】このように構成される加工装置及び加工
方法によれば、エアー等のガスが噴出されることにより
作用要素と被加工物との接触部に加工液が強制的に押し
込まれて極めて有効かつ効率的に加工液が供給され、ガ
スの噴出により加工液の気化が促進されて気化熱によっ
て接触部の熱が奪われて冷却効果が増大する。
【0054】従って、加工液の供給量を従来よりも大幅
に少なく、例えば、1/5以下にしても、従来と遜色な
い加工が可能であり、例えば、半導体ウェーハの面研削
においては、従来は成し得なかった200μm以下の薄
残し研削及び鏡面研磨が可能となる。また、研削時の摩
擦の緩和によって研削砥石の摩耗量も減少し、研削砥石
の寿命を延ばすことができる。
【0055】更に、半導体ウェーハのダイシングにおい
ては、作用要素と半導体ウェーハとの接触部に加工液が
強制的に押し込まれて供給されることと相まって、気化
熱によって接触部が充分に冷却されるため、ダイシング
溝の両側にチッピングが生じにくく、品質の高いチップ
の生産が可能となる。
【0056】本発明は、研削装置、ダイシング装置等の
切削装置に限定されるものではなく、加工液を供給しな
がら作用要素によって被加工物に加工を施すすべての加
工装置に応用することができ、加工液の節減によって環
境問題及び経済性の問題を同時に解決することができ
る。
【0057】また、被加工物の品質を従来と同等にでき
ることは勿論のこと、従来では成し得なかった高い品質
の加工を可能にするという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加工装置の第一の実施の形態であ
る研削装置の外観を示す斜視図である。
【図2】同研削装置の研削手段、チャックテーブル及び
ガス噴出手段を示す説明図である。
【図3】同研削装置に配設されるガス噴出手段の例を示
す斜視図である。
【図4】同研削装置の主要部の構成を示す説明図であ
る。
【図5】同研削装置の研削手段を構成する研削ホイール
を示す説明図である。
【図6】同研削装置を用いて研削水を供給すると共に、
エアーを噴出して、半導体ウェーハを研削する様子を示
す説明図である。
【図7】図6のAで示した部分の拡大図である。
【図8】本発明に係る研削装置を用いて半導体ウェーハ
の研削を行った場合の研削枚数と研削砥石の摩耗量との
関係を示すグラフである。
【図9】同研削装置を用いて半導体ウェーハの研削を行
った場合の研削枚数とスピンドル付加電流値との関係を
示すグラフである。
【図10】本発明に係る加工装置の第二の実施の形態で
あるダイシング装置の切削手段を示す説明図である。
【図11】同切削手段の第一の構成例、及び、当該切削
手段を用いて切削水を供給すると共にエアーを噴出しな
がら半導体ウェーハをダイシングする様子を示す説明図
である。
【図12】同切削手段の第二の構成例及び当該切削手段
を用いて切削水を供給すると共にエアーを噴出しながら
半導体ウェーハをダイシングする様子を示す説明図であ
る。
【図13】同切削手段の第二の構成例及び当該切削手段
を用いて切削水を供給すると共にエアーを噴出しながら
半導体ウェーハをダイシングする様子を示す説明図であ
る。
【図14】ダイシング装置の外観を示す斜視図である。
【図15】フレームに保持された半導体ウェーハの表面
を示す説明図である。
【図16】ダイシング装置における従来の切削手段を示
す説明図である。
【図17】同切削手段の構成及びを当該切削手段を用い
て切削水を供給しながら半導体ウェーハをダイシングす
る様子を示す説明図である。
【符号の説明】
10……ガス噴出手段 11……ノズル 12……噴出
口 13……ガス供給部 14……エアー 20……制御部 21……パルスモータ 22……ボー
ルネジ 23……駆動部 24……パルスモータドライバ 25……リニアスケー
ル 26……サーボドライバ 27……エンコーダ 28…
…サーボモータ 30……研削装置 31……作業台 32……ターンテ
ーブル 33……チャックテーブル 34、34a、34b……
研削手段 35a、35b……搬送手段 36a、36b……仮受
け台 37a、37b……カセット 37c……搬出入手段 37d、37e……センター合わせテーブル 38……
壁体 39……レール 40……スライド板 41……スピンドルハウジング
42……スピンドル 43……マウンタ 44……研削ホイール 44a……
ホイールベース 45……研削水供給路 46……分岐路 47……研削
水供給口 48……研削砥石 49……研削水 50……ダイシング装置 51……切削手段 52……
切削ブレード 53……ブレードカバー 54……外周部 55a、5
5b……切削液ノズル 56……切削液ノズル 57……ガス噴出手段 58…
…ブレードカバー 59……切削ブレード 60a、60b……切削液ノズ
ル 61a、61b……ガス噴出手段 62……切削手段 71……カセット 72……搬出入手段 73……仮置
き領域 74……搬送手段 75……アライメント手段 76…
…切削ブレード 77……切削手段 78……ブレードカバー 79……
ブレードカバー 80……スピンドルハウジング 81……回転スピンド
ル 82a、82b……切削液ノズル

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、被加工物を保持する保持手
    段と、該保持手段に保持された被加工物に接触して加工
    を遂行する作用要素を備えた加工手段と、該作用要素と
    該被加工物との接触部に加工液を供給する加工液供給手
    段とを含み、 該加工液供給手段から供給された加工液を該作用要素と
    該被加工物との接触部に侵入させるようにガスを噴出す
    るガス噴出手段を配設した加工装置。
  2. 【請求項2】 作用要素は固定砥粒により構成した請求
    項1に記載の加工装置。
  3. 【請求項3】 固定砥粒は研削砥石であり、加工手段は
    研削手段である請求項2に記載の加工装置。
  4. 【請求項4】 保持手段はチャックテーブルであり、被
    加工物は半導体ウェーハであり、加工液は水であり、ガ
    ス噴出手段が噴出するガスはエアーである請求項3に記
    載の加工装置。
  5. 【請求項5】 保持手段はチャックテーブルであり、固
    定砥粒は切削ブレードであり、加工手段は切削手段であ
    る請求項2に記載の加工装置。
  6. 【請求項6】 被加工物は半導体ウェーハであり、加工
    液は水であり、ガス噴出手段が噴出するガスはエアーで
    ある請求項5に記載の加工装置。
  7. 【請求項7】 保持手段に保持された被加工物に加工手
    段の作用要素を接触させて該被加工物に所要の加工を施
    す加工方法であって、 該作用要素と該被加工物との接触部に加工液を供給しな
    がら加工を遂行する際に、該加工液が該作用要素と該被
    加工物との接触部に侵入するようにガスを噴出しながら
    加工を遂行する加工方法。
  8. 【請求項8】 作用要素として固定砥粒を用いた請求項
    7に記載の加工方法。
  9. 【請求項9】 固定砥粒として研削砥石を用い、所要の
    加工は被加工物の表面研削加工である請求項8に記載の
    加工方法。
  10. 【請求項10】 保持手段をチャックテーブルとし、被
    加工物を半導体ウェーハとし、加工液として水を用い、
    ガスとしてエアーを用い、表面研削加工は半導体ウェー
    ハの面研削加工である請求項9に記載の加工方法。
  11. 【請求項11】 保持手段をチャックテーブルとし、固
    定砥粒として切削ブレードを用い、所要の加工は切削加
    工である請求項8に記載の加工方法。
  12. 【請求項12】 被加工物を半導体ウェーハとし、加工
    液として水を用い、ガスとしてエアーを用い、切削加工
    は該半導体ウェーハのダイシング加工である請求項11
    に記載の加工方法。
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