JPH11255587A - 単結晶引き上げ用炭素繊維強化炭素材るつぼおよびその製造方法 - Google Patents

単結晶引き上げ用炭素繊維強化炭素材るつぼおよびその製造方法

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JPH11255587A
JPH11255587A JP10061375A JP6137598A JPH11255587A JP H11255587 A JPH11255587 A JP H11255587A JP 10061375 A JP10061375 A JP 10061375A JP 6137598 A JP6137598 A JP 6137598A JP H11255587 A JPH11255587 A JP H11255587A
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JP
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crucible
carbon fiber
carbon
fiber reinforced
angle
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JP10061375A
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English (en)
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Masato Kano
正人 鹿野
Takeshi Jo
毅 城
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコン単結晶の引き上げにおいて、シリコ
ンの溶解液を保持する石英るつぼを支持するために用い
られる炭素材るつぼであって、単結晶引き上げ作業を繰
返しても材料の剥離が起こりにくい炭素繊維強化炭素材
からなるるつぼを提供する。 【解決手段】 全体が炭素繊維強化炭素材からなるるつ
ぼ20において、直胴部21の外周部分21aを構成す
る炭素繊維強化炭素材には、るつぼ20の水平方向に対
して−15°以上+15°以下の角度である炭素繊維お
よび/または炭素繊維クロスが、強化材として配置され
ている。一方、外周部分21aの内側の部分を構成する
炭素繊維強化炭素材には、るつぼの水平方向に対して−
45°以下または+45°以上の角度である炭素繊維が
強化材として配置されている。るつぼ20は、フィラメ
ントワインディング法を用いて製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素繊維強化炭素
材からなる単結晶引き上げ用るつぼおよびその製造方法
に関し、特に、チョクラルスキ法により半導体材料等の
単結晶を引き上げる装置において溶融材料を直接収容す
るるつぼを支持するために用いられるるつぼおよびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年益々需要が増加している半導体等の
単結晶は、そのほとんどがチョクラルスキ法によて製造
されている。この方法による単結晶引き上げ装置の一例
を図1に示す。
【0003】図1に示す単結晶引き上げ装置において、
チャンバ18内には、その中心部に原料融液を保持する
ための結晶引き上げ用るつぼ10が配置される。結晶引
き上げ用るつぼ10は、側壁が円筒状の石英るつぼ10
aと、それを取囲む側壁が円筒状の炭素材るつぼ10b
から構成される。石英るつぼ10aは、炭素材るつぼ1
0b内に嵌合されている。結晶引き上げ用るつぼ10の
外側には、抵抗加熱式のヒータ12および黒鉛製の保温
筒14が同心円状に配置されている。結晶引き上げ用る
つぼ10内には、所定重量の原料をヒータ12により溶
融することによって調製される溶解液13が収容され
る。結晶引き上げ用るつぼ10の中心軸上には、図中矢
印で示す方向に所定速度で回転することのできる引き上
げ棒16が設けられ、その先端には種結晶15が取付け
られる。結晶引き上げ用るつぼ10は、引き上げ棒16
と同一の軸について同方向または逆方向に回転すること
のできるるつぼ支持軸17により支持されている。調製
された溶解液13の表面に種結晶15を接触させ、その
成長に合わせて結晶を回転させかつ上方に引き上げてい
くことにより、単結晶11を成長させていくことができ
る。
【0004】上述したような装置においてシリコン等の
半導体材料の単結晶を引き上げるとき、炭素材るつぼ
は、高温となって軟化した石英るつぼを外側から支持す
る。このような炭素材るつぼは、以下に述べるような種
々の要因により、ダメージを受けやすい。
【0005】単結晶引き上げ作業が完了し、るつぼが冷
却されるとき、炭素材るつぼには主としてるつぼの周方
向に引張り応力が作用する。これは、炭素材が内側のる
つぼを構成する石英と比べてより大きな熱膨張係数を有
することに起因する。この応力は、特に炭素材るつぼを
破損させ、るつぼの寿命を短くする。また、単結晶引き
上げ後に石英るつぼの底部に残留する半導体材料、たと
えばシリコンは、冷却によって固化されるときに体積が
膨張する。この膨張に伴って、時にるつぼの底部が破損
するような応力が作用する。半導体ウェハの大径化が進
むにつれ、用いるるつぼも大径化し、それに伴ってこれ
らの問題は一層顕著になってきた。
【0006】炭素材るつぼの周方向に対する引張り応力
を緩和する方法として、るつぼを縦方向に分割して用い
る方法がある。この方法は、引張り応力の緩和に関して
は一定の効果がある。しかし、るつぼ底部に残留する材
料が固化するときに作用する膨張による応力の問題は、
この方法によって十分に解決されるものではなかった。
【0007】また、炭素材るつぼを分割することによっ
て新たな問題点が生じてきている。溶融半導体材料を収
容した石英るつぼは、軟化して、半導体材料の重量やる
つぼの自重により外側に膨れる。その結果、石英るつぼ
を支持している炭素材るつぼの各部材は外側に倒れよう
とする。その際、分割面に局部的な応力が作用する。こ
れは、分割面の局部的な破損およびるつぼの寿命低下の
原因となる。さらに、炭素材るつぼの分割面には、溶融
半導体の蒸気が付着しやすく、化合物が生成しやすい。
たとえば溶融半導体がSiであれば、分割面においてS
iCの化合物が生成しやすい。この化合物と炭素材との
熱膨張係数は異なるため、るつぼを冷却するときにこの
化合物が生成した部分は剥離しやすい。
【0008】一方、別の対策として、石英との熱膨張係
数の差が少なくまた強度の高い炭素繊維を強化材として
用いた炭素繊維強化炭素材によりるつぼを構成して、そ
の寿命を延ばそうとする提案もなされている。
【0009】たとえば、特開平9−263482号公報
は、るつぼ内側を炭素繊維クロス積層体または炭素繊維
フェルト積層体を用いた炭素繊維強化炭素材とし、るつ
ぼ外側をフィラメントワインディング法により形成した
炭素繊維強化炭素材で構成した2層よりなる単結晶引き
上げ用るつぼを開示する。同公報は、炭素繊維強化炭素
材のるつぼにおいて、炭素繊維積層断面の化学反応によ
る消耗を抑制するために、るつぼ内面や上端部に炭素繊
維クロスを用いることを提案する。
【0010】また、特開平9−286689号公報は、
炭素繊維強化炭素材よりなる単結晶引き上げ用るつぼに
おいて、直胴部の内周部分に、るつぼの水平方向に対し
て−45°以上+45°以下の角度を有する連続炭素繊
維かまたは炭素繊維クロスを配置し、直胴部のその他の
部分に、るつぼの水平方向に対して−45°以下または
+45°以上の角度を有する連続炭素繊維を配置するこ
とを開示する。このようにるつぼ内周部を構成する炭素
繊維の方向をるつぼの水平方向に対して−45°以上+
45°以下の範囲とするかまたはるつぼ内周部に炭素繊
維クロスを用いることにより、炭素繊維強化炭素材を生
成させるための炭化工程において、るつぼ内周部におけ
る熱収縮(特に円周方向の熱収縮)を防止して、内周部
の剥離の問題を解決しようとしている。
【0011】これらの炭素繊維強化炭素材を用いる従来
技術は、それぞれ対象としている問題点に対して一定の
効果を奏するものである一方、さらに改良の余地があっ
た。いずれの従来技術においても、フィラメントワイン
ディング法によりるつぼ底部を形成する場合、炭素繊維
はマンドレルの中心軸の方向またはそれに近い方向に巻
かれる。そのようにして巻かれた炭素繊維によって強化
された炭素材と、炭素繊維クロスまたはマンドレルの中
心軸にほぼ垂直な方向またはそれに近い方向で巻かれた
炭素繊維を強化材とする炭素材とは、熱膨張係数が異な
っている。これら従来技術のるつぼを用いて単結晶引き
上げ作業を繰返していくと、このような熱膨張係数の差
に起因して、上記2種類の材料の間で剥離が生じるおそ
れがあった。すなわち、従来技術のるつぼでは、単結晶
引き上げ作業を繰返すことにより内周部と外周部との境
界付近で剥離が発生するおそれがあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、単結
晶引き上げ作業を繰返しても剥離の発生が少なくより寿
命の長い炭素繊維強化炭素材るつぼを提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、炭素繊維強
化炭素材からなるるつぼにおいて、その最外周部に配置
される炭素繊維の方向をるつぼの水平方向またはそれに
近い方向とするか、またはるつぼの最外周部に炭素繊維
クロスを配置することにより、最外周部の熱膨張係数を
小さくし、その内側の層の熱膨張を最外周部によって押
さえつけることにより上述したような剥離を防止できる
ことを見出し、本発明に至った。
【0014】本発明による炭素材るつぼは、底部および
それに一体不可分に繋がる直胴部を有する単結晶引き上
げ用炭素繊維強化炭素材るつぼであって、その全体が炭
素繊維強化炭素材からなり、かつ直胴部の外周部分を構
成する炭素繊維強化炭素材には、るつぼの水平方向に対
して−15°以上+15°以下の角度である炭素繊維お
よび/または炭素繊維クロスが強化材として配置されて
いることを特徴とする。
【0015】本発明による炭素材るつぼにおいて、直胴
部の内周部分を構成する炭素繊維強化炭素材には、るつ
ぼの水平方向に対して−45°以上+45°以下、好ま
しくは−15°以上+15°以下の角度である炭素繊維
および/または炭素繊維クロスを強化材として配置する
ことができる。また本発明において、直胴部の内周部分
と外周部分との間を構成する炭素繊維強化炭素材には、
るつぼの水平方向に対して−45°以下または+45°
以上の角度である炭素繊維を強化材として配置すること
ができる。
【0016】また本発明により、底部およびそれに一体
不可分に繋がる直胴部を有する単結晶引き上げ用炭素繊
維強化炭素材るつぼをフィラメントワインディング法を
用いて製造する方法が提供される。この方法は、フィラ
メントワインディング法に用いるマンドレルの中心軸に
垂直な方向に対して、直胴部を構成すべき炭素繊維が−
45°以下または+45°以上の角度となるよう炭素繊
維をマンドレル上に巻付けた後、直胴部を構成すべき炭
素繊維が上記中心軸に垂直な方向に対して−15°以上
+15°以下の角度となるよう炭素繊維をマンドレル上
に巻付ける工程および/または炭素繊維クロスをマンド
レル上に貼り付ける工程を備えることを特徴とする。
【0017】さらに本発明により底部およびそれに一体
不可分に繋がる直胴部を有する単結晶引き上げ用炭素繊
維強化炭素材るつぼをフィラメントワインディング法を
用いて製造する方法が提供され、この方法は、フィラメ
ントワインディング法に用いるマンドレルの中心軸に垂
直な方向に対して、直胴部を構成すべき炭素繊維が−4
5°以下または+45°以上の角度となるよう炭素繊維
をマンドレル上に巻付けた後、炭化処理を行ない、次い
で、炭化された成形体の中心軸に垂直な方向に対して、
直胴部を構成すべき炭素繊維が−15°以上+15°以
下の角度となるよう炭素繊維を炭化された成形体上に巻
付ける工程および/または炭素繊維クロスを成形体上に
貼り付ける工程を備えることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明によるるつぼの各部分は、
次のように定義することができる。図2を参照して、る
つぼ20において、直胴部21は、るつぼ20の上端を
含み、ほぼ円筒状の形状をなしている部分である。底部
22は、直胴部21に一体不可分に繋がり、直胴部21
の一端における開口を塞ぐものである。底部22の表面
は、一般に、概ね球面状の曲面をなしているが、これに
限定されることなく、他の形状を取ってもよい。るつぼ
20は、一般に中心軸24について、回転対称とするこ
とができる。本発明によるるつぼ20は、連続する材料
によって直胴部21および底部22が構成される。
【0019】図3に示すように、直胴部21の外周部分
21aは、るつぼの厚み方向において外側の部分を指
し、一般に、るつぼの外表面(直胴部の外周面)からる
つぼの厚み方向に所定の深さまで入った所定の厚みを有
する部分を指す。その厚みは、たとえばるつぼの厚みの
2%以上で2〜10%、より好ましくは5%以上で5〜
10%とすることができるが、特に限定されるものでは
なく、るつぼのサイズ、形状、構造等に応じて適宜設定
することができる。
【0020】図4に示すように、直胴部21の内周部分
21bは、るつぼの厚み方向について内側の部分を指
し、一般に、るつぼの内表面(直胴部の内周面)から所
定の深さまで入った所定の厚みを有する部分を指す。そ
の厚みは、たとえばるつぼの厚さの2%以上で2〜10
%、より好ましくは5%以上で5〜10%とすることが
できるが、それに限定されるものではなく、るつぼのサ
イズ、形状、構造等に応じて適宜設定することができ
る。
【0021】本発明において、直胴部には、上記内周部
分とも上記外周部分とも異なる組織構造の炭素繊維強化
材料を配置することができる。そのような場合、内周部
分と外周部分との間に別の異なる組織構造の材料が配置
され、るつぼの直胴部は3層またはそれ以上の積層構造
を有するようになる。図5は、直胴部において少なくと
も3つの層が設けられるるつぼの一例を示している。る
つぼ20において、直胴部21は、外周部分21a、内
周部分21bおよびそれらと異なる構造の中間部分21
cを有する。
【0022】一般に、炭素繊維強化炭素材からなるるつ
ぼを製造する方法には、主として以下の2つの方法があ
る。
【0023】(1) フィラメントワインディング法 通常炭素繊維フィラメントを束ねたストランドを熱硬化
性樹脂、溶剤等からなる低粘度の結合材に浸漬した後、
結合材の付着したストランドをるつぼ形状を有するマン
ドレルに巻付けて必要なるつぼ形状に成形する。その
後、たとえば100〜300℃程度の温度で熱硬化を行
ない、得られる成形体をN2 ガス等の不活性ガス中でた
とえば約1000℃の温度で炭素化させる。この炭化の
後、必要に応じてフェノール樹脂、タールピッチ等を含
浸させ、さらに1500℃以上の温度で加熱して炭化
(黒鉛化)を行なう。以上の工程により得られたるつぼ
を、たとえばハロゲンガス雰囲気中で、1500〜25
00℃程度の温度において加熱し、高純度化処理を施
し、炭素繊維強化炭素材からなるるつぼを得る。
【0024】(2) ハンドレイアップ法 炭素繊維クロスをるつぼ型に貼り付けて成形体を作製し
た後、フィラメントワインディング法と同様に熱硬化、
炭素化、黒鉛化および高純度化処理を施して炭素繊維強
化炭素材からなるるつぼを得る。
【0025】本発明では、フィラメントワインディング
法、またはフィラメントワインディング法とハンドレイ
アップ法との組合せにより、必要な構造を有するるつぼ
を製造していく。
【0026】フィラメントワインディング法により炭素
繊維が巻付けられていく様子を図6に示す。図に示すよ
うに、炭素繊維62は、るつぼの形状を有するマンドレ
ル61上に巻付けられていく。この巻付けられた炭素繊
維62に関し、マンドレルの中心軸(回転軸)64に垂
直な方向(るつぼの水平方向に相当)に対する炭素繊維
62の角度をθとする。るつぼ底部を炭素繊維によって
形成したい場合、角度θを大きくして巻付ける必要があ
り、その角度は90°またはその近傍にまで大きくされ
る。一方、角度θが小さいワインディングは、るつぼ直
胴部を形成するのに適している。なお、ワインディング
が完了した後、たとえば矢印に示す部分で切断を行な
い、るつぼに相当する成形体を得ることができる。
【0027】本発明者は、角度θを小さくしてフィラメ
ントワインディング法により形成された炭素繊維強化炭
素材、および上述したハンドレイアップ法に従って炭素
繊維クロスを貼り付けて形成した炭素繊維強化炭素材の
熱膨張係数は小さいものとなる一方、角度θが大きくな
ると急激にフィラメントワインディング法による炭素繊
維強化炭素材の熱膨張係数は大きくなり、角度θが±9
0°付近になるとその熱膨張係数は6×10-6/℃程度
の値になることを見出した。また本発明者は、角度θの
値が0°から±15°付近になるまではフィラメントワ
インディング法による炭素繊維強化炭素材の熱膨張係数
はほとんど0であることを見出した。これらの知見に基
づき、本発明では、るつぼの部分に応じて、炭素繊維ク
ロスを用いたり、フィラメントワインディング法におけ
る角度θを適当な値に調節することにより、上述したよ
うな剥離の問題が少なく寿命の長い炭素繊維強化炭素材
るつぼを提供している。
【0028】本発明ではまず、るつぼ直胴部の外周部分
を形成するに際し、炭素繊維クロスをマンドレル上に貼
り付けるか、またはフィラメントワインディング法にお
いて角度θが−15°以上+15°以下となるよう炭素
繊維をマンドレル上に巻付けている。炭素繊維クロスを
貼り付ける工程と−15°以上+15°以下の角度θで
炭素繊維を巻付ける工程は、それぞれ一方を行なっても
よいし、両方を併用してもよい。通常、フィラメントワ
インディング法によりるつぼ底部を形成する場合、角度
θはより大きくなるので、これら炭素繊維クロスを貼り
付ける工程および/または−15°以上+15°以下の
角度θで炭素繊維を巻付ける工程は、−45°以下また
は+45°以上の角度θとなるよう炭素繊維をマンドレ
ル上に巻付ける工程の後に行なわれる。直胴部の外周部
分を形成するときの炭素繊維の角度θを−15°以上+
15°以下の範囲に収めることによって、外周部分の熱
膨張係数を小さくし、その内側にある角度θがより大き
い部分の熱膨張を外周部分によって抑制し、上述した剥
離の現象を防止できるようになる。外周部分に炭素繊維
クロスを用いることによっても、同様の効果が得られ
る。一方、外周部分をフィラメントワインディング法に
よって形成し、炭素繊維の角度θを−15°未満または
+15°を超える値にすると、外周部分の熱膨張係数は
大きくなり、その内側の熱膨張を抑える効果が不十分と
なってくる。なお、炭素繊維クロスを用いる場合、その
経糸または緯糸の方向が、マンドレルの中心軸に垂直な
方向に対して−15°以上+15°以下の範囲に入るよ
うクロスを貼り付けることが好ましい。このような工程
により、直胴部の外周部分を構成する炭素繊維強化炭素
材は、るつぼの水平方向に対して−15°以上+15°
以下の角度である炭素繊維および/または炭素繊維クロ
スを強化材として有するようになる。本発明において、
このような外周部分の厚みは、るつぼ自体の厚みの2%
以上、たとえば2〜10%であることが好ましく、5%
以上、たとえば5〜10%であることがより好ましい。
【0029】本発明において、外周部分の内側を構成す
る部分は、特に限定されるものではないが、通常、るつ
ぼ底部を構成するための炭素繊維がこの内側に配置され
るため、内側には角度θが−45°以下または+45°
以上である炭素繊維が配置される。また、外周部分の内
側には、角度θが−45°以上+45°以下、好ましく
は−15°以上+15°以下の範囲である炭素繊維およ
び/または炭素繊維クロスを配置してもよい。特に、角
度θが−45°以上+45°以下の炭素繊維および/ま
たは炭素繊維クロスは、上述したような内周部分に配置
されるのが好ましい。そのような内周部分において、炭
素繊維の角度θは−15°以上+15°以下の範囲であ
ることがより好ましい。なお、そのような内周部分を炭
素繊維クロスを用いて形成する場合、その緯糸または経
糸の方向がマンドレルの中心軸に垂直な方向に対して−
45°以上+45°以下となるようクロスを貼り付ける
ことが好ましく、−15°以上+15°以下となるよう
クロスを貼り付けることがより好ましい。このような内
周部分の厚みは、るつぼ自体の厚みの2%以上、たとえ
ば2〜10%、好ましくは5%以上たとえば5〜10%
とすることができる。このような内周部と上述した外周
部との間に、角度θが−45°以下または+45°以上
の炭素繊維を主に配置することができる。
【0030】本発明によるるつぼの製造工程において、
炭素繊維および必要に応じて炭素繊維クロスを配置して
得られる成形体を炭化処理するとき、炭素繊維クロスを
用いた部分および炭素繊維の角度θが−15°以上+1
5°以下の部分は、熱収縮の程度が小さい一方、炭素繊
維の角度θが−45°以下または+45°以上の部分
は、熱収縮の程度が比較的大きい。これらの部分の間で
熱収縮の差が顕著になると、その界面において剥離が発
生するおそれがある。このような剥離は、強度や密度の
低下をもたらすため好ましくない。この剥離を未然に防
止するために、たとえば成形体にフェノール樹脂等を含
浸させた後に炭化する工程を繰返すことができるが、こ
のような工程は比較的高いコストを要する。これに対
し、外周部分を形成する前の成形体について炭化処理を
行ない、熱収縮を起こさせた後、炭素繊維クロスおよび
/または角度θが−15°以上+15°以下の炭素繊維
をそのまわりに配置して成形体を得、次いで再度炭化処
理を行なえば、製造に係るコストを抑えることができ
る。このような工程は、炭化工程の繰返し数を減らすと
ともに、密度が高く、剥離の問題がより少ないるつぼを
もたらすことができる。すなわち、本発明において、角
度θが−45°以下または+45°以上となるよう炭素
繊維をマンドレル上に巻付けた後、炭化処理を行ない、
次いで、炭化された成形体の中心軸に垂直な方向に対し
て直胴部を構成すべき炭素繊維が−15°以上+15°
以下の角度となるよう炭素繊維を炭化された成形体上に
巻付ける工程および/または炭素繊維クロスを炭化され
た成形体上に貼り付ける工程を行なうことで、密度の高
い炭素繊維強化炭素材の組織を得ることができ、その後
高密度化のために行なうべき含浸および炭化工程の繰返
し数を減らすことが可能になる。
【0031】図7〜図9に、本発明によるるつぼの具体
例を模式的に示す。図7(a)に示す炭素繊維強化炭素
材るつぼ70において、直胴部71を構成する所定の厚
みの外周部分71aには、炭素繊維72が、るつぼの水
平方向にほぼ平行に配置されている。このようなるつぼ
を構成する材料において、炭素繊維は通常黒鉛マトリッ
クス中に配置される。外周部分71aの内側には、るつ
ぼの水平方向に対する角度が−45°以下または+45
°以上の炭素繊維を配置することができ、さらには水平
方向に対する角度が−45°以上+45°以下の炭素繊
維を配置してもよいし、必要に応じて炭素繊維クロスを
配置してもよい。図7(b)に示す炭素繊維強化炭素材
るつぼ80において、直胴部81を構成する所定の厚み
の外周部分81aには、るつぼの水平方向に対して所定
の角度±θ(0°<θ≦+15°)で炭素繊維82が配
置されている。外周部分81aの内側には、水平方向に
対する角度が−45°以下または+45°以上の炭素繊
維を配置することができ、さらには水平方向に対する角
度が−45°以上+45°以下の炭素繊維および/また
は炭素繊維クロスを配置してもよい。
【0032】図8(a)に示す炭素繊維強化炭素材るつ
ぼ90において、直胴部91を構成する所定の厚みの外
周部分91aには、炭素繊維クロス92が用いられてい
る。炭素繊維クロスによる組織は通常黒鉛マトリックス
中に存在する。炭素繊維クロス92において経糸または
緯糸がるつぼの水平方向に対してほぼ平行に配向してい
る。外周部分91aの内側には、水平方向に対する角度
が−45°以下または+45°以上の炭素繊維を配置す
ることができ、さらには−45°以上+45°以下の角
度の炭素繊維および/または炭素繊維クロスを必要に応
じて配置することができる。図8(b)に示す炭素繊維
強化炭素材るつぼ100において、直胴部101を構成
する所定の厚みの外周部分101aには、炭素繊維クロ
ス102が用いられている。炭素繊維クロス102の経
糸または緯糸は、るつぼの水平方向に対して所定の角度
θ(好ましくはθは−15°以上+15°以下)で配置
されている。外周部分101aの内側には、水平方向に
対する角度が−45°以下または+45°以上の炭素繊
維を配置することができ、さらに必要に応じて角度が−
45°以上+45°以下の炭素繊維および/または炭素
繊維クロスを配置することができる。
【0033】図9に示す炭素繊維強化炭素材るつぼ11
0は、3層構造を有している。直胴部111を構成する
所定の厚みの外周部分111aには、炭素繊維112a
がるつぼの水平方向にほぼ平行に配置されている。一方
所定の厚みの内周部分111bにも、るつぼの水平方向
とほぼ平行に炭素繊維112bが配置されている。外周
部分111aと内周部分111bとの間には、中間部分
111cが存在し、そこにおいて炭素繊維112cは、
るつぼの水平方向に対して−45°以下または+45°
以上で配置されている。なおこの中間部分111cにお
いて、水平方向に対する炭素繊維の角度は、通常、一定
とせずに所定の範囲内で変化させることができる。
【0034】本発明に用いられる炭素繊維の種類は、特
に制限されるものではなく、PAN系、レーヨン系、ピ
ッチ系のいずれの炭素繊維も用いることができる。フィ
ラメントワインディング法で用いることのできる強度を
考慮すれば、PAN系炭素繊維がより好ましい。炭素繊
維の直径も特に限定されるものではないが、フィラメン
トワインディング時の繊維切れを防止することを考慮す
れば、2μmφ以上のものが好ましい。用いられる炭素
繊維ストランドのフィラメント数は、フィラメントワイ
ンディング時の繊維切れを防止する観点から、1000
本/ストランド以上が好ましい。フィラメント数は、た
とえば1000〜200000本/ストランドとするこ
とができる。
【0035】本発明に用いられる結合材には、特に限定
されることなく、フェノール樹脂、フラン樹脂等を含む
熱硬化性樹脂、コールタールピッチ等の有機バインダを
用いることができる。
【0036】本発明で用いる炭素繊維クロスも、特に制
限されるものではないが、種々の織り方により作製され
た2−DクロスやUDクロスを用いることができる。特
に、連続炭素繊維を直交交差織にした平織2−Dクロス
が異方性が少ないため好ましい。クロスを構成する炭素
繊維の種類は、特に限定されることなく、PAN系、レ
ーヨン系、ピッチ系のいずれもを用いることができる。
強度の観点からは、PAN系炭素繊維からなるクロスが
より好ましく用いられる。使用する炭素繊維クロスの厚
みは、たとえば0.1mm〜1mmとすることができ
る。炭素繊維クロスは、クロスに結合材を付着させて所
定の場所におくことにより、容易に貼り付けることがで
きる。以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明す
るが、本発明は以下の実施例に制限されるものではな
い。
【0037】
【実施例】[原料]フィラメントワインディング法のた
めの炭素繊維として、PAN系高強度連続炭素繊維のス
トランド(フィラメント数6000本/ストランド)を
用いた。
【0038】炭素繊維クロスとして、PAN系高強度連
続炭素繊維を平織にした市販のものを用いた。
【0039】結合材として、市販の高純度フェノール樹
脂を溶剤に溶かしたものを用いた。 [一般工程]炭素繊維ストランドをフィラメントワイン
ディング装置内の浸漬槽に導入し、フェノール樹脂をス
トランドに付着させた。るつぼ形状に対応したマンドレ
ルに、フェノール樹脂を付着させたストランドをワイン
ディングして所定の形状に成形した。また必要に応じて
炭素繊維クロスを貼り付けて成形を行なった。炭素繊維
の角度θ、炭素繊維クロスの貼り付けの有無、および条
件の異なる層のそれぞれの厚みについては以下に詳細に
示す。得られた成形体を大気中で200℃において保持
し、フェノール樹脂を熱硬化させた。次いで、N2 ガス
雰囲気中で1000℃において保持し炭化処理を行なっ
た。炭化処理した成形体をフェノール樹脂に浸漬し、フ
ェノール樹脂を含浸させた後、大気中200℃で硬化さ
せ、N2ガス雰囲気で1000℃に保持して再炭化処理
を行なった。このフェノール樹脂の含浸および再炭化処
理の工程を繰返した。繰返し数は、以下の表に示す含浸
回数として示される。最後の含浸工程の後、N2 ガス雰
囲気中で2000℃において保持し、黒鉛化処理を行な
った。なお、以下に示す実施例1〜5ならびに比較例1
および2では、以上のような工程により樹脂の含浸およ
び炭化処理を繰返した。一方、実施例6では、最初、内
層部までを成形した後、上記1回目の含浸および炭化処
理を行ない、次いで外層部分をさらにフィラメントワイ
ンディング法により成形し、熱硬化、炭化処理を行なっ
た後、再度、樹脂の含浸および炭化処理の工程を繰返し
た。最後の炭化処理(黒鉛化)の後、2000℃で高純
度化処理を行なった。以上の一般工程により単結晶引き
上げ用炭素材るつぼの素材を作製した。次いで、得られ
たるつぼ素材に機械加工を施して、単結晶引き上げ用炭
素材るつぼ製品を得、以下に示す耐久試験に供した。以
下に示す実施例および比較例のいずれについても、るつ
ぼ内層部分の炭化密度は1.5g/ccであった。
【0040】[耐久試験]図1に示す単結晶引き上げ装
置を用いた。上記工程によって得られた炭素材るつぼの
中に石英るつぼを嵌め込み、単結晶用原料としての金属
シリコンを石英るつぼ内で溶融した。このとき、溶融面
の高さが石英るつぼの高さのほぼ1/3となるよう、原
料の量を予め調整した。金属シリコンを溶融した後、3
時間保持して冷却する過程を5回繰返した。また、シリ
コンの溶融温度は、溶融液面でシリコンの融点より約5
0℃高い1470℃とし、加熱・冷却の効果が加速的に
現れるようにした。冷却後、炭素材るつぼを取外し、そ
の損傷状況を調査した。
【0041】[実施例1]上記一般工程において、最内
層部分は、直胴部の厚みが2mmとなるようほぼ±0°
の角度θで炭素繊維をワインディングすることにより形
成し、次いで内層部分は、直胴部の厚みが5mmとなる
よう+70°以上および−70°以下の角度θで炭素繊
維をワインディングすることにより形成し、さらに外層
部分(外周部分)は、直胴部の厚みが1mmとなるよう
ほぼ±0°の角度θで炭素繊維を巻付けることにより形
成した。フェノール樹脂の含浸回数は4回であった。
【0042】[実施例2]直胴部の厚みが5.6mmと
なるよう内層部分を形成し、直胴部の厚みが0.4mm
となるよう外層部分を形成した以外は、実施例1と同様
にしてワインディングを行なった。
【0043】[実施例3]外層部分の形成において、炭
素繊維の角度θを±15°とした以外は、実施例1と同
様の方法によりるつぼを作製した。
【0044】[実施例4]最内層部分は、直胴部の厚み
が2mmとなるようほぼ±0°の角度で炭素繊維を巻付
けることにより形成した。次いで内層部分は、直胴部の
厚みが5.2mmとなるよう+70°以上および−70
°以下の角度θで炭素繊維を巻付けることにより形成し
た。外層部分は、平織の炭素繊維クロスを厚さ0.8m
m貼り付けることにより形成した。フェノール樹脂の含
浸回数は4回であった。
【0045】[実施例5]平織の炭素繊維クロスを厚さ
0.4mm貼り付け、さらにその外側に直胴部の厚みが
0.4mmとなるようほぼ±0°の角度θで炭素繊維を
巻付けることにより、外層部分を形成した以外は、実施
例4と同様にしてるつぼを作製した。
【0046】[実施例6]実施例1と同様に最内層部分
および内層部分を形成し、フェノール樹脂を熱硬化させ
た後、1回目の炭化処理を行なった。次いで、直胴部の
厚みが1mmとなるようほぼ±0°のθで炭素繊維を巻
付けて、外層部分を形成し、熱硬化、炭化処理を行なっ
た後、フェノール樹脂の含浸から再炭化までの工程を繰
返した。フェノール樹脂の含浸回数は3回であった。
【0047】[比較例1]直胴部の厚みが2mmとなる
ようほぼ±0°の角度θで炭素繊維を巻付けることによ
り最内層部分を形成し、次いで直胴部の厚みが6mmと
なるよう+70°以上および−70°以下の角度θで炭
素繊維を巻付けてるつぼの成形を行なった。次いで熱硬
化、炭化処理を行なった後、フェノール樹脂の含浸およ
び炭化処理を行ない、炭素材るつぼを作製した。フェノ
ール樹脂の含浸回数は6回であった。
【0048】[比較例2]直胴部の厚みが2mmとなる
ようほぼ±0°の角度θで炭素繊維を巻付けることによ
り最内層部分を形成し、次いで、直胴部の厚みが5.6
mmとなるよう+70°以上および−70°以下の角度
θで炭素繊維を巻付けることにより内層部分を形成し
た。次いで、直胴部の厚みが0.4mmとなるよう±5
0°の角度θで炭素繊維を巻付けて外層部分を形成し
た。熱硬化、炭化処理を行なった後、フェノール樹脂の
含浸および炭化処理を繰返してるつぼを製作した。フェ
ノール樹脂の含浸回数は4回であった。
【0049】上記実施例および比較例で得られたるつぼ
の形状を図10に模式的に示す。るつぼの内径dは約3
09mmであり、高さhは約220mmであった。るつ
ぼにおいて直胴部の厚みは約10mmであり、底部の厚
みは約8〜約15mmであった。
【0050】表1に、各実施例および比較例の成形条件
および得られたるつぼの耐久試験の結果を示す。表に示
すように、実施例1〜5では、最も剥離が発生しやすい
初回の炭化処理後、内層部分に軽微な剥離が発生してい
たが、耐久試験後は欠陥もなく良好な状態であった。ま
た実施例6では、炭化処理時にも剥離の発生がなく、耐
久試験後も良好な状態であり、最も好ましかった。一
方、比較例では、いずれについても耐久試験後に剥離が
発生していた。この結果から、本発明に従って外周部分
にるつぼ水平方向に対する角度が−15°以上+15°
以下である炭素繊維および/または炭素繊維クロスを配
置することにより、剥離の発生を効果的に抑制できるこ
とがわかる。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、単結晶引き上げ作業を
繰返しても剥離の発生が少ない炭素繊維強化炭素材るつ
ぼを提供することができる。このようなるつぼは、従来
のるつぼよりも耐久性に優れ、より長い寿命を有するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】単結晶引き上げ装置の一例を示す模式図であ
る。
【図2】本発明によるるつぼの各部分を説明するための
模式図である。
【図3】るつぼの外周部分を説明するための模式図であ
る。
【図4】るつぼの内周部分を説明するための模式図であ
る。
【図5】るつぼの外周部分、内周部分およびその間の中
間部分を説明するための模式図である。
【図6】フィラメントワインディング法により炭素繊維
がマンドレルに巻付けられる状態を説明するための概略
斜視図である。
【図7】本発明による炭素材るつぼの一例を示す模式図
である。
【図8】本発明による炭素材るつぼのもう1つの例を示
す模式図である。
【図9】本発明によるさらなる炭素材るつぼを示す模式
図である。
【図10】実施例において作製されたるつぼの概略形状
を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10a 石英るつぼ 10b 炭素材るつぼ 21、71、81、91、101、111 直胴部 22 底部 21a、71a、81a、91a、101a、111a
外周部分 72、82、112a、112b、112c 炭素繊維 92、102 炭素繊維クロス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部およびそれに一体不可分に繋がる直
    胴部を有する単結晶引き上げ用炭素繊維強化炭素材るつ
    ぼであって、 その全体が炭素繊維強化炭素材からなり、かつ前記直胴
    部の外周部分を構成する炭素繊維強化炭素材には、前記
    るつぼの水平方向に対して−15°以上+15°以下の
    角度である炭素繊維および/または炭素繊維クロスが、
    強化材として配置されていることを特徴とする、単結晶
    引き上げ用炭素繊維強化炭素材るつぼ。
  2. 【請求項2】 前記直胴部の内周部分を構成する炭素繊
    維強化炭素材には、前記るつぼの水平方向に対して−4
    5°以上+45°以下の角度である炭素繊維および/ま
    たは炭素繊維クロスが、強化材として配置されており、
    かつ前記直胴部の前記内周部分と前記外周部分との間を
    構成する炭素繊維強化炭素材には、前記るつぼの水平方
    向に対して−45°以下または+45°以上の角度であ
    る炭素繊維が強化材として配置されていることを特徴と
    する、請求項1に記載の単結晶引き上げ用炭素繊維強化
    炭素材るつぼ。
  3. 【請求項3】 底部およびそれに一体不可分に繋がる直
    胴部を有する単結晶引き上げ用炭素繊維強化炭素材るつ
    ぼをフィラメントワインディング法を用いて製造する方
    法において、 前記フィラメントワインディング法に用いるマンドレル
    の中心軸に垂直な方向に対して、前記直胴部を構成すべ
    き炭素繊維が−45°以下または+45°以上の角度と
    なるよう炭素繊維を前記マンドレル上に巻付けた後、前
    記直胴部を構成すべき炭素繊維が前記中心軸に垂直な方
    向に対して−15°以上+15°以下の角度となるよう
    炭素繊維を前記マンドレル上に巻付ける工程および/ま
    たは炭素繊維クロスを前記マンドレル上に貼り付ける工
    程を備えることを特徴とする、単結晶引き上げ用炭素繊
    維強化炭素材るつぼの製造方法。
  4. 【請求項4】 底部およびそれに一体不可分に繋がる直
    胴部を有する単結晶引き上げ用炭素繊維強化炭素材るつ
    ぼをフィラメントワインディング法を用いて製造する方
    法において、 前記フィラメントワインディング法に用いるマンドレル
    の中心軸に垂直な方向に対して、前記直胴部を構成すべ
    き炭素繊維が−45°以下または+45°以上の角度と
    なるよう炭素繊維を前記マンドレル上に巻付けた後、炭
    化処理を行ない、次いで、炭化された成形体の中心軸に
    垂直な方向に対して、前記直胴部を構成すべき炭素繊維
    が−15°以上+15°以下の角度となるよう炭化され
    た成形体上に炭素繊維を巻付ける工程および/または炭
    素繊維クロスを前記成形体上に貼り付ける工程を備える
    ことを特徴とする、単結晶引き上げ用炭素繊維強化炭素
    材るつぼの製造方法。
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